JPH08180026A - 論理通信路管理方法 - Google Patents

論理通信路管理方法

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JPH08180026A
JPH08180026A JP32321594A JP32321594A JPH08180026A JP H08180026 A JPH08180026 A JP H08180026A JP 32321594 A JP32321594 A JP 32321594A JP 32321594 A JP32321594 A JP 32321594A JP H08180026 A JPH08180026 A JP H08180026A
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JP
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computer
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program
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JP32321594A
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Shinichiro Koyama
新一郎 小山
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Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Fuji Facom Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 論理通信路の数が少なくて済む論理通信路の
管理方法を提供する。 【構成】 複数のプログラム23,24,25を有する
コンピュータ20と少なくとも1以上のプログラム3
2,33,35を有するコンピュータ30との間に形成
する論理通信路を管理する論理通信路管理方法におい
て、コンピュータ20,30の間に独立して使用可能な
一対の送信用通信路及び受信用通信路でなり所定の識別
子で特定される論理通信路を形成し、コンピュータ20
のプログラム23,24,25とコンピュータ30のプ
ログラム32,33,35との間で伝送データの送受信
を行う際に、論理通信路の識別子を指定することによ
り、論理通信路を共用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、論理通信路の管理方
法に関し、特に、通信回線を介して接続された複数の情
報処理装置のプログラム間通信における論理的な通信路
の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】計算機のネットワークを経由したプログ
ラム間通信は、例えばクライアントマシンとサーバマシ
ンとが通信回線で接続されたシステムにおいてデータベ
ースの検索などを行う場合、サーバマシン上のアプリケ
ーションプログラムの提供するサービスをクライアント
マシン上で受けるために、クライアントマシン上のアプ
リケーションプログラムとサーバマシン上のアプリケー
ションプログラムとの間に論理通信路による論理的な接
続を確立して、この論理通信路を介してクライアントマ
シン上のアプリケーションプログラムによってサーバマ
シン上のアプリケーションプログラムを呼び出すこと
が、一般的に行われている。
【0003】図8に、かかる従来の論理通信路の管理方
法を採用したデータベースの検索用のシステムにおい
て、クライアントマシン2が、通信回線1を介して接続
されたサーバマシン3に対して要求伝文を送信し、さら
にサーバマシン3からの応答伝文を受信するときの手順
を示す。この手順を以下具体的に説明する。 先ず、サーバマシン3上のアプリケーションプログラ
ム3aは、クライアントマシン2からの接続要求を待
つ。
【0004】一方、クライアントマシン2上のアプリ
ケーションプログラム2aは、相手方のサーバマシンの
名前この場合はサーバマシン3の名前を指定して接続要
求を通信回線1上のネットワークに発行する。なお、こ
のときのサーバマシンの名前としては例えばUNIXの
TCP/IPにおけるホスト名などが用いられる。 そして、クライアントマシン2上のアプリケーション
プログラム2aからの接続要求がサーバマシン3に届く
と、サーバマシン3は、通常この接続要求に対して接続
を許可する。この時点で、クライアントマシン2上のア
プリケーションプログラム2aとサーバマシン3上のア
プリケーションプログラム3aとの間に論理通信路が確
立され、この論理通信路にはこれを特定するための通信
路識別子が対応づけられる。
【0005】論理通信路が確立されると、サーバマシ
ン3上のアプリケーションプログラム3aは確立した論
理通信路の識別子を指定して要求伝文の受信待ち状態と
なる。その一方、クライアントマシン2上のアプリケー
ションプログラム2aは、上記の論理通信路の識別子を
指定して、サーバマシン3上のアプリケーションプログ
ラム3aへの要求伝文を、通信回線1上のネットワーク
に送信するとともに、送信後はやはり上記の論理通信路
の識別子を指定して、応答伝文の受信待ち状態となる。
【0006】そして、クライアントマシン2上のアプ
リケーションプログラム2aからの要求伝文がサーバマ
シン3に届くと、サーバマシン3上のアプリケーション
プログラム3aは、この要求伝文を受信する。 要求伝文を受信したサーバマシン3上のアプリケーシ
ョンプログラム3aは、この要求伝文により要求された
応答データを用意した後、上記の論理通信路の識別子を
指定して、用意した応答データを含む応答伝文を、通信
回線1上のネットワークに送信する。
【0007】そして、サーバマシン3上のアプリケー
ションプログラム3aからの応答伝文がクライアントマ
シン2に届くと、クライアントマシン2上のアプリケー
ションプログラム2aは、この応答伝文を受信し、これ
によって得たデータを用いて必要なサービス処理を行
う。 この後、クライアントマシン2上のアプリケーション
プログラム2aが使用済の論理通信路に対する接続破棄
を行うとともに、その一方でサーバマシン3上のアプリ
ケーションプログラム3aがこの論理通信路の接続破棄
を確認する。この時点で、クライアントマシン2上のア
プリケーションプログラム2aとサーバマシン3上のア
プリケーションプログラム3aとの間に確立された論理
通信路が閉鎖され、サーバマシン3上のアプリケーショ
ンプログラム3aは、新たな要求に対するサービスを提
供するために、再びクライアントマシンからの接続要求
を待つ。
【0008】このように別のコンピュータ上に設けられ
て互いに関連して協働するアプリケーションプログラム
の対ごとにそれぞれ個別の論理通信路を確立し、対をな
すアプリケーションプログラムがそれぞれの論理通信路
を介して情報伝送を行うのは、コンピュータ間を接続す
る物理的な通信回線の特性や制約等からアプリケーショ
ンプログラムをできるだけ開放して、計算機間での伝送
データの送受信を伴うアプリケーションプログラムにつ
いての簡素化や標準化等を図るためである。
【0009】そして、従来は、かかる論理通信路の管理
方法が、データベースの検索の分野だけでなく、ファク
トリオートメーションやプロセス制御などの分野でも用
いられていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の論理通
信路の管理方法を用いたシステムは、互いに関連するア
プリケーションプログラムの処理ごとに個別に論理通信
路を形成することから、論理通信路の数が比較的少なく
て済む分野、例えばデータベース検索等の分野には好適
であっても、論理通信路の数が多くなりがちな分野、例
えばファクトリオートメーションやプロセス制御などの
分野には必ずしも適しているとは言えない。
【0011】すなわち、前者のデータベース検索等の分
野におけるシステムでは、通常クライアントマシンとサ
ーバマシンとの間で定常的なデータを送受信するのに必
要な数の論理通信路が必要とされるにすぎないことか
ら、論理通信路の数が比較的少なくて済みアプリケーシ
