JPH08177869A - 軸受潤滑構造 - Google Patents

軸受潤滑構造

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JPH08177869A
JPH08177869A JP6328334A JP32833494A JPH08177869A JP H08177869 A JPH08177869 A JP H08177869A JP 6328334 A JP6328334 A JP 6328334A JP 32833494 A JP32833494 A JP 32833494A JP H08177869 A JPH08177869 A JP H08177869A
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JP
Japan
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bearing
cage
lubricating oil
flow
outer ring
Prior art date
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JP6328334A
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English (en)
Inventor
Takanori Terada
貴則 寺田
Yasutaro Yamashita
安太郎 山下
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
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Publication of JPH08177869A publication Critical patent/JPH08177869A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • F16C19/466Needle bearings with one row or needles comprising needle rollers and an outer ring, i.e. subunit without inner ring
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/467Details of individual pockets, e.g. shape or roller retaining means
    • F16C33/4676Details of individual pockets, e.g. shape or roller retaining means of the stays separating adjacent cage pockets, e.g. guide means for the bearing-surface of the rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C33/542Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal made from sheet metal
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受内部に蓄積される汚油(コンタミ)を外
部へ排出し易い軸受潤滑構造である。 【構成】 軸又は内輪1と外輪2との間にコロ3を保持
器4により保持した軸受において、保持器4の柱部8の
中間付近の凹部9に羽根10を軸中心線に対し所定角度
斜めにして設け、これを流れ発生手段として保持器スペ
ース内に潤滑油流れを生じさせ内部の汚油(コンタミ)
を外部へ排出する構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車、建設機械、
農業機械等のトランスミッションなどの支持軸受に設け
られる軸受汚油排出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、建設機械、農業機械等のトラン
スミッションのカウンタシャフトやメインシャフト用の
支持軸受、トランスファ用支持軸受等は、軸受の中でも
最重要なものであり、このためこれらの軸受等に使用さ
れる潤滑油は歯車によるはね上げ方式や強制循環により
供給される。
【0003】潤滑油を上記いずれかの方式で供給するこ
とによってトランスミッションの回転使用時に生じるギ
ヤの鉄粉、摩耗粉(鉄粉)、その他アルミ粉、ダスト等
が潤滑油に混入されたもの(以下コンタミと略称する)
を軸受外部へ排出し潤滑状態を良好に保持するようにし
ている。
【0004】軸受の潤滑状態を改善する1つの対策とし
て、軸受外輪の側面に油穴を設け、供給される潤滑油を
