JPH0817237B2 - 半導体装置作製方法 - Google Patents
半導体装置作製方法Info
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- JPH0817237B2 JPH0817237B2 JP3020508A JP2050891A JPH0817237B2 JP H0817237 B2 JPH0817237 B2 JP H0817237B2 JP 3020508 A JP3020508 A JP 3020508A JP 2050891 A JP2050891 A JP 2050891A JP H0817237 B2 JPH0817237 B2 JP H0817237B2
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Description
集積回路、液晶等の表示装置に用いられる絶縁ゲイト型
電界効果トランジスタの作製方法に関するものである。
としては、どのような形式のものであってもソース領
域、チャネル領域、ドレイン領域を構成する半導体部分
から構成されていた。そして、ソース領域とチャネル領
域を構成する半導体と、ドレイン領域とチャネル領域を
構成する半導体とは直接接しているのが普通であった。
領域、ドレイン領域とチャネル領域とが接している形式
の絶縁ゲイト型電界効果トランジスタでは、ドレイン領
域からソース領域への逆方向リークの問題、ドレイン耐
圧の低さの問題がある。
ークの問題とは、図2に示すように本来(A)のような
曲線でなければならないゲイト電圧(VG )ードレイン
電流(ID )の関係が現実にはドレイン領域からソース
領域への逆方向リークのために(B)に示すような曲線
になってしまう問題である。
のないゲート電圧条件下、すなわちしきい値電圧
(Vth)以下の条件のもとでもソース、ドレイン間の電
圧をある程度上げるとドレイン電流が急激に増加する現
象(パンチスルー電流)が起こるからである。
アス電圧による影響がソース接合にまで及ぶことによっ
て生じるものと説明される。このパンチスルー電流はチ
ャネル表面よりかなり深い通路に沿ってソース、ドレイ
ン間を流れている。従って、この通路に沿って不純物濃
度を高くし、抵抗を上げてやればパンチスルー電流を防
止することができる。
い値電圧以下の条件のもとで、本来図3(A)に示され
るようなシャープな特性を示さなければならないドレイ
ン電流(ID )とドレイン電圧(VD )の関係が図3
(B)に示されるようななだらかな曲線を描いてしまう
特性になってしまう原因となる。この原因も前述したパ
ンチスルー電流の発生に起因するものである。
D 特性を示す絶縁ゲイト型電界効果トランジスタは、し
きい値電圧以下の電圧がゲイト電極に加わっている状
態、すなわちまったくOFFの状態においてもドレイン
電流が少しずつ流れてしまうスローリークの状態になっ
てしまい、スイッチング素子としての性能、信頼性に問
題が生じてしまう。
ス、ドレイン間の絶縁性の低さに起因するパンチスルー
電流の問題を改善する方法としてライトドープドレイン
(LDD)技術といわれる図4に示すような水素が添加
された半導体層であるオフセットゲート領域49を設け
る方法がある。図4に示されるのは、石英基板41、多
結晶シリコン薄膜42、酸化珪素膜43、多結晶シリコ
ン電極44、ソース領域45、ドレイン領域46、アル
ミ電極47、オフセットゲート領域49からなる絶縁ゲ
イト型電界効果トランジスタである。このオフセットゲ
ート領域というのは、この部分に電界が集中するのを緩
和するために設けられているものである。またこのオフ
セットゲート領域と同じ所にソース、ドレインと同一の
導電型を付与する不純物をライトドープした領域を設け
る方法がある。この方法も、チャネルとゲートまたはチ
ャネルとソースの境界領域における電界集中を緩和する
ための対策である。しかしながらこの方法では水素のチ
ャネル領域への拡散の問題、導電型を付与する不純物の
ソース、ドレインからの拡散の問題を解決することはで
きなかった。
する問題点は、従来の絶縁ゲイト型電界効果トランジス
タにおけるドレイン領域からソース領域への電流の逆方
向リークの問題、そしてドレイン耐圧の低さの問題であ
る。
電界効果トランジスタにおいて、ソース領域とゲート電
極下の半導体膜との境界付近、ドレイン領域とゲート電
極下の半導体膜との境界付近の少なくともどちらか一方
に炭素、窒素、酸素の内少なくとも一種類の元素が添加
された領域が設けられていることを特徴とする半導体装
置を作製する方法であって、基板上に半導体装置を設け
る半導体装置の作製方法であって、ゲイト絶縁膜上のゲ
イト電極のパターニングと炭素、窒素、酸素の内の少な
くとも一種類の元素を添加するための窓開けを同時に行
い、前記窓を通し前記元素を添加し、その後にゲイト電
極を完成することによりゲイト電極下の半導体膜の外側
あるいは前記ゲイト電極下の半導体膜とソース、ドレイ
ンの間に炭素、窒素、酸素の内の少なくとも一種類の元
素が添加された領域を設ける工程を有する半導体装置作