ョンプログラムの通信関連部分の構造も簡易で済むが、
これに対し、後者のファクトリオートメーション等の分
野おけるシステムでは、コンピュータ間で定常的なデー
タを送受信することに加えて、さらに論理通信路を要す
るその他の処理も行わなければならないことから、論理
通信路の数が多くなりアプリケーションプログラムの通
信関連部分の構造も複雑化することになる。
【0012】具体例を挙げると、ファクトリオートメー
ション等の分野では、制御対象の異常や設備の故障など
のアラーム情報を検出し、これをオペレータに通知する
ことが重要である。そして、このことをコンピュータ間
に亘って行うには、アラーム情報を検出して他のコンピ
ュータにも通知することと、他のコンピュータから通知
されたアラーム情報を受けてこれをも端末等に表示する
ことが必要である。しかしながら、このための処理をも
定常的なデータの送受信を担っているアプリケーション
プログラムに行わせることとすると、このアプリケーシ
ョンプログラムの処理の中で、定常的なデータの送受信
とは非同期にアラーム情報の受信を行うアラーム専用の
緊急通信用の手段を設けることが必要になる。
【0013】このため、ファクトリオートメーション等
の分野で従来の論理通信路の管理方法を用いたシステム
には、論理通信路の数が多くて通信管理プログラムによ
る論理通信路の管理が煩雑であり、アプリケーションプ
ログラムの通信関連部分の構造が個々のシステムに依存
して相違することからアプリケーションプログラムの生
産性が高くないという問題がある。
【0014】この発明は、上記従来技術における未解決
の課題に着目してなされたものであり、論理通信路の数
が少なくて済む論理通信路の管理方法を提供することを
目的とする。また、論理通信路の管理負担が少なくて済
む論理通信路の管理方法を提供することを目的とする。
さらに、情報処理手段の通信関連部分の構造が簡易なも
ので足りる論理通信路の管理方法を提供することをも目
的とする。また、送受信の効率がよい論理通信路の管理
方法を提供することをも目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る論理通信路の管理方法は、複
数の情報処理手段を有する第1の情報処理装置と少なく
とも1以上の情報処理手段を有する第2の情報処理装置
との間に形成する論理通信路を管理する情報処理装置間
の論理通信路管理方法において、前記第1の情報処理装
置と前記第2の情報処理装置との間に独立して使用可能
な一対の送信用通信路及び受信用通信路でなり所定の識
別子で特定される論理通信路を形成し、前記第1の情報
処理装置及び第2の情報処理装置の情報処理手段間で伝
送データの送受信を行う際に、前記論理通信路の識別子
を指定することにより、前記論理通信路を共用する。
【0016】上記目的を達成するために、請求項2の発
明に係る論理通信路の管理方法は、請求項1記載の論理
通信路管理方法であって、前記第1の情報処理装置と前
記第2の情報処理装置の各情報処理手段に個別の識別子
を対応させるとともに、前記第1の情報処理装置及び第
2の情報処理装置の情報処理手段間で伝送データの送受
信を行う際に、相手方の情報処理手段の識別子を前記伝
送データの通信伝文に含ませるようにした。
【0017】上記目的を達成するために、請求項3の発
明に係る論理通信路の管理方法は、請求項2記載の論理
通信路管理方法であって、前記第1の情報処理装置と前
記第2の情報処理装置のそれぞれに、前記論理通信路を
介して通信伝文を受信しこの通信伝文をこれに含まれた
情報処理手段の識別子で特定される自情報処理装置の情
報処理手段に渡す受信管理手段と、自情報処理装置の情
報処理手段から通信伝文を受けこの通信伝文を前記論理
通信路を介して相手方情報処理装置の前記受信管理手段
に送信する送信管理手段とを、自情報処理装置の情報処
理手段とは別に設けて、前記受信管理手段と前記送信管
理手段とをそれぞれ個別のタスクとして起動するととも
に、これらの起動後のタスクを主メモリ上に常駐させ
る。
【0018】上記目的を達成するために、請求項4の発
明に係る論理通信路の管理方法は、請求項3記載の論理
通信路管理方法であって、前記第1の情報処理装置と前
記第2の情報処理装置のそれぞれに設けられて前記論理
通信路を形成する論理通信路形成手段が、自情報処理装
置の情報処理手段から呼び出される共通サブルーチンで
あって最初に呼びだされたときに前記受信管理手段のタ
スクと前記送信管理手段のタスクとを起動するものであ
る。
【0019】上記目的を達成するために、請求項5の発
明に係る論理通信路の管理方法は、請求項3記載の論理
通信路管理方法であって、前記第1の情報処理装置と前
記第2の情報処理装置のそれぞれに設けられて前記論理
通信路を形成する論理通信路形成手段が、自情報処理装
置の何れかの情報処理手段によって前記論理通信路の形
成に関する処理が行われる前に実行され、このときに前
記受信管理手段のタスクと前記送信管理手段のタスクと
を起動するものである。
【0020】
【作用】請求項1記載の発明に係る論理通信路管理方法
にあっては、複数の情報処理手段が同じ論理通信路を共
用することから、データ伝送を行う情報処理手段の数に
拘わらず、一対の情報処理装置間に一対の論理通信路を
形成すれば足りる。しかも、送信用通信路と受信用通信
路とが独立して使用可能であるから、複数の情報処理手
段で論理通信路を共用しても、ある情報処理手段による
通信伝文の送受信が他の情報処理手段による通信伝文の
送受信と干渉するという事態も回避される。そこで、こ
の発明によれば、論理通信路が少なくて済む。その結
果、ファクトリオートメーションやプロセス制御などの
分野に適用した場合でも、論理通信路の管理負担が少な
くて済む。
【0021】請求項2記載の発明に係る論理通信路管理
方法にあっては、相手方の情報処理手段の識別子が伝送
データの通信伝文に含まれていることから、この情報処
理手段の識別子を参照することにより、複数の情報処理
手段で論理通信路を共用していても通信伝文を受けるべ
き相手方の情報処理手段を容易且つ確実に特定すること
ができる。したがって、論理通信路の管理負担が少なく
て済む。
【0022】請求項3記載の発明に係る論理通信路管理
方法にあっては、受信管理手段と送信管理手段が別のタ
スクであることから、一対の論理通信路における送信用
通信路と受信用通信路とを独自に管理することが容易と
なり、僅かな管理負担でこれらは独立して使用可能とな
る。さらに、受信管理手段と送信管理手段の各タスクが
起動後主メモリ上に常駐するものであることから、タス
クスワップ等不要で送信・受信ともに効率よく行われ
る。したがって、この発明によれば、管理負担が少なく
て済み、しかも送受信の効率もよい。
【0023】請求項4記載の発明に係る論理通信路管理
方法にあっては、論理通信路形成手段を共通サブルーチ
ンとするとともにこの中で受信管理手段と送信管理手段
のタスクとを起動することから、情報処理手段は論理通
信路を形成するに際し単に共通サブルーチンを呼び出す
だけで済む。したがって、この発明によれば、情報処理
手段の通信関連部分の構造が簡易なもので足りる。
【0024】請求項5記載の発明に係る論理通信路管理
方法にあっては、少なくとも何れかの情報処理手段がデ
ータ伝送を開始する前に論理通信路形成の処理が済んで
いるから、データ伝送を最初から効率よく行うことがで
きる。したがって、この発明によれば、送受信の効率が
よい。
【0025】
【実施例】この発明の論理通信路の管理方法を適用した
システムについて、第1の実施例を説明する。図1に、
その概要構成を示す。この実施例のシステムは、搬入ロ
ボット29を管理するコンピュータ(情報処理装置)2
0と加工機39を管理するコンピュータ(情報処理装
置)30と搬出ロボット49を管理するコンピュータ
(情報処理装置)40とが通信回線10で接続されてい
るものとする。これらのコンピュータ10,20,30
は協働して1連の加工ラインを統一的に機能させる1つ
のコンピュータ群を構成する。
【0026】ここで、コンピュータ10,20,30
は、それぞれ、メモリや必要であればハードディスクを
備えたいわゆるパーソナルコンピュータあるいはそのF
Aタイプのものであって、マルチタスク管理可能なOS
(オペレーティングシステム)を備えたものである。ま
