JPH08170640A - 摺動構造および位置決め装置 - Google Patents

摺動構造および位置決め装置

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JPH08170640A
JPH08170640A JP33340694A JP33340694A JPH08170640A JP H08170640 A JPH08170640 A JP H08170640A JP 33340694 A JP33340694 A JP 33340694A JP 33340694 A JP33340694 A JP 33340694A JP H08170640 A JPH08170640 A JP H08170640A
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sliding
synthetic resin
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JP33340694A
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Ryoichi Sasaki
亮一 佐々木
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Keyence Corp
Original Assignee
Keyence Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型軽量かつ構造簡易で、軽負荷下で使用さ
れる直線運動部に適した摺動構造を提供する。 【構成】 移動体21は、凹部状断面の案内部材20内
に装着され移動する構造とされるとともに、これら両者
の相対的摺動面20a〜20dと26a〜26dの少な
くとも一方が合成樹脂から構成されて、面接触による移
動体21の円滑な走行が確保される。ベアリング等の複
雑な構造が不要で、構造の小型簡素化が図られ、中空の
筒状体内部のような、狭く限られた空間内にも設置が可
能である。移動体21の摺動部分を構成する摺動体26
自体を合成樹脂製とすることで、その成形の容易性によ
る製造コストの大幅な低減化と軽量化も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は摺動構造および位置決
め装置に関し、さらに詳細には、直線方向の位置決め装
置における直線運動部のような直線運動をする部位にお
いて、運動方向軸線まわりの回転運動を防止しつつ円滑
な直線運動を確保する走行案内技術に関する。
【0002】
【従来の技術】各種装置における直線運動部を走行案内
するものとして、例えば図6に示すような摺動構造が知
られている。
【0003】この装置は、直線状に延びる案内レールa
と、この案内レールaに沿って走行移動する移動体とし
てのステージbとを備えてなり、これら案内レールaお
よびステージbはいずれもステンレス鋼等からなる金属
製とされている。
【0004】ステージbは、図外の直線運動部に連結さ
れる金属ブロックの形態とされ、上記案内レールaの外
周を包み込むような断面形状を有するとともに、ステー
ジbの両側面と案内レールaの側面との間には、リニア
ベアリングcがそれぞれ設けられている。
【0005】このリニアベアリングcは循環型鋼球転動
方式のもので、案内レールaおよびステージbの両側面
に設けられたボール軌道溝d,eと、これら軌道溝d,
e間を転動走行する複数の転動ボール(鋼球)f,f,
…とからなり、ステージbの側部内には、これら転動ボ
ールf,f,…の循環を許容するボール循環路gが設け
られている。
【0006】そして、上記リニアベアリングcの転動ボ
ールf,f,…が、上記軌道溝d,e間を転がり接触で
転動走行するとともに、ボール循環路gを循環運動し
て、ステージbさらにはこれと一体的に連結された上記
直線運動部が、上記案内レールaに沿って走行移動する
ように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この摺動構
造においては、上述したように、各構成部品が金属製と
されるとともに、その走行手段としてリニアベアリング
cを備えて、比較的大きな荷重がかかる直線運動部に適
した剛性の高い構造とされている。
【0008】しかしながら、このような従来の構造で
