JPH08169851A - 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法 - Google Patents

1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法

Info

Publication number
JPH08169851A
JPH08169851A JP6333867A JP33386794A JPH08169851A JP H08169851 A JPH08169851 A JP H08169851A JP 6333867 A JP6333867 A JP 6333867A JP 33386794 A JP33386794 A JP 33386794A JP H08169851 A JPH08169851 A JP H08169851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
reaction
hexafluoropropene
palladium catalyst
hexafluoropropane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6333867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3543863B2 (ja
Inventor
Hiroichi Aoyama
博一 青山
Akinori Yamamoto
明典 山本
Noriaki Shibata
典明 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP33386794A priority Critical patent/JP3543863B2/ja
Publication of JPH08169851A publication Critical patent/JPH08169851A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3543863B2 publication Critical patent/JP3543863B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C17/00Preparation of halogenated hydrocarbons
    • C07C17/35Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction
    • C07C17/354Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction by hydrogenation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状態で
反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を活性炭
に担持する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパンの製造方法。 【効果】 触媒の活性を長時間に亘って保持でき、触媒
の寿命を向上させ、反応による発熱を抑え、生成物の選
択率を高め、生成物をロスなしに経済的に製造若しくは
回収できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒、発泡剤、洗浄剤
として使用されているCFCやHCFCの代替化合物と
なり得る有用な化合物である1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロパンの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンの製造方法としては、1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペンを原料としてパラジウム触
媒を用いて水素添加を行う方法が知られている(Inves
t. Akand. Nauk s.s.s.r., Otdel. Kim. Nauk. 1960, 1
412−18)。
【0003】しかしながら、この公知の方法において
は、使用されているパラジウム触媒は担体としてアルミ
ナを用いているものであるため、このアルミナ担体は、
反応中に微量生成してくるHFのために徐々に侵され、
触媒活性の低下を引き起こし、経済的ではない。
【0004】また、上記の公知の方法における水添反応
は大きな発熱を伴うため、単独触媒当たりの生産量を増
加させようとして、W/F=(触媒重量(g)/全原料
の流量(cc/min))を小さくすると、反応温度のコント
ロールが困難となり、目的の化合物への選択率の低下
や、触媒寿命が短くなるといった問題がある。
【0005】従って、従来の方法では、反応による発熱
を抑える目的で、W/Fを大きく取る必要がある。しか
しながら、W/Fを大きくした場合には、単位触媒当た
りの生産量が低下し、生産の効率が悪く、経済的に不利
であり、工業的に適していない。このような問題を解決
する手段については、前記文献には何ら記載されていな
い。
【0006】しかも、上記文献には、効率良く生成物を
分離する方法についても具体的に記載されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、触媒の活性を長時間に亘って保持でき、触媒の寿命
を向上させた経済的な1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンの製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、反応による発熱を
抑え、生成物の選択率及び触媒の寿命を向上させた1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法を提供することにある。
【0009】本発明の第3の目的は、生成物をロスなし
に経済的に製造若しくは回収できる1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の第1
の目的を達すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフ
ルオロプロペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下
での気相法による水素添加反応において、触媒寿命の低
下を抑える1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンの製造方法について鋭意検討した。その結果、
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパ
ラジウム触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触
媒の担体として活性炭を用いると、反応中に微量生成し
てくるHFに対しても耐性を示し、触媒の活性が長時間
に亘って低下しないことを見出し、本発明の第1の発明
を完成するに至った。
【0011】即ち、第1の発明は、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を活性炭に担持する、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係る
ものである。
【0012】この第1の発明の特徴は、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させて
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを得
る反応において、パラジウム触媒の担体として活性炭を
用いる点である。
【0013】この水素添加反応では、反応温度を制御す
ることにより、通常98%以上の高い選択率で目的の1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンが得られ
るが、このとき副反応として炭素−フッ素結合の還元反
応が進行し、結果としてHFが発生する。このHFは、
通常パラジウム触媒の担体として知られているアルミナ
やシリカ、チタニア、ジルコニアを変質させてしまう。
このため、これらアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコ
ニアに担持されたパラジウム触媒は、長時間の反応にお
いて触媒活性を低下させてしまう。
【0014】しかし、第1の発明に用いる活性炭はHF
の影響を受けないため、活性炭に担持されたパラジウム
触媒は、長時間の反応においても触媒活性の低下が見ら
れない。
【0015】活性炭としては、ペレット状のもの、粒状
のものや、破砕炭を用いることが可能である。特に、ペ
レット状、粒状のものが好ましい。
【0016】また、気相反応の方式としては、固定床型
気相反応、流動床型気相反応等の方式をとることができ
る。
【0017】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
【0018】パラジウム触媒の担持濃度としては、0.05
〜10%(重量%:以下、同様)と幅広いものが使用可能
であるが、通常 0.5〜5%担持品が推奨される。
【0019】また、反応温度は、通常25〜200 ℃、好ま
しくは25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の
範囲である。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生
成し、あまり好ましくない。
【0020】また、反応温度を制御するために、反応に
対して不活性な媒体により触媒を希釈してもよい。不活
性な媒体としては、ステンレス、ニッケル等の金属片、
金属ビーズやアルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属
の酸化物、また活性炭等を用いることができる。更に、
触媒を希釈する際、触媒層内で触媒の濃度を変化させて
も良い。通常、原料の仕込みが開始される側の濃度を薄
くし、徐々に、または段階的に濃度を上昇させていく方
が反応温度の制御が容易となる。
【0021】第1の発明による1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料との割合は大幅に変動させ得る。しかしなが
ら、高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上
(即ち、少なくとも化学量論量:以下、同様)の水素を
使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対して、化
学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそれ以上