一側の油穴から入れ、軸受内部のコンタミと共に他側の
油穴から排出するというものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで軸受に供給さ
れる潤滑油については、軸受中の潤滑油の流れを良くし
てコンタミの排出、温度低下、軸受の長寿命化が図れる
ようにするのが望ましく、単に軸受付近に潤滑油をはね
かける又は送るだけでは、軸受内部のコンタミを排出す
るのは難しい。
【0006】これは、たとえ軸受外輪の側面に油穴を設
けたとしても、軸受内部の構造が狭く、複雑な凹凸形状
から成るためコンタミが軸受外部へ出て行き難い構造と
なっているからである。このため、軸受内部にコンタミ
が蓄積され軸受の長寿命化を妨げる要因となっている。
【0007】この発明は、上述した従来の軸受汚油排出
構造の種々の問題点に留意して、軸又は内輪と外輪の間
に保持器と転動体が挿通されるスペース内に潤滑油の汚
油が貯留されず、この内部スペースに油の流れが生じる
ようにする手段をスペース内又はその入口付近に設ける
ことにより汚油を排出し易い構成とした軸受汚油排出構
造を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決する手段として、軸又は内輪と外輪の間に保持器を
介して転動体を有する軸受において、軸又は内輪と外輪
の間の保持器スペースに対して潤滑油の流れを生じさせ
る流れ発生手段を上記スペース内又はその入口付近に形
成して成る軸受汚油排出構造としたのである。
【0009】上記発明において、実施態様としては、前
記流れ発生手段が、保持器外周の柱部に設けられる羽根
であるようにするのが好ましい。
【0010】別の実施態様としては、前記流れ発生手段
が、保持器と外輪側部との隙間に対向し合う面に軸線と
所定角度傾けて形成した凹又は凸条部であるようにして
もよい。
【0011】
【作用】上記のように保持器スペースに流れを生じさせ
る流れ発生手段を設けることにより、軸受内部に留り易
い汚油(コンタミ)は潤滑油の流れに引きずられて外部
へ排出される。従って、流れ発生手段は一種のポンプ作
用をして汚油を排出するのである。
【0012】流れ発生手段は、保持器スペース内に設け
る場合は第二発明のように保持器に設けた羽根とするの
が好ましく、入口付近に設ける場合は第三発明のように
V字溝やU字溝あるいはこれに類する形状を含む溝条部
としこれを軸線と斜め方向に設けて外部の潤滑油を迎え
入れるようにすることができる。
【0013】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1、図2は、第一実施例の全体概略及び
部分詳細を示す図である。この実施例では、コロ軸受を
例として挙げており、回転軸1と外輪2との間に転動体
であるコロ3を保持器4を介して保持している。
【0014】外輪2の両側部には図1の(a)に示すよ
うに、少なくとも1の小孔5が設けられ、油孔として利
用される。この小孔5からの油は外輪2の内側に設けら
れいる保持器スペース6に注入され、コロ3の回転によ
り内部全体に潤滑される。
【0015】図1の(b)に示すように、保持器4のコ
ロ挿入孔7、7にコロ3が挿入保持されているが、この
保持器4の柱部8の幅方向中央付近に設けられている凹
所9には羽根10が設けられている。
【0016】図2の(a)に保持器4の展開図を示して
おり、その矢視B−Bから見た断面図(b)の両方に羽
根10の形状を示している。羽根10は図2に示す矢印
の回転方向に対し所定角度αに傾いてかつ面に対しても
斜めに設けられている。
【0017】以上の構成としたこの実施例の軸受汚油排
出構造では、潤滑油に含まれるコンタミが容易に排出さ
れ軸受機能を長期間安定して保持する。
【0018】軸1又は外輪のいずれかが回転して保持器
4が図2の矢印方向に回転したとする。保持器4が回転
すると羽根10によって保持器スペース6内に保持され
ている潤滑油が押されて流れを生じる。この流れは羽根
10の傾きにより斜め前進方向である。
【0019】保持器スペース6はコロ3の嵌合している
位置では図2の(b)のように小さいが、コロ3とコロ
3の中間の保持器柱部8付近では少し拡がっており、柱
部8の右側から左側へと流れを生じることができる。こ
のため羽根10は一種のポンプの役目をし潤滑油を撹拌
しながら右側から、左側へと押し出すと共に小孔5から
外部の潤滑油を取り込んで潤滑油を内部に供給する。従
って、軸受内に潤滑油が多量のコンタミを含んで滞留す
ることなく外部へ排出される。
【0020】上記は主として保持器4の外周部のスペー
ス内での潤滑油の流れであるが、保持器4の柱部8の中
間付近は少し幅が小さくコロ3との間にある程度の隙間
が設けられている。このため、羽根10付近を通る潤滑
油の流れは保持器4の内周側へも送り込まれ、外周部側
と同様に流れが生じる。従って、潤滑油は保持器4の内
側へも入り、一般には外部へ排出し難いコンタミも外部
へ排出されるのである。
