JPH0817558B2 - かご形回転子の製造方法 - Google Patents

かご形回転子の製造方法

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JPH0817558B2 JP29682889A JP29682889A JPH0817558B2 JP H0817558 B2 JPH0817558 B2 JP H0817558B2 JP 29682889 A JP29682889 A JP 29682889A JP 29682889 A JP29682889 A JP 29682889A JP H0817558 B2 JPH0817558 B2 JP H0817558B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はかご形回転子の製造方法に関し、特に回転
子鉄心に溶融した導体材料を加圧充填して回転子導体を
形成する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
第4図(a),(b)は一般的な鋳込み前のかご形回
転子、即ち回転子鉄心を示すもので、(a)は一部切り
欠いて断面を表わす正面図、(b)は側面図である。図
中(1)は回転子鉄心で、円形状鋼板(1a)を積層して
形成され、積層方向に貫通するスロット(1b)と回転軸
挿入部(1c)を有している。従来、このかご形回転子
は、スロット(1b)と回転軸挿入部(1c)とを打ち抜い
た円形状鋼板(1a)を必要枚数積層して回転子鉄心
(1)を形成し、次にアルミニウムダイカストにより回
転子導体(スロット導体及びエンドリングで構成され
る)を形成した後、回転軸を挿入して製造される。
第5図は例えば特開昭56-47555号公報に示された従来
のかご形回転子の鋳込み装置を示す断面図である。図中
(2)は仮軸、(3)はカラー、(4)はナットであ
り、前記回転子鉄心(1)は仮軸(2)及びカラー
(3)を介してナット(4)により締め付けられて一体
化されている。(5)は成形後製品を取り出すための押
出棒、(6)は溶融したアルミニウムなどの導体材料、
(7)は溶融導体材料(6)を注入するスリーブ、
(8)は鋳込み圧力を加えるプランジャ、(9)は固定
金型、(10)は中間金型、(11)は移動金型である。矢
印は溶融導体材料(6)の流れを表わす。
従来のかご形回転子のダイカスト法は仮軸(2)、カ
ラー(3)及びナット(4)で一体化した回転子鉄心
(1)を、中間金型(10)の円筒状の空孔に挿入し、中
間金型(10)及び移動金型(11)を固定金型(9)に加
圧して型締めを行う。しかる後、スリーブ(7)に注入
された溶融導体材料(6)がプランジャ(8)によって
加圧され、回転子鉄心(1)のスロット(1b)の中を流
れ、スロット部及びエンドリング部に高速で充填され、
急速冷却された後、固定金型(9)と中間金型(10)と
の間で金型を開き、押出棒(5)によりスロット導体と
エンドリングが形成された回転子鉄心(1)を押し出
す。
第6図(a),(b)はこのようにして得られた従来
のかご形回転子を示すもので、(a)は断面図、(b)
は側面図であり、(1d)はエンドリング、(1e)はスロ
ット導体、(6a)は収縮巣(ヒケ巣)である。ダイカス
ト法では、溶融導体材料(6)を高速で充填するので、
空気やガスを巻込むとともに、凝固が完了するまで高圧
力を維持しておらず、スロット導体(1e)、エンドリン
グ(1d)に収縮巣(ヒケ巣)(6a)が生じ、密度の低下
につながっていた。例えば、純アルミニウムの密度は2.
