JP2001304270A - ころ軸受用保持器 - Google Patents
ころ軸受用保持器Info
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- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
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- F16C33/6637—Special parts or details in view of lubrication with liquid lubricant
- F16C33/6681—Details of distribution or circulation inside the bearing, e.g. grooves on the cage or passages in the rolling elements
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/46—Cages for rollers or needles
- F16C33/4617—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages
- F16C33/4623—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages
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- F16C19/22—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
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- F16C19/46—Needle bearings with one row or needles
- F16C19/463—Needle bearings with one row or needles consisting of needle rollers held in a cage, i.e. subunit without race rings
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2361/00—Apparatus or articles in engineering in general
- F16C2361/61—Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 保持器ががたつくのを防止し、かつ良好な潤
滑を行なうことにより、ころ軸受の静粛性、寿命を向上
する。 【解決手段】 環状体14の外周面14Aには、支柱1
5,15,…に対応する位置に軸方向に延びる油溝1
9,19,…を設け、各支柱15の外側面15Aには、
各油溝19に対応する位置に環状体14の外周面14A
とほぼ同じ径方向寸法位置まで突出する突起部20,2
0,…を設ける構成としている。これにより、各油溝1
9は潤滑油を抵抗なく流出し、針状ころ軸受の周囲で潤
滑油を円滑に流通することができる。また、支柱15に
設けた突起部20は、保持器13の外径寸法を全周に亘
って一定にするから、保持器13のがたつきを防止し
て、回転を円滑にすることができる。
滑を行なうことにより、ころ軸受の静粛性、寿命を向上
する。 【解決手段】 環状体14の外周面14Aには、支柱1
5,15,…に対応する位置に軸方向に延びる油溝1
9,19,…を設け、各支柱15の外側面15Aには、
各油溝19に対応する位置に環状体14の外周面14A
とほぼ同じ径方向寸法位置まで突出する突起部20,2
0,…を設ける構成としている。これにより、各油溝1
9は潤滑油を抵抗なく流出し、針状ころ軸受の周囲で潤
滑油を円滑に流通することができる。また、支柱15に
設けた突起部20は、保持器13の外径寸法を全周に亘
って一定にするから、保持器13のがたつきを防止し
て、回転を円滑にすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転動体として複数
のころを用いたころ軸受において、当該複数のころを回
転可能に保持するころ軸受用保持器に関する。
のころを用いたころ軸受において、当該複数のころを回
転可能に保持するころ軸受用保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ころ軸受は、複数のころと、該
ころを周方向に間隔をもって回転可能に保持する円筒状
の保持器とによって大略構成され、例えば特開昭57−
90420号公報等によって知られている。そして、こ
の種の従来技術によるころ軸受は、建設機械等の履帯駆
動装置を構成する遊星歯車減速装置等に設けられ、例え
ばピンに対して遊星歯車を回転可能に支持するのに用い
られている。
ころを周方向に間隔をもって回転可能に保持する円筒状
の保持器とによって大略構成され、例えば特開昭57−
90420号公報等によって知られている。そして、こ
の種の従来技術によるころ軸受は、建設機械等の履帯駆
動装置を構成する遊星歯車減速装置等に設けられ、例え
ばピンに対して遊星歯車を回転可能に支持するのに用い
られている。
【0003】また、ころ軸受の保持器は、軸方向に離間
して配設された左,右の環状体と、該各環状体間に全周
に亘って間隔をもって配設され、該各環状体間を連結す
る複数の支柱と、前記左,右の環状体と周方向の前,後
の支柱間にそれぞれ囲まれて形成され、ころを回転可能
に支持する複数のポケットとによって大略構成されてい
る。
して配設された左,右の環状体と、該各環状体間に全周
に亘って間隔をもって配設され、該各環状体間を連結す
る複数の支柱と、前記左,右の環状体と周方向の前,後
の支柱間にそれぞれ囲まれて形成され、ころを回転可能
