JPH08171101A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JPH08171101A
JPH08171101A JP31506194A JP31506194A JPH08171101A JP H08171101 A JPH08171101 A JP H08171101A JP 31506194 A JP31506194 A JP 31506194A JP 31506194 A JP31506194 A JP 31506194A JP H08171101 A JPH08171101 A JP H08171101A
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JP
Japan
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light
tft
shielding film
liquid crystal
active layer
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JP31506194A
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Michiya Kobayashi
道哉 小林
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TFTの光リーク電流の発生を抑え、液晶印
加電圧をTFTのオフ時に確実に保持して表示画像のコ
ントラスト比の向上やクロストークの低減など表示性能
の向上を実現した液晶表示装置を簡易な製造プロセスに
よって製作する。 【構成】 遮光膜115の上に、SiO2 からなる第1
の層間絶縁膜116が形成されている。この第1の層間
絶縁膜116の厚さは 1μmとした。そしてこの第1の
層間絶縁膜116の上に前記の遮光膜115と同一の平
面形状の第1のp−Siが成膜され、これを遮光膜11
5を用いた裏面露光でパターニングして、活性層121
が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置の製造方
法に係り、特に高い画像表示品質の液晶表示装置を実現
する液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の高速化・表示の高品位化
には、表示画素ごとにスイッチングトランジスタを設け
たアクティブマトリックス型が主流であり、スイッチン
グトランジスタには非晶質シリコン(a−Si)、また
は多結晶シリコン(p−Si)による薄膜トランジスタ
(TFT)を用いるのが一般的である。
【0003】a−Siを活性層をはじめとして各部位の
材料として用いて作製されたTFTは、安価なガラス基
板上に大面積にわたって比較的高歩留りで形成が可能な
ため、OA用ディスプレイや壁掛けテレビといった大型
の表示装置に好適であると言える。
【0004】一方、p−Siを用いたTFTは、キャリ
アの移動度が数10〜 200cm2 /Vsと大きく、TFT
の素子寸法が小さくとも液晶表示画素を十分実用的に駆
動することができ、かつ駆動回路も同一基板上にその周
辺部に一体で形成できるため、プロジェクションテレビ
やビデオカメラのビューファインダといった、小型・高
精細が要求される用途に適している。
【0005】図3に、液晶表示パネルの概要構成を示
す。液晶表示パネルは、表示画素がマトリックス状に配
列されたアレイ基板310と、遮光膜(いわゆるブラッ
クマトリックス)330およびカラーフィルタ等が配設
された対向基板320と、それら両基板の間隙に周囲を
封止して液晶組成物を注入してなる液晶層とからその主
要部が構成されたものである。
【0006】このような液晶表示パネルで画像を表示す
るには、液晶表示パネルの両面に偏光板341、342
を配置し、光源350を通常、対向基板320側に配置
して、光源350からの光の透過を液晶表示パネルによ
り変調することで行なう。
【0007】ここで、画素のスイッチングトランジスタ
としてp−Siを用いた場合におけるTFTの光リーク
電流の発生について説明する。
【0008】p−Siを用いたTFTに光が入射する
と、そのTFTのチャネル部で光励起に起因したキャリ
アが発生するため、TFTがオフとなるべき動作電圧条
件下でも電流が流れてしまう(以下、この電流を光リー
ク電流と呼ぶ)。
【0009】このため、TFTのスイッチ動作で画像信
