JPH08173900A - フューエルフィラーリッドの塗装方法およびこれに用いられる仮留め用保持具 - Google Patents

フューエルフィラーリッドの塗装方法およびこれに用いられる仮留め用保持具

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JPH08173900A
JPH08173900A JP31963994A JP31963994A JPH08173900A JP H08173900 A JPH08173900 A JP H08173900A JP 31963994 A JP31963994 A JP 31963994A JP 31963994 A JP31963994 A JP 31963994A JP H08173900 A JPH08173900 A JP H08173900A
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fuel filler
filler lid
coating
bumper
vehicle body
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JP31963994A
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Akito Yoshizu
明人 吉津
Kazuya Takahashi
和也 高橋
Keita Okada
啓太 岡田
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Nissan Motor Co Ltd
Nifco Inc
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Nissan Motor Co Ltd
Nifco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体本体との色調の相違なく、かつ単純かつ
容易な操作にてフューエルフィラーリッドを塗装する方
法を提供する。 【構成】 車体本体(B) のバンパー(X) を取り付けたと
きにバンパーにより覆われ外部に露見しない部位に、脱
着自在な保持具(4) を介してフューエルフィラーリッド
(R) を取付け、前記車体本体とフューエルフィラーリッ
ドとを一体的に塗装するフューエルフィラーリッドの塗
装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフューエルフィラーリッ
ドの塗装方法およびこれに用いられる仮留め用保持具に
関するものであり、特に、車体本体との色調の相違な
く、かつ単純かつ容易な操作にてフューエルフィラーリ
ッドを塗装するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車車体本体は通常金属製のパネル材
を用いて製造されているが、近年では自動車車体の一部
に樹脂製の車体部品が組み込まれるようになっている。
【0003】図6は、自動車車体を構成するリヤーフェ
ンダーBに取り付けられた状態のフューエルフィラーリ
ッドRを示す図である。なお、リヤーフェンダーBの背
面に設けられたフィラーベースGには、燃料タンクに接
続される図外のフィラーチューブの先端部に留め付けさ
れる燃料タンク用キャップCが着脱自在となっている。
このようなフィラーベースGに形成された開孔部Hを開
閉するためのフューエルフィラーリッドRとしては、近
年、樹脂によって形成されるものも採用されるようにな
っている。
【0004】ところで、リヤーフェンダーB等の金属製
パネル材により形成される自動車車体本体の塗装は、通
常電着塗装によって下塗り塗装を行なった後、静電塗装
によって中塗り塗装および上塗り塗装を行なうことによ
りなされている。なお、静電塗装は被塗物である自動車
車体本体を陽極とし、塗料噴霧装置を陰極としてこれに
負の高電圧を与えて両極間に静電界を形成し、噴霧され
た塗料粒子を負に帯電させて、反対極である被塗物に効
率良く塗料を吸着させる方法であり、塗着効率が高いこ
とから自動車車体等の塗装に広く用いられているもので
ある。
【0005】フューエルフィラーリッドRは自動車車体
本体とは別個の部材であるが、自動車車体本体と別々に
塗装を行なうと、塗装コストの上昇を招くだけでなく、
同一色彩の塗料を用いても色合の相違を生じることとな
り、高品質のものが得られない。このため、従来、取付
け位置に本付けして、あるいはフューエルフィラーリッ
ド取付けボルトと同径のウェルドナットのある別部位、
