JPH08170602A - 油圧制御システム - Google Patents

油圧制御システム

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Publication number
JPH08170602A
JPH08170602A JP6317297A JP31729794A JPH08170602A JP H08170602 A JPH08170602 A JP H08170602A JP 6317297 A JP6317297 A JP 6317297A JP 31729794 A JP31729794 A JP 31729794A JP H08170602 A JPH08170602 A JP H08170602A
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JP
Japan
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hydraulic
flow rate
hydraulic control
control
control device
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Application number
JP6317297A
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English (en)
Inventor
Shinichi Eto
新一 江藤
Takao Morita
隆夫 森田
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の油圧制御装置の各作動に悪影響を与え
ること無く不要な油の油圧制御装置への供給を防止し、
無駄なポンプの仕事量を抑え、省エネルギ化を図れる油
圧制御システムを提供することにある。 【構成】 リザーバタンク30内の油を吐出する油圧ポ
ンプ21と、作動油を受けて作動する油圧アクテイブサ
スペンションAS(第1油圧制御装置)、パワーステア
リング装置PS(第2油圧制御装置)と、油圧ポンプか
ら第1油圧制御装置ASへの作動油の供給路R1に介装
され作動油を第1の油圧制御装置AS側に供給し残余の
作動油を第2の油圧制御装置PSに供給する第1流量制
御弁22と、第1流量制御弁22から第2油圧制御装置
PSへの作動油の供給路R2に介装され作動油を第2油
圧制御装置PSに供給し残余の作動油をリザーバタンク
30へリターンさせる第2流量制御弁60とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のパワーステアリ
ング装置等の油圧制御装置にポンプから圧油を供給する
油圧制御システム、特に、複数の油圧制御装置に圧油を
供給する油圧制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】油圧制御システムではエンジン等によっ
てポンプを駆動し、そのポンプの吐出する圧油をパワー
ステアリング装置等の油圧制御装置に供給するが、この
場合、油圧制御装置の特性により、必要とする油の流量
や油圧が変化する。そこで、油圧制御システムではその
ポンプの吐出路上に流量制御弁を配し、その流量制御弁
により必要とする特性に沿って圧油を油圧制御装置側に
供給している。例えば、図13に示すように、油圧制御
装置がパワーステアリング装置であると、ポンプから油
圧アクチュエータに供給される油の吐出量はポンプ回転
数に応じて増加することになるが、油圧アクチュエータ
側では低回転数域E1ほど油の吐出量が増加する特性を
要求している場合が多い。即ち、パワーステアリング装
置で用いるステアリングギアボックス及び油圧アクチュ
エータとしてのパワーピストンには操蛇時に圧油が供給
されるが、低速時ほど操蛇角を大きく切る場合が多く、
操蛇に使用される油量を多く必要とする。
【0003】そこで、パワーステアリング装置等で用い
られている油圧制御システムは、例えば、図13に示す
ように、パワステポンプ1とステアリングギアボックス
2とを結ぶ吐出路R1上に設けられる絞り部3及びフロ
ーコントロールバルブ4と、絞り部3及びフローコント
ロールバルブ4間の分岐室5よりパワステポンプ1に戻
るリターン路6とを装備する。この場合、吐出路R1上
の絞り部3には固定オリフィス7及び可変オリフィス8
が設けられ、可変オリフィス8はばね9により開放付勢
されたプランジャ10を備える。このプランジャ10の
背面には吐出路R1の油圧がパイロットポート11を通
して加えられている。このため、パワステポンプ1が低
回転域にあると、図13に実線で示すように、可変オリ
フィス8は大きく開き、分岐室5の油圧は低く、フロー
コントロールバルブ4はばね12で押圧されリターン路
6を狭める。このため、可変オリフィス8と固定オリフ
ィス7を通して比較的大量の圧油がステアリングギアボ
ックス2側に供給される(図12のE1域)。
【0004】パワステポンプ1が中回転域にあると、流
量及び圧力が増すが、この時、プランジャ10の背面に
パイロットポート11を通し吐出路R1の油圧が働き、
プランジャ10が右方に移動するので可変オリフィス8
が絞られ、分岐室5の油圧が高まり、フローコントロー
ルバルブ4がばね力に抗して戻り移動し、リターン路6
を広げ、ポンプ1へのリターン量が増加する。このた
め、ステアリングギアボックス2側に供給される圧油は
可変オリフィス8に流量を規制され、これと固定オリフ
ィス7を通して比較的小量の圧油がステアリングギアボ
ックス2側に供給される(図12のE2域)。更に、パ
ワステポンプ1が高回転域(図12のE3域)に達する
と、フローコントロールバルブ4が全開位置B1まで移
動し、ポンプ吐出量は概略一定となる。なお、符号13
はバランス路を示し、フローコントロールバルブ4の前
後に絞り部3下流の油圧が等しく加わるようにできる。
これによって、フローコントロールバルブ4が吐出路R
1の油圧変動を許容した上で、同バルブに加わる油圧が
分岐室5と絞り部3下流との油圧差に応じてのみ移動で
きるようにしている。
【0005】このような油圧制御システムでは流量制御
弁の流量制御特性を油圧制御装置の特性に沿うよう設定
するが、単一のポンプを用い複数の油圧制御装置を駆動
しようとすると、流量制御弁の下流の吐出路を分岐し、
そこに複数の油圧制御装置を並設し、両油圧制御装置が
必要とする油量を供給することと成る。例えば、特開平
3−243467号公報には、油圧アクテイブサスペン