の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反応への
リサイクル量が増加するため、あまり好ましくない。水
素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン
に対するモル比は1〜3がよく、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲である。
【0022】反応の圧力は、加圧下、減圧下、常圧下で
可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑になるた
め、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。また、
加圧下(大気圧以上:以下、同様)の反応では、反応器
当たりの生産量が増加するため、更に好ましい。好適な
圧力範囲は0〜15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも反
応することは可能であるが、高い圧力に耐え得る装置が
必要となり、設備がコスト高となる。
【0023】また、接触時間に相当するW/Fは特に限
定されず、生産量に応じて変化させることができるが、
通常 0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0024】本発明者はまた、上記の第2の目的を達成
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、反応の温度を制御し、副
生成物の生成を低減させ、触媒寿命の低下を抑える1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法について鋭意検討した。その結果、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム触媒下で
水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填する反応
管の内径を25mm以下とすることにより、外部からの反応
熱の除去を効果的に行え、これによって、生産性を上げ
るためにW/Fを小さくしても反応の温度制御が容易に
なることを見出し、本発明の第2の発明を完成するに至
った。
【0025】即ち、第2の発明は、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を充填する反応器の反応管の内径(多
管式反応器の場合はこの多管式反応器の少なくとも一本
の反応管の内径)を25mm以下とする、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係るもの
である。
【0026】この第2の発明はの特徴は、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる
際、パラジウム触媒を充填する反応管の内径(多管式反
応器の場合には特に各々の反応管の内径)を25mm以下と
したことにある。
【0027】触媒を用いる気相反応における固定床式の
反応形式においては、一般的には触媒は反応管に充填さ
れる。充填する触媒の量が一定の場合には、反応管の内
径が大きいほど多管式反応器は小さくでき、経済性に優
れるが、反応が発熱反応である場合には、反応管の内径
が大きいほど除熱が困難となり、反応温度の制御ができ
ないといった不利な点がある。
【0028】特に、本発明の反応では、発熱量が大き
く、反応温度を適切に制御できない場合には、反応の温
度が 200℃を超え、反応の選択率の低下を招いてします
う。しかし、第2の発明によれば、反応管の内径を25mm
以下としているので、反応による発熱を効果的に放散若
しくは放出でき、反応温度を制御することができる。
【0029】従って、反応管の内径は25mm以下とするこ
とが重要であり、これより内径の大きいものは触媒当た
りの生産性を上げた場合には反応温度の制御が困難とな
るため、好ましくない。
【0030】熱交換の効率を高めるためには、反応管の
外壁の表面積を増加させることが有効であるため、反応
管外壁にフィン状の突起物を設けるなど表面積を増加さ
せる手段を用いることもできる。
【0031】第2の発明において、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
【0032】活性炭としては、ペレット状のもの、粒状
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
【0033】気相反応の方式としては、固定床型気相反
応方式をとるのが好ましい。
【0034】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
【0035】パラジウム触媒の担持濃度としては、0.05
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
【0036】反応温度は、通常25〜200 ℃、好ましくは
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
【0037】第2の発明による1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
【0038】反応の圧力は、加圧下、減圧下、常圧下で
可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑になるた
め、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。また、
加圧下の反応では、反応器当たりの生産量が増加するた
め、更に好ましい。好適な圧力範囲は0〜15Kg/cm2Gで
ある。この範囲以上でも反応することは可能であるが、
高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設備が高くな
る。
【0039】接触時間に相当するW/Fは特に限定され
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0040】本発明者はまた、上記の第2の目的を達成
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、反応の温度を制御し、副
生成物の生成を低減させ、触媒寿命の低下を抑える1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法について鋭意検討した。その結果、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム触媒下で
水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填した反応
管中の触媒層を分割し、その分割された区画ごとに1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを分割し
て仕込むことにより、反応熱の制御を効果的に行え、こ
れによって、生産性を上げるためにW/Fを小さくして
も反応の温度制御が容易になることを見出し、本発明の
第3の発明を完成するに至った。
【0041】即ち、第3の発明は、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を充填した反応管中の触媒層を分割
し、この分割した区画ごとに前記1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペンを仕込む、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係る
ものである。
【0042】この第3の発明の特徴は、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる
際、パラジウム触媒を充填した反応管への1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンの仕込み方法にあ
る。
【0043】触媒を用いる気相反応における固定床式の
反応形式においては、一般的には触媒は反応管に充填さ
れ、原料はその反応管中の触媒層の上方、若しくは下方
から供給される。このとき、本発明の反応である1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料と
して、パラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応
させる水素添加反応のような、反応が早く、しかも発熱
の大きい触媒反応の場合には、供給された原料が触媒層
と最初に接触する部分で大半の反応が進行するため、こ
の部分での発熱が激しくなり、除熱が困難となり、反応
温度の制御ができない場合がある。特に、触媒当たりの
生産性を上げるためにW/Fを小さくした場合には、こ
のことが顕著である。
【0044】本発明のような反応では、反応温度を適切
に制御できない場合には、反応の温度が 200℃を超え、
反応の選択率の低下や触媒の活性の低下を招いてしま
う。しかし、第3の発明によれば、触媒を分割し、各区
画ごとに原料を供給するので、各区画ごとに生じる反応
の発熱を少なくでき、反応温度を下げることができる。
【0045】この第3の発明において、反応管中の触媒
層を分割して反応を行うには、一方の原料である水素を
触媒層の上方又は下方から、そしてもう一方の原料であ
る1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを
触媒層へ、適切な間隔を保った複数の仕込み口より仕込
むことにより達成される。
【0046】第3の発明の製造方法により、反応の発熱
による触媒層での反応温度の偏りが改善され、反応温度
の制御が容易となり、反応の選択率を高く保つことがで
き、また、触媒の活性も長時間に亘って低下しない。
【0047】ここで、分割する区画の数、又は1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンの仕込み口の
数は、原料の仕込量、触媒の量、W/F等により適宜設
定することが可能であるが、通常2〜100 、好ましくは
2〜70、更に好ましくは2〜50である。
【0048】また、反応温度の制御を容易に行えるよう
に、分割した区画ごと、若しくは、必要に応じた間隔ご
とに熱交換の装置を設置してもよい。
【0049】第3の発明において、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
【0050】活性炭としては、ペレット状のもの、粒状
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
【0051】気相反応の方式としては、固定床型気相反
応方式をとる。