た、通信回線10は、例えばイーサネットの規格に従う
同軸ケーブルからなる通信回線であり、各コンピュータ
10,20,30に搭載されたイーサネット規格の通信
制御回路に接続されている。
【0027】そして、コンピュータ20には、通信管理
プログラム210と、ワーク受入れプログラム22と、
装置状態検出プログラム(情報処理手段)23と、ワー
ク払出しプログラム(情報処理手段)24と、全装置状
態表示プログラム(情報処理手段)25とが、インスト
ールされている。また、コンピュータ30には、通信管
理プログラム310と、ワーク受入れプログラム(情報
処理手段)32と、装置状態検出プログラム33(情報
処理手段)と、ワーク払出しプログラム(情報処理手
段)34と、全装置状態表示プログラム(情報処理手
段)35とが、インストールされている。さらに、コン
ピュータ40には、通信管理プログラム410と、ワー
ク受入れプログラム(情報処理手段)42と、装置状態
検出プログラム(情報処理手段)43と、ワーク払出し
プログラム44と、全装置状態表示プログラム(情報処
理手段)45とが、インストールされている。
【0028】これらのプログラムのうちワーク受入れプ
ログラム22,32,42、装置状態検出プログラム2
3,33,43、ワーク払出しプログラム24,34,
44、全装置状態表示プログラム25,35,45は、
それぞれ個別のタスクとして起動されるアプリケーショ
ンプログラムであり、以下に説明するような処理を行
う。先ず、ワーク受入れプログラム22は、搬入ロボッ
ト29がワークを保持していないときには搬入ロボット
29に対し搬入用パレット等から次のワークの取り上げ
を開始する指令を送出するものである。
【0029】また、ワーク受入れプログラム32は、加
工機39がワークを保持しておらず次のワークの加工に
取りかかることが可能なときに搬入ロボット29による
次のワークの加工機39への搬入を行わせるものである
が、搬入ロボット29はワーク受入れプログラム32の
存するコンピュータ30の制御下にないことから直接搬
入ロボット29にその旨の指令を送出することができな
いので、搬入ロボット29を直接制御するコンピュータ
20のワーク払出しプログラム24にその旨のメッセー
ジ(通信伝文)を送る。一方、ワーク払出しプログラム
24は、ワーク受入れプログラム32からのメッセージ
送信をまってこれを受信すると搬入ロボット29に指令
を送出して加工機39へのワーク搬入を行わせるもので
ある。つまり、ワーク受入れプログラム32とワーク払
出しプログラム24とは、協働して搬入ロボット29に
よるワークの加工機39への搬入を行わせるために、互
いにメッセージの送受信を行うことにより必要な情報を
交換するためのデータ伝送を行うものである。
【0030】これと反対に、ワーク払出しプログラム3
4は、加工機39がワークの加工を終了したときに搬出
ロボット49による加工機39からのワーク搬出を行わ
せるものであるが、搬出ロボット49はワーク払出しプ
ログラム34の存するコンピュータ30の制御下にない
ことから直接搬出ロボット49にその旨の指令を送出す
ることができないので、搬出ロボット49を直接制御す
るコンピュータ40のワーク受入れプログラム42にそ
の旨のメッセージを送る。一方、ワーク受入れプログラ
ム42は、ワーク払出しプログラム34からのメッセー
ジ送信をまってこれを受信すると搬出ロボット49に指
令を送出して加工機39からのワーク搬出を行わせるも
のである。つまり、ワーク払出しプログラム34とワー
ク受入れプログラム42とは、協働して搬出ロボット4
9によるワークの加工機39からの搬出を行わせるため
に、互いにメッセージの送受信を行うものである。ま
た、ワーク払出しプログラム44は、搬出ロボット49
がワークを保持しているときに搬出ロボット49に対し
そのワークを搬出用パレット等に移載する指令を送出す
るものである。
【0031】装置状態検出プログラム23は、搬入ロボ
ット29の動作状態やアラーム情報等を検出し、検出し
た装置状態を、定期的に又は状態変化時に、全装置状態
表示プログラム25,35,45に通知する。このと
き、コンピュータ20に存しない全装置状態表示プログ
ラム35,45に対してデータを直接引き渡すことはで
きないので、装置状態検出プログラム23は、これらの
プログラム35,45との間で装置状態情報についての
メッセージの送受信を行う。同様に、装置状態検出プロ
グラム33は、全装置状態表示プログラム25,45と
の間で加工機39の装置状態情報についてのメッセージ
の送受信を行い、装置状態検出プログラム43は、全装
置状態表示プログラム25,35との間で、搬出ロボッ
ト49の装置状態情報についてのメッセージの送受信を
行う。全装置状態表示プログラム25,35,45は、
それぞれコンピュータ20,30,40の端末に、搬入
ロボット29と加工機39と搬出ロボット49の装置状
態をオペレータの監視等に供するため表示する。
【0032】通信管理プログラム210は、アプリケー
ションプログラム22,23,24,25に対し統一的
な呼出し形式を提供するためのリエントラントな共通サ
ブルーチン群211と、コンピュータ20とコンピュー
タ30との間に設けられる一対の論理通信路を管理する
一対の送受信制御タスク212と、コンピュータ20と
コンピュータ40との間に設けられる他の一対の論理通
信路を管理する一対の送受信制御タスク213とからな
る。同様に、通信管理プログラム310は、アプリケー
ションプログラム32,33,34,35に対し統一的
な呼出し形式を提供するためのリエントラントな共通サ
ブルーチン群311と、コンピュータ30とコンピュー
タ20との間に設けられる一対の論理通信路を管理する
一対の送受信制御タスク312と、コンピュータ30と
コンピュータ40との間に設けられる他の一対の論理通
信路を管理する一対の送受信制御タスク313とからな
り、通信管理プログラム410は、アプリケーションプ
ログラム42,43,44,45に対し統一的な呼出し
形式を提供するためのリエントラントな共通サブルーチ
ン群411と、コンピュータ40とコンピュータ30と
の間に設けられる一対の論理通信路を管理する一対の送
受信制御タスク412と、コンピュータ40とコンピュ
ータ20との間に設けられる他の一対の論理通信路を管
理する一対の送受信制御タスク413とからなる。な
お、一対の論理通信路を1本の破線で図示する。
【0033】また、一対の送受信制御タスク212は、
送信制御タスク(送信管理手段)212aと受信制御タ
スク(受信管理手段)212bとからなり、一対の送受
信制御タスク312も、やはり送信制御タスク(送信管
理手段)312aと受信制御タスク(受信管理手段)3
12bとからなる。そこで、加工機39が1つの加工処
理を終えて次のワークを受け取ろうとするときに協働す
るワーク払出しプログラム24とワーク受入れプログラ
ム32との間で行われるメッセージの送受信に関係する
プログラムの関連図を図2に示す。また、その層構造を
図3に示す。図3には、他の図では割愛した最下位のネ
ットワークライブラリも示す。他の一対の送受信制御タ
スク213,313,412,414も、図示は割愛す
るが、同様にそれぞれ送信制御タスク(送信管理手段)
と受信制御タスク(受信管理手段)とからなるものであ
る。マルチタスクをサポートするOSの下では各タスク
は並行処理可能であることから、このように送信制御タ
スクと受信制御タスクとを別タスクとすることにより、
送信と受信とを独立に行うことができる。
【0034】図4に、コンピュータ20における各プロ
グラムのうちコンピュータ30とのメッセージの送受信
に関係するものについての関連図を示す。コンピュータ
20における各プログラムのうちコンピュータ40との
メッセージの送受信に関係するものについての関連図も
同様であり、また他のコンピュータ30,40における
各プログラムの関連図も同様のものなので、図4の例を
説明する。なお、図では、メッセージの流れを伴う関係
を太線で示し、サブルーチン呼出しやタスク起動のみの
関係を矢付破線で示す。また、各サブルーチンやタスク
等のブロック内には、その通信関連の処理の流れについ
て概略を示す。
【0035】共通サブルーチン群211は、少なくとも
通信路開設サブルーチン(論理通信路形成手段)211
aと、伝文送信サブルーチン211bと、伝文受信サブ