7g/cm3であるが、この従来例の回転子導体のアルミニウ
ム密度はせいぜい2.6g/cm3前後と低かった。この密度低
下が回転子に誘起された二次電流の導通を妨げ、ひいて
は回転トルクを低下させていた。従って、現状では密度
低下(収縮巣による導通低下)を考慮して、回転子導体
の材料特性を十二分に発揮させる設計がなされていな
い。そこで、所望のモータ特性を得るために、回転子の
厚さを増したり、一次側の固定子の巻線を太くする等の
手段が取られている。そのため、モータ自身が大きくな
り、小型軽量化のための支障となるばかりでなく、余分
な材料が必要なコストアップにつながっていた。さら
に、スロット導体(1e)内に生じた巣により回転子の強
度低下が生じ、高速回転等の断線及び破壊につながる危
険性があった。
上記のような問題点を解決するため、最近ではスロッ
ト及びエンドリングが形成される空間(以下エンドリン
グ部と記す)内に、溶融した導体材料、例えば溶融アル
ミニウムを遅い流動速度で充填させ、上記溶融アルミニ
ウムを400kg/cm2以上の高圧下で凝固させる溶湯鍛造法
(加圧凝固鋳造法)が導入されている。
第7図は例えば特開昭62-12357号公報に示された従来
のかご形回転子の鋳込み装置を示す断面図で、図中
(5)は押出棒、(14)はノッチアウトポンチで、押出
棒(5)を連動して上昇させる。(15)はポンチ、(1
6)はプレス等のスライド、(17)は支柱、(11)は上
型で、支柱(17)によりスライド(16)と連結されてい
る。(9)は下型で、溶融導体材料(6)を収容する湯
溜り(9a)が設けられ、押出棒(5)を備えている。上
型(11)と下型(9)で回転子鉄心(1)を嵌合挿入で
きるキャビティ(9c)とキャビティ(9c)へ溶融導体材
料(6)を導入するゲート(9b)が構成されている。
(20)はプレスのボルスタ、(21)はノックアウト用下
板で、ノックアウトポンチ(14)にネジ止めされてい
る。(41)はキャビティ(9c)上端のゲート(9b)と対
向する位置に設けられたガス排出口である。なお、第8
図は第7図におけるポンチ(15)が下降し、下型(9)
の湯溜り(9a)に押し込まれてた充填、加圧状態を示す
拡大断面図である。
まず、円周方向に均等に設けた多数のスロット(1b)
及び回転軸挿入部(1c)を打ち抜いた円形状鋼板(1a)
をスロット(1b)が積層方向に貫通するように多数積み
重ねて回転子鉄心とする。次いで、上型(11)及び下型
(9)を約250℃に予熱しておき、下型(9)のキャビ
ティ(9c)内に上記多数個のスロット(1b)を有するか
ご形回転子鉄心(1)をそのスロット(1b)が重力方向
となるように嵌合挿入し、スライド(16)を下降し、支
柱(17)により連結した上型(11)を下型(9)に加圧
して型締めを行う。その後、上型(11)の注入口(11
a)より溶融導体材料(6)を下型(9)の湯溜り(9
a)にその液面がゲート(9b)以下であるように注入
し、速やかに上ポンチ(15)を下降させ、湯溜り(9a)
に溜った溶融導体材料(6)を押出し、キャビティ(9
c)内の回転子鉄心(1)のスロット(1b)とエンドリ
ング部に遅い流動速度で溶融導体材料(6)を流し込
む。溶融導体材料(6)の流動速度は、上ポンチ(15)
のスピードを制御しながら行う。溶融導体材料(6)は
ゲート(9a)近傍のスロットから順に上方へ満たされ、
ゲート(9a)近傍の上端エンドリング部からガス排出口
(41)に到達する。溶融導体材料(6)充填後、溶融ま
たは半溶融状態で約400kg/cm2以上の高圧力を加えて凝
固させる。上型(11)と下型(9)を開き、押出棒
(5)により回転子導体が形成された回転子鉄心(1)
を押出す。
第9図(a),(b)は溶湯鍛造で得られたかご形回
転子の例を示すもので、(a)は断面図、(b)は側面
図である。このような溶湯鍛造法では溶融アルミニウム
を低速で充填するため、空気やガスの巻込みが少なく、
さらに凝固完了まで高圧力を維持するので、収縮巣が生
ずることなく高密度の電気導体を得ることができる。
第10図は溶湯鍛造で得られたアルミニウム密度が2.67
g/cm3のかご形回転子のトルク特性及び効率を、2.57g/c
m3のダイカスト品として対比して示す特性図である。縦
軸はトルク(kg・cm)及び効率(%)をそれぞれ表わ
し、横軸は回転数(rpm)を表わしており、(イ)は溶
湯鍛造品のトルク特性曲線、(ロ)はダイカスト品のト
ルク特性曲線、(ハ)は溶湯鍛造品の効率特性曲線、
(ニ)はダイカスト品の効率特性曲線である。図から明
らかなように、溶湯鍛造によるアルミニウムが高密度の
ものの方がモータのトルク特性も効率も向上している。
