JPH08172312A - 移動体受信アンテナシステム - Google Patents

移動体受信アンテナシステム

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JPH08172312A
JPH08172312A JP6333809A JP33380994A JPH08172312A JP H08172312 A JPH08172312 A JP H08172312A JP 6333809 A JP6333809 A JP 6333809A JP 33380994 A JP33380994 A JP 33380994A JP H08172312 A JPH08172312 A JP H08172312A
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antenna
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Mamoru Yoshida
守 吉田
Jiyunya Itani
純也 井澗
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Nippon Antenna Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動体アンテナシステムにおいて、安定した
電子追尾を行うために同相合成するための局部発振器と
モノパルス回路の局部発振器とを共通化する。 【構成】 第2局発PLL発振器15より、第2周波数
変換器3、アップコンバータ14、モノパルス回路A,
Bに共通して第2局発信号を供給する。基準系の第2周
波数変換器3より出力される基準信号を、追従系1の第
2周波数変換器8および追従系2の第2周波数変換器1
3に供給して、それぞれから出力される第2中間周波数
の周波数および位相を一致させる。これにより、同相合
成器1において基準系および追従系1,2よりの第2中
間周波数信号が同相合成されるようになり、仰角の電子
式追尾を行うことができる。また、モノパルス回路A,
Bより出力される信号を方位角制御回路26に供給し
て、モータ27を駆動することにより、アンテナユニッ
ト1,6,9,16よりなるアレーアンテナが衛星を向
くようその方位角を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動体に積載されて放
送局より送信される電波を自動追尾して受信する移動体
受信アンテナシステムに関するものであり、特に衛星放
送を受信する車両用受信システムに適用して好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】車両等の移動体における地上テレビ放送
の移動中の受信においては、マルチパス伝搬によりフリ
ッカーやゴースト障害が発生し、極端に画像の質が低下
する場合がある。一方、BS放送等の衛星放送を移動体
が移動中に受信する場合は、放送衛星を直視できる状態
であれば伝搬での妨害を受けにくく、良好な画像を得る
ことができる。さらに、衛星放送はサービス区域が広範
囲とされていることからも移動体受信に適している。こ
のように衛星放送は、移動体受信に好適な放送媒体であ
って、すでにバス、列車、船舶、航空機用のメディアと
して実用化されている。
【0003】ところで、移動体受信においては、移動体
の移動に伴い移動体に積載された受信アンテナのビーム
方向と放送波との伝搬方向がずれるようになるため、移
動に伴い受信アンテナのビームを放送波の伝搬方向に自
動的に向けることが要求される。この受信アンテナとし
て、電子的に受信アンテナの仰角を制御すると共に、受
信アンテナの方位角を機械的に制御することにより、受
信アンテナを放送波の伝搬方向に向けることのできる移
動体受信アンテナシステムが従来提案されている。
【0004】この従来の移動体受信アンテナシステムの
構成の一例を図4に示す。この図に示す移動体受信アン
テナシステムにおいて、例えば放送衛星から伝搬された
12GHz帯の放送波はアンテナユニット101,10
2,103・・・10nによりそれぞれ受信され、それ
ぞれ第1周波数変換器111,112,113・・・1
1nにおいて、共通第1局部発振器123から供給され
る第1局発信号と混合されて、例えば1.3GHz帯の
