JPH08170797A - 高圧ガス充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 休止時間が短くてメンテナンスできる高圧ガ
ス充填装置を提供することを目的とする。 【構成】 第１のメンテナンスピット３５ａに位置合わ
せして回転テーブル１を停止させ、故障した充填機２を
回転テーブルから取り外して第１のメンテナンスピット
３５ａに押し出し、回転テーブル１を運転して第２のメ
ンテナンスピット３５ｂに位置合わせして停止し、第２
のメンテナンスピット３５ｂに用意されていた正常な充
填機２₀ を回転テーブル１の空きスペースに押し込んで
取り付けることによって、迅速に充填を再開できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は回転テーブル形の充填ス
テーションの充填機のメンテナンスに適した高圧ガス充
填装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】高圧ガス充填装置には、充填ステーショ
ンの回転テーブル上に複数台の充填機を設置し、搬入ラ
インを介して前記充填機にボンベを移送し、前記回転テ
ーブルを回転させてボンベを搬出側に向けて移動させな
がら各充填機がボンベに高圧ガスを充填するタイプのも
のが存在する。

【０００３】この種の高圧ガス充填装置はボンベの搬入
ラインと搬出ラインを簡単にできる特徴を有している
が、故障した充填機の入れ替え作業を実施する際には、
回転テーブルを停止して、故障した充填機を回転テーブ
ル上で修理し、修理が完了後に充填運転を再開してい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように回転テーブ
ル上で故障した充填機を修理しているため、高圧ガス充
填装置の休止時間が長くなる問題がある。

【０００５】本発明は休止時間が短くてメンテナンスで
きる高圧ガス充填装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の高圧ガス
充填装置は、充填ステーションの回転テーブル上に複数
台の充填機を設置し、搬入ラインを介して前記充填機に
ボンベを移送し、前記回転テーブルを回転させてボンベ
を搬出側に向けて移動させながら各充填機がボンベに高
圧ガスを充填する高圧ガス充填装置において、回転テー
ブルから取り外された充填機の受け入れまたは回転テー
ブルの空きスペースに設置する充填機をストックするメ
ンテナンスピットを前記回転テーブルの移動経路に近接
して設置したことを特徴とする。

【０００７】請求項２記載の高圧ガス充填装置は、請求
項１記載の高圧ガス充填装置において、回転テーブルか
ら取り外された充填機の受け入れる第１のメンテナンス
ピットと、回転テーブルの空きスペースに設置する充填
機をストックする第２のメンテナンスピットとを、前記
回転テーブルの移動経路に近接して設置したことを特徴
とする。

【０００８】

【作用】請求項１の構成によると、メンテナンスピット
に位置合わせして回転テーブルを停止させ、故障した充
填機を回転テーブルから取り外してメンテナンスピット
に押し出して撤去作業を迅速にできる。あるいは、メン
テナンスピットに位置合わせして回転テーブルを停止さ
せ、メンテナンスピットの予備の充填機を回転テーブル
の空きスペースに押し出して据え付けることによって据
付け作業を迅速にできる。

【０００９】請求項２の構成によると、第１のメンテナ
ンスピットに位置合わせして回転テーブルを停止させ、
故障した充填機を回転テーブルから取り外して第１のメ
ンテナンスピットに押し出し、回転テーブルを運転して
第２のメンテナンスピットに位置合わせして停止し、第
２のメンテナンスピットに用意されていた正常な充填機
を回転テーブルの空きスペースに押し込んで回転テーブ
ルに取り付けることによって、迅速に充填を再開でき
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の高圧ガス充填装置の一実施例
を図１〜図８に基づいて説明する。

【００１１】図１に示すように、回転テーブル１の上に
複数台の充填機２を配置した充填ステーションＡへの搬
入ラインＢは次のように構成されている。搬入ラインＢ
は、プラットホームに持ち込まれた空ボンベが最初に積
み込まれる入荷コンベヤ３ａ，３ｂ，………と、入荷コ
ンベヤ３ａ，３ｂ，………の終端から充填ステーション
Ａへ延びる主搬送コンベア４と、主搬送コンベヤ４の途
中に併設された補助搬送コンベヤ５とで構成されてい
る。