は、構成材料費が高く、また構成部品の点数が多くて構
造も複雑であり、装置自体が大型化してコスト的にも高
価である。これがため、重負荷下で使用されて高い剛性
が要求されるとともに、設置スペースにもあまり制約を
受けないような、いわゆる高級用途の大型装置などには
適した構造であるが、反面、低コストで小型軽量かつ簡
易な構造が要求される装置、例えば、軽負荷下で使用さ
れる省スペース設計の位置決め装置用としては、構造的
にもコスト的にも適用困難な構造であった。
【0009】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、小型軽量
かつ構造簡易で、軽負荷下で使用される直線運動部に適
した構造の摺動構造を提供することにある。
【0010】また、本発明の他の目的とするところは、
このような摺動構造を直線運動部に備えて、省スペース
設計で安価な構造の位置決め装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の摺動構造は、案内部材と、この案内部材に
装着されて移動する移動体とからなり、上記案内部材
は、凹部状断面を備えるとともに、その内壁面に摺動案
内面を有し、上記移動体は、上記案内部材の摺動案内面
に沿って摺動する摺動走行面を有し、上記摺動案内面と
摺動走行面の少なくとも一方が、合成樹脂から構成され
ていることを特徴とする。
【0012】好適には、上記移動体は、移動基台と、こ
の移動基台に一体的に取り付けられる少なくとも1つの
摺動部材とからなり、この摺動部材は、合成樹脂材料か
らなるとともに、その外周面の少なくとも一つの面が上
記摺動走行面を形成する。また、上記合成樹脂材料とし
ては、摺動性および耐磨耗性に富む合成樹脂材料が用い
られてなり、この合成樹脂材料は、目的、用途に応じて
含油されてなる。
【0013】また、本発明の位置決め装置は、回転運動
を直線運動に変換して被駆動対象物の直線方向の位置決
めを行うものであって、回転運動を行う駆動モータと、
この駆動モータの回転運動を直線運動に変換する送りね
じ機構と、この送りねじ機構の直線運動部に連結される
往復ロッドとを備えてなり、上記直線運動部の走行部分
に上記摺動構造を備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の摺動構造において、移動体は、凹部状
断面を有する案内部材内を摺動しながら走行移動する構
造とされるとともに、これら両者の相対的摺動面、つま
り案内部材の摺動案内面と移動体の摺動走行面の少なく
とも一方が合成樹脂面とされていることにより、面接触
による移動体の円滑な走行が確保されつつ、構造の小型
簡素化が図られて、例えば中空の筒状体内部のように、
狭く限られた空間内にも設置が可能である。
【0015】この場合、上記移動体の摺動部分を構成す
る摺動部材が合成樹脂部材から構成されることにより、
その成形が容易で製造コストの低減化および軽量化が可
能である。
【0016】また、位置決め装置の直線運動部分に、こ
のような小型簡素な構造を採用することにより、位置決
め装置自体の小型軽量化およびコスト低減化が図られ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】本発明に係る摺動構造が図1および図2に
示されており、この摺動構造1は、図5に示す位置決め
装置2の直線運動部に適用されるものである。具体的に
は、この位置決め装置2の装置中間部3が図2に示すよ
うな断面を有する中空状の筒状体とされるとともに、こ
の装置本体中間部3内には、送りねじ機構4による直線
運動部5が摺動可能に設けられてなり、この直線運動部
5の摺動走行部分が上記摺動構造1により構成されてい
る。
【0019】なお、上記位置決め装置2は、回転運動を
直線運動に変換して被駆動対象物の直線方向の位置決め
を行うもので、駆動モータ6、制動用ブレーキ7、上記
送りねじ機構4、往復ロッド8および制御装置9を主要
部として構成され、この制御装置9に、前後端リミット
スイッチ10,11およびロータリエンコーダ12が電
気的に接続されている。
【0020】そして、制御装置9のプログラムに従っ
て、駆動モータ6が正逆回転駆動すると、その駆動軸6
aの回転力が軸継手15を介して送りねじ機構4のねじ
軸16へ伝達される。このねじ軸16の回転により、ナ
ット体17がねじ軸16上を螺進退移動して、これに一