【0052】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
【0053】パラジウム触媒の担持濃度としては、0.05
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
【0054】反応温度は、通常25〜200 ℃、好ましくは
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
【0055】第3の発明による1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と、分割して仕込む原料である1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペン全量との割合は大幅に変動
させ得る。しかしながら、高い選択率を得るためには、
通常、化学量論量以上の水素を使用して水素化を行う。
出発物質の全モルに対して、化学量論量よりかなり多い
量、例えば5モル又はそれ以上の水素を使用し得るが、
この場合には、水素の反応へのリサイクル量が増加する
ため、あまり好ましくない。水素の1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンに対するモル比は1〜
3、更に好ましくは 1.1〜2の範囲であり、この水素を
反応器の前で混合して水素化を行うのがよい。
【0056】また、反応の圧力は、加圧下、減圧下、常
圧下で可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑にな
るため、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。ま
た、加圧下の反応では、反応器当たりの生産量が増加す
るため、更に好ましい。好適な圧力範囲は0〜15kg/cm2
Gである。この範囲以上でも反応することは可能である
が、高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設備が高く
なる。
【0057】接触時間に相当するW/Fは特に限定され
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0058】本発明者はまた、上記の第3の目的を達成
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、工業的に可能でしかも経
済性に優れた生成物の精製方法について鋭意検討した。
その結果、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンの精製方法として精留を採用し、その精留操作に
供する1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン中の水素の含有量を1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンに対して1vol%(ガス状態)以下であ
れば、生成物のロスもなく、経済性に優れることを見出
し、また、精留操作において非凝縮ガスとして得られる
水素、又は有機生成物を含む水素を反応にリサイクルす
れば、更に経済性に優れることを見出し、本発明の第4
の発明を完成するに至った。
【0059】即ち、第4の発明は、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、得
られた1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンを精留によって精製し、この精留操作に供する1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素
の含有量を1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンに対してガス状態で1vol%以下とする、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に
係るものである。
【0060】この第4の発明の特徴は、精留操作に供す
る1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中
の水素の含有量にある。
【0061】一般的に、精留により精製しようとするも
のの中に非凝縮ガスが含まれている場合には、大気圧を
超える精留操作の時には、この非凝縮ガスが精留塔上部
のコンデンサ部に貯まり込み、精留による精製に必要で
ある良好な還流状態が得られないことがある。良好な還
流状態を得るためには、この非凝縮ガスを精留系内より
抜き出す必要があり、この時、非凝縮ガスに同伴され
て、精製しようとしている物質も系外へ抜けてしまい、
損失量が多くなる。大気圧下、開放系での精留において
は、この非凝縮ガスはコンデンサ部で凝縮することな
く、系外へ抜けていくため、この時にも精製しようとし
ている物質が同伴されて系外へ抜けてしまい、損失量が
多くなってしまう。
【0062】しかし、第4の発明によれば、このような
損失を少なくするために、精留操作に供する1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素の含
有量を1vol%(ガス状態)以下としている。この水素量
は更に好ましくは 0.5vol%以下である。
【0063】精留操作を連続して大気圧を超える圧力で
行う場合には、第4の発明の要件を満たす条件下でも、
時間経過と共に精留の系内に非凝縮ガスの水素が蓄積し
てくるため、系外へ抜き出す必要が生じてくる。この
時、系外へ抜き出したガス(即ち、精留操作において非
凝縮ガスとして得られる水素、又は有機生成物を含む水
素)は反応へリサイクルすることも可能である。このガ
スは廃棄しても、損失量が僅かであるため、経済性に影
響を与えない。
【0064】第4の発明において、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担持したものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
【0065】活性炭としては、ペレット状のもの、粒状
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
【0066】気相反応の方式としては、固定床型気相反
応、流動床型気相反応等の方式をとることができる。
【0067】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
【0068】パラジウム触媒の担持濃度としては、0.05
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
【0069】反応温度は、通常25〜200 ℃、好ましくは
25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
【0070】第4の発明による1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
【0071】また、反応及び/又は精留操作時の圧力
は、加圧下、減圧下、常圧下で可能であるが、減圧下で
の反応は装置が複雑になるため、加圧下、常圧下で反応
を行う方が好ましい。また、加圧下の反応では、反応器
当たりの生産量が増加するため、更に好ましい。好適な
圧力範囲は 0.5〜15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも
反応することは可能であるが、高い圧力に耐え得る装置
が必要となり、設備が高くなる。
【0072】接触時間に相当するW/Fは特に限定され
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0073】本発明者は更に、上記の第3の目的を達成
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、工業的に可能でしかも経
済性に優れた生成物と水素の分離方法について鋭意検討
した。その結果、1,1,1,2,3,3−ヘキサフル
オロプロペンをパラジウム触媒下で水素添加反応させた
後、反応終了後の有機生成物と水素の混合ガスを凝縮器
にて冷却凝縮し、水素、又は有機生成物を含む水素を非
凝縮成分として分離回収し、有機生成物、又は水素を含
む有機生成物を凝縮成分として分離回収すれば、生成物
と水素を容易に分離できることを見出し、また、回収し
た水素は反応にリサイクルすれば、経済性にも優れるこ
とを見出し、本発明の第5の発明を完成するに至った。
【0074】即ち、第5の発明は、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、反
応終了後の有機生成物と水素の混合ガスを凝縮器にて冷
却凝縮し、水素、又は有機生成物を含む水素を非凝縮成
分として分離回収し、有機生成物、又は水素を含む有機
生成物を凝縮成分として分離回収し、これによって1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造時
の水素と1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
パンとを分離する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパンの製造方法に係るものである。
【0075】この第5の発明の特徴は、水素と生成物の
分離方法にあり、反応終了後の有機生成物と水素の混合
ガスを、凝縮器にて冷却凝縮することにより、水素、又
は有機生成物を含む水素を非凝縮成分として、有機生成
物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分として分離す
ることができる。
【0076】そして、水素、又は有機生成物を含む水素
である非凝縮成分はそのまま、または必要に応じてコン
プレッサ等で昇圧し、更に必要に応じてタンクに貯めた
後、反応へリサイクルできる。凝縮成分である有機生成
物、又は水素を含む有機生成物は通常の分離精製方法、
例えば精留することにより、目的物の1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを分離できる。
【0077】また、凝縮器の温度を一定とした場合に
は、水素と有機生成物との分離の効率は、凝縮器に導入
される有機生成物と水素の混合ガスの圧力が高いほど高
くなる。従って、必要に応じて有機生成物と水素の混合
ガスをコンプレッサにて昇圧した後、或いは、加圧下で
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンと水
素をパラジウム触媒存在下に反応させた後、混合ガスを
凝縮器へ導入して冷却凝縮することが、分離の効率を高
めるためには必要である。
【0078】更に、加圧下の反応は、反応器当たりの生
産量が増加するため、好ましい。好適な圧力範囲は0〜