製方法と、基板上に半導体装置を設ける半導体作製方法
であって、レジストまたは半導体または絶縁体または金
属またはこれらの複合体をパターニングし、炭素、窒
素、酸素の内の少なくとも一種類の元素を添加するため
の窓を開ける工程と、炭素、窒素、酸素の内の少なくと
も一種類の元素を添加する工程を有することを特徴とす
る半導体装置作製方法である。
(性質)を有する半導体(例えばI型半導体とN型半導
体、P型半導体とN型半導体)の接する部分(物理的接
合部)およびその接する部分の近傍、または異なる性質
を有する半導体が接して存在している場合における電気
的接合部分である。この電気的結合部分とはその場所を
通じて電気的相互作用が行なわれる電界が最も強い部分
あるいは、不純物濃度の違いあるいは不純物の種類の違
いにより生じる電子現象としての接合している部分を意
味するものである。
効果トランジスタは、例えば図1に示すガラス基板1、
酸化珪素下地膜38、ソース領域5’、チャネル領域
7’、ドレイン領域6’、ゲート酸化膜である酸化珪素
膜3’、ゲイト電極4、絶縁物8、ソース電極9’、ド
レイン電極9’’からなるNチャネル型のTFTであっ
て、ソース領域5’とゲート電極下の半導体膜7’(こ
の場合はチャネル形成領域)との境界111、ドレイン
領域と半導体膜7’との境界112を端としてそれぞれ
ソース、ドレイン領域方向に沿って、炭素を添加した領
域イ’ロ’が設けられたものである。この例において
は、チャネル下の半導体膜がチャネル形成領域となって
いる。またこの例の作製法は、ゲート電極4をマスクと
してN型の導電型を付与する不純物であるリンをイオン
打ち込み法で打ち込み、N型の導電型を有するソース
5’ドレイン6’領域を形成するものである。よってソ
ース5’、ドレイン6’領域は境界111、112まで
存在しており、炭素が添加された領域イ’ロ’はドレイ
ン6’領域、ソース5’領域の中に設けられることにな
る
FTのエネルギーバンド構造は、模式的には、図5に示
すような形になる。この場合においては、図1に示すソ
ースとチャネル、ドレインとチャネルの境界である11
1、112からソース5’、ドレイン6’領域にかけて
炭素が添加された領域イ’ロ’が設けられているので炭
素が添加されたことによってバンドギャップの大きい部
分(図5の52)が、空乏層のソース、ドレイン側に設
けられることになる。以上なような構成をとった場合、
図5のドレイン領域51からチャネル領域53へ逆方向
に電流がリークしようとしても、炭素、窒素、酸素の内
少なくとも一種類の元素(この場合は炭素)が添加され
た領域にはバンドギャップの山52があるので、例えば
54のキャリアはチャネル領域53の方へ行くことができ
ない。よってこの場合ゲイトに負の電圧が加わったとし
ても図2(B)に示すような逆方向リークをしてしまう
ことがなく図2(A)に示すような理想的なゲイト電圧
(VG )ードレイン電流(ID )の関係を得ることがで
きる。また図4に示す炭素、窒素、酸素の内少なくとも
一種類の元素が添加された領域である52のバンドギャッ
プの広さがポテンシャル障壁となり、ドレイン耐圧を高
くすることができる。この結果、従来はパンチスルー電
流のため電流が少しずずつスローリークしてしまうため
図3(B)のような特性になってしまうゲイト電流(I
G )とドレイン電圧(VD )の関係を図3(A)のよう
な改善することができる。また本発明の構成をとった場
合、炭素、窒素、酸素がキャリア発生領域(この場合は
境界111、112近傍)における不対結合手と結合
し、中和するので再結合中心密度が減少させることがで
き、デバイスとしての特性を高めることができる。バン
ドギャップの山52の幅は図1における炭素が添加され
た領域であるイ’ロ’の横方向(ソース、チャネル、ド
レインを結ぶ戦に平行な方向)の厚さを変化さえること
によってコントロールすることができ、さらにその山の
高さは、添加濃度を変化させることでコントロールする
ことができる。このように、本発明は電界集中を緩和す
るという前述のライトドープドレイン(LDD)技術と
は思想的に全く異なる技術思想のもとに達成せられるも
のである。
ドレイン領域とゲート電極下の半導体領域との間に炭
素、窒素、酸素を添加することによって、ソース、ドレ
イン領域とチャネル領域との境界付近に形成されるソー
ス、ドレイン、チャネル領域を構成する半導体よりエネ
ルギーバンドギャップの広い領域(例えば図5の52の部
分)は、例えば半導体として珪素を用いるのであれば、
前記炭素、窒素、酸素を添加することによって、炭化珪
素、窒化珪素、酸化珪素からなる領域となる。炭化珪素
としてはSix C1-X(0≦X<1)で表される構成、窒化
珪素としてはSi3N4-X (0≦X<4)で表される構成、
酸化珪素としてはSiO2-X(0≦X<2)で表されるを構
成を用いることができる。
用いると、P型またはN型の導電型を与える不純物が結
晶粒界であるグレインバウンダリ(GB)を経由してチ
ャネル領域にドリフトしてしまうので、高い導電離を得
ようとしてソース、ドレイン領域に一導電型を付与する