号電圧を所定の表示画素(画素セル)に書き込んだ後に
その電圧を正しくそのままには保持できなくなる。つま
り書き込まれた電圧は、TFTがオフの間はそのまま所
定の時間にわたって保持されていなければならないが、
TFTがオフであるにも関わらず上記の光リーク電流が
流れるので、これにより表示画素の電圧が変化してしま
う。
【0010】そこで、この現象を防ぐために、光源を対
向基板側に置いた場合、対向基板にブラックマトリック
スと呼ばれる遮光膜を配設し、この遮光膜によってアレ
イ基板のTFTに入射する光を防ぐことが従来一般に行
なわれてきた。このような従来の技術によれば、光がT
FTの上方から(すなわちゲート電極側から)直接入射
することは防ぐことができる。
【0011】しかしながら、間接光がTFTに照射され
るのを防ぐことはできない。
【0012】即ち、図4に示すように、液晶表示パネル
に一旦入射した光400が、アレイ基板401の出射側
表面402で反射したり、また液晶表示パネルを透過し
て出た光がその外側に配置された偏光板403をはじめ
その他の構造物との境界面などで反射して、TFT40
4の下方、即ち活性層405の下面側からTFT404
の活性層405に入射する。そしてこの入射した光によ
って活性層405でキャリヤが励起されて光リーク電流
が発生する。
【0013】上述のようなTFTへの間接光の入射の問
題は、いわゆるプロジェクション方式の表示装置のよう
に光源の光量が大きい場合に、特に顕在化する。
【0014】プロジェクション方式の表示装置における
光源の光量は、液晶表示パネルに入射する時点で通常 1
00万ルクス以上ある。
【0015】TFTへの直接入射光はブラックマトリッ
クスによる遮光効果で 100ルクス未満に抑えることがで
きる。
【0016】しかしながら、間接光については、アレイ
基板の出射側表面での光の反射率が4〜 5%であるため
(基板がガラス・周囲の環境が空気である場合)、数万
ルクスもの光がTFTに照射されることになる。
【0017】従って、TFTの光リーク電流は許容値以
上に大きくなり、各画素の液晶セルの電圧が一定には保
持できなくなる。その結果、表示画像のコントラスト低
下やクロストーク増大などの表示性能低下が生じる。
【0018】このような問題を解決するために、図5
(a)、(b)に示すような構造が考えられた。同図に
おいて、200は信号線、210は絶縁性基板、215
は遮光膜、220はTFT、230はそのTFT220
の活性層、240は走査線、250は補助容量線であ
る。TFT220とこのTFT220を形成する絶縁性
基板210との間に遮光膜215を形成し基板210の
光出射側表面での反射光を遮光膜215により遮断し
て、TFT220に照射されることを防ぐことが考えら
れる。同図に示すように、遮光膜215はITO画素電
極260以外の部分を覆うように形成されている。なお
図5(a)は平面図、(b)はそのB−B´断面図であ
る。
【0019】しかしながら、単に遮光膜215をTFT
220の下層に形成するだけでは、前述の光リーク電流
に起因した表示性能低下を改善することは殆どできない
ことを、我々は上記のような構造の従来の液晶表示装置
の実験を実施した結果、確認した。
【0020】これは、図5に示すように、液晶表示パネ
ルに入射しTFT220へは直接には入らなかった光が
TFT220の下層の遮光膜215の表面で反射して、
TFT220の活性層230に入射するからである。
【0021】上記のような光リーク電流の問題を解消す
るために、TFT220の下層の遮光膜215の形状を
スイッチング用薄膜トランジスタ素子の活性層230の
平面形状もしくはその活性層230の特にチャネル領域
の形状とほぼ同じ平面形状に形成することも考えられ
た。
【0022】しかしながら、このような構造を採用して
も、実際には依然としてTFT220に光リーク電流の
発生が観測された。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決するために成されたもので、その目的は、
TFTの光リーク電流の発生を抑え、液晶印加電圧をT
FTのオフ時に確実に保持して表示画像のコントラスト
比の向上やクロストークの低減など表示性能の向上を実
現した液晶表示装置を簡易な製造プロセスによって製作
することができる液晶表示装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置の
製造方法は、基板上に互いに交差するように複数の走査
