JPH08172183A - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

絶縁ゲート型半導体装置

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JPH08172183A
JPH08172183A JP6313541A JP31354194A JPH08172183A JP H08172183 A JPH08172183 A JP H08172183A JP 6313541 A JP6313541 A JP 6313541A JP 31354194 A JP31354194 A JP 31354194A JP H08172183 A JPH08172183 A JP H08172183A
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JP
Japan
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region
diode
type
semiconductor device
source
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JP6313541A
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English (en)
Inventor
Toshimaro Koike
理麿 小池
Yasuhiro Igarashi
保裕 五十嵐
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/78Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate
    • H01L29/7801DMOS transistors, i.e. MISFETs with a channel accommodating body or base region adjoining a drain drift region
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    • HELECTRICITY
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/06Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by their shape; characterised by the shapes, relative sizes, or dispositions of the semiconductor regions ; characterised by the concentration or distribution of impurities within semiconductor regions
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓄積キャリアの消滅を部分的に遅延させるこ
とにより、パワーMOSFET内蔵のダイオードDを保
護ダイオードとして利用できるソフトリカバリー特性に
する。 【構成】 N+型層11を有するN型半導体層12の主
面にP+型のベース領域13を形成し、ベース領域13
の表面にN+ソース領域16を形成し、チャンネル部上
にゲート電極17を配置する。FET素子を配置するセ
ル領域を囲むように、P+型の環状領域23を形成し、
環状領域23の表面にN+型の阻止領域24を形成す
る。阻止領域24にソース電極18をコンタクトさせる
と共に、環状領域にはその一部で部分的にコンタクトす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦型のパワーMOSF
ET、又は絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGB
T)に関し、その内蔵ダイオードのソフトリカバリーに
関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、パワーMOSFETの応用例の
一つであるモータドライブ回路を示している。DCモー
タLに対して4個のトランジスタQ1〜Q4が接続さ
れ、トランジスタQ1とQ4が同時にONする事でモー
タLを正回転、トランジスタQ2とQ3が同時にONす
ることでモータLを逆回転させるような回路動作をな
す。この回路図において、D1〜D4はトランジスタQ
1〜Q4の各ソース・ドレイン間に接続したダイオード
であり、モータLが停止または反転した瞬間に発生する
逆方向の誘起起電力による電流から各トランジスタQ1
〜Q4を保護する目的で設けている。
【0003】このような用途のダイオードには高速性と
低ノイズが求められる。高速性は素子のONーOFFス
イッチング速度を高速化する(デューティ比を大にす
る)ため、回路損失を低減するため、そして以下に示す
素子の破壊耐量を増大するために求められる。即ち、図
7において、トランジスタQ1がオンしてDCモータL
に電流が流れ、次にトランジスタQ1がオフしたときに
DCモータLが発生する逆起電力を吸収すべくダイオー
ドD2に貫流電流i1が流れる。さらにトランジスタQ
