JP3085174B2 - 可変流量制御装置 - Google Patents

可変流量制御装置

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JP3085174B2
JP3085174B2 JP07330541A JP33054195A JP3085174B2 JP 3085174 B2 JP3085174 B2 JP 3085174B2 JP 07330541 A JP07330541 A JP 07330541A JP 33054195 A JP33054195 A JP 33054195A JP 3085174 B2 JP3085174 B2 JP 3085174B2
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pressure
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光彦 原良
隆夫 森田
新一 江藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のパワーステ
アリング装置等で用いられている可変流量御装置、特
に、ポンプから油圧制御装置に供給される油の吐出量を
ポンプ回転数に応じた所定特性に設定できる可変流量御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーステアリング装置等で用いられて
いる可変流量御装置の内、ポンプから油圧アクチュエー
タに供給される油の吐出量はポンプ回転数に応じて増加
することになるが、油圧アクチュエータ側では低回転数
ほど油の吐出量が増加する特性を要求している場合が多
い。即ち、パワーステアリング装置で用いるステアリン
グギアボックス及び油圧アクチュエータとしてのパワー
ピストンには操舵時に圧油が供給されるが、低速時ほど
操舵角を大きく切る場合が多く、操舵に使用される圧油
量を多く必要とする。
【0003】そこで、パワーステアリング装置等で用い
られている可変流量御装置は、例えば、図21に示すよ
うに、パワステポンプ1とステアリングギアボックス2
とを結ぶ吐出路R1上に設けられる絞り部3及びフロー
コントロールバルブ4と、絞り部3及びフローコントロ
ールバルブ4間の分岐室5よりパワステポンプ1に戻る
リターン路6とを装備する。この場合、吐出路R1上の
絞り部3には固定オリフィス7及び可変オリフィス8が
設けられ、可変オリフィス8はばね9により開放付勢さ
れたプランジャ10を備える。このプランジャ10の背
面には吐出路R1の油圧がパイロットポート11を通し
て加えられている。このため、パワステポンプ1が低回
転域にあると、図21に実線で示すように、可変オリフ
ィス8は大きく開き、分岐室5の油圧は低く、フローコ
ントロールバルブ4はばね12で押圧されリターン路6
を狭める。このため、可変オリフィス8と固定オリフィ
ス7を通して比較的大量の圧油がステアリングギアボッ
クス2側に供給される(図20のE1域)。
【0004】パワステポンプ1が中回転域にあると、流
量及び圧力が増すが、この時、プランジャ10の背面に
パイロットポート11を通し吐出路R1の油圧が働き、
プランジャ10が右方に移動するので可変オリフィス8
が絞られ、分岐室5の油圧が高まり、フローコントロー
ルバルブ4がばね力に抗して戻り移動し、リターン路6
を広げ、ポンプ1へのリターン量が増加する。このた
め、ステアリングギアボックス2側に供給される圧油は
可変オリフィス8に流量を規制され、これと固定オリフ
ィス7を通して比較的小量の圧油がステアリングギアボ
ックス2側に供給される(図20のE2域)。更に、パ
ワステポンプ1が高回転域(図20のE3域)に達する
と、フローコントロールバルブ4が全開位置B1まで移
動し、ポンプ吐出量は概略一定となる。なお、符号13
はバランス路を示し、フローコントロールバルブ4の前
後に絞り装置3下流の油圧が等しく加わるようにでき
る。これによって、フローコントロールバルブ4が吐出
路R1の油圧変動を許容した上で、同バルブに加わる油
圧が分岐室5と絞り装置3下流との油圧差に応じてのみ
移動できるようにしている。
【0005】なお、実開平5−61573号公報には、
ポンプとパワーステアリング装置とを結ぶ油路上の調量
室(スプール収納孔)に流量制御用のスプール弁を配
し、このスプール弁の背側に戻しばね及びソレノイドで
駆動するプランジャを配し、ソレノイドを介しプランジ
ャをポンプ回転数又は車速に応じ駆動し、スプール弁の
移動限界位置を切り換えている。ここでは、スプール弁
によるパワーステアリング装置側への圧油の供給量を制
御するに当たり、調量室の油圧と戻しばねのばね力によ
るバランスによる制御に加え、スプール弁の移動限界位
置をポンプ回転数又は車速に応じて制御し、ほぼ上述の
図12の特性に概略近似した吐出量制御を行なうことが
でき、特に、戻しばねのばね定数を低減し、スプール弁
の移動抵抗を低減でき、結果として、ポンプの動力損失
を低減できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、図20、
図21で説明したポンプ吐出量特性や、実開平5−61
573号公報のポンプ吐出量特性では、ポンプが低回転
域にあると最も吐出量が増大するように調整作動する
が、この間ポンプからの圧油は操舵中であるか無いかに
はかかわらず、パワーステアリング装置側に供給されて
いる。このため、ポンプが低回転域にある間、操舵装置
が操作されていない限り、ポンプの駆動に要するエネル
ギは油路を流動する圧油の流動エネルギとして無駄に消
費されていることとなる。
【0007】即ち、図21に矢示したように、フローコ
ントロールバルブ4が全開位置B1に保持されると、パ
ワステポンプ1は吐出油を分岐室5、リターン路6を経
てポンプに戻すという最も流動エネルギの消費が少ない
流動を行なうことと成る。これに対し、ポンプが低回転
域にあると操舵中であるか無いかにはかかわらず、ポン
プからの圧油の多くはパワーステアリング装置側に供給
され、流動エネルギとして無駄に消費され、結果とし
