JPH081750B2 - 半導体メモリ装置のリフレッシュタイマ - Google Patents

半導体メモリ装置のリフレッシュタイマ

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JPH081750B2
JPH081750B2 JP4338487A JP33848792A JPH081750B2 JP H081750 B2 JPH081750 B2 JP H081750B2 JP 4338487 A JP4338487 A JP 4338487A JP 33848792 A JP33848792 A JP 33848792A JP H081750 B2 JPH081750 B2 JP H081750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体メモリ装置に関
し、特に、リフレッシュ動作におけるリフレッシュ周期
を設定するためのリフレッシュタイマに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体メモリ装置のうち、例えばダイナ
ミックRAMや疑似スタティックRAMのように、メモ
リセルが一つのストレージキャパシタと一つのアクセス
トランジスタとから構成される場合、ストレージキャパ
シタに記憶されているデータは時間経過と共に失われて
いくので、データを継続して保持するためにデータ保持
動作を行わなければならない。このデータ保持動作は、
通常、大きい基板バイアス電圧を印加して基板の漏洩電
流によるストレージキャパシタからのデータ流失を防止
する基板バイアス動作と、一定の周期ですべてのメモリ
セルに対して再書込み動作を行いデータを回復させるリ
フレッシュ動作に分けることができる。このうちのリフ
レッシュ動作は、高集積・大容量化されると共により低
い動作電圧を採用するようになった半導体メモリ装置に
おいて、一層重視されるべき事項となっている。このよ
うなリフレッシュ動作は所定の周期で定期的に行なわれ
るようになっており、この周期はリフレッシュタイマに
よって制御されている。
【0003】一方、ノートブック形コンピュータのよう
にバッテリーから電源電圧を供給する場合においては、
動作電圧モードを数種類(現在では2種類のモード)設
けるようにしている。これはすなわち、バッテリーが最
初のうちは充分な電圧を供給できるので、例えば5Vの
動作電圧モードを使用しておき、バッテリーの消耗によ
り供給電圧が低下してきた場合には、例えば3.3Vの
動作電圧モードに切替えることにより、バッテリーの寿
命を延長し、また誤動作等を防止するためである。
【0004】図10に、このようなバッテリーにより動
作するコンピュータに用いられる半導体メモリ装置のリ
フレッシュタイマの従来例のブロック図を示す。このよ
うな構成については、YASUHIRO KONISHI等が、“IEEE J
OURNAL OF SOLID-STATE CIRCUIT. VOL.25,NO.5.OCTOBER
1990"に掲載の論文“A 38-ns 4-Mb DRAM with a Batte
ry-Backup (BBU) Mode”で開示している。
【0005】同図に示すようにリフレッシュタイマは、
信号バーΦRFH〔ロウアドレスストローブ信号(反転
RAS)が活性化される前にカラムアドレスストローブ
信号(反転CAS)が活性化されるときにエネーブルと
される信号〕により動作する発振器1とカウンタステー
ジ2とから構成されている。発振器1は信号バーΦRF
Hにより動作して数μs(μs:10-6sec)の周期
を有するパルス信号を発生する。このパルス信号の周期
はリフレッシュ周期として使用するには短かすぎるの
で、該パルス信号を多数のカウンタから構成されたカウ
ンタステージ2に入力して十分に周期を長くすることで
最終的にリフレッシュ周期として使用できる周期のパル
ス信号を生成する。
【0006】ところが、このようなリフレッシュタイマ
では、動作電圧の変動への対応に関して限界がある。す
なわち、動作電圧に対するリフレッシュ周期設定につい
ての柔軟性がなく、パルス信号が望ましくない周期とな
る場合に対する配慮がなされていないので、動作電圧の
変動に応じてリフレッシュ周期が過剰に変化してしまう
場合に対処しきれないという問題が生じる。これを理解
するために、動作電圧変動に対する発振器から出力され
るパルス信号の周期の変化を図11に示した。動作電圧
が3Vと4Vの各場合に対し、パルス信号は異なる周期
となるので、これによりリフレッシュ周期も変化するこ
とになる。このとき、低動作電圧モードでリフレッシュ
周期が規格限界を外れて長くなり、リフレッシュ動作が
完全に行われない場合が生じる。すなわち、図11に示
すように、例えば4Vの動作電圧に対してリフレッシュ