15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも反応することは可
能であるが、高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設
備が高くなる。
【0079】凝縮器の温度は反応の条件等により最適の
ものを採り得るが、通常−20℃〜100 ℃、好ましくは0
〜80℃、更に好ましくは10〜60℃の温度が採用できる。
【0080】第5の発明において、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
【0081】活性炭としては、ペレット状のもの、粒状
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
【0082】気相反応の方式としては、固定床型気相反
応、流動床型気相反応等の方式をとることができる。
【0083】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
【0084】パラジウム触媒の担持濃度としては、0.05
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
【0085】反応温度は、通常25〜200 ℃、好ましくは
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
【0086】第5の発明による1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
【0087】接触時間に相当するW/Fは特に限定され
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0088】更に、本発明は、上記の第2の目的を達成
し、反応温度を抑制でき、副生成物の生成を抑え、高収
率にて目的物を得るため、1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロペンをパラジウム触媒の存在下にガス
状態で水素と反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロパンを得る反応において、反応生成物で
ある1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
をリサイクル(循環物質)として前記1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペン及び/又は前記水素と
同時に反応域に流通させることが望ましい、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法も
提供するものである。
【0089】そして、この水素添加反応は、反応温度を
200℃以下に保つことがよい。また、反応生成物である
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを希
釈剤として使用すること、具体的には、反応生成物の一
部として1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
パンを分離し、反応域に流通させることがよい。
【0090】この製造方法において、特に、希釈剤とし
て反応の生成物である1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンを用いると、反応熱の除去を効果的に
行え、また、反応混合物からの水素の分離と再使用、更
には生成物の分離もロスなく行える、といった利点を有
している。
【0091】通常、希釈剤としては、反応に対して不活
性である窒素、アルゴン、ヘリウム等が用いられる。し
かし、これらのガスは凝縮させることが困難であり、反
応混合物からこれらのガスを除去する際には、通常は精
留塔等のコンデンサから抜き出すことになるが、このと
き沸点の低い生成物、原料等が同伴されて抜け出してし
まうため、経済的に不利である。また、反応による発熱
は抑えることが困難である。
【0092】本発明の反応においては、一方の原料とし
て水素を用いているが、水素を過剰に用いた場合には、
抜き出したガスから水素を分離、回収、再使用すること
は経済的に不利である。そして、希釈剤として原料であ
る水素を用いることも可能であるが、反応熱を除去する
能力が小さいため、効果を得るためには大量の水素が必
要となり、反応生成物の選択率が低下する上に、反応後
の水素のリサイクル設備が大きくなるという不利な点が
ある。
【0093】また、もう一方の原料である1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを希釈剤として用
いることも可能であるが、1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロペンが過剰の場合には、反応の選択率
が低下するといった欠点が生じることがある。
【0094】本発明の製造方法において、気相反応の方
式としては、固定床型気相反応、流動床型気相反応等の
方式をとることができる。
【0095】また、使用可能なパラジウム触媒は、活性
炭、シリカゲル、酸化チタン及びジルコニア、その他の
担体のうちから選ばれた少なくとも一種を用いることが
できるが、活性炭に担持されたものが好ましい。
【0096】また、担体の粒径については反応にほとん
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。触媒の担持濃度としては、0.05〜10%と幅広い
ものが使用可能であるが、通常は 0.5〜5%担持品が推
奨される。
【0097】反応温度は、通常25〜200 ℃、好ましくは
25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の範囲で
ある。 200℃を超える温度で反応を行うと、副生成物が
生成し易く、あまり好ましくない。
【0098】本発明による1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロペンの水素添加反応において、水素と
原料との割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、高
い選択率を得るためには、通常、少なくとも化学量論量
(即ち、化学量論量以上)の水素を使用して水素化を行
う。
【0099】出発物質の全モルに対して、化学量論量よ
りかなり多い量、例えば5モルまたはそれ以上の水素を
使用し得るが、この場合には、水素の反応へのリサイク
ル量が増加するため、あまり好ましくない。水素の1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンに対する
モル比は1〜3がよく、更に好ましくは 1.1〜2の範囲
である。
【0100】反応の圧力は特に限定されず、加圧下、減
圧下、常圧下で可能であるが、減圧下では装置が複雑に
なるため、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。
【0101】また、接触時間に相当するW/Fは特に限
定されず、生産量に応じて変化させることができるが、
通常は 0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
【0102】
【発明の作用効果】本発明の第1の発明によれば、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジ
ウム触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒の
担体として活性炭を用いるので、反応中に微量生成して
くるHFに対しても耐性を示し、触媒の活性が長時間に
亘って低下しない。
【0103】また、本発明の第2の発明では、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填
する反応管の内径を25mm以下とすることにより、外部か
らの反応熱の除去を効果的に行え、これによって、生産
性を上げるためにW/Fを小さくしても反応の温度制御
が容易になる。
【0104】また、本発明の第3の発明では、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填
した反応管中の触媒層を分割し、その分割された区画ご
とに1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン
を分割して仕込むことにより、反応熱の制御を効果的に
行え、これによって、生産性を上げるためにW/Fを小
さくしても反応の温度制御が容易になる。
【0105】また、本発明の第4の発明では、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの精製方法と
して精留を採用し、その精留操作に供する1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素の含有量
を1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンに
対して1 vol%(ガス状態)以下であれば、生成物のロ
スもなく、経済性に優れることを見出し、また、精留操
作において非凝縮ガスとして得られる水素、又は有機生
成物を含む水素を反応にリサイクルすれば、更に経済性
に優れる。
【0106】更に、本発明の第5の発明では、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させた後、反応終了後の有機生成
物と水素の混合ガスを凝縮器にて冷却凝縮し、水素、又
は有機生成物を含む水素を非凝縮成分として分離回収
し、有機生成物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分
として分離回収すれば、生成物と水素を容易に分離でき
ることを見出し、また、回収した水素は反応にリサイク
ルすれば、経済性にも優れる。
【0107】
【実施例】以下、本発明の実施例を更に具体的に説明す
る。
【0108】実施例1 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
【0109】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0110】水素60cc/min、1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロペン 37cc/minを反応管に流通させ
た。
【0111】生成ガスは、水洗後、ガスクロマトグラフ
ィにより分析を行った。5時間後の結果は、転化率 100
%、選択率99.5%であり、1000時間反応後も転化率、選
択率共に変化なかった。
【0112】比較例1 実施例1において、触媒をアルミナに3%濃度で担持さ
れたパラジウム触媒 5.5gに変え、同様に反応を行っ