1がオンしたとき、ダイオードD2の内部にはまだ蓄積
キャリアがあるため、この蓄積キャリアが消滅するまで
の期間(trr)に電源電位VCCからトランジスタQ
1とダイオードD2を経て電源電位〜GND間に短絡電
流i2が流れる。この時、パワーMOSFET内部で寄
生バイポーラトランジスタがオン状態となり局部的な電
流集中を起こしてパワーMOSFETの破壊に至らしめ
る。このような短絡電流i2を流す期間を短くするた
め、そしてONーOFFのデユーテイ比を大きくするた
めに、高速のダイオードが求められる。
【0004】一方、ダイオードDの高速化を推し進める
と、ダイオードDの動作に伴うノイズの発生が大になる
という問題点が浮上する。以下にダイオードDの過渡特
性を説明する。図8はダイオードが順バイアスから逆バ
イアスに反転するまでの逆回復時間(trr)の過渡特
性を示した図である。同図を参照して、ダイオードの逆
回復時間trrは以下の2つの期間から成っている。
【0005】(1)ダイオードの電流がIFから0まで
減少して逆電流が流れ始めた時点から、逆電流がその最
大値IRPになる時点までの、ダイオードが短絡状態とな
っている期間ts (2)前記期間tsの後、逆電流がほぼ0になるまで
の、ダイオードが逆阻止能力を回復する期間td この時、前記期間tdがあまりに短いと、ダイオードの
両端電圧VRが急激に立ち上がるためにリンギングが発
生し、ノイズの原因となる。ノイズの発生は駆動回路の
制御系を誤動作させる要因となる。
【0006】上記ノイズを低減するためには期間tdが
長いことが望ましい。但し高速性のところで述べたよう
に逆回復時間trrをむやみに長くすることは出来な
い。そのため、高速性と低ノイズを両立させるには逆回
復時間trrの制約の中でtdを長くすること、即ちtd
/tsの値が大きいことが望ましい。このようなtd/t
sの値が大きい特性を、ソフトリカバリー特性と称し、
単体のダイオードとしてソフトリカバリー特性を改善し
た例が、例えば特公平3ー3954号、特開昭58ー6
0577号に記載されている。
【0007】ここで一般的なパワーMOSFETの構造
を図9に示しておく。同図において、共通ドレインとな
る半導体基板は裏面側にN+型の半導体層1を具備しそ
の上にN型のエピタキシャル層2を有する。エピタキシ
ャル層2の表面には多数の規則的に配列されたP型のベ
ース領域3を備えており、ベース領域3はMOSFET
のチャンネル部分を形成する浅い領域4と浅い領域4よ
り拡散深さが深い領域5を有する。ベース領域3の表面
にはN+型のソース領域6を具備し、基板1上に絶縁膜
を介して設けたゲート電極7に印加する制御電圧によっ
てベース領域3の浅い領域4の表面にチャンネルを形成
して、ソース・ドレイン間の電流を制御するようになっ
ている。 ベース領域3の深い領域5とエピタキシャル
層2とは不可避的にダイオードDを形成する。このダイ
オードDは、ソース側がアノードに、ドレイン側がカソ
ードに各々接続された形となるので、ソース・ドレイン
間に逆接続されたダイオードとして考慮することが出来
る(例えば、特開昭64ー54765号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図7の回路において、
ダイオードD1〜D4を個別半導体で構成することはそ
れだけコストアップと機器の大型化を招くことは明らか
である。そこで、本願発明者は外付けのダイオードに代
えて、パワーMOSFET、IGBTに不可避的に内蔵
される上記のダイオードを利用することを検討するに至
っている。
【0009】しかしながら、パワーMOSFET、IG
BTのダイオードDはそれ自体が不可避的に形成されて
おり、付録的なものであるから、上記のソフトリカバリ
ー特性をも満足できるようなものを組み込んでいる例は
存在しなかった。しかも、ダイオードDを内蔵すること
は、MOSFETがOFFしている期間中もダイオード
Dの動作電流が素子内部を流れることになるので、素子
の動作電流による発熱とダイオードDの動作電流による
発熱とが相乗効果となって素子の破壊耐量を劣化させる
という欠点をも合わせ持つことになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
に鑑みなされたもので、セル領域の外周にP型の環状領
域とN型の阻止領域を形成し、阻止領域の下部がピンチ
抵抗となるようにソース電極を環状領域と阻止領域にコ
ンタクトさせ、環状領域における蓄積キャリアの消滅を
意識的に遅延させることにより、内蔵ダイオードDのソ
フトリカバリー特性を改善し、誘導性負荷駆動用素子と
して好適な特性を持つパワーMOSFET、IGBTを
提案するものである。
【0011】
【作用】本発明によれば、環状領域の領域が、ベースが
前記ピンチ抵抗を介してソース電極に接続された形とな
るので、ダイオードDの接合が回復した後、前記ピンチ
抵抗により阻止領域と環状領域とのPN接合がONして
阻止領域から環状領域への小数キャリアの注入が新たに
生じる。環状領域へ注入された小数キャリアは、前記ピ
ンチ抵抗を介してソースに引き抜かれるか、又はドレイ
ン側から供給されるホールのドリフト電流によって消滅
するしかない。そのため、逆回復特性の波形が尖頭値I
