JPH08172543A - 往復偏向式crtディスプレイ装置 - Google Patents

往復偏向式crtディスプレイ装置

Info

Publication number
JPH08172543A
JPH08172543A JP27087195A JP27087195A JPH08172543A JP H08172543 A JPH08172543 A JP H08172543A JP 27087195 A JP27087195 A JP 27087195A JP 27087195 A JP27087195 A JP 27087195A JP H08172543 A JPH08172543 A JP H08172543A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
horizontal
deflection
horizontal deflection
reciprocating
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27087195A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Ogino
正規 荻野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP27087195A priority Critical patent/JPH08172543A/ja
Publication of JPH08172543A publication Critical patent/JPH08172543A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Television Scanning (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】CRTディスプレイにおいて、水平出力スイッ
チング素子の損失電力の低減。 【解決手段】図4において、水平偏向方向切替手段(2
7)、1/2分周手段(25)、水平偏向コイル(4)
及びS字補正用キャパシタ(8)が往復式水平偏向手段
を形成する。切替手段(27)は、水平周期毎に交互
に、水平偏向コイルの1端を、電源及びGNDに切替接
続する。この交互切替に際して、大振幅のフライバック
パルスを発生させることなく、水平偏向を交互に順/逆
切替する。水平偏向方向切替手段即ち水平出力スイッチ
ング素子の損失電力を従来技術の約1/10以下に低減
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高精細画像情報
の表示に適した水平往復偏向式CRTディスプレイ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のディジタル回路技術に支えられた
コンピュータ技術の発展は著しい。しかし、コンピュー
タの処理した画像情報を人間の目に見せるためのディス
プレイ技術の進歩は遅々とした感がある。現時点で最も
高精細な天然色の動画像を映出できるデバイスはCRT
である。
【0003】しかし乍、CRTディスプレイの最高水平
周波数は現在の所約130kHzを越え得ていない。また
走査線本数の最大値は、約2000本を越えておらず、
大多数は約1024本以下の状態に留まっている。
【0004】そのひとつの理由は、水平走査数を約13
0kHz以上とするには、電磁偏向式水平偏向出力回路の
消費電力が過大となることにあった。消費電力が過大と
なる理由は、周知の通り水平帰線期間に約1kVの高電
圧のフライバックパルスを発生させる必要があり、従っ
て、この高電圧に耐えるスイッチング素子を遮断する際
に発生する電力損失を低減することが困難であることに
あった。
【0005】従来の水平偏向出力回路の構成を図1に示
す。同図で1は水平ドライブパルス入力端子、2は水平
出力トランジスタ、3はダンパダイオード、4は水平偏
向コイル、5は電源供給用チョークコイル、6は電源、
7は水平帰線期間共振用キャパシタ、8はS字歪み補正
用キャパシタである。
【0006】水平出力トランジスタ(2)を遮断する際
のせん移時に発生する損失電力を図2、図3の波形図に
よって説明する。
【0007】図2において、9は偏向コイル(4)に流
れる電流波形、10は偏向コイル両端の電圧波形であ
る。
【0008】図3にフライバックパルスの立ち上り始め
の部分の波形を拡大して示す。同図で、11はトランジ
スタ(4)のコレクタ電流、12はコレクタ電圧であ
る。時間t=0にて、トランジスタの遮断が始り、t=