【0021】図3は第一実施例の一部変形実施例の図2
に相当する図である。(a)は樹脂製保持器に第一実施
例の羽根10を設けた例、(b)はシェル形針状コロ軸
受に羽根10を設けた例である。保持器の若干の形状の
違いはあるが、基本的な構成、作用は第一実施例と同じ
である。同一機能部材には同一符号を付してある。
【0022】(b)図のコロ軸受では片側の外輪鍔部材
はコロ及び保持器を内側に挿入後折り曲げて組立てられ
る。
【0023】図4は第二実施例の軸受汚油排出構造の図
2に相当する保持器詳細図である。この実施例は、羽根
10の製作方法が異なるだけであって、基本的構成は第
一実施例と同じである。保持器4は量産性を向上させる
ためプレス成型で形成される。保持器4はポケットを打
抜きする際に羽根10となる部分を残して打抜き、その
後保持器の軸方向に角度θを付けて折り曲げ羽根10を
形成する。
【0024】その他は第一実施例と同じであり、同じ機
能部材には同じ符号を付して説明は省略する。また、作
用についても原則的に同じである。
【0025】図5、図6は第三実施例の軸受汚油排出構
造の部分詳細図である。図5の(a)は保持器4を平面
的に展開した部分平面図、(b)は軸受の一部を断面し
た部分斜視図を示す。又、図6は図4の(a)図の矢視
V−Vからみた断面図である。
【0026】この実施例では保持器スペース内の潤滑油
に対し一種のポンプ作用をなすため流れ発生手段とし
て、保持器4と外輪2の側部との境界部に形成されてい
る隙間をなすそれぞれの対向面に多数のV字溝11を回
転軸の軸線と所定角度の傾きαをもって形成したものか
ら成る。又、この実施例では羽根10は設けられていな
い。V字溝11は、この他にもU字溝又はこれに類する
形状としてもよい。あるいは反対に凸条部となる形状の
ものとしてもよい。
【0027】この実施例では多数のV字溝11がポンプ
作用を与えるように設けられており、図5の(a)の矢
印方向に保持器4を回転させるとV字溝11は予め軸中
心線と所定角度αに傾いて設けられているから、軸受外
部の周囲にある潤滑油を迎えに行き、潤滑油を内部に取
り込む。このため、この流れが内部スペースで例えば図
中の一点鎖線のように流れ、一種のポンプ作用を与える
のである。
【0028】上記実施例は、打抜きにより保持器を形成
した例であるが、樹脂製又は削出保持器にも適用できる
ことは勿論である。
【0029】なお、第一又は第二実施例と第三実施例は
それぞれ独立の手段として説明したが両実施例の手段を
併用するようにしてもよい。又、第三実施例のV字溝1
1は外輪と保持器の両方に設けているが、いずれか片側
のみとしてもよい。
【0030】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明の軸受汚
油排出構造は、軸受において軸又は内輪と外輪の間の保
持器スペースに対し潤滑油の流れを生じさせる流れ発生
手段をスペース内又はその入口に設けたものとしたか
ら、軸受内の保持器がいずれかの方向に回転することに
より、保持器スペースには流れ発生手段により流れが生
じ、保持器内外周の内側に沿っている汚油(コンタミ)
を含む潤滑油も外部へ排出される。
【0031】このため、コンタミが排出されることによ
り、潤滑油の流れが良好となり軸受温度の上昇が防止さ
れ、軸受の長寿命化が得られるなどの種々の利点が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の軸受汚油排出構造の概略構成及び
その部分断面斜視図
【図2】同上の保持器の詳細図
【図3】同上の一部変形例の図2に相当する図
【図4】第二実施例の保持器平面図及び部分斜視図
【図5】第三実施例の保持器平面図及び部分斜視図
【図6】同上の図4の矢視V−Vからみた断面図
【符号の説明】
1 軸又は内輪 2 外輪 3 コロ 4 保持器 5 小孔 6 保持器スペース 7 ポケット 8 保持器柱部 9 凹部 10 羽根 11 V字溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 軸受潤滑構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車、建設機械、
農業機械等のトランスミッションなどの支持軸受に設け
られる軸受潤滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、建設機械、農業機械等のトラン
スミッションのカウンタシャフトやメインシャフト用の
支持軸受、トランスファ用支持軸受等は、軸受の中でも
最重要なものであり、このためこれらの軸受等に使用さ
れる潤滑油は歯車によるはね上げ方式や強制循環により
供給される。
【0003】潤滑油を上記いずれかの方式で供給するこ
とによってトランスミッションの回転使用時に生じるギ
ヤの鉄粉、摩耗粉(鉄粉)、その他アルミ粉、ダスト等
が潤滑油に混入されたもの(以下コンタミと略称する)
を軸受外部へ排出し潤滑状態を良好に保持するようにし
