JPH08178249A - ゴルフ場用乾燥焼却炉 - Google Patents

ゴルフ場用乾燥焼却炉

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JPH08178249A
JPH08178249A JP32414094A JP32414094A JPH08178249A JP H08178249 A JPH08178249 A JP H08178249A JP 32414094 A JP32414094 A JP 32414094A JP 32414094 A JP32414094 A JP 32414094A JP H08178249 A JPH08178249 A JP H08178249A
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dry
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昭 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃熱ガスの熱を利用して、刈生芝等を加熱乾
燥すると共に燃焼促進用空気も加熱する。 【構成】 廃熱ガスG’によってドラム12を加熱し、
このドラム12の輻射熱によって刈生芝Xを搬送しなが
ら乾燥させる乾燥炉10と、乾燥芝X’等を燃焼させる
第1次燃焼室32及び第1次燃焼室32で発生した煙G
等を燃焼させる第2次燃焼室33とからなる焼却炉31
と、第2次燃焼室33から排出される廃熱ガスG’と第
1次燃焼室32に供給される空気Aとの熱交換を行なう
熱交換器50と、煙突45から排出される廃熱ガスG’
を乾燥炉10に戻す還流管48を備えたゴルフ場用乾燥
焼却炉1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフ場から廃棄され
る刈生芝を含む一切の燃焼可能な廃棄物を焼却すること
ができるゴルフ場専用の乾燥焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場では、グリーン(ベント芝、コ
ウライ芝)やフェアーウェイの刈り芝、周囲の山林等か
ら出る枯草、間伐材、一般雑芥、レストランから出る厨
芥等、種々の物を廃棄・処分している。
【0003】これらのうち、水分をあまり含まない比較
的燃えやすい枯草や間伐材等は、ゴルフ場に備えられた
一般的な焼却炉によって焼却している。しかし、刈り取
ったばかりのベント芝等は、水分を多量(85〜90
%)に含み、隙間なく詰まって固まった状態になってい
るため、通常の焼却炉では焼却することが出来ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、燃焼中の焼却
炉内に、多量の水分を含む刈生芝をそのまま投入して
も、固まりの表面部分だけが燃えて内側部分は燃え残
る。この刈生芝の投入量が多い場合は、含有水分によっ
て焼却炉の炎が消えてしまうおそれがあった。
【0005】このように焼却できない刈生芝や厨芥等
は、地面に埋設穴を掘削して埋める方法も考えられる。
しかし、刈生芝は異臭を放つ上に農薬が大量に含まれて
いるため、そのまま地面に埋設すると、雨水等によって
含有農薬が拡散されて汚染の原因となる。
【0006】この刈生芝を一般的な焼却炉で焼却するた
めには、焼却炉に投入する前に十分乾燥させて含水率を
少なくとも60%以下まで落とす必要がある。ところ
が、通常のゴルフ場は、刈生芝を短時間で乾燥させる乾
燥炉等の設備を備えていない。また、乾燥炉を焼却炉と
別個独立に設置すると設備が大型化しコストも嵩む。
【0007】そこで本発明は、水分をあまり含まない廃
棄物を焼却炉でまず焼却し、その際に発生する熱を利用