fにおいて終るものとし、かつ、この期間において電
流は直線的に減少するものと仮定した。すると、遮断に
要する損失電力は、次の式(1)の通り求まる。また、
水平帰線期間Tretが通常、水平周期THの約15%であ
ることから式(2)が成立し、これを式(1)に代入し
て、式(3)が成立する。
【0009】
【数1】
【0010】即ち、損失電力はフォールタイムtfの2
乗に比例し、水平周期THの3乗に反比例する。
【0011】トランジスタに要求される電流ピーク値I
0と電圧ピーク値V0との積は次式に示す通り、水平周期
Hに反比例する。
【0012】
【数2】
【0013】従って、I00Pの積は式(3)、(4)
からtfの2乗に比例し水平周波数の4乗に比例する。
従って、水平偏向周波数をある限度以上に向上すること
が、従来技術においては極めて困難であった。
【0014】更に、偏向コイル自体の発熱も問題となっ
ていた。何故なら、高周波数においては、うづ電流に起
因する損失電力が周波数に比例して増大するからであ
る。うづ電流損失は、偏向磁界の変化速度が最大となる
帰線期間の中央において最大となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の直接のひとつ
の目的は、上記従来技術の問題点を克服して、水平偏向
周波数を約130kHz以上に増大し、かつ、損失電力の
低減された新走査方式のCRTディスプレイ装置を提供
するにある。
【0016】本発明のもうひとつの目的は、上記新走査
式CRTディスプレイ装置において発生する種々の問題
点を解決、補償する手段を提供するにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のひとつの実施例においては、その水平偏向
回路において、往復式水平偏向手段を備える。
【0018】また本発明の垂直偏向回路においては、階
段状偏向手段を備える。
【0019】本発明のもうひとつの実施例においては、
縦線ジグザグ状妨害を補正するための補正手段を備え
る。
【0020】本発明のもうひとつの実施例においては、
画像信号振幅変調手段を備える。
【0021】該往復式水平偏向手段は、順方向走査と逆
方向走査とを交互に繰り返すように動作する。従って、
従来技術におけるフライバックパルスの発生を不要化で
きる。従って、共振キャパシタの値を約10倍以上に増
大できる。従って、スイッチング素子のスイッチングに
伴う損失電力を約1/10以下に低減できる。更にスイ
ッチング素子に要求される耐圧を約1/5に低減でき
る。従って、より廉価なスイッチング素子を用いて更に
フォールタイムを低減することができる。従って、更に
損失電力を低減できる。また従って、偏向コイルのうづ
電流損失を低減することができる。
【0022】該階段状垂直偏向手段は、上記双方向水平
偏向手段の作用に伴う走査線間隔の左右不揃いの問題を
解消する作用を有する。
【0023】該補正手段は、水平リニアリティ歪みに応
じて、水平偏向速度もしくは画像信号送出速度を変調す
ることによって、等価的に、縦線のジグザク曲がりを補
償するように作用する。
【0024】該画像信号振幅変調手段は、水平リニアリ
ティ歪みに応じて、画像信号振幅を変調することによっ
て、走査線の輝度の不揃いを補償するように作用する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施例を図4に示
す。
【0026】同図で、13は画像信号入力端子、14は
ADコンバータ、15は半導体メモリ素子を用いた線走
査方向交互化変換手段、16はDAコンバータ、17は
出力増幅器、18はCRT、4′は偏向ヨーク、4″は
補助偏向ヨーク、19は水平同期信号入力端子、20は
位相検波器、21は電圧制御発振器、22はカウンタ、
20,21,22は位相同期回路(PLL)を形成す
る。カウンタ(22)の出力には少なく共サンプリング
周波数(fS)を有するパルス信号(23)と水平周波
数(fH)を有するパルス信号(24)とが得られる。
25,25′は1/2分周手段用フリップフロップであ
ってその出力に、周波数0.5fHのパルス信号(2
6,26′)を得る。27は水平偏向方向切替スイッチ
手段であってパルス信号(26′)が“H”の時はGN
D側に、“L”の時は電源側に接続される。4,8は既
述の水平偏向コイル、S字歪補正用キャパシタである。
コイル(4)は偏向ヨーク(4′)に別途の垂直偏向コ
イルと共に実装される。同図で25′,27,4が往復
式水平偏向手段を形成する。その動作を図6に示す。
【0027】同図で、26′は既述0.5fHパルスの