不純物を高濃度に添加すると、チャネル領域に前記不純
物がドリフトしてしまい安定した性能を有するデバイス
を得ることができなかった。しかし本発明の構成をとっ
た場合、炭素、窒素、酸素の添加された領域がブロッキ
ング領域となるのでソース、ドレイン領域からチャネル
領域への一導電型を付与する不純物のドリフトが起こら
ない。このためソース、ドレイン領域にNチャネル型な
らリン等の5価の不純物をPチャネル型ならボロン等の
3価の不純物を従来より高濃度で添加しても、熱アニー
ル時における前記不純物の拡散を前記ブロッキング領域
に防止する事ができる。この結果、σ=10-1〜103
(Ωcm)-1の導電率を有するソース、ドレイン領域を
得ることができた。
行なう考え方ではなく、この電界が集中する例えばチャ
ネルとドレインの境界付近に、炭素、窒素、酸素の添加
されたバンドギャプの広い領域を設けることにより、こ
の部分にキャリアのリークを防止するバンドギャップの
山を設けたことにある。また、炭素、窒素、酸素の添加
された領域を変えることで、このバンドギャップの山の
位置を変えることができるという特徴を有する。
ランジスタの各形式であるスタガー型、逆スタガー型、
プレナー型、逆プレナー型等に適用してソース、ドレイ
ン間の耐圧を向上させ、パンチスルー電流を防止するこ
とができることはいうまでもない。また半導体装置とし
ては絶縁ゲイト型電界効果トランジスタに限定されるも
のではなく半導体装置における局部的電界集中に起因す
る問題(例えばスローリークの問題)を解決する手段と
して本発明が応用できる。
置を設ける半導体装置の作製方法であって、ゲイト絶縁
膜上のゲイト電極のパターニングと炭素、窒素、酸素の
内の少なくとも一種類の元素を添加するための窓開けを
同時に行い、前記窓を通し前記元素を添加し、その後に
ゲイト電極を完成することによりゲイト電極下の半導体
膜の外側あるいは前記ゲイト電極下の半導体膜とソー
ス、ドレインの間に炭素、窒素、酸素の内の少なくとも
一種類の元素が添加された領域を設ける工程を有する半
導体装置作製方法である。本実施例の作製工程を図6に
示す。本実施例では、ガラス基板にNチャネル型TFT
とPチャネル型TFTを相補型に設けたC/TFTを作
る場合を示す。また本明細書中において、本実施例1で
用いた図面説明に用いる符号は、本明細書中において共
通のものとする。
のPチャネル形電界効果トランジスタ21とNチャネル
形電界効果トランジスタ11とで構成される相補形の半
導体装置(C/TFT)である。図7においては、この
C/TFTを液晶表示装置の画素駆動素子として用いた
例である。図7において、表示部は2×2のマトリック
スを有し、周辺回路部は16,17で示している。この
表示部の1つのピクセル34はPTFTとNTFTとの
ゲイトを互いに連結し、さらにY軸方向の線VGG22、
またはVGG' 22’に連結している。またC/TFTの
共通出力を液晶12の画素電極に連結している。PTF
Tの入力(Vss側)をX軸方向の線VDD18, に連結
し、NTFTの入力(VSS側)をVss19に連結させて
いる。
液晶電位10は"0" となり、またVDD18が“1”、V
GG22が“0”の時液晶電位(VLC)10は“1”とな
る。即ち、VGGとVLCとは「逆相」となる。第4図にお
いて示されているのは、インバータ型のC/TFTであ
るが、NTFTとPTFTとを逆に配設すると、バッフ
ァ型となりVGGとVLCとは「同相」とすることができ
る。また周辺回路はかくの如き酸素等の不純物が添加さ
れていない、また充分に少ない(1019cm-3以下)TF
T、特にC/TFTで作られ、それぞれのTFTの移動
度20〜200cm2 /Vsecとして高速動作をせし
めた。
製造工程を図6に基づき示す。図6において、ANガラ
ス、パイレックスガラス等の約600℃の熱処理に耐え
得るガラス1上にマグネトロンRF(高周波) スパッタ
法を用いてブロッキング層(下地膜)38としての酸化
珪素膜を1000〜3000Åの厚さに作製した。
温度150℃、出力400〜800W、圧力0.5pa
とした。タ−ゲットに石英または単結晶シリコンを用
い、成膜速度は30Å/分であった。
7×1019cm-3好ましくは1×1019cm-3以下しか
添加させていないシリコン膜をLPCVD(減圧気相)
法、スパッタ法またはプラズマCVD法により形成し
た。減圧気相法で形成する場合、結晶化温度よりも10
0〜200℃低い450〜550℃、例えば530℃で
ジシラン(Si2 H6 )またはトリシラン(Si3
H8 )をCVD装置に供給して成膜した。反応炉内圧力
は30〜300paとした。成膜速度は30〜100Å
/ 分であった。NTFTとPTFTとのスレッシュホ−
ルド電圧(Vth)を概略同一に制御するため、ホウ素を
ジボランを用いて1×1015〜5×1017cm-3の濃度
として成膜中に添加してもよい。
を1×10-5pa以下とし、単結晶シリコンをタ−ゲッ
トとし、アルゴンに水素を50〜80体積%に混入した
雰囲気で行った。例えばアルゴン20体積%、水素約8
0体積%とした。成膜温度は150℃、周波数は13.
