JPH08171985A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置

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JPH08171985A
JPH08171985A JP31507694A JP31507694A JPH08171985A JP H08171985 A JPH08171985 A JP H08171985A JP 31507694 A JP31507694 A JP 31507694A JP 31507694 A JP31507694 A JP 31507694A JP H08171985 A JPH08171985 A JP H08171985A
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JP
Japan
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microwave
power
waveguide
heating
transmission line
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Application number
JP31507694A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Ogi
裕和 扇
Kazuhisa Kaneko
一久 金子
Kenichi Kasaba
賢一 笠羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、簡易な電力検出機構を提供すること
を目的とする。 【構成】本発明は、被加熱物を配置する加熱槽と、前記
加熱槽にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、前
記マイクロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導波管
と、前記導波管と接続する2つの結合孔を介して前記導
波管内を伝搬するマイクロ波の電力を検出する電力検出
部とを備え、前記電力検出部は、前記2つの結合孔上に
所定の長さの伝送路を設けることで前記導波管内を伝搬
するマイクロ波の電力を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波の照射によ
り加熱するマイクロ波加熱装置に関し、特にその電力検
出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波加熱装置においては、加熱装
置内部に設置された物体の水分量に応じて、照射される
マイクロ波の吸収量が異なる。一般に、物体の水分量が
少なくなるに従ってそのマイクロ波吸収量は減少し、マ
グネトロンへの反射量が増大するとされている。このマ
グネトロンへの反射量が大きいと、マグネトロンが加熱
され、マグネトロンの損傷等につながる。従来は、マグ
ネトロンを加熱から保護するために、マグネトロンにサ
−モスタットを取付けていた。つまり、このサ−モスタ
ットにより、マグネトロンの温度を監視し、一定の温度
になるとマグネトロンの駆動を強制的に停止していた。
【0003】また、サ−モスタットの代わりに電力検出
器によりマグネトロンに反射する反射電力を検出する方
法もとられている。これは、前述の温度検出に比べて、
検出の感度が良いという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の反射電力検出器
は、導波管を組み合わせた構成であるため、その接続機
構として導波管フランジやテ−パ−管を備える必要があ
った。また、検出した電力を検波装置に接続するには同
軸導波管変換等を行う必要があった。
【0005】一方、マイクロ波加熱装置は、加熱装置内
部に設置された物体に均一にマイクロ波を照射するため
に、マイクロ波照射部を加熱容器の中央に設置されてお
り、このため、マイクロ波加熱装置の給電部を簡易な構
造とするには、この中央に設置されたマイクロ波照射部
とマグネトロンとを接続する導波管は、加熱容器上に蓋
をしたような構造で加熱容器と一体化する必要がある。
【0006】このような加熱容器と一体化した蓋状の導
波管に、従来の導波管フランジを有する電力検出器を接
続するには、導波管フランジを挿入できるよう給電用導