波形、34,35は水平偏向コイル(4)の電流波形及
びコイル両端の電圧波形である。本図から判るように往
復式水平偏向を具現化できていることが理解される。ま
た、その遅延時間は、約0.5Tretに等しいことが理
解される(後掲式8参照)。図7に、図5のS字歪み補
正用キャパシタの働きを考慮に入れた波形図34′(電
流波形)、35′(コイル両端の電圧波形)、35″
(S字キャパシタ8の電圧波形)を示す。
【0028】次に、図4の線走査方向交互化変換手段
(15)の動作を図5に示す。同図で横軸は時間(t)
であり、走査線番号を記してある。26は既述の0.5
Hパルス信号である。M1,M2に各々ラインメモリ
を意味し、縦軸は各メモリのアドレス座標を意味する。
斜実線30は、メモリM1へ入力画像信号の奇数番目の
走査線上の入力画像信号を書き込むタイミングを示す。
斜点線31はそれらを読み出すタイミングを示す。斜実
線32、斜点線33は、メモリM2及び、偶数番目の走
査線上の入力画像信号に対して同様のことを意味する。
同図から判るようにメモリM1からは順方向に読み出さ
れ、メモリM2からは逆方向に読み出される。従って線
走査方向の交叉化が達成される。本発明の変形例とし
て、コンピュータ信号源側に該線走査方向変換手段を設
けても良い。その場合には、信号源側からディスプレイ
へと順逆走査の判別信号を伝送する。
【0029】図4において、28,29は各々可変遅延
手段であって、各遅延時間端子28′,29′に別途外
部から印加される直流電圧によって調節される。具体的
にはモノマルチバイブレータを使用できる。
【0030】可変遅延手段28の遅延時間を調節するこ
とによって、再生画像の水平位置を調節することができ
る。
【0031】可変遅延手段29の遅延時間は、水平帰線
期間の約半分(0.5Tret)に設定される。そうする
ことによって、往復式水平偏向回路の既述遅延時間を補
償することができる。
【0032】可変遅延手段29の遅延時間の偏移誤差は
再生画像において、ジグザグ状縦線障害を発生する。即
ち、可変遅延手段29は、ジグザグ状縦線障害を補正す
るためのものである。以上で図4の説明を終る。
【0033】次に本発明の階段状垂直偏向手段を図8に
示す。同図で36は垂直同期信号入力端子、37は垂直
走査位相調整用モノマルチバイブレータ、38はカウン
タ、24は、図4で既述のfHパルス信号である。カウ
ンタ(38)は、パルス信号(24)をカウントし、垂
直同期信号によってリセットされる。39はDAコンバ
ータ、40は通常の垂直偏向回路に用いられる低速の負
帰還増幅器、41は垂直偏向コイルであって、図4の偏
向ヨーク4′に実装される。42は共振用キャパシタ、
43は垂直偏向電流検出用抵抗器、44は高速の微小振
幅偏向用負帰還増幅器、45は垂直補助コイルであっ
て、図4の補助偏向ヨーク4″に実装される。46は共
振用キャパシタ、47は垂直補助偏向電流検出用抵抗
器、48,49は抵抗器である。各抵抗器の値は次式を
満たすように選定される。
【0034】
【数3】
【0035】式(7)は、コイル41,45の偏向感度
の相違を整合吸収するための条件である。
【0036】図8の構成の動作を図9の波形図に示す。
同図で52は、DAコンバータ(39)の出力に比例し
た波形、51は、コイル(41)に流れる直線状のこぎ
り波電流に比例した垂直偏向量である。入力波形(5
2)が階段状であるにも拘らず出力が直線状のこぎり波
となる理由は、通常の垂直偏向回路は、その応答速度が
遅いためである。波形53は、補助コイル(45)によ
って追加される補助偏向量であって、この値は、波形5
1と波形52の差にほぼ等しい。54は波形51と波形
53との和であって、総合垂直偏向量である。波形54
から理解されるように、図8の構成によって所期の階段
状垂直偏向が達成される。図9において垂直帰線期間の
波形53′は、若干の異常を示すが、画像非表示期間で
あるため禍とはならない。以上で階段状垂直のこぎり波
偏向手段についての説明を終る。
【0037】次に本発明の水平偏向速度変調手段を図1
0に示す。同図で端子35″には、図4のS字キャパシ
タ(8)の電圧波形(図7の35″)に比例した波形の
信号が入力される。この信号は正負のパラボラ波形が交
互に繰り返される形式のものである。56は負帰還増幅
器、57は水平補助偏向コイルであって、図4の補助偏
向ヨーク(4″)に実装される。58は電流検出用抵抗
器である。
【0038】本図の構成の作用効果を図16に後掲す
る。同図78は往復式水平偏向手段を備えたCRTディ
スプレイに固有の縦線ジグザグ曲がり妨害を表したもの
である。同図で水平実線は順方向(左から右へ)走査