56MHz、スパッタ出力400〜800Wとし、圧力
は0.5paであった。
場合、温度は例えば300℃とし、モノシラン(SiH
4)またはジシラン(Si2 H6 )を反応性気体として
用いた。これらをPCVD装置内に導入し、13.5
6,MHzの高周波電力を加えて成膜した。
1のフォトマスクで所定の領域のみ、半導体膜2,
2' を残し他部を除去した。この上に酸化珪素膜3を下
地の酸化珪素膜38と同様な条件で500〜2000Å
例えば1000Åの厚さに形成した。
領域であるソ−スまたはドレインとなる領域は、酸素等
の不純物がきわめて少なく、結晶化はより強く進んだ。
またその一部は後工程においてソ−ス、ドレインとなる
領域において0〜5μmの横方向の深さにまでわたって
設けられている。即ち、理想的には0にすることにより
図5のバンドギャップの山52の幅をできるだけ狭くす
ることが好ましいが、工程上の問題を考慮すると0を含
み5μm程度の範囲の間で横方向に渡って設けることが
好ましかった。
00〜10000Å(1μm)、例えば2000Åの厚
さに作製の後、500〜750℃の結晶成長を起こさな
い程度の中温の温度にて12〜70時間非酸化物雰囲気にて
加熱処理すなわち熱アニールした。例えば窒素または水
素雰囲気にて600℃の温度で保持した。
ファス構造の酸化珪素膜が形成されているため、この熱
処理で特定の核が存在せず、全体が均一に加熱アニ−ル
される。即ち、成膜時はアモルファス構造を有し、また
水素は単に混入しているのみである。このアニ−ルによ
り、チャネル形成領域の半導体膜はアモルファス構造か
ら秩序性の高い状態に移り、その一部は結晶状態を呈す
る。特にシリコンの成膜時に比較的秩序性の高い領域は
特に結晶化をして結晶状態となろうとする。しかし、こ
れらの領域間に存在する珪素により互いの結合がなされ
るため、珪素同志は互いにひっぱりあう。結晶としても
レ−ザラマン分光により測定すると、単結晶の珪素(1
11)結晶方位のピ−ク522cm-1より低周波側にシ
フトした格子歪を有した(111)結晶ピ−クが観察さ
れる。その見掛け上の粒径は、半値巾から計算すると、
50〜500Åとマイクロクリスタルのようになってい
るが、実際はこの結晶性の高い領域は多数あってクラス
タ構造を有し、その各クラスタ間は互いに珪素同志で結
合(アンカリング) がされたセミアモルファス構造の被
膜を形成させることができた。
により深さ方向の分布測定を行った時、添加物(不純
物)として最低領域(表面または表面より離れた位置
(内部))において酸素が3×1019cm-3、窒素4×1
017cm-3を得た。また水素は4×1020cm-3であ
り、珪素4×1022cm-3として比較すると1原子%で
あった。この結晶化は酸素濃度が例えば1.5 ×1020c
m-3においては1000Åの膜厚で600℃(48時
間)の熱処理で可能である。これを5×1020cm-3に
すると膜厚を0.3〜0.5μmと厚くすれば600℃での
アニ−ルによる結晶化が可能であったが、0.1μmの厚
さでは650℃での熱処理が結晶化のためには必要であ
った。即ちより膜厚を厚くする、より酸素等の不純物濃
度を減少させるほど、結晶化がしやすかった。結果とし
て、この被膜は実質的にグレインバウンダリ((GB)
という)がないといってもよい状態を呈する。キャリア
は各クラスタ間をアンカリングされた個所を通じ互いに
容易に移動し得るため、いわゆるGBの明確に存在する
多結晶珪素よりも高いキャリア移動度となる。即ちホ−
ル移動度(μh)=10〜50cm2 /Vsec、電子
移動度(μe )=15〜100cm2/Vsecが得られ
る。
く、900〜1200℃の高温アニ−ルにより被膜を多
結晶化すると、核からの固相成長により被膜中の酸素等
の不純物の偏析がおきて、GBには酸素、炭素、窒素等
の不純物が多くなり、結晶中の移動度は大きいが、GB
でのバリア(障壁)を作ってそこでのキャリアの移動を
阻害してしまう。そして結果としては5cm2 /Vse
c以下の移動度しか得られず、結晶粒界でのドレインリ
−ク等による耐圧の低下がおきてしまうのが実情であっ
た。
晶性を有するセミアモルファスまたはセミクリスタル構
造を有するシリコン半導体を用いている。またゲイト酸
化膜3には弗素を少量添加して成膜してもよい。
性を向上し、界面凖位を除くため、紫外光を同時に加
え、オゾン酸化を行うとよかった。即ち、ブロッキング
層38を形成したと同じ条件のスパッタ法と光CVD法
との併用方法とすると、界面凖位をさらに減少させるこ
とができた。
1020cm-3の濃度に入ったシリコン膜またはこのシリ
コン膜とその上にモリブデン(Mo)、タングステン
(W),MoSi2 またはWSi2 との多層膜49を形
成した。この多層膜49は、本実施例のように700°
以下の温度でその作成工程が行なわれるのであれば、ア
ルミ、またはアルミと他の金属化合物、あるいは一般の
金属化合物を用いてもよい。
設け、さらに第2のフォトマスクを用い、フォトレジ
スト35を選択的に除去し、このレジスト35をマスク
として図6(B)に示すように多層膜49の一部を除去
した。このレジスト35と多層膜49の一部が除去され
た領域36,37,36’、37’に対し、C、Nまた
はO、本実施例においてはOを1×1020〜5×1021
cm-3の濃度になるようにフォトレジスト35と多層膜4
9をマスクとしてイオン注入法により添加し、この領域
を酸化珪素化すなわちSiO2-X(0≦X<2)でその組成
が表される領域とした。
ると膜の中央部で最も小さく、その厚さ方向の両端で最
も大きくなっていた。膜中央部でのこれらC、Nまたは
Oの如き不純物濃度は、1×1019cm-3好ましくは8
×1019cm-3以上であることが望ましい。このイオン
注入に際して加えた電圧は30〜50KeV例えば35
KeVとした。この結果、図6(B)の(イ),
(ロ),(イ’),(ロ’)で示されるような酸素の添
加された領域が形成される。この領域の横方向の厚さは
0.1〜30μm好ましくは1〜10μm例えば2μm
とした。また厚さは、200Å〜2μm好ましくは50
0〜2000Å本実施例においては1000Åとした。
ングした。そしてPTFT用のゲイト電極4,NTFT