第1中間周波数にそれぞれ周波数変換される。周波数変
換されたそれぞれの第1中間周波数信号は同相合成器1
22において、それぞれ403MHz帯の第2中間周波
数に変換されると共に、変換されたそれぞれの第2中間
周波数信号の位相が互いに同相になるよう調整されて同
相合成される。この場合、第1周波数変換器111,1
12よりの信号は、合成器120により合成されて同相
合成器122に入力されている。
【0005】そして、同相合成器122により合成され
たアンテナユニット101,102,103・・・10
nにより受信された信号は、周波数変換器124におい
て、再び1.3GHz帯に変換されて、受信信号として
出力される。なお、第1周波数変換器113・・・11
nから出力される(n−2)個の第1中間周波数信号、
および合成器120より出力される第1中間周波数信号
は、同相合成器122において入力される第1中間周波
数信号と同数設けられた(n−1)個の第2局部発振器
で発生されたそれぞれの第2局発信号により、それぞれ
第2中間周波数信号に変換されている。
【0006】また、アンテナユニット101,102は
モノパルスアンテナとしても動作しており、第1周波数
変換器111,112により変換された第1中間周波数
信号は、モノパルス回路121に供給されて第2中間周
波数信号に変換された後、マイクロプロセッサ(CP
U)127の制御の基でアンテナユニット101,10
2で受信された信号間の位相差が検出されている。検出
された位相差信号は、コントローラ128に供給されて
アンテナユニット101,102,103・・・10n
が載置されている基台が検出された位相差信号に応じて
水平面内において回転される。これにより、アンテナユ
ニット101,102,103・・・10nの方位角
が、電波の到来方向に一致するようになる。なお、モノ
パルス回路121には独立して第2局部発振器が備えら
れており、この第2局部発振器より出力される第2局発
信号により、それぞれ第2中間周波数信号に変換されて
いる。
【0007】また、同相合成器122においてはアンテ
ナユニット101,102,103・・・10nで受信
された各受信信号が同相で合成されるよう制御されてい
るため、アンテナユニット101,102,103・・
・10nで形成されるビームの仰角は電波の到来方向に
一致するようになる。このように従来の移動体受信アン
テナシステムは、アンテナの回転を機械的に制御するこ
とによりアンテナの方位角を電波の到来方向に一致させ
ていると共に、各アンテナユニットで受信される信号を
同相合成することにより、アンテナビームの仰角を電子
的に電波の到来方向に一致させている。従って、移動体
が移動しても積載された受信アンテナのアンテナビーム
を、常に電波の到来方向に自動的に一致させることがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、移動体
受信アンテナシステムが積載された移動体が、ビルの谷
間やガード下等を走行する場合には、衛星からの電波が
遮られて電波を受信することができない状態とされる。
この場合、従来の移動体受信アンテナシステムにおいて
は、電波を再捕捉する動作が開始されるため、アンテナ
は回転されるようになり、電波が遮られた区域を脱した
時に衛星からの電波を捕捉するのに時間を要することに
なる。したがって、再捕捉されるまでは画像等が乱れる
と云う問題点があった。
【0009】また、同相合成時に、第2中間周波数に変
換するための第2局発信号を発生する第2局部発振器
は、入力される第1中間周波数信号毎に設けられている
が、温度等の環境や回路の製造上のバラツキにより第2
局発信号の発振周波数が変動し、アンテナユニットを単
位とする第2中間周波数が互いにずれてしまうようにな
り、同相合成することによる電子式追尾を安定に行うこ
とが困難になると云う問題点があった。さらに、モノパ
ルス回路に独立して備えられている第2局部発振器の第
2局発周波数が変動すると、変換された第2中間周波数
信号の位相が変動するようになるから、モノパルス回路
で検出される位相差信号に誤差が含まれるようになり、
受信アンテナの方位角がずれると云う問題点が生じる。
【0010】そこで、本発明は各アンテナユニットに対
応して出力されている第2中間周波数が互いにずれない
ようにできると共に、モノパルス回路において位相検出