線、水平点線は逆方向走査線を表す。図は、2本の縦直
線を画面上に表示したい場合を示す。水平偏向コイルの
損失に起因する2次歪みによって同図78に示す通り、
ジグザグ縦線妨害を発生する。本発明の図10の構成に
おいては、端子35″へ入力される正負パラボラ波の振
幅は水平偏向回路の2次歪みの大きさに等しくなるよう
に設定される。
【0039】従って本発明の図10の構成を適用するこ
とにより、図16の79に示す通り、ジグザグ妨害を消
去できる。以上で図10の作用説明を終る。図10にお
いて、入力端子35″には、代替案として、別途のデジ
タルメモリの出力をDAコンバートした出力を用いても
良い。これは、周知のデジタルコンバージェンス技術の
応用によって容易に実現できる。
【0040】次に、画像送出速度変調手段の実施例を図
11に示す。図10においては、水平偏向の歪みを水平
補助偏向によって補正した。一方、図11においては、
水平偏向歪みをそのまま放置して、画像信号をCRTの
カソード電極へと出力するタイミングを変調することに
よって等価的に補正する。
【0041】図11において、4,8,13〜29は既
述のものと同じである。59,60,61はPLLであ
る。62はPLLの出力のサンプリング用パルス、63
は水平パルスである。64は加算器、65はDAコンバ
ータ、66はプログラマブルメモリであって64,6
5,66は本発明の画像表示送出変調手段を構成する。
【0042】次に図11の動作を説明する。67はメモ
リ(66)へのアドレス信号入力端子であって、該アド
レス信号は、カウンタ(22)の出力パルス逹によって
形成される。この部分は周知のデジタルコンバージェン
ス回路技術を応用して容易に構成できる。線走査方向変
換手段(15)への書き込みタイミングは、PLL5
9,60,61の出力パルス逹によって決定される。
【0043】一方、同手段(15)からのデータの読み
出しタイミングは、PLL20,64,21,22の出
力パルス逹によって決定される。メモリ66には、既述
水平偏向回路の偏向速度歪みに応じたデータが蓄積され
ている。このデータは、アドレス信号(67)に応じて
読み出され、DAコンバータ(65)を経て、加算器
(64)を経て、電圧制御発振器(21)の周波数を制
御する。該発振器(21)の出力はカウンタ(22)を
経て、交換手段(15)からの読出速度を制御する。従
って、水平偏向速度の遅い場所では、画像読出送出速度
が低下せしめられ、水平偏向速度の早い場所では、画像
読出送出速度が増大せしめられる。従って既述図16の
縦線像ジグザグ妨害を等価的に消去することができる。
以上で図11の説明を終る。本構成の変形として、水平
方向のデジタルコンバージェンス補正をも、64,6
5,66の部分に兼用させても良い。
【0044】図11の構成は、図10のそれに比べて、
補助水平偏向コイル(57)が不要化されるという利点
がある。しかし、一方、走査線の輝度が非一様化される
という欠点を有する。何故なら一般に水平偏向回路の偏
向速度は各走査の前半において早く、後半において遅
く、かつ偏向速度の早い部分は遅い部分に比べて暗くな
るからである。この明暗差は、往復走査方式において特
にめだち易い。何故なら、順方向走査線は左半分が暗く
なり、逆方向走査線は右半分が明るくなるからである。
【0045】順逆走査線輝度変化妨害を消去する手段を
図12に示す。同図で16,17,18は既述のもので
ある。69は利得制御手段、70は利得制御信号入力で
ある。信号70の波形例を同図70′に示す。信号(7
0)として、図11のDAコンバータ65の出力信号に
比例する信号を用いることができる。本構成によって輝
度変化妨害を補償することができる。
【0046】図13に、本発明の階段状垂直偏向手段の
変形例を示す。同図で36,37,24,38,39,
40,41,42,43,44は図8におけるものと同
じである。
【0047】100,100′は水平周波数よりも低い
周波数成分のみを通過する低域濾波器である。
【0048】103はモノマルチバイブレータであって
その出力に、その幅が水平帰線期間(Tret)よりも狭
い水平パルスを発生する。104は乗算器であってその
出力に垂直のこぎり波の2乗(Y2)を出力する。10
5は振幅変調回路、106はパルス増幅器、107はパ
ルストランスである。パルストランスの入力には、図示
の通り水平パルスの振幅が垂直周期の(TV)パラボラ
波によって振幅変調された波形が現れる。この水平パル
ス電圧はトランス107を経て、垂直偏向コイル(4
1)に印加され、図7に既述した波形53と同様の水平
