JPH0439224Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ICデバイス製造における後工程、
主に組立終了後の検査工程において、検査済IC
デバイスを搬送用のチユーブに充填する工程等に
用いる部品充填装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、空チユーブストツカよりチユーブを１〜
２本ずつ取り出し、検査済みICデバイスの仮収
納部へ供給し、仮収納部より空チユーブに順次
ICデバイスを充填し、充填されたチユーブをバ
ケツトに収納する工程を自動的に行つている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、空チユーブフトツカから供給されるチ
ユーブに断面方向の異なつたものが混入している
と、ICデバイスのチユーブへの充填が行えず、
装置全体を停止させて作業員が修復しなければな
らなかつた。

チユーブの断面方向の不良は次のような場合に
生じる。例えば、空チユーブストツカへ自動的に
断面方向を揃えてチユーブを収容するようにして
いても、途中で人手によりチユーブの追加を行わ
なければならないことがなる。その場合に断面方
向を間違えることがある。また、空チユーブスト
ツカが例えば一対の対向するガイド壁で形成され
たシユート式のものである場合、チユーブの断面
寸法のばらつきにより小さい寸法のチユーブは対
向壁間を落下する途中で回転を生じ、断面方向不
良となることがある。対向壁との摩擦によつても
チユーブの方向不良となることがある。

このように、チユーブの断面方向不良は種々の
要因で生じるが、断面方向不良の都度装置を停止
させるので、生産性が悪く、かつ省人化が図れな
いという問題点があつた。

この考案の目的は、空チユーブストツカから供
給されるチユーブに断面方向不良のものが混入し
ていても、その不良チユーブを自動的に系外へ排
出し、部品充填作業を続けることのできる部品充
填装置を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案の部品充填装置は、電子部品を充填す
る空のチユーブを水平姿勢で積重ね状態に収納可
能に設けられて底部に最下段のチユーブを支持す
る支持解除可能なチユーブストツパを有する空チ
ユーブストツカと、この空チユーブストツカのチ
ユーブ長手方向に隣り合う位置で横移動可能に設
けられて前記チユーブの端部を押えて把持するホ
ルダ押え装置を有するチユーブホルダと、前記チ
ユーブストツカの最下段のチユーブを前記チユー
ブホルダに押込むチユーブ押込装置と、前記チユ
ーブストツパの駆動装置と、前記チユーブホルダ
の横移動経路に対応して設けられてこのチユーブ
ホルダに把持されたチユーブに前記電子部品を充
填する部品排出手段と、前記チユーブホルダに設
けられこのチユーブホルダに押込まれた前記チユ
ーブの断面形状の方向が適正であるか否かを検知
し不良検知により前記ホルダ押え装置に開き動作
を行わせる方向不良検知手段とを備えたものであ
る。

〔作用〕

この考案の部品充填装置によると、空チユーブ
ストツカの最下段のチユーブの端部がチユーブ押
込装置でチユーブホルダに押込まれる。このと
き、方向不良検知手段でチユーブの断面方向が適
正であるか否かを判別され、適正であるときはチ
ユーブをチユーブホルダで把持して横移動させ
る。横移動させたチユーブには部品排出手段から
電子部品を充填する。前記方向不良検知手段で方
向不良が検知されたときは、チユーブホルダのホ
ルダ押え装置を開き、方向不良のチユーブを落下
させる。この後、チユーブストツカからチユーブ
ホルダへのチユーブ供給を再開する。このよう
に、空チユーブストツカから供給されるチユーブ
に断面方向不良のものが混入していても、その不
良チユーブを自動的に系外へ排出し、部品充填作
業を続けることができる。そのため、生産性が向
上し、かつ省人化が図れる。