用のゲイト電極4' を形成し、図6(C)の形状を得
た。本実施例においては、図6(B)その一部が除去さ
れた多層膜49の一部をそのままゲート電極として用い
た。よって酸素が添加された領域(イ),(ロ),
(イ’),(ロ’)の一方の境界部分61、62、6
1’62’は、ゲイト電極の両端62、63、62’、
63’と一致している。
0μm、ゲイト電極としてリンド−プ珪素を0.2μm、
その上にモリブデンを0.3μmの厚さに形成した。
1’をフォトマスクを用いて形成し、PTFT用のソ
−ス5,ドレイン6となる領域に対し、ゲイト電極4を
マスクとしてホウ素を1〜2×1015cm-2のド−ズ量
としてイオン注入法により添加した。次に図6(E)の
如く、フォトレジスト31をフォトマスクを用いて形
成した。そしてNTFT用のソ−ス5'、ドレイン6'
となる領域に対しやはりゲート電極4' をマスクとして
リンを1×1015cm-2の量、イオン注入法により添加
した。これらはゲイト絶縁膜3を通じて行った。しかし
図6(C)において、ゲイト電極4,4’をマスクとし
てシリコン膜上の酸化珪素を除去し、その後、ゲイト電
極4,4’をマスクとしてホウ素、リンを直接珪素膜中
にイオン注入してもよい。
てホウ素、リン等のPまたはN型の導電型を付与する不
純物をイオン注入し、PTFTまたはNTFTのソー
ス、ドレインを形成するので、図6(D)に示されてい
るようにNTFTの場合、ソースとチャネルの境界は6
1’、ドレインとチャネルの境界は62’となり酸素が
添加された不純物領域(イ’),(ロ’)の一方の境界
部分と一致する。すなわち本実施例のおいて、酸素が添
加された不純物領域は、一導電型を付与する不純物が添
加された半導体であるソース、ドレイン領域の内部に存
在していることになる。すなわち本実施例は、図1に示
す例と同様な構成である。本実施例において説明した作
製工の特徴は、ゲイト電極部分をマスクとしてバンドギ
ャップの山を作る炭素、窒素、酸素等の不純物、並びに
NまたはP型を付与する不純物をイオン打ち込みしてい
るので、ゲイト電極の位置を決める図6(B)の段階で
ソース、ドレイン、チャネル、そして炭素、窒素、酸素
の添加された領域の位置関係が決めることができる。歩
留りを向上させ、各素子の特性のばらつきを小さくする
ことが液晶表示装置等を作製する際の最重要課題である
ことを考えるとこの作製工程上の特徴は極めて有用であ
る。ばらつきがなく絶縁ゲイト型電界効果トランジスタ
を作製することができるというのは、後に述べるように
バンドギャップの山を作るための炭素、窒素、酸素等の
不純物が添加される位置が少しでも異なると、デバイス
の電気的特性が異なってきてしまうことに起因する。
ォトレジスト31を除去し、630℃にて10〜50時
間再び加熱アニ−ルを行った。そしてPTFTのソ−ス
5,ドレイン6,NTFTのソ−ス5' , ドレイン6'
の不純物を活性化してP+ 、N+ の領域として作製し
た。またゲイト電極4,4’下にはチャネル形成領域
7,7' がセミアモルファス半導体として形成されてい
る。一般に、ソース、ドレイン領域を活性化すること
は、デバイスの電気的特性を高めるためには有効である
が、活性化のための熱アニールを行なうとPまたはN型
の導電型を付与する不純物がチャネル形成領域に不必要
に拡散してしまうという問題が生ずる。しかし本発明の
構成をとることで、例えば本実施例の場合において、N
+ −IまたはI−N+ 界面またはその近傍に存在してい
る炭素、窒素、酸素が添加された領域がブロッキング領
域となり、熱アニール時における不要な不純物の拡散を
防ぐことができる。この炭素、窒素、酸素が添加された
領域がブロッキング領域となるのは、炭素、窒素、酸素
が珪素と極めて強い結合をするからである。
(ロ)(イ’)(ロ’)は、図5の52に対応するバン
ドギャップがチャネル領域やソース、ドレイン領域より
広い領域である。またこの構成により、N+ −I、P+
−Iの存在する面に結晶粒界が存在しにくく、結果とし
てさらにドレイン耐圧を高くすることができる。
がらも、すべての工程において700℃以上に温度を加
えることがなくC/TFTを作ることができる。そのた
め、基板材料として、石英等の高価な基板を用いなくて
もよく、本発明のプロセスは大画素の液晶表示装置にき
わめて適しているプロセスである。
ルギーバンド図は、図5に示されるものと同様である。
これは本実施例が図1に示すNTFTと同様な構成であ
ることを考えれば明らかである。この場合、図6のNT
FTのN+−IまたはI−N+ の界面である61' 、6
2' が図5の111、112に対応する。また本実施例
において作製したPTFTのエネルギーバンド図は、不
純物のドーピング量がNTFTとPTFTで全く同一で
あり、チャネルがともに真性半導体であれば、フェルミ
レベル(fe )に対して図5を対称に変換したものに概
略一致する。
(A)(E)で2回行った。しかし図6(A)のアニ−
ルは求める特性により省略し、双方を図6(E)の熱ア
ニ−ルにより兼ねさせて製造時間の短縮を図ってもよ
い。さらに図6(F)において、層間絶縁物8を前記し
たスパッタ法により酸化珪素膜の形成として行った。こ
の酸化珪素膜の形成はLPCVD法、光CVD法を用い
てもよい。例えば0.2〜1.0μmの厚さに形成した。そ
の後、図6(F)に示す如く、フォトマスクを用いて
電極用の窓32を形成した。さらにこれら全体にアルミ
ニウムを0.5 〜1μmの厚さにスパッタ法により形成
し、リ−ド9,9' およびコンタクト29,29' をフ
ォトマスクを用いて図6(G)の如く作製した。
については、移動度(μ) が26(cm2 /Vs)、ス
レッシュホ−ルド電圧が−4.3V、ドレイン耐圧が−3
3Vであった。またNTFTについては、移動度( μ)
が42(cm2 /Vs)、スレッシュホ−ルド電圧が+
3.9V、ドレイン耐圧が+37Vであった。この特性
は、チャネル長10μm、チャネル巾30μmの場合を
示す。かかる半導体を用いることにより、一般に不可能
とされていたTFTに大きな移動度を得ることができ、か
つドレイン耐圧を大きなレベルで得た。そのため、初め
て図7に示した液晶表示装置用のNTFTまたはC/T