誤差を含まない位相差信号を得ることのできる移動体受
信アンテナシステムを提供することを第1の目的として
いる。また、本発明は電波が遮られた場合に電波の復旧
に伴い再捕捉を迅速に行える移動体受信アンテナシステ
ムを提供することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記した第1の目的を達
成するために、本発明の移動体受信アンテナシステム
は、少なくとも2つ以上のアンテナユニットからなるア
レーアンテナと、前記各アンテナユニットにより受信さ
れたそれぞれの受信信号を第1中間周波数信号に周波数
変換する前記アンテナユニットと同数設けられた第1周
波数変換器と、前記第1周波数変換器のそれぞれに第1
局発信号を共通して供給する共通第1局部発振器と、前
記第1中間周波数信号を、それぞれ第2中間周波数信号
に変換する複数の第2周波数変換器と、前記複数の第2
周波数変換器から出力される複数の前記第2中間周波数
信号を同相合成することにより受信信号を生成する合成
器と、前記アンテナユニットのうち左側と右側に設けら
れたアンテナユニットに対応する、2つの前記第1周波
数変換器より出力される第1中間周波数信号を、それぞ
れ周波数変換する第1モノパルス回路および第2モノパ
ルス回路と、前記第1モノパルス回路の出力と前記第2
モノパルス回路の出力との位相差を検出する位相検出手
段と、前記位相検出手段の出力により、前記アレーアン
テナを水平面内で回転させる回転手段と、前記複数の第
2周波数変換器のうち基準信号を出力する第2周波数変
換器、および前記第1モノパルス回路、前記第2モノパ
ルス回路に共通に第2局発信号を供給する第2局発PL
L発振器とを備え、前記複数の第2周波数変換器のうち
基準信号を出力する第2周波数変換器以外の第2周波数
変換器には、前記基準信号と同相の第2中間周波数信号
が出力されるように制御する制御手段がそれぞれ備えら
れており、前記回転手段により前記アンテナが回転され
ることにより、前記アレーアンテナの方位角が電波の到
来方向に一致するよう制御されるようにしたものであ
る。
【0012】また、前記移動体受信アンテナシステムに
おいて、前記合成器より出力される受信信号をアップコ
ンバートすることによりBS−IF信号を出力するよう
にしたアップコンバータを備えるようにしたものであ
り、さらに、前記位相検出手段が、前記第1モノパルス
回路の出力を同相で2分配する第1分配器と、前記第2
モノパルス回路の出力を同相および90°移相して分配
する第2分配器と、前記第1分配器の一方の分配出力と
前記第2分配器の一方の分配出力とを乗算する第1乗算
器と、前記第1分配器の他方の分配出力と前記第2分配
器の他方の分配出力とを乗算する第1乗算器と、前記第
1乗算器および第2乗算器の出力により、前記回転手段
の駆動信号を出力する方位角制御回路とから構成される
ようにしたものである。
【0013】さらにまた、前記した第2の目的を達成す
るために、本発明の移動体受信アンテナシステムは、電
子的にアレーアンテナの仰角を制御すると共に、アレー
アンテナの方位角を機械的に制御することにより、アレ
ーアンテナを電波の到来方向に向けることのできる移動
体受信アンテナシステムにおいて、前記アレーアンテナ
に電波が受信されない場合は、探知モードとされて方形
波発生回路で発生された方形波によりモータが駆動され
ることにより、前記アレーアンテナを所定時間所定方位
角範囲で首振り運動させるようにし、前記首振り運動に
よっても電波を探知できない場合は、直流電圧により前
記モータを駆動することにより、前記アレーアンテナを
回転運動させるようにし、前記受信アンテナが電波を受
信している状態において、電波が遮断された場合は、一
定時間現在の状態を保持すると共に、一定時間後におい
ても電波が遮断されている場合に、前記探知モードとさ
れるようにしたものである。
【0014】
【作用】本発明によれば、基準とする系の第2局部発振
器を高精度のPLL発振器により構成するようにしたの
で、同相合成する第2中間周波数信号間の周波数ずれを
極力防止することができる。また、モノパルス回路の第
2局部発振器を共通化するようにしたので、モノパルス
回路から出力される第2中間周波数信号間の周波数が一
致すると共に変動がなくなり、位相検出誤差を含まない
位相差信号を得ることができ、追尾動作を高精度で行う