例えば車体ダッシュ部に仮留めし、自動車車体本体と同
時に塗装することが行なわれてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フュー
エルフィラーリッドを取付け位置に本付けして自動車車
体本体と同時に塗装すると、塗装車におけるフューエル
フィラーリッド開閉作業性が不良となり、また開閉時の
フューエルフィラーリッド塗装面のさわりが生じやす
く、さらに塗装時におけるフューエルフィラーリッドの
取付け部(ヒンジ摺動部)からの塗料ダレ・流れ等に起
因するリアフェンダーにおける塗膜欠陥の発生が生じや
すく、かつフィラーベース部への塗料の付回りが悪くな
りこの部位を手吹きにより補正塗装する必要性が生じて
いた。
【0007】一方、車体ダッシュ部などに仮留めし塗装
を行なった場合には、同時塗装であっても、車体ダッシ
ュ部と本付け位置であるリアフェンダーB部位では、か
なり塗装条件が異なってくるため、リアフェンダーBと
フューエルフィラーリッドRとの色差が生じやすいもの
であった。
【0008】さらに、フューエルフィラーリッドRが樹
脂製のものである場合、静電塗装によって上述したよう
な樹脂製のフューエルフィラーリッドRを有する自動車
車体を塗装する場合に、金属製の自動車車体本体に樹脂
製のフューエルフィラーリッドを取付けて、これらを静
電塗装ブース内で同時に静電塗装すると、金属製の車体
本体と樹脂製のフューエルフィラーリッドとの帯電率の
相違から、樹脂製のフューエルフィラーリッドには金属
製の車体本体よりも塗料が塗着しにくいという問題があ
り、樹脂製のフューエルフィラーリッドRについては、
電着塗装による下塗りを行なうことなく、導電性のプラ
イマー塗料をフューエルフィラーリッドRにあらかじめ
塗布する等の特別な配慮が必要であった。
【0009】従って、本発明は新規なフューエルフィラ
ーリッドの塗装方法およびこれに用いられる仮留め用保
持具を提供することを目的とするものである。本発明は
さらに、車体本体との色調の相違なく、かつ単純かつ容
易な操作にてフューエルフィラーリッドを塗装する方法
およびこれに用いられる仮留め用保持具を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、車体本体
のバンパーを取り付けたときにバンパーにより覆われ外
部に露見しない部位に、脱着自在な保持具を介してフュ
ーエルフィラーリッドを取付け、前記車体本体とフュー
エルフィラーリッドとを一体的に塗装することを特徴と
するフューエルフィラーリッドの塗装方法により達成さ
れる。
【0011】本発明の上記塗装方法において、前記着脱
自在な保持具が導電性を有し、車体本体と導通すること
により前記車体本体とフューエルフィラーリッドとを一
体的に静電塗装するものであることが望ましい。
【0012】さらに本発明の上記塗装方法において、自
動車車体のリヤーバンパーを取り付けたときにリアバン
パーにより覆われ外部に露見しない部位に、フューエル
フィラーリッドを取付けるものであることが望ましい。
【0013】上記諸目的はまた、略中央部に貫通穴を有
する環板状の頂部と、前記頂部と一体的に形成された略
筒状の弾性嵌合部であって、その内周部が前記貫通孔に
連通しかつねじ切りされており、またその略軸線方向に
少なくとも1つの割り溝を有し、かつ外周部の所定部位
に軸線方向と略垂直な方向に突出してなる係止リブを有
する弾性嵌合部とからなるフューエルフィラーリッド仮
留め用保持具によって達成される。
【0014】本発明の上記仮留め用保持具は、導電性を
有するものであることが望ましい。
【0015】
【作用】本発明の塗装方法においては、自動車車体本体
の前記したような所定部位にフューエルフィラーリッド
を仮留めして、自動車車体本体と一体的に塗装し、塗装
後にフューエルフィラーリッドを取付け位置に本付けす
ることとなるために、取付け位置に本付けして塗装した
場合におけるようなフューエルフィラーリッド開閉作業
性不良、開閉時のフューエルフィラーリッド塗装面のさ
わり、あるいは塗装時におけるフューエルフィラーリッ
ドの取付け部(ヒンジ摺動部)からの塗料ダレ等に起因
するリアフェンダーにおける塗膜欠陥の発生、フィラー
ベース部の塗装が薄くなることによる補正塗装の必要性
がなくなり、また車体本体とフューエルフィラーリッド
との塗装の色差も生じにくいものである。
【0016】なお、塗装の際に、フューエルフィラーリ
ッドが仮留めされる部位は、バンパーを取り付けた完成
車においてはバンパーにより覆われ外部に露見しない位
置であるため、この部位に、塗薄等の若干の塗装不具合