体結合された直線運動部5を介して、往復ロッド8が上
記前後端リミットスイッチ10,11により規定された
許容移動ストロークの範囲内で往復進退動作される。
【0021】摺動構造1は、上記直線運動部5の主たる
走行案内部を構成するもので、図1および図2に示すよ
うに、案内部材20と、この案内部材20に沿って走行
移動する移動体21とを備えてなる。
【0022】上記案内部材20は溝状の凹部状断面を有
し、装置本体中間部3の内側底部に、その形成長手方向
つまり軸方向へ直線状に延びて設けられている。この案
内部材20は、具体的にはほぼ矩形の溝状断面を有し、
その上下左右内壁面20a〜20dのほぼ全体が、後述
する移動体21を走行案内する摺動案内面とされてい
る。
【0023】図示の実施例においては、装置本体中間部
3がアルミニウム合金製の中空型材とされ、上記案内部
材20は、この中空型材の押出しまたは引抜き成形時に
同時に一体形成される。また、この案内部材20の底面
には、後述する係止構造40の配線溝40aが一体的に
形成されている。
【0024】移動体21は、移動基台25と、この移動
基台25に一体的に取り付けられる摺動部材26とを備
えてなる。
【0025】上記移動基台25は、具体的にはアルミニ
ウム合金製ブロックからなる軽量構造とされ、図2に示
すように、その正面輪郭形状が上記装置中間部3の内壁
輪郭形状にほぼ沿った形状とされるとともに、移動対象
物である上記送りねじ機構4のナット体17と往復ロッ
ド8にそれぞれ一体的に連結されている。
【0026】これに関連して、図5に示すように、送り
ねじ機構4のねじ軸16は、装置本体に軸受27a,2
7bを介して回転可能に軸支されるとともに、その軸線
が上記案内部材20と平行になるように配置されてい
る。ねじ軸16は、その基端が軸継手15により上記駆
動モータ6の駆動軸6aに駆動連結されるとともに、こ
のねじ軸16上に、上記移動基台25と一体となったナ
ット体17が螺進退可能に螺合されている。
【0027】一方、上記往復ロッド8は円柱棒状の形態
とされ、リニアガイド28を介して、装置本体前部29
に設けられ、上記ねじ軸16および上記案内部材20に
対し平行な方向(矢符A,B方向)へ摺動可能に支持さ
れている。この往復ロッド8は、その基端が取付ボルト
30により上記移動基台25に固定支持されるととも
に、その先端には被駆動対象物接続用のねじ部8aが形
成されている。
【0028】上記摺動部材26は、合成樹脂製の一体成
形品、つまり単一ブロックの形態とされた合成樹脂部材
からなり、その構成材料としては摺動性および耐磨耗性
に富む合成樹脂材料が用いられ、例えば、ポリアセター
ル、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PTFE
(ポリ四フッ化エチレン)およびナイロン等の合成樹脂
材料が好適に使用される。これら合成樹脂材料の選定に
あたっては、装置の用途や使用環境等を考慮して、さら
に耐熱性や耐腐食性、あるいは材料コスト等の種々の条
件が加味されて選択され、本実施例においては、成形容
易性、コスト低減等の観点も含めて、材料コストの低い
ナイロンが用いられている。
【0029】さらに、摺動部材26の摺動性や耐磨耗性
をより重視すれば、合成樹脂材料に含油されてなるもの
が好ましく、例えば、上記合成樹脂材料をベースレジン
とする含油合成樹脂材料が好適に使用される。
【0030】上記摺動部材26の正面輪郭形状は、上記
案内部材20の断面形状に対応したほぼ矩形状とされて
おり、その上下左右外周面26a〜26dのほぼ全体
が、上記案内部材20の摺動案内面20a〜20dに沿
って摺動する摺動走行面とされている。
【0031】そして、これら摺動案内面20a〜20d
と摺動走行面26a〜26dにおいて、上下平坦面20
a,20bと26a,26bが、主として上下方向の相
対的振れを規制する機能を有し、一方、左右平坦面20
c,20dと26c,26dが、主として左右方向の相
対的振れを規制する機能を有し、全体として全方向の相
対的振れを規制する構造とされている。
【0032】また、図示の実施例においては、移動基台
25の高さ寸法が比較的大きいことに対応して、その左
右両側部にも、摺動部材31,31が補助的にそれぞれ
設けられている。
【0033】これら摺動部材31,31も、上記摺動部
材26と同様、上記移動基台25に一体的に取り付けら