た。5時間後の結果は、転化率 100%、選択率99.1%で
あったが、 400時間反応後から転化率が低下し始めた。
【0113】実施例2 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
【0114】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0115】水素40cc/min、1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロペン 37cc/minを大気圧下で反応管
に流通させた。流通開始に伴い、反応温度が上昇し、 1
25℃で安定した。
【0116】大気圧下の反応管出口ガスを、ガスクロマ
トグラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、
選択率99.5%であった。
【0117】実施例3 実施例2において、反応圧力を2Kg/cm2Gとし、反応管
を水冷して同様に反応を行った。反応温度は98℃で安定
した。
【0118】反応管出口ガスを、ガスクロマトグラフィ
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.6
%であった。
【0119】実施例4 外部からの水冷が可能で、目皿を備えかつ熱電対温度計
用の内管を備えた内径20mm、長さ60mmのSUS316製
の4本の反応管を一辺30cmの正方形の頂点にそれぞれ配
置して、多管式反応器とした。この多管式反応器に、活
性炭に1%の濃度で担持されたパラジウム触媒25gを充
填した。
【0120】このとき、4本の反応管のそれぞれに、触
媒をほぼ均一となるように充填し、それぞれの反応管ご
との圧力損失がほぼ同一の値となることを確認した。
【0121】その後、多管式反応器の仕込み口より窒素
を 200cc/minで2時間流通させた後、水冷しながら、水
素 160cc/min、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン 140cc/minを2Kg/cm2Gの圧力下で流通させ
た。
【0122】流通開始2時間後、多管式反応器のそれぞ
れの反応管の触媒層上部の温度を測定したところ、それ
ぞれ85℃、87℃、90℃、90℃であった。反応器の出口ガ
スをガスクロマトグラフィにより分析した結果、転化率
100%、選択率99.5%であった。
【0123】実施例5 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.40gを充填
し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
【0124】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0125】反応管上部より、水素 123cc/min、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 56cc/mi
n を大気圧下で流通させ、更に反応管中の触媒層の中央
部より1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペ
ン 56cc/min を流通させた。この時、全流量を考慮した
W/Fは3.93であった。流通開始に伴い反応温度が上昇
し、触媒層上部は 140℃で、触媒層中央部は 155℃で安
定した。
【0126】反応管出口ガスを、ガスクロマトグラフィ
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.5
%であった。
【0127】実施例6 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.40gを充填
し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
【0128】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0129】反応管上部より、水素 123cc/min、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 37cc/mi
n を大気圧下で流通させ、更に三等分した反応管中の触
媒層の1/3の部分より1,1,1,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロペン 37cc/min、2/3の部分より同量
の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを
流通させた。流通開始に伴い反応温度が上昇し、触媒層
上部は 110℃で、触媒層の1/3の部分は 115℃で、触
媒層の2/3の部分は 116℃で安定した。
【0130】反応管出口ガスを、ガスクロマトグラフィ
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.8
%であった。
【0131】実施例7 実施例5と同様の反応を2Kg/cm2Gの加圧下で行った結
果、触媒層上部は 135℃で、触媒層中央部は 145℃で安
定した。
【0132】反応管出口ガスを、ガスクロマトグラフィ
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.7
%であった。
【0133】なお、実施例5において触媒層を分割せ
ず、中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた
内径20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性
炭に3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.36gを充
填し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
【0134】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0135】水素 123cc/min、1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペン 111cc/minを大気圧下で反応
管上部から流通させた。このときのW/Fは3.94であっ
た。流通開始に伴い反応温度が上昇し、触媒層上部の温
度は 230.5℃で安定した。
【0136】反応管出口ガスを、ガスクロマトグラフィ
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率98.5
%であった。
【0137】実施例8 6.6Kg/cm2Gの圧力下で、液中に水素を0.4vol%含む反
応生成物(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン99.5%含有)を加圧下で精留した。
【0138】反応生成物を液状態で加圧精留塔のスチル
に仕込み、5Kg/cm2Gの圧力となるように精留を行っ
た。この圧力下で精留塔の塔頂より、非凝縮ガスを抜き
出すことなく還流はスムーズにはじまり、十分な精留の
効果が得られた。この時の精留塔の塔頂部の還流液の温
度は58〜60℃であった。
【0139】実施例9 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
【0140】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
【0141】水素 40cc/min 、1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペン 37cc/min を大気圧下で流通
させた。流通開始に伴い、反応温度が上昇し、 125℃で
安定した。
【0142】大気圧下の反応管出口ガスを水洗後に、−
10℃に冷却した凝縮器に導いたところ、非凝縮成分とし
ての1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を含む水素と、凝縮成分としての1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロパンとに分離できた。
【0143】なお、反応管出口ガスを、ガスクロマトグ
ラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、選択
率99.5%であった。
【0144】実施例10 実施例9において、反応圧力を2Kg/cm2Gとし、反応管
を水冷して同様に反応を行った。反応温度は98℃で安定
した。
【0145】反応管出口ガスを、圧力を保ったまま水洗
後、20℃に冷却した凝縮器に導いたところ、非凝縮成分
としての少量の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを含む水素と、凝縮成分としての少量の水素
を含む1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンとに分離できた。
【0146】なお、反応管出口ガスを、ガスクロマトグ
ラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、選択
率99.6%であった。また、非凝縮成分として得られた少
量の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を含む水素を回収し、再使用したが、反応は通常通り進
行し、なんら影響は与えないことを確認した。
【0147】実施例11 中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた内径
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
【0148】その後、窒素を水素に変え、同流量で流し
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。触媒層
の反応温度を測定するために、触媒層の入口、中央、出
口に熱電対温度計をセットした。
【0149】水素 123cc/min、1,1,1,2,3,3
−ヘキサフルオロプロペン 111cc/minを反応管に流通さ
せると、発熱により触媒層の温度が上昇し始めた。生成
ガスは水洗後、ガスクロマトグラフィにより分析を行っ
た。5時間後の結果は、次の表1の通りであった。
【0150】
【0151】ここで、反応管に、上記流量の原料と共
に、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を 200cc/minで流通させた。2時間後の結果は、次の表
2の通りであった。
【0152】 これによれば、反応温度(触媒層温度)を 200℃以下に
制御でき、選択率も向上していた。
【0153】比較例2 実施例11において5時間後から、窒素 200cc/minを原料