波管を加熱容器上に浮かして固定する必要があるが、こ
の場合、新たにマイクロ波照射部と接続するためのベン
ド管を設けたり、給電用導波管を保持する構造が必要と
なり構成が複雑になってしまう。
【0007】従って、このように、装置全体を加熱容器
と一体化した簡易で強度のある構成とするには、電力検
出部をこの給電用導波管と一体化可能な構成にする必要
が生ずる。さらには、電力検出部の出力をマグネトロン
制御用に処理する回路も含めて一体化させたい。
【0008】本発明の第一の目的は、簡易な電力検出機
構を提供することにある。
【0009】さらに本発明の第二の目的は、電力検出部
の出力をマグネトロン制御用に処理する回路も含めた加
熱装置全体を加熱容器と一体化させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の第一の
目的を達成するため、被加熱物を配置する加熱槽と、前
記加熱槽にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、
前記マイクロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導波管
と、前記導波管と接続する2つの結合孔を介して前記導
波管内を伝搬するマイクロ波の電力を検出する電力検出
部とを備え、前記電力検出部は、前記2つの結合孔上に
所定の長さの伝送路を設けることで前記導波管内を伝搬
するマイクロ波の電力を検出する。つまり、給電用導波
管の上面にマイクロ波伝送用基板を設け、そのマイクロ
波伝送用基板の裏面(一部)と給電用導波管とを接続す
る2個の結合孔を設け、例えば、導波管側からみた2個
の結合孔間の距離は導波管の管内波長の1/4、基板上
の伝送路からみた2個の結合孔間の距離は伝播波長の5
/4となるようなに伝送路を設けた。また、マイクロ波
伝送用基板は、金属製導体板の間に誘電体を挟んだ構造
であり、例えばトリプレ−ト構造を用いれば、出力され
るマイクロ波電力を検波器に接続するコネクタをこの基
板の上面に直接設置することができる。
【0011】さらに、本発明は、上記の第二の目的を達
成するために、被加熱物を配置する加熱槽と、前記加熱
槽にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、前記マ
イクロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導波管と、前
記導波管内を伝搬するマイクロ波の電力を検出する電力
検出部と、前記電力検出部の検出結果に基づいて前記マ
イクロ波供給部を制御する制御部とを一体化させた。つ
まり前述の本発明の簡易な電力検出装置は、基板上に配
置することができるので、さらにその伝送路に出力され
る電力を検波するダイオ−ドや、この出力をマグネトロ
ン駆動電力制御用信号に変換するための電子回路とを同
時に形成した。これにより、よりコンパクトな制御回路
部を実現することが可能となり、その制御回路部も含め
た加熱装置全体を加熱容器と一体化させる。
【0012】
【作用】本発明のマイクロ波加熱装置は、給電用導波管
に基板状の伝送路を設置し、マグネトロンから負荷側
(加熱容器)に入射するマイクロ波及び、負荷側(加熱
容器)から反射するマイクロ波の一部を上記の基板状伝
送路より出力することで電力の検出を行う。
【0013】従来は、導波管同士のカップリングであっ
たため、導波管の管内波長λwのみを考慮すれば良かっ
たが、本発明では導波管に代えて基板を用いるので、導
波管の管内波長λwと、基板上の伝送路の波長λpが異
なってしまう。
【0014】一般に導波管の基本モードの管内波長λw
は、導波管の断面の長い方の一辺の長さををaとすると
以下のようになり、 λw=1/√(f/c)2−(1/2a)2 ………(1) また、基板上の伝送路の波長λpは、以下のようにな
る。
【0015】 λp=c/f√ε ………(2) ただし、f:周波数、ε:基板の実効誘電率、c:光速
(定数) そのためマイクロ波の出力を基板上で検出するには、結
合孔c1,c2の距離Lwと、c1,c2の伝送路の長
さLpに距離差を設けることが必要となる。
【0016】この原理について、図5を用いて説明す
る。
【0017】図5は、マイクロ波の伝搬する導波管16
と、本発明の電力検出部である基板2と、導波管16と
基板2とを結合する2つの結合孔15を拡大した図であ
る。なお、図5においては、マイクロ波供給部(例えば