周期(TH)の微小のこぎり波電流となる。図13の1
01は3乗回路、102は加算器、101,102は垂
直S字歪み補正用である。振幅変調回路(105)は垂
直S字歪みに応じて、走査線間隔を一様化するためのも
のである。以上で図13に示した階段状垂直偏向手段の
変形の説明を終る。
【0049】図13の変形例として、100,10
0′,103,104,105,106及び107を省
略し、負帰還増幅器40に高速のものを用いても良い。
但し、その際、偏向ヨークにおいて水平偏向電流が垂直
偏向コイル(41)にもれ込み、クロストークを生ずる
のでこれを打ち消するための減算回路が別途必要とな
る。
【0050】次に図14に水平偏向方向切替手段の変形
例を示す。同図において、26′は既述図4における
0.5fHパルスである。73,73′は各々パルス立
下り、パルス立上り部遅延回路、74,74′はドライ
ブアンプ、75,75′は各々Pチャネル、Nチャネル
MOSトランジスタであり、各々、逆方向偏向用及び順
方向偏向用である。76,76′はダンパダイオード、
7は共振用キャパシタ、4は水平偏向コイル、8はS字
歪み補正用キャパシタである。図14の動作を図15に
示す。波形26′,73,73′は各々図14の2
6′,73,73′の出力部の波形である。トランジス
タ75は波形73が“L”の状態でのみONし、トラン
ジスタ75′は波形73′が“H”の状態でのみONす
る。同図から判るように、一方のトランジスタOFFし
て後、水平帰線期間(Tret)よりも長い時間を経て
後、もう一方のトランジスタがONする。従って、両方
のトランジスタが同時にONする際に発生する異常損失
の発生が防止される。本構成においては、共振用キャパ
シタ(8)の値(C)は、式(2)に代えて、次式で決
定される。
【0051】
【数4】
【0052】式(2)と式(10)とを比べて判るよう
に、本発明においては、共振用キャパシタの値(7)
を、従来技術に比べて10倍以上に増大化できる。従っ
て、式(1)で既述した損失評価式に基き、水平出力ト
ランジスタのスイッチングに伴う電力損失を約1/10
以下に軽減できる。
【0053】本発明の階段状垂直偏向手段の有無の比較
を図17に示す。同図で80は“無”の場合、81は
“有”の場合の走査線模様を示す。“有”の場合には、
走査線間隔が一様化されていることが示されている。
【0054】本発明のディスプレイを温度変化の激しい
環境で使用する場合には、偏向ヨーク部(図4の4′)
に熱電対等の温度検出器を配置し、その出力によって、
図11のDAコンバータ(65)の利得を制御すること
が推奨される。
【0055】往復水平偏向方式に固有のジグザグ状縦線
障害を自動的に消去する方策を図18に示す。同図の構
成は、既掲図11の構成と組合せて使用される。図18
において、4,8,22,26,29は図11における
それらと同一である。82は水平偏向電流検出手段であ
って、具体的には抵抗器または、トランスと負荷抵抗器
によって形成できる。その出力には、再生画像上の水平
座標と1対1対応関係を有する水平走査位置信号Iが得
られる。この信号Iを順方向走査期間はI(A)と表記
し、逆方向走査期間はI(B)と表記する。ここに、
A,Bはカウンタ(22)の出力2進数信号である。9
1〜95はサンプルホールド手段、85,86,87は
減算器、89は比較増幅器、90は比較用参照電圧(I
R)を印加する端子である。97は利得制御回路、98
は電源電圧制御回路である。83はサンプリングパルス
発生用デコーダ手段であって、その出力にサンプリング
パルス91′〜95′を発生する。以上で図18の構成
の説明を終り、次にその動作を図19の波形図に示す。
【0056】図19において、26′,26は既述の
0.5fHパルス信号の波形である。99は既述の水平
偏向電流の波形(図6の波形34)に比例したI
(A),I(B)の波形である。順方向走査期間の横座
標はAであり、逆方向走査期間の横座標はBである。A
1,A2,A3は各々順方向走査期間における再生画像の
左端、中央、右端に対応するカウンタ出力2進数であ
る。B1,B2は各々、逆方向走査期間における左端、中
央に対応するカウンタ出力である。これらの各値は、ほ
ぼ次式を満たすように選定される。次式において、D
は、1水平走査期間当りの総画素数、fSは既述ADコ
ンバータのサンプリング周波数、fHは水平周波数であ
る。
【0057】
【数5】
【0058】上式中の式12〜15の定義によれば、I
(A1)とI(B1)と合致させることによって再生画像
の左端部の、更にI(A2)とI(B2)とを合致させる
ことによって中央部の、各ジグザグ状縦線障害が消去さ