に支持する複数のポケットとによって大略構成されてい
る。
【0004】また、遊星歯車減速装置は、ころ軸受等に
潤滑油を供給する給油手段を備え、該給油手段は、ころ
軸受の内周側のピンに形成された油路を介して該ころ軸
受に潤滑油を供給し、この潤滑油をポケットところとの
間の隙間を通してころ軸受の外周側へと流通させること
により、該ころ軸受を潤滑している。
潤滑油を供給する給油手段を備え、該給油手段は、ころ
軸受の内周側のピンに形成された油路を介して該ころ軸
受に潤滑油を供給し、この潤滑油をポケットところとの
間の隙間を通してころ軸受の外周側へと流通させること
により、該ころ軸受を潤滑している。
【0005】しかし、特開昭57−90420号公報に
記載された保持器は、環状体の外周面が遊星歯車の内周
面に接近して配置されている。このため、ころ軸受に供
給された潤滑油は、保持器の外周側で行き場を失い、保
持器(ころ)の周囲に滞留してしまう。従って、潤滑油
に混入した摩耗粉等がころの周囲に浮遊する上に、潤滑
油の温度が上昇してしまい、ころ軸受に対し悪影響を与
えるという問題がある。
記載された保持器は、環状体の外周面が遊星歯車の内周
面に接近して配置されている。このため、ころ軸受に供
給された潤滑油は、保持器の外周側で行き場を失い、保
持器(ころ)の周囲に滞留してしまう。従って、潤滑油
に混入した摩耗粉等がころの周囲に浮遊する上に、潤滑
油の温度が上昇してしまい、ころ軸受に対し悪影響を与
えるという問題がある。
【0006】そこで、ころの周囲で潤滑油を良好に流通
することができるようにしたころ軸受が、例えば実開昭
58−108622号公報等によって知られている。こ
の他の従来技術によるころ軸受は、保持器を構成する環
状体の外径部に軸方向に延びる溝を形成し、この溝によ
ってころ軸受の外周側に供給された潤滑油を排出する構
成としている。
することができるようにしたころ軸受が、例えば実開昭
58−108622号公報等によって知られている。こ
の他の従来技術によるころ軸受は、保持器を構成する環
状体の外径部に軸方向に延びる溝を形成し、この溝によ
ってころ軸受の外周側に供給された潤滑油を排出する構
成としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した実
開昭58−108622号公報に記載されたころ軸受
は、環状体の外径部に溝を形成しているから、この溝が
形成されている位置では、環状体の外径寸法が部分的に
小さくなり、この部分では遊星歯車の内周面と保持器と
の間の隙間が大きくなる。
開昭58−108622号公報に記載されたころ軸受
は、環状体の外径部に溝を形成しているから、この溝が
形成されている位置では、環状体の外径寸法が部分的に
小さくなり、この部分では遊星歯車の内周面と保持器と
の間の隙間が大きくなる。
【0008】この結果、遊星歯車の回転によって保持器
が回転したときには、溝の位置で大きくなった隙間によ
り、保持器ががたつきを生じてしまい、作動音が大きく
なる、保持器の寿命が短くなる等の問題が発生する。
が回転したときには、溝の位置で大きくなった隙間によ
り、保持器ががたつきを生じてしまい、作動音が大きく
なる、保持器の寿命が短くなる等の問題が発生する。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、保持器ががたつくのを
防止し、かつ良好な潤滑を行なうことにより、静粛性、
寿命を向上することができるようにしたころ軸受用保持
器を提供することにある。
されたもので、本発明の目的は、保持器ががたつくのを
防止し、かつ良好な潤滑を行なうことにより、静粛性、
寿命を向上することができるようにしたころ軸受用保持
器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によるこ
ろ軸受用保持器は、軸方向に離間して配設された左,右
の環状体と、該各環状体間に全周に亘って間隔をもって
配設され、該各環状体間を連結する複数の支柱と、前記
左,右の環状体と周方向の前,後の支柱間にそれぞれ囲
まれて形成され、ころを回転可能に支持する複数のポケ
ットとによって構成している。
ろ軸受用保持器は、軸方向に離間して配設された左,右
の環状体と、該各環状体間に全周に亘って間隔をもって
配設され、該各環状体間を連結する複数の支柱と、前記
左,右の環状体と周方向の前,後の支柱間にそれぞれ囲
まれて形成され、ころを回転可能に支持する複数のポケ
ットとによって構成している。
【0011】そして、上述した課題を解決するために、
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、各支柱はその
外側面を環状体の外周面よりも縮径させた位置に配設
し、環状体の外周側には支柱に対応する位置に環状体の
左,右の両端側を連通する油溝を設け、支柱の外側面に
は該油溝に対応する位置に環状体の外周面とほぼ同じ径
方向寸法位置まで突出する突起部を設けたことにある。
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、各支柱はその
外側面を環状体の外周面よりも縮径させた位置に配設
し、環状体の外周側には支柱に対応する位置に環状体の
左,右の両端側を連通する油溝を設け、支柱の外側面に
は該油溝に対応する位置に環状体の外周面とほぼ同じ径
方向寸法位置まで突出する突起部を設けたことにある。
【0012】このように構成したことにより、ころ軸受
に潤滑油を供給したときには、保持器の環状体に形成さ
れた油溝が潤滑油の通路となって潤滑油を良好に流通す
ることができる。しかも、環状体の油溝の位置では、該
環状体の外径寸法が小さくなるが、支柱には油溝に対応
する位置に環状体の外周面とほぼ同じ径方向寸法位置ま
で突出した突起部を設けているから、保持器全体では外
径寸法を一定にすることができ、保持器ががたつくのを
防止することができる。
に潤滑油を供給したときには、保持器の環状体に形成さ
