JPH08169851A - 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法 - Google Patents
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法Info
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- JPH08169851A JPH08169851A JP6333867A JP33386794A JPH08169851A JP H08169851 A JPH08169851 A JP H08169851A JP 6333867 A JP6333867 A JP 6333867A JP 33386794 A JP33386794 A JP 33386794A JP H08169851 A JPH08169851 A JP H08169851A
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- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C17/00—Preparation of halogenated hydrocarbons
- C07C17/35—Preparation of halogenated hydrocarbons by reactions not affecting the number of carbon or of halogen atoms in the reaction
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Abstract
ロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状態で
反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を活性炭
に担持する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパンの製造方法。 【効果】 触媒の活性を長時間に亘って保持でき、触媒
の寿命を向上させ、反応による発熱を抑え、生成物の選
択率を高め、生成物をロスなしに経済的に製造若しくは
回収できる。
Description
として使用されているCFCやHCFCの代替化合物と
なり得る有用な化合物である1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロパンの製造方法に関するものであ
る。
ロプロパンの製造方法としては、1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペンを原料としてパラジウム触
媒を用いて水素添加を行う方法が知られている(Inves
t. Akand. Nauk s.s.s.r., Otdel. Kim. Nauk. 1960, 1
412−18)。
は、使用されているパラジウム触媒は担体としてアルミ
ナを用いているものであるため、このアルミナ担体は、
反応中に微量生成してくるHFのために徐々に侵され、
触媒活性の低下を引き起こし、経済的ではない。
は大きな発熱を伴うため、単独触媒当たりの生産量を増
加させようとして、W/F=(触媒重量(g)/全原料
の流量(cc/min))を小さくすると、反応温度のコント
ロールが困難となり、目的の化合物への選択率の低下
や、触媒寿命が短くなるといった問題がある。
を抑える目的で、W/Fを大きく取る必要がある。しか
しながら、W/Fを大きくした場合には、単位触媒当た
りの生産量が低下し、生産の効率が悪く、経済的に不利
であり、工業的に適していない。このような問題を解決
する手段については、前記文献には何ら記載されていな
い。
分離する方法についても具体的に記載されていない。
は、触媒の活性を長時間に亘って保持でき、触媒の寿命
を向上させた経済的な1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンの製造方法を提供することにある。
抑え、生成物の選択率及び触媒の寿命を向上させた1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法を提供することにある。
に経済的に製造若しくは回収できる1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法を提供する
ことにある。
の目的を達すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフ
ルオロプロペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下
での気相法による水素添加反応において、触媒寿命の低
下を抑える1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンの製造方法について鋭意検討した。その結果、
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパ
ラジウム触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触
媒の担体として活性炭を用いると、反応中に微量生成し
てくるHFに対しても耐性を示し、触媒の活性が長時間
に亘って低下しないことを見出し、本発明の第1の発明
を完成するに至った。
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を活性炭に担持する、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係る
ものである。
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させて
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを得
る反応において、パラジウム触媒の担体として活性炭を
用いる点である。
ることにより、通常98%以上の高い選択率で目的の1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンが得られ
るが、このとき副反応として炭素−フッ素結合の還元反
応が進行し、結果としてHFが発生する。このHFは、
通常パラジウム触媒の担体として知られているアルミナ
やシリカ、チタニア、ジルコニアを変質させてしまう。
このため、これらアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコ
ニアに担持されたパラジウム触媒は、長時間の反応にお
いて触媒活性を低下させてしまう。
の影響を受けないため、活性炭に担持されたパラジウム
触媒は、長時間の反応においても触媒活性の低下が見ら
れない。
のものや、破砕炭を用いることが可能である。特に、ペ
レット状、粒状のものが好ましい。
気相反応、流動床型気相反応等の方式をとることができ
る。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
〜10%(重量%:以下、同様)と幅広いものが使用可能
であるが、通常 0.5〜5%担持品が推奨される。
しくは25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の
範囲である。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生
成し、あまり好ましくない。
対して不活性な媒体により触媒を希釈してもよい。不活
性な媒体としては、ステンレス、ニッケル等の金属片、
金属ビーズやアルミナ、ジルコニア、チタニア等の金属
の酸化物、また活性炭等を用いることができる。更に、
触媒を希釈する際、触媒層内で触媒の濃度を変化させて
も良い。通常、原料の仕込みが開始される側の濃度を薄
くし、徐々に、または段階的に濃度を上昇させていく方
が反応温度の制御が容易となる。
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料との割合は大幅に変動させ得る。しかしなが
ら、高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上
(即ち、少なくとも化学量論量:以下、同様)の水素を
使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対して、化
学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそれ以上
の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反応への
リサイクル量が増加するため、あまり好ましくない。水
素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン
に対するモル比は1〜3がよく、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲である。
可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑になるた
め、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。また、
加圧下(大気圧以上:以下、同様)の反応では、反応器
当たりの生産量が増加するため、更に好ましい。好適な
圧力範囲は0〜15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも反
応することは可能であるが、高い圧力に耐え得る装置が
必要となり、設備がコスト高となる。
定されず、生産量に応じて変化させることができるが、
通常 0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、反応の温度を制御し、副
生成物の生成を低減させ、触媒寿命の低下を抑える1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法について鋭意検討した。その結果、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム触媒下で
水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填する反応
管の内径を25mm以下とすることにより、外部からの反応
熱の除去を効果的に行え、これによって、生産性を上げ
るためにW/Fを小さくしても反応の温度制御が容易に
なることを見出し、本発明の第2の発明を完成するに至
った。
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を充填する反応器の反応管の内径(多
管式反応器の場合はこの多管式反応器の少なくとも一本
の反応管の内径)を25mm以下とする、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係るもの
である。
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる
際、パラジウム触媒を充填する反応管の内径(多管式反
応器の場合には特に各々の反応管の内径)を25mm以下と
したことにある。
反応形式においては、一般的には触媒は反応管に充填さ
れる。充填する触媒の量が一定の場合には、反応管の内
径が大きいほど多管式反応器は小さくでき、経済性に優
れるが、反応が発熱反応である場合には、反応管の内径
が大きいほど除熱が困難となり、反応温度の制御ができ
ないといった不利な点がある。
く、反応温度を適切に制御できない場合には、反応の温
度が 200℃を超え、反応の選択率の低下を招いてします
う。しかし、第2の発明によれば、反応管の内径を25mm
以下としているので、反応による発熱を効果的に放散若
しくは放出でき、反応温度を制御することができる。
とが重要であり、これより内径の大きいものは触媒当た
りの生産性を上げた場合には反応温度の制御が困難とな
るため、好ましくない。
外壁の表面積を増加させることが有効であるため、反応
管外壁にフィン状の突起物を設けるなど表面積を増加さ
せる手段を用いることもできる。
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
応方式をとるのが好ましい。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑になるた
め、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。また、
加圧下の反応では、反応器当たりの生産量が増加するた
め、更に好ましい。好適な圧力範囲は0〜15Kg/cm2Gで
ある。この範囲以上でも反応することは可能であるが、
高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設備が高くな
る。
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、反応の温度を制御し、副