ションASと後輪操蛇装置とのポンプを共用化し、特
に、路面が悪路で、ハンドル角が直進状態を示す場合に
は、後輪操蛇装置の効果があまり発揮されないことより
後輪操蛇装置の油圧アクチュエータへの油の供給を遮断
し、ポンプの小型化を図るという構成が開示される。
【0006】更に、特開平1−9073号公報には、後
輪操蛇装置のための油圧回路を分流弁を用いて油圧アク
テイブサスペンション用油圧回路と共有させるようにし
て、油圧回路の配管スペースを確保し、ポンプを共用化
するという構成が開示される。このように、特開平3−
243467号公報や特開平1−9073号公報にはポ
ンプを共用化し、油圧回路を簡素化できる技術が開示さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、複数の油圧
制御装置を備えた油圧制御システムでポンプを共用化す
ると共に、特に、各油圧制御装置の作動に悪影響を与え
ること無くポンプの吐出油の内各油圧制御装置に供給す
る必要の無い不要な油を直接ポンプにリターンし、ポン
プの無駄な駆動を排除し、ポンプの消費エネルギを低減
させることが望まれている。しかし、特開平3−243
467号公報の先行技術では、一方の油圧制御装置で高
圧が要求されると他方の油圧制御装置側への流量が多く
なってしまい、両油圧制御装置を適正に作動させること
ができない問題がある。
【0008】また、油圧アクテイブサスペンション側で
の消費エネルギが大きい時に閉じる弁を後輪操舵装置の
上流に設けているが、この弁を閉じた際には後輪操舵装
置を作動作動させることができず、両システムを効率良
く両立させることができない。一方、特開平1−907
3号公報の先行技術では、高価な分流弁を用いているこ
とよりコスト高を招き易く、分流した油を油圧アクテイ
ブサスペンションと後輪操舵装置とに供給してから不要
分の作動油をリザーバタンク側にすべてリターンするの
で、ポンプの吐出油を無駄に流動させることとなり、無
駄にエネルギを使用することとなり効率が悪い。
【0009】しかも、ここでの分流弁は流量比を一定に
するため、例えば、後輪操舵装置が作動状態と成り背圧
の影響で後輪操舵装置側への流量が低下すると油圧アク
テイブサスペンション側への流量も低下してしまい、油
圧アクテイブサスペンションを安定して作動させること
ができない。本発明の目的は、複数の油圧制御装置に作
動油を供給するに当たり、各油圧制御装置の作動に悪影
響を与えること無く不要な油の油圧制御装置への供給を
防止し、無駄なポンプの仕事量を抑え、省エネルギ化を
図れる油圧制御システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、リザ
ーバ内に貯溜された作動油を吸収して突出する油圧ポン
プと、上記油圧ポンプ側から突出される作動油を受けて
作動する第1及び第2油圧制御回路と、上記油圧ポンプ
側から上記第1油圧制御装置側への作動油の供給路に介
装され所定流量の作動油を上記第1油圧制御装置側に供
給し残余の作動油を上記第2の油圧制御装置側に供給す
る第1流量制御弁と、上記第1流量制御弁から上記第2
油圧制御装置への作動油の供給路に介装され所定流量の
作動油を上記第2油圧制御装置側に供給し残余の作動油
を上記リザーバ側へリターンさせる第2流量制御弁と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載の油圧制
御システムにおいて、上記第1及び第2流量制御弁の少
なくとも一方に設けられ上記所定流量を可変調整する調
整手段と、上記調整手段が設けられた流量制御弁に対応
する油圧制御装置の油圧出力の小さい状況下では上記所
定流量を低下させるべく上記調整手段の作動を制御する
制御手段とを更に備えることを特徴とする。請求項3の
発明は、請求項2記載の油圧制御システムにおいて、上
記第1または第2油圧制御装置は車両旋回時に車体を所
定の姿勢に制御する油圧アクティブサスペンション装置
であり、上記調整手段は上記油圧アクティブサスペンシ
ョン装置に対応する流量制御弁の上記所定流量を可変調
整するよう設けられ、上記制御手段は、車速及び操蛇角
が増大するにつれて上記所定流量を増加させるよう上記
調整手段の作動を制御するよう構成されたことを特徴と
する。
【0012】請求項4の発明は、請求項2記載の油圧制
御システムにおいて、上記第1または第2油圧制御装置
は操蛇操作に連動して油圧出力を発生する油圧式の操蛇
装置であり、上記調整手段は上記操蛇装置に対応する流
量制御弁の上記所定流量を可変調整するよう設けられ、
上記制御手段は操蛇中立域では上記所定流量を低下させ
るよう上記調整手段の作動を制御するよう構成されたこ
とを特徴とする。
【0013】請求項5の発明は、請求項2記載の油圧制
御システムにおいて、上記調整手段が設けられる流量制
御弁は、流入圧が導入される第1油圧室と対応する油圧
制御装置への供給圧が導入される第2圧力室とを隔成す
ると共に上記第1圧力室と流出路との流路面積を制御す
るようスライド可能に設けられたバルブ本体と、上記バ
ルブ本体を第1油圧室側に付勢するよう第2油圧室に設
けられた付勢スプリングとを有して構成され、上記調整
手段は上記バルブ本体を上記付勢スプリングを介して変
位させるように設けられていることを特徴とする。請求
項6の発明は、請求項1記載の油圧制御システムにおい
て、上記第1油圧制御装置は定圧型油圧制御装置であ
り、上記第2油圧装置は定流量型油圧装置であることを
特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明は、油圧ポンプ側から第1油圧
制御装置側への作動油の供給路に介装された第1流量制
御弁が所定流量の作動油を第1油圧制御システム側に供
給し残余の作動油を第2の油圧制御システム側に供給
し、第1流量制御弁から第2油圧制御装置への作動油の
供給路に介装された第2流量制御弁が所定流量の作動油
を第2油圧制御装置側に供給し残余の作動油をリザーバ
側へリターンさせるので、単一のポンプを使用しながら
2つの油圧制御装置間の干渉を防止しつつ適正油量を供
給できる。請求項2の発明は、請求項1記載の油圧制御
システムに、更に、第1及び第2流量制御弁の少なくと
も一方に設けられ所定流量を可変調整する調整手段と、
調整手段が設けられた流量制御弁に対応する油圧制御装
置の油圧出力の小さい状況下では所定流量を低下させる
べく調整手段の作動を制御する制御手段とを備えたの
で、油圧制御装置の作動に不都合を生じさせること無く