ている。
【0004】軸受の潤滑状態を改善する1つの対策とし
て、軸受外輪の側面に油穴を設け、供給される潤滑油を
一側の油穴から入れ、軸受内部のコンタミと共に他側の
油穴から排出するというものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで軸受に供給さ
れる潤滑油については、軸受中の潤滑油の流れを良くし
てコンタミの排出、温度低下、軸受の長寿命化が図れる
ようにするのが望ましく、単に軸受付近に潤滑油をはね
かける又は送るだけでは、軸受内部のコンタミを排出す
るのは難しい。
【0006】これは、たとえ軸受外輪の側面に油穴を設
けたとしても、軸受内部の構造が狭く、複雑な凹凸形状
から成るためコンタミが軸受外部へ出て行き難い構造と
なっているからである。このため、軸受内部にコンタミ
が蓄積され軸受の長寿命化を妨げる要因となっている。
【0007】この発明は、上述した従来の軸受潤滑構造
の種々の問題点に留意して、軸又は内輪と外輪の間に保
持器と転動体が挿通されるスペース内に潤滑油の汚油が
貯留されず、この内部スペースに油の流れが生じるよう
にする手段をスペース内又はその入口付近に設けること
により汚油を排出し易い構成とした軸受潤滑構造を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決する手段として、軸又は内輪と外輪の間に保持器を
介して転動体を有する軸受において、軸又は内輪と外輪
の間の保持器スペースに対して潤滑油の流れを生じさせ
る流れ発生手段を上記スペース内又はその入口付近に形
成して成る軸受潤滑構造としたのである。
【0009】上記発明において、実施態様としては、前
記流れ発生手段が、保持器外周の柱部に設けられる羽根
であるようにするのが好ましい。
【0010】別の実施態様としては、前記流れ発生手段
が、保持器と外輪側部との隙間に対向し合う面に軸線と
所定角度傾けて形成した凹又は凸条部であるようにして
もよい。
【0011】
【作用】上記のように保持器スペースに流れを生じさせ
る流れ発生手段を設けることにより、軸受内部に留り易
い汚油(コンタミ)は潤滑油の流れに引きずられて外部
へ排出される。従って、流れ発生手段は一種のポンプ作
用をして汚油を排出するのである。
【0012】流れ発生手段は、保持器スペース内に設け
る場合は第二発明のように保持器に設けた羽根とするの
が好ましく、入口付近に設ける場合は第三発明のように
V字溝やU字溝あるいはこれに類する形状を含む溝条部
としこれを軸線と斜め方向に設けて外部の潤滑油を迎え
入れるようにすることができる。
【0013】
【実施例】以下この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1、図2は、第一実施例の全体概略及び
部分詳細を示す図である。この実施例では、コロ軸受を
例として挙げており、回転軸1と外輪2との間に転動体
であるコロ3を保持器4を介して保持している。
【0014】外輪2の両側部には図1の(a)に示すよ
うに、少なくとも1の小孔5が設けられ、油孔として利
用される。この小孔5からの油は外輪2の内側に設けら
れいる保持器スペース6に注入され、コロ3の回転によ
り内部全体に潤滑される。
【0015】図1の(b)に示すように、保持器4のコ
ロ挿入孔7、7にコロ3が挿入保持されているが、この
保持器4の柱部8の幅方向中央付近に設けられている凹
所9には羽根10が設けられている。
【0016】図2の(a)に保持器4の展開図を示して
おり、その矢視B−Bから見た断面図(b)の両方に羽
根10の形状を示している。羽根10は図2に示す矢印
の回転方向に対し所定角度αに傾いてかつ面に対しても
斜めに設けられている。
【0017】以上の構成としたこの実施例の軸受潤滑構
造では、潤滑油に含まれるコンタミが容易に排出され軸
受機能を長期間安定して保持する。
【0018】軸1又は外輪のいずれかが回転して保持器
4が図2の矢印方向に回転したとする。保持器4が回転
すると羽根10によって保持器スペース6内に保持され
ている潤滑油が押されて流れを生じる。この流れは羽根
10の傾きにより斜め前進方向である。
【0019】保持器スペース6はコロ3の嵌合している
位置では図2の(b)のように小さいが、コロ3とコロ
3の中間の保持器柱部8付近では少し拡がっており、柱
部8の右側から左側へと流れを生じることができる。こ
のため羽根10は一種のポンプの役目をし潤滑油を撹拌
しながら右側から、左側へと押し出すと共に小孔5から
外部の潤滑油を取り込んで潤滑油を内部に供給する。従
って、軸受内に潤滑油が多量のコンタミを含んで滞留す
ることなく外部へ排出される。
【0020】上記は主として保持器4の外周部のスペー
ス内での潤滑油の流れであるが、保持器4の柱部8の中
間付近は少し幅が小さくコロ3との間にある程度の隙間
が設けられている。このため、羽根10付近を通る潤滑
油の流れは保持器4の内周側へも送り込まれ、外周部側