周期が設定されていると、このリフレッシュ周期は3V
で略2倍になるため、リフレッシュ動作が円滑に行われ
ないという問題を生じることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明で
は、数種類の動作電圧モードに対して一定のリフレッシ
ュ周期を設定できるようなリフレッシュタイマを提供す
ることを目的とする。また、動作電圧の変動に関係なく
一定のリフレッシュ周期を設定できるようなリフレッシ
ュタイマを提供することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明では、数種類の動作電圧モードを有する
半導体メモリ装置のリフレッシュタイマにおいて、数種
類の動作電圧モードに対するリフレッシュ周期の変化を
抑制するために、各動作電圧に対応させて、同じ周期の
パルス信号を出力する発振器を用意し、該発振器のう
ち、使用中の動作電圧に対応する発振器を選択的に動作
させてパルス信号を発生し、これを基にリフレッシュ周
期設定信号を発生するようになっていることを特徴とす
る。
【0009】また、データ保持動作を行うためのリフレ
ッシュ開始信号を入力とする発振器と、該発振器の出力
信号に応答して動作する多数のカウンタから構成される
カウンタステージとを有する半導体メモリ装置のリフレ
ッシュタイマにおいて、リフレッシュ開始信号の制御に
より動作してカウンタステージ内の異なるカウンタから
出力される信号を動作電圧に応じて選択的に入力とし、
該入力された信号を基にしてリフレッシュ周期設定信号
を出力する制御回路を備え、動作電圧の変動に対するリ
フレッシュ周期の変化が抑制されるようになっているこ
とを特徴とする。
【0010】そして、このようなリフレッシュタイマに
おいて、多数の異なる動作電圧を検出してこれに応じた
信号を出力する始動回路を備えていることを特徴とす
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付の図面を
参照して詳細に説明する。尚、共通の要素には同じ符号
を付し、重複する説明は省略する。
【0012】第1実施例(図1〜図7) 図1に示すのは、本発明によるリフレッシュタイマの第
1実施例のブロック図である。そして図1の制御回路2
00Aの具体的回路の実施例を図2に示し、その動作タ
イミングを図3に示す。また、図1の始動回路ステージ
100A、発振器ステージ300A、及びカウンタステ
ージ400Aの各具体的回路の実施例を図4〜図6にそ
れぞれ示す。
【0013】図1のブロック図から説明する。リフレッ
シュタイマは、電源電圧(Vcc)端に接続され、n種
類の動作電圧モードと同じ数だけ用意される始動回路を
備える始動回路ステージ100Aと、始動回路ステージ
100Aの出力信号VCCH1〜VCCHnを入力と
し、リフレッシュ開始信号バーΦRFHによって動作し
て各動作電圧モードに対応した制御信号ΦTMON1〜
ΦTMONnを出力する制御回路200Aと、制御信号
ΦTMON1〜ΦTMONnのそれぞれを入力とし、制
御信号ΦTMON1〜ΦTMONnと同じ数だけ用意さ
れる発振器を備える発振器ステージ300Aと、発振器
ステージ300Aの出力信号ΦOSCに応答してリフレ
ッシュ周期設定信号を出力するカウンタステージ400
Aとから構成されている。
【0014】このようなリフレッシュタイマは、例えば
2以上の動作電圧モードが存在するときに、その動作電
圧モードと同じ数だけ始動回路が始動回路ステージ10
0Aに用意され、そして動作電圧モードに応じて始動回
路ステージ100Aの出力信号VCCH1〜VCCHn
(n=2以上)が制御回路200Aに入力され、この制
御回路200Aから信号VCCH1〜VCCHnに応答
して制御信号ΦTMON1〜ΦTMONnが出力され
る。この制御信号ΦTMON1〜ΦTMONnを用い
て、動作電圧モードに関係なく一定の周期のパルス信号
ΦOSCを発生するように設計された発振器ステージ3
00Aを使用してリフレッシュ周期を作るものである。
すなわち、発振器ステージ300Aに用意されたn個の
発振器のうちのいずれかが、始動回路ステージ100A
の出力信号VCCH1、VCCH2、…、VCCHnに
応じて選択されて動作するようになっており、これらn
個の発振器のそれぞれは、n種類の動作電圧のいずれか
により動作するが、出力されるパルス信号ΦOSCは同
じ周期をもつように設計されている。そして、このよう
な発振器ステージ300Aの出力信号ΦOSCがカウン
タステージ400Aを通過して希望のリフレッシュ周期
に相当する周期のリフレッシュ周期設定信号が最終的に
発生される。
【0015】図2に示すのは、動作電圧モードに従って
出力される始動回路ステージ100Aの出力信号VCC