効率良くポンプ負荷を軽減できる。
【0015】請求項3の発明は、請求項2記載の第1ま
たは第2油圧制御装置が、特に、車両旋回時に車体を所
定の姿勢に制御する油圧アクティブサスペンション装置
であり、調整手段は油圧アクティブサスペンション装置
に対応する流量制御弁の所定流量を可変調整するよう設
けられ、制御手段は調整手段の作動を制御するに当た
り、車速及び操蛇角が増大、即ち仕事量が増大するにつ
れて作動油を増加させるので、油圧アクテイブサスペン
ションの作動状態に応じたきめ細かな制御が可能とな
る。請求項4の発明は、請求項2記載の第1または第2
油圧制御装置が、特に、操蛇操作に連動して油圧出力を
発生する油圧式の操蛇装置であり、調整手段は操蛇装置
に対応する流量制御弁の所定流量を可変調整するよう設
けられ、制御手段は調整手段の作動を制御するに当た
り、油圧式の操舵装置等の仕事量が少ない操蛇中立域で
は操舵装置側への供給油量を低下させるので、効率良く
ポンプ負荷を軽減できる。
【0016】請求項5の発明は、請求項2記載の調整手
段が設けられる流量制御弁は、特に、流入圧が導入され
る第1油圧室と対応する油圧制御装置への供給圧が導入
される第2圧力室とを隔成すると共に第1圧力室と流出
路との流路面積を制御するようスライド可能に設けられ
たバルブ本体と、バルブ本体を第1油圧室側に付勢する
よう第2油圧室に設けられた付勢スプリングとを有して
構成され、調整手段はバルブ本体を付勢スプリングを介
して変位させるように設けられているので、流量制御弁
の構成を簡素化できる。請求項6の発明は、請求項1記
載の第1油圧制御装置が、特に、定圧型油圧制御装置で
あり、第2油圧装置は定流量型油圧装置であるので、上
流側に定圧型油圧制御装置があり下流側に定流量型油圧
制御装置を設けたので、下流側の定流量型油圧制御装置
の作動の影響を受けず、上流側の定圧型油圧制御装が作
動できる。
【0017】
【実施例】図1には本発明の一実施例として油圧制御シ
ステムを示した。この油圧制御システム20は、図示し
ない乗用車のエンジンに駆動され吐出路R0に圧油を供
給するポンプ21と、第1第2油圧制御装置としての油
圧アクテイブサスペンションAS及びパワーステアリン
グ装置PSと、ポンプ21側から油圧アクテイブサスペ
ンションAS側への作動油の供給路R1に介装され所定
流量の作動油を第1油圧制御装置(AS)側に供給し残
余の作動油をパワーステアリング装置PS側に供給する
第1流量制御弁22と、第1流量制御弁22からパワー
ステアリング装置PSへの作動油の供給路R2に介装さ
れ所定流量の作動油を第2油圧制御装置(PS)側に供
給し残余の作動油をポンプ21側へリターンさせる第2
流量制御弁60と、第1及び第2流量制御弁22,60
に設けられ所定流量を可変調整する調整手段としてのス
テップモータ23、61と、ステップモータ23、61
の作動を制御する制御手段としてのコントローラ24と
を備える。
【0018】ここでポンプ21は周知のベーンポンプで
あり、そのポンプのケーシング211内には、吐出路R
0が形成され、その吐出路R0の下流の第1流量制御弁
22と、第1流量制御弁22より延びる分岐路R3の下
流の第2流量制御弁60が並設される。なお、ポンプ2
1の吸入ポート28はリザーバタンク30及び第2流量
制御弁60の分岐ポート29’に連通する。
【0019】ケーシング211内の第1流量制御弁22
は、吐出路R0に連通する第1圧力室26から油圧アク
テイブサスペンションAS側へ供給される作動油の流量
を制御するものである。この弁22は、ポンプ21から
の吐出圧が導入される第1圧力室26と第2圧力室32
とを隔成すると共に、リザーバ側への分岐ポート29と
の流路面積を制御するようスライド可能に設けられたバ
ルブ本体33と、バルブ本体33を第1圧力室側に付勢
するように第2圧力室32に設けられた付勢スプリング
34と、第1圧力室26及び吐出ポート27間の絞り部
52とを備える。
【0020】更に、ケーシング211内には、吐出ポー
ト27と第2圧力室32を連通するバランス路31が設
けられ、これにより第1圧力室26から油圧アクテイブ
サスペンションAS側に供給される供給圧が第2圧力室
32に導入される。バルブ本体33内には第2圧力室3
2、即ち吐出ポート27側が過度に高圧化した場合に、
第2圧力室32より分岐ポート29に圧油を逃がす調圧
弁35が装着される。これによりポンプ負荷である吐出
ポート27に連通する油圧アクテイブサスペンションA
S側の油圧の過度の増加を規制できる。
【0021】更に、バルブ本体33には第2圧力室32
を介しケーシング211に取り付けられたステップモー
タ23が対設される。これにより、付勢スプリング34
のばね座36の位置をスライド変位させる。なお、図1
にはばね座36の位置がステップモータ23によってL
ow位置に保持された場合が示され、図2にはばね座3
6がHi位置に保持される場合が示され、Mid位置も
矢視される。ここでばね座36は図示しない貫通孔を多
数形成され、ばね座36の前後の圧力差を排除してい
る。ステップモータ23はステップモータ信号TINS
を受けてその出力軸と一体的にばね座36をLow位
置、Mid位置及びHi位置に選択的に切換え摺動する
もので、ここではステップモータ信号TINSがLow
では360°、Midでは180°、Hiでは0°の各
回転角相当の出力がコントローラ24より供給される。
【0022】第1圧力室26より吐出ポート27を介し
供給路R1側に圧油を流出する絞り部52はポンプ21
からの流入流量に応じて油圧アクテイブサスペンション
ASへの流量を可変設定する流入流量感応流量調整機構
を成し、この絞り部52は固定オリフィス53及び可変
オリフィス54を備え、可変オリフィス54はばね55
により開放付勢されたプランジャ56を備える。このプ
ランジャ56の背面には流入ポート25の油圧がパイロ
ットポート57を通して加えられている。この絞り部5
2の作動は図13で説明したものと近似すため、ここで
は説明を簡略化する。ポンプ21が低回転域にあると、
図2に実線で示すように、プランジャ56がPLに保持
され、可変オリフィス54が開き、第1圧力室26の油
圧は比較的低く、バルブ本体33は付勢スプリング34
で押圧され分岐ポート29を狭め、ポンプ21の吐出量
が比較的低いにもかかわらず比較的大量の圧油が吐出ポ
ート27側に流出可能と成る。
【0023】次いで、ポンプ21が中回転域にあると、
流入ポート25の流量及び圧力が増すが、この時、図3
に実線で示すように、プランジャ56がPMに保持さ