て、エンジンの燃費を低下させ、ポンプの耐久性の低下
を招くという問題があった。
【0008】更に、実開平5−61573号公報に開示
されたスプールは吐出圧を直接受けて摺動変位して調量
するので、ポンプ側からの流入流量の脈動等に対応する
ことができず、油圧制御装置への供給流量が変動し易い
という問題も生じる。本発明の目的は、無駄なポンプの
仕事量を抑え、省エネルギ化を図れ、ポンプの耐久性の
低下を防止できる可変流量御装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、エン
ジン等によって駆動される油圧ポンプ、該油圧ポンプか
らの油圧を車両の油圧制御装置へ供給する流入路、上記
油圧ポンプからの供給油をリザーバへ戻す流出路、上記
油圧ポンプからの油圧が導入される第1油圧室と上記油
圧制御装置のリリーフ圧が導入される第2圧力室とを隔
成すると共に上記第1圧力室とリザーバ側への流出路と
の流路面積を制御するようスライド可能に設けられたバ
ルブ本体、該バルブ本体を上記第1圧力室側に付勢する
ように上記第2圧力室に設けられた付勢手段とを有し、
上記第1圧力室から上記油圧制御装置へ供給される作動
油の流量を制御するように構成された流量制御弁、上記
バルブ本体を上記付勢手段を介して変位させる調整手
段、上記油圧制御装置の油圧出力が低い時には上記バル
ブ本体を上記第2圧力室側に変位させ上記流出路の流路
面積を拡大させるよう上記調整手段の作動を制御する制
御手段を備えた可変流量制御装置において、上記油圧制
御装置は車両旋回時に車体を所定の姿勢に制御する油圧
アクティブサスペンション装置であり、上記制御手段
は、車速及び操舵角が増大するにつれて上記油圧制御装
置の供給流量を増加させるよう上記調整手段の作動を制
御するよう構成されたことを特徴とする。
【0010】
【0011】
【0012】請求項の発明は、請求項1記載の可変流
量制御装置において、上記調整手段は、上記付勢手段を
構成するスプリングのばね座をなすと共に上記バルブ本
体の後面に上記第2圧力室に配設された上記付勢スプリ
ングを介してスライド可能に設けられたピストンと、上
記ピストンの背面側に設けられた第3圧力室と、上記第
3圧力室へ作用する油圧を切り換え制御する開閉弁とに
より構成されたことを特徴とする。
【0013】請求項の発明は、エンジン等によって駆
動される油圧ポンプ、該油圧ポンプからの油圧を車両の
油圧制御装置へ供給する流入路、上記油圧ポンプからの
供給油をリザーバへ戻す流出路、上記油圧ポンプからの
油圧が導入される第1油圧室と上記油圧制御装置のリリ
ーフ圧が導入される第2圧力室とを隔成すると共に上記
第1圧力室とリザーバ側への流出路との流路面積を制御
するようスライド可能に設けられたバルブ本体とを有
し、上記第1圧力室側から上記油圧制御装置へ供給され
る作動油の流量を制御するように構成された流量制御
弁、上記第2圧力室の圧力を調整する圧力調整手段を備
えたことを特徴とする。請求項の発明は、請求項
載の可変流量制御装置において、上記圧力調整手段は、
上記第2圧力室と上記流出路とを連通可能な低圧路と、
上記第2圧力室と上記低圧路との間の開度比率を可変調
整できる電磁式制御弁とにより構成されていることを特
徴とする。
【0014】
【実施例】図1には本発明の一実施例として可変流量御
装置を示した。この可変流量御装置20は、図示しない
乗用車の油圧制御装置であるパワーステアリング装置P
S及び油圧アクテイブサスペンションASに接続され
る。ここで可変流量御装置20は、図示しないエンジン
に駆動されるポンプ21と、このポンプのケーシング2
11内に装備される絞り部52を付設した流量制御弁2
2と、この流量制御弁を駆動する調整手段としてのステ
ップモータ23と、この調整手段の作動を制御する制御
手段としてのコントローラ24とで構成される。ポンプ
21は周知のベーンポンプであり、そのケーシング21
1内には流入ポート25、第1圧力室26、絞り部5
2、吐出ポート27と続く吐出路R1が形成される。し
かも、第1圧力室26は流量制御弁22と絞り部52と
の間に位置するよう形成される。この第1圧力室26は
流出路29を分岐して延出形成しており、延出端はポン
プ21の吸入ポート28に連通する。なお、吸入ポート
28はリザーバタンク30に連通する。
【0015】ケーシング211内の絞り部52を付設し
た流量制御弁22は、第1圧力室26からパワーステア
リング装置PS側へ供給される作動油の流量を制御する
ものである。この弁22は、ポンプ21からの吐出圧が
導入される第1圧力室26と第2圧力室32とを隔成す
ると共に、リザーバ側への流出路29との流路面積を制
御するようスライド可能に設けられたバルブ本体33
と、バルブ本体33を第1圧力室側に付勢するように第
2圧力室32に設けられた付勢スプリング34と、絞り
部52を備える。更に、ケーシング211内には、吐出
ポート27と第2圧力室32を連通するバランス路31
が設けられ、これにより第1圧力室26からパワーステ
アリング装置PS側に供給されるリリーフ圧としての供
給圧が第2圧力室32に導入される。
【0016】バルブ本体33内には第2圧力室32の油
圧、即ち吐出ポート27側のリリーフ圧としての油圧が
過度に高圧化した場合に、第2圧力室32より流出路2
9に圧油を逃がす調圧弁35が装着される。これにより
ポンプ負荷である吐出路29側の油圧が、例えば、パワ
ーステアリング装置PSの操舵量が特に大きくなるすえ
切り状態で急増した際に、この油圧増を規制できる。更
に、バルブ本体33にはステップモータ23がケーシン
グ211に取り付けられ、これにより、付勢スプリング
34のばね座36の位置をスライド変位させる。なお、
図1にはばね座36の位置がステップモータ23によっ
てLow位置に保持された場合が示され、図2にはばね
座36がHi位置に保持される場合が示され、Mid位
置も矢視される。ここでばね座36は図示しない貫通孔
を多数形成され、ばね座36の前後圧を均等に保持す
る。
【0017】ステップモータ23はステップモータ信号
TINS(図1中に符号sで示した)を受けてその出力
軸と一体的にばね座36をLow位置、Mid位置及び
Hi位置に選択的に切換え摺動するもので、ここではス
テップモータ信号TINSがLowでは360°、Mi
dでは180°、Hiでは0°にそれぞれ相当する出力
がコントローラ24より供給される。流量制御弁22内
の吐出路R1上には第1圧力室26の圧油の流量を調整
し吐出ポート27側に流出する絞り部52が形成され
る。絞り部52はポンプ21からの流入流量に応じて油
圧制御装置側の吐出ポート27への流量を可変設定する
流入流量感応流量調整機構を成す。この絞り部52は固
定オリフィス53及び可変オリフィス54を備え、可変
オリフィス54はばね55により開放付勢されたプラン
ジャ56を備える。このプランジャ56の背面には流入
ポート25の油圧がパイロットポート57を通して加え
られている。
【0018】この絞り部52の構成は図21で説明した
と同様の作動を成すため、ここでは説明を簡略化する。
ポンプ21が低回転域にあると、図2に実線で示すよう
に、プランジャ56がPLに保持され、可変オリフィス
54が開き、第1圧力室26の油圧は比較的低く、バル
ブ本体33は付勢スプリング34で押圧され流出路29
を狭め、比較的大量の圧油が吐出ポート27側に流出可
能と成る。次いで、ポンプ21が中回転域にあると、流
量及び圧力が増すが、この時、図3に実線で示すよう
に、プランジャ56がPMに保持され、可変オリフィス
54が絞られ、第1圧力室26の油圧が高まり、バルブ
本体33が付勢スプリング34のばね力に抗して戻り移
動し、流出路29を広げ、ポンプ21へのリターン量が
増加する。更に、ポンプ21が高回転域に達すると、プ
ランジャ56がPH位置に保持され、絞り部52では固
定オリフィス53のみを通し吐出ポート27側に圧油が
流動することとなり、このためバルブ本体33が図1に
示す全開位置B1側に移動し、ポンプ吐出量は概略一定
となる。
【0019】パワーステアリング装置PSはリザーバタ
ンク30の油をポンプ21で加圧し、高圧油を吐出路R
1上の吐出ポート27を通して油圧バルブ37に供給す
る。油圧バルブ37は操舵時に油圧シリンダ38の左右
高圧室39,40に選択的に高圧油を供給するよう切換
え作動し、油圧シリンダ38が発生する油圧操舵力で運
転者の操舵力を軽減させるもので、左右高圧室39,4
0からの戻り油は低圧路41を通り、リザーバタンク3
0に流入する。なお、符号51は低圧路41より吐出路
R1側への逆流を阻止する一方弁を示す。更に、吐出ポ
ート27と油圧バルブ37間の吐出路R1上には図示し
ないアキュムレータが配備され、これによってポンプ2
1からの高圧油を貯溜し、操舵時に油圧シリンダ38側
が高圧油を消費した際に過度に吐出路R1側の油圧が低
下することを防止している。
【0020】ここでパワーステアリング装置PSの油圧
バルブ37は、図5、図6に示すように、ハンドルが右
に切られると油圧バルブ37内の流入油路R−1と流出
油路L−2が拡大し、流出油路R−2と流入油路L−1
が狭まり、ハンドルが左に切られると油圧バルブ37内
の流入油路R−1と流出油路L−2が狭まり、流出油路
R−2と流入油路L−1が拡大するように構成される。
これにより、ハンドルが右に切られると流入油路R−1
より右高圧室38に圧油が供給され、流出油路L−2よ
り左高圧室39の油がリザーバタンク30に戻され、逆
に,ハンドルが左に切られると流入油路R−1より左高
圧室39に圧油が供給され、流出油路R−2より右高圧
室38の油がリザーバタンク30に戻される。このた
め、パワーステアリング装置PSは操舵時には圧油を多
量に流動させ、非操舵時には油をほとんど流さない。
【0021】油圧アクテイブサスペンションASは、ス
プリング42及び車高調整用アクチュエータとしての油
圧シリンダ43をばね上部材44及びばね下部材45間
に並設し、油圧シリンダ43には比例電磁弁46を介し
吐出路R1上の吐出ポート27と連通させている。比例
電磁弁46は油圧シリンダ43と吐出ポート27と低圧
路41との間の流路を切り換えると共にデューティー比
に応じて流量制御を行なうもので、図示しないソレノイ
ドはロール制御ECU47に接続される。ロール制御E
CU47はコントローラ24と信号の授受を行なえるよ
うに接続される。
【0022】この油圧アクテイブサスペンションAS
は、通常時には、車高調整を行い、旋回時には、油圧シ
リンダ43を操作する比例電磁弁46を駆動するに際し
て、目標車高からの変位である偏差に応じた車高制御信
号Dで駆動する。このため、目標車高からの偏差を補正
することができるので、ハンドル操作後等において車両
に生じるロールを直ちに抑制するように制御できる。コ
ントローラ24は周知のマイクロコンピュータで要部が
構成され、その入出力回路には車両のハンドル角θH信
号を出力するハンドル角センサ48、吐出路R1上の吐
出ポート27の吐出圧Pa信号を出力する油圧センサ4
9、車両の車速V信号を出力する車速センサ50等が接
続され、ステップモータ23に図示しない駆動回路を介
し駆動信号Sを出力する。
【0023】コントローラ24には、図7、図8に示す
ようなメインルーチン及びステップモータ制御ルーチン
の各プログラムが記憶処理され、特に、次のような機能
を備える。コントローラ24は、制御手段として、油圧
制御装置(パワーステアリング装置PS、油圧アクテイ
ブサスペンションAS)の油圧出力が低い時(必要とす
る流量が低いとき)にはバルブ本体33及び付勢スプリ
ング34を第2圧力室32側(Low位置側)に変位さ
せるようステップモータ23の作動を制御する。更に、
制御手段として、操舵角(ハンドル角θh)信号が中立
域(直進時でθH≒0)にある時にはパワーステアリン
グ装置PSへの供給流量を低下させるようステップモー
タ23の作動を制御する。更に、制御手段として、車速
(V)及び操舵角(ハンドル角θh)信号が増大するに
つれて油圧アクテイブサスペンションASへの供給流量
を増加させるよう(後述のロール制御供給流量マップで
設定)ステップモータ23の作動を制御する。
【0024】以下、本発明の可変流量御装置の作動を図
7、図8のメインルーチン及びステップモータ制御ルー
チンの各プログラムに沿って説明する。図示しないエン
ジンキーのオンに伴い、コントローラ24、ロール制御
ECU47は作動に入る。コントローラ24はステップ
s1乃至s3の制御に入り、ここでは、各センサやステ
ップモータ23等の回路故障判定等の初期設定を行な
い、センサ出力であるハンドル角θH、車速Vを取り込
み、故障検出フラグFeの信号を取り込む。次いで、故
障検出フラグFe1に応じた故障検出状態に対処すべく
所定の処理を行ない、次いで、ステップs4ではハンド
ル角θHの絶対値が2°(中立位置判定値)を上回るか
否か判断し、上回るとステップs5に進み、ここで吐出
ポート27の油圧Paが5kg/cm2を上回るか否か判断
し、油圧が比較的高いとステップs10に低いとステッ
プs6に進む。
【0025】ステップs6ではハンドル角θhの変位が
少なくあるいは油圧が立っていないことより非操舵状態
と見做し、ステップモータ信号TINSをLo(360
°)に設定し流出路29を全開するように設定し、ステ
ップs7に進む。一方、ステップs5よりステップs1
0に達すると、ハンドル角θhの変位があり油圧も立っ
ていることより、更に、ハンドル角θHの角速度dθh
/dtを演算し、同値が30deg/secを上回って
いるか否か判断し、ハンドル角の角速度dθh/dtが
小さいとステップs11に進み、ここでステップモータ
信号TINSをMid(180°)に設定し、流出路2
9を適量絞るように設定し、ステップs7に進む。他
方、ステップs10よりステップs12に達すると、油
圧が立ち、ハンドル角θHの角速度dθh/dtが比較
的早いことよりロール時と見做し、ここでは図4に示し
たようなロール制御供給流量マップm1に沿って現時点
でのハンドル角θh、車速Vに応じた吐出ポート27側
への吐出量Qを算出する。
【0026】ここで、ロール制御供給流量マップm1は
予め設定されており、特に、車速V及び操舵角(ハンド
ル角θH)が増大するにつれて油圧制御装置の使用する
油量が急増すると見做し、吐出量Qを増加させるという
特性を備える。次いで、ステップs13に進むと、ここ
ではステップモータ信号TINSをロール制御供給流量
マップm1により設定した吐出量Q相当のマップ値M
(0°)(Hi位置相当)に変換して設定し、ステップ
s7に進む。ステップs7では、ロール制御ECU47
より同装置内の故障検出フラグFe2を取り込み、この
値が1か否か判断し、フラグが立っているとステップs
8に進み、故障でないと直接ステップs9に進む。ステ
ップs8では故障対策としてステップモータ信号TIN
SをMid位置相当のM(180°)に設定し、ステッ
プs9に進む。
【0027】ステップs9では図8のステップモータ制
御ルーチンを実行し、その上で、ステップs2に戻る。
図8のステップモータ制御ルーチンでは、イニシャルス
タートフラグが1か否か判断し、始め(=0)であれば
ステップa2に進む。ここでは、ステップモータ信号T
INSをHi相当のM(0°)で駆動させ、オーバース
テップ状態を修正する。即ち、電源切り等で途中位置に
停止していたばね座36をHi位置相当のM(0°)に
修正する。その上でステップa3ではそのHi相当のM
(0°)をイニシャルステップとしてINS=0に設定
し、ステップa4に進み、イニシャルスタートフラグを
1にしてメインルーチンにリターンする。一方、イニシ
ャルスタートフラグが1となると、ステップa1よりス
テップa5に進み、ステップ差分DSSを算出する。
【0028】ここでは算出済の最新のステップモータ信
号TINSを呼び込み、同値よりイニシャルステップI
NSを引いてずれ補正をし、ステップ差分DSSを求め
る。ステップa6ではステップ差分DSSが0を上回る
か判断し、Noでステップa7にYesでステップa1
1に進む。ステップa6よりステップa7に達すると、
ここではステップ差分DSSがゼロか否か判断し、ゼロ
ではステップa10に進み、現位置を保持するとして、
ステップモータ23への出力であるLH、RHパルスを
ゼロのままとし、リターンする。
【0029】一方、ステップa7よりステップ差分DS
Sがゼロでないとしてステップa8,a9に進むと、こ
こではモータが左回と見做し、左回用のLHパルス(1
制御周期当りの一定値が予め設定されている)を出力
し、次いで、現在のイニシャルステップINSを、1制
御周期毎のパルス数Ps0の減算(左旋回である場合)
によって更新し、リターンする。他方、ステップa6よ
りステップ差分DSSが0を上回るとしてステップa1
1、a12に進むと、ここでは、右旋回と見做し、右旋
回用のRHパルス(1制御周期当りの一定値が予め設定
されている)を出力し、次いで、現在のイニシャルステ
ップINSを、1制御周期毎のパルス数Ps0の加算
(右旋回である場合)によって更新し、リターンする。
【0030】このため、ステップa8及びステップa1
1でステップモータ23がLH、RHパルス相当回動
し、ばね座36をHi、Mid、Lowの各位値に選択
的に移動させ、バルブ本体33による流出路29の開度
を目標値に調整でき、特に、パワーステアリング装置P
S側や油圧アクテイブサスペンションAS側が切り換え
不要な定常状態を保持している際に、ばね座36をMi
dやLow位置に調整することにより、吐出ポート27
よりの無駄な圧油の供給を防止し、ポンプの駆動に要す
る消費エネルギを低減させることができる。図9には、
本発明の他の実施例としての可変流量御装置(符号記載
を略した)を示した。この装置は図1の可変流量御装置
20と比較して、流量制御弁22に付設される調整手
段がステップモータに代えた手段を採る点とその制御プ
ログラムが相違する点以外は同一であり、ここでは同一
部材には同一符号を付し、その重複説明を略す。
【0031】ここでの可変流量御装置は図1の流量制御
弁22と同様の流量制御弁22を備え、特に、バルブ
本体33の後面に付勢スプリング34を介して当接する
ピストン60と、ピストン60の背面側の第3圧力室6
2と、第3圧力室62へ作用する油圧を切り換え制御す