H1〜VCCHnのそれぞれに応答する制御信号ΦTM
ON1〜ΦTMONnを出力する制御回路200A(同
図の場合n=2)についての具体的回路である。このよ
うな信号VCCH1〜VCCHnは、後述するように、
図4の始動回路のトランジスタM1、M2のサイズを調
節することによりそれぞれ異なる状態とされる。図2に
示すように制御回路200Aは、始動回路ステージ10
0Aの出力信号のうちの信号VCCH1を一方の入力と
し、リフレッシュ開始信号バーΦRFHを第1インバー
タ11を介して他方の入力とする第1NANDゲート1
2と、第1NANDゲート12の出力信号を一方の入力
とし、始動回路ステージ100Aの出力信号のうちの信
号VCCH2を他方の入力として制御信号ΦTMON1
を出力するNORゲート13と、リフレッシュ開始信号
バーΦRFHを第1インバータ11を介して一方の入力
とし、始動回路ステージ100Aの出力信号のうちの信
号VCCH2を他方の入力として第2インバータ15を
介して制御信号ΦTMON2を出力する第2NANDゲ
ート14とから構成される。
【0016】このような制御回路200Aの動作につい
て図3A、Bを参照して説明する。説明の前に、図2は
動作電圧モードが2種類ある場合を示したもので、した
がって発振器ステージ300Aの発振器も各モード用に
2個用意されている。また、以下の説明で使用する“低
動作電圧”は、バッテリーから供給される電源電圧のレ
ベルが(チップの電源電圧が5Vである場合に)バッテ
リーの消耗等によって5Vとならず、それより低く供給
されるときに設定される動作電圧を表し、“高動作電
圧”は、バッテリーから供給される電源電圧のレベルが
十分に5V以上で供給されるときに設定される動作電圧
を表す。
【0017】(i)“低動作電圧”モードの場合を図3
Aに示す。この場合、始動回路ステージ100Aの出力
信号VCCH1が論理“ハイ”となり、信号VCCH2
は論理“ロウ”となる(これについては図4を用いて後
述する)。このとき、信号VCCH1は“低動作電圧”
モード用始動回路からの出力信号であり、信号VCCH
2は“高動作電圧”モード用始動回路からの出力信号で
ある。そして、発振器ステージ300Aの“低動作電
圧”モード用発振器のみ動作させるように、リフレッシ
ュ開始信号バーΦRFHが論理“ロウ”となったときに
制御信号ΦTMON1のみ論理“ハイ”となる。
【0018】(ii)“高動作電圧”モードの場合を図3
Bに示す。この場合、始動回路ステージ100Aの出力
信号VCCH2が論理“ハイ”になる。このとき、制御
信号ΦTMON1は論理“ロウ”になり、制御信号ΦT
MON2は論理“ハイ”になる。この結果、発振器ステ
ージ300Aの“高動作電圧”モード用発振器のみが動
作する。
【0019】上記(i)及び(ii)のような方法は、異
なった動作電圧モードに対して同じ周期のパルス信号を
生成するようにそれぞれ設計された2個の発振器のう
ち、動作電圧に適合する方を選択するものである。
【0020】図1の始動回路ステージ100A、発振器
ステージ300A、及びカウンタステージ400Aの具
体的回路の実施例をそれぞれ図4〜図6に示し、発振器
ステージ300Aとカウンタステージ400Aとの接続
についての実施例を図7に示して説明する。
【0021】まず、図4に示す始動回路ステージ100
Aについて説明する。尚、同図は始動回路ステージ10
0Aに用意される始動回路のうちの一つを代表的に示し
ている。図1の構成を実現するためには、バッテリーか
ら供給される電源電圧のレベルを正確に検出し、これに
正確に応じる信号VCCH(VCCH1、VCCH2、
…、VCCHn)を出力できる能力をもつ始動回路が必
要である。図示のように始動回路は、電源電圧(Vc
c)端にチャネルの一端が接続された抵抗素子としての
トランジスタM1と、トランジスタM1のチャネルの他
端にゲート電極が接続されたキャパシタとしてのトラン
ジスタM2と、トランジスタM1とトランジスタM2と
の共通接続点に制御入力端が接続されたトランジスタ2
3、24からなるインバータと、該インバータ(23、
24)の出力端から接続されたドライバ(27〜31)
と、トランジスタM1とトランジスタM2との共通接続
点のフローティングを防止するためのトランジスタ2
1、22からなる第1フローティング防止回路と、イン
バータ(23、24)の出力端のフローティングを防止
するためのトランジスタ25、26からなる第2フロー
ティング防止回路と、ドライバ(27〜31)の出力端
のフローティングを防止するためのトランジスタ32、
33からなる第3フローティング防止回路とから構成さ
れる。トランジスタM1はPMOSトランジスタ、トラ
ンジスタM2はNMOSトランジスタを用い、そしてド
ライバ(27〜31)はCMOSインバータを用いて実