して刈生芝を乾燥させ、乾燥された刈生芝(以下「乾燥
芝」という)や厨芥等を通常の焼却炉で容易に焼却でき
るようにすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明に係るゴルフ場用乾燥焼却炉(1)は、燃
焼室(32)に着火バーナ(42)を備え、該着火バー
ナ(42)によって水分の比較的少ない一般雑芥(Y)
等を最初に燃焼させる焼却炉(31)と、この焼却炉
(31)から排出される廃熱を利用して刈生芝(X)を
乾燥させる乾燥炉(10)と、この乾燥炉(10)で乾
燥された乾燥芝(X’)を焼却炉(31)に搬送する搬
送手段(28)とを備え、乾燥芝(X’)を最終的に焼
却炉(31)で完全燃焼させることを特徴としている。
【0009】具体的には、本発明に係るゴルフ場用乾燥
焼却炉(1)は、上記焼却炉(31)を一般雑芥(Y)
及び乾燥芝(X’)を燃焼させる第1次燃焼室(32)
と、この第1次燃焼室(32)から排出される煙及び臭
気等を含む廃熱ガス(G)を燃焼させる第2燃焼室(3
3)とから構成する。さらには、上記焼却炉(31)か
ら排出される廃熱ガス(G’)と、焼却炉(31)に送
風される新鮮な空気(A)との熱交換を行なう熱交換器
(50)を備え、内周面に生芝用掻上片(15)が形成
されているスクリュードラム(12)と、このスクリュ
ードラム(12)を囲繞する断熱材(13)からなる乾
燥炉(10)とから構成する。
【0010】特に、上記搬送手段(28)は、乾燥炉
(10)と焼却炉(31)との間に配設された搬送管
(29)と、該搬送管(29)内に乾燥芝(X’)を空
気輸送する輸送ファン(30)とから構成するのが好ま
しい。
【0011】
【作用】まず、燃えやすい廃棄物(Y)を焼却炉(3
1)で焼却し、その際に煙突(45)から排出される廃
熱ガス(G’)を乾燥炉(10)に供給する。スクリュ
ードラム(12)は断熱材(13)で囲繞された乾燥炉
(10)内に架設されているため、廃熱ガス(G’)に
よってスクリュードラム(12)の外部は500℃程度
まで加熱され、スクリュードラム(12)の内部は20
0℃程度まで加熱され、その結果、スクリュードラム
(12)の内周面及び生芝用掻上片(15)から輻射熱
が放出される。この状態で刈生芝(X)を乾燥炉(1
0)に投入し、スクリュードラム(12)の生芝用掻上
片(15)で撹拌しながら十分に乾燥させて焼却炉(1
0)に搬送する。すなわち刈生芝(X)は、生芝用掻上
片(15)によって、密集した状態から十分にほぐされ
てバラバラとなり、スクリュードラム(12)の内周面
及び生芝用掻上片(15)から照射される輻射熱によ
り、ホウラクで炒るように加熱されて短時間で燃焼可能
な乾燥芝(X’)となる。
【0012】水分が60%以下となった乾燥芝(X’)
は、例えば輸送ファン(30)等の搬送手段(28)に
よって、スクリュードラム(12)内の異臭を含む空気
と共に焼却炉(31)に供給される。焼却炉(31)で
は、まず第1次燃焼室(32)において乾燥芝(X’)
が燃焼中の雑芥(Y)と共に燃焼され、その際に発生す
る煙等の廃熱ガス(G)は第2次燃焼室(33)で完全
燃焼されて無煙無臭化される。
【0013】第2次燃焼室(33)から排出される高温
の廃熱ガス(G’)は、煙突(45)から前記乾燥炉
(10)に戻され、乾燥炉(10)を上述したように加
熱する。その一方、焼却炉(31)から排出される高温
の廃熱ガス(G’)の一部は、熱交換器(50)によっ
て新鮮な空気(A)と熱交換され、加熱された新鮮な空
気(A)が第1次燃焼室(32)に供給されて乾燥芝
(X’)や雑芥(Y)等の乾燥及び焼却をさらに促進す
る。
【0014】
【実施例】次に本発明の第1実施例を図1に基づいて説
明する。このゴルフ場用乾燥焼却炉(1)は、振動コン
ベア(2)の下方に配設されたホッパ(3)と、このホ