【００１２】図２に示すように主搬送コンベヤ４に載せ
られたボンベは、ボンベ種類読み取りステーションＣａ
のゲート３６を通過する際にボンベ種類が読み取られ、
判定されたボンベ種類に応じて、次段の識別番号読み取
りステーションＣｂのバーコードリーダ６の高さが直ち
に制御される。

【００１３】識別番号読み取りステーションＣｂの非接
触型バーコードリーダ６はボンベに貼付されたバーコー
ドラベル７の読み取りに使用されている。したがって、
バーコードリーダ６は早い時期に適切な読み取り高さに
到着して、バーコードラベル７の迅速な読み取りを実現
できる。

【００１４】識別番号読み取りステーションＣｂには、
ボンベ回転装置が設けられている。ボンベ回転装置は、
搬入されたボンベ１２を、適当な読み取り高さに移動を
完了しているバーコードリーダ６がバーコードラベル７
を読み取れるまで回転させる。バーコードラベル７の読
み込みが完了すると、ボンベ１２が次工程へ搬出され
る。

【００１５】バーコードラベル７から読み取った識別番
号は、充填所事務所に設置されているホストコンピュー
タ〔図示せず〕に照会して、識別番号をキーにボンベ台
帳を検索してボンベ種類，風袋重量などが読み出され
る。

【００１６】また、この識別番号読み取りステーション
Ｃｂでは、計量機８による計重値と前記風袋重量とから
残ガスが算出される。識別番号読み取りステーションＣ
ｂを通過したボンベは、仕訳ステーションＤにおいて前
記ボンベ台帳から回答されたボンベ種類に応じて、２０
ｋｇボンベは仕訳装置９によって補助搬送コンベヤ５に
押し出される。５０ｋｇボンベはそのまま主搬送コンベ
ヤ４で搬送される。

【００１７】仕訳ステーションＤを通過した５０ｋｇボ
ンベは、キャップ取り外しステーションＥにおいてキャ
ップ脱着機１０によってキャップ１１が取り外される。
キャップ取り外しステーションＥを通過した５０ｋｇボ
ンベと補助搬送コンベヤ５を送られてきた２０ｋｇボン
ベは、オリエンテーリングステーションＦに送り込まれ
る。

【００１８】オリエンテーリングステーションＦには、
ボンベ回転装置が設けられている。オリエンテーリング
ステーションＦの位置のボンベの容器バルブは、ビデオ
カメラで撮影されており、映像信号を処理して容器バル
ブの向きを認識し、容器バルブが規定の方向に向くよう
にボンベを回転させる。

【００１９】この実施例では、前記回転テーブル１の上
の充填機の充填バルブ１９は、図１に模式的に示すよう
に回転テーブル１の外側に向けて据え付けられており、
オリエンテーリングステーションＦでは図８の（ｃ）に
示すように容器バルブの充填口が搬送方向の上手側に向
くまでボンベを回転させる。

【００２０】なお、容器バルブ１６は充填口と安全弁の
高さが違うため、画像処理してこの高さの違いを識別し
て充填口の向きを確認できる。オリエンテーリングステ
ーションＦでのボンベの位置修正が完了すると、図３に
示す自動挿入ステーションＨに搬入される。

【００２１】自動挿入ステーションＨでは、充填が完了
して回転テーブル１から搬出ラインＩにボンベを送り出
して次のボンベを受け入れることができる充填ステーシ
ョンＡの充填機２に、オリエンテーリングステーション
Ｆで既に位置修正が完了したボンベを自動挿入する。

【００２２】なお、回転テーブル１の上の充填機２のう
ち、充填が完了して搬出ラインＩへボンベを搬出して次
のボンベを受け入れ可能な充填機２は、充填バルブ１９
の高さが次回の充填のボンベの充填口の高さに合致して
いない場合には、自動挿入ステーションＨからの搬入位
置に充填機２が到着する前に充填バルブ１９の高さ移動
が開始されている。

【００２３】また、図３に示すように、ボンベを受け入
れ可能な充填機２は、搬入されたボンベを掴んで保持す
るハンド２２を開いてボンベを受け入れ可能な位置にし
て自動挿入ステーションＨからのボンベ挿入位置に到着
する。

【００２４】回転テーブル１の上の充填機２へ自動挿入
ステーションＨから挿入されたボンベは、ハンド２２で
挟持されて所定の充填位置に位置決めされると共に、予
めオリエンテーリングステーションＦで位置修正されて
いるボンベの容器バルブの充填口に充填機２の充填バル
ブ１９が装着され、容器バルブ１６のハンドルを開栓方
向に駆動して充填が行われる。

【００２５】充填機２は、搬入ライン４でのバーコード
ラベル７の読み込みに基づくボンベ種類と風袋重量に基
づいて目標値まで充填されながら搬出ライン４に向かっ
て移動する。

【００２６】充填が完了すると、容器バルブ１６のハン
ドルを閉栓方向に駆動して容器バルブから充填バルブ１
９を取り外し、搬出ラインＩに到着したときに腕２４を
伸展して充填機２から搬出ラインＩに向けて充填の完了
したボンベが押し出される。

【００２７】搬出ラインＩに押し出された充填済みボン
ベは、自動搬出ステーションＪの自動搬出装置２５によ
って過不足チェックステーションＫに取り込まれる。過
不足チェックステーションＫには計量機２６が設けられ
ており、搬入ラインＢでのバーコードラベル７の読み込
みに基づくボンベ種類によって決まる重量範囲と、充填
済みボンベの計量値とを比較して、充填量の過不足がチ
ェックされる。

【００２８】過不足チェックステーションＫのボンベ
は、搬出ラインＩのコンベヤ２７によって閉栓確認ステ
ーションＬへ搬入されてガスリークディテクタ２８が容
器バルブ１６のハンドル２３の閉栓不良を検出する。

【００２９】過不足チェックステーションＫで充填量が
適正と判定され、かつ閉栓確認ステーションＬで閉栓良
好と判定されたボンベは、コンベヤ２７によって下手側
に搬送される。過不足チェックステーションＫまたは閉
栓確認ステーションＬで不良と判定されたボンベは、不
良ライン２９を介して搬出ラインＩから取り除かれる。

【００３０】充填量が適正でかつ閉栓良好と判定された
ボンベは、図４に示すシールキャップステーションＭで
シーララベラ３０によってボンベの容器バルブの安全弁
の部分にシールキャップが装着される。

【００３１】５０ｋｇボンベについては、キャップステ
ーションＮにおいてキャップ装着機３２によって容器バ
ルブにキャップ１１が装着される。なお、キャップ取り
外しステーションＥとキャップステーションＮとは、キ
ャップ搬送ライン３３で接続されており、キャップ脱着
機１０によって取り外されたキャップ１１は、キャップ
搬送ライン３３を介してキャップ装着機３２の容器キャ
ップホッパー３４に自動供給されている。

【００３２】キャップステーションＮを通過した５０ｋ
ｇボンベと２０ｋｇボンベは、第１，第２，………の仕
訳ステーションＯ₁ ，Ｏ₂ ，………で仕訳される。図５
は充填ステーションＡを示しており、回転テーブル１の
移動経路に近接して第１，第２のメンテナンスピット３
５ａ，３５ｂが設置されている。第１，第２のメンテナ
ンスピット３５ａ，３５ｂのうちの第２のメンテナンス
ピット３５ｂには予備の充填機２₀ が用意されている。

【００３３】なお、第１，第２のメンテナンスピット３
５ａ，３５ｂの床３９の高さＬ２は、回転テーブル１の
充填機据付け高さＬ１と同じか、ほぼ同じになるように
施工されている。

【００３４】このように構成したため、回転テーブル１
に設置されている複数台の充填機２のうちで、故障の充
填機が発生した場合には、次のような手順でメンテナン
スできる。

【００３５】図６に示すように、故障中の充填機２が据
え付けられている充填機設置場所４０を第１のメンテナ
ンスピット３５ａに位置合わせして回転テーブル１を停
止させる。

【００３６】次に、故障中の充填機２から圧縮空気の供
給管３７とＬＰＧの供給管３８などを取り外し、故障中
の充填機２を回転テーブル１から取り外す。取り外され
た充填機２を押し出して図６に仮想線で示すように第１
のメンテナンスピット３５ａに移し替える。

