JPH08179213A - ズームレンズ - Google Patents

ズームレンズ

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JPH08179213A
JPH08179213A JP33593494A JP33593494A JPH08179213A JP H08179213 A JPH08179213 A JP H08179213A JP 33593494 A JP33593494 A JP 33593494A JP 33593494 A JP33593494 A JP 33593494A JP H08179213 A JPH08179213 A JP H08179213A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体として5つのレンズ群を有し、各レンズ
群の屈折力や変倍に伴う各レンズ群の移動条件を適切に
設定し、広画角でしかも高変倍比の広角ズームレンズを
得ること。 【構成】 物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈
折力の第2群、正の屈折力の第3群、負の屈折力の第4
群、そして正の屈折力の第5群の5つのレンズ群を有
し、広角端から望遠端への変倍に際して、該第1群と第
2群の間隔が増加し、該第2群と第3群の間隔が減少
し、該第3群と第4群の間隔が増大し、該第4群と第5
群の間隔が減少するように移動させており、該第2群の
広角端の無限遠物体のときの結像倍率をβ2W、該第i
群の焦点距離をfiとしたとき 0.18<|β2W|<0.255 0.7<f5/|f4|<1.2 なる条件を満足すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はズームレンズに関し、特
に広角端での撮影画角が82度程度、Fナンバー2.8
〜3.6程度、変倍比3.3〜4.1程度の全変倍範囲
にわたり良好なる光学性能を有した写真用カメラやビデ
オカメラ、そして電子スチルカメラ等に好適な高変倍
比、広画角のズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より写真用カメラやビデオカメラ等
の撮影系には高変倍比で広画角で、しかも全変倍範囲に
わたり高コントラストで高い光学性能を有したズームレ
ンズが要求されている。
【0003】例えば、特開昭57−2014号公報や特
開昭60−39613号公報等では物体側より順に正、
負、正、負、そして正の屈折力の5つのレンズ群を有
し、広角端での撮影画角が75度程度、変倍比が5程度
の広画角で高変倍比のズームレンズが提案されている。
又特開平5−119260号公報では前述と同様の屈折
力配置の5つのレンズ群を有し、広角端での撮影画角が
75度程度、変倍比が3.5〜7倍程度の広画角で高変
倍比のズームレンズが提案されている。又、特開平4−
70708号公報では、物体側より順に正、負、正、
正、そして負の屈折力の5つのレンズ群より成り、広角
端の撮影画角が70度程度、変倍比7程度のズームレン
ズが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に物体側より順に
正、負、正、負、そして正の屈折力の5つのレンズ群よ
り成る5群ズームレンズにおいて、広角端での撮影画角
が82度程度の広画角化及び変倍比3〜4程度の高変倍
化を図りつつ全変倍範囲にわたり高い光学性能を維持
し、所定の口径比を得るにはレンズ系を構成する各レン
ズ群の光学的諸定数を適切に設定することが重要となっ
てくる。
【0005】例えば前述の5群ズームレンズにおいて、
変倍に伴う各レンズ群の移動条件や各レンズ群の屈折力
そして変倍作用をする第2群の変倍比や倍率等を適切に
設定しないと諸収差の発生が増大し、全変倍範囲にわた
り良好なる画質の映像を得るのが難しくなってくる。
【0006】本発明は、5群ズームレンズにおいて、主
に変倍に伴う各レンズ群の移動条件や、各レンズ群の屈
折力、そして第2群の結像倍率等を適切に設定すること
により広角端の撮影画角が82度程度、変倍比3〜4程
度の全変倍範囲にわたり、しかも全画面にわたり高い光
学性能を有するズームレンズの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のズームレンズ
は、物体側より順に正の屈折力の第1群、負の屈折力の