マグネトロン)から加熱槽にマイクロ波が照射される場
合を示しており、そのマイクロ波は矢印の方向に進むも
のとする。
【0018】ここで、アンテナ(図示せず;加熱槽へマ
イクロ波を照射するために導波管の開口面に設けられて
いる)への入射電力をp1、アンテナからの反射電力を
p2、マイクロ波伝送路用基板2上の出力をq1,q
2、結合孔c1,c2の距離をLw、c1,c2の伝送
路の長さをLp、給電用導波管の管内波長をλw、伝送
路の波長をλpとする。
【0019】マイクロ波が導波管16を伝搬すると、結
合孔c1,c2から基板2にその一部が伝搬することと
なる。結合孔c1とc2にはLwの距離差があるため、
図5に示すように、〜のマイクロ波の流れが生ず
る。
【0020】まず、基板2におけるとの位相差θA
およびとの位相差θBを式(3)および(4)に示
す。
【0021】 θA=Kp・Lp+Kw・Lw =2π(Lp/λp+Lw/λw) ……… (3) θB=Kp・Lp−Kw・Lw =2π(Lp/λp−Lw/λw) ……… (4) なお、Kp=2π/λp、Kw=2π/λw また、物理的に、結合孔c1,c2の距離をLwに対し
て、c1,c2の伝送路の長さLpはLwより短くなる
ことはなく、必ずLp≧Lwとなる。同様に給電用導波
管の管内波長λwに対して、基板上の伝送路の波長λp
は一般にλp<λwとなる。
【0022】次に、位相差θAを同相に、位相差θBを逆
相にする。この関係を式(5)および(6)に示す。θ
Aが同相とは、とが互いに強め合うことを意味し、
θBが逆相とは、とが互いに打ち消し合うことを意
味する。このような条件を満たすように、Lp、Lw、
λp、λwを設定すれば、マイクロ波伝送路用基板2上
の出力q1、q2を得ることが可能となる。つまり、位
相差θAを同相に、位相差θBを逆相にすることで、マイ
クロ波の入射電力p1を出力q1の値として検出する
(出力q2は、その出力がでないよう位相差θBを逆相
にしているため)。
【0023】 θA=2π(Lp/λp−Lw/λw)=2nπ (n:整数) ……… (5) θB=2π(Lp/λp+Lw/λw)=(2m+1)π (m:整数) ……… (6) さらに、式(5)および(6)は、以下のようになる。
【0024】 Lp/λp−Lw/λw=n ……… (7) Lp/λp+Lw/λw=(2m+1)/2 ……… (8) ここで、式(7)と式(8)を加算、減算する。
【0025】 2Lp/λp=n+m+1/2>0 ……… (9) 2Lw/λw=m+1/2−n>0 ……… (10) なお、Lp>Lw 以上のように、式(9)、(10)を満たすように、L
p、Lw、λp、λwを設定すれば、マイクロ波伝送路
用基板2上の出力q1を検出することができる。これに
より、アンテナへの入射電力p1が、結合孔からどのく
らいの割合で漏れ込むのかを予め算出しておけば、検出
したマイクロ波伝送路用基板2上の出力q1からアンテ
ナへの入射電力p1が求まる。
【0026】同様にして、アンテナからの反射電力p2
についても算出できる。この場合、加熱槽からマイクロ
波供給部(例えばマグネトロン)にマイクロ波が照射さ
れるので(図示せず)、マイクロ波伝送路用基板2上の
出力q2にその値が検出できるようにすれば、前述の入
射電力p1と反射電力p2が同時に求めることが可能と
なる。
【0027】このような電力検出機構を実現することに
より、電力検出部を基板上に配置することが可能とな
り、さらには蓋状の構造で加熱容器と一体化が図られた
給電用導波管上にマグネトロンの制御回路を構成するこ
とができ、コンパクトなマイクロ波加熱装置となる。こ
こで言う制御回路とは、電力検出結果に基づいて、マグ
ネトロンを強制的に停止させてマグネトロンを加熱から
保護したり、非加熱物の水分量を算出し、マグネトロン
の駆動を制御する回路のことである。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。第1図は本発明の給電用導波管の上面に2個の
結合孔を設け、この上に金属製導体板の間に誘電体を挟
んだ構造のマイクロ波伝送路用基板を設置して電力検出
部を構成した一実施例を示し、第1図(a)は平面図、
第1図(b)は側面図である。
【0029】この装置は、給電用導波管1、マイクロ波
照射部2、マイクロ波伝送路用基板3、加熱容器4、結
合孔c1,c2等より構成される。ここで、アンテナへ
の入射電力をp1、アンテナからの反射電力をp2、マ
イクロ波伝送路用基板上の出力をq1,q2、結合孔c
1,c2の距離をLw、c1,c2の伝送路の長さをL
p、給電用導波管の管内波長をλw、伝送路の波長をλ
pとする。
【0030】本実施例では、結合孔c1,c2の距離L
w、c1,c2の伝送路の長さLpを、式(9)、(1
0)の条件を満たすよう設定した。
【0031】まず、式(9)、(10)は以下のように
変形できる。
【0032】 λp(n+m+1/2)>λw(m+1/2−n) ……… (11) ここで、給電用導波管1、マイクロ波伝送路用基板3と
して、f=2.45GHz、C=3×1011、a=9
5.3(断面のもう一辺b=54.6)、ε=4を採用
するとそれぞれの波長は式(1)及び(2)より、λw
=173.6、λp=61.2となる。これより式(1
1)は以下のようになる。
【0033】 n+m+1/2>2.8(m+1/2−n) ……… (12) この条件を満たすようLw、Lpを決定すれば良いので
あるが、電力検出部を小型化するには、nとmの組合せ
を最も小さい値にしたい。
【0034】従って、式(12)を満たす最も小さな組
合せであるn=m=1を採用する。
【0035】この値から、Lw、Lpは以下のように導
きだされる。
【0036】Lw = λw/4 Lp = 5×λp/4 ただし、これは、λw=173.6、λp=61.2の
特性を持つ装置において小型化を図った一例であるの
で、加熱装置の大きさや、加熱装置に採用される給電用
導波管およびマイクロ波伝送路用基板の特性に応じて値
が変わることは言うまでもない。
【0037】一般に、従来、結合孔c1,c2の距離L
wは、Lw = λw/4となるように設定されている
ことから、本実施例のようにLp = 5×λp/4と
することが、マイクロ波の伝搬特性などからしても最適
なものと考える。つまり従来、導波管で構成される電力
検出器は、構造上、Lw=Lp=λw/4であったが、
本実施例のように構造上、Lp>Lwの関係である場合
は、Lp = 5×λp/4としなければならない。
【0038】また、本実施例では、このようなLw、L
pを持たせるために、図1に示すごとく、Lpは2つの
結合孔を結ぶようにU字型に配線している。
【0039】このような条件とした場合、入射電力p1
および反射電力p2は以下のようになる。
【0040】まず、結合孔c1より伝送路に入射しq1
へ出力するものと、結合孔c2より伝送路に入射しq1
へ出力するものとに生じる位相差を求める。式(3)に
前述のLw=λw/4、Lp=5×λp/4を代入す
る。
【0041】 θA=2π(Lp/λp+Lw/λw) =2π(5/4+1/4) =3π ………(13) その位相差θAは式(13)で表されるように、位相が
反転しており、q1に出力されないことを示している。
【0042】次に、結合孔c1より伝送路に入射しq2
へ出力するものと、結合孔c2より伝送路に入射しq2
へ出力するものとに生じる位相差を求める。式(4)に
前述のLw=λw/4、Lp=5×λp/4を代入す
る。
【0043】 θB=2π(Lp/λp−Lw/λw) =2π(5/4−1/4) =2π ………(14) その位相差θBは式(14)で表されるように、位相が
同相にて入力しており、q2に出力が発生することを示
している。
【0044】以上のように、入射電力p1は、一部が結
合してq2のみから出力され、q1からは出力されない
ことがわかる。
【0045】同様にして、反射電力p2は、一部が結合
してq1のみから出力され、q2からは出力されないこ
とがわかる。
【0046】第3図は、本発明のマイクロ波伝送用基板
としてトリプレ−ト構造を用い、出力されるマイクロ波
電力を検波器に接続するコネクタをこの基板の上面に直
接設置した一実施例を示す。
【0047】2は導波管、11は基板、12は基板に設
けられた伝送路、10は基板に取り付けるコネクタ、1
3はコネクタの同軸部、14はコネクタの芯線、15は
結合孔である。
【0048】この実施例では、コネクタ10の外部導体
を基板11の導体板に固定し、コネクタの芯線14をト
リプレ−ト中の伝送路12と接続している。これにより
伝送路から得られる出力電力は、コネクタを介して測定
装置もしくは制御回路に送出される。
【0049】次に、本発明の電力検出部を構成するマイ
クロ波伝送用基板上に、マグネトロン駆動電力制御回路
を設けた一実施例について第4図を用いて説明する。
【0050】第4図において、同一の基板16上に、電
力検出器、検波ダイオ−ド、制御用信号に変換するため
の電子回路を形成する一体化した制御回路として導波管
上に設置しており、コンパクトなマイクロ波乾燥装置を
構成している。
【0051】つまり、被加熱物を配置する加熱槽6と、
前記加熱槽にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部4
と、前記マイクロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導
波管2と、前記導波管内を伝搬するマイクロ波の電力を
検出する電力検出部および前記電力検出部の検出結果に
基づいて前記マイクロ波供給部を制御する制御部を備え
た基板16とを一体化した加熱装置を実現している。当
然、マイクロ波供給部4とマイクロ波供給部を制御する
制御部との回路は接続されている。
【0052】マイクロ波供給部4、電力検出回路及び制
御回路を備えた基板16、加熱槽2の電気的な接続関係
を第6図及び第7図を用いて説明する。
【0053】第6図は、加熱槽が過度に加熱された場合
の保護についての回路構成、特に電力検出部からの信号
をアナログ的に処理してマイクロ波発生装置を制御する
例を示す。
【0054】本加熱装置は、マイクロ波を発生するマイ
クロ波発生装置4、そのマイクロ波により加熱される加
熱槽6、マイクロ波発生装置4と加熱槽6との間を伝搬
するマイクロ波の入射電力もしくは反射電力を検出する
本発明の電力検出部17、電力検出部により検出された
入射電力を測定する出力電力信号処理回路26、電力検
出部17と出力電力信号処理回路26とを接続する検波
ダイオード18b、マイクロ波発生装置4への供給電源
をon/offするリレー回路25、電力検出部により
検出された反射電力が所定値になった場合にリレー回路
25を動作させるためのスイッチ用のトランジスタ2
0、電力検出部17とスイッチ用のトランジスタ20と
を接続する検波ダイオード18aおよびその検出値をト
ランジスタの動作範囲の値まで増幅する増幅器19とか
ら構成される。
【0055】このように構成することで、本発明の電力
検出部により検出された結果に基づき、その値が所定値
を超した場合に、リレーを動作させ、マイクロ波供給部
4となるマグネトロンの動作を停止させる。
【0056】例えば、本制御方式を、乾燥制御に適用す
る場合は以下のようすれば良い。
【0057】(1) マグネトロンの出力電力を検出し
マグネトロンが正常に駆動しているかの監視を行う。
【0058】(2) マグネトロンからの反射電力を検
出し加熱容器内部の乾燥状態を監視し、反射電力がある
一定以上になるとマグネトロンの駆動を停止させる乾燥
判定の処理を行う。
【0059】(3) なんらかの異常により反射電力が
増大した場合、反射電力がある一定以上になるとマグネ
トロンの駆動を停止させることとし、反射電力の増大に
対するマグネトロンの保護を行う。
【0060】これにより加熱槽内が必要以上に加熱され
た場合、例えば誤って非加熱物が配置されてなかった場
合や、非加熱物の水分がほとんど無くなってしまった場
合等においては、マイクロ波の反射電力が急激に増加す
るので、制御回路に所定値を設定することで、加熱装置
を保護することとなる。
【0061】なお本加熱装置では、入射電力を検出し、
出力信号処理回路に導いているが、このようにすること
で、マイクロ波の出力の確認が可能となり、マイクロ波
の使用状況を監視することもできる。
【0062】次に第7図は、マイコンを利用して、電力
検出装置により検出される電力値に対応させて非加熱物
の状態を記憶させたものであり、これにより加熱装置に
おいて非加熱物の状態に応じた制御が可能となる。
【0063】第7図において、第6図と異なる点は、電
力検出装置により検出した入射電力と出力電力とをセレ
クタ21、およびA/D変換器22を介してマイコン2
3に導いたことである。なおセレクタ21は入射電力と
出力電力を適宜選択してA/D変換器22の入力とす
る。マイコンでは、入射電力/出力電力を算出し、その
算出結果が所定値になったら、第6図同様にリレーを動
作させ、マイクロ波供給部4となるマグネトロンの動作
を停止させる。マイコンに記憶させる状態としては、電
力(入射電力、反射電力)と水分量の関係などが挙げら
れる。ここで入射電力/出力電力を求めた理由は、マグ
ネトロン自体が経時的に劣化するので、入射電力と出力
電力との比をとることで、加熱装置内の状態(特に乾燥
状態)を精度良く検出できるからである。
【0064】これにより、第6図同様に検出される電力
値が、所定値になった場合にマグネトロンのon/of
f等の動作を細かに制御することができる。
【0065】以上のような制御回路を基板上に取り付け
ることで、本発明の期待する一体化を実現した。
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基板を用
いた簡易な電力検出機構を実現できる。また、この電力
検出機構を加熱装置に適用することで、電力検出部の出
力をマグネトロン制御用に処理する回路も含めた加熱装
置全体を加熱容器と一体化させることができる。また、
この制御回路により、水分が少なくなると反射電力が増
加することを利用してマイクロ波加熱装置の乾燥制御を
実施したり、マグネトロンの保護に用いたりすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の電力検出部の平面図 (b)本発明の電力検出部の側面図
【図2】給電用導波管を加熱容器と一体化した図
【図3】マイクロ波伝送路用基板としてトリ一プレート
基板を用いた一実施例の断面図である。
【図4】制御回路を有するマイクロ波加熱装置の一実施
例の射視図
【図5】本発明の原理図
【図6】制御回路を有するマイクロ波加熱装置の一実施
【図7】制御回路を有するマイクロ波加熱装置の一実施
【符号の説明】
1 … マイクロ波照射部(アンテナ) 2 … 導
波管 3 … マイクロ波伝送路 4 … マ
グネトロン 5 … 電源トランス 6 … 加
熱容器 7 … マイクロ波の照射 8 … 被
乾燥物 9 … 導波管固定要のつば 10 … コ
ネクタ− 11 … 基板 12 …
トリプレ−トの導体 13 … コネクタ−の同軸部 14 …
コネクタ−の芯線 15 … 結合孔 16 …
制御用回路 17 … 電力検出部 18a,b
… 検波ダイオード 19 … 増幅器 20 …
トランジスタ 21 … セレクタ 22 …
AD変換器 23 … マイコン 24 …
DC電源 25 … リレー 26 …
信号処理回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物を配置する加熱槽と、前記加熱槽
    にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、前記マイ
    クロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導波管と、前記
    導波管と接続する2つの結合孔を介して前記導波管内を
    伝搬するマイクロ波の電力を検出する電力検出部とを備
    え、前記電力検出部は、前記2つの結合孔上に所定の長
    さの伝送路を設けることで前記導波管内を伝搬するマイ
    クロ波の電力を検出することを特徴とするマイクロ波加
    熱装置。
  2. 【請求項2】 前記伝送路の長さLpは、以下の式を満たす 2Lp/λp=n+m+1/2>0 2Lw/λw=m+1/2−n>0 Lp>Lw Lw:2つの結合孔間の距離 λp:伝送路における波長 λw:導波管内における波長 n、m:整数 ことを特徴とする請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 【請求項3】前記伝送路の長さLp、2つの結合孔間の
    距離Lw、伝送路における波長λp、および導波管内にお
    ける波長λwの関係が以下の式を満たす Lw=λw/4 Lp=5λp/4 ことを特徴とする請求項2記載のマイクロ波加熱装置
  4. 【請求項4】前記電力検出部は、前記伝送路に出力され
    る電力に基づいて前記マイクロ波供給部の駆動を制御す
    る制御部を含むことを特徴とする請求項1、2及び3記
    載のマイクロ波加熱装置。
  5. 【請求項5】被加熱物を配置する加熱槽と、前記加熱槽
    にマイクロ波を供給するマイクロ波供給部と、前記マイ
    クロ波供給部と前記加熱槽とを接続する導波管と、前記
    導波管内を伝搬するマイクロ波の電力を検出する電力検
    出部と、前記電力検出部の検出結果に基づいて前記マイ
    クロ波供給部を制御する制御部とを一体化させたことを
    特徴とするマイクロ波加熱装置。
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