ルーチン211cと、通信路閉鎖サブルーチン211d
とを含むものである。これらは、ワーク受入れプログラ
ム22、装置状態検出プログラム23、ワーク払出しプ
ログラム24、全装置状態表示プログラム25の各プロ
グラムから呼び出されて、呼び出し側タスクの一部とし
てその機能を果たす。各サブルーチン211a〜211
dはリエントラントなので、呼び出し側タスク(22)
〜(25)は他のタスク状態によって制約されることな
く、サブルーチン211a〜211dの何れかを呼び出
すことができる。
【0036】通信路開設サブルーチン211aは、呼び
出されると、送信制御タスク211aと受信制御タスク
211bとに対する起動要求をOSに発し、これらのタ
スク211a,211bが正常に起動され、さらにこれ
らのタスク211a,211bから自コンピュータ20
と相手方コンピュータ30との間における論理通信路が
確立された後に、この一対の論理通信路に対する論理通
信路識別子としてコンピュータ20及びコンピュータ3
0のコンピュータIDを返すものである。このコンピュ
ータIDはコンピュータ20とコンピュータ30との対
に1つ定まるものであるから、コンピュータ20とコン
ピュータ30との間に1つ設けられた一対の論理通信路
を特定することができる。
【0037】ここで、OSに対する送信制御タスク21
1aと受信制御タスク211bの起動要求に際し、これ
らのタスクはメモリ常駐とする旨の引数をセットしてお
く。これを受けたOSによって、両タスクは起動後メモ
リに常駐し、例えばいわゆるバックグラウンドで動作す
るので、メッセージの送受信における応答性や処理効率
がよい。また、送信制御タスク211aと受信制御タス
ク211bとが既に起動済の場合は、これらに対する起
動要求はOSによって無視されるので、最初の起動要求
のみが有効となる。もっとも、これらのタスク211
a,211bの状態をチェックして未起動のときだけ起
動することとしてもよい。また、論理通信路が確立され
るまでサブルーチンからのリターンを遅らせるのではな
く、論理通信路の確立を試行してその結果を示すフラグ
を持って直ちにサブルーチンからリターンし、論理通信
路の確立についての確認を呼出し側に委ねることとして
もよい。いずれにしても、コンピュータ20とコンピュ
ータ30との対に関して一対の論理通信路が1つ形成さ
れる。
【0038】伝文送信サブルーチン211bは、図5に
示す如く例えば先頭1バイト目にコンピュータID(情
報処理装置の識別子)を含み次の2バイト目に相手方の
プログラムID(情報処理手段の識別子)を含んだ送信
メッセージを引数として呼び出されると、送信メッセー
ジの先頭1バイト目のコンピュータIDをチェックし
て、これがコンピュータ20とコンピュータ30との間
に設けられた一対の論理通信路を特定するものであると
き、伝文格納と送信要求の処理を行う。すなわち、引き
渡されたメッセージを送信キュー212a’に繋げ、さ
らに送信制御タスク212aに対し送信キュー212
a’が空でない旨をフラグセット等によって通知し、そ
の後サブルーチンからリターンする。このように、送信
制御タスク212aとの間に送信キュー212a’を設
けることにより、実際の送信処理の完了を待たずにアプ
リケーションプログラムはその処理を先に進めることが
できる。なお、伝文送信サブルーチン211bは、相手
方のプログラムID等と、送信メッセージの伝送データ
とを個別の引数として呼び出される形式のものとしても
よい。この場合は、サブルーチン内で始めに、このプロ
グラムID等と伝送データとを組み合わせて、図5に示
す如き先頭1バイト目にコンピュータIDを含み次の2
バイト目に相手方のプログラムIDを含みさらにその次
に伝文データを含んだ送信メッセージを作成してから、
上述の処理をおこなうことになる。
【0039】伝文受信サブルーチン211cは、コンピ
ュータIDと呼出し側プログラムのプログラムIDとを
引数に持って呼び出されると、このコンピュータIDが
コンピュータ20とコンピュータ30との間に設けられ
た一対の論理通信路を特定するものであるとき、メッセ
ージの受信を待って伝文読み込みを行う。すなわち、受
信キュー212b’に繋げられている各受信メッセージ
の先頭から2バイト目のプログラムIDを順にチェック
して、これが引数のプログラムIDと一致する受信メッ
セージがあれば、この受信メッセージを受信キュー21
2b’から抜き出し、この受信メッセージを持ってサブ
ルーチンからリターンする。また、そのような受信メッ
セージが受信キュー212b’に無いときは、受信制御
タスク212bからの受信通知待ち状態に入り、そして
その後自己宛の受信メッセージを受信した受信制御タス
ク212bからの受信通知を受けると、待ち状態から抜
け、その受信メッセージを持ってサブルーチンからリタ
ーンする。このように、受信制御タスク212bとの間
に受信キュー212b’を設けることにより、アプリケ
ーションプログラムの受信処理以前に相手方から送信さ
れてきたメッセージでもアプリケーションプログラムは
自己の受信可能な時に受信処理を行うことができる。ま
た、コンピュータIDと呼出し側プログラムのプログラ
ムIDとの組によって検索することで、各プログラム宛
のメッセージが混在する受信キュー212b’の中から
呼出し側プログラム宛のメッセージのみを抽出すること
ができる。
【0040】通信路閉鎖サブルーチン211dは、呼び
出されても何もしないで直ちにリターンするだけのもの
でもよい。このような形式だけのサブルーチンは、アプ
リケーションプログラムの通信関連部分の構造について
従来との互換性を保証する点で意味がある。もっとも、
呼び出されると、呼出し側プログラムのプログラムID
を記録し、さらに送信制御タスク212aと受信制御タ
スク212bにその旨の通知をすることとしてもよい。
こうすれば、全ての呼出し側プログラムが通信路閉鎖を
行った場合に送信制御タスク212aと受信制御タスク
212bとは不要となった論理通信路を実際に閉鎖して
コンピュータ資源を他の目的に供するために開放するこ
とができる。
【0041】送信制御タスク211aは、起動される
と、コンピュータ20からコンピュータ30への送信の
ための論理通信路(送信用通信路)を確立するために、
コンピュータ30における受信制御タスク312b宛に
通信回線10を介して、TCP/IPのプロトコルに従
う接続要求を送信する。そして、受信制御タスク312
bから受信可能状態である旨の応答を待ち、その旨の正
常な応答があった時点で送信用の論理通信路が確立す
る。送信用の論理通信路の確立後は、伝文送信サブルー
チン211bからの送信要求を待つ。すなわち、送信キ
ュー212a’が空でなくなった旨の通知を待つ。そし
て、送信キュー212a’が空でないときには、送信キ
ュー212a’の先頭から順にメッセージを抜き出し、
これを受信制御タスク312bとの間に確立した送信用
の論理通信路を介して送信する。この送信処理を送信キ
ュー212a’が空になるまで繰り返し、送信キュー2
12a’が空になると再び伝文送信サブルーチン211
bから送信キュー212a’が空でなくなった旨の通知
がなされるのを待つ。このように、送信制御タスク21
1aは、メッセージの受信状態に影響されることなく独
立してメッセージ送信を行う。
【0042】受信制御タスク211bは、起動される
と、コンピュータ30からコンピュータ20が受信する
ための論理通信路(受信用通信路)を確立するために、
コンピュータ30における送信制御タスク312bから
TCP/IPのプロトコルに従う接続要求が通信回線1
0を介して送信されて来るのを待つ。そして、その旨の
要求を受けると自己が受信可能状態である旨の応答を返
す。この時点で受信用の論理通信路が確立する。受信用
の論理通信路の確立後は、この論理通信路を監視して送
信制御タスク312bからメッセージが送られてくるの
を待つ。そして、メッセージを受信すると、このメッセ
ージを受信キュー212b’に繋げ、さらにメッセージ
を受け取るべきアプリケーションプログラムのタスクが
受信制御タスク212bからの受信通知待ち状態である
ときには、該当するタスクに対し受信通知を行う。この
ように、受信制御タスク211bも、メッセージの送信
状態に影響されることなく独立してメッセージ受信を行
う。