と共に反応管に流通させた。2時間後の結果は、次の表
3の通りであった。
【0154】 これによれば、反応温度(触媒層温度)を 200℃以下に
は制御できず、選択率の向上も僅かであった。
【0155】比較例3 実施例11において5時間後から、水素 123cc/min、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 308cc/m
inを反応管に流通させた。2時間後の結果は、次の表4
の通りであった。
【0156】 これによれば、反応温度(触媒層温度)を 200℃以下に
は制御できるが、選択率が大きく低下していた。

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
    態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を活
    性炭に担持する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフル
    オロプロパンの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を大気圧以上の圧力で行う、請求項
    1に記載した製造方法。
  3. 【請求項3】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
    度を0.05〜10重量%とする、請求項1又は2に記載した
    製造方法。
  4. 【請求項4】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
    して水素化を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載
    した製造方法。
  5. 【請求項5】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
    求項1〜4のいずれか1項に記載した製造方法。
  6. 【請求項6】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
    態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を充
    填する反応器の反応管の内径を25mm以下とする、1,
    1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 反応器を多管式反応器とし、この反応器
    の少なくとも一本の反応管の内径を25mm以下とする、
    1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
    求項6又は7に記載した製造方法。
  9. 【請求項9】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
    度を0.05〜10重量%とする、請求項8に記載した製造方
    法。
  10. 【請求項10】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
    して水素化を行う、請求項6〜9のいずれか1項に記載
    した製造方法。
  11. 【請求項11】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
    素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項10に記
    載した製造方法。
  12. 【請求項12】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
    求項6〜11のいずれか1項に記載した製造方法。
  13. 【請求項13】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
    態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を充
    填した反応管中の触媒層を分割し、この分割した区画ご
    とに前記1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
    ペンを仕込む、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンの製造方法。
  14. 【請求項14】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
    求項13に記載した製造方法。
  15. 【請求項15】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
    度を0.05〜10重量%とする、請求項14に記載した製造方
    法。
  16. 【請求項16】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
    して水素化を行う、請求項13〜15のいずれか1項に記載
    した製造方法。
  17. 【請求項17】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
    素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項16に記
    載した製造方法。
  18. 【請求項18】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
    求項12〜17のいずれか1項に記載した製造方法。
  19. 【請求項19】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
    態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンを製造するに際し、得られた1,1,1,
    2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを精留によって精
    製し、この精留操作に供する1,1,1,2,3,3−
    ヘキサフルオロプロパン中の水素の含有量を1,1,
    1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンに対してガス
    状態で1vol%以下とする、1,1,1,2,3,3−ヘ
    キサフルオロプロパンの製造方法。
  20. 【請求項20】 精留操作において非凝縮ガスとして得ら
    れる水素、又は有機生成物を含む水素を反応にリサイク
    ルする、請求項19に記載した製造方法。
  21. 【請求項21】 精留操作を大気圧以上の圧力で行う、請
    求項19又は20に記載した製造方法。
  22. 【請求項22】 精留操作を 0.5〜15Kg/cm2Gの圧力で行
    う、請求項19又は20に記載した製造方法。
  23. 【請求項23】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
    求項19〜22のいずれか1項に記載した製造方法。
  24. 【請求項24】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
    度を0.05〜10重量%とする、請求項23に記載した製造方
    法。
  25. 【請求項25】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
    して水素化を行う、請求項19〜24のいずれか1項に記載
    した製造方法。
  26. 【請求項26】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
    素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項25に記
    載した製造方法。
  27. 【請求項27】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
    求項19〜26のいずれか1項に記載した製造方法。
  28. 【請求項28】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
    態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロパンを製造するに際し、反応終了後の有機生成物
    と水素の混合ガスを凝縮器にて冷却凝縮し、水素、又は
    有機生成物を含む水素を非凝縮成分として分離回収し、
    有機生成物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分とし
    て分離回収し、これによって1,1,1,2,3,3−
    ヘキサフルオロプロパンの製造時の水素と1,1,1,
    2,3,3−ヘキサフルオロプロパンとを分離する、
    1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製
    造方法。
  29. 【請求項29】 反応終了後の有機生成物と水素との混合
    ガスをコンプレッサにて昇圧した後、凝縮器にて冷却凝
    縮する、請求項28に記載した製造方法。
  30. 【請求項30】 非凝縮成分として分離回収した水素、又
    は有機生成物を含む水素を反応にリサイクルする、請求
    項28又は29に記載した製造方法。
  31. 【請求項31】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
    求項28〜30のいずれか1項に記載した製造方法。
  32. 【請求項32】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
    度を0.05〜10重量%とする、請求項31に記載した製造方
    法。
  33. 【請求項33】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
    して水素化を行う、請求項28〜32のいずれか1項に記載
    した製造方法。
  34. 【請求項34】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
    素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項33に記
    載した製造方法。
  35. 【請求項35】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
    求項28〜34のいずれか1項に記載した製造方法。