ことができる。また、基準とする系の第2局部発振器
と、モノパルス回路の第2局部発振器とを共通化するよ
うにしたので、部品点数を削減することができると共
に、回路を小型化することができる。
【0015】さらに、ガード下等を走行することにより
電波が遮断されても、一定時間はその状態が保持される
ため、ガード下等を通過すれば瞬時に電波を再捕捉する
ことができる。また、電波を探知する場合は、まず受信
アンテナを首振り運動させるようにして電波を探知する
ようにしたので、迅速に電波を探知することができる。
【0016】
【実施例】本発明の移動体受信アンテナシステムの一実
施例の構成を示すブロック図を図1に示す。この図にお
いて、1,6,9,16は上側・下側・左側・右側の4
つに分割されて配置された各アンテナユニット、2,
7,10,17は各アンテナユニット1,6,9,16
によりそれぞれ受信された電波の周波数を第1中間周波
数(1st IF)に変換する第1周波数変換器、3は
基準系の第1中間周波数を第2中間周波数(2nd I
F)に変換する第2周波数変換器、8,13は追従系1
および追従系2の第1中間周波数を、基準信号と同相の
第2中間周波数(2ndIF)信号を出力する第2周波
数変換器である。
【0017】さらに、4は基準系の第2周波数変換器3
より出力される基準信号を分配して、追従系1,2の第
2周波数変換器8,13に供給する分配回路、5は第2
周波数変換器3,8,13より出力される第2中間周波
数信号を同相で合成する同相合成器、14は同相合成器
5の出力をBS−IF信号に変換するアップコンバー
タ、15は第2周波数変換器3、アップコンバータ1
4、モノパルス回路A20、及びモノパルス回路B20
に第2局発信号を供給する第2局発PLL発振器であ
る。
【0018】また、11,19は第1周波数変換器1
0,17より出力される第1中間周波数信号を2つに分
配する分配回路、12は分配器11,19により分配さ
れた一方の出力同士を合成して第2中間周波数変換器1
3に供給する合成器、20は分配器11により分配され
た他方の出力を周波数変換するモノパルス回路A、21
は分配回路19により分配された他方の出力を周波数変
換するモノパルス回路B、22はモノパルス回路Aから
出力される信号を同相で2分配する分配器、23はモノ
パルス回路Bから出力される信号を0°の信号と90°
移相した信号とに2分配する分配器である。
【0019】さらにまた、24は分配器22より出力さ
れる一方の0°の信号と、分配器23より出力される9
0°移相した信号とを乗算してsin信号を出力するダ
ブルバランスドミクサ(DBM)、25は分配器22よ
り出力される他方の0°の信号と分配器23より出力さ
れる0°の信号とを乗算してcos信号を出力するダブ
ルバランスドミクサ(DBM)、26はDBM23およ
びDBM24より出力されるsin信号とcos信号と
に応じてモータ27を駆動する方位角制御回路、27は
アンテナユニット1,6,9,16が設置されている基
台を取付面(水平面)内で回転させるモータである。
【0020】このように構成された移動体受信アンテナ
システムの概観の一例を図3に示す。この図に示すよう
に、上側アンテナユニット1、下側アンテナユニット
6、左側アンテナユニット9および右側アンテナユニッ
ト16は同一面上に配置されていると共に、これらのア
ンテナユニットからなるアレーアンテナは基台50に対
して回転される回転台51上に固着されている。この回
転台51は図示しないモータ27により回転駆動されて
いる。また、各アンテナユニット1,6,9,16は多
数のパッチからなる平面アンテナで構成されているた
め、アレーアンテナの高さは低くすることができる。な
お、アレーアンテナの裏側には同相合成装置30等の組
まれた回路基板が配置されている。
【0021】ところで、前記図1に示す移動体受信アン
テナシステムは、第2中間周波数変換器3から基準信号
を出力して、追従系1の第2中間周波数変換器8、およ
び追従系2の第2中間周波数変換器13をフィードバッ
ク制御することにより、第2中間周波数変換器3より出
力される第2中間周波数信号に対し、第2中間周波数変
換器8より出力される第2中間周波数信号、および第2
中間周波数変換器13より出力される第2中間周波数信
号の位相を同相として、同相合成器5により同相合成す