る開閉弁61とを備える。ここで、ピストン60は第2
圧力室32と第3圧力室62とを隔成しており、第3圧
力室62にはバランス路31の分岐路311が連通
し、第3圧力室62よりリザーバタンク30側に連通す
るドレーン路63に開閉弁61が装着される。なお、符
号64はピストン60の外周壁側に溜る油を排除するリ
ーク路を示す。開閉弁61はオフ時に、図10に示すよ
うに、ドレーン路63を遮断し、オン時に、図9に示す
ように、ドレーン路63を開放するよう駆動でき、同弁
にはコントローラ24より駆動信号Sbが入力され
る。
【0032】このような可変流量御装置のコントローラ
24の作動を図11に示すメインルーチンに沿って説
明する。図示しないエンジンキーのオンに伴い、コント
ローラ24が作動に入る。ステップb1では、各セン
サや開閉弁61等の回路故障判定等の初期設定を行な
い、センサ出力であるハンドル角θh、吐出ポート27
の油圧Paを取り込み、故障検出フラグFeの信号を取
り込む。次いで、ステップb2では故障検出フラグFe
に応じた故障検出状態に応じ所定の処理を行ない、ステ
ップb3に進む。ここでは、ハンドル角θhの絶対値が
2°を上回り、或いは油圧Paが5kg/cm2を上回るか否
か判断し、Yesでステップb4に進み、開閉弁61を
オンしてドレーン路63を閉じ、第3圧力室62を高圧
化しバルブ本体33を第2圧力室26に移動させ、流出
路29を狭め、吐出ポート27側への油量を増加させ、
1制御周期を終わる。
【0033】一方、ステップb3でハンドル角θhの変
化が無く、油圧Paも5kg/cm2を下回る場合、ステップ
b5に進み、開閉弁61をオフしてドレーン路63を開
き、第3圧力室62を低圧化し、バルブ本体33を第3
圧力室26側に移動させ、流出路29を全開し、吐出ポ
ート27側への油量を低下させ、1制御周期を終わる。
このように、図9の可変流量御装置は、ステップb4及
びステップb5で開閉弁61を駆動し、ばね座を成すピ
ストン60をHi、Lowの各位値に選択的に移動さ
せ、バルブ本体33による流出路29の開度を目標値に
調整でき、特に、パワーステアリング装置PS側や油圧
アクテイブサスペンションAS側が切り換え不要な定常
状態を保持している際に、ばね座36をLow位置に調
整することにより、吐出ポート27よりの無駄な圧油の
供給を防止し、ポンプの駆動抵抗を低減させることがで
きる。
【0034】図12〜図14には、他の発明の実施例と
しての可変流量制御装置20cを示した。この可変流量
制御装置20cは図1の可変流量制御装置20と比較し
て、流量制御弁22に付設される圧力調整手段と、その
制御プログラムが相違する点以外は同様であり、ここで
は同一部材には同一符号を付し、その重複説明を略す。
ここでの流量制御弁22cは図1の流量制御弁22と同
様の絞り部52を備え、特に、バルブ本体33の後面は
第2圧力室32と対向すると共に一端が後述の圧力調整
手段としてのデューティー弁66の弁座65に当接する
付勢スプリング34により押圧力を受けるように構成さ
れている。ここで第2圧力室32はデューティー弁6
6、低圧側のドレーン路67、流出路29を経てポンプ
21側に連通可能に形成される。ここでは、図13、図
14に示すように、圧力調整手段としての電磁式制御弁
であるデューティー弁66を用いる。このデューティー
弁66は、弁座65に接するD2位置と離れるD1位置
との間で開閉作動する弁体68と、弁体68を摺動可能
に支持するケーシング69と、ケーシング69の中央に
配備される可動鉄芯73と、可動鉄芯73を弁体68か
ら離す方向に押圧するばね70と、可動鉄芯73をばね
70の弾性力に抗し閉弁方向Oに移動させるソレノイド
71とを備える。なお、電磁式制御弁であるデューティ
ー弁66に代えて図示しない比例制御バルブを用いても
良い。
【0035】デューティー弁66は単位時間Tに対する
開弁時間tの比であるデューティー比相当の出力Dut
yに応じ開弁作動し、同出力Duty相当の絞り作用に
より第2圧力室32の油圧を増減調整する。即ち、第2
圧力室32の油圧はデューティー弁66の作動に応じた
等価オリフィス面積により決定され、開面積が大きいと
きには背圧が立たないためバルブ本体33は付勢スプリ
ング34の押圧力に抗し右側の全開位置B1に押しつけ
られ、流出路29を全開し、最大突出流量で油をリザー
バタンク30に戻すことができるる。この際、ポンプか
ら吐出された油は若干パワーステアリング装置PSにも
流れるがその殆どは流出路29側に流れる。一方、出力
Duty相当の等価オリフィス面積が小さいときには背
圧が立ち、バルブ本体33は付勢スプリング34の押圧
力をも受けるので、左側に移動し、流出路29側への油
流を規制し、絞り部52側への油の流動を促進すること
ができる。
【0036】なお、図17には油圧ポンプ21の吐出ポ
ート27側への吐出特性を示した。ここで、デューティ
ー弁66のデューティー比が大きいほど等価オリフィス
面積が絞られ、第2圧力室32の油圧が高まり、バルブ
本体33が流出路29を狭め、吐出ポート27への吐出
流量を増加させ、逆に、デューティー比が小さくなる
と、流出路29を拡大し、吐出ポート27への吐出流量
を低減させ、ポンプ負荷を低下させ、省エネルギー化を
図れる。ここでデューティー比に応じてその時の制御電
流も大きくなり、この点でもデューティー比が小の時に
省エネルギー化を図れる。制御手段としてのコントロー
ラ24cは、運転状態である車速及びハンドル角速度に
応じてパワーステアリング装置PSへの油圧供給を制御
する。即ち、ここでは、図15及び図16に示す車速対
応デューティー比マップM−2やハンドル角速度対応デ
ューティー比マップM−3に沿って制御目標であるデュ
ーティー比Dutyを決定し、同デューティー出力でデ
ューティー弁66を駆動する。
【0037】ここで、車速対応デューティー比マップM
−2は、低速時には操舵力補助特性を高め、車速(V)
が増加するほどデューティー比を低くして、ハンドル操
舵力を重くして高速時の操舵安定性を確保するように設
定する。更に、ハンドル角速度対応デューティー比マッ
プM−3は、ハンドル角速度が小さい領域(図16中の
符号q域)では操舵力補助を押さえ、燃費の低下を防止
し、ハンドル角速度が大きくなるに応じて操舵力補助特
性を高め、すえ切り時等での軽い操舵力を実現できるよ
うに設定する。このような可変流量御装置20cのコン
トローラ24bの作動を図18乃至図19に示すメイン
ルーチンに沿って説明する。
【0038】図示しないエンジンキーのオンに伴い、コ
ントローラ24cが作動に入る。ステップc1では、各
センサやデューティー弁66等の回路故障判定、及びタ
イマーTM、ポンプフラグPFLGをそれぞれクリア
し、初期設定を行なう。次いでステップc2では、ハン
ドル角センサ48及び車速センサ50より、ハンドル角
θh、車速Vを取り込み、今回のハンドル角θhと前回
のハンドル角θhOと制御周期Δtとに基づきハンドル
角速度θr(=(θhO−θh)/Δt)を算出する。
次いで、ステップc3では、今回のハンドル角θhと前
回値θhOが一致するか否か判定し、一致するとステッ
プc14に進み、不一致の場合はステップc4に進む。
ステップc4,c5では、今回のハンドル角θhと前回
のハンドル角θhOとに基づきハンドル角偏差Δθh
(=|θhO−θh|)を求め、次いで前回のハンドル
角θhOデータを今回のハンドル角θhで更新し、ステ
ップc6に進む。
【0039】ここでは、今回のハンドル角θhが閾値2
0degを上回るか、あるいは上回らなくてもハンドル
角偏差Δθhが3degを上回るか否か判断し、上回る
ことがないとステップc14に進み、上回るとステップ
c8に進む。ステップc8,c9では操舵時と見做し、
操舵力補助を行うべく、ポンプフラグPFLGをオン
し、次いでタイマーTMをセットし、ステップc10で
ポンプフラグPFLGがオンであるか否か判断し、オン
ではステップc11に進んで、デューティー駆動比率を
次式で算出する。なお、ここではマップM−2、マップ
M−3(図15,図16参照)に沿って、車速対応デュ
ーティー比duty(V)とハンドル角速度対応デュー
ティー比duty(θr)を現車速V,現ハンドル角速
度θrに基づき演算し、その上で次式に沿って最新のデ
ューティー駆動比率Dutyを算出する。 Duty=duty(V)+duty(θr) ステップc12ではこのデューティー駆動比率Duty
に沿った出力でデューティー弁66を駆動し、ステップ
c2にリターンする。
【0040】これにより、デューティー弁66が出力D
uty相当の絞り作用によりドレーン路67側が絞ら
れ、この時、パワーステアリング装置PS側の操舵操作
により高まった吐出ポート27側の油圧がバランス路3
1を介し第2圧力室32に作用しており、バルブ本体3
3が左側に摺動し、流出路29を狭める。これにより、
ポンプ21からの油は絞り部52を経てパワーステアリ
ング装置PSに比較的多く流れ、操舵力補助を達成でき
る。ステップc10でポンプフラグPFLGがオフと成
った場合、操舵力補助を必要としないと見做し、ステッ
プc13に進み、出力Dutyをゼロに設定し、このデ
ューティー駆動比率Dutyに沿った出力(Duty=
0)でデューティー弁66を非作動に保持し、ステップ
c2にリターンする。この場合、デューティー弁66が
非作動と成って、絞り作用は働かず第2圧力室32はド
レーン路67側に連通し、バルブ本体33が全開位置B
1に達し、パワーステアリング装置PS側への油圧供給
は固定オリフィス53のみを通過する油により成される
のみとなり、ポンプ21の負荷を低減できる。
【0041】一方、ステップc7で操舵角変位が無い状
態に入ったと見做されてステップc14に達した場合、
ここでは、タイマーカウント値TMに1制御周期である
インターバルINT値を加算して更新し、ステップc1
5に進む。ここではポンプフラグPFLGがオフか否か
判断し、オフではそのままステップc10に進み、オン
ではステップc16に進む。ステップc16では操舵角
変位が無い状態に入ったが旋回状態にあると見做し、計
算横加速度Ygを計算する。ここでは現在の車速V及び
ハンドル角θhより計算横加速度の絶対値|Yg|を周
知の演算処理によって求め、ステップc17に進む。こ
のステップc17では計算横加速度の絶対値|Yg|が
急操舵による旋回時と見做す閾値0.05を上回るか否
か判断し、上回るとステップc20でタイマーカウント
値TMをクリアしてステップc10に進み、そうでない
とステップc18に進む。ここではタイマーカウント値
TMが操舵処理後の経過時間が1.5sec経過したか
否か判断し、経過前はそのままステップc10に進み、
経過すると操舵補助を必要としない状態に入ったと見做
してステップc19,c20に進む。このステップc1
9では、ポンプフラグPFLGをクリアし、ステップc
20ではタイマーカウント値TMをクリアしてステップ
c10に進む。
【0042】このステップc14乃至c20の処理によ
って、操舵角変位が止まった以後の旋回処理を実行でき
る。即ち、この場合に計算横加速度の絶対値|Yg|が
大きいとポンプフラグPFLG=1を保持し続け、急操
舵の戻しや切り増しに対処でき、絶対値|Yg|が比較
的小さいと1.5secの時間ウエートを設定し、その
時間経過を待ち、その後にポンプフラグPFLGをクリ
アし、タイマーカウント値TMをクリアする。このた
め、急操舵が1.5secの経過時間中に成されないと
ステップc19、c20、c10、c13と進んで操舵
補助を解除でき、必要以上の操舵補助を排除でき、燃費
の悪化を防止できる。
【0043】以上のように上述の各実施例の可変流量制
御装置は、油圧制御装置の油圧出力が低い時(油圧制御
側で必要とする流量が低い時)には流出路29の流路面
積を増大して第1圧力室26より低圧の流出路29側に
圧油が多く流動し油圧制御装置側に供給される流量を減
少させることとなり、同油圧制御装置の作動時以外の運
転域では不都合を生じることなくポンプ負荷を低減させ
ることができる。特に、油圧制御装置がパワーステアリ
ング装置PSであって、コントローラ24は操舵角が中
立域(2°以下あるいはq域内)にあるとパワーステア