れる。
【0059】デコーダ(83)は、カウンタ出力A,B
が各々A1,A2,A3,B1,B2に合致するタイミング
において、図示の通りサンプリングパルス(91′〜9
5′)を発生する。従って、サンプルホールド手段91
〜95の出力には、各々I(A1),I(B1),I(A
2),I(B2),I(A3)が得られる。従って29,
97,98の各制御入力端子には、I(A1)−I
(B1),I(A2)−I(B2),I(A1)−I
(A3)−IRに比例した信号が得られる。
【0060】可変遅延手段(29)は、制御入力{I
(A1)−I(B1)}が増減するのに応じて、その遅延
時間を増減する。従って、図11の構成と図18の構成
とを組合せて使用することにより、I(A1)の値とI
(B1)の値とが合致するように負帰還制御される。従
って、再生画像の左端におけるジグザグ状縦線障害が自
動的に消去される。
【0061】利得制御回路(97)は、図11におい
て、DAコンバータ(65)と加算器(64)との間に
挿入される。該利得制御回路(97)は、その制御入力
{I(A2)−I(B2)}の増減に応じて、その利得を
減増する。従って、図11の構成と図18の構成とを組
合せて使用することにより、I(A2)の値とI(B2
の値とが合致するように負帰還制御される。従って、再
生画像の中央部におけるジグザグ状縦線障害が自動的に
消去される。
【0062】電源電圧制御回路(98)は、図11の水
平偏向方向切替手段(27)へ供給される電源電圧Vcc
を出力する。該電源電圧制御回路(27)は、その制御
入力{I(A1)−I(A3)−IR}の増減に応じて、
電源電圧を減増する。従って、図11の構成と図18の
構成とを組合せて使用することにより、{I(A1)−
I(A3)}の値を自動的にIRの値に合致させることが
できる。即ち、水平サイズを自動的に一定化することが
できる。尚、再生画像の左右端に現れるピンクッション
状歪みを消去するには、参照信号(図18の90の端子
に印加されるIR)の波形中に垂直周期のパラボラ波
(図13の2乗回路(104)の出力)を含有せしめて
おく。以上で図18、図19の説明を終る。
【0063】以上で本発明の各実施例の説明を終る。
【0064】
【発明の効果】本発明の往復式水平偏向手段によれば、
水平偏向出力トランジスタのスイッチングに伴う損失電
力を従来技術に比べて、約1/10以下に低減できる。
【0065】本発明の階段状垂直偏向手段によれば、走
査線間隔を一様化し、画質を向上することができる。
【0066】本発明の画像表示速度変調手段によれば、
画像の縦線のジグザグ曲がり妨害を軽減することができ
る。
【0067】本発明の画像信号振幅変調手段によれば、
水平リニアリティ歪みに起因する走査線輝度変化妨害を
軽減することができる。
【0068】本発明によれば、従来技術の限界を越え
た、水平偏向周波数130kHz以上の超高精細CRTデ
ィスプレイを提供できる。勿論、本発明を、水平周波数
130kHz以下のディスプレイに用いても良いし、ま
た、投写形ディスプレイ用のCRTディスプレイに用い
ても良い。いずれの場合にも、水平偏向出力トランジス
タの損失電力を大幅に低減できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の水平偏向出力回路。
【図2】図1の動作説明用波形図。
【図3】図1の損失電力説明用波形図。
【図4】本発明の往復式水平偏向手段の構成を示す図。
【図5】図5の動作説明タイミング図。
【図6】図5の動作説明用波形図。
【図7】図5の動作説明用波形図。
【図8】本発明階段垂直偏向手段の構成を示す図。
【図9】図8の動作説明用波形図。
【図10】本発明の水平偏向速度変調手段の構成を示す
図。
【図11】本発明の画像送出速度変調手段の構成を示す
図。
【図12】本発明の画像信号振幅変調手段を示す図。
【図13】図8の変形例を示す図。
【図14】本発明の水平偏向方向切替手段の構成を示す
図。
【図15】図14の動作説明用波形図。
【図16】縦線ジグザグ妨害画面を示す図。
【図17】走査線模様を示す図。
【図18】縦線ジグザグ状妨害自動消去手段の構成を示
す図。
【図19】図18の動作説明用波形図。
【符号の説明】