配線と複数の信号配線とを配設し、該走査配線および該
信号配線に接続するように該走査配線および該信号配線
の交差部ごとにスイッチング素子としてのコプラナ型の
薄膜トランジスタ素子を形成し、該薄膜トランジスタ素
子ごとに接続された画素電極を形成し前記薄膜トランジ
スタ素子への光入射を遮るための遮光膜を前記絶縁性基
板と前記薄膜トランジスタ素子との間に形成してスイッ
チング素子アレイ基板を作製する工程と、前記スイッチ
ング素子アレイ基板に間隙を有して対向配置される対向
電極を形成して対向基板を作製する工程と、前記スイッ
チング素子アレイ基板と前記対向基板との間に液晶組成
物を注入・挟持させて液晶層を作製する工程とを有する
液晶表示装置の製造方法において、前記遮光膜となる材
料を成層し該層状の材料をパターニングして前記遮光膜
を作製する工程と、前記遮光膜上に絶縁膜を成層する工
程と、前記絶縁膜上に前記薄膜トランジスタ素子の活性
層となる活性層材料を成層する工程と、前記活性層材料
を、前記遮光膜を露光マスクとしてパターニングして前
記活性層を作製する工程と、を含むことを特徴としてい
る。
【0025】即ち、TFTの活性層とその下層の遮光膜
とをその形状がほぼ同じ(つまりフォトリソグラフィプ
ロセスにおける露光装置のレンズ系周差に起因した光の
若干のにじみやエッチングファクタによるテーパーやオ
ーバーエッチングなどの、誤差を除いては、形状がほと
んど同じ)であり、かつズレの無いようにする手段とし
て、活性層をパターニングする際に、下層の遮光膜パタ
ーンをフォトリソグラフィの露光マスクとして基板裏面
から露光を行なうことを骨子とする。このような本発明
に係るパターニング方法が、最も高精度かつ簡易な方法
でずれの僅少なパターニング方法であると言える。
【0026】なお、上記の活性層材料は、例えば気相成
長法により直接p−Siを成膜してもよく、あるいは気
相成長法等でa−Si膜を成長させ、その膜を固相成長
させるなどして成層してもよいことは言うまでもない。
いずれにせよその活性層を作製するために活性層材料を
パターニングする際に、裏面露光によってレジストを露
光しこのレジストパターンを用いたフォトリソグラフィ
法等により活性層材料をパターニングすることで本発明
は達成できる。
【0027】
【作用】図6に示すように、遮光膜215とTFT22
0の活性層230とが製造工程でずれており、遮光膜2
15の活性層230に対して平面的な位置関係が重なら
ずにらはみ出した部分で光が反射することが原因である
ことを、本発明者は見出だした。そのようなずれは、フ
ォトリソグラフィ工程におけるマスク精度やマスクの合
わせ精度等に起因するものである。 1: 1の等倍露光を
行なう場合には通常、マスク精度は 0.3〜 0.5μm、合
わせ精度は 0.5〜 1μm程度であった。
【0028】これに対して、本発明の作用は次の通りで
ある。即ち、遮光膜215をマスクとして用いて裏面露
光によりTFT220の活性層230をパターニングす
る。これにより、TFT220の活性層230の平面形
状を、遮光膜215の平面形状とほぼ同じ形状で、かつ
位置ずれが無いように形成することができる。
【0029】このため、TFT直下で光が反射して、T
FTに光が入るのを防ぐことができ、TFTの光リーク
電流を抑えることができる。その結果、表示画面におけ
るクロストークやコントラスト低下等の表示不良を解消
して、液晶表示装置の表示性能を向上することができ
る。
【0030】(なお、図6においては、図5と同様の部
位には同一の符号を付して示している。)
【0031】
【実施例】以下、本発明に係る液晶表示装置の製造方法
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0032】図1は本発明に係る液晶表示装置の表示画
素部分を抜き出して示す図で、(a)はその平面図、
(b)は(a)中のA−A´断面図である。
【0033】図1において、110は絶縁性基板、11
5は遮光膜、116は第1の層間絶縁膜、120はTF
T、121は活性層、122はゲート絶縁膜、123は
ゲート電極、124はソース(ソース領域)、125は
ドレイン(ドレイン領域)、130は第2の層間絶縁
膜、131はドレイン上開口部、132はソース上開口
部、140は信号配線、150はゲート配線、160は
画素電極、170は蓄積容量、171は蓄積容量下部電
極、172は蓄積容量誘電体膜、173は蓄積容量上部
電極、180は蓄積容量配線、石英基板110の上に、
Crからなる厚さ 300nmの遮光膜115が形成され
る。
【0034】この遮光膜115の上に、SiO2 からな
る第1の層間絶縁膜116が形成されている。この第1
の層間絶縁膜116の厚さは 1μmとした。
【0035】そしてこの第1の層間絶縁膜116の上に
前記の遮光膜115と同一の平面形状の第1のp−Si
が成膜され、これを遮光膜115を用いた裏面露光でパ
ターニングして、活性層121が形成されている。
【0036】この第1のp−Siはその一部分がTFT
120の活性層121として用いられる一方、これとは
別の一部分は蓄積容量170の蓄積容量下部電極171
として用いられる。
【0037】TFT120は、第1のp−Siによる活
性層121、熱酸化膜からなるゲート絶縁膜122、第
1のp−Siとは別層の第2のp−Siからなるゲート
電極123によってその主要部が形成されている。
【0038】ゲート電極123は上記の第2のp−Si
を用いて形成されたゲート配線150に連なる一体構造
となっている。このゲート電極123の両側にはTFT
120のソース124、ドレイン125があり、これら
はn型のドーパントであるP(燐)が打ち込まれ低抵抗
化されて形成されている。
【0039】このTFT120は第2の層間絶縁膜13
0によって覆われる。そしてTFT120のドレイン1
25は、前記の第2の層間絶縁膜130に穿設されたド
レイン上開口部131を通って、Cr・Alの 2層構造
からなる信号配線140に接続される。
【0040】一方、TFT120のソース124は、第
2の層間絶縁膜130に穿設されたソース上開口部13
2を通って、ITOからなる画素電極160に接続され
る。また、TFT120のソース124は第1のp−S
iを用いて形成された蓄積容量170の蓄積容量下部電
極171と連結している。
【0041】その蓄積容量下部電極171上には、熱酸
化膜からなる蓄積容量誘電体膜172が形成され、さら
にその上には第2のpoly−Siからなる蓄積容量上
部電極173が形成されている。
【0042】蓄積容量上部電極173は、蓄積容量配線
180と一体構造となっている。
【0043】以上のような本実施例の液晶表示装置の画
素領域の構造を、フォトリソグラフィ工程を用いて形成
していく。下記にその製造方法を、図2を参照しつつ詳
述する。
【0044】石英基板110上に、Crをスパッタ法に
より 300nm成膜した後、これをパターニングして、遮
光膜115を形成する(図2(a))。
【0045】続いて、減圧CVD法または常圧CVD法
により、SiO2 を全面に 1μm成膜し、第1の層間絶
縁膜116を形成する(b)。
【0046】引き続き、減圧CVD法によりアンドープ
の第1のp−Si190を 100nm成膜する(c)。
【0047】続いて、前記第1のp−Si190の上に
フォトレジスト191を塗布し、これを石英基板側から
露光する(d)。このとき、遮光膜115がマスクとし
て機能するので、露光の光学的周差や露光の波長に依存
した光のにじみなどの極微細な誤差を除いては遮光膜1
15と殆ど同一形状のレジストパターンをセルフアライ
ンで得ることができる。
【0048】その後、上記で成膜した第1のp−Si1
90をドライエッチングあるいはウェットエッチング等
によりパターニングして、TFT120の活性層121
および蓄積容量170の蓄積容量下部電極171を得る
(e)。
【0049】そしてこれ以降は、一般的なTFT形成工
程と同様にTFT120のアレイを完成し配線等を完成
して、TFTアレイ基板100を完成する(f)。TF
Tアレイの形成工程を略述すると、以下の通りである。
【0050】活性層121および蓄積容量下部電極17
1として用いた第1のp−Siの表面を熱酸化して、T
FT120のゲート絶縁膜122および蓄積容量誘電体
172を活性層121および蓄積容量下部電極171の
上に形成する。ゲート絶縁膜122の厚さは 100nmと
した。
【0051】引き続き、P(燐)をドープした第2のp
−Siを減圧CVD法で成膜した後、これをパターニン
グして、TFT120のゲート電極123・ゲート配線
150および蓄積容量上部電極173・蓄積容量配線1
80を形成する。
【0052】続いて、イオン注入法によりpMOS−T
FTとすべき場合にはB(ホウ素)を、nMOS−TF
Tとすべき場合にはP(燐)を注入して、TFT120
のソース124およびドレイン125とする。
【0053】続いて、減圧CVD法により、SiO2
全面に成膜し、第2の層間絶縁膜130を形成する。こ
の工程は前記のソース124・ドレイン125にドープ
した不純物の活性化をも兼ねている。
【0054】次に、スパッタ法によりITOを成膜しこ
れをパターニングして、画素電極160を形成する。
【0055】そしてTFT120のソース124・ドレ
イン125それぞれの直上を覆っている第2の層間絶縁
膜130をそれぞれ部分的にエッチングして開口する。
【0056】続いて、スパッタ法によりCr、Alの順
に成膜しこれをパターニングして、信号配線140を形
成する。
【0057】ここで、本発明として特に重要なのは、図
2(d)、(e)に示した工程、すなわち第1のp−S
i190を加工する工程であり、遮光膜115と第1の
p−Si190との形状の同一性および両者の位置合わ
せズレ量やハミダシ量(即ち第1のp−Si190の端
部と遮光膜115の端部との位置関係のずれ)が評価の
ポイントとなる。
【0058】本実施例では、前述の各層膜厚に対して露
光エネルギーを 100mJ/cm2 とした結果、第1のp
−Si190の端部と遮光膜115の端部との位置関係
は、第1のp−Si190が遮光膜115よりも 0.2μ
m内側になり、従来のような両者の位置合わせズレによ
って第1のp−Si190が遮光膜115よりも外側に
はみだすことはなくなった。
【0059】上記の第1のp−Si190が遮光膜11
5よりも内側に内向する寸法は、露光エネルギーや、各
層膜厚や、フォトレジストの材質などの諸条件によって
左右されるが、いずれの場合でも遮光膜115を用いた
本発明の技術のセルフアラインによれば、従来のような
遮光膜115と第1のp−Si190との位置的なズレ
を解消できる。
【0060】ここで、比較のために、TFTアレイ基板
に本発明に係る遮光膜を形成しない、従来構造による液
晶表示装置では、これをプロジェクション方式の表示装
置に用いて、入射光に 100万ルクスの光源を使用して画
像を投影した場合に、表示画像のコントラスト比が20:
1となった。またTFTアレイ基板の上でかつTFTの
下にITO画素電極部分を除く全ての領域に遮光膜を形
成した図5のような従来構造の場合、表示画像のコント
ラスト比は40: 1程度であった。
【0061】一方、本発明を用いた液晶表示パネルの場
合には、表示画像のコントラスト比は 150: 1までも向
上した。さらに、本発明を用いた液晶表示パネルでは、
クロストークも見受けられなくなった。これらの実験結
果は、本発明の技術によってTFTの光リーク電流が減
少・解消されたことを意味している。
【0062】このように、本発明によれば基板界面等で
の反射光がTFTへ間接的に入射することを抑えてTF
Tの光リーク電流を解消できることが確認できた。
【0063】なお、上述の実施例においては、TFT1
20の下の遮光膜115とTFT120との距離すなわ
ち第1の層間絶縁膜116の厚さを 1μmとし、このと
き遮光膜115の形状をTFT120のチャネルの平面
的サイズよりも前後左右それぞれ 0.2μm程度大きいも
のに形成できた。換言すれば、TFT120のチャネル
サイズは、遮光膜115の平面形状の外形寸法よりも周
囲 0.2μmずつ内向きに小さく形成できた。これは、T
FT120の活性層121のエッチングの際に、エッチ
ングファクタ等によりその断面がややテーパ状になるた
めと考えられるが、このようにTFT120のチャネル
サイズが遮光膜115よりも少し内向きに小さくなるこ
とにより、直接光や反射光の活性層121への入射をさ
らに効果的に防ぐことができるという利点があって、好
ましい。
【0064】このような遮光膜115の寸法を決定する
には、TFT120の下の遮光膜115とTFT120
との距離、および液晶表示パネル内を通過する光の伝播
方向を考慮するのがよい。
【0065】たとえば、光源光の出射主方向と液晶表示
パネルとが垂直に配置される場合、液晶表示パネル内を
通過する光の伝播方向は、反射等を経た間接入射光も含
めてそのほとんどがTFTアレイ基板の法線方向とのな
す角度は30°以内の伝播方向の光である。
【0066】従って、前記のチャネルの内向寸法は、T
FT120とその下の遮光膜115との距離、即ち第1
の層間絶縁膜の厚さwのtan30°倍程度(w×tan
30°)とするのが好ましい。
【0067】ただし、光源の光出射の主方向と液晶表示
パネルとが垂直でない場合には、上記の限りではなく、
その傾き角をも考慮にいれる必要があることは言うまで
もない。以上の関係を把握した上で、本発明の骨子であ