このように、溶湯鍛造によればモータ特性をダイカス
ト法に比べ向上させることができ、そのため回転子導体
の材料特性を十二分に発揮させる回転子の限界設計がな
され、モータの小型軽量化、省資材あるいはコストダウ
ンが可能となる。
しかしながら、上記溶湯鍛造法による場合でも、例え
ばエンドリングの断面積に比べ個々のスロットの断面積
が比較的小さい場合には、溶融アルミニウムが下エンド
リング部からスロット、さらに上エンドリング部へと充
填され、凝固する過程において、上エンドリング部より
スロット部が先に凝固する。その際、加圧力も下エンド
リング部からスロット、上エンドリング部の順に伝えら
れるが、スロットが先に凝固すれば、その圧力は上エン
ドリング部には伝わらない。そのため上エンドリング部
には凝固が完了するまで高圧力をかけることができず、
収縮巣が発生する。また、下エンドリング部の断面積に
比べゲートの断面積が小さい場合にも同様に下エンドリ
ング部に収縮巣が発生する。ゲートは一般に型開き作用
だけで切断するため、断面積が小さいのが好まれる。
〔発明が解決しようとする課題」 以上のように、従来のダイカスト法では、かご形回転
子の回転子導体全体に収縮巣が発生する。また溶湯鍛造
法では、溶融導体材料の凝固にばらつきが生じ、例えば
上エンドリング部よりスロット部が先に凝固する場合に
は上エンドリング部に収縮巣が発生する。そのため電気
導通の低下をきたして、モータのトルク、効率に悪影響
を及ぼすという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、スロット導体及びエンドリングを形成する
溶融導体材料全体に、凝固が完了するまで高圧力が加え
られ、収縮巣のない健全な回転子導体が得られるかご形
回転子の製造方法を提供することを目的とし、結果とし
てモータの効率及びトルク特性が向上し、モータの小型
軽量化が図れるかご形回転子を得ようとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るかご形回転子の製造方法は、回転子鉄
心に溶融した導体材料を加圧充填して凝固させ、スロッ
ト導体とこれに接続され前記回転子鉄心両端面に配設さ
れるエンドリングとを形成する際に、予め前記回転子鉄
心の外周を囲む中間金型とその下に配された下型の分割
面にスペーサを配しておき、前記溶融導体材料充填後、
前記スペーサを引抜くことにより、前記回転子鉄心の鋳
込み装置に具備された型締め機構の圧力と前記鋳込み装
置に具備された前記溶融導体材料を加圧充填するための
加圧機構の圧力により前記中間金型と下型とが閉じて当
接するようにしたものである。
また、回転子鉄心を金型内で軸方向に移動可能に保持
しておき、前記溶融導体材料を加圧充填して、充填した
前記溶融導体材料が凝固するに従って発生する差圧で前
記回転子鉄心が軸方向に移動するようにすると共に、前
記中間金型と下型との間に配されたスペーサを引抜くこ
とにより、前記中間金型と下型が閉じるようにしたもの
である。
〔作用〕
この発明においては、溶融導体材料充填後、スペーサ
を引抜くことにより、回転子鉄心の鋳込み装置に具備さ
れた型締め機構の圧力と鋳込み装置に具備された溶融導
体材料を加圧充填するための加圧機構の圧力とにより中
間金型と下型とが閉じて当接するようにしているので、
回転子鉄心を介して圧力低下をきたすおそれのある上エ
ンドリング部をも加圧でき、収縮巣の発生を防止でき
る。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図について説明する。第1
図はこの発明の第1の実施例に係わるかご形回転子の製
造装置を示す断面構成図であり、前記従来のものと同一
または相当部分には同一符号を付して説明を省略する。
図において、(11A)は上型(11)と中間金型(10)と
で形成される上エンドリング部である。中間金型(10)
は積層された回転子鉄心(1)の外周を覆っており、回
転子鉄心(1)の層間から溶融導体材料(6)が飛散す
るのを防止している。(9A)は上下に分割された下型
で、下部にはスリーブ(7)が一体化されかつこのスリ
ーブ(7)と嵌合摺動して溶融導体材料(6)を加圧す
るための加圧プランジャ(8)との間で湯溜り(9a)が
形成されている。また、下型(9A)の上部とスリーブ
(7)とは摺動可能に嵌合されている。下型(9A)の上
部には、下エンドリング部(10B)と湯溜り(9a)とか
ら溶融導体材料(6)を導入するためのゲート(9b)が
設けられている。また、(32)は中間金型(10)と下型
(9A)との間にすき間を与えるための例えば円周方向に