〔実施例〕

この考案の一実施例を第１図ないし第１１図に
基づいて説明する。この部品充填装置は、電子部
品を充填する空のチユーブ１を水平姿勢で積重ね
状態に収納可能に設けられて底部に最下段のチユ
ーブ１を支持する支持解除可能なチユーブストツ
パ５６を有する空チユーブストツカ５０と、この
空チユーブストツカ５０のチユーブ長手方向に隣
り合う位置で横移動可能に設けられてチユーブ１
の端部を押えて把持するホルダ押え装置７１を有
するチユーブホルダ７２と、チユーブストツカ５
０の最下段のチユーブ１をチユーブホルダ７２に
押込むチユーブ押込装置５８と、チユーブストツ
パ５６の駆動装置５７と、チユーブホルダ７２の
横移動経路に対応して設けられてこのチユーブホ
ルダ７２に把持されたチユーブ１に電子部品を充
填する部品排出手段４９と、チユーブホルダ７２
に設けられこのチユーブホルダ７２に押込まれた
チユーブ１の断面形状の方向が適正であるか否か
を検知し不良検知によりホルダ押え装置７１に開
き動作を行わせる方向不良検知手段７３とを備え
たものである。３０′は空チユーブストツカ５０
の上端にチユーブ１を投入する整列装置である。
部品排出手段４９は、後述のICデバイス検査用
の部品作業装置４０（第１０図）に設けた検査済
みの良品の電子部品仮収納部からなり、２個の部
品排出口４６（第３図、第１１図）が並設してあ
る。第１図において、４５はその部品作業装置４
０の検査前部品入口の部品シヤツタである。

チユーブ１は第５図Ａに示すように、断面形状
の外周が略台形の溝形に形成されたものであり、
両面にリード３ａが一側へ突出した形状の電子部
品３が多数個整列して充填される。電子部品３
は、ICデバイスまたは抵抗等からなる。チユー
ブ１の一端はゴム製等の栓体（図示せず）で閉じ
てある。

第１図に示すように、空チユーブストツカ５０
はシユート式のものであり、チユーブ１の幅だけ
略離れて対面するガイド壁５１ａと端壁５１ｂと
で構成してある。ガイド壁５１ａはチユーブ１の
長手方向に間隔を開けて分割してある。ガイド壁
５１ａにはチユーブ１を一時的に受ける姿勢規制
ストツパ５２，５３が各々シリンダ装置５４で挿
脱可能に設けてある。空チユーブストツカ５０の
底部の一端にチユーブ１を受ける固定受片７４を
設け、他端にチユーブストツパ５６を設けてあ
る。チユーブストツパ５６の駆動装置５７はガイ
ド壁５１ａに設けたシリンダ装置からなり、チユ
ーブストツパ５６はガイド壁５１ａに挿脱され
る。チユーブ押込装置５８は、端壁５１ｂに設け
たシリンダ装置からなる。

整列装置３０′は、各々一対づつ水平に設けた
固定杆３０および送り杆３１からなり、チユーブ
１を設ける受け凹部３０ａおよび嵌合凹部３１ａ
を各々設けてある。送り杆３１は固定杆３０に対
して浮沈する矩形環状軌道の周期運動を行う。

チユーブホルダ７２は、第２図および第６図に
示すように、チユーブ１の端部を嵌合可能な２条
のチユーブ嵌合溝７２ａ，７２ｂを有し、各チユ
ーブ嵌合溝、７２ａ，７２ｂの上方にチユーブ押
え片７５が設けてある。これらチユーブ押え片７
５はチユーブホルダ７２に設置した押えシリンダ
７６に取付けてあり、押えシリンダ７６とチユー
ブ押え片７５とでホルダ押え装置７１が構成され
る。チユーブホルダ７２は上下２本のガイド軸７
７，７８に横移動自在に支持されており、横送り
シリンダ装置７９で横送り駆動される。下方のガ
イド軸７８はブラケツト８０を介して部品作業装
置４０に位置固定に支持し、上方のガイド軸７７
は、下方のガイド軸７８に回動自在に支持された
一対の回動レバー８１に両端を取付けてある。回
動レバー８１は、ガイド軸７７およびＬ形の駆動
レバー８２を介して回動用シリンダ８３により回
動可能であり、チユーブホルダ７２は回動レバー
８１と共に上下回動させられる。前記横送りシリ
ンダ７９は、両ガイド軸７７，７８を貫通させた
可動台８４に固定してあり、可動台８４は回動レ
バー８１に設けたホルダ切替シリンダ８５によ
り、チユーブ嵌合溝７２ａ，７２ｂのピツチ分だ
け横移動させられる。なお、チユーブ１の横移動
経路の下方には充填済みチユーブ１用のバケツト
４７を配置し、かつチユーブストツカ５０の下方
に方向不良チユーブ１用のバケツト４７′（第８
図）が配置してある。