れてなり、その一側面31aが、上記装置本体中間部3
の側部内壁面の高さ方向中央部分(摺動案内面)32に
摺接可能な摺動走行面とされて、これにより、上記摺動
構造1の走行案内を補助する第2の摺動構造33が構成
されている。つまり、この第2の摺動構造33は、過負
荷等により移動体21に横方向への倒れが生じる場合な
どに、上記摺動部材31が摺動案内面32に摺接して、
移動体21の倒れを防止しながら、移動体21の走行を
補助的に案内する。
【0034】なお、40は上記案内部材20の底面中央
部に設けられた電気配線ケーブル用の係止構造を示す。
【0035】この係止構造40は、上記装置本体中間部
3の前後両側に配された前端リミットスイッチ10と回
路基板41とを電気的に接続するためのもので、図3に
示すように、2本のケーブル42,42を収容する配線
溝40aと、この配線溝40a内にケーブル42を弾発
的に付勢保持する保持カバー40bとから構成されてい
る。上記配線溝40aは、図示の実施例の場合、上記案
内部材20の内側底面において、上記直線運動部5の移
動軸線と平行に全長にわたって延びている。これによ
り、前端リミットスイッチ10からのケーブル42は、
この係止構造40を介して案内部材20の前側から後側
へ導かれた後、上記回路基板41に接続されている。
【0036】これに対応して、上記摺動部材26の底面
には凹部43が凹設されて、これにより、この摺動部材
26は、係止構造40と干渉することなく、その摺動走
行が許容されている。
【0037】しかして、以上のように構成された位置決
め装置2において、駆動モータ6により送りねじ機構4
が駆動されると、駆動モータ6の駆動軸6aから動力伝
達されるねじ軸16の回転運動が、ナット体17の直線
運動に変換されて、このナット体17と一体となった移
動体21、さらには往復ロッド8が図5の矢符A,B方
向へ進退往復動作される。
【0038】この場合、上記移動体21の摺動部材26
は、凹部状断面を有する案内部材20内を摺動しながら
走行移動する構造とされるとともに、その摺動走行面2
6a〜26dが合成樹脂とされていることにより、これ
らの摺動走行面26a〜26dと案内部材20の摺動案
内面20a〜20dとの滑らかな摺接状態が得られて、
移動体21の円滑な走行が確保される。
【0039】また、上記摺動部材26は、そのほぼ全周
が摺動走行面26a〜26dとされて、上記案内部材2
0の摺動案内面20a〜20dにより面接触状態で取り
囲まれて走行するため、直線運動方向軸線まわりの回転
が有効に防止されて、送りねじ機構4による直線運動が
正確かつ滑らかに往復ロッド8に伝達され、位置決め誤
差等も抑制されて、高い位置決め精度が確保される。
【0040】さらに、摺動部材26は合成樹脂材料から
なる単純形状の一体成形品であるため、その成形が容易
で製造コストの低減化が図られるとともに、構造の小型
軽量かつ簡素化が図られて、狭く限られた空間である案
内部材20内にも設置可能である。
【0041】なお、摺動部材26が合成樹脂製である
と、金属製のものに比較して強度的に劣るが、図示のよ
うに、摺動部材26は案内部材20に周囲を取り囲まれ
ているため、この案内部材20が摺動部材26の補強部
としても機能して、摺動部材26の強度が補強される。
【0042】また、摺動部材26が単体からなるため、
複数の成形品からなる場合に比較して、成形誤差の影響
が少なくて、上記案内部材20との嵌合精度は得やす
く、これにより、運動方向軸線まわりの回転方向荷重に
対する強度も強く、また回転方向の振れも最小限度に抑
えられて、ガタ付きを殆ど生じない。
【0043】なお、上述した実施例はあくまでも本発明
の好適な具体例を示すためのものであって、本発明はこ
れら実施例に限定されることなく、その範囲内で種々設
計変更可能である。以下にその改変例を列挙する。
【0044】(1) 図示の実施例においては、移動体21
の摺動部材26が合成樹脂製とされて、摺動走行面26
a〜26dが合成樹脂とされているが、これに限定され
ず、上記摺動案内面20a〜20dと摺動走行面26a
〜26dの少なくとも一方が、合成樹脂から構成されて
いればよい。一例として、上記案内部材20の摺動案内
面20a〜20dにも合成樹脂コーティングが施され
て、双方が合成樹脂とされたり、あるいは、案内部材2
0の摺動案内面20a〜20dが合成樹脂とされるとと
もに、摺動部材26が移動基台25と一体の金属製とさ