ることにより、電子的に受信アンテナのビームの仰角を
電波の到来方向に一致するよう追尾している。
【0022】さらに、左側アンテナユニット9および右
側アンテナユニット16をモノパルスアンテナとして動
作させて方位角のずれを検出し、この検出信号に基づい
て受信アンテナを水平面内で機械的に回転させることに
より、受信アンテナの方位角を電波の到来方向に一致さ
せるようにしている。以下、その動作の説明を行うもの
とする。
【0023】前記図3に示す構造の移動体受信アンテナ
システムは、例えば車両等の移動体の屋根に設置され
る。そして、例えば放送衛星から伝搬された12GHz
帯の放送波は、同一面上に配置された上側アンテナユニ
ット1、下側アンテナユニット6、左側アンテナユニッ
ト9および右側アンテナユニット16によりそれぞれ受
信され、それぞれ第1周波数変換器2,7,10,17
において、例えば1GHz帯の第1間周波数(1st
IF)にそれぞれ周波数変換される。第1周波数変換器
2,7,10,17には、共通第1局部発振器18から
共通に第1局発信号がそれぞれ供給されている。
【0024】そして、第1周波数変換器2および第1周
波数変換器7により変換された第1中間周波数信号は、
基準系の第2周波数変換器3あるいは追従系1の第1周
波数変換器8において、例えば300〜600MHz帯
の第2中間周波数(2ndIF)にそれぞれ周波数変換
される。また、第1周波数変換器10および第1周波数
変換器17により変換された第1中間周波数信号は、分
配回路11および分配回路19を介して合成器12によ
り合成されて、追従系2の第2周波数変換器13によ
り、例えば300〜600MHz帯の第2中間周波数
(2nd IF)に周波数変換される。
【0025】そして、基準系の第2周波数変換器3より
出力される基準信号は、分配回路4により分配されてそ
れぞれ追従系1の第2周波数変換器8、および追従系2
の第2周波数変換器13に供給される。そして、追従系
の第2周波数変換器8,13においては、供給された基
準信号の位相と変換された第2中間周波数信号との位相
を検出して、同相となるようにフィードバック制御して
いる。これにより、基準系の第2周波数変換器3より出
力される第2中間周波数信号の位相に対し、追従系の第
2周波数変換器8,13より出力される第2中間周波数
信号の位相が同相とされる。従って、同相合成器5にお
いて同相とされた第2中間周波数信号が合成されるよう
になり、4つのアンテナユニット1,4,9,16によ
り形成されたアレーアンテナのビームの仰角が電波の到
来方向に一致することになる。
【0026】また、同相合成器5により同相合成された
信号は、アップコンバータ14によりBS−IF信号に
アップコンバートされて受信信号として出力される。な
お、基準系の第2周波数変換器3およびアップコンバー
タ14には、第2局発PLL発振器15より発生される
第2局発信号が共通して供給されている。一方、分配回
路11および分配回路19により分配された左側アンテ
ナユニット9および右側アンテナユニット16により受
信された信号は、それぞれモノパルス回路A20及びモ
ノパルス回路B21に供給され、1チャンネル分の信号
が周波数変換されてそれぞれ出力される。そして、モノ
パルス回路A20よりの1チャンネル分の信号は、分配
器22において同相で2分配され一方の信号はDBM2
4に他方の信号はDBM25に供給される。
【0027】また、モノパルス回路B21よりの1チャ
ンネル分の信号は、分配器23において0°の信号と9
0°移相した信号とに2分配され、90°の信号はDB
M24に0°の信号はDBM25に供給される。この場
合、分配器22と分配器23に入力される信号間の位相
差をθとすると、DBM22からはsinθの信号が出
力され、DBM23からはcosθの信号が出力される
ことになる。このsinθの信号は、アンテナユニット
1,6,9,16からなるアレーアンテナと電波の到来
方向との方位角のずれに対応した信号であり、例えば一
致した時は sin(0)=0 の信号が出力される。
そこで、方位角制御回路26においてsinθの信号を
用いてモータ27を駆動するようにして、アレーアンテ
ナの方位角を電波の到来方向に一致するよう制御してい
る。
【0028】さらに、cosθの信号はアレーアンテナ
が電波の到来方向である衛星の方向と一致している時に