れた油溝が潤滑油の通路となって潤滑油を良好に流通す
ることができる。しかも、環状体の油溝の位置では、該
環状体の外径寸法が小さくなるが、支柱には油溝に対応
する位置に環状体の外周面とほぼ同じ径方向寸法位置ま
で突出した突起部を設けているから、保持器全体では外
径寸法を一定にすることができ、保持器ががたつくのを
防止することができる。
【0013】請求項2の発明によると、突起部は、支柱
とほぼ平行に延びる突条として形成したことにある。こ
れにより、突条として形成された突起部は、保持器が回
転したときに外周側に供給された潤滑油を撹拌して油溝
から積極的に流出することができる。
とほぼ平行に延びる突条として形成したことにある。こ
れにより、突条として形成された突起部は、保持器が回
転したときに外周側に供給された潤滑油を撹拌して油溝
から積極的に流出することができる。
【0014】請求項3の発明によると、突起部は、支柱
に対して傾いた状態で延びる傾斜突条として形成したこ
とにある。これにより、傾斜突条として形成された突起
部は、保持器が回転したときに外周側に供給された潤滑
油を突起部により環状体の油溝に向けて流通することが
でき、該油溝から積極的に流出することができる。
に対して傾いた状態で延びる傾斜突条として形成したこ
とにある。これにより、傾斜突条として形成された突起
部は、保持器が回転したときに外周側に供給された潤滑
油を突起部により環状体の油溝に向けて流通することが
でき、該油溝から積極的に流出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
ころ軸受用保持器として、遊星歯車減速装置の遊星歯車
をピンの周囲で回転可能に支持する針状ころ軸受用保持
器を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
ころ軸受用保持器として、遊星歯車減速装置の遊星歯車
をピンの周囲で回転可能に支持する針状ころ軸受用保持
器を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
【0016】まず、図1ないし図5は本発明の第1の実
施の形態を示す。最初に、針状ころ軸受が設けられた遊
星歯車減速装置の構成について説明する。
施の形態を示す。最初に、針状ころ軸受が設けられた遊
星歯車減速装置の構成について説明する。
【0017】1は遊星歯車減速装置で、該遊星歯車減速
装置1は、内周側に全周に亘って内歯車2が形成された
円筒状のハウジング3と、該ハウジング3の外部に配設
されたモータの出力軸(いずれも図示せず)に取付けら
れた太陽歯車4と、該太陽歯車4とハウジング3の内歯
車2とに噛合し、太陽歯車4の周囲を自転しつつ公転す
る複数の遊星歯車5(1個のみ図示)と、該各遊星歯車
5を公転可能に支持するキャリア6と、遊星歯車5を後
述の針状ころ軸受11等を介してキャリア6に回転可能
に支持するピン7とによって大略構成されている。
装置1は、内周側に全周に亘って内歯車2が形成された
円筒状のハウジング3と、該ハウジング3の外部に配設
されたモータの出力軸(いずれも図示せず)に取付けら
れた太陽歯車4と、該太陽歯車4とハウジング3の内歯
車2とに噛合し、太陽歯車4の周囲を自転しつつ公転す
る複数の遊星歯車5(1個のみ図示)と、該各遊星歯車
5を公転可能に支持するキャリア6と、遊星歯車5を後
述の針状ころ軸受11等を介してキャリア6に回転可能
に支持するピン7とによって大略構成されている。
【0018】ここで、キャリア6は、内周側に形成され
た内歯6Aと、遊星歯車5を挟んで対向する上側ピン支
持部6Bおよび下側ピン支持部6Cとからなり、前記ピ
ン7は、上側ピン支持部6Bと下側ピン支持部6Cとの
間に取付けられている。また、ピン7には、外周面7A
に開口するように潤滑油が流通する給油通路7Bが形成
されている。
た内歯6Aと、遊星歯車5を挟んで対向する上側ピン支
持部6Bおよび下側ピン支持部6Cとからなり、前記ピ
ン7は、上側ピン支持部6Bと下側ピン支持部6Cとの
間に取付けられている。また、ピン7には、外周面7A
に開口するように潤滑油が流通する給油通路7Bが形成
されている。
【0019】8はハウジング3内に軸受等(図示せず)
を介して回転可能に支持された出力軸で、該出力軸8
は、太陽歯車4と同軸に配設されている。そして、出力
軸8の上端側外周には歯部8Aが形成され、該歯部8A
はキャリア6の内歯6Aに噛合している。なお、出力軸
8は、第2段目の遊星歯車減速装置を構成する太陽歯車
であってもよい。
を介して回転可能に支持された出力軸で、該出力軸8
は、太陽歯車4と同軸に配設されている。そして、出力
軸8の上端側外周には歯部8Aが形成され、該歯部8A
はキャリア6の内歯6Aに噛合している。なお、出力軸
8は、第2段目の遊星歯車減速装置を構成する太陽歯車
であってもよい。
【0020】このように構成される遊星歯車減速装置1
は、モータによって太陽歯車4が回転すると、各遊星歯
車5が太陽歯車4とハウジング3の内歯車2との間で自
転しつつ太陽歯車4の周囲を公転し、各遊星歯車5の公
転に伴ってキャリア6が太陽歯車4を中心として回転す
る。これにより、キャリア6の内歯6Aに歯部8Aを介
して連結された出力軸8には、モータの出力軸の回転が
減速されて伝達され、出力軸8のトルクは減速比に応じ
て増大するようになっている。
は、モータによって太陽歯車4が回転すると、各遊星歯
車5が太陽歯車4とハウジング3の内歯車2との間で自
転しつつ太陽歯車4の周囲を公転し、各遊星歯車5の公
転に伴ってキャリア6が太陽歯車4を中心として回転す
る。これにより、キャリア6の内歯6Aに歯部8Aを介
して連結された出力軸8には、モータの出力軸の回転が
減速されて伝達され、出力軸8のトルクは減速比に応じ
て増大するようになっている。
【0021】次に、遊星歯車減速装置1に設けられた本
実施の形態による保持器を用いた針状ころ軸受について
説明する。
実施の形態による保持器を用いた針状ころ軸受について