れてもよい。
【0045】(2) また、案内部材20の摺動案内面20
a〜20dと、摺動部材26の摺動走行面26a〜26
dの少なくとも一方が、合成樹脂から構成されているな
ど、前述した基本的要件が満たされる限り、その具体的
構成は図示の実施例に限定されない。例えば、案内部材
20と摺動部材26との嵌合断面形状は、上記のものに
限定されず、例えば図4に示すような形状とされるな
ど、他の種々の構造が採用可能である。
【0046】すなわち、図4(a) において、案内部材2
0は、ほぼ菱形状の溝状断面を有するとともに、摺動部
材26もこれに対応した正面輪郭形状とされ、これらの
摺動案内面20e〜20gと摺動走行面26e〜26g
において、主として上下一対の傾斜平坦面20e,20
fと26e,26fが、上下左右方向双方の相対的振れ
を規制する機能を有し、全体として全方向の相対的振れ
を規制する構造とされている。
【0047】一方、図4(b) において、案内部材20
は、側部が半円弧状とされたほぼ横長小判形の溝状断面
を有するとともに、摺動部材26もこれに対応した正面
輪郭形状とされ、案内部材20の摺動案内面20hと摺
動部材26の摺動走行面26hが、上下左右方向を含め
た全方向の相対的振れを規制する構造とされている。
【0048】(3) また、図示の実施例においては、摺動
部材26が単一構造とされて、成形の容易性による製造
コストの低減化および組付け精度の向上が図られている
が、より大きな荷重を負担する構造においては、複数の
合成樹脂材で構成された大型構造とされて、各合成樹脂
材の一側面で各摺動走行面が形成されても良い。
【0049】(4) さらに、図示の実施例においては、中
空状の筒状体とされた装置中間部3内に、二つの摺動構
造1,33が配された構成とされているが、例えば、移
動体21自体が合成樹脂製ブロックから形成されて、そ
の外周全面が摺動走行面とされるとともに、装置中間部
3自体が案内部材を形成して、その内壁全面が摺動案内
面とされるような構成も採用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
案内部材と、この案内部材に装着されて移動する移動体
とからなり、これら両者の相対的摺動面の少なくとも一
方が合成樹脂とされているから、従来の一般的なこの種
装置のようなベアリング構造がなくても、運動方向軸線
まわりの回転が面接触により有効に防止されて、振れに
よるガタ付きを生じることもなく、移動体の円滑な摺動
走行が確保される。
【0051】したがって、構成部品点数も少なくて、構
造の小型軽量かつ簡素化を容易に図ることができ、例え
ば中空の筒状体内部のように、狭く限られた空間内にも
設置が可能である。特に、大きな荷重のかからない軽負
荷下で使用される直線運動部に適した構造として有効で
ある。
【0052】摺動部材が単一の合成樹脂部材から形成さ
れていると、構造簡単で高い成形精度を得ることがで
き、これにより上記案内部材との高い嵌合精度も得やす
い。しかも、案内部材は、その内壁面に摺動案内面を有
する凹部状断面とされているから、上記摺動部材が案内
部材内に取り囲まれた面接触状態で摺動走行することと
も相まって、摺動部材の運動方向軸線まわりの回転方向
荷重に対する強度も比較的強く、回転方向の自由度を最
小限度に抑えることができる。これにより、移動体の運
動方向軸線まわりの回転やガタ付きが有効に防止され
て、円滑な直線運動が確保される。
【0053】また、上記移動体の摺動部分を構成する摺
動部材が合成樹脂部材から構成されていると、材料コス
トが低くかつその成形も容易で製造工程数が少なく、製
造コストの低減化を図ることができ、さらには上述した
構造の小型簡素化の実現とも相まって、装置コストを従
来のものに比較して大幅に低減することが可能となる。
【0054】上記のような効果が有効に発揮される結
果、このような小型簡素な摺動構造を直線運動部分に備
えることにより、省スぺース設計の小型でかつ安価な位
置決め装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例である摺動構造を備える
位置決め装置の直線運動部を一部切開して示す斜視図で
ある。
【図2】同直線運動部を示す正面断面図である。
【図3】同直線運動部の摺動構造を拡大して示す正面断
面図である。
【図4】同摺動構造の改変例を示す図3に対応した正面