リング装置PSへの圧油の供給量を低下させるよう調整
手段23,61,66の作動を制御するというような構
成を採れる。この場合、操舵装置の作動に対して不都合
を生じることなくポンプ負荷を低減でき,省エネルギを
促進し、ポンプの耐久性の低下を防止できる。
【0044】特に、油圧制御装置が車両旋回時に車体を
所定の姿勢に制御する油圧アクティブサスペンション装
置ASであって、コントローラ24は車速V及び操舵角
θhが増大するにつれて油圧アクティブサスペンション
装置ASへの供給流量を増加させるようステップモータ
23の作動を制御するような構成を採れる。この場合、
車速及び操舵角が小さいと、油圧アクティブサスペンシ
ョン装置ASへの供給流量を低下させるようステップモ
ータ23の作動を制御するので、同装置ASの作動に対
して不都合を生じることなくポンプ負荷を低減できる。
特に、流量制御弁22が、油圧ポンプ21からの流入流
量に応じて油圧制御装置PS,AS側への流量を調整す
る流量調整機構を有した絞り部52を付設した構成を採
れる。この場合、流入流量感応流量調整機構が働き、油
圧制御装置への油圧出力が低い時に同装置PS,AS側
に供給される流量を減少させるという流入流量感応(ポ
ンプ回転数感応)の流量特性に沿って、ポンプ負荷を低
減させることができ、可変流量制御装置の信頼性、安全
性を高めることができる。
【0045】特に、調整手段が付勢スプリング34のば
ね座36をスライド変位させるステップモータ23であ
るという構成を採れる。この場合、油圧制御装置PS,
ASの油圧出力が低い時にはステップモータ23により
バルブ本体33を第2圧力室32側に変位させるという
操作を確実に行なえ、簡単な構成で効率良くポンプ負荷
を低減する制御ができ、信頼性も高い。特に、調整手段
が付勢スプリングのばね座36をなすと共に、バルブ本
体の後面に第2圧力室32に配設された付勢スプリング
34を介してスライド可能に設けられたピストン60
と、このピストンの背面側に設けられた第3圧力室62
と、第3圧力室62へ作用する油圧を切り換え制御する
開閉弁61とを備えるという構成を採れる。この場合、
油圧制御装置PSの油圧出力が低い時には第3圧力室6
2へ作用する油圧を開閉弁61により制御し、バルブ本
体33を第2圧力室32側に変位させるという操作を確
実に行なえ、簡単な構成で効率良くポンプ負荷を低減す
る制御ができ、信頼性も高い。
【0046】更に、他の発明は、圧力調整手段66が第
2圧力室の圧力を調整するので、油圧制御装置の油圧出
力が低い時(油圧制御側で必要とする流量が低い時)に
は圧力調整手段66が第2圧力室の圧力を低下させて流
出路29の流路面積を増大して第1圧力室26より低圧
の流出路29側に圧油を多く流動させ、油圧制御装置側
に供給される流量を減少させることとなり、同油圧制御
装置の作動時以外の運転域では応答性良くポンプ負荷を
低減させることができる。特に、調整手段は、第2圧力
室32と流出路29を連通可能なドレーン路67と、第
2圧力室32とドレーン路67の間の開度比率(デュー
ティー比)を可変調整できるデューティー弁66とから
なるという構成を採れる。この場合、制御の自由度が増
し、簡単な構成で効率良くポンプ負荷を低減する制御が
でき、信頼性も高い。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本願請求項1の発明は、
油圧制御装置が車両旋回時に車体を所定の姿勢に制御す
る油圧アクティブサスペンション装置であって、この油
圧アクティブサスペンション装置が切り換え不要な、す
なわち、車速及び操舵角が小さく油圧アクティブサスペ
ンション装置への供給流量を低下させている時には、同
油圧アクティブサスペンション装置の作動に対して不都
合を生じることなくポンプ負荷を低減できる。本願請求
項2の発明は、調整手段が第2圧力室に配設されたピス
トンと、このピストンの背面側に設けられた第3圧力室
と、第3圧力室へ作用する油圧を切り換え制御する開閉
弁とを備えるので、この場合、油圧アクティブサスペン
ション装置の油圧出力が低い時、すなわち、車速及び操
舵角が小さい時にはバルブ本体を第2圧力室側に変位さ
せるという操作を確実に行なえ、簡単な構成で効率良く
ポンプ負荷を低減する制御ができ、信頼性も高い。本願
請求項3の発明は、圧力調整手段が第2圧力室の圧力を
調整するので、油圧制御装置が切り換え不要な定常状態
に保持され、同装置での油圧出力が低く、即ち、油圧制
装置側で必要とする流量が低い時には、圧力調整手段
が第2圧力室の圧力を低下させて流出路の流路面積を増
大して第1圧力室より低圧の流出路側に圧油を多く流動
させ、油圧制御装置側に供給される流量を減少させるこ
ととなる。このため、油圧制御装置の作動時以外の運転
域では応答性良くポンプ負荷を低減させ、無駄なポンプ
の仕事量を抑え、省エネルギを促進し、ポンプの耐久性
の低下を防止できる。本願請求項4の発明は、調整手段
が、第2圧力室と流出路を連通可能なドレーン路と、第
2圧力室とドレーン路の間の開度比率(デューティー
比)を可変調整できるデューティー弁とからなるので、
この場合、制御の自由度が増し、簡単な構成で効率良く
ポンプ負荷を低減する制御ができ、信頼性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての可変流量御装置の概
略構成図である。
【図2】図1の可変流量御装置の流量制御弁の拡大部分
断面図である。
【図3】図1の可変流量御装置の流量制御弁の第1圧力
室回りの拡大部分断面図である。
【図4】図1の可変流量御装置のコントローラが用いる
ロール制御供給流量マップの特性線図である。
【図5】図1の可変流量御装置に接続されたパワーステ
アリング装置で用いる油圧バルブの右操蛇時の作動説明
図である。
【図6】図1の可変流量御装置に接続されたパワーステ
アリング装置で用いる油圧バルブの左操蛇時の作動説明
図である。
【図7】図1の可変流量御装置のコントローラで用いる
メインルーチンのフローチャートである。
【図8】図1の可変流量御装置のコントローラで用いる