【0043】ここで、さらに装置状態検出プログラム2
3とワーク払出しプログラム24とを例に採ってアプリ
ケーションプログラムについてのメッセージ送受信を中
心とした構成を説明する。装置状態検出プログラム23
は、先ず通信路開設サブルーチン211aを呼出して論
理通信路を確立しておく。次に搬入ロボット29につい
て装置状態を検出し、この装置状態を伝送データとして
これに全装置状態表示プログラム35のプログラムID
とコンピュータ30のコンピュータIDを付加したメッ
セージを準備し、このメッセージをコンピュータ30に
おける全装置状態表示プログラム35に送信するために
伝文送信サブルーチン211bを呼び出す。そして、全
装置状態表示プログラム35が搬入ロボット29の装置
状態についてのメッセージを受け取ったことを確認する
ために、伝文受信サブルーチン211cを呼び出して、
全装置状態表示プログラム35からの応答メッセージを
待つ。装置状態を監視する必要がある間は、伝文送信サ
ブルーチン211bと伝文受信サブルーチン211cの
呼び出しを繰り返す。最後に、装置状態を監視する必要
がなくなると通信路閉鎖サブルーチン211dを呼び出
す。この様な装置状態検出プログラム23の構造は、簡
易なものである。なお、装置状態検出プログラム23
は、コンピュータ40における全装置状態表示プログラ
ム45への情報伝送のために、全装置状態表示プログラ
ム45に対しても同様の処理を行う。
【0044】一方、ワーク払出しプログラム24は、先
ず論理通信路確立のために通信路開設サブルーチン21
1aを1回呼出す。次に加工機39がワークを受け入れ
可能な状態にあるということを確認するために、伝文受
信サブルーチン211cを呼び出して、ワーク受入れプ
ログラム32から自己宛のメッセージ送信を待つ。そし
て、これを受信すると、コンピュータ20の管理下にあ
る搬入ロボット29に指令を送出して加工機39へのワ
ーク搬入を行わせる。ワーク搬入処理が完了すると、加
工機39による加工処理の開始を促すために、ワーク搬
入処理の完了を示す伝送データにワーク受入れプログラ
ム32のプログラムIDとコンピュータ30のコンピュ
ータIDを付加したメッセージを準備し、このメッセー
ジをコンピュータ30におけるワーク受入れプログラム
32に送信するために伝文送信サブルーチン211bを
呼び出す。加工すべきワークがある間は、伝文受信サブ
ルーチン211cと伝文送信サブルーチン211bの呼
び出しを繰り返す。最後に、加工すべきワークがなくな
ると1回だけ通信路閉鎖サブルーチン211dを呼び出
す。この様なワーク払出しプログラム24の構造も、簡
易なものといえる。なお、他のアプリケーションプログ
ラムについても、メッセージ送受信に関する構成は、プ
ログラム23,24の何れかに準ずるものであり、ある
いはその簡略形か、組み合わせからなるものであり、や
はり簡易なものといえる。
【0045】このような構成の第1の実施例のシステム
について、その動作を説明する。コンピュータ20,3
0,40の順に立ち上げが行われて、それらの間に論理
通信路が確立され、これを介するメッセージの送受信に
よってコンピュータ20,30,40管理下の搬入ロボ
ット29,加工機39,搬出ロボット49が協働して1
つのワークを加工する場合を具体例として説明する。な
お、このコンピュータの立ち上げの順序は説明を簡潔に
するための一例であり、その順序は本来任意である。
【0046】先ず、コンピュータ20の電源が投入され
そのスタートスイッチが押されると、コンピュータ20
では、マルチタスクOSが立ち上げられ、このOSの管
理下で、通信管理プログラム210のロードと初期化が
行われて、通信路開設サブルーチン211a,伝文送信
サブルーチン211b,伝文受信サブルーチン211
c,通信路閉鎖サブルーチン211dが呼出し可能な状
態となる。さらに、ワーク受入れプログラム22、装置
状態検出プログラム23、ワーク払出しプログラム2
4、全装置状態表示プログラム25のタスクが起動され
て、いずれも実行可能状態となり、並行して実行され
る。そして、これらのタスクのうち、プログラム23,
24,25のタスクは何れも先ず通信路開設サブルーチ
ン211aを呼び出す。装置状態検出プログラム23は
コンピュータ30の全装置状態表示プログラム35との
論理通信路を確立するためとコンピュータ40の全装置
状態表示プログラム45との論理通信路を確立するた
め、ワーク払出しプログラム24はコンピュータ30の
ワーク受入れプログラム32との論理通信路を確立する
ため、全装置状態表示プログラム25はコンピュータ3
0の装置状態検出プログラム33との論理通信路を確立
するためとコンピュータ40の装置状態検出プログラム
43との論理通信路を確立するためである。
【0047】通信路開設サブルーチン211aは、リエ
ントラントな共通サブルーチンであるから、各タスクの
プログラムから呼び出されると、タスク管理レベルで
は、装置状態検出プログラム23のタスクの一部、ワー
ク払出しプログラム24のタスクの一部、全装置状態表
示プログラム25のタスクの一部を構成する。そして、
プログラム23,24のタスクの一部となる通信路開設
サブルーチン211aは、コンピュータ20とコンピュ
ータ30との間に論理通信路を確立するために、一対の
送受信制御タスク212における送信制御タスク212
aと受信制御タスク212bの起動処理を行う。送信制
御タスク212aと受信制御タスク212bは、最初の
起動処理による1組だけが実行可能状態となり、マルチ
タスクOSの管理下で、並行して実行される。また、同
様にして、プログラム23,25のタスクの一部となる
通信路開設サブルーチン211aによって、コンピュー
タ20とコンピュータ40との間に論理通信路を確立す
るために、一対の送受信制御タスク213の送信制御タ
スクと受信制御タスクとが起動されて実行される。
【0048】起動された送信制御タスク212aは、送
信キュー212a’を初期化するとともに、コンピュー
タ30における受信制御タスク312b宛に通信回線1
0を介して接続要求を送信し、その後、受信制御タスク
312bからの応答を待つ。一方、受信制御タスク21
2bは、受信キュー212b’を初期化するとともに、
コンピュータ30における送信制御タスク312aから
の接続要求が通信回線10を介して送信されて来るのを
待つ。また、一対の送受信制御タスク213の送信制御
タスクと受信制御タスクも、それぞれ同様に、コンピュ
ータ40における一対の受信制御タスクと送受信制御タ
スクとの接続を試みる。
【0049】さらに、この間、通信路開設サブルーチン
211aを呼び出した各タスク23,24,25は該当
する受信制御タスクと送受信制御タスクが接続を完了す
るのを待つ。これに対し、ワーク受入れプログラム22
のタスクは、他のコンピュータ30,40のタスクとの
情報伝送を要しないものであることから、搬入ロボット
29に対し次のワークの取り上げを開始する指令を送出
する。そして、これに応じて搬入ロボット29による搬
入パレット等からのワークの取り上げとこのワークを加
工機39に搬入する準備が行われる。
【0050】次いで、コンピュータ30の電源が投入さ
れそのスタートスイッチが押されると、コンピュータ3
0でも、同様にして、通信管理プログラム310のロー
ドと初期化が行われて、その共通サブルーチン群311
が呼出し可能な状態となる。さらに、ワーク受入れプロ
グラム32、装置状態検出プログラム33、ワーク払出
しプログラム34、全装置状態表示プログラム35のタ
スクが起動されて、いずれも実行可能状態となり、並行
して実行される。そして、ワーク受入れプログラム32
はコンピュータ20のワーク払出しプログラム24との
論理通信路を確立するため、装置状態検出プログラム3
3はコンピュータ20の全装置状態表示プログラム25
との論理通信路を確立するためとコンピュータ40の全
装置状態表示プログラム45との論理通信路を確立する
ため、ワーク払出しプログラム34はコンピュータ40
のワーク受入れプログラム42との論理通信路を確立す
るため、全装置状態表示プログラム35はコンピュータ
20の装置状態検出プログラム23との論理通信路を確
立するためとコンピュータ40の装置状態検出プログラ
ム43との論理通信路を確立するため、共通サブルーチ
ン群311の通信路開設サブルーチンを呼び出す。