れ、可変オリフィス54が絞られ、第1圧力室26の油
圧が高まり、バルブ本体33が付勢スプリング34のば
ね力に抗して戻り移動し、分岐ポート29を広げる。こ
の時、ポンプ21の吐出量が比較的多くなるがポンプ2
1へのリターン量が増加する。更に、ポンプ21が高回
転域に達すると、プランジャ56が示矢するPH位置に
保持され、圧油が固定オリフィス53のみを通し吐出ポ
ート27側に流下し、バルブ本体33が図1に示す全開
位置B1側に移動する。この時、ポンプ21の吐出量が
増加するが油圧アクテイブサスペンションAS側への供
給量は比較的低減され、概略一定となり、大部分の圧油
は分岐ポート29側の分岐路R3より第2流量制御弁6
0側に供給される。
【0024】第2流量制御弁60は、第1流量制御弁2
2と同様の構成を採り、ここでは同一部材には同一符号
に「’」を付して示し、重複説明を簡略化する。この第
2流量制御弁60は、分岐路R3に流入ポート25’を
介し連通する第1圧力室26’からパワーステアリング
装置PS側へ供給される作動油の流量を制御するもの
で、第1圧力室26’と第2圧力室32’とを隔成し、
分岐ポート29’の流路面積を制御するバルブ本体3
3’と、バルブ本体33’を第1圧力室側に付勢する付
勢スプリング34’と、第1圧力室26’及び吐出ポー
ト27’間の絞り部52’と、バランス路31’が設け
られる。バルブ本体33’内には調圧弁35’が装着さ
れ、これにより、吐出ポート27’側の油圧が、例え
ば、パワーステアリング装置PSの操蛇量が特に大きく
なるすえ切り状態で急増した際に、油圧の過度の増加を
規制できる。
【0025】更に、バルブ本体33’を付勢スプリング
34及びばね座36を介して駆動するステップモータ6
1はステップモータ信号TINSを受けてその出力軸と
一体的にばね座36’をLow位置、Mid位置及びH
i位置に選択的に切換え摺動する。第2流量制御弁60
内の絞り部52’はポンプ21からの流入流量に応じて
パワーステアリング装置PS側の吐出ポート27’への
流量を可変設定する流入流量感応流量調整機構を成し、
固定オリフィス53’及び可変オリフィス54’を備
え、可変オリフィス54’ばね55’により開放付勢さ
れたプランジャ56’を備える。このプランジャ56’
の背面には流入ポート25’の油圧がパイロットポート
57’を通して加えられている。この絞り部52’の作
動は第1流量制御弁22と同様のため、ここでは説明を
略す。
【0026】油圧アクテイブサスペンションASは、定
圧型油圧制御装置を成し、作動時に主に所定レベルの油
圧を必要とし、油量の消費は比較的少ない。この油圧ア
クテイブサスペンションASは、スプリング42及び車
高調整用アクチュエータとしての油圧シリンダ43をば
ね上部材44及びばね下部材45間に並設し、油圧シリ
ンダ43には比例電磁弁46を介し供給路R1に連通さ
れている。比例電磁弁46は油圧シリンダ43と吐出ポ
ート27側の供給路R1と低圧路41との間の流路を切
り換えると共にデューティー比に応じて流量制御を行な
うもので、図示しないソレノイドはロール制御ECU4
7に接続される。ロール制御ECU47はコントローラ
24と信号の授受を行なえるように接続される。なお、
図1には油圧アクテイブサスペンションASの内の1輪
に対設されたサスペンション機構部K1のみをを示し、
他の3輪に対設された同様の機構部K1の図示を略し
た。
【0027】この油圧アクテイブサスペンションAS
は、通常時には、ロール制御ECU47が設定された車
高を確保すべく油圧シリンダ43に供給路R1の圧油を
供給し、あるいは低圧路41に油圧シリンダ43の油を
排除して車高制御を行なう。特に、旋回時には油圧シリ
ンダ43を操作する比例電磁弁46を駆動するに際し
て、目標車高からの変位である偏差を求め、偏差に応じ
た車高制御信号Dで比例電磁弁46を駆動する。このた
め、目標車高からの偏差を補正することができるので、
ハンドル操作後等において車両に生じるロールに伴う偏
差を直ちに抑制するように制御できる。
【0028】パワーステアリング装置PSは定流量型油
圧制御装置を成し、主に所定レベルの油量を作動時に必
要とする。このパワーステアリング装置PSは高圧油を
分岐路R3、第2流量制御弁60の吐出ポート27’及
び供給路R2を通して油圧バルブ37に供給する。油圧
バルブ37は操蛇時に油圧シリンダ38の左右高圧室3
9,40に選択的に供給路R2の高圧油を供給するよう
切換え作動し、油圧シリンダ38が発生する油圧操蛇力
で運転者の操蛇力を軽減させるもので、左右高圧室3
9,40からの戻り油は低圧路41を通り、リザーバタ
ンク30に流入する。なお、吐出ポート27’と油圧バ
ルブ37間の吐出路R1上には図示しないアキュムレー
タが配備され、これによってポンプ21からの高圧油を
貯溜し、操蛇時に油圧シリンダ38側が高圧油を消費し
た際に過度に吐出路R1側の油圧が低下することを防止
している。
【0029】ここでパワーステアリング装置PSの油圧
バルブ37は、図5、図6に示すような流路切り換え機
能を備える。即ち、ハンドルが右に切られると油圧バル
ブ37内の流入油路R−1と流出油路L−2が拡大し、
流出油路R−2と流入油路L−1が狭まり、ハンドルが
左に切られると油圧バルブ37内の流入油路R−1と流
出油路L−2が狭まり、流出油路R−2と流入油路L−
1が拡大するように構成される。これにより、ハンドル
が右に切られると流入油路R−1より右高圧室38に圧
油が供給され、流出油路L−2より左高圧室39の油が
リザーバタンク30に戻され、逆に,ハンドルが左に切
られると流入油路L−1より左高圧室39に圧油が供給
され、流出油路R−2より右高圧室38の油がリザーバ
タンク30に戻される。このため、パワーステアリング
装置PSは操蛇時には圧油を多量に流動させ、非操蛇時
には油をほとんど流さない。
【0030】コントローラ24は周知のマイクロコンピ
ュータで要部が構成され、その入出力回路には車両のハ
ンドル角θH信号を出力するハンドル角センサ48、供
給路R2上の吐出ポート27’の吐出圧Pa信号を出力
する油圧センサ49、車両の車速V信号を出力する車速
センサ50等が接続され、ステップモータ23,61に
図示しない駆動回路を介し駆動信号S1,S2を出力す
る。コントローラ24、図7、図8に示すようなメイン
ルーチン及びステップモータ制御ルーチンの各プログラ
ムを記憶処理され、特に、次のような機能を備える。コ
ントローラ24は、制御手段として、ステップモータ2
3,61が設けられた第1、第2流量制御弁22,60
に対応する油圧アクテイブサスペンションAS及びパワ
ーステアリング装置PSの油圧出力の小さい状況下(ハ
ンドル角θH信号が中立位置近傍を示す場合)では所定
流量を低下させるべくステップモータ23、61の作動
を制御する。
【0031】更に、制御手段として、油圧アクテイブサ
スペンションASに対し、車速V及び操蛇角(ハンドル
角θH)が増大するにつれて所定流量Qを増加させるよ
う(後述のロール制御供給流量マップで設定)ステップ
モータ61の作動を制御する。更に、操蛇中立域では所
定流量Qを低下させるようステップモータ61の作動を
制御する。以下、本発明の油圧制御システムの作動を図
7、図8のメインルーチン及びステップモータ制御ルー
チンの各プログラムに沿って説明する。図示しないエン
ジンキーのオンに伴い、コントローラ24、ロール制御
ECU47は作動に入る。
【0032】ステップs1乃至s3では、各センサやス
テップモータ23等の回路故障判定等の初期設定を行な
い、センサ出力であるハンドル角θH、車速Vを取り込
み、故障検出フラグFe2の信号を取り込む。更に、故
障検出フラグFe2が示す故障検出状態に応じ所定の処
理を行なう。ステップs4ではハンドル角θHの絶対値
が2°(中立位置判定値)を上回るか否か判断し、上回
るとステップs5に進み、ここで吐出ポート27’の油
圧Paが5kg/cm2(パワーステアリング装置PSの作動
判定圧)を上回るか否か判断し、油圧が上回るとステッ
プs10に低いとステップs6に進む。ステップs6で
はハンドル角θHの変位が少なくあるいは油圧が立って
いないことより非操蛇状態と見做し、ステップモータ6
1のステップモータ信号TINS2をLo(360°)
に設定し分岐ポート29’を全開するように設定し、ス
テップs7に進む。
【0033】一方、ステップs5よりステップs10に
達すると、ハンドル角θHの変位があり油圧も立ってい
ることより操舵時と見做し、更に、ハンドル角θHの角
速度dθH/dtを演算し、同値が30deg/sec
(操舵によりロールが発生すると推定できるハンドル角
速度)を上回っているか否か判断し、ハンドル角速度d
θH/dtが小さいとステップs11に進み、ここでス
テップモータ信号TINS2をMid(180°)に設
定し、分岐ポート29’を適量絞るように設定する。他
方、ステップs10よりステップs12に達すると、油
圧が立ち、ハンドル角θHの角速度dθH/dtが比較
的早いことよりロール発生時と見做し、ここでは図4に
示したようなロール制御供給流量マップm1に沿って現
時点でのハンドル角θH、車速Vに応じた吐出ポート2
7に続く供給路R1への吐出量Qを算出する。
【0034】ここで、ロール制御供給流量マップm1は
予め設定されており、特に、車速V及び操蛇角(ハンド
ル角θH)が増大するにつれて油圧アクテイブサスペン
ションASの使用する油量が急増すると見做し、供給路
R1への吐出量Qを増加させるという特性を備える。次
いで、ステップs13に進むと、ここではステップモー
タ23のステップモータ信号TINS1をロール制御供
給流量マップm1により設定した吐出量Q相当のマップ
値Msに変換して設定し、ステップs7に進む。なお、
マップ値Msは車速V及び操蛇角(ハンドル角θH)が
順次増大する運転域を3つに分け、Hi、Mid、Lo
wの3位置が設定される。ステップs7では、ロール制
御ECU47より同装置内の故障検出フラグFe1を取
り込み、この値が1か否か判断し、フラグが立っている
とステップs8に進み、故障でないと直接ステップs9
に進む。ステップs8では故障対策としてステップモー
タ61のステップモータ信号TINS1をMid(18
0°)に設定し、ステップs9に進む。
【0035】ステップs9では図8のステップモータ制
御ルーチンを実行し、その上で、ステップs2に戻る。
図8のステップモータ制御ルーチンでは、イニシャルス
タートフラグが1か否か判断し、始め(=0)であれば
ステップa2に進む。ここでは、ステップモータ23、
61のステップモータ信号TINS1,2をHi(0
°)で駆動させ、オーバーステップ状態をそれぞれ修正
する。即ち、電源切り等で途中位置に停止していたばね
座36,36’をHi(0°)に修正する。その上でス
テップa3ではそのHi(0°)位置をイニシャルステ
ップとしてINS=0に設定し、ステップa4に進み、
イニシャルスタートフラグを1にしてメインルーチンに
リターンする。
【0036】一方、イニシャルスタートフラグが1とな
ると、ステップa1よりステップa5に進み、ステップ
モータ23、61の各ステップ差分DSS1,DSS2
を算出する。ここでは算出済の最新のステップモータ2
3、61のステップモータ信号TINS1,TINS2
を呼び込み、同値よりイニシャルステップINS1,I
NS2を引いてずれ補正をそれぞれ行ない、ステップ差
分DSS1,DSS2を求める。ステップa6ではステ
ップモータ23のステップ差分DSS1が0を上回るか
判断し、Noでステップa7にYesでステップa11
に進む。
【0037】ステップa6よりステップa7に達する
と、ここではステップ差分DSS1がゼロか否か判断
し、ゼロではステップa10に進み、現位置を保持する
として、ステップモータ23への出力であるLH、RH
パルスをゼロのままとし、ステップa13に進む。一
方、ステップa7でステップ差分DSSがゼロでないと
してステップa8,a9に進むと、ここではモータが左
回と見做し、左回用のLHパルス(1制御周期当りの一
定値が予め設定されている)を出力し、次いで、現在の
イニシャルステップINS1を、1制御周期毎のパルス
数Ps0の減算(左旋回である場合)によって更新し、
ステップa13に進む。
【0038】他方、ステップa6よりステップ差分DS
S1が0を上回るとしてステップa11、a12に進む
と、ここでは、右旋回と見做し、右旋回用のRHパルス
(1制御周期当りの一定値が予め設定されている)を出
力し、次いで、現在のイニシャルステップINSを、1
制御周期毎のパルス数Ps0の加算(右旋回である場
合)によって更新し、ステップa13に進む。ステップ
a13ではステップモータ61のステップ差分DSS2
が0を上回るか判断し、Noでステップa14にYes
でステップa18に進む。ステップa13よりステップ
a14に達すると、ここではステップ差分DSS1がゼ
ロか否か判断し、ゼロではステップa16に進み、現位
置を保持するとして、ステップモータ61への出力であ
るLH、RHパルスをゼロのままとし、メインルーチン
にリターンする。
【0039】一方、ステップa14でステップ差分DS
Sがゼロでないとしてステップa15に進むと、ここで
はモータが左回と見做し、左回用のLHパルス(1制御
周期当りの一定値が予め設定されている)を出力し、次
いで、現在のイニシャルステップINS2を、1制御周
期毎のパルス数Ps0の減算(左旋回である場合)によ
って更新し、メインルーチンにリターンする。他方、ス
テップa13よりステップ差分DSS2が0を上回ると
してステップa18、a19に進むと、ここでは、右旋
回と見做し、右旋回用のRHパルス(1制御周期当りの
一定値が予め設定されている)を出力し、次いで、現在
のイニシャルステップINS2を、1制御周期毎のパル
ス数Ps0の加算(右旋回である場合)によって更新
し、メインルーチンにリターンする。
【0040】このように、油圧アクテイブサスペンショ
ンAS側の供給路R1への圧油の流量を制御すべく、ス
テップa8,a10及びステップa11でステップモー
タ23がLH、RHパルス相当回動し、ばね座36をH
i、Mid、Lowの各位値に選択的に移動させ、バル
ブ本体33による分岐ポート29の開度を目標値に調整
し、特に、油圧アクテイブサスペンションAS側が切り
換えを必要としない定常状態を保持している際には、ば
ね座36をMidやLow位置に調整することができ、
吐出ポート27より油圧アクテイブサスペンションAS
側への無駄な圧油の供給を排して第2流量制御弁60側
に圧油を十分に供給できる。
【0041】更に、パワーステアリング装置PS側の供
給路R2への圧油の流量を制御すべく、ステップa1
5,a16及びステップa18でステップモータ61が
LH、RHパルス相当回動し、ばね座36’をHi、M
id、Lowの各位値に選択的に移動させ、バルブ本体
33’による分岐ポート29’の開度を目標値に調整
し、特に、パワーステアリング装置PS側が切り換えを
必要としない舵角が中立状態を保持している際には、ば
ね座36’をMidやLow位置に調整することがで
き、吐出ポート27’よりパワーステアリング装置PS
側への無駄な圧油の供給を排してポンプ21側に供給で
き、ポンプの消費エネルギを低減できる。
【0042】図9には、本発明の他の実施例を示した。
この油圧制御システム20aは図1の油圧制御システム
20と比較して、同一構成部材を多く含み、同一部材に
は同一符号を付し、重複説明を排す。ここでの油圧制御
システム20aは、吐出路R0に圧油を供給するポンプ
21と、第1第2油圧制御装置としての油圧アクテイブ
サスペンションAS及びパワーステアリング装置PS
と、ポンプ21側から油圧アクテイブサスペンションA
S側への作動油の供給路R1に介装され所定流量の作動
油を第1油圧制御装置(AS)側に供給し残余の作動油
をパワーステアリング装置PS側に供給する第1流量制
御弁71と、第1流量制御弁71からパワーステアリン
グ装置PSへの作動油の供給路R2に介装され所定流量
の作動油を第2油圧制御装置(PS)側に供給し残余の
作動油をポンプ21側へリターンさせる第2流量制御弁
72と、第2流量制御弁72に設けられ所定流量を可変
調整する調整手段としてのステップモータ23aと、ス
テップモータ23aの作動を制御する制御手段としての
コントローラ24aとを備える。
【0043】ケーシング211内の第1流量制御弁71
は、吐出路R0に連通する分岐室26aから油圧アクテ
イブサスペンションAS側の供給路R1へ供給される作
動油の流量を制御するものである。この弁71は、絞り
手段として機能し、固定オリフィス53及び可変オリフ
ィス54を備え、可変オリフィス54はばね55により
開放付勢されたプランジャ56を備える。このプランジ
ャ56の背面には流入ポート25の油圧がパイロットポ
ート57を通して加えられている。この第1流量制御弁
71の作動は図1で説明した絞り部52と近似すため、
ここでは説明を略す。
【0044】ケーシング211内の第2流量制御弁72
は、分岐室26aと圧力室32aとを隔成すると共に、
分岐室26aの分岐口73より延びる供給路R2及びポ
ンプ21側の分岐ポート29とへの油の分割量を制御す
るようスライド可能に設けられる。この第2流量制御弁
72は、そのバルブ本体33aを分岐室26a側に付勢
するように設けられた付勢スプリング34とを備える。
更に、ケーシング211内には、吐出ポート27と圧力
室32aを連通するバランス路31aが設けられ、これ
により油圧アクテイブサスペンションAS側に供給され
る供給圧Paが圧力室32aに導入される。更に、バル
ブ本体33aには圧力室32aを介しケーシング211
に取り付けられたステップモータ23aが対設される。
これにより、付勢スプリング34のばね座36の位置を
スライド変位させ、Low位置、Hi位置及びMid位
置に選択的に移動させる。
【0045】ステップモータ23aはステップモータ信
号TINSを受けてその出力軸と一体的にばね座36を
Low位置、Mid位置及びHi位置に選択的に切換え
摺動するもので、ここではステップモータ信号TINS
がLowでは360°、Midでは180°、Hiでは
0°の各回転角相当の出力がコントローラ24aより供
給される。コントローラ24aは単一のステップモータ
23aを制御し、その制御機能が相違する点以外は図1
のコントローラ24と同様構成を採り、ここでは重複説
明を簡略化する。コントローラ24aは、図10、図1
1に示すようなメインルーチン及びステップモータ制御
ルーチンの各プログラムを記憶処理され、特に、次のよ
うな機能を備える。
【0046】コントローラ24aは、制御手段として、
第1流量制御弁71及びステップモータ23aが設けら
れた第2流量制御弁72に対応する油圧アクテイブサス
ペンションAS及びパワーステアリング装置PSの油圧
出力の小さい状況下(ハンドル角θH信号が中立位置近
傍を示す場合)では所定流量を低下させるべくステップ
モータ23aの作動を制御する。更に、制御手段とし
て、油圧アクテイブサスペンションASに対し、車速V
及び操蛇角(ハンドル角θH)が増大するにつれて所定
流量Qを増加させるよう(後述のロール制御供給流量マ
ップで設定)ステップモータ23aの作動を制御する。
更に、操蛇中立域では所定流量Qを低下させるようステ
ップモータ23aの作動を制御する。
【0047】以下、図9の油圧制御システムの作動を図
10、図11のメインルーチン及びステップモータ制御
ルーチンの各プログラムに沿って説明する。図示しない
エンジンキーのオンに伴い、コントローラ24a、ロー
ル制御ECU47は作動に入る。ステップs'1乃至s'