ステップモータ制御ルーチンのフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施例としての可変流量御装置の
概略構成図である。
【図10】図9の可変流量御装置の流量制御弁の拡大部
分断面図である。
【図11】図9の可変流量御装置のコントローラが用い
るメインルーチンのフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施例としての可変流量御装置
の概略構成図である。
【図13】図12の可変流量御装置の流量制御弁の非操
舵(無負荷)時の拡大部分断面図である。
【図14】図12の可変流量御装置の流量制御弁の操舵
(負荷)時の拡大部分断面図である。
【図15】図12の可変流量御装置のコントローラが用
いる車速対応デューティー比マップの特性線図である。
【図16】図12の可変流量御装置のコントローラが用
いるハンドル角速度対応デューティー比マップの特性線
図である。
【図17】図12の可変流量御装置のポンプのパワース
テアリング装置への突出流量特性線図である。
【図18】図12の可変流量御装置のコントローラが行
うメインルーチンの前部フローチャートである。
【図19】図12の可変流量御装置のコントローラが行
うメインルーチンの後部フローチャートである。
【図20】通常の可変流量御装置に内装される流量制御
弁のポンプ回転数−吐出量特性線図である。
【図21】従来の可変流量御装置の流量制御弁の拡大部
分断面図である。
【符号の説明】
0,20c 可変流量制御装置 21 ポンプ 211 ケーシング 22,22,22c 流量制御弁 23 ステップモータ 24,24,24 コントローラ 25 流入ポート 26 第1圧力室 27 吐出ポート 29 流出路 30 リザーバタンク 31 バランス路 311 分岐路 32 第2圧力室 33 バルブ本体 34 付勢スプリング 36 ばね座 41 低圧路 46 比例電磁弁 47 ロール制御ECU 48 ハンドル角センサ 49 油圧センサ 50 車速センサ 52 絞り部 60 ピストン 61 開閉弁 62 第3圧力室 63 ドレーン路 64 リーク路 65 弁座 66 デューティー弁 67 ドレーン路 θH ハンドル角 R1 吐出路 AS 油圧アクテイブサスペンション PS パワーステアリング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊倉 博之 東京都港区芝五丁目33番8号・三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−262115(JP,A) 特開 平3−281413(JP,A) 実開 平5−61573(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/056

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン等によって駆動される油圧ポン
    プ、該油圧ポンプからの油圧を車両の油圧制御装置へ供
    給する流入路、上記油圧ポンプからの供給油をリザーバ
    へ戻す流出路、上記油圧ポンプからの油圧が導入される
    第1油圧室と上記油圧制御装置のリリーフ圧が導入され
    る第2圧力室とを隔成すると共に上記第1圧力室とリザ
    ーバ側への流出路との流路面積を制御するようスライド
    可能に設けられたバルブ本体、該バルブ本体を上記第1
    圧力室側に付勢するように上記第2圧力室に設けられた
    付勢手段とを有し、上記第1圧力室から上記油圧制御装
    置へ供給される作動油の流量を制御するように構成され
    た流量制御弁、上記バルブ本体を上記付勢手段を介して
    変位させる調整手段、上記油圧制御装置の油圧出力が低
    い時には上記バルブ本体を上記第2圧力室側に変位させ
    上記流出路の流路面積を拡大させるよう上記調整手段の
    作動を制御する制御手段を備えた可変流量制御装置にお
    いて、上記油圧制御装置は車両旋回時に車体を所定の姿
    勢に制御する油圧アクティブサスペンション装置であ
    り、上記制御手段は、車速及び操舵角が増大するにつれ
    て上記油圧アクティブサスペンション装置の供給流量を
    増加させるよう上記調整手段の作動を制御するよう構成
    されたことを特徴とする可変流量制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の可変流量制御装置におい
    て、上記流量制御弁は、上記油圧ポンプからの流入流量
    に応じて上記油圧制御装置側への流量を調整する流量調
    整機構を有して構成されていることを特徴とする可変流
    量制御装置。
  3. 【請求項3】エンジン等によって駆動される油圧ポン
    プ、該油圧ポンプからの油圧を車両の油圧制御装置へ供
    給する流入路、上記油圧ポンプからの供給油をリザーバ
    へ戻す流出路、上記油圧ポンプからの油圧が導入される
    第1油圧室と上記油圧制御装置のリリーフ圧が導入され
    る第2圧力室とを隔成すると共に上記第1圧力室とリザ
    ーバ側への流出路との流路面積を制御するようスライド
    可能に設けられたバルブ本体とを有し、上記第1圧力室
    側から上記油圧制御装置へ供給される作動油の流量を制
    御するように構成された流量制御弁、上記第2圧力室の
    圧力を調整する圧力調整手段を備えたことを特徴とする
    可変流量制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の可変流量制御装置におい
    て、上記圧力調整手段は、上記第2圧力室と上記流出路
    とを連通可能な低圧路と、上記第2圧力室と上記低圧路
    との間の開度比率を可変調整できる電磁式制御弁とによ
    り構成されていることを特徴とする可変流量制御装置。
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