【0051】そして、共通サブルーチン群311の通信
路開設サブルーチンによって、コンピュータ20のとき
と同様にして、コンピュータ30とコンピュータ20と
の間に論理通信路を確立するために、一対の送受信制御
タスク312における送信制御タスク312aと受信制
御タスク312bが起動され、またコンピュータ30と
コンピュータ40との間に論理通信路を確立するため
に、一対の送受信制御タスク313の送信制御タスクと
受信制御タスクが起動される。
【0052】起動された送信制御タスク312aは、自
己の送信キューを初期化するとともに、コンピュータ2
0における受信制御タスク212b宛に通信回線10を
介して接続要求を送信して、受信制御タスク212bか
らの応答を待つ。このとき、受信制御タスク212bは
既に送信制御タスク312aからの接続要求を待ってい
るから、コンピュータ20では直ちに受信制御タスク2
12bが応答を返し、コンピュータ30における送信制
御タスク312aは直ちに受信制御タスク212bから
の応答を得ることができる。これにより、コンピュータ
20とコンピュータ30との間にコンピュータ20がコ
ンピュータ30からメッセージを受信するための論理通
信路が確立される。
【0053】一方、受信制御タスク312bは、自己の
受信キューを初期化するとともに、コンピュータ20に
おける送信制御タスク212aからの接続要求が通信回
線10を介して送信されて来るのを待つことになるが、
送信制御タスク212aが既に受信制御タスク312b
に対し接続要求を送っていることから、受信制御タスク
312bは、直ちにこの接続要求を受けて、コンピュー
タ20における送信制御タスク212aに応答を返す。
この応答を受けて、コンピュータ20における送信制御
タスク212aも、コンピュータ20とコンピュータ3
0との間にコンピュータ20がコンピュータ30にメッ
セージを送信するための論理通信路が確立されたことを
確認することができる。
【0054】こうして、コンピュータ20とコンピュー
タ30との間に一対の論理通信路が形成される。そし
て、この段階に至ると、コンピュータ20ではワーク払
出しプログラム24のタスクが、さらにコンピュータ3
0ではワーク受入れプログラム32のタスクが、通信路
開設サブルーチンでの待ち状態から抜けて、それぞれの
処理を続行する。また、コンピュータ30における一対
の送受信制御タスク313の送信制御タスクと受信制御
タスクは、それぞれコンピュータ20における一対の送
受信制御タスク213の送信制御タスクと受信制御タス
ク同様に、コンピュータ40における一対の受信制御タ
スクと送受信制御タスクとの接続を試みて、応答待ちの
状態になる。これに関して通信路開設サブルーチンを呼
び出した各タスク33,34,35も接続が完了するの
を待つ。
【0055】コンピュータ30に次いで、コンピュータ
40の電源が投入されそのスタートスイッチが押される
と、コンピュータ40では、やはり通信管理プログラム
310のロードと初期化、共通サブルーチン群411の
初期化、ワーク受入れプログラム42、装置状態検出プ
ログラム43、ワーク払出しプログラム44、全装置状
態表示プログラム45のタスク起動がなされる。そし
て、ワーク受入れプログラム42はコンピュータ30の
ワーク払出しプログラム34との論理通信路を確立する
ため、装置状態検出プログラム43はコンピュータ20
の全装置状態表示プログラム25との論理通信路を確立
するためとコンピュータ30の全装置状態表示プログラ
ム35との論理通信路を確立するため、全装置状態表示
プログラム45はコンピュータ20の装置状態検出プロ
グラム23との論理通信路を確立するためとコンピュー
タ30の装置状態検出プログラム33との論理通信路を
確立するため、共通サブルーチン群411の通信路開設
サブルーチンを呼び出す。
【0056】そして、共通サブルーチン群411の通信
路開設サブルーチンによって、コンピュータ20,30
のときと同様にして、コンピュータ40とコンピュータ
20との間に論理通信路を確立するために、一対の送受
信制御タスク412の送信制御タスクと受信制御タスク
が起動され、またコンピュータ40とコンピュータ40
との間に論理通信路を確立するために、一対の送受信制
御タスク413の送信制御タスクと受信制御タスクが起
動される。このときには既にコンピュータ40における
各送信制御タスクと受信制御タスクに対応するコンピュ
ータ20,30における送信制御タスクと受信制御タス
クが起動されていることから、コンピュータ20とコン
ピュータ30との間の一対の論理通信路が確立されたと
きと同様にして、直ちに、コンピュータ40とコンピュ
ータ20との間に一対の論理通信路が確立されるととも
に、コンピュータ40とコンピュータ30との間にも一
対の論理通信路が確立される。そして、通信路開設サブ
ルーチンでの待ち状態にあった全てのアプリケーション
プログラムのタスクが、待ち状態から抜けてそれぞれの
処理を続行する。
【0057】こうして、各コンピュータ間にそれぞれ一
対の論理通信路が確立された後は、次のワークが欲しい
加工機39の管理コンピュータ30では、ワーク受入れ
プログラム32が、コンピュータ20のコンピュータI
Dとワーク払出しプログラム24のプログラムIDが付
加されたワーク搬入要求のメッセージを引数に持って共
通サブルーチン群311のうちの伝文送信サブルーチン
を呼び出す。すると、ワーク搬入要求のメッセージが送
信タスク312aの送信キューにキューイングされる。
そして、ワーク受入れプログラム32は、ワーク払出し
プログラム24からの応答メッセージを待つ。なお、マ
ルチタスクOSの管理下で各タスクは並行処理されてい
るから、このとき装置状態検出プログラム33もコンピ
ュータ20の全装置状態表示プログラム25に加工機3
9の装置状態のメッセージを送ろうとしていたとする
と、コンピュータ20のコンピュータIDと全装置状態
表示プログラム25のプログラムIDが付加された装置
状態のメッセージも送信タスク312aの送信キューに
キューイングされる。そして、キューイングされたこれ
らのメッセージは、コンピュータ30の送信タスク31
2aによって、コンピュータ20,30間の論理通信路
を介して順次、コンピュータ20の受信タスク212b
に送信される。
【0058】一方、コンピュータ20では、受信タスク
212bがコンピュータ30の送信タスク312aから
逐次ワーク搬入要求のメッセージと装置状態のメッセー
ジとを受信するとこれらのメッセージを受信キュー21
2b’にキューイングする。そして、全装置状態表示プ
ログラム25が共通サブルーチン群211のうちの伝文
受信サブルーチン211cを呼び出して既にメッセージ
待ちの状態であるとすると、全装置状態表示プログラム
25のプログラムIDを含んだ装置状態のメッセージが
直ちに伝文受信サブルーチン211cによって受信キュ
ー212b’から抜き取られ、全装置状態表示プログラ
ム25はこのメッセージの装置状態データに従ってコン
ピュータ20の端末に表示されている加工機39の状態
を更新する。
【0059】また、コンピュータ20では、ワーク受入
れプログラム22のタスクからの指令に応じて搬入ロボ
ット29がワークを取り上げてこのワークを加工機39
に搬入する準備が完了すると、このことをフラグ等を介
して受けたワーク払出しプログラム24が、やはり伝文
受信サブルーチン211cを呼び出す。そして、ワーク
払出しプログラム24のプログラムIDを含んだ装置状
態のメッセージが伝文受信サブルーチン211cによっ
て受信キュー212b’から抜き取られ、このワーク搬
入要求のメッセージを受けたワーク払出しプログラム2
4は、加工機39へのワーク搬入動作の開始指令を搬入
ロボット29に対して送出する。このようにして、搬入
ロボット29が加工機39に対してワーク搬入を行って
よい状況であることが確認された上で実際のワーク搬入
動作が行われるが、この際のタスク24,32間のメッ
セージ送受信は、共通の論理通信路を用いて、他のタス
ク25,33間のメッセージ送受信等と並行して行われ
ても、混信等することなく該当タスク間でそれぞれのタ
イミングで行われる。
【0060】そして、搬入ロボット29による加工機3
9へのワーク搬入が完了すると、コンピュータ20で
は、その旨の応答の伝送データにコンピュータ30のコ