説明する。
【0022】11はピン7に対して遊星歯車5を回転可
能に支持する針状ころ軸受で、該針状ころ軸受11は、
遊星歯車5の内周面5Aとピン7の外周面7Aとの間に
配設されている。そして、針状ころ軸受11は、後述す
る針状ころ12と保持器13とによって構成されてい
る。
能に支持する針状ころ軸受で、該針状ころ軸受11は、
遊星歯車5の内周面5Aとピン7の外周面7Aとの間に
配設されている。そして、針状ころ軸受11は、後述す
る針状ころ12と保持器13とによって構成されてい
る。
【0023】12はころ軸受11を構成する複数個の針
状ころで、該各針状ころ12は、小径な円柱状に形成さ
れ、後述の保持器13によって周方向に等間隔となるよ
うに平行に列設されている。
状ころで、該各針状ころ12は、小径な円柱状に形成さ
れ、後述の保持器13によって周方向に等間隔となるよ
うに平行に列設されている。
【0024】13は本実施の形態による保持器で、該保
持器13は、複数個の針状ころ12を周方向に等間隔に
配置するもので、樹脂材料を用いて円筒状に形成されて
いる。また、本実施の形態による保持器13は、その外
周側を遊星歯車5の内周面5Aに回転可能に摺接するこ
とにより、径方向の位置決めが行なわれている。そし
て、保持器13は、図2に示すように、後述する環状体
14、支柱15、ポケット16、油溝19、突起部20
によって大略構成されている。
持器13は、複数個の針状ころ12を周方向に等間隔に
配置するもので、樹脂材料を用いて円筒状に形成されて
いる。また、本実施の形態による保持器13は、その外
周側を遊星歯車5の内周面5Aに回転可能に摺接するこ
とにより、径方向の位置決めが行なわれている。そし
て、保持器13は、図2に示すように、後述する環状体
14、支柱15、ポケット16、油溝19、突起部20
によって大略構成されている。
【0025】14,14は軸方向に離間して配設された
左,右の環状体で、該各環状体14は、外周面14A、
内周面14B、軸方向の外側端面14Cおよび軸方向の
内側に位置して後述するポケット16の内端面16Aを
なす内側端面によって断面が四角形状をなす円形リング
として形成されている。
左,右の環状体で、該各環状体14は、外周面14A、
内周面14B、軸方向の外側端面14Cおよび軸方向の
内側に位置して後述するポケット16の内端面16Aを
なす内側端面によって断面が四角形状をなす円形リング
として形成されている。
【0026】15,15,…は左,右の環状体14,1
4間に全周に亘り間隔をもって配設され、各環状体14
間を連結した複数本の支柱で、該各支柱15は、外側面
15A、内側面15Bおよび外側面15Aと内側面15
Bとの間に位置して後述するポケット16の内側面16
Bをなす側面によって断面が略台形状をなしている。こ
こで、各支柱15は、その外側面15Aが環状体14の
外周面14Aよりも寸法H1 だけ縮径させた径方向寸法
位置に配設されている。
4間に全周に亘り間隔をもって配設され、各環状体14
間を連結した複数本の支柱で、該各支柱15は、外側面
15A、内側面15Bおよび外側面15Aと内側面15
Bとの間に位置して後述するポケット16の内側面16
Bをなす側面によって断面が略台形状をなしている。こ
こで、各支柱15は、その外側面15Aが環状体14の
外周面14Aよりも寸法H1 だけ縮径させた径方向寸法
位置に配設されている。
【0027】また、16,16,…は保持器13に形成
された複数個のポケットで、該各ポケット16は、ころ
12を回転可能に支持するもので、左,右の環状体1
4,14と周方向の前,後に位置する支柱15,15間
にそれぞれ囲まれて形成された長方形状の開口部として
形成されている。これにより、各ポケット16は、環状
体14の内側端面からなる内端面16A,16Aと、支
柱15の側面からなる内側面16B,16Bとを有して
いる。また、各ポケット16には、各内側面16Bにこ
ろ12を回転可能に保持する外側保持突起17,17と
内側保持突起18,18とがそれぞれ突設されている。
された複数個のポケットで、該各ポケット16は、ころ
12を回転可能に支持するもので、左,右の環状体1
4,14と周方向の前,後に位置する支柱15,15間
にそれぞれ囲まれて形成された長方形状の開口部として
形成されている。これにより、各ポケット16は、環状
体14の内側端面からなる内端面16A,16Aと、支
柱15の側面からなる内側面16B,16Bとを有して
いる。また、各ポケット16には、各内側面16Bにこ
ろ12を回転可能に保持する外側保持突起17,17と
内側保持突起18,18とがそれぞれ突設されている。
【0028】19,19,…は各環状体14の外周側に
形成された複数本の油溝で、該各油溝19は、周方向で
各支柱15に対応する位置にそれぞれ配置されている。
また油溝19は、環状体14の左,右の両端側、即ち外
側端面14Cと内側端面(内端面16A)とを連通する
ように軸方向に貫通して延びている。ここで、各油溝1
9は、図3ないし図5に示す如く、環状体14の外周面
14Aに断面コ字状の切欠溝として形成され、該油溝1
9の溝幅寸法はW1 となっている。そして、各油溝19
は、針状ころ12とポケット16との隙間に供給された
潤滑油を該ポケット16の外部に流出するものである。
形成された複数本の油溝で、該各油溝19は、周方向で
各支柱15に対応する位置にそれぞれ配置されている。
また油溝19は、環状体14の左,右の両端側、即ち外
側端面14Cと内側端面(内端面16A)とを連通する
ように軸方向に貫通して延びている。ここで、各油溝1
9は、図3ないし図5に示す如く、環状体14の外周面
14Aに断面コ字状の切欠溝として形成され、該油溝1
9の溝幅寸法はW1 となっている。そして、各油溝19
は、針状ころ12とポケット16との隙間に供給された
潤滑油を該ポケット16の外部に流出するものである。
【0029】20,20,…は各支柱15に形成された
複数本の突起部で、該各突起部20は、支柱15の外側