生成物の生成を低減させ、触媒寿命の低下を抑える1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法について鋭意検討した。その結果、1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム触媒下で
水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填した反応
管中の触媒層を分割し、その分割された区画ごとに1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを分割し
て仕込むことにより、反応熱の制御を効果的に行え、こ
れによって、生産性を上げるためにW/Fを小さくして
も反応の温度制御が容易になることを見出し、本発明の
第3の発明を完成するに至った。
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、前
記パラジウム触媒を充填した反応管中の触媒層を分割
し、この分割した区画ごとに前記1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペンを仕込む、1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に係る
ものである。
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パ
ラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる
際、パラジウム触媒を充填した反応管への1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンの仕込み方法にあ
る。
反応形式においては、一般的には触媒は反応管に充填さ
れ、原料はその反応管中の触媒層の上方、若しくは下方
から供給される。このとき、本発明の反応である1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料と
して、パラジウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応
させる水素添加反応のような、反応が早く、しかも発熱
の大きい触媒反応の場合には、供給された原料が触媒層
と最初に接触する部分で大半の反応が進行するため、こ
の部分での発熱が激しくなり、除熱が困難となり、反応
温度の制御ができない場合がある。特に、触媒当たりの
生産性を上げるためにW/Fを小さくした場合には、こ
のことが顕著である。
に制御できない場合には、反応の温度が 200℃を超え、
反応の選択率の低下や触媒の活性の低下を招いてしま
う。しかし、第3の発明によれば、触媒を分割し、各区
画ごとに原料を供給するので、各区画ごとに生じる反応
の発熱を少なくでき、反応温度を下げることができる。
層を分割して反応を行うには、一方の原料である水素を
触媒層の上方又は下方から、そしてもう一方の原料であ
る1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを
触媒層へ、適切な間隔を保った複数の仕込み口より仕込
むことにより達成される。
による触媒層での反応温度の偏りが改善され、反応温度
の制御が容易となり、反応の選択率を高く保つことがで
き、また、触媒の活性も長時間に亘って低下しない。
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンの仕込み口の
数は、原料の仕込量、触媒の量、W/F等により適宜設
定することが可能であるが、通常2〜100 、好ましくは
2〜70、更に好ましくは2〜50である。
に、分割した区画ごと、若しくは、必要に応じた間隔ご
とに熱交換の装置を設置してもよい。
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
応方式をとる。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と、分割して仕込む原料である1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロペン全量との割合は大幅に変動
させ得る。しかしながら、高い選択率を得るためには、
通常、化学量論量以上の水素を使用して水素化を行う。
出発物質の全モルに対して、化学量論量よりかなり多い
量、例えば5モル又はそれ以上の水素を使用し得るが、
この場合には、水素の反応へのリサイクル量が増加する
ため、あまり好ましくない。水素の1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペンに対するモル比は1〜
3、更に好ましくは 1.1〜2の範囲であり、この水素を
反応器の前で混合して水素化を行うのがよい。
圧下で可能であるが、減圧下での反応は装置が複雑にな
るため、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。ま
た、加圧下の反応では、反応器当たりの生産量が増加す
るため、更に好ましい。好適な圧力範囲は0〜15kg/cm2
Gである。この範囲以上でも反応することは可能である
が、高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設備が高く
なる。
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、工業的に可能でしかも経
済性に優れた生成物の精製方法について鋭意検討した。
その結果、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンの精製方法として精留を採用し、その精留操作に
供する1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン中の水素の含有量を1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンに対して1vol%(ガス状態)以下であ
れば、生成物のロスもなく、経済性に優れることを見出
し、また、精留操作において非凝縮ガスとして得られる
水素、又は有機生成物を含む水素を反応にリサイクルす
れば、更に経済性に優れることを見出し、本発明の第4
の発明を完成するに至った。
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、得
られた1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンを精留によって精製し、この精留操作に供する1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素
の含有量を1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンに対してガス状態で1vol%以下とする、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法に
係るものである。
る1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中
の水素の含有量にある。
のの中に非凝縮ガスが含まれている場合には、大気圧を
超える精留操作の時には、この非凝縮ガスが精留塔上部
のコンデンサ部に貯まり込み、精留による精製に必要で
ある良好な還流状態が得られないことがある。良好な還
流状態を得るためには、この非凝縮ガスを精留系内より
抜き出す必要があり、この時、非凝縮ガスに同伴され
て、精製しようとしている物質も系外へ抜けてしまい、
損失量が多くなる。大気圧下、開放系での精留において
は、この非凝縮ガスはコンデンサ部で凝縮することな
く、系外へ抜けていくため、この時にも精製しようとし
ている物質が同伴されて系外へ抜けてしまい、損失量が
多くなってしまう。
損失を少なくするために、精留操作に供する1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素の含
有量を1vol%(ガス状態)以下としている。この水素量
は更に好ましくは 0.5vol%以下である。
行う場合には、第4の発明の要件を満たす条件下でも、
時間経過と共に精留の系内に非凝縮ガスの水素が蓄積し
てくるため、系外へ抜き出す必要が生じてくる。この
時、系外へ抜き出したガス(即ち、精留操作において非
凝縮ガスとして得られる水素、又は有機生成物を含む水
素)は反応へリサイクルすることも可能である。このガ
スは廃棄しても、損失量が僅かであるため、経済性に影
響を与えない。
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担持したものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
応、流動床型気相反応等の方式をとることができる。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
は、加圧下、減圧下、常圧下で可能であるが、減圧下で
の反応は装置が複雑になるため、加圧下、常圧下で反応
を行う方が好ましい。また、加圧下の反応では、反応器
当たりの生産量が増加するため、更に好ましい。好適な
圧力範囲は 0.5〜15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも
反応することは可能であるが、高い圧力に耐え得る装置
が必要となり、設備が高くなる。
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
すべく、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを原料とした、パラジウム触媒の存在下での気相法
による水素添加反応において、工業的に可能でしかも経
済性に優れた生成物と水素の分離方法について鋭意検討
した。その結果、1,1,1,2,3,3−ヘキサフル
オロプロペンをパラジウム触媒下で水素添加反応させた
後、反応終了後の有機生成物と水素の混合ガスを凝縮器
にて冷却凝縮し、水素、又は有機生成物を含む水素を非
凝縮成分として分離回収し、有機生成物、又は水素を含
む有機生成物を凝縮成分として分離回収すれば、生成物
と水素を容易に分離できることを見出し、また、回収し
た水素は反応にリサイクルすれば、経済性にも優れるこ
とを見出し、本発明の第5の発明を完成するに至った。
3,3−ヘキサフルオロプロペンと水素とをパラジウム
触媒の存在下にガス状態で反応させて1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを製造するに際し、反
応終了後の有機生成物と水素の混合ガスを凝縮器にて冷
却凝縮し、水素、又は有機生成物を含む水素を非凝縮成
分として分離回収し、有機生成物、又は水素を含む有機
生成物を凝縮成分として分離回収し、これによって1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造時
の水素と1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
パンとを分離する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパンの製造方法に係るものである。
分離方法にあり、反応終了後の有機生成物と水素の混合
ガスを、凝縮器にて冷却凝縮することにより、水素、又
は有機生成物を含む水素を非凝縮成分として、有機生成
物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分として分離す
ることができる。
である非凝縮成分はそのまま、または必要に応じてコン
プレッサ等で昇圧し、更に必要に応じてタンクに貯めた
後、反応へリサイクルできる。凝縮成分である有機生成
物、又は水素を含む有機生成物は通常の分離精製方法、
例えば精留することにより、目的物の1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロパンを分離できる。
は、水素と有機生成物との分離の効率は、凝縮器に導入
される有機生成物と水素の混合ガスの圧力が高いほど高
くなる。従って、必要に応じて有機生成物と水素の混合
ガスをコンプレッサにて昇圧した後、或いは、加圧下で
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンと水
素をパラジウム触媒存在下に反応させた後、混合ガスを
凝縮器へ導入して冷却凝縮することが、分離の効率を高
めるためには必要である。
産量が増加するため、好ましい。好適な圧力範囲は0〜
15Kg/cm2Gである。この範囲以上でも反応することは可
能であるが、高い圧力に耐え得る装置が必要となり、設
備が高くなる。
ものを採り得るが、通常−20℃〜100 ℃、好ましくは0
〜80℃、更に好ましくは10〜60℃の温度が採用できる。
3,3−ヘキサフルオロプロペンを原料として、パラジ
ウム触媒の存在下にガス状態で水素と反応させる際、パ
ラジウム触媒としては活性炭を担体としたものが好まし
い。活性炭は反応中に少量発生するHFの影響を受けな
いため、活性炭に担持されたパラジウム触媒は、長時間
の反応においても触媒活性の低下が見られない。
のものや、破砕炭を用いることが可能である。
応、流動床型気相反応等の方式をとることができる。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。
〜10%と幅広いものが使用可能であるが、通常 0.5〜5
%担持品が推奨される。
25〜180 ℃であり、更に好ましくは25〜160 ℃の範囲で
ある。 200℃以上で反応を行うと、副生成物が生成し、
あまり好ましくない。
−ヘキサフルオロプロペンの水素添加反応において、水
素と原料の割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、
高い選択率を得るためには、通常、化学量論量以上の水
素を使用して水素化を行う。出発物質の全モルに対し
て、化学量論量よりかなり多い量、例えば5モル又はそ
れ以上の水素を使用し得るが、この場合には、水素の反
応へのリサイクル量が増加するため、あまり好ましくな
い。水素の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロペンに対するモル比は1〜3、更に好ましくは 1.1〜
2の範囲であり、この水素を反応器の前で混合して水素
化を行うのがよい。
ず、生産量に応じて変化させることができるが、通常
0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
し、反応温度を抑制でき、副生成物の生成を抑え、高収
率にて目的物を得るため、1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロペンをパラジウム触媒の存在下にガス
状態で水素と反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロパンを得る反応において、反応生成物で
ある1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
をリサイクル(循環物質)として前記1,1,1,2,
3,3−ヘキサフルオロプロペン及び/又は前記水素と
同時に反応域に流通させることが望ましい、1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方法も
提供するものである。
200℃以下に保つことがよい。また、反応生成物である
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを希
釈剤として使用すること、具体的には、反応生成物の一
部として1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
パンを分離し、反応域に流通させることがよい。
て反応の生成物である1,1,1,2,3,3−ヘキサ
フルオロプロパンを用いると、反応熱の除去を効果的に
行え、また、反応混合物からの水素の分離と再使用、更
には生成物の分離もロスなく行える、といった利点を有
している。
性である窒素、アルゴン、ヘリウム等が用いられる。し
かし、これらのガスは凝縮させることが困難であり、反
応混合物からこれらのガスを除去する際には、通常は精
留塔等のコンデンサから抜き出すことになるが、このと
き沸点の低い生成物、原料等が同伴されて抜け出してし
まうため、経済的に不利である。また、反応による発熱
は抑えることが困難である。
て水素を用いているが、水素を過剰に用いた場合には、
抜き出したガスから水素を分離、回収、再使用すること
は経済的に不利である。そして、希釈剤として原料であ
る水素を用いることも可能であるが、反応熱を除去する
能力が小さいため、効果を得るためには大量の水素が必
要となり、反応生成物の選択率が低下する上に、反応後
の水素のリサイクル設備が大きくなるという不利な点が
ある。
2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを希釈剤として用
いることも可能であるが、1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロペンが過剰の場合には、反応の選択率
が低下するといった欠点が生じることがある。
式としては、固定床型気相反応、流動床型気相反応等の
方式をとることができる。
炭、シリカゲル、酸化チタン及びジルコニア、その他の
担体のうちから選ばれた少なくとも一種を用いることが
できるが、活性炭に担持されたものが好ましい。
ど影響を及ぼさないが、好ましくは0.1〜100mm が好適
である。触媒の担持濃度としては、0.05〜10%と幅広い
ものが使用可能であるが、通常は 0.5〜5%担持品が推
奨される。
25〜150 ℃であり、更に好ましくは25〜120 ℃の範囲で
ある。 200℃を超える温度で反応を行うと、副生成物が
生成し易く、あまり好ましくない。
キサフルオロプロペンの水素添加反応において、水素と
原料との割合は大幅に変動させ得る。しかしながら、高
い選択率を得るためには、通常、少なくとも化学量論量
(即ち、化学量論量以上)の水素を使用して水素化を行
う。
りかなり多い量、例えば5モルまたはそれ以上の水素を
使用し得るが、この場合には、水素の反応へのリサイク
ル量が増加するため、あまり好ましくない。水素の1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンに対する
モル比は1〜3がよく、更に好ましくは 1.1〜2の範囲
である。
圧下、常圧下で可能であるが、減圧下では装置が複雑に
なるため、加圧下、常圧下で反応を行う方が好ましい。
定されず、生産量に応じて変化させることができるが、
通常は 0.1〜15、特に好ましくは 0.3〜4である。
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジ
ウム触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒の
担体として活性炭を用いるので、反応中に微量生成して
くるHFに対しても耐性を示し、触媒の活性が長時間に
亘って低下しない。
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填
する反応管の内径を25mm以下とすることにより、外部か
らの反応熱の除去を効果的に行え、これによって、生産
性を上げるためにW/Fを小さくしても反応の温度制御
が容易になる。
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させる際、パラジウム触媒を充填
した反応管中の触媒層を分割し、その分割された区画ご
とに1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン
を分割して仕込むことにより、反応熱の制御を効果的に
行え、これによって、生産性を上げるためにW/Fを小