断面図である。
【図5】同摺動構造を備える位置決め装置の全体構成を
示す側面断面図である。
【図6】従来の摺動構造を一部切開して示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 摺動構造 2 位置決め装置 4 送りねじ機構 5 直線運動部 6 駆動モータ 8 往復ロッド 16 送りねじ機構のねじ軸 17 送りねじ機構のナット体 20 案内部材 20a〜20h 案内部材の摺動案内面 21 移動体 25 移動基台 26 摺動部材 26a〜26h 摺動部材の摺動走行面 31 摺動部材 31a 摺動部材の摺動走行面 32 案内部材の摺動案内面 33 第2の摺動構造

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内部材と、この案内部材に装着されて
    移動する移動体とからなり、 上記案内部材は、凹部状断面を備えるとともに、その内
    壁面に摺動案内面を有し、 上記移動体は、上記案内部材の摺動案内面に沿って摺動
    する摺動走行面を有し、 上記摺動案内面と摺動走行面の少なくとも一方が、合成
    樹脂から構成されていることを特徴とする摺動構造。
  2. 【請求項2】 上記摺動案内面と摺動走行面は、左右方
    向の相対的振れを規制する左右平坦面と、上下方向の相
    対的振れを規制する上下平坦面とを備えることを特徴と
    する請求項1に記載の摺動構造。
  3. 【請求項3】 上記摺動案内面と摺動走行面は、上下左
    右方向の相対的振れを規制する少なくとも一対の傾斜平
    坦面を備えることを特徴とする請求項1に記載の摺動構
    造。
  4. 【請求項4】 上記摺動案内面と摺動走行面は、上下左
    右方向の相対的振れを規制する円弧面を備えることを特
    徴とする請求項1に記載の摺動構造。
  5. 【請求項5】 上記移動体は、移動基台と、この移動基
    台に一体的に取り付けられる少なくとも1つの摺動部材
    とからなり、 この摺動部材は、合成樹脂材料からなるとともに、その
    外周面の少なくとも一つの面が上記摺動走行面を形成す
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記
    載の摺動構造。
  6. 【請求項6】 上記移動体は、移動基台と、この移動基
    台に一体的に取り付けられる単一の摺動部材とからな
    り、 この摺動部材は、合成樹脂材料からなるとともに、その
    外周面の複数の面が上記摺動走行面を有することを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一つに記載の摺動構
    造。
  7. 【請求項7】 上記合成樹脂材料は、ポリアセタール、
    ポリフェニレンサルファイド、ポリ四フッ化エチレン)
    またはナイロン等を含む、摺動性および耐磨耗性に富む
    ものであることを特徴とする請求項5または6に記載の
    摺動構造。
  8. 【請求項8】 上記合成樹脂材料が含油されてなるもの
    であることを特徴とする請求項7に記載の摺動構造。
  9. 【請求項9】 回転運動を直線運動に変換して被駆動対
    象物の直線方向の位置決めを行うものであって、 回転運動を行う駆動モータと、 この駆動モータの回転運動を直線運動に変換する送りね
    じ機構と、 この送りねじ機構の直線運動部に連結される往復ロッド
    とを備えてなり、 上記直線運動部の走行部分に、請求項1から8のいずれ
    か一つに記載の摺動構造を備えることを特徴とする位置
    決め装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002193110A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Nsk Ltd 車両用電動チルト式ステアリング装置

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JP2002193110A (ja) * 2000-12-26 2002-07-10 Nsk Ltd 車両用電動チルト式ステアリング装置
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