面15Aに周方向で油溝19に対応する位置にそれぞれ
配置されている。また、突起部20は、支柱15とほぼ
平行に延びる突条として形成されている。
複数本の突起部で、該各突起部20は、支柱15の外側
面15Aに周方向で油溝19に対応する位置にそれぞれ
配置されている。また、突起部20は、支柱15とほぼ
平行に延びる突条として形成されている。
【0030】ここで、突起部20は、上端面20Aが環
状体14の外周面14Aとほぼ同じ径方向寸法位置とな
るように、高さ寸法(突出寸法)がH2 に設定されてい
る。即ち、突起部20の高さ寸法H2 は、環状体14の
外周面14Aから支柱15の外側面15Aまでの寸法H
1 とほぼ同じ寸法となっている(H2 ≒H1 )。また、
突起部20の幅寸法W2 は、環状体14に形成された油
溝19の溝幅寸法W1と同等または僅かに大きい寸法に
設定されている。さらに、突起部20の上端面20A
は、環状体14の外周面14Aとほぼ同じ径方向寸法を
もって円弧状に形成されている。
状体14の外周面14Aとほぼ同じ径方向寸法位置とな
るように、高さ寸法(突出寸法)がH2 に設定されてい
る。即ち、突起部20の高さ寸法H2 は、環状体14の
外周面14Aから支柱15の外側面15Aまでの寸法H
1 とほぼ同じ寸法となっている(H2 ≒H1 )。また、
突起部20の幅寸法W2 は、環状体14に形成された油
溝19の溝幅寸法W1と同等または僅かに大きい寸法に
設定されている。さらに、突起部20の上端面20A
は、環状体14の外周面14Aとほぼ同じ径方向寸法を
もって円弧状に形成されている。
【0031】そして、各突起部20は、環状体14に各
油溝19を形成することによって該環状体14の外径寸
法が部分的に小さくなるが、各油溝19に対応する部分
を支柱15上で環状体14の外径寸法と同じにすること
により、保持器13の全体での外径寸法を周方向で一定
にするものである。
油溝19を形成することによって該環状体14の外径寸
法が部分的に小さくなるが、各油溝19に対応する部分
を支柱15上で環状体14の外径寸法と同じにすること
により、保持器13の全体での外径寸法を周方向で一定
にするものである。
【0032】本実施の形態による保持器13はこのよう
に構成されるもので、遊星歯車減速装置1を駆動したと
きには、給油手段(図示せず)からピン7の給油通路7
Bを介して針状ころ軸受11に潤滑油が供給され、この
潤滑油は、針状ころ12とポケット16との間を介して
外周側に流通する。そして、針状ころ軸受11の外周側
に供給された潤滑油は、環状体14に形成された各油溝
19から抵抗なく流出し、遊星歯車5とキャリア6との
隙間からハウジング3内に排出される。
に構成されるもので、遊星歯車減速装置1を駆動したと
きには、給油手段(図示せず)からピン7の給油通路7
Bを介して針状ころ軸受11に潤滑油が供給され、この
潤滑油は、針状ころ12とポケット16との間を介して
外周側に流通する。そして、針状ころ軸受11の外周側
に供給された潤滑油は、環状体14に形成された各油溝
19から抵抗なく流出し、遊星歯車5とキャリア6との
隙間からハウジング3内に排出される。
【0033】一方、遊星歯車減速装置1を駆動したとき
には、遊星歯車5と共に保持器13が回転を生じるが、
該保持器13の外径寸法は突起部20によって全周に亘
って一定になっているから、該保持器13のがたつきが
抑えられ、保持器13は円滑に回転することができる。
には、遊星歯車5と共に保持器13が回転を生じるが、
該保持器13の外径寸法は突起部20によって全周に亘
って一定になっているから、該保持器13のがたつきが
抑えられ、保持器13は円滑に回転することができる。
【0034】以上のように、本実施の形態によれば、環
状部14に油溝19を形成しているから、供給された潤
滑油を油溝19から抵抗なく流出し、針状ころ軸受11
の周囲で潤滑油を流通させることができる。これによ
り、潤滑油に混入した摩耗粉等による針状ころ12の損
傷、潤滑油の温度上昇等を防止して、針状ころ軸受11
の寿命を延ばすことができる。
状部14に油溝19を形成しているから、供給された潤
滑油を油溝19から抵抗なく流出し、針状ころ軸受11
の周囲で潤滑油を流通させることができる。これによ
り、潤滑油に混入した摩耗粉等による針状ころ12の損
傷、潤滑油の温度上昇等を防止して、針状ころ軸受11
の寿命を延ばすことができる。
【0035】しかも、環状体14に油溝19を形成した
場合でも、支柱15に設けた突起部20によって保持器
13の外径寸法を全周に亘って一定に保持し、該保持器
13の回転を円滑にすることができるから、針状ころ軸
受11の作動音を小さくして静粛性を高めることがで
き、また、保持器13等の寿命を延ばして信頼性を向上
することができる。
場合でも、支柱15に設けた突起部20によって保持器
13の外径寸法を全周に亘って一定に保持し、該保持器
13の回転を円滑にすることができるから、針状ころ軸
受11の作動音を小さくして静粛性を高めることがで
き、また、保持器13等の寿命を延ばして信頼性を向上
することができる。
【0036】さらに、突起部20は、支柱15とほぼ平
行に延びる突条として形成しているから、保持器13が
回転したときには、この突起部20によって潤滑油を撹
拌して油溝19から積極的に流出することができ、潤滑
油の循環効率を高めることができる。
行に延びる突条として形成しているから、保持器13が
回転したときには、この突起部20によって潤滑油を撹
拌して油溝19から積極的に流出することができ、潤滑
油の循環効率を高めることができる。
【0037】次に、図6は本発明の第2の実施の形態を
示す。本実施の形態の特徴は、突起部は、支柱に対して
傾いた状態で延びる傾斜突条として形成したことにあ
る。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形
態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