【００３７】充填機２が撤去された充填機設置場所４０
を第２のメンテナンスピット３５ｂに位置合わせして回
転テーブル１を停止させる。そして、第２のメンテナン
スピット３５ｂの予備の充填機２を回転テーブル１の充
填機設置場所４０に図８に示すように移し替え、回転テ
ーブル１への充填機２の取り付け、圧縮空気の供給管３
７とＬＰＧの供給管３８などの取り付けを実施して、メ
ンテナンスが完了して充填運転を再開できる状態にな
る。

【００３８】このように、回転テーブル１と第１，第２
のメンテナンスピット３５ａ，３５ｂとの間の、故障中
の充填機２と予備の充填機２との移し替えによって迅速
にメンテナンスを完了することができ、充填運転の休止
時間を短縮できる。

【００３９】上記の実施例では、第１，第２のメンテナ
ンスピット３５ａ，３５ｂを設置したが、一方のメンテ
ナンスピットを設置するだけでも従来に比べて充填運転
の休止時間を短縮を期待できる。

【００４０】

【発明の効果】請求項１の構成によると、メンテナンス
ピットに位置合わせして回転テーブルを停止させ、故障
した充填機を回転テーブルから取り外してメンテナンス
ピットに押し出して撤去作業を迅速にでき、あるいは、
メンテナンスピットに位置合わせして回転テーブルを停
止させ、メンテナンスピットの予備の充填機を回転テー
ブルの空きスペースに押し出して据え付けることによっ
て据付け作業を迅速にでき、充填運転の休止時間を短縮
を期待できる。

【００４１】請求項２の構成によると、第１のメンテナ
ンスピットに位置合わせして回転テーブルを停止させ、
故障した充填機を回転テーブルから取り外して第１のメ
ンテナンスピットに押し出し、回転テーブルを運転して
第２のメンテナンスピットに位置合わせして停止し、第
２のメンテナンスピットに用意されていた正常な充填機
を回転テーブルの空きスペースに押し込んで回転テーブ
ルに取り付けることによって、迅速に充填を再開でき、
充填運転の休止時間を大幅な短縮を期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の高圧ガス充填方法の具体的な一実施例
を示す自動高圧ガス充填装置の搬送ラインの平面図であ
る。

【図２】同実施例の搬入ラインの前半部分の斜視図であ
る。

【図３】同実施例の搬入ラインの後半部分と充填ステー
ションの斜視図である。

【図４】同実施例の搬出ラインの斜視図である。

【図５】同実施例の充填ステーションの平面図である。

【図６】同実施例の回転テーブルから第１のメンテナン
スピットへの故障中の充填機の撤去作業の説明図であ
る。

【図７】同実施例の第２のメンテナンスピットから回転
テーブルへの予備の充填機の据付け作業の説明図であ
る。

【図８】同実施例の予備の充填機の据付け完了状態の説
明図である。

【符号の説明】

Ａ 充填ステーション Ｂ 搬入ライン Ｉ 搬出ライン １ 回転テーブル ２ 充填機 ２₀ 予備の充填機 １２ ボンベ ３５ａ，３５ｂ 第１，第２のメンテナンスピット ４０ 充填機設置場所

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 由上 吉章 大阪府八尾市神武町２番35号 株式会社ク ボタ久宝寺工場内 (72)発明者 中村 幸浩 大阪府八尾市神武町２番35号 株式会社ク ボタ久宝寺工場内 (72)発明者 小田和 昌宏 大阪府八尾市神武町２番35号 株式会社ク ボタ久宝寺工場内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 充填ステーションの回転テーブル上に複
   数台の充填機を設置し、搬入ラインを介して前記充填機
   にボンベを移送し、前記回転テーブルを回転させてボン
   ベを搬出側に向けて移動させながら各充填機がボンベに
   高圧ガスを充填する高圧ガス充填装置において、回転テ
   ーブルから取り外された充填機の受け入れまたは回転テ
   ーブルの空きスペースに設置する充填機をストックする
   メンテナンスピットを前記回転テーブルの移動経路に近
   接して設置した高圧ガス充填装置。
2. 【請求項２】 回転テーブルから取り外された充填機の
   受け入れる第１のメンテナンスピットと、回転テーブル
   の空きスペースに設置する充填機をストックする第２の
   メンテナンスピットとを、前記回転テーブルの移動経路
   に近接して設置した請求項１記載の高圧ガス充填装置。