第2群、正の屈折力の第3群、負の屈折力の第4群、そ
して正の屈折力の第5群の5つのレンズ群を有し、広角
端から望遠端への変倍に際して、該第1群と第2群の間
隔が増加し、該第2群と第3群の間隔が減少し、該第3
群と第4群の間隔が増大し、該第4群と第5群の間隔が
減少するように移動させており、該第2群の広角端の無
限遠物体のときの結像倍率をβ2W、該第i群の焦点距
離をfiとしたとき 0.18<|β2W|<0.255 ‥‥‥(1) 0.7<f5/|f4|<1.2 ‥‥‥(2) なる条件を満足することを特徴としている。
【0008】
【実施例】図1〜図5は本発明の数値実施例1〜5の広
角端におけるレンズ断面図である。図6〜図10は本発
明の数値実施例1〜5の諸収差図である。収差図におい
て(A)は広角端、(B)は望遠端を示しいている。
【0009】図中、L1は正の屈折力の第1群、L2は
負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4
は負の屈折力の第4群、L5は正の屈折力の第5群、S
Pは絞りであり、第3群の前方に設けている。IPは像
面である。
【0010】本実施例では広角端から望遠端への変倍に
際して、各レンズ群を矢印の如く物体側へ第1群と第2
群の間隔が増加し、第2群と第3群の間隔が減少し、第
3群と第4群の間隔が増大し、第4群と第5群の間隔が
減少するように移動させている。尚、絞りSPは第3群
と一体的に移動させている。
【0011】本実施例では、このように変倍の際に5つ
のレンズ群を移動させることにより複数のレンズ群に変
倍をバランス良く分担させ、効率良く変倍を行うと共
に、特に中間のズーム領域での収差補正を良好に行って
いる。
【0012】本実施例では前述の如く、5つのレンズ群
の屈折力と変倍に伴う各レンズ群の移動条件を設定する
と共に第2群の広角端の無限遠物体のときの結像倍率β
2Wや、第4群と第5群の焦点距離の比、f5/|f4
|を条件式(1),(2)を満足するようにしている。
【0013】次に前述の条件式(1),(2)の技術的
意味について説明する。条件式(1)は広角端の物体無
限遠での第2群の結像倍率を規定するものであり、下限
値を超えることは第1群の焦点距離が長くなりすぎるこ
とを意味し、レンズ全長の短縮が困難となる。又上限値
を超えることは第1群の焦点距離が短くなりすぎること
を意味し、レンズ全長の短縮には有利であるが、収差補
正が困難となり、広角化に不利である。
【0014】条件式(2)は第4群の焦点距離に対する
第5群の焦点距離の比を規定し、主に広角化を達成しつ
つ、所定のバックフォーカスを確保する為のものであ
る。下限値を超えて第5群の焦点距離が短くなると広角
化及びバックフォーカスの確保には有利であるが、この
レンズ群で発生する諸収差、特に非点収差が大きくなり
好ましくない。又下限値を超えて第5群の焦点距離が長
くなると、収差補正には有利だが、広角化、コンパクト
化が難しくなってくる。
【0015】本発明では以上のようなレンズ構成により
広角端での撮影画角が82度と広画角で変倍比3〜4程
度、Fナンバー2.8〜3.6程度の全変倍範囲にわた
り良好なる光学性能を有したズームレンズを得ている。
【0016】また本発明においてはフォーカスを第2群
を移動させて行っており、これにより、第1群でフォー
カスを行った場合に比べて第1群のレンズ外径の増大を
防止しつつ、撮影可能な至近距離の短縮化を図ってい
る。又、第5群中にレンズ中心からレンズ周辺にいくに
従い正の屈折力が弱くなる形状の非球面を用いることに
より、主に球面収差、非点収差、そして像面弯曲をバラ
ンス良く補正している。特に広角側での高次の像面弯曲
を良好に補正している。
【0017】本発明に係るズームレンズは以上の諸条件
を満足することにより達成されるが、更に広画角化及び
高変倍化を図る際の収差変動を良好に補正し、高い光学
性能を得るには次の諸条件のうちの少なくとも1つを満
足させるのが良い。
【0018】(1−1)前記第1群は物体側に凸面を向
けたメニスカス状の負レンズと正レンズとを接合した貼
合わせレンズ、そして物体側に凸面を向けたメニスカス
状の正レンズを有し、前記第2群は物体側へ凸面を向け
たメニスカス状の負レンズ、両レンズ面が凹面の負レン
ズ、両レンズ面が凸面の正レンズ、そして物体側に凹面
を向けた負レンズを有していることである。これにより
第1群のレンズ外径を小さくし、コンパクト化を図り、
又広角端での広画角化を図りつつ、全変倍範囲にわたり
諸収差を良好に補正している。
【0019】(1−2)前記第3群は物体側に凸面を向
けたメニスカス状の負レンズと両レンズ面が凸面の正レ
ンズとを接合した貼合わせレンズ、そして両レンズ面が
凸面の正レンズを有していることである。これにより、
所定の変倍比を確保しつつ、変倍に伴う諸収差の発生を
少なくしている。特に全変倍範囲にわたり球面収差を良
好に補正している。
【0020】(1−3)前記第5群は両レンズ面が凸面
の2つの正レンズと物体側に凹面を向けた負レンズを有
していることである。これにより、変倍に伴う球面収差
等の諸収差の変動をバランス良く補正している。
【0021】(1−4)有効画面の最大像高をITとし
たとき 0.4<|f2|/IT<0.7 ‥‥‥(3) なる条件を満足することである。
【0022】条件式(3)は有効画面の最大像高に対し
て第2群の焦点距離の比を規定するものであり、下限値
を超えて第2群の焦点距離が短くなると高変倍化及びコ
ンパクト化には有利だが焦点距離の変化による収差変動
が大きくなり、これを良好に補正することが難しくな
る。又上限値を超えて第2群の焦点距離が長くなると高
変倍化及びコンパクト化が困難となり好ましくない。
【0023】(1−5)前記第1群と第2群の広角端に
おける合成焦点距離をf12w、広角端における全系の
焦点距離をfwとしたとき 5.8<f1/|f2|<7 ‥‥‥(4) 1.4<f5/|f12w|<2.5 ‥‥‥(5) 0.8<f3/fw<1.1 ‥‥‥(6) 1.0<f5/|f4|<1.1 ‥‥‥(7) なる条件を満足することである。
【0024】条件式(4)は第2群の焦点距離に対する
第1群の焦点距離の比を規定し、主に望遠端における第
3群のレンズ外径を小さくし、又高変倍を達成するもの
であり、下限値を超えて第1群の正の屈折力が強くなる
とこの第1群で発生する望遠側の収差、特に球面収差が
大きくなり、これを他のレンズ群でバランス良く補正す
ることが難しくなる。又上限値を超えて第1群の正の屈
折力が弱くなるとコンパクト化が難しくなってくる。
【0025】条件式(5)は広角端の物体無限遠での第
1群と第2群の合成焦点距離に対して第5群の焦点距離
の比を規定し、主に所定のバックフォーカスを確保しつ
つ、コンパクト及び高性能を達成する為のものであり、
下限値を超えて第5群の正の屈折力が強くなるとバック
フォーカスの確保には有利であるが、第5群で発生する
諸収差、特に像面弯曲が大きくなり、これを他のレンズ
群で良好に補正するのが困難となる。又上限値を超えて
第5群の正の屈折力が弱くなるとバックフォーカスの確
保及びコンパクト化が難しくなってくる。
【0026】条件式(6)は広角端での全系の焦点距離
に対して第3群の焦点距離の比を規定するものであり、
下限値を超えて第3群の正の屈折力が強くなるとコンパ
クト化には有利であるが、第3群で発生する諸収差、特
に球面収差が大きくなり、これを他のレンズ群でバラン
ス良く補正することが困難になる。又上限値を超えて第
3群の正の屈折力が弱くなると多群化の効果が小さくな
り、レンズ全長、レンズ外径が増大してくる。
【0027】条件式(7)は前述した条件式(2)の数
値範囲を更に特定するものであり、これにより広角端の
撮影画角82度程度で変倍比4程度のズームレンズを容
易に得ている。
【0028】(1−6)前記第2群の望遠端の無限遠物
体のときの結像倍率をβ2Tとしたとき |β2T|<1 ‥‥‥(8) なる条件を満足することである。
【0029】条件式(8)の条件を満足することで広角
端から望遠端へのズーミング時、第2群の結像倍率が等
倍をはさまない為に無限遠物体から至近物体へのフォー
カシングのとき第2群を常に同一方向へ繰り出すことに
なり第2群でのフォーカシングを可能としている。
【0030】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。又前述の各条
件式と数値実施例における諸数値との関係を[表−1]
に示す。非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向
にH軸、光の進行方向を正としRを近軸曲率半径、A,
B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき、
【0031】
【数1】 なる式で表わしている。尚、「e−0x」は「10-x」を
表わしている。
【0032】
【外1】
【0033】
【外2】
【0034】
【外3】