最大値となるため、cosθの信号を観測することによ
りアレーアンテナが衛星の方向に向いているか否かを検
出することができる。この検出も方位角制御回路26が
行っている。なお、モノパルス回路A20、モノパルス
回路B21に供給される第2局発信号は、第2局発PL
L発振器15から共通に供給されているため、モノパル
ス回路A、モノパルス回路Bから出力される1チャンネ
ル分の信号の周波数は、互いに一致するようになり、D
BM24,25により検出される位相検出信号に検出誤
差が含まれることがなくなる。さらにまた、第2局発P
LL発振器15からは第2周波数変換器3、アップコン
バータ14、モノパルス回路A、モノパルス回路Bに共
通して設けられているため、部品点数の削減および小型
化することができ、また、PLL回路により構成されて
いるため、その発振周波数を極めて安定にすることがで
きる。
【0029】次に、方位角制御回路26の詳細構成を示
すブロック図を図2に示す。この図に示す方位角制御回
路26の動作を説明すると、sin信号はsin信号オ
フセット回路31を介してsin信号増幅回路32によ
り増幅されて第1スイッチ(SW1)33に供給され、
第1スイッチ33を介してモータ制御信号として出力さ
れる。ここで、電源等を投入した時にアレーアンテナが
衛星の方向を向いていると、cos信号オフセット回路
34を介してcos信号増幅回路35により増幅された
cos信号はモード切替回路36に供給されるが、この
モード切替回路36が、cos信号のレベルを検出する
ことにより、アレーアンテナが衛星を向いていると判断
して、第1スイッチ33を閉じるようにする。そして、
sin信号増幅回路32の出力によりモータ27を制御
するようにしている。
【0030】また、モード切替回路36が、ガード下等
の走行により電波が遮断されていると、あるいはアレー
アンテナが衛星を向いていないと判断すると、第1スイ
ッチ33を開くようにする。同時に、タイマ回路1がト
リガされて、タイマ回路1は第2スイッチ(SW2)の
開いた状態をタイマ回路1のタイマ時間保持するように
する。なお、sin信号オフセット回路31およびco
s信号オフセット回路34は、アレーアンテナが衛星の
方向に一致した時に、sin信号をゼロになるよう調整
すると共に、cos信号が最大になるよう調整する回路
である。
【0031】ここで、このタイマ回路1のタイマ時間内
にモード切替回路36が所定レベル以上のcos信号を
検出した場合は、ガード下等を通過して電波の状態が復
帰されたことになるので、再度第1スイッチ33が閉じ
られるようになる。また、タイマ回路1の動作時間内に
電波を捕捉できない時は、探知モードとされてタイマ回
路1は第2スイッチ(SW2)を閉じるようにすると共
に、タイマ回路2をトリガする。この時、第3スイッチ
(SW3)41が方形波発生回路42側へ接続されてい
るため、モータ制御信号として方形波発生回路42によ
り発生された方形波が出力されるようになる。
【0032】従って、探知モードとされるとモータ27
は方形波により駆動されてアレーアンテナは所定方位角
度範囲内を首振り運動することにより、電波を探知する
ようになる。そして、アレーアンテナが首振り運動され
ても電波を探知できない場合は、タイマ回路2のタイマ
時間後に第3スイッチ41をDC電圧発生回路39側に
切り替える。すると、モータ27は一定レベルのDC電
圧により駆動されるようになるので、アレーアンテナ
は、例えば連続して右回転するようにされて電波を探知
するようになる。これにより、電波を探知することがで
きると、モード切替回路36がこれを検出して第2スイ
ッチ40を開くと共に、第1スイッチ33を閉じるよう
制御を行う。
【0033】このように、本発明においては電波が遮断
されてもすぐに探知モードとされるのではなく、一定時
間電波が再捕捉されるのを待つようにしている。従っ
て、電波の遮断が一定時間内で復旧する場合には、瞬時
に再捕捉することができるようになる。なお、タイマ回
路1のタイマ時間は、例えば約2秒とされるが、このタ
イマ時間は障害物による電波の遮断は一般に2秒以上連
続することがないものとの認識に基づいているため、2
秒に限定する必要はなく実施の態様に応じて任意に決定
することができる。また、タイマ回路2のタイマ時間
も、例えば約4秒とされるが、これに限定されるもので