が生じても、製品品質並びに実用上何ら問題のないもの
である。
【0017】また本発明の塗装方法において、フューエ
ルフィラーリッドを仮留めする着脱自在な保持具として
導電性を有するものを使用し、車体本体と導通すれば、
フューエルフィラーリッドに対しても静電塗装性が損な
われず、フューエルフィラーリッドが樹脂製のものであ
っても、特に静電塗装のための工夫を行なうことなく、
正常な塗装仕上りを得ることができるものである。
【0018】さらに本発明の上記塗装方法において、自
動車車体のリアバンパーを取り付けたときにリアバンパ
ーにより覆われ外部より露見しない部位に、フューエル
フィラーリッドを取付けて塗装を行なうと、フューエル
フィラーリッドの本付位置と塗装条件が実質的に同一な
ものとなるため、リアフェンダーとの色差が生じないも
のである。
【0019】また本発明のフューエルフィラーリッド仮
留め用保持具は、自動車車体本体のバンパー取付けによ
りバンパーにより覆われ外部に露見しない部位に本来設
けられている、例えばドラフター取付用角穴などといっ
た、適当な部材取付け穴に、その弾性嵌合部を挿通係止
することで、前記外部に露見しない部位にフューエルフ
ィラーリッド取付けボルトと嵌合する雌ネジ部を一時的
に設けることができ、上記したような本発明の塗装方法
におけるフューエルフィラーリッドの仮留めを容易とす
るものである。
【0020】さらに、この上記仮留め用保持具が導電性
を有するものであると、この仮留め用保持具(およびボ
ルト)を介して自動車車体本体に取付けられたフューエ
ルフィラーリッドが自動車車体本体と電気的に接続され
た状態となるために、フューエルフィラーリッドに対し
ても静電塗装性が損なわれず、フューエルフィラーリッ
ドが樹脂製のものであっても、特に静電塗装のための工
夫を行なうことなく、正常な塗装仕上りを得ることがで
きるものである。
【0021】
【実施例】以下、本発明のフューエルフィラーリッドの
塗装方法について、図面を参照しつつ説明する。図1
は、本発明の塗装方法の一実施例におけるフューエルフ
ィラーリッドの取付け位置を示す概略図であり、また図
2は図1のA−A線断面図、図3は本発明の塗装方法に
おける塗装工程を示す概略図、図4は本発明の仮留め用
保持具の一実施例の構造を示す図である。
【0022】図1および2に示すように、本実施例に係
る自動車車体本体のリアフェンダーBにおけるリアバン
パーX取付けにより当該リアバンパーXにより覆われ外
部に露見しない領域には、ドラフター取付用開口部7
が、さらにこのわずか前方にはドラフター取付用角穴8
が本来的に存在している。この実施例においては、この
ドラフター取付用角穴8に後述するような構成を有する
仮留め用スクリュウグロメット4を挿通係止し、樹脂製
のフューエルフィラーリッドRのアーム部2先端に設け
られた取付け穴3にボルト5を通し、このボルト5を前
記スクリュウグロメット4のネジ穴に螺着することで、
フューエルフィラーリッドRの板状本体部1を前記ドラ
フター取付用開口部7の概略側方部に位置させている。
なお、図1において符号9は、フューエルフィラーリッ
ド本取付け位置を、また図2において符号6はトランク
フロアサイドをそれぞれ示す。
【0023】本発明のフューエルフィラーリッド仮留め
用保持具の一実施例に係る前記仮留め用スクリュウグロ
メット4は、図4(a)〜(f)に示すように、略中央
部に貫通穴15を有する環板状の頂部11および前記頂
部11と一体的に形成された略矩形筒状の弾性嵌合部1
2とからなる本体部13と、この本体部13の頂部11
上面および下面を実質的に覆って頂部11に嵌着された
プレート部14とからなるものである。そして前記弾性
嵌合部12の外周部には、前記頂部11より所定の距離
離れた位置に軸線方向と略垂直な方向に突出してなる係
止リブ16を有している。この係止リブ16の配置位置
は、具体的には、前記頂部11に嵌着されたプレート部
14の下面から、当該仮留め用保持具が取付けられるリ
アフェンダーRの板材のほぼ厚み分だけ離れた位置であ
る。また外周部はこの係止リブ16より先端にかけて若
干のテーパを付けられており弾性嵌合部12の穴部への
挿通が容易とされている。一方前記弾性嵌合部12の内
周部は、前記頂部11の貫通孔15に連通しており、か
つネジ切りされている。また弾性嵌合部12には、その
略軸線方向に沿い底部側から前記頂部近傍に至る長さを
有する2つの割り溝17が形成されており、この2つの
割り溝17は、弾性嵌合部12の幅方向断面において互
いに約180°回転した位置に存在している。弾性嵌合