RPを迎えた後に傾きが2段階に変化する形になる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の第1の実施例を図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の縦型MOSFE
Tを示す断面図である。同図において、共通ドレインと
なる半導体基板は裏面側にN+型の半導体層11を具備
しその上に例えばエピタキシャル形成したN型の半導体
層12を有する。N型半導体層12の表面には多数の規
則的に配列されたP型のベース領域13を備えており、
ベース領域13はMOSFETのチャンネル部分を形成
するP型の浅い領域14と浅い領域14より拡散深さが
深いP+型の深い領域15を有する。ベース領域13の
表面にはN+型のソース領域16を具備する。チャンネ
ル部分の上部にはゲート酸化膜となるシリコン酸化膜を
介してポリシリコンゲート電極17が配置され、ゲート
電極17に印加する制御電圧によってベース領域13の
浅い領域14の表面にチャンネルを形成して、ソース・
ドレイン間の電流を制御するようになっている。上述の
ベース13、ソース16およびゲート電極17が単位セ
ルとなり単位セルを多数並列接続して1つのMOSFE
Tを構成する。18は酸化膜に形成したコンタクトホー
ルを介してベース領域13とソース領域16の両方にオ
ーミックコンタクトするソース電極、19はN+型半導
体層11にコンタクトするドレイン電極である。
【0013】前記単位セルは半導体チップの中央部分に
規則的に配置されてセル領域を形成する。セル領域の周
辺部分にはP+型のガードリング領域20が複数本前記
セル領域を囲むように配置され、最外周にはN+型のア
ニュラリング21を配置しアルミ電極によりシールドメ
タル22をコンタクトさせる。ベース領域13の深い領
域15とガードリング領域20とを同時工程で形成する
と、両者の不純物濃度、拡散深さは同一となる。
【0014】前記セル領域の周囲にはP+型の環状領域
23を有する。環状領域23はセル領域とガードリング
領域20との間に位置し、環状パターンの一部でソース
電極28に電気的に接続されている。ベース領域13の
深い領域15と環状領域23とを同時工程で形成すれ
ば、両者の不純物濃度、拡散深さは同一である。但し環
状領域23にはチャンネルを形成する浅い領域14は形
成しない。そして、環状領域23の形状に沿って表面に
N+型の阻止領域24を形成する。阻止領域24は酸化
膜に形成したコンタクトホールを介してソース電極18
にコンタクトする。
【0015】図2は環状領域23部分を示す、(A)拡
大平面図、(B)AA線断面図である。セル領域は、島
状に形成した複数のベース領域13、リング状のN+エ
ミッタ領域16、そして格子状に形成したゲート電極1
7から成り、格子状のゲート電極17に隣接して環状領
域23が形成されている。ゲート電極17は環状領域2
3に達しているが環状領域23とはコンタクトしていな
い。また、ベース領域13が格子状に、ゲート電極17
が島状の形成を有する様な、図2(A)とは反転したパ
ターンでも同様である。
【0016】ゲート電極17の表面、および環状領域2
3の表面はシリコン酸化膜で被覆されている。ソース電
極18はゲート電極17の格子の目の部分で前記酸化膜
に形成したコンタクトホールを介してP+ベース領域1
3とN+ソース領域16の両方にコンタクトする。さら
に、ソース電極18は環状領域23の端まで拡張され、
環状領域23の形状に沿って環状に形成したコンタクト
ホール26を介して阻止領域24にコンタクトする。阻
止領域24は部分的に途切れており、途切れた部分でソ
ース電極18は環状領域23の表面にコンタクトする
(図2(A)符号26の部分)。本実施例では、コンタ
クト部分26を環状領域23の4隅に配置した。
【0017】ベース領域13の深い領域15とN型半導
体層12とのPN接合は不可避的にダイオードD(図1
に図示)を形成する。このダイオードDは、ソース側が
アノードに、ドレイン側がカソードに各々接続された形
となるので、ソース・ドレイン間に逆接続された形とな
る。同時に、図2(B)に示すように阻止領域24をエ
ミッタ、環状領域23をベース、N型半導体層12をコ
レクタとする寄生トランジスタ27が、阻止領域24と
環状領域23とのピンチ抵抗Rを介してベースがソース
電極18に、エミッタがソース電極18に、コレクタが
N型半導体層12に接続された形となる。これを等価回
路で表すと図3の通りになる。ダイオードDと寄生トラ
ンジスタ27とが並列にソース、ドレイン間に接続され
たものである。
【0018】以上に説明した本発明による縦型MOSF
ETのダイオードDの逆回復特性trrは以下の通りと
なる。但し、ベース領域13の拡散と同時的に金、白
金、プラチナ等のライフタイムキラー物質を拡散する、
電子線照射を行う、などの手段によって、ダイオードD
の蓄積キャリアQrrが全体的に小さくされているもの
とする。
【0019】図4は前記ダイオードDの素子内部におけ
るキャリア(電子)濃度分布の時間変化を示す図、図5
は図4の分布変化を基にダイオードDの逆回復時の電流
波形を示す図である。以下、図4と図5を参照しなが
ら、電流波形の変化を説明する。先ず時刻t0では、ダ
イオードDが順方向動作してPN接合のアノード側から
カソード側に一定量のキャリアの注入が行われている。
N型半導体層12を拡散する課程でライフタイムによる
キャリアの消滅があるので、図示したように右下がりの
分布状態となる。P+ベース領域13と環状領域23は
キャリアの注入が両者共全く同等に行われている。
【0020】ダイオードDに逆バイアスが印加された瞬
間から、ダイオードの内部(P+型ベース領域13と環
状領域23、およびN型半導体層12)に蓄積されたキ
ャリアの引き抜きが始まり、同時にダイオードDの両端
に流れる電流IFは急激に低下する。キャリアの引き抜
きは、先ずソース電極18とドレイン電極19に最も近
い部分でキャリアが引き抜かれ、引き抜かれた量の分だ
け内部のキャリアが全体的に電極側にシフトする、とい
うような移動になる。これに加えてライフタイムによる
消滅の分が加わることになる。
【0021】時刻t1においては、N型半導体層12内
にはかなりのキャリアが残っていることが分かる。環状
領域23とN型半導体層12とのPN接合は、ソース電
極18がコンタクトしている領域の近傍ではダイオード
Dと同等の過渡特性を示す。しかし、前記コンタクト部
分26から離れた領域のキャリア(電子)は、ピンチ抵
抗Rを介してソース電極18に引き抜かれている。その
ためピンチ抵抗Rによる電位差が阻止領域24と環状領
域23とのPN接合を順バイアスするのに十分な電位差
に達したとき、寄生トランジスタ27のエミッタ・ベー
ス接合がONして、阻止領域24から環状領域23へ小
数キャリア(電子)の大量の注入が新たに行われる。環
状領域23は数μもの深い拡散深さを有し、阻止領域2
4は0.5μ程度しかないので、寄生トランジスタの電
流増幅率は極めて小さく、その為ON動作までには至ら
ないと考えられる。
【0022】時刻t2になると、ダイオードDのPN接
合が回復(空乏層が現れる)しつつあることが分かる。
PN接合が回復すれば、電流波形は逆電流の尖頭値IRP
を迎え、かつダイオードの逆方向電圧VRが立ち上がり
始める。時刻t3になると、PN接合は完全に回復し、
N型半導体層12に残存するキャリアはかなり少ないも
のになる。そのため電流波形は限りなく0に近いものと
なり、ソース、ドレイン間の逆方向電圧VRが大きくな
る。
【0023】ダイオードDのPN接合が完全に回復した
状態では、ソース電極18には負電位が印可され、環状
領域23とN型半導体層12とのPN接合も空乏層が完
全に回復した状態となる。従って前記環状領域23に新
たに注入されたキャリア(電子)は行き場を失い、その
消滅はライフタイムによる消滅か、あるいは前記空乏層
を超えてドレインから供給されるホールのドリフト電流
によってしか消滅できない。これらの消滅は電極に引き
抜かれるのに比べて遙かに時間がかかる。
【0024】従って、時刻t3から時刻t4までは前記
環状領域23内部でのキャリアの消滅による電流波形が
支配的となり、時刻t4になって、始めて環状領域23
に蓄積されたキャリアが消滅する。このように、環状領
域23では蓄積キャリアの消滅が部分的に遅延するの
で、N型半導体層12のキャリアがほぼ消滅する時刻t
3から環状領域23のキャリアが消滅する時刻t4間ま
での間で、電流波形の傾きが変化するような特性を持た
せることができるのである。
【0025】尚、阻止領域24から環状領域23までの
横方向の距離は、少なくとも深さ方向の距離より同じか
大とする。これは寄生トランジスタ27の電流増幅率を
小さく保つためであり、阻止領域24はゲート電極17
をマスクとして形成するので、ゲート電極17は環状領
域23にオーバーラップさせている。以上に説明した本
発明の縦型MOSFET装置は、環状領域23で蓄積キ
ャリアの消滅を部分的に遅延させたので、逆回復特性の
電流波形が筅頭値IRPを迎えた後に傾きが2段階に変化
するような特性とすることができる。これは、逆回復時
間trrを短く、つまり蓄積電荷量Qrr(図5の斜線
部分の面積)が小さい状態を維持したままで、電流波形
が筅頭値IRPを迎えてから完全にゼロになるまでの時間
tdを長くできることを意味する。よって、ソフトリカ
バリー特性に優れたダイオードDを内蔵することができ
る。また、ライフタイムキラー物質の導入によりさらに
逆回復時間trrを短くしても、環状領域23の作用に
より電圧波形のリンギング等が生じることのないダイオ
ード特性にでき、誘導性負荷駆動用素子として最適のダ
イオードDを内蔵できるものである。
【0026】さらに本発明の最大のメリットは、コンタ
クト部26間の間隔を適宜変更することにより電流波形
を任意にコントロールすることが可能であるという点で
ある。これはピンチ抵抗Rの値を変更することで環状領
域23に新たなキャリアの注入を引き起こす時刻を変更
できるからであり、パターン変更だけで任意の波形が得
られるので、製造上のメリットは大である。但しコンタ
クトホール26間の距離が小さすぎると、PN接合がO
Nできなくなるので、その間隔はおおむね数mm以上の
距離を要する。
【0027】図6は本発明をIGBT(絶縁ゲートバイ
ポーラトランジスタ)に適用した例を示す。図1の構成
に加えて、ドレイン側にP+層とN+層とが交互に連続
するユニバーサル基板28を追加している。通常のIG
BTはP+基板を用いるが、P+基板では環状領域23
とN型半導体層12とのPN接合が本発明のダイオード
Dとして機能できないので、ユニバーサル基板28とし
てある。
【0028】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明によれば蓄
積キャリアの消滅が部分的に遅延する領域を形成するこ
とで、逆回復特性の電流波形の傾きが2段階に変化する
ように形成できる。従ってMOSFET内蔵のダイオー
ドDの逆回復特性を、蓄積キャリアQrrを小さく維持
したままで期間tdを増大できるという、ソフトリカバ
リーに最適の特性にできる利点を有する。このMOSF
ETを回路に使用する場合は、従来の外付けダイオード
が不要になるので、回路構成を簡素化できる利点を有す
る。また、電圧波形のリンギングを環状領域23の作用
で防止できるので、ライフタイムキラー物質の導入によ
り、さらにダイオードDの高速化を図れる利点を有す
る。
【0029】さらに本発明は、コンタクト部分26間の
間隔を適宜変更することにより電流波形を任意にコント
ロールすることが可能であるという利点をも有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための断面図である。
【図2】本発明を説明するための(A)拡大平面図、
(B)AA線断面図である。
【図3】本発明を説明するための等価回路図である。
【図4】蓄積キャリアの濃度変化を説明するための図で
ある。
【図5】逆回復特性を説明するための図である。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための断面図
である。
【図7】MOSFETの使用例を説明するための回路図
である。
【図8】逆回復特性を説明するための図である。
【図9】従来例を説明するための断面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通ドレインとなる一導電型の半導体層
    の表面に形成した逆導電型のベース領域、前記ベース領
    域の表面に形成した逆導電型のソース領域、前記ベース
    領域のチャンネル領域の上にゲート絶縁膜を介して形成
    したゲート電極を単位セルとし、 前記単位セルを多数個規則的に配列し、全体を前記ベー
    ス領域と前記ソース領域との両方にコンタクトするソー
    ス電極で接続した絶縁ゲート型半導体装置において、 前記セル部分を囲むように外周に逆導電型の環状領域を
    形成し、 前記環状領域の表面に逆導電型の阻止領域を設け、 前記ソース電極が、前記阻止領域の下部がピンチ抵抗と
    なるように前記環状領域の一部にコンタクトし、且つ前
    記阻止領域の表面にコンタクトすることを特徴とする絶
    縁ゲート型半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記環状領域を前記ベース領域と同時的
    に形成したことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート
    型半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記環状領域を前記ソース領域と同時的
    に形成したことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート
    型半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記一導電型型の半導体層と前記ベース
    領域とが形成するPN接合に、ライフタイムキラー物質
    を導入したことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート
    型半導体装置。
JP6313541A 1994-12-16 1994-12-16 絶縁ゲート型半導体装置 Pending JPH08172183A (ja)

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JP6313541A JPH08172183A (ja) 1994-12-16 1994-12-16 絶縁ゲート型半導体装置

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JP6313541A JPH08172183A (ja) 1994-12-16 1994-12-16 絶縁ゲート型半導体装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100401737B1 (ko) * 1996-12-27 2003-12-18 페어차일드코리아반도체 주식회사 고내압 구조를 가지는 반도체소자
EP2383790B1 (en) * 2001-04-04 2019-07-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Semiconductor device with a drain region underlying a gate contact pad

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KR100401737B1 (ko) * 1996-12-27 2003-12-18 페어차일드코리아반도체 주식회사 고내압 구조를 가지는 반도체소자
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