さくしても反応の温度制御が容易になる。
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの精製方法と
して精留を採用し、その精留操作に供する1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパン中の水素の含有量
を1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンに
対して1 vol%(ガス状態)以下であれば、生成物のロ
スもなく、経済性に優れることを見出し、また、精留操
作において非凝縮ガスとして得られる水素、又は有機生
成物を含む水素を反応にリサイクルすれば、更に経済性
に優れる。
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンをパラジウム
触媒下で水素添加反応させた後、反応終了後の有機生成
物と水素の混合ガスを凝縮器にて冷却凝縮し、水素、又
は有機生成物を含む水素を非凝縮成分として分離回収
し、有機生成物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分
として分離回収すれば、生成物と水素を容易に分離でき
ることを見出し、また、回収した水素は反応にリサイク
ルすれば、経済性にも優れる。
る。
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
ヘキサフルオロプロペン 37cc/minを反応管に流通させ
た。
ィにより分析を行った。5時間後の結果は、転化率 100
%、選択率99.5%であり、1000時間反応後も転化率、選
択率共に変化なかった。
れたパラジウム触媒 5.5gに変え、同様に反応を行っ
た。5時間後の結果は、転化率 100%、選択率99.1%で
あったが、 400時間反応後から転化率が低下し始めた。
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
ヘキサフルオロプロペン 37cc/minを大気圧下で反応管
に流通させた。流通開始に伴い、反応温度が上昇し、 1
25℃で安定した。
トグラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、
選択率99.5%であった。
を水冷して同様に反応を行った。反応温度は98℃で安定
した。
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.6
%であった。
用の内管を備えた内径20mm、長さ60mmのSUS316製
の4本の反応管を一辺30cmの正方形の頂点にそれぞれ配
置して、多管式反応器とした。この多管式反応器に、活
性炭に1%の濃度で担持されたパラジウム触媒25gを充
填した。
媒をほぼ均一となるように充填し、それぞれの反応管ご
との圧力損失がほぼ同一の値となることを確認した。
を 200cc/minで2時間流通させた後、水冷しながら、水
素 160cc/min、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン 140cc/minを2Kg/cm2Gの圧力下で流通させ
た。
れの反応管の触媒層上部の温度を測定したところ、それ
ぞれ85℃、87℃、90℃、90℃であった。反応器の出口ガ
スをガスクロマトグラフィにより分析した結果、転化率
100%、選択率99.5%であった。
20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.40gを充填
し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 56cc/mi
n を大気圧下で流通させ、更に反応管中の触媒層の中央
部より1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペ
ン 56cc/min を流通させた。この時、全流量を考慮した
W/Fは3.93であった。流通開始に伴い反応温度が上昇
し、触媒層上部は 140℃で、触媒層中央部は 155℃で安
定した。
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.5
%であった。
20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.40gを充填
し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 37cc/mi
n を大気圧下で流通させ、更に三等分した反応管中の触
媒層の1/3の部分より1,1,1,2,3,3−ヘキ
サフルオロプロペン 37cc/min、2/3の部分より同量
の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペンを
流通させた。流通開始に伴い反応温度が上昇し、触媒層
上部は 110℃で、触媒層の1/3の部分は 115℃で、触
媒層の2/3の部分は 116℃で安定した。
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.8
%であった。
果、触媒層上部は 135℃で、触媒層中央部は 145℃で安
定した。
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率99.7
%であった。
ず、中央に目皿を備え、熱電対温度計用の内管を備えた
内径20mm、長さ 600mmのSUS316製反応管に、活性
炭に3%濃度で担持されたパラジウム触媒 15.36gを充
填し、窒素を 100cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
−ヘキサフルオロプロペン 111cc/minを大気圧下で反応
管上部から流通させた。このときのW/Fは3.94であっ
た。流通開始に伴い反応温度が上昇し、触媒層上部の温
度は 230.5℃で安定した。
により分析を行った結果は、転化率100%、選択率98.5
%であった。
応生成物(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン99.5%含有)を加圧下で精留した。
に仕込み、5Kg/cm2Gの圧力となるように精留を行っ
た。この圧力下で精留塔の塔頂より、非凝縮ガスを抜き
出すことなく還流はスムーズにはじまり、十分な精留の
効果が得られた。この時の精留塔の塔頂部の還流液の温
度は58〜60℃であった。
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。
−ヘキサフルオロプロペン 37cc/min を大気圧下で流通