ッパ(3)内の刈生芝(X)を乾燥炉(10)に供給す
るスクリューコンベア(4)と、刈生芝(X)を乾燥す
る乾燥炉(10)と、乾燥炉(10)で乾燥された乾燥
芝(X’)を焼却炉(31)に供給する搬送手段(2
8)と、乾燥芝(X’)等を焼却する焼却炉(31)と
から構成する。
【0015】振動コンベア(2)は、ベルト搬送面の上
方に隔壁状の選別機(S)を備え、乾燥芝(X’)中に
混在している石や枯枝(W)等がホッパ(3)に入るの
を防止している。選別機(S)で除去される異物のうち
燃焼可能な枯枝(W)は、ホッパ(39)へ投入する。
【0016】ホッパ(3)は処理すべき刈生芝(X)を
一時的に貯蔵するためのもので、下部にスクリューコン
ベア(4)が水平に配設されている。スクリューコンベ
ア(4)の下部には駆動用のモータ(5)が載置され、
このモータ(5)の軸に取付けられたプーリ(7)と、
スクリューコンベア(4)の一端に取付けられたプーリ
(8)との間にベルト(V)が張架されている。
【0017】乾燥炉(10)は、乾燥室(11)の内部
にスクリュードラム(12)を水平方向に回転自在に架
設して構成される。乾燥室(11)の内壁には断熱材
(13)が敷設されているが、乾燥室(11)自体を断
熱材で構成してもよい。
【0018】スクリュードラム(12)は、内周面に螺
旋状に前方に向かって延びるフィン(14)を備え、フ
ィン(14)を横切るように生芝用掻上片(15)が適
宜配設されて中央部は空洞部(16)になっている。こ
のスクリュードラム(12)の前端及び後端には密閉カ
バー(18)(19)が取付けられ、密閉カバー(1
8)の下部には乾燥芝(X’)の取出口(20)が形成
されている。スクリュードラム(12)と乾燥室(1
1)との間には空間(21)が形成され、この空間(2
1)に煙突(45)から排出される廃熱ガス(G’)を
出入させるためのガス入口(22)及びガス出口(2
3)が形成されている。スクリュードラム(12)の下
方には駆動用のモータ(25)が配置され、このモータ
(25)の軸に取付けられたプーリ(26)と、前記ス
クリュードラム(12)の端部に取付けられたプーリ
(27)との間にベルト(V)が張架されている。そし
て、上記ホッパ(3)下部のスクリューコンベア(4)
の端部を密閉カバー(19)内に貫通させてスクリュー
ドラム(12)に接続する一方、密閉カバー(18)下
方の取出口(20)を輸送ファン(30)に接続し、輸
送ファン(30)と焼却炉(31)の乾燥芝投入口(3
2a)とを搬送管(29)で接続する。
【0019】焼却炉(31)は、刈生芝燃焼用の第1次
燃焼室(32)と、第1次燃焼室(32)の上部に連続
するように配設されたガス燃焼用の第2次燃焼室(3
3)とを備える。第1次燃焼室(32)は二重壁構造と
なっており、加熱された空気(A)を噴出させるノズル
(34)が内壁面及び炉床に多数形成されている。炉床
のノズル(34)は、炉床の下面に配設されたパイプ
(35)に連絡されており、パイプ(35)の一端には
図示しない清掃用ブロアが接続され、パイプ(35)の
他端にはノズル(34)内に詰まった残灰等を排出する
ための残灰吹出口(37)が形成されている。
【0020】第1次燃焼室(32)の上部には乾燥芝投
入口(32a)が形成され、上部他側面には厨芥(Y)
等の雑芥投入口(32b)が形成されている。雑芥投入
口(32b)には、投入ステージ(38)が連結され、
投入ステージ(38)の上面に雑芥投入用のホッパ(3
9)及びシリンダ(40)が配設されている。この投入
ステージ(38)の下方に燃焼ファン(41)及び着火
バーナ(42)が配設され、壁面最下部には灰取出口
(32c)が形成されている。
【0021】その一方、第2次燃焼室(33)には、消