  36. 【請求項36】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペンをパラジウム触媒の存在下にガス状態で水素
    と反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
    プロパンを得る反応において、反応生成物である1,
    1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンをリサイ
    クルとして前記1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
    ロプロペン及び/又は前記水素と同時に反応域に流通さ
    せる、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
    ンの製造方法。
JP33386794A 1994-12-16 1994-12-16 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法 Expired - Fee Related JP3543863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33386794A JP3543863B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33386794A JP3543863B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08169851A true JPH08169851A (ja) 1996-07-02
JP3543863B2 JP3543863B2 (ja) 2004-07-21

Family

ID=18270840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33386794A Expired - Fee Related JP3543863B2 (ja) 1994-12-16 1994-12-16 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3543863B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008162999A (ja) * 2006-10-27 2008-07-17 Honeywell Internatl Inc フッ素化アルカンの製造方法
WO2009118632A1 (fr) 2008-03-28 2009-10-01 Arkema France Procede pour la preparation du 2,3,3,3-tetrafluoro-1-propene
JP2010508294A (ja) * 2006-10-27 2010-03-18 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フッ素化オレフィンの製造方法
US8044250B2 (en) 2007-11-16 2011-10-25 Honeywell International Inc. Manufacture of 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane and 1,1,1,2-tetrafluoropropane via catalytic hydrogenation
JP2012529480A (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 アルケマ フランス ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP2012533608A (ja) * 2009-07-23 2012-12-27 アルケマ フランス フッ素化合物の製造方法
JP2013503035A (ja) * 2009-08-31 2013-01-31 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フルオロカーボンの水素化方法
US8471078B2 (en) 2008-01-23 2013-06-25 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the hydrogenation of pentafluoropropene
US8575407B2 (en) 2009-09-04 2013-11-05 Honeywell International Inc. Catalysts for fluoroolefins hydrogenation
JP2014167008A (ja) * 2007-12-27 2014-09-11 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2−テトラフルオロプロペンの製造方法
US9162948B2 (en) 2008-05-15 2015-10-20 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the preparation of 2, 3, 3, 3-tetrafluoropropene
JP2017048233A (ja) * 2011-05-16 2017-03-09 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company フルオロオレフィンの接触水素化、α−アルミナ担持パラジウム組成物、および水素化触媒としてのその使用
JP2020522481A (ja) * 2017-06-09 2020-07-30 アルケマ フランス 高純度の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンと、その製造方法およびその使用
WO2024013443A1 (fr) * 2022-07-12 2024-01-18 Arkema France Procédé de purification du 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane
WO2024111562A1 (ja) * 2022-11-22 2024-05-30 住友重機械工業株式会社 熱交換器型炭化水素合成用反応器
WO2024111649A1 (ja) * 2022-11-22 2024-05-30 住友重機械工業株式会社 フィッシャー・トロプシュ合成反応用触媒及び炭化水素の製造装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6524879B2 (ja) 2015-10-13 2019-06-05 信越化学工業株式会社 付加一液硬化型熱伝導性シリコーングリース組成物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02129131A (ja) * 1988-11-08 1990-05-17 Asahi Glass Co Ltd 1,1,2,2―テトラフルオロエタンの製造方法
JPH05140009A (ja) * 1991-11-21 1993-06-08 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタンの製造方法
JPH05279269A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Nippon Zeon Co Ltd 不飽和炭化水素化合物の水素添加反応方法
WO1993025510A1 (en) * 1992-06-05 1993-12-23 Daikin Industries, Ltd. Processes for producing 1,1,1,2,3-pentafluoropropene and producing 1,1,1,2,3-pentafluoropropane

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02129131A (ja) * 1988-11-08 1990-05-17 Asahi Glass Co Ltd 1,1,2,2―テトラフルオロエタンの製造方法
JPH05140009A (ja) * 1991-11-21 1993-06-08 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタンの製造方法
JPH05279269A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Nippon Zeon Co Ltd 不飽和炭化水素化合物の水素添加反応方法
WO1993025510A1 (en) * 1992-06-05 1993-12-23 Daikin Industries, Ltd. Processes for producing 1,1,1,2,3-pentafluoropropene and producing 1,1,1,2,3-pentafluoropropane

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008162999A (ja) * 2006-10-27 2008-07-17 Honeywell Internatl Inc フッ素化アルカンの製造方法
JP2010508294A (ja) * 2006-10-27 2010-03-18 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フッ素化オレフィンの製造方法
US8044250B2 (en) 2007-11-16 2011-10-25 Honeywell International Inc. Manufacture of 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane and 1,1,1,2-tetrafluoropropane via catalytic hydrogenation
JP2014167008A (ja) * 2007-12-27 2014-09-11 Daikin Ind Ltd 1,1,1,2−テトラフルオロプロペンの製造方法
US8471078B2 (en) 2008-01-23 2013-06-25 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the hydrogenation of pentafluoropropene
EP3398924A1 (fr) * 2008-03-28 2018-11-07 Arkema France Procede pour la preparation du 2, 3, 3, 3-tetrafluoro-1-propene