示す。本実施の形態の特徴は、突起部は、支柱に対して
傾いた状態で延びる傾斜突条として形成したことにあ
る。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形
態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0038】31は本実施の形態による針状ころ軸受
で、該針状ころ軸受31は、複数個の針状ころ32,3
2,…と保持器33とによって構成されている。また、
保持器33は、後述する環状体34、支柱35、油溝3
9、傾斜突起部40によって大略構成されている。
で、該針状ころ軸受31は、複数個の針状ころ32,3
2,…と保持器33とによって構成されている。また、
保持器33は、後述する環状体34、支柱35、油溝3
9、傾斜突起部40によって大略構成されている。
【0039】34は軸方向に離間して配設された左,右
の環状体で、該各環状体34は、第1の実施の形態によ
る環状体14と同様に、外周面34A、内周面、軸方向
の外側端面34C等によって断面が四角形状をなす円形
リングとして形成されている。
の環状体で、該各環状体34は、第1の実施の形態によ
る環状体14と同様に、外周面34A、内周面、軸方向
の外側端面34C等によって断面が四角形状をなす円形
リングとして形成されている。
【0040】35,35,…は左,右の環状体34,3
4間を連結した複数本の支柱で、該各支柱35は、第1
の実施の形態による支柱15と同様に、外側面35A、
内側面等を有する断面略台形状に形成されている。
4間を連結した複数本の支柱で、該各支柱35は、第1
の実施の形態による支柱15と同様に、外側面35A、
内側面等を有する断面略台形状に形成されている。
【0041】また、36,36,…は保持器33に形成
された複数個のポケットで、該各ポケット36は、第1
の実施の形態によるポケット16と同様に、内端面36
A,36Aと内側面36B,36Bとを有し、各内側面
36Bには外側保持突起37,37と内側保持突起3
8,38とがそれぞれ突設されている。
された複数個のポケットで、該各ポケット36は、第1
の実施の形態によるポケット16と同様に、内端面36
A,36Aと内側面36B,36Bとを有し、各内側面
36Bには外側保持突起37,37と内側保持突起3
8,38とがそれぞれ突設されている。
【0042】39,39,…は各環状体34の外周側に
形成された本実施の形態による複数本の油溝で、該各油
溝39は、第1の実施の形態による油溝19とほぼ同様
に、周方向で各支柱35に対応する位置にそれぞれ配置
され、環状体34を軸方向に貫通して延びる断面コ字状
の切欠溝として形成されている。しかし、本実施の形態
による油溝39は、後述する理由によって溝幅寸法W3
が第1の実施の形態による油溝19の溝幅寸法W1 より
も大きく形成されている。
形成された本実施の形態による複数本の油溝で、該各油
溝39は、第1の実施の形態による油溝19とほぼ同様
に、周方向で各支柱35に対応する位置にそれぞれ配置
され、環状体34を軸方向に貫通して延びる断面コ字状
の切欠溝として形成されている。しかし、本実施の形態
による油溝39は、後述する理由によって溝幅寸法W3
が第1の実施の形態による油溝19の溝幅寸法W1 より
も大きく形成されている。
【0043】40,40,…は各支柱35に設けられた
本実施の形態による傾斜突起部で、該各傾斜突起部40
は、第1の実施の形態による突起部20とほぼ同様に、
支柱35の外側面35Aに周方向で油溝39に対応する
位置にそれぞれ配置されている。また、傾斜突起部40
の上端面40Aは、環状体34の外周面34Aとほぼ同
じ径方向寸法位置に配置されている。しかし、本実施の
形態による傾斜突起部40は、支柱35に対して傾いた
状態で延びる傾斜突条として形成されている点で第1の
実施の形態による突起部20と相違している。
本実施の形態による傾斜突起部で、該各傾斜突起部40
は、第1の実施の形態による突起部20とほぼ同様に、
支柱35の外側面35Aに周方向で油溝39に対応する
位置にそれぞれ配置されている。また、傾斜突起部40
の上端面40Aは、環状体34の外周面34Aとほぼ同
じ径方向寸法位置に配置されている。しかし、本実施の
形態による傾斜突起部40は、支柱35に対して傾いた
状態で延びる傾斜突条として形成されている点で第1の
実施の形態による突起部20と相違している。
【0044】ここで、傾斜突起部40の周方向の寸法W
4 は、油溝39の溝幅寸法W3 と同等または僅かに大き
い寸法に設定されている。即ち、支柱35に対して傾い
た傾斜突起部40は、周方向寸法W4 が大きくなるか
ら、油溝39の溝幅寸法W3 を大きく設定することがで
きる。
4 は、油溝39の溝幅寸法W3 と同等または僅かに大き
い寸法に設定されている。即ち、支柱35に対して傾い
た傾斜突起部40は、周方向寸法W4 が大きくなるか
ら、油溝39の溝幅寸法W3 を大きく設定することがで
きる。
【0045】かくして、このように構成された本実施の
形態によれば、前述した第1の実施の形態による作用効
果とほぼ同様の作用効果を得ることができる上に、傾斜
突起部40を支柱35に対して傾いた状態で形成してい
るから、保持器33が回転したときには、傾斜突起部4
0の傾き角度に応じ潤滑油を環状体34の油溝39に向
けて流通させ、潤滑油を油溝39から積極的に流出する
ことができる。
形態によれば、前述した第1の実施の形態による作用効
果とほぼ同様の作用効果を得ることができる上に、傾斜
突起部40を支柱35に対して傾いた状態で形成してい
るから、保持器33が回転したときには、傾斜突起部4
0の傾き角度に応じ潤滑油を環状体34の油溝39に向
けて流通させ、潤滑油を油溝39から積極的に流出する
ことができる。
【0046】また、傾斜突起部40を傾けて周方向寸法
W4 を大きくすることにより、油溝39の溝幅寸法W3