煙消臭用のアフタバーナ(43)を配設し、その室壁面
には点検口(図示せず)を形成してもよい。第2次燃焼
室(33)の上方には、熱交換器(50)と煙突(4
5)が並列的に接続され、廃熱ガス(G’)の殆どは煙
突(45)に排出され、廃熱ガス(G’)の一部が熱交
換器(50)に供給されるようになっている。煙突(4
5)と上記乾燥炉(10)のガス入口(22)とは還流
管(48)で接続され、ガス出口(23)と煙突(4
5)とは排出管(49)で接続されている。還流管(4
8)には、煙突(45)から排出される廃熱ガス
(G’)を乾燥炉(10)から空間(21)に送り込む
ためのブロア(47)が取付けられている。
【0022】熱交換器(50)は、第2次燃焼室(3
3)から排出される廃熱ガス(G’)の一部と、前記第
1次燃焼室(32)に供給される空気(A)との間の熱
交換を行なうもので、空気取入口(50a)にブロア
(51)が取付けられ、空気取出口(50b)に供給管
(52)が取付けられている。この供給管(52)の端
部は上記第1次燃焼室(32)の全てのノズル(34)
に接続されている。
【0023】なお、熱交換器(50)の上方の煙突(4
5)の中央部には煤塵やフライアッシュ(飛散灰)等を
除去する集塵器(J)が取付けられている。
【0024】次に、本実施例による乾燥焼却過程につい
て説明する。まず、ホッパ(3)内に投入されている可
燃性の廃棄物(Y)を、シリンダ(40)を作動させて
投入ステージ(38)から焼却炉(31)内に投入し、
着火バーナ(42)で着火する。焼却時に発生する廃熱
ガス(G)は、第2次燃焼室(33)でアフタバーナ
(43)によって煙、煤塵等が焼却されて、臭気のない
廃熱ガス(G’)となる。廃熱ガス(G’)は、ブロア
(47)によって焼却炉(31)の煙突(45)から還
流管(48)を介して乾燥炉(10)のガス入口(2
2)に供給される。この廃熱ガス(G)は600〜65
0℃の高温であるため、断熱材(13)で囲繞されてい
るスクリュードラム(12)は、外側の空間(21)に
おいて500℃、内側の空洞部(16)において200
℃程度まで昇温される。
【0025】次に、ホッパ(3)内の刈生芝(X)をス
クリューコンベア(4)によって、スクリュードラム
(12)内に搬送する。スクリュードラム(12)は十
分に加熱されているため、フィン(14)及び生芝用掻
上片(15)から輻射熱が放出され、刈生芝(X)を乾
燥させる。しかも、刈生芝(X)は生芝用掻上片(1
5)によって、フィン(14)に沿って斜め上方に持ち
上げられては下方に落下し、フィン(14)の前方に次
第に搬送されていく。
【0026】この搬送過程で刈生芝(X)は、密集した
状態から十分にほぐされてバラバラになり、しかも、ホ
ウラクで煎るように上記輻射熱の作用によって十分加熱
されながら撹拌されるため、きわめて短時間で60%以
下の含水率となる。
【0027】こうして刈生芝(X)は、取出口(20)
に到達する段階では水分60%以下の乾燥芝(X’)に
なり、この乾燥芝(X’)は輸送ファン(30)によっ
てスクリュードラム(12)内の異臭を含む空気と共に
搬送管(29)を通って焼却炉(31)の乾燥芝投入口
(32a)に供給される。
【0028】乾燥芝投入口(32a)から焼却炉(3
1)の第1次燃焼室(32)に投入された乾燥芝
(X’)は、すでに燃焼状態にある廃棄物(Y)等と一
緒に容易に焼却できる。その際、火力の強度が弱くなる
と着火バーナ(42)が適宜自動的に作動し、火力を一
定に維持する。さらに、雑芥投入口(32b)より芝以
外の一般雑芥(枯草、厨芥、ビニル、間伐材等)を追加
投入してもよい。
【0029】乾燥芝(X’)及び一般雑芥(Y)の燃焼
によって発生する煙等を含む廃熱ガス(G)は、第2次
燃焼室(33)において、アフタバーナ(43)によっ