1…水平ドライブパルス、 2…水平出力トランジスタ、 3…ダンパダイオード、 4…水平偏向コイル、 4′…偏向ヨーク、 4″…補助偏向ヨーク、 5…チョークコイル、 7…共振用キャパシタ、 8…S字歪補正用キャパシタ、 13…画像信号入力、 14…ADコンバータ、 15…線走査方向交互化変換手段、 16…DAコンバータ、 17…出力増幅器、 18…CRT、 19…水平同期信号、 20,21,22…PLL、 25…1/2分周手段、 27…水平偏向方向切替手段、 36…垂直同期信号、 38…カウンタ、 39…DAコンバータ、 41…垂直偏向コイル、 45…垂直補助偏向コイル、 57…水平補助偏向コイル、 64,65,66…画像送出速度変調手段、 69…画像信号振幅変調手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像信号処理回路、水平偏向回路及び垂直
    偏向回路を備えたCRTディスプレイ装置において、 該水平偏向回路が、少なく共、往復式水平偏向手段から
    形成され、 該往復式水平偏向手段は、相互に直列に接続された水平
    偏向方向切替手段、水平偏向コイル及びS字歪み補正用
    キャパシタから構成され、 該画像信号処理回路が、少なく共、線走査方向交互変換
    手段から形成され、 該垂直偏向回路が、少なく共、階段状垂直偏向手段から
    形成され、 更に該水平偏向回路のリニアリティ歪みに起因して発生
    する往復偏向方式に固有の縦線ジグザグ状妨害を補正す
    るための補正手段を備えてなる往復偏向式CRTディス
    プレイ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、該補正手段が、水平補
    助偏向コイルにパラボラ波状電流を供給する水平偏向速
    度変調手段によって形成され、かつ、該パラボラ波の極
    性が水平周期毎に交互に反転するように形成されてなる
    往復偏向式CRTディスプレイ装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、該補正手段が、画像送
    出速度変調手段によって形成され、更に、画像送出速度
    変調に付随して発生する走査線輝度交互変化妨害を軽減
    するために、画像信号振幅変調手段を備えてなる往復偏
    向式CRTディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、更に縦線ジグザグ状妨
    害を消去するための自動消去手段を備え、 該自動消去手段は少なく共、水平偏向電流検出手段、該
    検出手段に後続するサンプルホールド手段、該サンプル
    ホールド手段に後続する減算手段、該減算手段に後続す
    る可変遅延手段によって形成され、 該可変遅延手段の遅延時間の増減によって、上記該水平
    偏向手段の偏向タイミングが遅早制御されてなる往復偏
    向式CRTディスプレイ装置。
JP27087195A 1994-10-20 1995-10-19 往復偏向式crtディスプレイ装置 Pending JPH08172543A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27087195A JPH08172543A (ja) 1994-10-20 1995-10-19 往復偏向式crtディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-254994 1994-10-20
JP25499494 1994-10-20
JP27087195A JPH08172543A (ja) 1994-10-20 1995-10-19 往復偏向式crtディスプレイ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08172543A true JPH08172543A (ja) 1996-07-02

Family

ID=26541963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27087195A Pending JPH08172543A (ja) 1994-10-20 1995-10-19 往復偏向式crtディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08172543A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999055084A1 (fr) * 1998-04-17 1999-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Modulateur d'affichage d'image et de vitesse horizontale