FTを構成させることができた。
たこのC/TFTの出力を画素に連結させるためさらに
図6(G)において、ポリイミド等の有機樹脂34を形
成し、フォトマスクにより再度の窓あけを行った。さ
らに2つのTFTの出力端を液晶装置の一方の透明電極
に連結するため、スパッタ法によりITO(インジュ−
ム・スズ酸化膜)を形成した。それをフォトマスクに
よりエッチングして、透明電極33を構成させた。この
ITOは室温〜150℃で成膜し、それを200〜30
0℃の酸素または大気中のアニ−ルにより成就した。
11と透明導電膜の電極33とを同一ガラス基板1上に
作製した。
す。X線としてVDD18、VSS19、VDD' 18、 V
SS' 19' を形成した。なおY線としてVGG22、
VGG' 22を形成した。
■ の縦断面図を図8(B) に示す。またB−B' の縦断
面図を図8(C)に示す。
2との交差部に設け、さらにVDD18とVGG' 22' と
の交差部にも他の画素用のPTFT21Aが同様に設け
られている。NTFT11はVSS19とVGG22との交
差部に設けられている。VDD18' とVGG22との交差
部の下側には、他の画素用のPTFTが設けられてい
る。本実施例においてはこのようなC/TFTを用いた
マトリクス構成を有せしめた。PTFTは、ソ−ス5の
入力端のコンタクト32を介しX線VDD18に連結さ
れ、ゲイト4は多層形成がなされたY線VGG22に連結
されている。ドレイン6の出力端はコンタクト29を介
して画素の電極33に連結している。
ンタクト32' を介してX線VSS19に連結され、ゲイ
ト4' はY線VGG22に、ドレイン6' の出力端はコン
タクト29'を介して画素33に連結している。かくし
て2本のX線18,19に挟まれた間( 内側) に、透明
導電膜よりなる画素33とC/TFTとにより1つのピ
クセルを構成せしめた。かかる構造を左右、上下に繰り
返すことにより、2×2のマトリクスの1つの例または
それを拡大した640×640、1280×1280と
いった大画素の液晶表示装置を作ることが可能となっ
た。
対応している。ここでの顕著な特長は、1つの画素にT
FTが相補構成をして設けられていること、画素33は
液晶電位VLCを有するが、それは、PTFTがオンであ
りNTFTがオフか、またはPTFTがオフでありNT
FTがオンか、のいずれのレベルに固定されることであ
る。第8図において、それら透明導電膜上に配向膜、配
向処理を施し、さらにこの基板と他方の液晶の電極(図
7の23)を有する基板との間に一定の間隔をあけて公
知の方法により互いに配設をした。そしてその間に液晶
を注入または配線して完成させた。
隔を約10μm程度とし、透明導電膜双方に配向膜をラ
ビング処理して形成させる必要がある。また液晶材料に
FLC(強誘電性) 液晶を用いる場合は、動作電圧を±
20Vとし、セルの間隔を1.5〜3.5μm例えば2.3μ
mとし、反対電極(図7の23)上にのみ配向膜を設け
ラビング処理を施せばよい。分散型液晶またはポリマ−
液晶を用いる場合には、配向膜は不用であり、スイッチ
ング速度を大とするため、動作電圧は±10〜±15V
とし、セル間隔は1〜10μmと薄くした。
も不用のため、反射型としても、また透過型としても光
量を大きくすることができる。そしてその液晶はスレッ
シュホ−ルドがないため、本発明のC/TFTに示す如
く、明確なスレッシュホ−ルド電圧が規定されるC/T
FT型とすることにより、大きなコントラストとクロス
ト−ク(隣の画素との悪干渉)を除くことができた。
装置を設ける半導体作製方法であって、レジストまたは
半導体または絶縁体または金属またはこれらの複合体を
パターニングし、炭素、窒素、酸素の内の少なくとも一
種類の元素を添加するための窓を開ける工程と、炭素、
窒素、酸素の内の少なくとも一種類の元素を添加する工
程を有することを特徴とする半導体装置作製方法であっ
て、例えば図9(C)に示す相補型のC/TFTを得る
作製方法に関するものである。本実施例が、実施例1と
異なるのは、実施例1が図6(B),(C)を見ると明
らかなようにゲート電極4,4’となる部分とその上の
レジスト膜をマスクとして不純物として酸素を半導体層
2,2’にイオン打ち込みしているが、本実施例におい
ては、図9(A),(B)に示すように先ずC、N、O
等の不純物を半導体層2,2’に対してレジスト膜をマ
スクとしてイオン打ち込みを行い、C、N、O等の少な
くとも一種類の元素が1×1020〜5×1021cm-3の濃
度になるようにイオン注入法により添加するものであ
る。この方法によると、C、N、O等が添加された不純
物領域(図5の52に示すバンドギャップの広い領域に
相当)をゲイト電極の下に及ぶ範囲に設けることができ
るという特徴を有する。以下本実施例の作製工程を説明
する。
まず実施例1と同様な工程を経、その後フォトレジスト
91を設けフォトマスクを用いて図9(A)に示すよう
にパターニングをした。このフォトレジスト91の除去
された部分によってC、N、Oの添加される不純物領域
が決まるのである。よってこの方法によれば、実施例1
におけるイオン打ち込み法では不可能な、ゲート電極下
にも前記不純物領域を設けることができるという特徴を
有する。
して炭素(C)、窒素(N)、または酸素(O)の内少
なくとも一種類の元素、本実施例においては炭素を実施
例1と同様にしてイオン打ち込み法によりドーピングし
た。
膜となる酸化珪素膜3を酸素100%雰囲気中における
スパッタリングによって1000Åの厚さに設けた、さ
らにこの後、この上側にリンが1〜5×1020cm-3の
濃度に入ったシリコン膜またはこのシリコン膜とその上
にモリブデン(Mo)、タングステン(W),MoSi
2 またはWSi2 との多層膜、またはアルミ、アルミと
他の金属化合物、金属化合物の多層膜を形成し、さらに
実施例1と同様にしてこの多層膜をパターニングするこ
とによりゲート電極4、4’を設けてNTFTとPTF
Tを得た。以下実施例1と全く同様な工程を経ることに
よってC/TFTを得ることができた。
前に炭素元素を、1×1020〜5×1021cm-3イオン
打ち込み法によってドーピングした領域(イ)(ロ)