はなく、さらに長い時間電波の遮断状態が連続する場合
は、右回転をし続けることになるため、タイマ回路をさ
らに設けるようにして一定サイクルでモータ27を駆動
するようDC電圧のオン/オフを行うようにする。これ
により、省電力化できる待機モードを設けることができ
る。
【0034】以上説明したように、アレーアンテナの方
位角方向の自動追尾を行うことにより、ジャイロスコー
プや磁気センサー回路等の方位センサーや、マイクロプ
ロセッサ(CPU)等の高価な制御装置を用いることな
く、実用上問題のない方位角方向の追尾動作を行うこと
ができる。さらに、移動体受信アンテナシステムを小
型、かつ軽量化することができ、経済的にも優れたもの
とすることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のように、基準とする系の
第2局部発振器を高精度のPLL発振器により構成する
ようにしたので、同相合成する第2中間周波数信号間の
周波数ずれを防止することができる。また、モノパルス
回路の第2局部発振器を周波数の変動しないPLL発振
器を用いて共通化するようにしたので、位相検出誤差を
含まない位相差信号を得ることができ、位相角追尾動作
を高精度で行うことができる。また、同相合成するため
の第2局部発振器と、モノパルス回路の第2局部発振器
とアップコンバータ用の局部発振器を共通化するように
したので、部品点数を削減することができると共に、小
型化することができる。
【0036】さらに、ガード下等を走行することにより
電波が遮断されても、一定時間はその状態が保持される
ため、ガード下等を通過すれば瞬時に電波を再捕捉する
ことができる。また、電波を探知する場合は、まず受信
アンテナを首振り運動させるようにして電波を探知する
ようにしたので、迅速に電波を探知することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動体受信アンテナシステムの構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明の移動体受信アンテナシステムにおける
方位角制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の移動体受信アンテナシステムの概観を
示す図である。
【図4】従来の移動体受信アンテナシステムの構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1,6,9,16 アンテナユニット 2,7,10,17 第1周波数変換器 3,8,13 第2周波数変換器 4,11,19 分配回路 5 同相合成器 12 合成器 14 アップコンバータ 15 第2局発PLL発振器 20,21 モノパルス回路 22,23 分配器 24,25 ダブルバランスドミクサ(DBM) 26 方位角制御回路 27 モータ 31 sin信号オフセット回路 32 sin信号増幅回路 33 第1スイッチ(SW1) 34 cos信号オフセット回路 35 cos信号増幅回路 36 モード切替回路 37 タイマ回路1 38 タイマ回路2 39 DC電圧発生回路 40 第2スイッチ 41 第3スイッチ 42 方形波発生回路 50 基台 51 回転台

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つ以上のアンテナユニッ
    トからなるアレーアンテナと、 前記各アンテナユニットにより受信されたそれぞれの受
    信信号を第1中間周波数信号に周波数変換する前記アン
    テナユニットと同数設けられた第1周波数変換器と、 前記第1周波数変換器のそれぞれに第1局発信号を共通
    して供給する共通第1局部発振器と、 前記第1中間周波数信号を、それぞれ第2中間周波数信
    号に変換する複数の第2周波数変換器と、 前記複数の第2周波数変換器から出力される複数の前記
    第2中間周波数信号を同相合成することにより受信信号
    を生成する合成器と、 前記アンテナユニットのうち左側と右側に設けられたア
    ンテナユニットに対応する、2つの前記第1周波数変換
    器より出力される第1中間周波数信号を、それぞれ周波
    数変換する第1モノパルス回路および第2モノパルス回
    路と、 前記第1モノパルス回路の出力と前記第2モノパルス回