部12は、この割り溝17の存在によって幅方向に容易
に弾性変形できるようになっており、この弾性嵌合部1
2の最大外径よりも小さな直径の穴部、例えば前記ドラ
フター取付用角穴8に挿通し弾性係止することが可能と
なっている。なお、この割り溝は本実施例においては2
つであるが、少なくとも1つ存在すればよく、弾性嵌合
部12の断面形状等に応じて適当な数を設ければよく、
3つ以上あってももちろん構わない。また前記プレート
部14は、一種の座金の役割を有するものであり、特に
これを設けなくともよい。
【0024】このようなフューエルフィラーリッド仮留
め用保持具を構成する材質としては、十分な弾性を有
し、かつ塗装焼付け時の熱、具体的には約180℃以上
の熱に絶えられるものであればよく、例えば、ポリウレ
タン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコー
ン樹脂、その他、ポリカーボネート/アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂アロイ、エチレ
ン−アクリル系エラストマー、ポリエーテルスルホン樹
脂などといった合成樹脂ないし合成エラストマーにより
構成されている。
【0025】さらに、このようなフューエルフィラーリ
ッド仮留め用保持具は、少なくともその一部が導電性を
有し、金属製車体本体に前記樹脂製フューエルフィラー
リッドをアースさせるものであることが静電塗装法によ
り車体本体と共にフューエルフィラーリッドを均一に塗
装する上から望まれる。フューエルフィラーリッド仮留
め用保持具に導電性をもたせるためには、例えば、構成
材料を導電性樹脂により形成する、その表層部を導電性
プライマー、金属薄膜、導電性樹脂材等で覆うないし物
理的に表面活性化処理する、あるいはその一部、例えば
前記実施例の場合においてはプレート部等を金属材料に
より構成するといった態様を取ることができる。導電性
樹脂としては、公知のように、熱処理ないし化学的処理
により形成された分子内共役系を有する樹脂、アルカリ
金属などの電子供与体あるいはハロゲン、弗化砒素等の
電子受容体をドーピングしてなる樹脂、ポリビニルカル
バゾール−トリニトロフルオレノン系、ポリビニルビリ
ジン−沃素系、ポリカチオンイオノマー−テトラシアノ
キシジメタン系などの電子移動型錯体化高分子、あるい
はカーボンブラックなどの導電性微粒子を複合化してな
る樹脂などを挙げることができる。また表面活性化処理
としては、電子線照射やコロナ帯電法などによる電子注
入法、あるいは高電界印加による電極からのショットキ
型、あるいはプール・フレンケル型のキャリア注入法な
どが挙げられる。
【0026】一般に、自動車車体はフロアメイン工程、
メインボデー工程、及びメタルライン工程を経てリアフ
ェンダー、ボデーリイド、及びフロアメイン等の種々の
金属製パネル材を溶接することにより形成される。この
ようにして形成された金属製の車体本体は、図5に示す
車体塗装工程に搬入される。この塗装工程においては、
まず車体本体に付着している油類を完全に脱脂工程で除
去し、次いで鋼板表面に化学的に安定な無機質膜を形成
するために化成処理を施す。この化成処理により鋼板表
面の活性化と防錆力の付与がなされ、更に塗膜の付着性
の向上が図られる。上記脱脂工程と化成処理の工程21
からなる前処理が終了した後、通常電着塗装によって下
塗り塗装22が行なわれ、下塗り塗膜面は焼付け乾燥炉
23により塗膜面の焼付け硬化が行なわれる。次いで、
符号24で示す工程において下塗り塗膜面の塗装むらを
除去し(研ぎ)、車体本体Bに付着した塵埃等を払拭す
る(ワイプ)。
【0027】このようにして下塗り塗装が完了した後、
符号25で示す工程において、前記したような仮留め用
スクリュウグロメット4を介してフューエルフィラーリ
ッドRを車体本体Bのドラフター取付用開口部7の概略
側方部に取付ける。ここで、前記したように仮留め用ス
クリュウグロメット4が導電性を有するものであると、
車体本体BとフューエルフィラーリッドRとは電気的に
接続される。
【0028】フューエルフィラーリッドRの取付けが終
了した後に、符号26で示す工程において中塗り塗装の
塗膜面を形成するために、例えば図4に示すように塗装
ブース内において自動塗装機18を用いて、静電塗装が
行なわれるが、この工程においては、フューエルフィラ
ーリッドRが金属製の車体本体Bにアースされる、つま
り、静電塗装の塗料は被塗物に付着された当初において
は、ウェットな状態であり、電気抵抗が小さいことか
ら、スプレーガン19より吐出された塗料が、フューエ