4分割されたくさび形などのスペーサ、(31)はロッド
(31a)を介してスペーサ(32)を半径方向に引抜くた
めの油圧シリンダなどの引抜き装置であり、下形(9A)
の上部に固定されている。(41)は上型(11)と中間金
型(10)との間に放射状に多数設けられたガス排出口
で、溶融導体材料(6)が加圧プランジャ(8)により
充填されるに際し、ガスを型外に導く。
なお、スペーサ(32)は中間金型(10)と下型(9A)
の上部との間に上型(11)と中間金型(10)とが一体と
なって下降し、また下型(9A)の上部が上昇するための
加圧代(L)分のすき間を与えるような形状に設計され
ている。加圧代(L)は下エンドリング部(10B)に充
填された溶融導体材料(6)が凝固(液相から固相に相
変態)するときの体積収縮量を予め算出することによ
り、その長さを決定する。また、仮軸(2)の下端と下
型(9A)の上部にも少なくとも(L)のすき間を与え、
下型(9A)の上部と中間金型(10)が接近できるよう配
慮している。
まず、仮軸(2)に回転子鉄心(1)をはめ込み、さ
らに仮軸(2)を上型(11)の穴に挿入し、ナット
(4)により上型(11)に固定する。さらに、回転子鉄
心部分を中間金型(10)に嵌合挿入し、以上組み合わせ
た金型全体を上部可動側金型(70)として、スライド
(16)に固定する。スペーサ(32)は予め引抜き装置
(31)により押し出されて図の位置にあり、その内周面
は下エンドリング部(10B)の外周壁の一部を構成して
いる。加圧プランジャ(8)は予め所定の位置まで下降
しており、この状態で図示されない給湯装置により湯溜
り(9a)に溶融導体材料(6)が注がれ、次に下型(9
A)の上部をスリーブ(7)と嵌合し、ふた締めする。
次いで、上部可動金型(70)が下降し、中間金型(10)
の下端がスペーサ(32)に当接して型締めがなされる。
最後に加圧プランジャ(8)が上昇する。
この過程で溶融導体材料(6)がゲート(9b)、下エ
ンドリング部(10B)、スロット(1b)を経て上エンド
リング部(11A)に到達する。この際、溶融導体材料
(6)の流速は過度にガスや空気を巻込むことのないよ
う、比較的低速(レイノズル数が2万以下)にするのが
よい。
予め、型内やスロット内にあったガスや空気は大部分
がガス排出口(41)で排出され、溶融導体材料(6)が
このガス排出口(41)に達すると、この部分の溶融導体
材料(6)は急速に冷却されて凝固し出口をふさぐ。
この時点より加圧プランジャ(8)による加圧力が急
速に立上がり、湯溜り(9a)及びゲート(9b)を介して
製品に400kg/cm2以上の高圧力が加えられる。この際、
ゲート(9b)内及びスロット(1b)内に充填された溶融
導体材料(6)が先に凝固し、次に上下のエンドリング
部(11A),(10B)が凝固し始める。そして、凝固(相
変態)に伴う体積収縮により上下エンドリング部(11
A),(10B)内の圧力が低下する。既に述べたようにゲ
ート(9b)は全体が凝固してから、上部可動金型(70)
をスライド(16)により引上げる型開き作用で切断でき
るようにするため、一般にはその最上端部の径が極めて
細く作られている。そのため、上エンドリング部(11
A)とスロット(1b)及び下エンドリング部(10B)とゲ
ート(9b)間の凝固時間の差は、後者の方が大きいこと
が多い。従って、上エンドリング部(11A)に比べ下エ
ンドリング部(10B)はより大きな収縮巣が発生するこ
とが多い。
この実施例はこの下エンドリング部(10B)の収縮巣
を防止するためのもので、ゲート(9b)が凝固して湯道
がふさがれた後に、引抜き装置(31)によりスペーサ
(32)を引抜くものである。これにより、スライド(1
6)の加圧力により上部可動金型(70)が下降すると共
に加圧プランジャ(8)の加圧力により下型(9A)の上
部が浮上して下エンドリング部(10B)が強圧され、そ
の凝固まで加圧力が持続されるので収縮巣が防止され
る。この際、加圧代(L)は下エンドリング部(10B)
の体積と溶融導体材料(6)の固有の凝固収縮量とから
予め算出しておけばよい。また、スペーサ(32)を引抜
くことにより、下エンドリング部(10B)の外周上部は
一瞬大気に開放されるが、この時点では下エンドリング
部(10B)の外部は凝固が進行しているので、溶融導体
材料(6)が型外にもれることはない。
次に、この発明の第2実施例の第2図について説明す
る。構成は第1の実施例とほぼ同一であるが、回転子鉄
心(1)の上端と上型(11)の上エンドリング部(11
A)の内壁を形成する部分の下端にも加圧代(L)が設
けられ、さらにスペーサ(32)による上部可動金型(7