て、完全燃焼されて消煙消臭の廃熱ガス(G’)とな
る。第2次燃焼室(33)から排出される廃熱ガス
(G’)の一部は熱交換器(50)に送られる。熱交換
器(50)には、ブロア(51)によって新鮮な空気
(A)が供給されており、この新鮮な空気(A)は第2
次廃熱ガス(G’)の熱を吸収して供給管(52)を介
してノズル(34)より温風となって第1次燃焼室(3
2)に供給される。
【0030】この高温でかつ酸素を含む新鮮な空気
(A)は、乾燥芝(X’)や厨芥(Y)等をさらに乾燥
させると共に、乾燥芝(X’)や厨芥(Y)等の燃焼を
一層促進する。
【0031】一方、熱交換器(50)を通過して新鮮な
空気(A)との熱交換を終えた廃熱ガス(G’)及び第
2次燃焼室(33)から直接排出される廃熱ガス
(G’)は、煙突(45)から還流管(48)を通って
乾燥炉(10)の空間(21)に供給される。この廃熱
ガス(G’)は、上述したようにスクリュードラム(1
2)を継続して加熱した後、排出管(49)から再び煙
突(45)に戻され集塵器(J)に送られる。
【0032】このように本実施例は、焼却炉(31)を
2つに分け、第1次燃焼室(32)で乾燥芝(X’)等
を燃焼させ、そのとき発生する廃熱ガス(G)をさらに
第2次燃焼室(33)で完全燃焼し、集塵器(J)でフ
ライアッシュ等も除去するため、最終的に煙突(45)
から排出される廃熱ガス(G’)には異臭、煙及び煤塵
等が全く残らない。
【0033】また、廃熱ガス(G’)の廃熱を利用し
て、刈生芝(X)を乾燥させると共に第1次焼却炉(3
1)に送りこむ新鮮な空気(A)も加熱するように構成
したため、燃焼エネルギーをきわめて有効に利用でき
る。
【0034】また、輸送ファン(30)によって、乾燥
芝(X’)と共に乾燥炉(10)内で発生する臭気を焼
却炉(31)に空気搬送することができるため、臭気も
同時に処理することができる。
【0035】特に、輸送ファン(30)によって空気搬
送するため、乾燥炉(10)を焼却炉(31)の下方に
配設することもでき、また、搬送管(29)を延長する
ことによって両者を離して配設することも可能である。
この空気搬送によれば、焼却炉(31)内へ乾燥芝
(X’)を均等に分散して連続投入することができるの
で燃焼効率が大幅に向上される。
【0036】加えて、炉床のノズル(34)からも温風
を噴出させるため、燃えにくい物の燃焼を促進し、炉壁
のノズル(34)からの温風と併せて第1次燃焼室(3
2)内を高温状態に維持でき、焼却対象物を常に完全燃
焼させることができる。また、焼却炉(31)内が高温
になれば、着火バーナ(42)の燃油量を制御し、空気
(A)の噴出量を調整することによって、バーナ(4
2)を自動制御して完全燃焼を維持することができるた
め、大幅な燃費の低減を達成できる。
【0037】その結果、ゴルフコースより出るベント
芝、高麗芝等の刈生芝(X)や間伐材のほか、レストラ
ンより廃棄される厨芥等、ゴルフ場における全ての可燃
廃棄物(Y)をまとめて迅速かつ安価に焼却処理するこ
とが可能となる。
【0038】なお、本実施例によれば、完全燃焼率が高
いため残灰量も少なくできるが、炉床のノズル(34)
は上方に開口しているため、構造上ノズル(34)内に
残灰等が詰まりやすい。このノズル(34)に入り込ん
だ残灰の清掃は次のようして行なう。清掃用ブロア(図
示せず)を作動させてパイプ(35)内に圧縮空気を送
る。圧縮空気は、ノズル(34)内の残灰を第1燃焼室
(32)内に排出させると共に、パイプ(35)内に落
下している残灰を開口された残灰吹出口(37)から外
部に排出させる。
【0039】以上説明した第1実施例では、乾燥炉(1
0)の前端に輸送ファン(30)を接続した構成とした
が、これに限られず図2に示すように、乾燥芝(X’)