EP2271604B1 (fr) * 2008-03-28 2018-06-27 Arkema France Procede pour la preparation du 2,3,3,3-tetrafluoro-1-propene
WO2009118632A1 (fr) 2008-03-28 2009-10-01 Arkema France Procede pour la preparation du 2,3,3,3-tetrafluoro-1-propene
US9162948B2 (en) 2008-05-15 2015-10-20 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the preparation of 2, 3, 3, 3-tetrafluoropropene
US11267772B2 (en) 2008-05-15 2022-03-08 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the preparation of 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US9957210B2 (en) 2008-05-15 2018-05-01 Mexichem Amanco Holdings S.A. De C.V. Process for the preparation of 2,3,3,3-tetrafluoropropene
US10683248B2 (en) 2008-05-15 2020-06-16 Mexichem Amanco Holding S.A. De C.V. Process for the preparation of 2,3,3,3-tetrafluoropropene
JP2012529480A (ja) * 2009-06-12 2012-11-22 アルケマ フランス ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP2012533608A (ja) * 2009-07-23 2012-12-27 アルケマ フランス フッ素化合物の製造方法
JP2013503035A (ja) * 2009-08-31 2013-01-31 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フルオロカーボンの水素化方法
US8575407B2 (en) 2009-09-04 2013-11-05 Honeywell International Inc. Catalysts for fluoroolefins hydrogenation
JP2020059754A (ja) * 2011-05-16 2020-04-16 ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー フルオロオレフィンの接触水素化、α−アルミナ担持パラジウム組成物、および水素化触媒としてのその使用
US10633311B2 (en) 2011-05-16 2020-04-28 The Chemours Company Fc, Llc Catalytic hydrogenation of fluoroolefins, alhpa-alumina supported palladium compositions and their use as hydrogenation catalysts
US10221113B2 (en) 2011-05-16 2019-03-05 The Chemours Company Fc, Llc Catalytic hydrogenation of fluoroolefins, alpha-alumina supported palladium compositions and their use as hydrogenation catalysts
EP3792238A1 (en) * 2011-05-16 2021-03-17 The Chemours Company FC, LLC Catalytic hydrogenation of fluoroolefins with supported palladium catalysts
US11124469B2 (en) 2011-05-16 2021-09-21 The Chemours Company Fc, Llc Catalytic hydrogenation of fluoroolefins, alpha-alumina supported palladium compositions and their use as hydrogenation catalysts
JP2017048233A (ja) * 2011-05-16 2017-03-09 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company フルオロオレフィンの接触水素化、α−アルミナ担持パラジウム組成物、および水素化触媒としてのその使用
US11702378B2 (en) 2011-05-16 2023-07-18 The Chemours Company Fc, Llc Catalytic hydrogenation of fluoroolefins, alpha-alumina supported palladium compositions and their use as hydrogenation catalysts
JP2020522481A (ja) * 2017-06-09 2020-07-30 アルケマ フランス 高純度の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンと、その製造方法およびその使用
US11661387B2 (en) 2017-06-09 2023-05-30 Arkema France High-purity 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane, method for producing same and use thereof
WO2024013443A1 (fr) * 2022-07-12 2024-01-18 Arkema France Procédé de purification du 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane
FR3137845A1 (fr) * 2022-07-12 2024-01-19 Arkema France Procédé de purification du 1,1,1,2,3,3-hexafluoropropane
WO2024111562A1 (ja) * 2022-11-22 2024-05-30 住友重機械工業株式会社 熱交換器型炭化水素合成用反応器
WO2024111649A1 (ja) * 2022-11-22 2024-05-30 住友重機械工業株式会社 フィッシャー・トロプシュ合成反応用触媒及び炭化水素の製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3543863B2 (ja) 2004-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08169851A (ja) 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP3301542B2 (ja) 酢酸エチルの製造法
JP5953317B2 (ja) 2,3,3,3−テトラフルオロ−2−プロペンの製造方法
JP5732062B2 (ja) フルオロオレフィンを製造するための統合方法
US20240150267A1 (en) Processes for producing trifluoroiodomethane and trifluoroacetyl iodide
JPH10503518A (ja) 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法
US10752565B2 (en) Processes for producing trifluoroiodomethane
JPS6259094B2 (ja)
JPH04211027A (ja) 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン及び2−クロロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP2022087300A (ja) フルオロエチレンの製造方法
US4156632A (en) Process for the separation of water from gas mixtures formed in the manufacture of vinyl acetate
US11986805B2 (en) Method of reactivating catalyst
JPH0427163B2 (ja)
KR20160017661A (ko) 헥사플루오로프로필렌으로부터 2,3,3,3-테트라플루오로프로펜과 1,3,3,3-테트라플루오로프로펜의 제조방법
EP1020222A2 (en) Catalytic composition for controlling exothermic reactions on a fixed bed
JP3358631B2 (ja) メタノ−ルの脱水素方法
WO2022163746A1 (ja) 水素還元反応によるハイドロフルオロカーボンの製造方法
KR20150082924A (ko) 헥사플루오로프로필렌으로부터 2,3,3,3-테트라플루오로프로펜과 1,3,3,3-테트라플루오로프로펜의 제조방법
JPH08165256A (ja) 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法
JP3170800B2 (ja) ジフルオロメタンおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタンの製造方法
JPH1053544A (ja) ジフルオロメタンの製造のためのプロセス
JPH07145108A (ja) 炭酸ジメチルの連続製造方法
WO2020195252A1 (ja) ハロゲン化シクロアルカン化合物の製造方法
JPWO2018139654A1 (ja) 1,1,2,2−テトラフルオロプロパンの製造方法
US9115067B1 (en) Process for the manufacture of acrolein

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040330

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120416

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees