JPH08170928A - 計量信号の処理方法および処理装置 - Google Patents

計量信号の処理方法および処理装置

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JPH08170928A
JPH08170928A JP20913895A JP20913895A JPH08170928A JP H08170928 A JPH08170928 A JP H08170928A JP 20913895 A JP20913895 A JP 20913895A JP 20913895 A JP20913895 A JP 20913895A JP H08170928 A JPH08170928 A JP H08170928A
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JP20913895A
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Yoshihiro Nakamura
嘉宏 中村
Susumu Shioji
進 塩路
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Ishida Co Ltd
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Ishida Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】物品の重量が広い範囲であっても、自動的に高
速計量が可能な計量信号の処理方法または処理装置を提
供する。 【構成】物品Mの計量信号Wを処理する際、最もフィル
タリング時間の短いフィルタ特性のフィルタ8-1から次
に短いフィルタ特性のフィルタ8-2,8-3へ次々と乗り
換えてフィルタリングするようにしている。従って、最
初からフィルタリング時間の長いフィルタ特性のフィル
タでフィルタリングするよりもフィルタリング時間を短
くして、計量信号Wを処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、計量信号をディジタ
ルフィルタでフィルタリングする計量装置に関し、特に
そのディジタルフィルタの応答性向上に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、物品を計量する計量装置から出
力される計量信号には、物品の重量に応じた計量装置の
固有振動が重畳される。従って、計量信号からこの固有
振動をフィルタによって除去する必要がある。図7に、
従来のディジタルフィルタを用いた計量装置の構成を示
す。重量検出器(ロードセル)2から検出された物品の
計量信号は、増幅器4により増幅され、A/D変換器6
によりディジタル計量信号Wに変換され、ディジタルフ
ィルタ8によりフィルタリングされて、固有振動が除去
される。このフィルタ済計量信号WSは安定判定器16
により安定したと判別されて、計量データとして出力さ
れる。
【0003】この場合、固有振動の周波数fは、物品の
重量をm,ばね定数をkとすると、f=√(k/m)の
関係により、物品の重量が大きいと、低い周波数となっ
てディジタルフィルタの応答性を遅く設定することにな
り、逆に、物品の重量が小さいと、高い周波数となって
ディジタルフィルタの応答性を早く設定できる。例え
ば、物品の重量が1kg、3kgの場合におけるディジ
タルフィルタ後の出力を図8に示す。この図のように、
1kg用のディジタルフィルタ8-1の方が3kg用のデ
ィジタルフィルタ8-3より応答性が早くなる。
【0004】このように、計量装置の固有振動は、物品
の重量によって一定の周波数帯域になる。そこで、計量
装置においては、ディジタルフィルタの応答性を考慮
し、予想される物品の重量幅から固有振動の周波数帯域
を求めて、その帯域を効果的に除去するディジタルフィ
ルタを用いて、計量信号の遅れを最小限にして高速化を
図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の計量装置が、例
えば、物品の基準重量が1kgで、その上下限値±25
gの範囲内の正量品か、範囲外の不量品かを判別する重
量チェッカーに用いられるような場合には、物品の重量
範囲が1kgで限定されるため、1kg用のディジタル
フィルタ8-1を用いることで計量の高速化を図ることが
できる。
【0006】しかしながら、上記の計量装置が、物品の
重量に応じて値付けをしたり、または物品の重量選別を
するような自動重量選別機に用いられる場合には、対象
となる物品は種々の重量を有し、これら広い重量範囲の
物品をランダムに計量することになる。この場合、物品
の最大重量(秤量)を基準にして、その最も低い周波数
の固有振動を除去するディジタルフィルタを用いること
になる。例えば、物品の重量範囲が1〜3kgである場
合、3kg用のディジタルフィルタ8-3が用いられる。
このため、全体にディジタルフィルタの応答性が遅くな
り計量速度の向上が図れないという問題があった。
【0007】この発明は、上記の問題点を解決して、物
品の重量が広い範囲であっても、自動的に高速計量が可
能な計量信号の処理方法または処理装置を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1または2の発明は、物品の重量を検出して
計量信号を出力し、物品の重量ランクに対応した互いに
異なるフィルタ特性を有するフィルタリング手段によっ
て、上記計量信号をフィルタリングし、各フィルタ特性
でフィルタリングされた出力信号のレベルを検出または
予測し、この検出または予測された出力レベルと上記重
量ランクに対応した設定レベルとを比較して重量ランク
を判定し、この判定された重量ランクに基づき、最もフ
ィルタリング時間の短いフィルタ特性から順次、重量ラ
ンクに対応するフィルタリング時間の長いフィルタ特性
に切り換えて、上記計量信号をフィルタリングさせる。
【0009】請求項3の発明は、物品の重量を検出して
計量信号を出力する重量検出器と、物品の重量ランクに
対応した互いに異なるフィルタ特性を有し、上記計量信
号をフィルタリングする複数のフィルタリング手段と、
フィルタリング手段ごとに設けられ、フィルタリングさ
れた計量信号が安定したか否かを判別し、安定したと判
断した場合に安定信号を出力する安定判別手段と、安定
信号を最先に出力した安定判別手段を検出する安定検出
手段と、最先に安定したと判断された安定判別手段を選
択して、その出力を計量データとする選択手段とを備え
ている。
【0010】
【作用】請求項1または2の発明によれば、物品の計量
信号を処理する際、最もフィルタリング時間の短いフィ
ルタ特性のフィルタから次に短いフィルタ特性のフィル
タへ次々と乗り換えてフィルタリングするようにしてい
る。従って、最初からフィルタリング時間の長いフィル
タ特性のフィルタで処理するよりもフィルタリング時間
を短くして、計量信号を処理することができる。
【0011】請求項3の発明によれば、複数のフィルタ
リング手段ごとに設けられた安定判別手段により、フィ
ルタリングされた計量信号が安定したか否かを判別し、
安定したと判断した場合に安定信号を出力し、安定検出
手段により安定信号を最先に出力した安定判別手段を検
出し、最先に安定したと判断された安定判別手段を選択
して、その出力を計量データとしている。従って、簡単
な構成で高速計量が可能になる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に、この発明の一実施例に係る計量信号の
処理装置の構成を示す。この計量信号の処理装置は、重
量検出器(ロードセル)2,増幅器4,A/D変換器
6,フィルタリング手段であるディジタルフィルタ8,
その出力レベルを検出する出力レベル検出手段10,検
出された出力レベルと重量ランクに対応した設定レベル
とを比較して重量ランクを判定するランク判別手段1
2,ランク判別手段12に対して設定レベルを出力する
レベル設定手段14,切換手段16,安定判別器18を
備えている。以下、この装置の動作を説明する。
【0013】まず、重量検出器2から検出された物品M
の計量信号は、増幅器4により増幅されA/D変換器6
によりディジタル計量信号Wに変換される。この計量信
号Wには、その重量に応じた固有振動が重畳している。
この計量信号Wがディジタルフィルタ8でフィルタリン
グされ、固有振動が除去されてフィルタ済計量信号WS
となる。フィルタ済計量信号WSは、出力レベル検出手
段10およびランク判定手段12を構成する比較器20
に与えられ、その出力レベルが検出され、物品Mの重量
ランク、例えば1,2,3kgの3段階の重量ランクが
判定される。比較器20の設定レベルR1 ,R2 は、レ
ベル設定手段14によって、物品Mの重量ランク1〜3
kgに対応して設定される。
【0014】この場合、このディジタルフィルタ8は、
3段階の重量ランク1〜3kgに対応して変化するフィ
ルタ特性を有している。計量信号Wは、切換手段16に
より、判定された重量ランク1〜3kgに基づき、重量
ランク1kgに対応する最もフィルタリング時間の短い
フィルタ特性から順次、重量ランク2,3kgに対応す
るフィルタリング時間の長いフィルタ特性に切り換えら
れて、フィルタリングされることになる。順次フィルタ
リングされたフィルタ済計量信号WSは、安定判別器1
8により安定したと判別されたときに計量データとして
出力される。
【0015】ディジタルフィルタ8のフィルタ特性を変
化させる方法の一例として間引き演算法がある。この間
引き演算法は、ディジタルフィルタ8が計量信号Wを取
り込むデータ取込間隔を順次長くする、つまり、間引き
数を順次多くすることにより、1つのディジタルフィル
タ8を互いにフィルタ特性の異なるディジタルフィルタ
8-1〜8-3に変化させる。図2に、この間引き演算法を
模式的に示す。図3に、計量信号Wがこれらディジタル
フィルタ8-1〜8-3によりフィルタリングされた後のフ
ィルタ済計量信号WSの波形を示す。横軸はフィルタリ
ング時間tを、縦軸はフィルタ出力を示す。以下、この
間引き演算法の動作を説明する。
【0016】まず、図2において、ディジタルフィルタ
8は、サンプリング周期△T(図2(A))に基づい
て、重量検出器2からの計量信号Wを取り込み(図2
(B))、設定されたタップ数(この実施例では16タ
ップに相当する個数)の計量信号Wを取り込んだ時点
で、つまり第16番目のサンプリング周期のときに、第
1番目から第16番目のサンプリング周期で取り込まれ
た計量信号Wの演算結果が出力される(図2(C))。
この出力波形が、図3の1点鎖線で示すフィルタ済計量
信号WS(1) である。この間引き数が0で1kg用に設
定されるディジタルフィルタ8-1は、計量信号Wが入力
すると出力レベル1kgに最も早く到達し、最も応答性
が早い。
【0017】第2番目のディジタルフィルタの入力とし
て1サンプリング周期飛びで、計量信号Wを取り込み
(図2(D))、第47サンプリング周期まで進むと、
第2番目の第1から第16サンプリング周期まで取り込
まれた計量信号Wによる演算結果が出力されてくる(図
2(E))。この出力波形が、図3の2点鎖線で示すフ
ィルタ済計量信号WS(2) である。この間引き数が1で
その分サンプリング周期が長くなって2kg用に設定さ
れるディジタルフィルタ8-2は、ディジタルフィルタ8
-1の次に応答性が早い。
【0018】第3番目の入力としてサンプリング周期の
2回飛びに計量信号Wを取り込む(図2(F))。第3
番目の入力が16タップ分取り込まれると、第3番目の
最初の演算結果が出力される(図2(G))。この出力
波形が、図3の点線で示すフィルタ済計量信号WS(3)
である。この間引き数が2でさらにサンプリング周期が
長くなって3kg用に設定されるディジタルフィルタ8
-3は、最も応答性が遅い。こうして、データの間引き数
を変えることにより、1つのディジタルフィルタ8にお
いて、フィルタ特性を順次緩やかなものに変えて、フィ
ルタリング時間を短くすることができる。
【0019】以下、この計量信号の処理装置が、例えば
重量が3kgである物品Mの計量信号Wをフィルタリン
グして実線で示すフィルタ済計量信号WSを出力する動
作を具体的に説明する。なお、図3において、1点鎖線
で示すフィルタ済計量信号WS1 は、1kg用に設定さ
れたディジタルフィルタ8-1で重量3kgの計量信号W
をフィルタリングしたときの波形を示し、2点鎖線で示
すフィルタ済計量信号WS2 は、2kg用に設定された
ディジタルフィルタ8-2で重量3kgの計量信号Wをフ
ィルタリングしたときの波形を示す。
【0020】図3において、重量3kgの計量信号W
は、まず、重量ランク1kg用の最も応答性が早くフィ
ルタリング時間の短いフィルタ特性のディジタルフィル
タ8-1でフィルタリングされる。このとき、フィルタ済
計量信号WSの波形は、重量3kgの計量信号Wを1k
g用のディジタルフィルタ8-1でフィルタリングしたフ
ィルタ済計量信号WS1 の波形(図示101)である。
【0021】このフィルタ済計量信号WSは、比較器2
0に入力され、ランク判別手段12において、設定レベ
ルR1 である例えば0.9kgと比較判別される。フィ
ルタ済計量信号WSの出力レベルは、重量ランク3kg
に対応したものであり、比較器20の重量ランク1kg
に対応した設定レベルR1 の0.9kgよりも高い。こ
のため、物品Mの重量が重量ランク1kgより上である
ことが判別されると、フィルタ済計量信号WSのフィル
タ出力が1kgであるポイントP1 (フィルタリング時
間t1 )で、切換手段16により、ディジタルフィルタ
8-1から次に応答性が早くフィルタリング時間の短いフ
ィルタ特性のディジタルフィルタ8-2へ切り換えられ
る。従って、計量信号Wは、ポイントP1 から、ディジ
タルフィルタ8-2でフィルタリングされる。このディジ
タルフィルタ8-2でフィルタリングされたフィルタ済計
量信号WSは、重量3kgの計量信号Wを2kg用のデ
ィジタルフィルタ8-2でフィルタリングしたフィルタ済
計量信号WS2 におけるフィルタ出力1kgのポイント
P11以降の波形(図示112)と同様な波形(図示10
2)で出力される。
【0022】このディジタルフィルタ8-2でフィルタリ
ングされたフィルタ済計量信号WSは、比較器20に入
力され、ランク判別手段12において、設定レベルR2
である例えば1.9kgと比較判別される。このフィル
タ済計量信号WSの出力レベルは、同様に重量ランク3
kgに対応したものであり、比較器20の重量ランク2
kgに対応した設定レベルR1 の1.9kgよりも高
い。このため、物品Mの重量が重量ランク2kgより上
であることが判別されると、フィルタ済計量信号WSの
フィルタ出力が2kgであるポイントP2 (フィルタリ
ング時間t2 )で、切換手段16により、ディジタルフ
ィルタ8-2から最も応答性が遅くフィルタリング時間の
長いフィルタ特性のディジタルフィルタ8-3へ切り換え
られる。従って、計量信号Wは、ポイントP2 から、デ
ィジタルフィルタ8-3でフィルタリングされる。このデ
ィジタルフィルタ8-3でフィルタリングされたフィルタ
済計量信号WSは、フィルタ済計量信号WS3 における
フィルタ出力2kgのポイントP12以降の波形(図示1
13)と同様な波形(図示103)で出力される。
【0023】こうして、ディジタルフィルタ8-1〜8-3
により順次フィルタリングされたフィルタ済計量信号W
Sは、安定判別器18により安定時間t3 で安定したと
判断されて計量データとして出力される。
【0024】このように、この物品Mの計量信号Wは、
重量ランクに基づいて、フィルタの応答性の最も速いデ
ィジタルフィルタ8-1から、順次応答性が遅いディジタ
ルフィルタ8-2,8-3へ、計量途中にダイナミックに変
化させるようにして、ディジタルフィルタ8-1〜8-3の
各フィルタ特性が合成された状態でフィルタリングされ
て、フィルタ済計量信号WSが出力することになる。こ
の結果、従来のように、最初からフィルタリング時間の
長いディジタルフィルタ8-3単独でフィルタリングした
場合の安定時間t4 に比較してフィルタリングが早くな
る。従って、物品Mの重量範囲が広い場合であっても、
ディジタルフィルタの応答性が早くなり高速計量が可能
になる。
【0025】なお、この実施例では、間引き数を変えて
データ間隔を変えているが、サンプリング周期を変えて
もよい。また、データ数を変えてもよい。
【0026】次に、第2実施例の計量信号の処理装置の
説明に移る。この例では、図4に示すように、物品Mの
3段階の重量ランク1,2,3kg用に対応した互いに
異なるフィルタ特性を有するディジタルフィルタ8-1〜
8-3が並列に配置され、切換手段16により順次切り換
えられる。その他の構成部分は、図1と同様であるの
で、その説明を省略する。このディジタルフィルタ8-1
〜8-3は、例えば、前述した間引き演算を行う場合、計
量信号Wのサンプリング周期をディジタルフィルタ8-1
から8-3にかけて順次長くするか、または間引き数を大
きくして、フィルタ特性を異ならせた状態で予め設定さ
れている。図5に、計量信号Wがこれらディジタルフィ
ルタ8-1〜8-3によりフィルタリングされた後のフィル
タ済計量信号WSの波形を示す。横軸はフィルタリング
時間tを、縦軸はフィルタ出力を示す。以下、ディジタ
ルフィルタ8-1〜8-3を並列に配置した場合の計量信号
の処理装置が、上記と同様に、重量が3kgである物品
Mの計量信号Wをフィルタリングして実線で示すフィル
タ済計量信号WSを出力する動作を具体的に説明する。
【0027】図5において、重量3kgの計量信号W
は、まず、重量ランク1kg用の最も応答性が早くフィ
ルタリング時間の短いフィルタ特性のディジタルフィル
タ8-1でフィルタリングされる。このとき、フィルタ済
計量信号WSの波形は、重量3kgの計量信号Wを1k
g用のディジタルフィルタ8-1でフィルタリングしたフ
ィルタ済計量信号WS1 の波形(図示201)である。
【0028】このフィルタ済計量信号WSは、比較器2
0に入力され、ランク判別手段12において、設定レベ
ルR1 である例えば0.9kgと比較判別される。フィ
ルタ済計量信号WSの出力レベルは、重量ランク3kg
に対応したものであり、比較器20の重量ランク1kg
に対応した設定レベルR1 の0.9kgよりも高い。こ
のため、物品の重量が重量ランク1kgより上であるこ
とが判別されると、フィルタ済計量信号WSのフィルタ
出力が1kgであるポイントP1 (フィルタリング時間
t1 )で、切換手段16により、ディジタルフィルタ8
-1から次に応答性が早くフィルタリング時間の短いフィ
ルタ特性を有するディジタルフィルタ8-2へ切り換えら
れる。従って、計量信号Wは、ポイントP1 に対応する
ディジタルフィルタ8-2のポイントP21から、ディジタ
ルフィルタ8-2でフィルタリングされる。このとき、フ
ィルタ済計量信号WSの波形は、重量3kgの計量信号
Wを2kg用のディジタルフィルタ8-2でフィルタリン
グしたフィルタ済計量信号WS2 の波形(図示202)
である。
【0029】このディジタルフィルタ8-2でフィルタリ
ングされたフィルタ済計量信号WSは、比較器20に入
力され、ランク判別手段12において、設定レベルR2
である例えば1.9kgと比較判別される。このフィル
タ済計量信号WSの出力レベルは、同様に重量ランク3
kgに対応したものであり、比較器20の重量ランク2
kgに対応した設定レベルR1 の1.9kgよりも高
い。このため、物品の重量が重量ランク2kgより上で
あることが判別されると、フィルタ済計量信号WSのフ
ィルタ出力が2kgであるポイントP2 (フィルタリン
グ時間t2 )で、切換手段16により、ディジタルフィ
ルタ8-2から最も応答性が遅くフィルタリング時間の長
いフィルタ特性を有するディジタルフィルタ8-3へ切り
換えられる。従って、計量信号Wは、ポイントP2 に対
応するディジタルフィルタ8-3のポイントP22から、デ
ィジタルフィルタ8-3でフィルタリングされる。このと
き、フィルタ済計量信号WSの波形は、ディジタルフィ
ルタ8-2でフィルタリングしたフィルタ済計量信号WS
(3) の波形(図示203)である。
【0030】こうして、ディジタルフィルタ8-1〜8-3
により順次フィルタリングされたフィルタ済計量信号W
Sは、安定判別器18により安定時間t4 で安定したと
判断されて計量データとして出力される。
【0031】このように、この物品Mの計量信号Wは、
重量ランクに基づいて、フィルタの応答性の最も速いデ
ィジタルフィルタ8-1から、順次応答性が遅いディジタ
ルフィルタ8-2,8-3へ、計量途中にダイナミックに変
化させるようにして、ディジタルフィルタ8-1〜8-3の
各フィルタ特性が合成された状態でフィルタリングされ
て、フィルタ済計量信号WSが出力することになる。従
って、重量の軽い例えば0.9kg未満の物品Mは、フ
ィルタリング時間の短いディジタルフィルタ8-1で処理
されるので、従来のように、物品Mの最大重量(秤量)
に対応したディジタルフィルタ8-3で処理されるよりも
フィルタリングが速くなる。こうして、物品の重量範囲
が広い場合であっても、ディジタルフィルタの応答性が
早くなり高速計量が可能になる。
【0032】なお、この実施例では、確定した計量デー
タに基づいてディジタルフィルタを切換えるが、予測し
た計量データに基づいて切換えてもよい。
【0033】次に、上記実施例のように、計量途中でダ
イナミックにフィルタ特性の異なるディジタルフィルタ
へ変化させて高速計量を図るものではないが、簡単な構
成で高速計量が可能な第3実施例の計量信号の処理装置
の説明に移る。
【0034】図6に示すように、この装置は、第2実施
例と同様に、物品Mの3段階の重量ランク1,2,3k
g用に対応した互いに異なるフィルタ特性を有するディ
ジタルフィルタ8-1〜8-3が並列に配置されている。こ
の装置は、さらに、ディジタルフィルタ8-1〜8-3ごと
に設けられた安定判別手段(安定判別器)18-1〜18
-3、安定検出手段22、および選択手段24を備えてい
る。
【0035】重量検出器2から検出された物品Mの計量
信号は、増幅器4により増幅されA/D変換器6により
ディジタル計量信号Wに変換される。この計量信号W
は、並列に配置されたディジタルフィルタ8-1〜8-3に
それぞれ同時に入力される。次に、安定判別手段18-1
〜18-3は、フィルタリングされた計量信号Wが安定し
たか否かを例えば波高値で判別し、所定波高値内に収束
して安定したと判断した場合に安定信号(フラグ信号)
Fを出力する。安定検出手段22は、安定信号Fを最も
早く出力した安定判別手段18-1〜18-3を検出する。
選択手段24は、この検出に基づいて、最先に安定した
と判断された安定判別手段18-1〜18-3を選択するよ
うにに切り換える。この切り換えられた安定判別手段1
8-1〜18-3の出力が計量データとされる。
【0036】これにより、第1または第2実施例のよう
な出力レベル検出手段10およびランク判別手段12を
不要にした簡単な構成で、最もフィルタリング時間の短
いディジタルフィルタで計量信号を高速に処理すること
ができる。また、物品Mの種類によっては同じ重量でも
形状によってフィルタリング後の安定時間が変わる場合
があるが、そのような場合においても重量との関係なし
に高速に計量信号を処理することができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1または2の発明
によれば、物品の計量信号を処理する際、最もフィルタ
リング時間の短いフィルタ特性のフィルタから次に短い
フィルタ特性のフィルタへ次々と乗り換えてフィルタリ
ングするようにしている。従って、最初からフィルタリ
ング時間の長いフィルタ特性のフィルタで処理するより
もフィルタリング時間を短くして、計量信号を処理する
ことができる。これにより、物品の重量が広い範囲であ
っても、自動的に高速計量が可能な計量信号の処理方法
または処理装置を提供することができる。
【0038】請求項3の発明によれば、複数のフィルタ
リング手段ごとに設けられた安定判別手段により、フィ
ルタリングされた計量信号が安定したか否かを判別し、
安定したと判断した場合に安定信号を出力し、安定検出
手段により安定信号を最先に出力した安定判別手段を検
出し、最先に安定したと判断された安定判別手段に切り
換えて、その出力を計量データとしている。従って、簡
単な構成で高速計量が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る計量信号の処理装置
を示す概略構成図である。
【図2】間引き演算法を示す模式図である。
【図3】フィルタ済計量信号の波形を示す図である。
【図4】第2実施例に係る計量信号の処理装置を示す概
略構成図である。
【図5】フィルタ済計量信号の波形を示す図である。
【図6】第3実施例に係る計量信号の処理装置を示す概
略構成図である。
【図7】従来の計量信号の処理装置を示す概略構成図で
ある。
【図8】同処理装置におけるフィルタ済計量信号の波形
を示す図である。
【符号の説明】
2…重量検出器、8…フィルタ(ディジタルフィル
タ)、10…出力レベル検出手段、12…ランク判別手
段、16…切換手段、22…安定検出手段、24…選択
手段、M…物品。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品の重量を検出して計量信号を出力
    し、 物品の重量ランクに対応した互いに異なるフィルタ特性
    を有するフィルタリング手段によって、上記計量信号を
    フィルタリングし、 各フィルタ特性でフィルタリングされた出力信号のレベ
    ルを検出または予測し、 この検出または予測された出力レベルと上記重量ランク
    に対応した設定レベルとを比較して重量ランクを判定
    し、 この判定された重量ランクに基づき、最もフィルタリン
    グ時間の短いフィルタ特性から順次、重量ランクに対応
    するフィルタリング時間の長いフィルタ特性に切り換え
    て、上記計量信号をフィルタリングさせる計量信号の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 物品の重量を検出して計量信号を出力
    する重量検出器と、 物品の重量ランクに対応した互いに異なるフィルタ特性
    を有し、上記計量信号をフィルタリングするフィルタリ
    ング手段と、 各フィルタ特性でフィルタリングされた出力信号のレベ
    ルを検出または予測する出力レベル検出手段と、 この検出または予測された出力レベルと上記重量ランク
    に対応した設定レベルとを比較して重量ランクを判定す
    るランク判定手段と、 この判定された重量ランクに基づき、最もフィルタリン
    グ時間の短いフィルタ特性から順次、重量ランクに対応
    するフィルタリング時間の長いフィルタ特性に切り換え
    て、上記計量信号をフィルタリングさせる切換手段とを
    備えてなる計量信号の処理装置。
  3. 【請求項3】 物品の重量を検出して計量信号を出力
    する重量検出器と、 物品の重量ランクに対応した互いに異なるフィルタ特性
    を有し、上記計量信号をフィルタリングする複数のフィ
    ルタリング手段と、 フィルタリング手段ごとに設けられ、フィルタリングさ
    れた計量信号が安定したか否かを判別し、安定したと判
    断した場合に安定信号を出力する安定判別手段と、 安定信号を最先に出力した安定判別手段を検出する安定
    検出手段と、 最先に安定したと判断された安定判別手段を選択して、
    その出力を計量データとする選択手段とを備えている計
    量信号の処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102279037A (zh) * 2011-06-03 2011-12-14 王良田 活体动物称重方法和装置
CN110959103A (zh) * 2017-07-28 2020-04-03 夏普株式会社 重量计、重量测量方法及动物用厕所

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