の取出口(20)と焼却炉(71)との間に搬送手段と
してバケットコンベア(60)を配設し、バケットコン
ベア(60)によって乾燥芝(X’)を焼却炉(71)
の乾燥芝投入口(32a)へ自動投入するようにしても
よい。この第2実施例では、バケットコンベア(60)
の一端軸とモータ(61)との間にベルト(V)が張架
されているが、その他の構成は第1実施例とほぼ同一で
あるため、図1に付した符号と同一符号を図2に付して
説明を省略する。
【0040】また、本実施例で使用される焼却炉(7
1)は、図3に示すように、第1次燃焼室(72)と第
2次燃焼室(73)とが別室に分離され、両室がガス通
路(75)で接続されている。
【0041】さらに、第1次燃焼室(72)の雑芥投入
口(32b)の下方には、雑芥(Y)等を仮載置可能な
傾斜部(72a)が形成され、この傾斜部(72a)の
下方に、灰取出口(32c)と対向するようにプッシャ
ー(80)が配設されている。このプッシャー(80)
は、灰取出口(32c)の位置までシリンダ(81)に
より炉床に沿って伸縮可能である。
【0042】本実施例によれば、バケットコンベア(6
0)によって乾燥芝(X’)を定量ずつ焼却路(31)
に供給していくことができるため、安定した焼却処理が
可能となる。なお、本実施例では、図2に示すように、
スクリュードラム(12)内に充満する空気等を煙突
(45)に排出させ、集塵器(J)で異臭等を除去でき
る。
【0043】また、本実施例によれば、水分を含む厨芥
(Y)等を、傾斜部(72a)から炉床に向けて落下さ
せる過程で乾燥させることもできる。乾燥して炉床に落
下した厨芥(Y)等は、プッシャー(80)によって撹
拌されながら炉床中央部まで押出されるため、燃え残り
が発生することもなく均一に焼却される。厨芥(Y)等
を追加投入した場合でも、プッシャー(80)によって
効率良く炉床に分布させることができるため、常に一定
の燃焼を維持することができる。
【0044】第1次燃焼室(72)に残った灰は、プッ
シャー(80)によって灰取出口(32c)まで押し出
されて焼却炉(71)の外部へ放出される。
【0045】さらに、本実施例によれば、煙と臭気だけ
が第1次燃焼室(72)から第2次燃焼室(73)に送
られるため、第2次燃焼室(73)での処理が第1実施
例よりもさらに安全かつ確実である。
【0046】図4は、スクリューコンベア(4)に代え
て、バケットコンベア(65)で刈生芝(X)を搬送す
るようにした他の実施例である。バケットコンベア(6
5)の構成自体はバケットコンベア(60)と同様であ
るので、説明を省略するが、本実施例は、ホッパ(3)
を乾燥炉(10)より低い位置に配設しなければならな
い場合等に有効である。
【0047】図5(a)(b)は、前記焼却炉(71)
に使用する炉床の他例を示す。図5(a)に示すよう
に、炉床(77)をアーチ状に配設することにより、乾
燥芝(X’)や厨芥(Y)等を炉内に均等に分散させる
ことができ、図5(b)に示すように、アーチ状の炉床
(78)を複数配設することにより、燃焼効率がさらに
改善され清掃もしやすくなる。
【0048】なお、各実施例において、乾燥炉(10)
と焼却炉(31)(71)は横方向に並べて配置した
が、この配置に限られず適宜変更が可能であり、例えば
焼却炉(31)(71)の上部に乾燥炉(10)を積み
重ねてもよい。この配置によれば、輸送ファン(30)
やバケットコンベア(60)を用いることなく乾燥芝
(X’)を焼却炉(71)に落下投入させることがで
き、全体構成を一層小型化できる。
【0049】また、焼却炉(31)(71)の形状は特
に問わないが、例えば円筒形状に構成することにより、
空気(A)を内壁面から炉中央部に集中させることがで
き、燃焼効率をさらに一層向上させることができる。
【0050】さらに、刈生芝(X)の投入から送り出し