施している。
【0022】図4の構成要素のうち、トランジスタM
1、M2が“低動作電圧”、又は“高動作電圧”を感知
する実質的な手段である。電源が接続されて電源電圧
(Vcc)が上昇し、特定のレベルに達すると、信号V
CCHは点線ブロックA−aに示すように論理“ハイ”
に遷移する。この信号VCCHが論理“ハイ”に遷移す
るレベルは、トランジスタM1、M2のサイズを調整す
ることで設定できる。すなわち、トランジスタM1、M
2によるRC時定数によってインバータ(23、24)
のトリガポイントが定められるのはこの分野でよく知ら
れていることである。したがって、トランジスタM1、
M2のRC値を調整することによって電源電圧の特定レ
ベルでインバータ(23、24)は出力遷移を生じ、こ
れにより信号VCCHが生成される。
【0023】例えば、トランジスタM1の抵抗値を小く
すると、電源電圧に応じてインバータ(23、24)の
ゲート電圧レベルはすぐ十分に上昇し、これによってイ
ンバータ(23、24)のトランジスタ24が導通して
インバータ(23、24)の出力電圧レベルが論理“ロ
ウ”に遷移し、これがドライバ(27〜31)を通じて
増幅された後、論理“ハイ”の信号VCCHが生成され
る。すなわち、トランジスタM1に入力される電源電圧
のレベルが低い場合でもすぐに論理“ハイ”の信号VC
CHを得ることができる。
【0024】一方、トランジスタM1の抵抗値を大きく
すると、インバータ(23、24)のゲート電圧レベル
は上昇しにくくなり、したがってトランジスタ24は電
源電圧のレベルが十分に高くならなければ導通しないの
で、ある程度電源電圧が高くなければインバータ(2
3、24)の出力電圧レベルは論理“ロウ”にトリガさ
れなくなる。すなわち、印加される電源電圧が所定のレ
ベル以上になったときに論理“ハイ”の信号VCCHを
得ることができる。
【0025】例えば、動作電圧モードが5Vと3Vの2
種類ある場合、上記のようにしてトランジスタM1の抵
抗値を調整することで、動作電圧が4Vで印加されても
“高動作電圧”モード用始動回路は論理“ロウ”の信号
VCCHを出力するようにできる。したがって、図2の
ように2種類の動作電圧モードに対して用いる場合に
は、“低動作電圧”を検出する始動回路(トランジスタ
M1の抵抗値が小さい)と、“高動作電圧”を検出する
始動回路(トランジスタM1の抵抗値が大きい)とを用
意することになる。
【0026】また、図4の回路では、安定した正確な出
力を得るために、インバータ(23、24)の制御電圧
と出力電圧、及び信号VCCHの各フローティングが、
それぞれ第1フローティング防止回路(21、22)、
第2フローティング防止回路(25、26)、及び第3
フローティング防止回路(33、34)によって防止さ
れるようになっている。
【0027】図5に発振器ステージ300Aの具体的回
路の実施例を示す。尚、同図は、発振器ステージ300
Aに用意される各発振器のうちの一つを代表的に示して
いる。また、この実施例の場合、図示のように各発振器
はリング発振器とされている。このリング発振器にはこ
の分野で公知の回路構成を用いることで容易に本発明の
効果を達成できる。図5に示す発振器も図2のように2
種類の動作電圧モードがある場合、2個用意される。ま
た、制御回路200Aから出力される制御信号をΦTM
ONとして示しているが、図2のように2種類の動作電
圧モードがある場合、これは制御信号ΦTMON1又は
制御信号ΦTMON2を表すものである。そして、制御
信号ΦTMON1を入力とする発振器の出力信号と制御
信号ΦTMON2を入力とするリング発振器の出力信号
とは、その周期が等しくなるように設計されている。
【0028】“低動作電圧”モードでは、制御信号ΦT
MON1を入力とする発振器が動作し、制御信号ΦTM
ON2信号を入力とする発振器は動作しない。一方、
“高動作電圧”モードでは、制御信号ΦTMON1を入
力とする発振器は動作せず、制御信号ΦTMON2を入
力とする発振器が動作する。このとき、制御信号ΦTM
ON1を入力とする発振器の出力信号の周期は、制御信
号ΦTMON2を入力とする発振器の出力信号の周期と
同じになるように設計されているので、動作電圧に応じ
て2個の発振器のいずれが動作しても、出力されるパル
ス信号ΦOSCの周期は同じである。したがって後述の
カウンタステージ400Aには、“低動作電圧”、“高
動作電圧”のどちらにおいても同じ周期のパルス信号Φ
OSCが入力されるので、一定のリフレッシュ周期が提
供できる。
【0029】図6にカウンタステージ400Aの具体的
回路の実施例を示す。この図6はカウンタステージ40
0Aに備えられた多数のカウンタのうちの一つのカウン
タを代表的に示したものである。信号ΦCNTRST
は、制御信号ΦTMONが発生された後に反転され遅延
されたカウンタリセット信号である。図2のように2種
類の動作電圧モードがある場合、カウンタステージ40
0Aに入力されるパルス信号ΦOSCは、制御信号ΦT
MON1を入力とする発振器又は制御信号ΦTMON2
を入力とする発振器のどちらかの出力信号である。この
ようなカウンタステージ400Aは、パルス信号ΦOS
Cの周期を、点線ブロックC−c内に示すように、リフ
レッシュ周期として使用できるよう変更して出力する。
【0030】図7に、発振器ステージ300Aに用意さ
れた多数の発振器の出力信号のうちのいずれかを選択的
にカウンタステージ400Aに入力するようにした実施
例を示す。図示のように、図5のような発振器が多数用
意されている。そして各発振器に入力される制御信号Φ
TMON1〜ΦTMONnは、発振器を動作させるだけ
でなく、各発振器の出力信号の伝送状態を制御する。す
なわち、例えば制御信号ΦTMON1が論理“ハイ”に
なるとき、制御信号ΦTMON1は、これを入力とする
発振器を動作させると同時に該発振器とカウンタステー
ジ400Aとの間のスイッチングトランジスタTG1を
導通させ、該発振器の出力信号をカウンタステージ40
0Aに送るようにする。このとき、制御信号ΦTMON
2、…、ΦTMONnは論理“ロウ”となり、これらを
入力とする発振器は動作せず、またスイッチングトラン
ジスタTG2、…、TGnは非導通となる。ただし、必
ずしもこの実施例のようにスイッチングトランジスタT
G1、TG2、…、TGnを用いる必要はなく、各発振
器の出力端をカウンタステージ400Aに直接接続する
ようにしてもよい。
【0031】第2実施例(図8〜図9) 図8に本発明によるリフレッシュタイマの第2実施例を
示す。そして図8の制御回路200Bの具体的回路の実
施例を図9に示す。
【0032】この実施例のリフレッシュタイマは、電源
電圧(Vcc)端に接続され、動作電圧モードと同じ数
だけ始動回路が用意された始動回路ステージ100B
と、リフレッシュ開始信号バーΦRFHにより動作して
パルス信号ΦOSCを出力する発振器300Bと、リフ
レッシュ開始信号バーΦRFHにより制御され、発振器
300Bの出力信号ΦOSCに応答して周期の異なる信
号を出力する多数のカウンタから構成されるカウンタス
テージ400Bと、始動回路ステージ100Bの出力信
号VCCH1〜VCCHnとカウンタステージ400B
の出力信号Q1〜Qnとを入力とし、リフレッシュ開始
信号バーΦRFHに応じてリフレッシュ周期設定信号を
出力する制御回路200Bとから構成されている。
【0033】この図8のような構成の特徴は、例えば2
以上の動作電圧モードがあるとき、始動回路ステージ1
00Bの始動回路を動作電圧モードと同じ数だけ用意
し、また発振器300Bを従来同様一つだけ用意し、そ
して、カウンタステージ400Bの出力信号Q1、Q
2、…、Qnを制御回路200Bに入力して、この制御
回路200Bにおいて、動作電圧モードに応じて信号Q
1、Q2、…、Qnのうちの希望するリフレッシュ周期
に相当する周期を有するものを選択するようになってい
ることである。つまり、カウンタステージ400B内の
各カウンタの出力信号Q1、Q2、…、Qnのうちの一
つが選択され、この選択された信号によりリフレッシュ
周期が設定される。
【0034】より詳細には、制御回路200Bを動作さ
せると、発振器300Bの出力信号ΦOSCを順次2進
計数して得られる各出力信号Q1、Q2、…、Qnのう
ち、リフレッシュ周期と同程度の周期を有する信号が制
御回路200Bによって選択され、これにより、動作電
圧の変動によるリフレッシュ周期の変化を補償するよう
になっている。信号Q1は発振器300Bの出力信号Φ
OSCを2進計数したもの、信号Q2は信号Q1を2進
計数したものであり、そして信号Qnは発振器300B
の出力信号ΦOSCを2n 計数したものである。例えば
2種類の動作電圧モードが設定されるとき、“高動作電
圧”モードでの発振器の出力信号ΦOSCの周期が“低
動作電圧”モードの1/2である場合、“高動作電圧”
モードでは、カウンタステージ400B内のi番目のカ
ウンタの出力信号Qiの2倍の周期となるi+1番目の
カウンタの出力信号Qi+1を選択し、一方、“低動作
電圧”モードでは、カウンタステージ400B内のi番
目のカウンタの出力信号Qiを選択して、動作電圧の高
・低に関係なく同じ周期のリフレッシュ周期設定信号を
制御回路200Bが出力する。
【0035】図9に示すのはこのような制御回路200
Bの具体的回路の実施例である。この制御回路200B
は、図示のように、図2の回路に点線ブロック9−Aの
回路を追加した構成とされている。点線ブロック9−A
の回路は、カウンタステージ400Bの出力信号Qi
(後述の信号Qi+1を出力するカウンタの前段のカウ
ンタから出力される信号)を一方の入力とする第3NA
NDゲート56と、信号Qiを2進計数した信号Qi+
1(バッテリーから供給される電源電圧が正規の状態で
のレベルにあるときのリフレッシュ周期に相当する周期
をもつカウンタの出力信号)を一方の入力とする第4N
ANDゲート57と、第3、第4NANDゲート56、
57の各出力信号を入力としてリフレッシュ周期設定信
号を出力する第5NANDゲート58とから構成され
る。
【0036】図9の回路も、動作電圧モードが図2のよ
うに2種類ある場合を示している。動作電圧レベルは、
図4のような始動回路を備える始動回路ステージ100
Bによって検出され、信号VCCH1、VCCH2が出
力される。この信号を利用して、カウンタステージ40
0B内の2個のカウンタから出力される信号Qi、Qi
+1のいずれかを選択して入力とすることによりリフレ
ッシュ周期設定信号を発生する。例えば、“低動作電
圧”モードでの発振器300Bの出力信号ΦOSCの周
期が“高動作電圧”モードでの周期の2倍になる場合、
“高動作電圧”モードではカウンタステージ400B内
のi番目のカウンタの出力信号Qiの2倍の周期をもつ
i+1番目のカウンタの出力信号Qi+1が選択され
る。一方、“低動作電圧”モードでは(電源電圧の降下
によって発振器300Bの出力信号ΦOSCの周期が長
くなるので)、i番目のカウンタの出力信号Qiが選択
される。したがって、2種類の動作電圧モードがある場
合でも一定のリフレッシュ周期を得ることができる。
【0037】以上のようにこの実施例は、一つの発振器
が使用され、2種類の動作電圧モードがあり、そして動
作電圧により発振器の出力信号の周期が2倍程変化する
場合に特に効果的である。また、この実施例に用いられ
るカウンタとして、帰還経路を有する多段2進カウンタ
を用いれば、リフレッシュ周期をより精密に調整でき、
変動範囲の広い電源電圧に対しても効果的に周期調整で
きるようになる。
【0038】図1、図8に示した構成は本発明の思想に
立脚して実現した最適の実施例であり、これに基づく具
体的回路は、上記実施例に限らず本発明の技術的範囲内
でその他にも多様な形態で実施することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上述べてきたように本発明によるリフ
レッシュタイマは、動作電圧モードあるいは動作電圧の
変動に関係なく一定のリフレッシュ周期を提供できるの
で、例えばノートブック形コンピュータのようなバッテ
リーを使用するコンピュータに用いられる半導体メモリ
装置でも安定したリフレッシュ動作を実行することが可
能となる。その結果、コンピュータのダウンサイジング
等に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリフレッシュタイマの第1実施例
のブロック図。
【図2】図1の制御回路の回路図。
【図3】図2の制御回路の動作タイミング図。
【図4】図1の始動回路ステージに備えられる始動回路
の回路図。
【図5】図1の発振器ステージに備えられる発振器の回
路図。
【図6】図1のカウンタステージに備えられるカウンタ
の回路図。
【図7】図1の発振器ステージの各発振器とカウンタス
テージとの接続の実施例を示す回路図。
【図8】本発明によるリフレッシュタイマの第2実施例
のブロック図。
【図9】図8の制御回路の回路図。
【図10】従来の技術によるリフレッシュタイマの一例
のブロック図。
【図11】図10のリフレッシュタイマにおける動作電
圧の変動と発振器の出力信号の周期変化との関係を示す
グラフ。
【符号の説明】
100A 始動回路ステージ 200A 制御回路 300A 発振器ステージ 400A カウンタステージ VCCH1〜VCCHn 始動回路の出力信号 ΦTMON1〜ΦTMONn 制御回路から出力される
制御信号 ΦOSC 発振器から出力されるパルス信号 バーΦRFH リフレッシュ開始信号 11 第1インバータ 12 第1NANDゲート 13 NORゲート 14 第2NANDゲート 15 第2インバータ M1 トランジスタ(抵抗素子) M2 トランジスタ(キャパシタ) 21、22 トランジスタ(第1フローティング防止回
路) 23、24 トランジスタ(インバータ) 25、26 トランジスタ(第2フローティング防止回
路) 27〜31 ドライバ 32、33 トランジスタ(第3フローティング防止回
路) TG1〜TGn スイッチングトランジスタ 100B 始動回路ステージ 200B 制御回路 300B 発振器 400B カウンタステージ Q1〜Qn カウンタの出力信号 56 第3NANDゲート 57 第4NANDゲート 58 第5NANDゲート

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から供給される電源電圧が正規レベ
    ルより低い低レベルとなった場合に、これも動作電圧と
    して使用できる動作電圧モードを少なくとも有する半導
    体メモリ装置のリフレッシュタイマにおいて、 前記電源電圧の正規レベルを検出する第1の始動回路、
    及び前記電源電圧の低レベルを検出する第2の始動回路
    を有する始動回路ステージと、リフレッシュ開始信号に
    基づいて動作し、始動回路ステージによる電源電圧レベ
    ル検出結果から第1の制御信号と第2の制御信号を前記
    電源電圧のレベルに応じて出力する制御回路と、前記第
    1の制御信号に応じて動作し、前記電源電圧の正規レベ
    ルで所定周期のパルス信号を発生する第1の発振器、及
    び前記第2の制御信号に応じて動作し、前記電源電圧の
    低レベルで第1の発振器と同じ周期のパルス信号を発生
    する第2の発振器を有する発振器ステージと、を備えた
    ことを特徴とするリフレッシュタイマ。
  2. 【請求項2】 始動回路ステージの各始動回路は、電源
    電圧を電圧降下させる抵抗素子を用いてインバータの入
    力電圧を調整する構成とされ、その抵抗素子の抵抗値を
    調整して電源電圧に対するインバータのトリガポイント
    を変化させることで各始動回路の電源電圧検出レベルが
    設定されるようになっている請求項1記載のリフレッシ
    ュタイマ。
  3. 【請求項3】 始動回路ステージの各始動回路は、電源
    電圧端に一端が接続された抵抗素子と、該抵抗素子の他
    端と接地電圧端とに電極の両端がそれぞれ接続されたキ
    ャパシタと、これら抵抗素子とキャパシタとの共通接続
    点に制御入力端が接続されたインバータと、該インバー
    タの出力端から接続されたドライバと、前記抵抗素子と
    キャパシタとの共通接続点のフローティングを防止する
    第1フローティング防止回路と、前記インバータの出力
    端のフローティングを防止する第2フローティング防止
    回路と、前記ドライバの出力端のフローティングを防止
    する第3フローティング防止回路と、を備えてなる請求
    項2記載のリフレッシュタイマ。
  4. 【請求項4】 制御回路は、第1の始動回路の電源電圧
    レベル検出結果を一方の入力とすると共にリフレッシュ
    開始信号を第1インバータを介して他方の入力とする第
    1NANDゲートと、この第1NANDゲートの出力信
    号を一方の入力とすると共に第2の始動回路の電源電圧
    レベル検出結果を他方の入力として第1の制御信号を出
    力するNORゲートと、リフレッシュ開始信号を第1イ
    ンバータを介して一方の入力とすると共に第2の始動回
    路の電源電圧レベル検出結果を他方の入力とし、第2イ
    ンバータを介して第2の制御信号を出力する第2NAN
    Dゲートと、から構成される請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のリフレッシュタイマ。
  5. 【請求項5】 多数のカウンタから構成され、発振器ス
    テージから出力されるパルス信号を受けてリフレッシュ
    周期設定信号を出力するカウンタステージを備えた請求
    項1〜4のいずれか1項に記載のリフレッシュタイマ。
  6. 【請求項6】 外部から供給される電源電圧のレベルが
    第1定電圧レベルにあるときにこれを第1動作電圧とし
    て使用する動作電圧モードと、外部から供給される電源
    電圧のレベルが第1定電圧レベルより低い第2定電圧レ
    ベルにあるときにこれを第2動作電圧として使用する動
    作電圧モードと、を少なくとも有する半導体メモリ装置
    のリフレッシュタイマにおいて、 外部から供給される電源電圧が第1定電圧レベルのとき
    にのみ第1電圧レベルの信号を出力する第1の始動回
    路、及び外部から供給される電源電圧が第2定電圧レベ
    ルのときにも第1電圧レベルの信号を出力する第2の始
    動回路を有する始動回路ステージと、リフレッシュ開始
    信号により動作し、第1及び第2の始動回路の各出力信
    号を基にして前記電源電圧の各レベルに応じ第1の制御
    信号及び第2の制御信号を出力する制御回路と、第1の
    制御信号に応じて動作し所定周期のパルス信号を発生す
    る第1の発振器、及び第2の制御信号に応じて動作し前
    記パルス信号と同じ周期のパルス信号を出力する第2の
    発振器を有する発振器ステージと、多数のカウンタから
    構成され、前記パルス信号を受けてリフレッシュ周期設