3では、初期設定を行ない、ハンドル角θH、車速V、
故障検出フラグFe2の信号を取り込み、故障検出フラ
グFe2が示す故障検出状態に応じ所定の処理を行な
う。ステップs'4ではハンドル角θHの絶対値が2°
を上回るとステップs'5に進み、油圧Paが5kg/cm2
を上回るか否か判断し、油圧が上回るとステップs'1
0に低いとステップs'6に進む。
【0048】ステップs'6では非操蛇状態と見做し、
ステップモータ23aのステップモータ信号TINSを
Lo(360°)に設定し、分岐ポート29を全開し、
ステップs'7に進む。一方、ステップs'5よりステッ
プs'10に達すると、操舵時と見做し、更に、ハンド
ル角θHの角速度dθH/dtが30deg/secを
上回っているか否か判断し、ハンドル角速度dθH/d
tが小さいとステップs'11に進み、ステップモータ
信号TINSをMid(180°)に設定し、分岐ポー
ト29を適量絞るように設定する。
【0049】他方、ステップs'10よりステップs'1
2に達すると、角速度dθH/dtが比較的早いことよ
りロール発生時と見做し、ロール制御供給流量マップm
1に沿って現時点でのハンドル角θH、車速Vに応じた
吐出ポート27に続く供給路R1への吐出量Qを算出す
る。ステップs'13ではステップモータ信号TINS
を吐出量Q相当のマップ値Msに変換して設定し、ステ
ップs'7に進む。ステップs'7では、ロール制御EC
U47より同装置内の故障検出フラグFe1を取り込
み、この値が1か否か判断し、フラグが立っているとス
テップs'8に進み、故障でないと直接ステップs'9に
進む。ステップs'8では故障対策としてステップモー
タ信号TINSをMid(180°)に設定し、ステッ
プs'9に進む。
【0050】ステップs'9では図11のステップモー
タ制御ルーチンを実行し、その上で、ステップs'2に
戻る。図11のステップモータ制御ルーチンでは、イニ
シャルスタートフラグが1でないとステップa’2に進
み、ステップモータ信号TINSをHi(0°)で駆動
させ、オーバーステップ状態をそれぞれ修正する。ステ
ップa’3,a’4ではそのHi(0°)位置をイニシャ
ルステップとしてINS=0に設定し、イニシャルスタ
ートフラグを1にしてメインルーチンにリターンする。
一方、イニシャルスタートフラグが1ではステップa’
5に進み、ステップモータ23aのステップ差分DSS
をステップモータ信号TINSよりイニシャルステップ
INSを引いて算出する。
【0051】ステップa’6ではステップ差分DSSが
0を上回らないとステップa’7に進み、ここではステ
ップ差分DSSがゼロか否か判断し、ゼロではステップ
a’10に進み、現位置を保持するとしてそのままメイ
ンルーチンにリターンする。一方、ステップa’7より
ステップa’8,a’9に進むと、ここではモータが左回
と見做し、左回用のLHパルスを出力し、現在のイニシ
ャルステップINS1をこれより1制御周期毎のパルス
数Ps0を減算して更新し、メインルーチンにリターン
する。他方、ステップa’6よりステップa’11、a’
12に進むと、ここでは、右旋回と見做し、右旋回用の
RHパルスを出力し、現在のイニシャルステップINS
をこれに1制御周期毎のパルス数Ps0を加算(右旋回
である場合)して更新し、メインルーチンにリターンす
る。
【0052】このように、油圧アクテイブサスペンショ
ンAS側の供給路R1及びパワーステアリング装置PS
側の供給路R2への各圧油の供給流量を制御すべく、ス
テップa’8,a’10及びステップa’11でステッ
プモータ23aがLH、RHパルス相当回動し、ばね座
36をHi、Mid、Lowの各位値に選択的に移動さ
せ、第2流量制御弁72及びこれに連動する第1流量制
御弁71により、ポンプ21からの圧油を第1段階で供
給路R1に必要量供給し、第2段階で供給路R2に必要
量の圧油を供給し、その残りの油をポンプ21に戻すと
いう制御を行なうことができる。特に、油圧アクテイブ
サスペンションAS及びパワーステアリング装置PS側
が切り換えを必要としない定常状態を保持している際に
は、ばね座36をMidやLow位置に調整することが
でき、供給路R1,R2への無駄な圧油の供給を排して
ポンプ21に戻し、ポンプの消費エネルギの低減を図れ
る。
【0053】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、第1
流量制御弁が、油圧ポンプ側からの作動油の内の所定流
量の作動油を第1油圧制御システム側に供給し残余の作
動油を第2流量制御弁側に供給し、第2流量制御弁が第
1流量制御弁からの作動油の内の所定流量の作動油を第
2油圧制御装置側に供給し残余の作動油をリザーバ側へ
リターンさせるので、単一のポンプを使用しながら2つ
の油圧制御装置間の干渉を防止しつつ適正油量を供給で
き、各油圧制御装置の作動に悪影響を与えること無く不
要な油の油圧制御装置への供給を防止しつつ、無駄なポ
ンプの仕事量を抑え、省エネルギ化を図れる。
【0054】請求項2の発明は、請求項1における第1
及び第2流量制御弁の少なくとも一方に設けられ所定流
量を可変調整する調整手段と、調整手段が設けられた流
量制御弁に対応する油圧制御装置の油圧出力の小さい状
況下では所定流量を低下させるべく調整手段の作動を制
御する制御手段とを備えたので、油圧制御装置の作動に
不都合を生じさせること無く効率良くポンプ負荷を軽減
でき、省エネルギ化を図れる。
【0055】請求項3の発明は、請求項2における第1
または第2油圧制御装置が、油圧アクティブサスペンシ
ョン装置であり、調整手段は油圧アクティブサスペンシ
ョン装置に対応する流量制御弁の所定流量を可変調整す
るよう設けられ、制御手段は車速及び操蛇角が増大、即
ち仕事量が増大するにつれて作動油を増加させるよう制
御するので、油圧アクテイブサスペンションの作動状態
に応じたきめ細かな制御が可能となり、省エネルギ化を
図れる。請求項4の発明は、請求項2における第1また
は第2油圧制御装置が、油圧式の操蛇装置であり、調整
手段は操蛇装置に対応する流量制御弁の所定流量を可変
調整するよう設けられ、制御手段は油圧式の操舵装置等
の仕事量が少ない操蛇中立域では操舵装置側への供給油
量を低下させるよう制御するので、効率良くポンプ負荷
を軽減でき、省エネルギ化を図れる。
【0056】請求項5の発明は、請求項2における調整
手段が設けられる流量制御弁は、流入圧が導入される第
1油圧室と対応する油圧制御装置への供給圧が導入され
る第2圧力室とを隔成すると共に第1圧力室と流出路と