までの上記一連の作業を全てマイクロコンピュータ制御
によって自動化することも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るゴル
フ場用乾燥焼却炉は、焼却炉より排出される廃熱ガスを
利用して、乾燥炉のスクリュードラムを加熱できるた
め、乾燥炉の熱源が不要となりエネルギーの消費を最小
限に抑制できる。
【0052】このスクリュードラムには、生芝用掻上片
が形成されているため、刈生芝をほぐしながら焼却炉ま
で確実に搬送できる。また、スクリュードラムからの輻
射熱によって刈生芝をホウラクで炒るように短時間で乾
燥させることができる。
【0053】こうして乾燥された乾燥芝は、例えば空気
輸送することにより、異臭を放つ乾燥炉内の空気も一緒
に焼却炉に搬送し処理できる。
【0054】また、焼却炉を第1次燃焼室と第2次燃焼
室に分け、第1次燃焼室で発生した煙等を第2次燃焼室
で完全燃焼できるため、エネルギーの損失がきわめて少
なく消臭消煙効果が大である。
【0055】さらに本発明は、熱交換器によって酸素を
含む新鮮な空気を加熱して焼却炉の第1次燃焼室に強制
的に供給するため、燃焼効率がさらに向上している。
【0056】加えて本発明は、焼却炉に第1次及び第2
次燃焼室及び熱交換器を一体化できるため、全体構造を
極めてコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の第1実施例の全体構成を示す一部縦断面
正面図。
【図2】発明の第2実施例の全体構成を示す一部縦断面
正面図。
【図3】第2実施例に使用する焼却炉の拡大縦断面図。
【図4】第2実施例に使用する他の搬送手段の拡大正面
図。
【図5】(a)は炉床の他例の縦断面図、(b)は炉床
のさらに他例の縦断面図。
【符号の説明】
1 ゴルフ場用乾燥焼却炉 4 スクリューコンベア 10 乾燥炉 12 スクリュードラム 28 搬送手段 31,71 焼却炉 32,72 第1次燃焼室 33,73 第2次燃焼室 48 還流管 49 排出管 50 熱交換器 A 空気 G,G’ 廃熱ガス X 刈生芝 X’ 乾燥芝 Y 雑芥

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃焼室にバーナを備え、該バーナによって
    水分の比較的少ない一般雑芥等を最初に燃焼させる焼却
    炉と、 該焼却炉から排出される廃熱を利用して刈生芝を乾燥さ
    せる乾燥炉と、 該乾燥炉で乾燥された乾燥芝を前記焼却炉に搬送する搬
    送手段とを備え、 該乾燥芝を最終的に上記焼却炉で完全燃焼させることを
    特徴とするゴルフ場用乾燥焼却炉。
  2. 【請求項2】上記焼却炉の燃焼室が、一般雑芥及び乾燥
    芝を燃焼させる第1次燃焼室と、 該第1次燃焼室から排出される煙及び臭気等を含む廃熱
    ガスを燃焼させる第2燃焼室とから構成されている請求
    項1記載のゴルフ場用乾燥焼却炉。
  3. 【請求項3】上記焼却炉から排出される廃熱ガスと、焼
    却炉に送風される新鮮な空気との熱交換を行なう熱交換
    器を備えた請求項1記載のゴルフ場用乾燥焼却炉。
  4. 【請求項4】上記乾燥炉が、内周面に生芝用掻上片が形
    成されたスクリュードラムと、該スクリュードラムを囲
    繞する断熱材とから構成されている請求項1記載のゴル
    フ場用乾燥焼却炉。
  5. 【請求項5】上記搬送手段が、乾燥炉と焼却炉との間に
    配設された搬送管と、該搬送管内に乾燥芝を空気輸送す
    る輸送ファンとから構成されている請求項1記載のゴル
    フ場用乾燥焼却炉。
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