と同様に流れが生じる。従って、潤滑油は保持器4の内
側へも入り、一般には外部へ排出し難いコンタミも外部
へ排出されるのである。
【0021】図3は第一実施例の一部変形実施例の図2
に相当する図である。(a)は樹脂製保持器に第一実施
例の羽根10を設けた例、(b)はシェル形針状コロ軸
受に羽根10を設けた例である。保持器の若干の形状の
違いはあるが、基本的な構成、作用は第一実施例と同じ
である。同一機能部材には同一符号を付してある。
【0022】(b)図のコロ軸受では片側の外輪鍔部材
はコロ及び保持器を内側に挿入後折り曲げて組立てられ
る。
【0023】図4は第二実施例の軸受潤滑構造の図2に
相当する保持器詳細図である。この実施例は、羽根10
の製作方法が異なるだけであって、基本的構成は第一実
施例と同じである。保持器4は量産性を向上させるため
プレス成型で形成される。保持器4はポケットを打抜き
する際に羽根10となる部分を残して打抜き、その後保
持器の軸方向に角度θを付けて折り曲げ羽根10を形成
する。
【0024】その他は第一実施例と同じであり、同じ機
能部材には同じ符号を付して説明は省略する。また、作
用についても原則的に同じである。
【0025】図5、図6は第三実施例の軸受潤滑構造の
部分詳細図である。図5の(a)は保持器4を平面的に
展開した部分平面図、(b)は軸受の一部を断面した部
分斜視図を示す。又、図6は図4の(a)図の矢視V−
Vからみた断面図である。
【0026】この実施例では保持器スペース内の潤滑油
に対し一種のポンプ作用をなすため流れ発生手段とし
て、保持器4と外輪2の側部との境界部に形成されてい
る隙間をなすそれぞれの対向面に多数のV字溝11を回
転軸の軸線と所定角度の傾きαをもって形成したものか
ら成る。又、この実施例では羽根10は設けられていな
い。V字溝11は、この他にもU字溝又はこれに類する
形状としてもよい。あるいは反対に凸条部となる形状の
ものとしてもよい。
【0027】この実施例では多数のV字溝11がポンプ
作用を与えるように設けられており、図5の(a)の矢
印方向に保持器4を回転させるとV字溝11は予め軸中
心線と所定角度αに傾いて設けられているから、軸受外
部の周囲にある潤滑油を迎えに行き、潤滑油を内部に取
り込む。このため、この流れが内部スペースで例えば図
中の一点鎖線のように流れ、一種のポンプ作用を与える
のである。
【0028】上記実施例は、打抜きにより保持器を形成
した例であるが、樹脂製又は削出保持器にも適用できる
ことは勿論である。
【0029】なお、第一又は第二実施例と第三実施例は
それぞれ独立の手段として説明したが両実施例の手段を
併用するようにしてもよい。又、第三実施例のV字溝1
1は外輪と保持器の両方に設けているが、いずれか片側
のみとしてもよい。
【0030】
【効果】以上詳細に説明したように、この発明の軸受潤
滑構造は、軸受において軸又は内輪と外輪の間の保持器
スペースに対し潤滑油の流れを生じさせる流れ発生手段
をスペース内又はその入口に設けたものとしたから、軸
受内の保持器がいずれかの方向に回転することにより、
保持器スペースには流れ発生手段により流れが生じ、保
持器内外周の内側に沿っている汚油(コンタミ)を含む
潤滑油も外部へ排出される。
【0031】このため、コンタミが排出されることによ
り、潤滑油の流れが良好となり軸受温度の上昇が防止さ
れ、軸受の長寿命化が得られるなどの種々の利点が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の軸受潤滑構造の概略構成及びその
部分断面斜視図
【図2】同上の保持器の詳細図
【図3】同上の一部変形例の図2に相当する図
【図4】第二実施例の保持器平面図及び部分斜視図
【図5】第三実施例の保持器平面図及び部分斜視図
【図6】同上の図4の矢視V−Vからみた断面図
【符号の説明】 1 軸又は内輪 2 外輪 3 コロ 4 保持器 5 小孔 6 保持器スペース 7 ポケット 8 保持器柱部 9 凹部 10 羽根 11 V字溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸又は内輪と外輪の間に保持器を介して
    転動体を有する軸受において、軸又は内輪と外輪の間の
    保持器スペースに対して潤滑油の流れを生じさせる流れ
    発生手段を上記スペース内又はその入口付近に形成して
    成る軸受汚油排出構造。
  2. 【請求項2】 前記流れ発生手段が、保持器外周の柱部
    に設けられる羽根であることを特徴とする請求項1に記
    載の軸受汚油排出構造。
  3. 【請求項3】 前記流れ発生手段が、保持器と外輪側部
    との隙間に対向し合う面に軸線と所定角度傾けて形成し
    た凹又は凸条部であることを特徴とする請求項1に記載
    の軸受汚油排出構造。
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