US6452347B1 (en) 1999-07-14 2002-09-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method and apparatus for deflection
US6534920B1 (en) 2000-06-27 2003-03-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Horizontal deflection circuit and bidirectional horizontal deflection apparatus

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999055084A1 (fr) * 1998-04-17 1999-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Modulateur d'affichage d'image et de vitesse horizontale
US6529176B1 (en) 1998-04-17 2003-03-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Image display and horizontal speed modulator
US6452347B1 (en) 1999-07-14 2002-09-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method and apparatus for deflection
US6534920B1 (en) 2000-06-27 2003-03-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Horizontal deflection circuit and bidirectional horizontal deflection apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0317273B2 (ja)
EP0051092B1 (en) Cathode ray tube drive circuitry
JP2716495B2 (ja) 画像管用の偏向回路
US5663615A (en) Reciprocal deflection type CRT displaying apparatus
JP2938451B2 (ja) 偏向装置
US4868464A (en) Linearity correction circuit for television receiver
US4289994A (en) Vertical drive circuit for video display
JPH08172543A (ja) 往復偏向式crtディスプレイ装置
GB2035020A (en) Deflection control apparatus for a beam index colour cathode ray tube
CA1219358A (en) Phase correction arrangement for deflection circuit
JP3363964B2 (ja) 表示装置及びそれに用いる補正回路
GB2319940A (en) Controlling pincushion correction with brightness to avoid picture bending
JPH0792645B2 (ja) 線型性補正装置
JPS59105782A (ja) 画像ひずみ補正装置
US3293486A (en) Linearity correction circuit
US5666032A (en) Linear scan control for a CRT display system
KR100190534B1 (ko) 수평 편향 출력 회로(horizontal deflection output circuit)
JPH0636558B2 (ja) 水平ブランキングパルス発生回路
JP2907868B2 (ja) 水平偏向歪自動補正式デイスプレイ
JPH0591361A (ja) 偏向回路
JPH11127364A (ja) 水平偏向回路
JPH0514912A (ja) デイジタルコンバーゼンス装置
CA2089297C (en) Service switch for video display deflection apparatus
JPH1021854A (ja) 偏向装置
JP3231216B2 (ja) ディスプレイ装置