の流路面積を制御するようスライド可能に設けられたバ
ルブ本体と、バルブ本体を第1油圧室側に付勢するよう
第2油圧室に設けられた付勢スプリングとを有して構成
され、調整手段はバルブ本体を付勢スプリングを介して
変位させるように設けられているので、流量制御弁の構
成を簡素化できる。請求項6の発明は、請求項1におけ
る第1油圧制御装置が、定圧型油圧制御装置であり、第
2油圧装置は定流量型油圧装置であるので、上流側に定
圧型油圧制御装置があり下流側に定流量型油圧制御装置
を設けたので、下流側の定流量型油圧制御装置の作動の
影響を受けず、定圧型油圧制御及び定流量型油圧制御装
置を安定して機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての油圧制御システムの
概略構成図である。
【図2】図1の油圧制御システムの第1流量制御弁の拡
大部分断面図である。
【図3】図1の油圧制御システムの第1流量制御弁の第
1圧力室回りの拡大部分断面図である。
【図4】図1の油圧制御システムのコントローラが用い
るロール制御供給流量マップの特性線図である。
【図5】図1の油圧制御システムに接続されたパワース
テアリング装置で用いる油圧バルブの右操蛇時の作動説
明図である。
【図6】図1の油圧制御システムに接続されたパワース
テアリング装置で用いる油圧バルブの左操蛇時の作動説
明図である。
【図7】図1の油圧制御システムのコントローラで用い
るメインルーチンのフローチャートである。
【図8】図1の油圧制御システムのコントローラで用い
るステップモータ制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】本発明の他の実施例としての油圧制御システム
の概略構成図である。
【図10】図9の油圧制御システムのコントローラが用
いるメインルーチンのフローチャートである。
【図11】図9の油圧制御システムのコントローラで用
いるステップモータ制御ルーチンのフローチャートであ
る。
【図12】通常の油圧制御システムに内装される流量制
御弁のポンプ回転数−吐出量特性線図である。
【図13】従来の油圧制御システムの流量制御弁の拡大
部分断面図である。 20 油圧制御システム 20a 油圧制御システム 21 ポンプ 211 ケーシング 22 流量制御弁 71 流量制御弁 72 流量制御弁 23 ステップモータ 23a ステップモータ 61 ステップモータ 24 コントローラ 24a コントローラ 25 流入ポート 26 第1圧力室 26a 分岐室 27 吐出ポート 29 流出路 25’ 流入ポート 26’ 第1圧力室 27’ 吐出ポート 29’ 流出路 30 リザーバタンク 32 第2圧力室 33 バルブ本体 33a バルブ本体 34 付勢スプリング 36 ばね座 71 第1流量制御弁 72 第2流量制御弁 73 分岐口 θH ハンドル角 R0 吐出路 R1 供給路 R2 供給路 R3 分割路 AS 油圧アクテイブサスペンション PS パワーステアリング装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リザーバ内に貯溜された作動油を吸収して
    突出する油圧ポンプと、 上記油圧ポンプ側から突出される作動油を受けて作動す
    る第1及び第2油圧制御回路と、 上記油圧ポンプ側から上記第1油圧制御装置側への作動
    油の供給路に介装され所定流量の作動油を上記第1油圧
    制御装置側に供給し残余の作動油を上記第2の油圧制御
    装置側に供給する第1流量制御弁と、 上記第1流量制御弁から上記第2油圧制御装置への作動
    油の供給路に介装され所定流量の作動油を上記第2油圧
    制御装置側に供給し残余の作動油を上記リザーバ側へリ
    ターンさせる第2流量制御弁と、 を備えたことを特徴とする油圧制御システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧制御システムにおい
    て、 上記第1及び第2流量制御弁の少なくとも一方に設けら
    れ上記所定流量を可変調整する調整手段と、 上記調整手段が設けられた流量制御弁に対応する油圧制
    御装置の油圧出力の小さい状況下では上記所定流量を低
    下させるべく上記調整手段の作動を制御する制御手段と
    を更に備えることを特徴とする。
  3. 【請求項3】請求項2記載の油圧制御システムにおい
    て、 上記第1または第2油圧制御装置は車両旋回時に車体を
    所定の姿勢に制御する油圧アクティブサスペンション装
    置であり、 上記調整手段は上記油圧アクティブサスペンション装置
    に対応する流量制御弁の上記所定流量を可変調整するよ
    う設けられ、 上記制御手段は、車速及び操蛇角が増大するにつれて上
    記所定流量を増加させるよう上記調整手段の作動を制御
    するよう構成されたことを特徴とする。
  4. 【請求項4】請求項2記載の油圧制御システムにおい
    て、 上記第1または第2油圧制御装置は操蛇操作に連動して
    油圧出力を発生する油圧式の操蛇装置であり、 上記調整手段は上記操蛇装置に対応する流量制御弁の上
    記所定流量を可変調整するよう設けられ、 上記制御手段は操蛇中立域では上記所定流量を低下させ
    るよう上記調整手段の作動を制御するよう構成されたこ
    とを特徴とする。
  5. 【請求項5】請求項2記載の油圧制御システムにおい
    て、 上記調整手段が設けられる流量制御弁は、 流入圧が導入される第1油圧室と対応する油圧制御装置
    への供給圧が導入される第2圧力室とを隔成すると共に
    上記第1圧力室と流出路との流路面積を制御するようス
    ライド可能に設けられたバルブ本体と、 上記バルブ本体を第1油圧室側に付勢するよう第2油圧
    室に設けられた付勢スプリングとを有して構成され、 上記調整手段は上記バルブ本体を上記付勢スプリングを
    介して変位させるように設けられていることを特徴とす
    る。
  6. 【請求項6】請求項1記載の油圧制御システムにおい
    て、 上記第1油圧制御装置は定圧型油圧制御装置であり、上
    記第2油圧装置は定流量型油圧装置であることを特徴と
    する。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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