を大きくすることができるから、潤滑油の流れをより一
層円滑にすることができる。
W4 を大きくすることにより、油溝39の溝幅寸法W3
を大きくすることができるから、潤滑油の流れをより一
層円滑にすることができる。
【0047】なお、第1の実施の形態では、突起部20
は支柱15に突条として形成した場合を例示したが、本
発明はこれに限らず、例えば、突起部20を、軸方向に
並んだ複数個の突起の集合体として形成してもよい。こ
の構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することが
できるものである。
は支柱15に突条として形成した場合を例示したが、本
発明はこれに限らず、例えば、突起部20を、軸方向に
並んだ複数個の突起の集合体として形成してもよい。こ
の構成は、第2の実施の形態にも同様に適用することが
できるものである。
【0048】また、第1の実施の形態では、油溝19
は、環状体14の外周側に軸方向に貫通して延びるもの
として述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、油溝
19を斜めに形成してもよく、油溝19は環状体14の
左,右の両端側を連通する形状であれば、これらの形状
に限るものではない。この構成は、第2の実施の形態に
も同様に適用することができるものである。
は、環状体14の外周側に軸方向に貫通して延びるもの
として述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、油溝
19を斜めに形成してもよく、油溝19は環状体14の
左,右の両端側を連通する形状であれば、これらの形状
に限るものではない。この構成は、第2の実施の形態に
も同様に適用することができるものである。
【0049】また、各実施の形態では、ころ軸受用保持
器として針状ころ12,32を保持する保持器13,3
3を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るもので
はなく、円筒ころ、棒状ころ等の他のころを保持する保
持器に適用してもよい。
器として針状ころ12,32を保持する保持器13,3
3を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るもので
はなく、円筒ころ、棒状ころ等の他のころを保持する保
持器に適用してもよい。
【0050】さらに、各実施の形態では、針状ころ軸受
11,31を遊星歯車減速装置に用いた場合を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限らず、例えば回転軸、
支持ピン、回転ロッド等の回転体を回転可能に軸支する
ころ軸受に広く適用することができるものである。
11,31を遊星歯車減速装置に用いた場合を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限らず、例えば回転軸、
支持ピン、回転ロッド等の回転体を回転可能に軸支する
ころ軸受に広く適用することができるものである。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、各支柱はその外側面を環状体の外周面よりも縮径
させた位置に配設し、環状体の外周側には支柱に対応す
る位置に環状体の左,右の両端側を連通する油溝を設
け、支柱の外側面には該油溝に対応する位置に環状体の
外周面とほぼ同じ径方向寸法位置まで突出する突起部を
設けているので、ころ軸受に潤滑油を供給したときに
は、保持器の環状体に形成された油溝が潤滑油の通路と
なって潤滑油を良好に流通することができる。
れば、各支柱はその外側面を環状体の外周面よりも縮径
させた位置に配設し、環状体の外周側には支柱に対応す
る位置に環状体の左,右の両端側を連通する油溝を設
け、支柱の外側面には該油溝に対応する位置に環状体の
外周面とほぼ同じ径方向寸法位置まで突出する突起部を
設けているので、ころ軸受に潤滑油を供給したときに
は、保持器の環状体に形成された油溝が潤滑油の通路と
なって潤滑油を良好に流通することができる。
【0052】しかも、環状体の油溝の位置では、該環状
体の外径寸法が小さくなるが、支柱には油溝に対応する
位置に環状体の外周面とほぼ同じ径方向寸法位置まで突
出した突起部を設けているから、保持器全体では外径寸
法を一定にすることができる。この結果、保持器ががた
つくのを防止して、該保持器の回転を円滑にすることが
できるから、作動音を小さくして静粛性を高めることが
でき、また、保持器等の寿命を延ばして信頼性を向上す
ることができる。
体の外径寸法が小さくなるが、支柱には油溝に対応する
位置に環状体の外周面とほぼ同じ径方向寸法位置まで突
出した突起部を設けているから、保持器全体では外径寸
法を一定にすることができる。この結果、保持器ががた
つくのを防止して、該保持器の回転を円滑にすることが
できるから、作動音を小さくして静粛性を高めることが
でき、また、保持器等の寿命を延ばして信頼性を向上す
ることができる。
【0053】請求項2の発明によれば、突起部は、支柱
とほぼ平行に延びる突条として形成しているので、該突
起部は、保持器が回転したときに外周側に供給された潤
滑油を撹拌して油溝から積極的に流出することができ、
潤滑油の循環効率を高めることができる。
とほぼ平行に延びる突条として形成しているので、該突
起部は、保持器が回転したときに外周側に供給された潤
滑油を撹拌して油溝から積極的に流出することができ、
潤滑油の循環効率を高めることができる。
【0054】請求項3の発明によれば、突起部は、支柱
に対して傾いた状態で延びる傾斜突条として形成してい
るので、該突起部は、保持器が回転したときに外周側に
供給された潤滑油を傾斜によって環状体の油溝に向け流
通することができ、該油溝から潤滑油を積極的に流出し
て循環効率を高めることができる。
に対して傾いた状態で延びる傾斜突条として形成してい
るので、該突起部は、保持器が回転したときに外周側に
供給された潤滑油を傾斜によって環状体の油溝に向け流
通することができ、該油溝から潤滑油を積極的に流出し
て循環効率を高めることができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態による保持器を有す
る針状ころ軸受を遊星歯車減速装置に用いた状態で示す
要部拡大断面図である。
る針状ころ軸受を遊星歯車減速装置に用いた状態で示す
要部拡大断面図である。
【図2】図1中の保持器を単体で示す外観斜視図であ
る。
る。
【図3】図1中の針状ころ軸受等を拡大して示す要部拡
大断面図である。
大断面図である。
【図4】針状ころ軸受等を図3中の矢示IV−IV方向から
みた要部拡大断面図である。
みた要部拡大断面図である。
【図5】針状ころ軸受を図3中の矢示V−V方向からみ
た要部拡大外観図である。
た要部拡大外観図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による保持器を有す
る針状ころ軸受を示す図4と同様位置からみた要部拡大
断面図である。
る針状ころ軸受を示す図4と同様位置からみた要部拡大
断面図である。
【符号の説明】 11,31 針状ころ軸受(ころ軸受) 12,32 針状ころ 13,33 保持器 14,34 環状体 14A,34A 外周面 15,35 支柱 15A,35A 外側面 16,36 ポケット 19,39 油溝 20 突起部 40 傾斜突起部 H1 環状体の外周面と支柱の外側面との間の径方向寸
法 H2 突起部の高さ寸法
法 H2 突起部の高さ寸法
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 忍 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 栗原 猛 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 澁川 壮史 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3J101 AA14 AA24 AA32 AA42 AA52 AA62 BA34 CA08 FA01 FA31 FA32 GA11 GA51
Claims (3)
- 【請求項1】 軸方向に離間して配設された左,右の環
状体と、該各環状体間に全周に亘って間隔をもって配設
され、該各環状体間を連結する複数の支柱と、前記左,
右の環状体と周方向の前,後の支柱間にそれぞれ囲まれ
て形成され、ころを回転可能に支持する複数のポケット
とによって構成してなるころ軸受用保持器において、 前記各支柱はその外側面を前記環状体の外周面よりも縮
径させた位置に配設し、前記環状体の外周側には前記支
柱に対応する位置に前記環状体の左,右の両端側を連通
する油溝を設け、前記支柱の外側面には該油溝に対応す
る位置に前記環状体の外周面とほぼ同じ径方向寸法位置
まで突出する突起部を設けたことを特徴とするころ軸受
用保持器。 - 【請求項2】 前記突起部は、前記支柱とほぼ平行に延
びる突条として形成してなる請求項1に記載のころ軸受
用保持器。 - 【請求項3】 前記突起部は、前記支柱に対して傾いた
状態で延びる傾斜突条として形成してなる請求項1に記
載のころ軸受用保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000128297A JP2001304270A (ja) | 2000-04-27 | 2000-04-27 | ころ軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000128297A JP2001304270A (ja) | 2000-04-27 | 2000-04-27 | ころ軸受用保持器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001304270A true JP2001304270A (ja) | 2001-10-31 |
Family
ID=18637758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000128297A Pending JP2001304270A (ja) | 2000-04-27 | 2000-04-27 | ころ軸受用保持器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001304270A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10258861A1 (de) * | 2002-12-17 | 2003-12-04 | Bosch Gmbh Robert | Käfig für ein Wälzlager |
EP1696144A2 (de) * | 2005-02-25 | 2006-08-30 | Audi Ag | Wälzlagerkäfig mit Schmiertaschen und Schmiernuten |
JP2010031967A (ja) * | 2008-07-29 | 2010-02-12 | Toyota Motor Corp | 転がり軸受 |
JP2011122605A (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-23 | Ntn Corp | ころ軸受用保持器 |
WO2012128349A1 (ja) * | 2011-03-24 | 2012-09-27 | Ntn株式会社 | 射出成形金型、樹脂成形品、および樹脂成形品の製造方法 |
JP2013139879A (ja) * | 2013-03-11 | 2013-07-18 | Jtekt Corp | 円筒ころ軸受 |
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