0)と下型(9A)の間の加圧代及び仮軸(2)の下端と
下型(9A)の上部とのすき間が2Lに設定されている点が
異なっている。
加工の手順も第1の実施例と全く同様であるが、この
場合スペーサ(32)を引抜くことにより下エンドリング
部(10B)に強圧が加わると、回転子鉄心(1)の下端
にも強圧が加わり、回転子鉄心(1)がその圧力で浮上
して上エンドリング部(11A)を強圧する。こうして、
スロット(1b)やゲート(9b)が先に凝固しても、上下
のエンドリング部(11A),(10B)にもおのずと強圧が
加わり、収縮巣を防止する。
なお、この実施例では加圧代をLまたは2L、すなわち
一方のエンドリング部につきLとしたが、エンドリング
部の体積と導体材料の材質とによりおのずと収縮量が決
まるので、加圧代をLより大きくしておいてもよい。ま
た、引抜き装置(31)は油圧シリンダの場合を示した
が、モータなどでもよい。スペーサ(32)の断面は大略
くさび形状の場合を示したが、片側のみテーパでもよい
し、長方形などでもよい。さらに、この実施例では一個
取りの成形法の場合を示したが、第7図に示すような多
数個取りの場合でも同じ方法が適用できる。
上記各実施例では中間金型(10)の下部と下型(9A)
の上部との間にスペーサ(32)を、両者を分断するかた
ちで設けたものを示したが、第3図に示すように中間金
型(10)の下部を下型(9A)の上部に摺動可能に嵌合す
る構造とすれば、スペーサ(32)を引いたときに湯が漏
れないし、スペーサ(32)を動かす機構(31)を上下さ
せなくてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば回転子鉄心を介して
圧力低下をきたすおそれのある上エンドリング部をも加
圧できるので、収縮巣の発生を防止し健全な回転子導体
が得られ、回転子導体が強固となり遠心力などによる破
損が防止できるとともに電気抵抗が減少し、モータの効
率及びトルク特性が向上し、モータの小型軽量化が図れ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例に係わるかご形回転子
の製造装置を示す断面構成図、第2図はこの発明の第2
の実施例に係わるかご形回転子の製造装置を示す断面構
成図、第3図はこの発明のさらに異なる実施例に係わる
かご形回転子の製造装置を示す断面構成図、第4図
(a),(b)は一般的な回転子鉄心を示し、(a)は
一部切り欠いて断面を表わす正面図、(b)は側面図、
第5図は従来のかご形回転子の鋳込み装置を示す断面
図、第6図(a),(b)は従来のかご形回転子を示
し、(a)は断面図、(b)は側面図、第7図は従来の
溶湯鍛造法によるかご形回転子の鋳込み装置を示す断面
図、第8図は第7図の部分拡大断面図、第9図(a),
(b)は溶湯鍛造法で得られたかご形回転子を示し、
(a)は断面図、(b)は側面図、第10図は溶湯鍛造法
によるかご形回転子のトルク特性及び効率をダイカスト
品と対比して示す特性図である。 図において、(1)は回転子鉄心、(1b)はスロット、
(1d)はエンドリング、(1e)はスロット導体、(2)
は仮軸、(4)はナット、(6)は溶融導体材料、
(8)は加圧プランジャ、(9A)は下型、(9a)は湯溜
り、(9b)はゲート、(10)は中間金型、(10B)は下
エンドリング部、(11)は上型、(11A)は上エンドリ
ング部、(L)は加圧代、(16)は鋳込み装置のスライ
ド、(31)は引抜き装置、(31a)はロッド、(32)は
スペーサである。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転子鉄心に溶融した導体材料を加圧充填
    して凝固させ、スロット導体とこれに接続されて前記回
    転子鉄心両端面に配設されるエンドリングとを形成する
    かご形回転子の製造方法において、前記回転子鉄心の外
    周を囲む中間金型とその下に配された下型の分割面に予
    めスペーサを嵌合しておき、前記溶融導体材料充填後、
    前記スペーサを引抜くことにより、前記回転子鉄心の鋳
    込み装置に具備された型締め機構の圧力と前記溶融導体
    材料を加圧充填する加圧機構との圧力により前記中間金
    型と下型とを閉じるようにしたことを特徴とするかご形
    回転子の製造方法。
  2. 【請求項2】回転子鉄心は中間金型内で軸方向に移動可
    能に保持されていることを特徴とする請求項1記載のか
    ご形回転子の製造方法。
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