    路の出力との位相差を検出する位相検出手段と、 前記位相検出手段の出力により、前記アレーアンテナを
    水平面内で回転させる回転手段と、 前記複数の第2周波数変換器のうち基準信号を出力する
    第2周波数変換器、および前記第1モノパルス回路、前
    記第2モノパルス回路に共通に第2局発信号を供給する
    第2局発PLL発振器とを備え、 前記複数の第2周波数変換器のうち基準信号を出力する
    第2周波数変換器以外の第2周波数変換器には、前記基
    準信号と同相の第2中間周波数信号が出力されるように
    制御する制御手段がそれぞれ備えられており、 前記回転手段により前記アンテナが回転されることによ
    り、前記アレーアンテナの方位角が電波の到来方向に一
    致するよう制御されることを特徴とする移動体受信アン
    テナシステム。
  2. 【請求項2】 前記合成器より出力される受信信号を
    アップコンバートすることによりBS−IF信号を出力
    するようにしたアップコンバータを備えることを特徴と
    する請求項1記載の移動体受信アンテナシステム。
  3. 【請求項3】 前記位相検出手段が、前記第1モノパ
    ルス回路の出力を同相で2分配する第1分配器と、前記
    第2モノパルス回路の出力を同相および90°移相して
    分配する第2分配器と、前記第1分配器の一方の分配出
    力と前記第2分配器の一方の分配出力とを乗算する第1
    乗算器と、前記第1分配器の他方の分配出力と前記第2
    分配器の他方の分配出力とを乗算する第1乗算器と、前
    記第1乗算器および第2乗算器の出力により、前記回転
    手段の駆動信号を出力する方位角制御回路とから構成さ
    れることを特徴とする請求項1あるいは2記載の移動体
    受信アンテナシステム。
  4. 【請求項4】 電子的にアレーアンテナの仰角を制御
    すると共に、アレーアンテナの方位角を機械的に制御す
    ることにより、アレーアンテナを電波の到来方向に向け
    ることのできる移動体受信アンテナシステムにおいて、 前記アレーアンテナに電波が受信されない場合は、探知
    モードとされて方形波発生回路で発生された方形波によ
    りモータが駆動されることにより、前記アレーアンテナ
    を所定時間所定方位角範囲で首振り運動させるように
    し、前記首振り運動によっても電波を探知できない場合
    は、直流電圧により前記モータを駆動することにより、
    前記アレーアンテナを回転運動させるようにし、 前記受信アンテナが電波を受信している状態において、
    電波が遮断された場合は、一定時間現在の状態を保持す
    ると共に、一定時間後においても電波が遮断されている
    場合に、前記探知モードとされることを特徴とする移動
    体受信アンテナシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100414315B1 (ko) * 2000-05-17 2004-01-07 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 기준 신호 생성 시스템의 고장과 관계없이 송수신이 가능한 어레이 안테나 송수신 장치
US7054397B1 (en) 1999-02-05 2006-05-30 Nec Corporation Mobile communication system having mobile stations and a base station
JP2022135374A (ja) * 2021-03-05 2022-09-15 株式会社光電製作所 移動体

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US6778843B2 (en) 2000-05-17 2004-08-17 Nec Corporation Array antenna transceiver capable of continuing transmission and reception regardless of failure of reference signal
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