    定信号を出力するカウンタステージと、を備えたことを
    特徴とするリフレッシュタイマ。
  7. 【請求項7】 データ保持動作を行うためのリフレッシ
    ュ開始信号により動作する発振器と、該発振器の出力信
    号に応答して動作する多数のカウンタから構成されたカ
    ウンタステージと、を有する半導体メモリ装置のリフレ
    ッシュタイマにおいて、 リフレッシュ開始信号の制御により動作してカウンタス
    テージ内の異なるカウンタから出力される信号を動作電
    圧のレベルに応じて選択的に入力とし、該入力された信
    号を基にしてリフレッシュ周期設定信号を出力する制御
    回路を備え、動作電圧の変動に対するリフレッシュ周期
    の変化が抑制されるようになっていることを特徴とする
    リフレッシュタイマ。
  8. 【請求項8】 動作電圧の正規レベルを検出する第1の
    始動回路と、前記正規レベルより低い動作電圧の低レベ
    ルを検出する第2の始動回路と、を少なくとも備え、こ
    れら各始動回路による動作電圧レベル検出結果に基づい
    て制御回路の入力選択が行われるようになっている請求
    項7記載のリフレッシュタイマ。
  9. 【請求項9】 各始動回路は、動作電圧を電圧降下させ
    る抵抗素子を用いてインバータの入力電圧を調整する構
    成とされ、その抵抗素子の抵抗値を調整して動作電圧に
    対するインバータのトリガポイントを変化させることで
    各始動回路の動作電圧検出レベルが設定されるようにな
    っている請求項8記載のリフレッシュタイマ。
  10. 【請求項10】 各始動回路は、動作電圧端に一端が接
    続された抵抗素子と、該抵抗素子の他端と接地電圧端と
    に電極の両端がそれぞれ接続されたキャパシタと、これ
    ら抵抗素子とキャパシタとの共通接続点に制御入力端が
    接続されたインバータと、該インバータの出力端から接
    続されたドライバと、前記抵抗素子とキャパシタとの共
    通接続点のフローティングを防止する第1フローティン
    グ防止回路と、前記インバータの出力端のフローティン
    グを防止する第2フローティング防止回路と、前記ドラ
    イバの出力端のフローティングを防止する第3フローテ
    ィング防止回路と、を備えてなる請求項9記載のリフレ
    ッシュタイマ。
  11. 【請求項11】 制御回路は、第1の始動回路の動作電
    圧レベル検出結果を一方の入力とすると共にリフレッシ
    ュ開始信号を第1インバータを介して他方の入力とする
    第1NANDゲートと、この第1NANDゲートの出力
    信号を一方の入力とすると共に第2の始動回路の動作電
    圧レベル検出結果を他方の入力とするNORゲートと、
    リフレッシュ開始信号を第1インバータを介して一方の
    入力とすると共に第2の始動回路の動作電圧レベル検出
    結果を他方の入力とする第2NANDゲートと、カウン
    タステージ内の第1のカウンタの出力信号と前記NOR
    ゲートの出力信号とを入力とする第3NANDゲート
    と、カウンタステージ内の第2のカウンタの出力信号と
    第2NANDゲートの出力信号を反転した信号とを入力
    とする第4NANDゲートと、第3NANDゲート及び
    第4NANDゲートの各出力信号を入力としてリフレッ
    シュ周期設定信号を出力する第5NANDゲートと、か
    ら構成される請求項8〜10のいずれか1項に記載のリ
    フレッシュタイマ。
  12. 【請求項12】 リフレッシュ開始信号により制御され
    てリフレッシュ周期設定信号を出力する半導体メモリ装
    置のリフレッシュタイマに備えられる始動回路であっ
    て、 電源電圧端に一端が接続された抵抗素子と、該抵抗素子
    の他端と接地電圧端とに電極の両端がそれぞれ接続され
    たキャパシタと、これら抵抗素子とキャパシタとの共通
    接続点に制御入力端が接続されたインバータと、このイ
    ンバータの出力端に接続されたドライバと、前記抵抗素
    子とキャパシタとの共通接続点のフローティングを防止
    する第1フローティング防止回路と、前記インバータの
    出力端のフローティングを防止する第2フローティング
    防止回路と、前記ドライバの出力端のフローティングを
    防止する第3フローティング防止回路と、を備えてな
    り、前記抵抗素子の抵抗値及びキャパシタの容量の調節
    により、前記インバータの電圧遷移時点が決定されるこ
    とを特徴とする始動回路。
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