ルフィラーリッドRとスクリュウグロメット4ないしボ
ルト5との境界部に付着すると、この部分およびスクリ
ュウグロメット4を介してフィラーリッドの一部は車体
本体Bにアースされ、順次静電塗装が可能となる。
【0029】このようにして静電塗装により中塗り塗膜
面が形成された後に、図5に示すように、乾燥炉に被塗
物を投入して中塗り塗膜面を焼付け硬化27させ、さら
に研ぎおよびマスキング28の工程を経て、上塗り塗装
工程29に搬送される。上塗り塗装29においても、前
記中塗り塗装26を行なう場合と同様に、フューエルフ
ィラーリッドRが仮留め用スクリュウグロメット4によ
り金属製の車体本体Bにアースされることとなるため、
フューエルフィラーリッドRと車体本体Bのリアフェン
ダー部は同一の条件の下で静電塗装がなされる。これに
より、上塗り塗装の焼付け硬化30を行なうと、それぞ
れの表面に形成される塗膜は色調や塗膜肌等が均一とな
って高品質の塗装が達成される。
【0030】このようにして上塗り塗装が完了した後
に、符号31で示す工程においてドラフター取付用開口
部7付近に仮留めされていたフューエルフィラーリッド
Rを取外し、本来の取付け位置へと取付ける。
【0031】以上は、本発明を一実施例に基づき説明し
たが、本発明はこのような実施例に何ら限定されるもの
ではない。例えば前記実施例においては、フューエルフ
ィラーリッドRの仮留めは、ドラフター取付用角穴を利
用して行なわれているが、自動車車体本体のバンパーを
取り付けたときにバンパーにより覆われ外部に露見しな
い部位に仮留め用保持具を用いて取付けられる限り、こ
のような部位に存在するその他の穴部を利用して取付け
ることは可能である。また、前記実施例においては、リ
アバンパー取付けにより外部に露見しない部位にフュー
エルフィラーリッドRを仮留めしているが、フロントバ
ンパー取付けにより外部に露見しない部位に仮留めする
ことも可能である。しかしながら、フューエルフィラー
リッドRとリアフェンダーとの色合せの観点からすれ
ば、リアバンパー取付けにより外部に露見しない部位に
仮留めすることがより望ましい。また、前記実施例にお
いては、フューエルフィラーリッドRとして樹脂製のも
のが用いられているが、亜鉛鋼板等の金属製フューエル
フィラーリッドに対しても当然に本発明の塗装方法を適
用することができる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の塗装方法によれ
ば、自動車車体本体のバンパー取り付けたときにバンパ
ーにより覆われ外部に露見しない部位にフューエルフィ
ラーリッドを仮留めして、自動車車体本体と一体的に塗
装し、塗装後にフューエルフィラーリッドを取付け位置
に本付けすることとなるために、取付け位置に本付けし
て塗装した場合におけるようなフューエルフィラーリッ
ド開閉作業性不良、開閉時のフューエルフィラーリッド
塗装面のさわり、あるいは塗装時におけるフューエルフ
ィラーリッドの取付け部(ヒンジ摺動部)からの塗料ダ
レ等に起因するリアフェンダーにおける塗膜欠陥の発
生、フィラーベース部の塗装が薄くなることによる補正
塗装の必要性がなくなり、また車体本体とフューエルフ
ィラーリッドとの塗装の色調差も生じにくいものであ
る。なお、塗装の際に、フューエルフィラーリッドが仮
留めされる部位は、バンパーを取り付けた完成車におい
てはバンパーにより覆われ外部に露見しない位置である
ため、この部位に、塗薄等の若干の塗装不具合が生じて
も、製品品質並びに実用上何ら問題のないものである。
【0033】また本発明の塗装方法において、フューエ
ルフィラーリッドを仮留めする着脱自在な保持具として
導電性を有するものを使用し、車体本体と導通すれば、
フューエルフィラーリッドに対しても静電塗装性が損な
われず、フューエルフィラーリッドが樹脂製のものであ
っても、特に静電塗装のための工夫を行なうことなく、
正常な塗装仕上りを得ることができるものである。
【0034】さらに本発明の上記塗装方法において、自
動車車体のリアバンパーを取り付けたときにリアバンパ
ーにより覆われ外部に露見しない部位に、フューエルフ
ィラーリッドを取付けて塗装を行なうと、フューエルフ
ィラーリッドの本付位置と塗装条件が実質的に同一なも
のとなるため、リアフェンダーとの色差が生じないもの
である。
【0035】また本発明のフューエルフィラーリッド仮
留め用保持具は、自動車車体本体のバンパーを取り付け
たときにバンパーにより覆われ外部に露見しない部位に
本来設けられている適当な部材取付け穴に、その弾性嵌
合部を挿通係止することで、前記外部に露見しない部位
にフューエルフィラーリッド取付けボルトと嵌合する雌
ネジ部を一時的に設けることができ、上記したような本
発明の塗装方法におけるフューエルフィラーリッドの仮
留めを容易とするものである。
【0036】さらに、この上記仮留め用保持具が導電性
を有するものであると、この仮留め用保持具(およびボ
ルト)を介して自動車車体本体に取付けられたフューエ
ルフィラーリッドが自動車車体本体と電気的に接続され
た状態となるために、フューエルフィラーリッドに対し
ても静電塗装性が損なわれず、フューエルフィラーリッ
ドが樹脂製のものであっても、特に静電塗装のための工
夫を行なうことなく、正常な塗装仕上りを得ることがで
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗装方法の一実施例におけるフュー
エルフィラーリッドの取付け位置を示す概略図、
【図2】 図1のA−A線断面図、
【図3】 本発明の塗装方法における塗装時における状
態を示す概略図、
【図4】 本発明の仮留め用保持具の一実施例の構造を
示す図であり、(a)はその本体部の構造を示す平面
図、(b)は本体部の構造を示す正面図、(c)は本体
部の半断面側面図、(d)はそのプレート部の構造を示
す平面図、(e)はプレート部の正面図、(f)はプレ
ート部の半断面側面図、
【図5】 本発明の塗装方法の一実施例に係わる塗装工
程を示す工程図、
【図6】 自動車車体を構成するリヤーフェンダーに取
り付けられた状態のフューエルフィラーリッドを示す
図。
【符号の説明】
R…フューエルフィラーリッド、 B…リアフェンダー、 X…リアバンパー、 1…フューエルフィラーリッドの板状本体部、 2…フューエルフィラーリッドのアーム部、 4…仮留め用スクリュウグロメット、 5…ボルト、 7…ドラフター取付用開口部7 8…ドラフター取付用角穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 啓太 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体本体のバンパーを取り付けたときに
    バンパーにより覆われ外部に露見しない部位に、脱着自
    在な保持具を介してフューエルフィラーリッドを取付
    け、前記車体本体とフューエルフィラーリッドとを一体
    的に塗装することを特徴とするフューエルフィラーリッ
    ドの塗装方法。
  2. 【請求項2】 前記着脱自在な保持具が導電性を有し、
    車体本体と導通することにより前記車体本体とフューエ
    ルフィラーリッドとを一体的に静電塗装するものである
    請求項1に記載のフューエルフィラーリッドの塗装方
    法。
  3. 【請求項3】 自動車車体のリアバンパーを取り付けた
    ときにリアバンパーにより覆われ外部に露見しない部位
    に、フューエルフィラーリッドを取付けるものである請
    求項1または2に記載のフューエルフィラーリッドの塗
    装方法。
  4. 【請求項4】 略中央部に貫通穴を有する環板状の頂部
    と、前記頂部と一体的に形成された略筒状の弾性嵌合部
    であって、その内周部が前記貫通孔に連通しかつネジ切
    りされており、またその略軸線方向に少なくとも1つの
    割り溝を有し、かつ外周部の所定部位に軸線方向と略垂
    直な方向に突出してなる係止リブを有する弾性嵌合部と
    からなるフューエルフィラーリッド仮留め用保持具。
  5. 【請求項5】 導電性を有するものである請求項4に記
    載のフューエルフィラーリッド仮留め用保持具。
JP31963994A 1994-12-22 1994-12-22 フューエルフィラーリッドの塗装方法およびこれに用いられる仮留め用保持具 Pending JPH08173900A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186026A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Daihatsu Motor Co Ltd 車両用バンパー
JP5218553B2 (ja) * 2009-09-17 2013-06-26 トヨタ車体株式会社 ドアインパクトビームにおける装着部材の取付構造
CN103732453A (zh) * 2011-08-24 2014-04-16 本田技研工业株式会社 车辆前部构造以及车辆的制造方法

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