【0035】
【外4】
【0036】
【外5】
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、5群ズー
ムレンズにおいて、主に変倍に伴う各レンズ群の移動条
件や、各レンズ群の屈折力、そして第2群の結像倍率等
を適切に設定することにより広角端の撮影画角が82度
程度、変倍比3〜4程度の全変倍範囲にわたり、しかも
全画面にわたり高い光学性能を有するズームレンズを達
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1の広角端のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例2の広角端のレンズ断面図
【図3】本発明の数値実施例3の広角端のレンズ断面図
【図4】本発明の数値実施例4の広角端のレンズ断面図
【図5】本発明の数値実施例5の広角端のレンズ断面図
【図6】本発明の数値実施例1の収差図
【図7】本発明の数値実施例2の収差図
【図8】本発明の数値実施例3の収差図
【図9】本発明の数値実施例4の収差図
【図10】本発明の数値実施例5の収差図
【符号の説明】
L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L4 第4群 L5 第5群 SP 絞り F 像面 d d線 g g線 ΔS サジタル像面 ΔM メリディオナル像面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力の第1群、負
    の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、負の屈折力の
    第4群、そして正の屈折力の第5群の5つのレンズ群を
    有し、広角端から望遠端への変倍に際して、該第1群と
    第2群の間隔が増加し、該第2群と第3群の間隔が減少
    し、該第3群と第4群の間隔が増大し、該第4群と第5
    群の間隔が減少するように移動させており、該第2群の
    広角端の無限遠物体のときの結像倍率をβ2W、該第i
    群の焦点距離をfiとしたとき 0.18<|β2W|<0.255 0.7<f5/|f4|<1.2 なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 【請求項2】 有効画面の最大像高をITとしたとき 0.4<|f2|/IT<0.7 なる条件を満足することを特徴とする請求項1のズーム
    レンズ。
  3. 【請求項3】 前記第1群と第2群の広角端における合
    成焦点距離をf12w、広角端における全系の焦点距離
    をfwとしたとき 5.8<f1/|f2|<7 1.4<f5/|f12w|<2.5 0.8<f3/fw<1.1 1.0<f5/|f4|<1.1 なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は2の
    ズームレンズ。
  4. 【請求項4】 前記第1群は物体側に凸面を向けたメニ
    スカス状の負レンズと正レンズとを接合した貼合わせレ
    ンズ、そして物体側に凸面を向けたメニスカス状の正レ
    ンズを有し、前記第2群は物体側へ凸面を向けたメニス
    カス状の負レンズ、両レンズ面が凹面の負レンズ、両レ
    ンズ面が凸面の正レンズ、そして物体側に凹面を向けた
    負レンズを有していることを特徴とする請求項1のズー
    ムレンズ。
  5. 【請求項5】 前記第3群は物体側に凸面を向けたメニ
    スカス状の負レンズと両レンズ面が凸面の正レンズとを
    接合した貼合わせレンズ、そして両レンズ面が凸面の正
    レンズを有していることを特徴とする請求項1のズーム
    レンズ。
  6. 【請求項6】 前記第5群は両レンズ面が凸面の2つの
    正レンズと物体側に凹面を向けた負レンズを有している
    ことを特徴とする請求項1のズームレンズ。
  7. 【請求項7】 前記第2群の望遠端の無限遠物体のとき
    の結像倍率をβ2Tとしたとき |β2T|<1 なる条件を満足することを特徴とする請求項1のズーム
    レンズ。
  8. 【請求項8】 前記第2群を移動させてフォーカスを行
    っていることを特徴とする請求項1のズームレンズ。
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