方向不良検知手段７３は、第４図に示すように
検知レバー８６と反射式のフオトセンサ８７とか
らなる。検知レバー８６は、チユーブホルダ７２
（第１図）に水平な支軸８６ａ回りで回動自在に
支持されたものであり、チユーブ１の溝１ａに遊
嵌する遊嵌片８６ｂと、フオトセンサ８７で検出
される被検知片８６ｃとを有する。検知レバー８
６はチユーブホルダ７２の各チユーブ嵌合溝７２
ａ，７２ｂに対して設けてある。

第１０図および第１１図は、各々この部品充填
装置をICデバイスの高温通電検査等を行う部品
作業装置４０に組込んだ設備の概略側面図および
概略正面図である。部品作業装置４０は、ローダ
４１を上部に有し、部品排出手段４９を下部に有
する。ローダ４１は、整列装置３０′の送り杆３
１上の８本のチユーブ１を同時に把持し、部品作
業装置４０の部品投入口４０ａに一致した角度
（第１０図の鎖線状態）に部品シヤツタ４５と共
に傾かせるものである。これにより、各チユーブ
１内の電子部品３は自重で排出される。電子部品
３の排出された空チユーブ１は、送り杆３１の元
の位置に戻され、送り杆３１の動作によつてチユ
ーブストツカ５０に落し込まれる。４４はローダ
４１の傾動駆動用シリンダである。

第１１図において、２はチユーブマガジンであ
り、電子部品３の収容されたチユーブ１が複数列
で積載してある。チユーブマガジン２のチユーブ
１はチユーブ切出装置１０で切出され、横送り手
段１７および縦送り手段２５と介して整列装置３
０′へ送られる。４９′は検査済みの電子部品３を
排出する不良品排出部であり、複数本のチユーブ
１が手作業で差込んである。

上記構成の動作を説明する。第１図のように整
列装置３０′上に並んだ空の各チユーブ１は、送
り杆３１の矩形周期運動によりチユーブストツカ
５０内に落し込まれ、その下部に積層状態に溜め
られる。チユーブストツカ５０のチユーブ１は、
下端から２本ずつ切出され、次のように部品充填
が行われる。第９図は切出動作の流れ図である。

チユーブストツカ５０の最下段のチユーブ１
は、チユーブ押込装置５８で押されてその一端が
チユーブホルダ７２の第１のチユーブ嵌合溝７２
ａに押込まれ、かつ他端がチユーブストツカ５０
の固定受片７４から外れる。チユーブホルダ７２
に押込まれたとき、チユーブ１はホルダ押え装置
７１で押されており、チユーブホルダ７２により
片持状態に把持される（第３図）。前記のチユー
ブ１の押込時に、チユーブ１の先端は方向不良検
知手段７３を通過する。このとき、第４図Ａに示
すように、チユーブ１の断面方向が適正方向であ
ると、検知レバー８６がチユーブ１に当らず、検
知レバー８６の角度は変わらない。チユーブ１が
第４図Ｂのように横向きとなつた方向不良や、天
地逆となつた方向不良であると、検知レバー８６
がチユーブ１で押されて回動し、その回動がフオ
トセンサ８７で検出される。

チユーブ１をチユーブホルダ７２に押込んだ
後、方向不良の場合も適正方向の場合も、チユー
ブストツパ５６（第６図）が開き、チユーブホル
ダ７２を回動用シリンダ８３で下降回動させてチ
ユーブ１をチユーブストツカ５０の下方へ斜めに
取出す（第７図）。取出しの後、チユーブストツ
パ５６は再度閉じる。

チユーブ１が方向不良の場合は、前記のように
チユーブ１を斜めに取出したときに、ホルダ押え
装置７３を開く。そのため、方向不良のチユーブ
１は不良用のバケツト４７′に落下する（第８
図）。このように方向不良のチユーブ１を排出し
た後、チユーブホルダ７２の傾斜を戻し、チユー
ブ押込装置５８による次回の押込作業を開始す
る。

前記の押込み時にチユーブ１が適正方向である
場合は、チユーブ１をチユーブストツカ５０の下
方へ斜めに取出した後、ホルダ押え装置７３を閉
じたままチユーブホルダ５０をホルダ切替シリン
ダ８５でスライドさせる。これによりチユーブホ
ルダ７２の第２のチユーブ嵌合溝７２ｂをチユー
ブストツカ５０と対応させ、第２のチユーブ嵌合
溝７２ｂへのチユーブ供給を前述と同様に行う。