(イ’)(ロ’)が設けられ、しかる後にゲート電極が
設けられるのでバンドギャップの山をつくるための不純
物である炭素が添加される領域がゲート電極の位置に制
限されることがない。実施例1のようにゲート電極をマ
スクとして炭素、窒素酸素等の不純物をイオン打ち込み
によって添加した場合、図6(D)を見れば明らかなよ
うにゲート電極下に炭素、窒素酸素等の不純物の内少な
くとも一種類の不純物が添加された半導体領域(図5の
52にで示されるバンドギャップの山に相当する部分)
を作ることができなかった。実施例1においては、ゲー
ト電極をマスクとして一導電型を付与する不純物を添加
するので、チャネル形成領域は図6(D)の7、7’で
示されるようにゲート電極4、4’の下にゲート電極と
同じ形で存在していたが、本実施例のような構成をとっ
た場合、図9(C)に示すようにソース領域5、5’か
らチャネル形成領域7、7’にかけて炭素が添加された
珪素半導体の領域(ロ)、(イ’)を、ドレイン領域
6、6’からチャネル形成領域7、7’にかけて炭素が
添加された珪素半導体の領域(イ)、(ロ’)を設ける
ことができる。この場合、炭素が添加されている領域ソ
ース領域5、5’とチャネル形成領域7、7’との境界
は91、91’となり、ドレイン領域6、6’とチャネ
ル形成領域4、4’との境界は92、92’となる。よ
って、これらソース、ドレイン領域とチャネル形成領域
の境界は炭素が添加された珪素半導体領域中に存在する
ことになる。
FTの模式的なエネルギーバンド図を図10に示す。図
10に示したエネルギーバンド図に示すように本実施例
の作製工程によてNTFTを作製した場合、炭素、窒
素、酸素を添加することのよって得られるエネルギーバ
ンドギャップの山101の位置を図5に示す実施例1に
おける作製方法で作製したNTFTのエネルギーバンド
ギャップの山101の位置よりもチャネル形成領域に近
い部分に設けることができる。しかも、実施例1の場合
と同じバンドギャップを有する山を設けた場合において
も、その設けられる位置が違うと、ポテンシャル障壁と
してのバンドギャップの山の高さを相対的に変えること
ができる。例えば、チャネルとドレインの境界である図
5の112、図10の92’の近傍を比較した場合、炭
素、窒素、酸素を添加することによて、形成されるバン
ドギャップ大きさが同じであるのにもかかわらず、キャ
リア、電子にとってのポテンシャル障壁としての高さは
違うことがわかる。すなわちこのバンドギャップの山で
あるポテンシャル障壁によってキャリア、電子の移動が
影響を受けると考えるのならば、このバンドギャップの
山の位置を変えることによって異なる電気的特性を有す
るデバイスを作製することがでることになる。
ト電極の位置部分に下に炭素、窒素、酸素の少なくとも
一種類が添加された領域を作ることにより図11に示す
ようなNTFT、PTFTからなるC/TFTを作製す
ることができる。このC/TFTは炭素が1×1020〜
5×1021cm-3添加された領域である(イ)(ロ)
(イ’)(ロ’)の位置が実施例3で作製した図9
(C)のC/TFTとは異なっているだけである。図1
1を見るとソース5、5’とチャネル形成領域7、7’
との境界である91、92、91’、92’を一方の端
としてチャネル形成領域内に炭素の添加された不純物領
域すなわちバンドギャップの山を作るための不純物領域
が設けられていることがわかる。
バンド図を図12に示す。この図を見ればわかるように
炭素が添加された不純物領域をチャネル形成領域内に設
けたので、エネルギーバンドギャップの山が図5(実施
例1に対応)や図10(実施例2に対応)の場合に比較
してチャネル形成領域に近いところにできることがわか
る。この場合も炭素が添加された領域のバンドギャップ
の大きさは、同じであっても、その位置が違う場合、ポ
テンシャル障壁としてのバンドギャップの山の高さは、
電子、キャリア(正孔)にとって異なることがわかる。
種類の元素が添加された領域の不純物濃度、横方向の
幅、活性化の度合いなどにより前記バンドギャップの山
の幅、高さをコントロールすることができる。
うに実施例2において作製したTFTにおいて、C,
N,Oが添加された領域が半導体層の表面付近に存在す
る場合である。この構成であってもソース、ドレイン間
の耐圧を高くすることができる。もちろんこの不純物が
基板近くに達していてもよいのであるが、本実施例の構
成をとり、C,N,Oの不純物をイオン打ち込み法でド
ーピングする場合、実施例1や2の場合に比較してイオ
ンのエネルギーを小さくでき、ドーピングをしたくない
不要な部分へのイオンの侵入をふせぐことができる。な
お図面の符号は図1と同一でありまた、本明細書中に示
される絶縁ゲイト型電界効果トランジスタはPチャネル
型あるいはNチャネル型のいずれであってもよいことは
いうまでもない。
注入に際しての加える電圧が40KeV以下例えば25
KeVである点以外は実施例2と同様である。また実施
例1と同様な構成をとってもよいことはいうまでもな
い。
はPチャネル型の絶縁ゲイト型電界効果トランジスタに
おいて、ドレイン領域とゲート電極下の半導体領域との
境界付近に炭素が添加された領域が設けられていること
を特徴とする半導体装置であって、図14にその構成を
示す。本実施例の構成をとることによって、簡単な構成
ながら絶縁耐圧をたかめるこができた。また図面の符号
は図1の場合と同様である。
したがった。よって、チャネルとドレインの境界92’
を含む形で炭素が添加されている領域がチャネルからド
レインにかけて設けられている。
に逆スタガー型の電界効果トランジスタにおいて、12
5で示される部分に本発明の構成であるC,N,Oの不
純物を実施例1と同様にして、イオン打ち込み等で添加
することにより本発明の構成と同等の効果を得ることが
できる。
縁ゲイト型電界効果トランジスタに本発明の構成を応用
することができる。この場合、チャネルとソース、ドレ
インの間に炭化物、窒化物、酸化物の薄膜を10〜50
0Åの厚さで設けることによって、本発明の効果を得る
ことができる。この場合、従来のプレナー型の絶縁ゲイ
ト型電界効果トランジスタの作製工程に前記炭化物、窒
化物、酸化物、またはその複合薄膜を設けるだけでよい
という作製上の特徴を有する。
応用例において、121はガラス基板、122は下地酸
化珪素膜、123はゲート酸化膜である酸化珪素膜、1
24は非単結晶珪素半導体膜、125はC,N,Oの少
なくともいずれかが添加された領域、126はドレイン
領域、127はソース領域、128はゲート電極、12
9はC,N,Oの少なくともいずれかからなる薄膜、あ
るいは少なくともいずれかが添加された薄膜である。本
実施例における薄膜129はPCVD法によって設けた
が他の方法、例えばLPCVD法、スパッタ法、光CV
D方等を用いてもよい。
珪素を用いたが、他の半導体、例えば単結晶ゲルマニウ
ム、ガリウムヒソ、その他化合物半導体を用いてもよい
ことはいうまでもない。
素の添加された領域を設けた絶縁ゲイト型電界効果とラ
ンジスタを作製することによって、ソース、ドレイン間
の逆方向リークの問題、そしてソース、ドレイン間の耐
圧の低さに起因するしきい値電圧以下の状態において生
じるスローリークの問題を解決することができた。
ドレイン電流の関係、並びに従来の構成におけるゲート
電圧とドレイン電流の関係を示したものである。
とドレイン電流の関係、並びに従来の構成におけるドレ
イン電圧とドレイン電流の関係を示したものである。
図の概略を示す。
なエネルギーバンド図を示す。
なエネルギーバンド図を示す。
された領域 111・・・ソースとチャネルの境界 112・・・ドレインとチャネルの境界
Claims (1)
- 【請求項1】ゲイト絶縁膜上のゲイト電極のパターニン
グと炭素、窒素、酸素の内の少なくとも一種類の元素を
添加するための窓開けとを同時に行う工程と、 前記窓を通し前記元素を添加する工程と、 を有し、 前記窓はゲイト電極下の半導体膜とソース及び/または
ドレインの間に前記元素を添加するためのものであるこ
とを特徴とする半導体装置作製方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3020508A JPH0817237B2 (ja) | 1990-12-25 | 1991-01-21 | 半導体装置作製方法 |
US08/213,837 US5821563A (en) | 1990-12-25 | 1994-03-16 | Semiconductor device free from reverse leakage and throw leakage |
US08/788,560 US6838698B1 (en) | 1990-12-25 | 1997-01-24 | Semiconductor device having source/channel or drain/channel boundary regions |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-418364 | 1990-12-25 | ||
JP41836490 | 1990-12-25 | ||
JP3020508A JPH0817237B2 (ja) | 1990-12-25 | 1991-01-21 | 半導体装置作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0521460A JPH0521460A (ja) | 1993-01-29 |
JPH0817237B2 true JPH0817237B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=26357469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3020508A Expired - Lifetime JPH0817237B2 (ja) | 1990-12-25 | 1991-01-21 | 半導体装置作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817237B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997048136A1 (fr) * | 1996-06-14 | 1997-12-18 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Composant a semi-conducteurs ayant une structure silicium sur isolant et procede de fabrication de ce composant |
Family Cites Families (5)
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---|---|---|---|---|
JPS5246798B2 (ja) * | 1974-03-05 | 1977-11-28 | ||
JPS5190285A (ja) * | 1975-02-05 | 1976-08-07 | ||
JPS51121272A (en) * | 1975-04-17 | 1976-10-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Manufacturing method for semiconductor devices |
JPS54146982A (en) * | 1978-05-10 | 1979-11-16 | Cho Lsi Gijutsu Kenkyu Kumiai | Method of fabricating semiconductor device |
JP2698182B2 (ja) * | 1989-07-31 | 1998-01-19 | 三洋電機株式会社 | 薄膜トランジスタ |
-
1991
- 1991-01-21 JP JP3020508A patent/JPH0817237B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0521460A (ja) | 1993-01-29 |
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