ンピュータIDとワーク受入れプログラム32のプログ
ラムIDとが付加されたメッセージを、ワーク払出しプ
ログラム24が共通サブルーチン群211のうちの伝文
送信サブルーチン211bを呼び出して送信キュー21
2a’にキューイングし、さらにこのメッセージを送信
タスク212aがコンピュータ20,30間の論理通信
路を介してコンピュータ30の受信タスク312bに送
信する。これを受けたコンピュータ30では、受信タス
ク312bがこのメッセージを受信してキューイング
し、さらに、これを待っていたワーク受入れプログラム
32が、このメッセージに含まれたプログラムIDを手
掛かりにして、ワーク払出しプログラム24からの応答
メッセージを受け取る。この時点で、加工機39が搬入
ロボット29と干渉することなくワークの加工を行える
状況であることが確認されることから、加工機39によ
る実際のワーク加工が行われる。また、このときも、コ
ンピュータ20の装置状態検出プログラム23からコン
ピュータ30の全装置状態表示プログラム35への装置
状態のメッセージ送信が、同じ論理通信路を介して並行
的に行われる。なお、コンピュータ20では、ワーク受
入れプログラム22によって次のワークの取り出しの開
始がなされる。
【0061】以下繰り返しとなる詳細な説明は割愛し動
作の概要だけを述べるが、加工機39によるワーク加工
が完了すると、コンピュータ30のワーク払出しプログ
ラム34とコンピュータ40のワーク受入れプログラム
42とがコンピュータ30,40間に確立された論理通
信路を介してデータ伝送を行い、加工機39と搬出ロボ
ット49とが干渉しない状況の下で加工済のワークが加
工機39から搬出ロボット49によって取り出される。
そして、これに続いて、コンピュータ20のワーク払出
しプログラム24とコンピュータ30のワーク受入れプ
ログラム32とのデータ伝送に基づく搬入ロボット29
から加工機39への次ワークの搬入と、コンピュータ4
0のワーク払出しプログラム44の指令に基づく搬出ロ
ボット49による加工済ワークの搬出用パレットへの移
載とが、並行して行われる。こうして、次々とワークが
搬入され加工され搬出されていくが、このとき、ワーク
受渡しのハンドシェイクのためのデータ伝送に加えて、
各コンピュータ端末への装置状態表示のためのデータ伝
送もそれぞれのコンピュータ間で共通の論理通信路を介
して並行して行われている。
【0062】そして、一連のワークの加工が終了したと
き、あるいはワークの加工処理を中止するときに、オペ
レータによって各コンピュータ20,30,40ごとに
プログラム停止処理が行われると、各コンピュータ2
0,30,40では、それぞれのアプリケーションプロ
グラムが共通サブルーチン群の通信路閉鎖サブルーチン
を呼んでから処理を終了する。さらに、各送信制御タス
クや受信制御タスクがコンピュータ停止処理の一環とし
て終了消滅させられる。こうして、各コンピュータ2
0,30,40間に設けられたそれぞれの論理通信路が
閉鎖される。
【0063】このように別のコンピュータにインストー
ルされて互いに関連して協働するアプリケーションプロ
グラムが、コンピュータ間に形成された共通の論理通信
路を介してプログラムIDを含んだメッセージを送受信
することにより、コンピュータ間を接続する物理的な通
信回線の特性や制約等からアプリケーションプログラム
が開放されてコンピュータ間での通信伝文の送受信を行
うアプリケーションプログラムについての簡素化や標準
化等を図ることができるという利点を損なうことなく
(一対のアプリケーションプログラム間でのメッセージ
の送受信状態を示す図6参照)、論理通信路の数が少な
くて管理負担が軽い論理通信路の管理方法を実現するこ
とができる。
【0064】したがって、この第1の実施例のシステム
は、コンピュータ間での定常的な伝送データの送受信に
加えて制御対象の異常や設備の故障などのアラーム情報
の検出・表示等の処理が必要なファクトリオートメーシ
ョンやプロセス制御等の分野に対しても、好適なもので
ある。この発明の論理通信路の管理方法を適用したシス
テムについての第2の実施例を説明する。これについて
は上述した第1の実施例との相違点のみを説明する。図
7は、第1の実施例についての図4に対応するものであ
り、通信管理プログラムにおける通信路開設サブルーチ
ン関連部分が相違する。具体的には、コンピュータ20
では、通信管理初期化タスク219が追加され、このこ
とに対応して共通サブルーチン群211’内の通信路開
設サブルーチン211a’の内部機能が変更されてい
る。
【0065】通信管理初期化タスク219は、通信管理
プログラム210の初期化のときにアプリケーションプ
ログラムの起動に先立って起動されるタスクであり、通
信相手方のコンピュータIDが予め格納されているホス
ト管理ファイル219aから全ての通信相手方のコンピ
ュータIDを読み込んで、これを通信管理用の内部テー
ブルである通信テーブル219bに展開して設定すると
ともに、各通信相手方のコンピュータごとに送信制御タ
スクと受信制御タスクを起動する。すなわち、この例の
場合、通信管理テーブル219bにコンピュータ30と
コンピュータ40のコンピュータIDを展開するととも
に、コンピュータ30とのデータ伝送のために送信制御
タスク212aと受信制御タスク212bとを起動し、
コンピュータ40とのデータ伝送のために送信制御タス
ク213aと受信制御タスク213bとを起動する。そ
して、各コンピュータ30,40との間の論理通信路や
通信回線10に関するステータスデータを例えば一定期
間ごとに収集して通信管理テーブル219bに記してお
くことも行う。また、通信路開設サブルーチン211
a’は、通信管理テーブル219bに記されたステータ
スデータをチェックするだけのものとなっている。
【0066】このような構成の第2の実施例のシステム
の動作は、コンピュータ20,30,40の立ち上げが
行われると、アプリケーションプログラムの実行に依存
することなく、通信管理初期化タスク219等によっ
て、送信制御タスクおよび受信制御タスクの起動が行わ
れ、各コンピュータ間に論理通信路が確立される。これ
により、自コンピュータの何れかのアプリケーションプ
ログラムによって論理通信路の形成に関する処理が行わ
れる前に論理通信路の形成が行われるので、最初からメ
ッセージ送受信の効率がよい。なお、これ以外の動作
は、送信制御タスクおよび受信制御タスクの起動が行わ
れた後における第1の実施例の動作とほぼ同様である。
したがって、第1の実施例のシステムと同様の作用効果
を奏するが、このシステムには、通信管理テーブルを参
照することにより、通信回線や論理通信路についての接
続中/回線断等のステータス情報を各コンピュータの端
末に表示させてモニタすることができるという利点もあ
る。
【0067】なお、情報処理装置は、パーソナルコンピ
ュータに限られるものではなく、いわゆるワークステー
ション等のそれ以上の規模のものであってもよく、ある
いはいわゆるブックコンピュータ等のそれ以下の規模の
ものであってもよく、また、ハードディスク等の外部メ
モリを持たないマイクロプロセッサシステムからなる小
規模のコンピュータであってもよい。
【0068】また、通信回線は、イーサネットに限られ
るものではなく、例えばRS232C規格に適合したケ
ーブルでもよく、あるいはその他のバス結合形であって
もスター形であってもリング形であってもよく、コンピ
ュータ20,30間を接続するラインとコンピュータ3
0,40間を接続する他のラインとからなりコンピュー
タ20とコンピュータ40との通信はコンピュータ30
による転送に依存するものであってもよい。また、光ケ
ーブルであってもよい。さらには、一部に公衆回線を利
用するものであってもよい。
【0069】また、通信管理プログラムにおける受信管
理手段および受信管理手段の具現化は、送信制御タスク
や受信制御タスク等のタスクに限られるものでなく、送
信と受信が独立して行えるものであれば、いわゆるスー
パーバイザコール等によって呼び出される入出力管理プ
ログラム等の一部として提供されるものであってもよ
い。
【0070】また、OSは、マルチタスクのものを用い
るとアプリケーションプログラムおよび通信管理プログ
ラムの作成が比較的容易となるが、マルチタスクのもの