このようにして、チユーブホルダ７２に２本の
チユーブ１が適正方向に切出されると、横送りシ
リンダ７９によりチユーブホルダ７２は部品排出
手段４９の部品排出口４６と対応する位置まで送
られ（第２図）、ここで２個の部品排出口４６か
ら２本のチユーブ１に同時に電子部品３が充填さ
れる。部品排出口４６からは電子部品３が一定姿
勢で排出されるが、第５図Ａのようにチユーブ１
は適正姿勢に保持されているので、第５図Ｂのよ
うにチユーブ１の断面方向と電子部品３の方向と
がずれて詰まりを生じることがない。

このように、空チユーブストツカ５０から供給
されるチユーブ１に断面方向不良のものが混入し
ていても、その不良チユーブ１を自動的に系外へ
排出し、部品充填作業を続けることができる。方
向不良用のバケツト４７′に落されたチユーブ１
は、作業員の監視巡回中等に再度チユーブストツ
カ５０の上端に供給すればよい。そのため、チユ
ーブ１の方向不良の都度装置を停止させて作業員
が修復する必要がなく、生産性が向上し、かつ省
人化が図れる。また、チユーブ１への充填不良修
復時に、電子部品３を床面に落とすなどにより、
リード３ａの曲り等の不良を生じさせることが皆
無となる。

なお、前記実施例ではチユーブホルダ７２がチ
ユーブ１を２本保持できるものとしたが、１本ず
つ保持するようにしてもよく、また３本以上保持
できるものとしてもよい。

〔考案の効果〕

この考案の部品充填装置は、空チユーブストツ
カの最下段のチユーブの端部がチユーブ押込装置
でチユーブホルダに押込まれる。このとき、方向
不良検知手段でチユーブの断面方向が適正である
か否かを判別され、適正であるときはチユーブを
チユーブホルダで把持して横移動させる。横移動
させたチユーブには部品排出手段から電子部品を
充填する。前記方向不良検知手段で方向不良が検
知されたときは、チユーブホルダのホルダ押え装
置を開き、方向不良のチユーブを落下させる。こ
の後、チユーブストツカからチユーブホルダへ次
のチユーブ供給を再開する。このように、空チユ
ーブストツカから供給されるチユーブに断面方向
不良のものが混入していても、その不良チユーブ
を自動的に系外へ排出し、部品充填作業を続ける
ことができる。そのため、生産性が向上し、かつ
省人化が図れるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図
はその部分斜視図、第３図は同じくその動作説明
図、第４図は同じくその方向不良検知手段の動作
説明図、第５図は同じくそのチユーブと電子部品
との関係を示す説明図、第６図は同じくそのチユ
ーブホルダの一部とチユーブストツパを示す斜視
図、第７図および第８図は同じくその動作説明
図、第９図は同じくその動作の流れ図、第１０図
および第１１図は各々同じくその部品充填装置を
部品作業装置に組込んだ設備の概略正面図および
概略側面図である。 １……チユーブ、３０′……整列装置、４０…
…部品作業装置、４６……部品排出口、４９……
部品排出手段、５０……チユーブストツカ、５６
……チユーブストツパ、５８……チユーブ押込装
置、７１……ホルダ押え装置、７２……チユーブ
ホルダ、７３……方向不良検知手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子部品を充填する空のチユーブを水平姿勢で
   積重ね状態に収納可能に設けられて底部に最下段
   のチユーブを支持する支持解除可能なチユーブス
   トツパを有する空チユーブストツカと、この空チ
   ユーブストツカのチユーブ長手方向に隣り合う位
   置で横移動可能に設けられて前記チユーブの端部
   を押えて把持するホルダ押え装置を有するチユー
   ブホルダと、前記チユーブストツカの最下段のチ
   ユーブを前記チユーブホルダに押込むチユーブ押
   込装置と、前記チユーブストツパの駆動装置と、
   前記チユーブホルダの横移動経路に対応して設け
   られてこのチユーブホルダに把持されたチユーブ
   に前記電子部品を充填する部品排出手段と、前記
   チユーブホルダに設けられこのチユーブホルダに
   押込まれた前記チユーブの断面形状の方向が適正
   であるか否かを検知し不良検知により前記ホルダ
   押え装置に開き動作を行わせる方向不良検知手段
   とを備えた部品充填装置。