る遮光膜115をレジスト露光時のマスクとして用いた
セルフアラインによるフォトリソグラフィの諸条件を決
定することが望ましい。
【0068】以上の実施例においては、p−SiTFT
を用いたアクティブマトリックス型液晶表示装置に本発
明を適用した場合の一実施例について述べたが、本発明
の適用は上記の一実施例のみには限定されないことは言
うまでもない。
【0069】また、ブラックマトリックスの材料をはも
ちろん、各種薄膜の材料・製造方法を様々に変形して実
施することができることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、液晶表示パネルへ入射した光が直接・間
接にTFTに照射されることを防いで、TFTの光リー
ク電流の発生を抑え、液晶印加電圧をTFTのオフ時に
確実に保持することが可能となる。これにより表示画像
のコントラスト比の向上・クロストークの低減など表示
性能を向上するという効果を得ることができる。
【0071】さらには、TFTアレイ基板上でかつTF
Tの下層にITO画素電極部分を除くほぼ全領域に遮光
膜を形成した場合などにはゲート配線等の容量が寄生的
に増大して走査電圧パルスの遅延や鈍りなどの波形歪み
に起因した表示性能の低下が発生していたが、本発明に
よればそのようなではこのようなゲート配線容量等の寄
生的な増大もなく、それに起因した表示性能の低下もな
い。
【0072】すなわち、本発明によれば、TFTの光リ
ーク電流の発生を抑え、液晶印加電圧をTFTのオフ時
に確実に保持して表示画像のコントラスト比の向上やク
ロストークの低減など表示性能の向上を実現した液晶表
示装置を簡易な製造プロセスによって製作することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るp−SiTFTを用いた液晶表示
装置の表示画素部分を示す図である。
【図2】本発明に係るp−SiTFTを用いた液晶表示
装置の製造プロセスを示す図である。
【図3】従来の液晶表示パネルの概要構造を示す図であ
る。
【図4】従来の液晶表示パネルと入射光との関係を示す
概念図である。
【図5】従来のp−SiTFTを用いた液晶表示装置に
従来の技術に係る改良を施した場合の表示画素部分を示
す図である。
【図6】従来のp−SiTFTを用いた液晶表示装置に
従来の技術に係るさらなる改良を施した場合の表示画素
部分を示す図である。
【符号の説明】
110………絶縁性基板 115………遮光膜 120………TFT 121………活性層 122………ゲート絶縁膜 123………ゲート電極 124………ソース 125………ドレイン 160………画素電極 170………蓄積容量 171………蓄積容量下部電極 180………蓄積容量配線 190………第1のpoly−Si 191………フォトレジスト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に互いに交差するように複数の走
    査配線と複数の信号配線とを配設し、該走査配線および
    該信号配線に接続するように該走査配線および該信号配
    線の交差部ごとにスイッチング素子としてのコプラナ型
    の薄膜トランジスタ素子を形成し、該薄膜トランジスタ
    素子ごとに接続された画素電極を形成し前記薄膜トラン
    ジスタ素子への光入射を遮るための遮光膜を前記絶縁性
    基板と前記薄膜トランジスタ素子との間に形成してスイ
    ッチング素子アレイ基板を作製する工程と、前記スイッ
    チング素子アレイ基板に間隙を有して対向配置される対
    向電極を形成して対向基板を作製する工程と、前記スイ
    ッチング素子アレイ基板と前記対向基板との間に液晶組
    成物を注入・挟持させて液晶層を作製する工程とを有す
    る液晶表示装置の製造方法において、 前記遮光膜となる材料を成層し該層状の材料をパターニ
    ングして前記遮光膜を作製する工程と、 前記遮光膜上に絶縁膜を成層する工程と、 前記絶縁膜上に前記薄膜トランジスタ素子の活性層とな
    る活性層材料を成層する工程と、 前記活性層材料を、前記遮光膜を露光マスクとしてパタ
    ーニングして前記活性層を作製する工程と、を含むこと
    を特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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