に限られるわけではない。例えばコルーチン形式を拡張
して各プログラム間でCPU資源を順次引き渡すことな
どによっても、マルチタスクと同等の機能を果たすこと
ができるからである。
【0071】また、送信キューや受信キューは、メイン
メモリ上に設けられたものに限られず、例えば、ディス
ク上のファイル内に設けられたものでもよく、あるいは
コンピュータのOSが管理する共有メモリ、キュー、名
前付きパイプなどのタスク間通信手段を利用したもので
あってもよい。また、この明細書でサブルーチンとは、
関数や文関数をも含み、さらにコンパイラ等によってプ
ログラム内でコード展開されるものをも含む。
【0072】また、この発明の適用は上述した加工ライ
ンの管理に限られるものではなく、例えば半導体製造ラ
インや配送貨物仕分けラインあるいはプラント管理な
ど、広く複数の管理コンピュータが通信回線を介して協
働するシステムであれば、この発明を適用することがで
きる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る論理通信路管理方法にあっては、論理通信路を
共用することにより、論理通信路が少なくて済む。ま
た、その結果として、ファクトリオートメーションやプ
ロセス制御などの分野に適用した場合でも、論理通信路
の管理負担が少なくて済む。
【0074】また、請求項2記載の発明に係る論理通信
路管理方法にあっては、情報処理手段の識別子を通信伝
文に含ませることにより、相手方の情報処理手段を容易
且つ確実に特定することができるので、論理通信路の管
理負担が少なくて済む。しかも、請求項3記載の発明に
係る論理通信路管理方法にあっては、送信用通信路と受
信用通信路とをメモリ常駐の別のタスクで管理すること
により、管理負担が少なくて済むとともに送受信の効率
もよい。
【0075】さらに、請求項4記載の発明に係る論理通
信路管理方法にあっては、共通サブルーチン化を図るこ
とにより、情報処理手段の通信関連部分の構造が簡易な
ものとなる。また、請求項5記載の発明に係る論理通信
路管理方法にあっては、データ伝送の開始前に論理通信
路形成を済ませることにより、データ伝送を最初から効
率よく行うことができるので、送受信の効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の論理通信路管理方法を適用した第1
の実施例のシステムについて、その概要構成を示す。
【図2】その一部について、メッセージの送受信状態を
示す。
【図3】その層構造を示す。
【図4】第1の実施例のシステムの一部について、詳細
構成を示す。
【図5】この発明の論理通信路の管理方法で用いられる
メッセージの構成例を示す。
【図6】一対のアプリケーションプログラム間でのメッ
セージの送受信状態を示す。
【図7】この発明の論理通信路の管理方法を適用した第
2の実施例のシステムについて、その一部に関する詳細
構成を示す。
【図8】従来の論理通信路の管理方法に基づくシステム
について、メッセージの送受信状態を示す。
【符号の説明】
1 通信回線 2 クライアントマシン 2a アプリケーションプログラム 3 サーバマシン 3a アプリケーションプログラム 10 通信回線 20,30,40 コンピュータ 22,32,42 ワーク受入れプログラム 23,33,43 装置状態検出プログラム 24,34,44 ワーク払出しプログラム 25,35,45 全装置状態表示プログラム 29 ワーク搬入ロボット 39 加工機 49 ワーク搬出ロボット 210,310,410 通信管理プログラム 211,311,411 共通サブルーチン群 211’ 共通サブルーチン群 211a’ 通信路開設サブルーチン 211a 通信路開設サブルーチン 211b 伝文送信サブルーチンン 211c 伝文受信サブルーチンン 211d 通信路閉鎖サブルーチン 212,312,412 一対の送受信制御タスク 212a,312a 送信制御タスク 212b,312b 受信制御タスク 212a’ 送信キュー 212b’ 受信キュー 213,313,413 一対の送受信制御タスク 213a 送信制御タスク 213b 受信制御タスク 219 通信管理初期化タスク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の情報処理手段を有する第1の情報
    処理装置と少なくとも1以上の情報処理手段を有する第
    2の情報処理装置との間に形成する論理通信路を管理す
    る情報処理装置間の論理通信路管理方法において、前記
    第1の情報処理装置と前記第2の情報処理装置との間に
    独立して使用可能な一対の送信用通信路及び受信用通信
    路でなり所定の識別子で特定される論理通信路を形成
    し、前記第1の情報処理装置及び第2の情報処理装置の
    情報処理手段間で伝送データの送受信を行う際に、前記
    論理通信路の識別子を指定することにより、前記論理通
    信路を共用するようにしたことを特徴とする論理通信路
    管理方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の情報処理装置と前記第2の情
    報処理装置の各情報処理手段に個別の識別子を対応させ
    るとともに、前記第1の情報処理装置及び第2の情報処
    理装置の情報処理手段間で伝送データの送受信を行う際
    に、相手方の情報処理手段の識別子を前記伝送データの
    通信伝文に含ませるようにした請求項1記載の論理通信
    路管理方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の情報処理装置と前記第2の情
    報処理装置のそれぞれに、前記論理通信路を介して通信
    伝文を受信しこの通信伝文をこれに含まれた情報処理手
    段の識別子で特定される自情報処理装置の情報処理手段
    に渡す受信管理手段と、自情報処理装置の情報処理手段
    から通信伝文を受けこの通信伝文を前記論理通信路を介
    して相手方情報処理装置の前記受信管理手段に送信する
    送信管理手段とを、自情報処理装置の情報処理手段とは
    別に設けて、前記受信管理手段と前記送信管理手段とを
    それぞれ個別のタスクとして起動するとともに、これら
    の起動後のタスクを主メモリ上に常駐させる請求項2記
    載の論理通信路管理方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の情報処理装置と前記第2の情
    報処理装置のそれぞれに設けられて前記論理通信路を形
    成する論理通信路形成手段が、自情報処理装置の情報処
    理手段から呼び出される共通サブルーチンであって最初
    に呼びだされたときに前記受信管理手段のタスクと前記
    送信管理手段のタスクとを起動するものである請求項3
    記載の論理通信路管理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の情報処理装置と前記第2の情
    報処理装置のそれぞれに設けられて前記論理通信路を形
    成する論理通信路形成手段が、自情報処理装置の何れか
    の情報処理手段によって前記論理通信路の形成に関する
    処理が行われる前に実行され、このときに前記受信管理
    手段のタスクと前記送信管理手段のタスクとを起動する
    ものである請求項3記載の論理通信路管理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5938512A (en) * 1996-12-27 1999-08-17 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Wafer holding jig

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5938512A (en) * 1996-12-27 1999-08-17 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Wafer holding jig

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