させた。流通開始に伴い、反応温度が上昇し、 125℃で
安定した。
10℃に冷却した凝縮器に導いたところ、非凝縮成分とし
ての1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を含む水素と、凝縮成分としての1,1,1,2,3,
3−ヘキサフルオロプロパンとに分離できた。
ラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、選択
率99.5%であった。
を水冷して同様に反応を行った。反応温度は98℃で安定
した。
後、20℃に冷却した凝縮器に導いたところ、非凝縮成分
としての少量の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを含む水素と、凝縮成分としての少量の水素
を含む1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンとに分離できた。
ラフィにより分析を行った結果は、転化率 100%、選択
率99.6%であった。また、非凝縮成分として得られた少
量の1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を含む水素を回収し、再使用したが、反応は通常通り進
行し、なんら影響は与えないことを確認した。
20mm、長さ 400mmのSUS316製反応管に、活性炭に
3%濃度で担持されたパラジウム触媒5.12gを充填し、
窒素を40cc/minで2時間流通させた。
ながら、電気炉にて 200℃に加熱し、2時間保持した。
その後、水素を流しながら室温まで冷却し、外部加熱装
置を取り除き、反応管を風冷できるようにした。触媒層
の反応温度を測定するために、触媒層の入口、中央、出
口に熱電対温度計をセットした。
−ヘキサフルオロプロペン 111cc/minを反応管に流通さ
せると、発熱により触媒層の温度が上昇し始めた。生成
ガスは水洗後、ガスクロマトグラフィにより分析を行っ
た。5時間後の結果は、次の表1の通りであった。
に、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン
を 200cc/minで流通させた。2時間後の結果は、次の表
2の通りであった。
制御でき、選択率も向上していた。
と共に反応管に流通させた。2時間後の結果は、次の表
3の通りであった。
は制御できず、選択率の向上も僅かであった。
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロペン 308cc/m
inを反応管に流通させた。2時間後の結果は、次の表4
の通りであった。
は制御できるが、選択率が大きく低下していた。
Claims (36)
- 【請求項1】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を活
性炭に担持する、1,1,1,2,3,3−ヘキサフル
オロプロパンの製造方法。 - 【請求項2】 反応を大気圧以上の圧力で行う、請求項
1に記載した製造方法。 - 【請求項3】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
度を0.05〜10重量%とする、請求項1又は2に記載した
製造方法。 - 【請求項4】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
して水素化を行う、請求項1〜3のいずれか1項に記載
した製造方法。 - 【請求項5】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
求項1〜4のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項6】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を充
填する反応器の反応管の内径を25mm以下とする、1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製造方
法。 - 【請求項7】 反応器を多管式反応器とし、この反応器
の少なくとも一本の反応管の内径を25mm以下とする、
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製
造方法。 - 【請求項8】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
求項6又は7に記載した製造方法。 - 【請求項9】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
度を0.05〜10重量%とする、請求項8に記載した製造方
法。 - 【請求項10】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
して水素化を行う、請求項6〜9のいずれか1項に記載
した製造方法。 - 【請求項11】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項10に記
載した製造方法。 - 【請求項12】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
求項6〜11のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項13】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを製造するに際し、前記パラジウム触媒を充
填した反応管中の触媒層を分割し、この分割した区画ご
とに前記1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロ
ペンを仕込む、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンの製造方法。 - 【請求項14】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
求項13に記載した製造方法。 - 【請求項15】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
度を0.05〜10重量%とする、請求項14に記載した製造方
法。 - 【請求項16】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
して水素化を行う、請求項13〜15のいずれか1項に記載
した製造方法。 - 【請求項17】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項16に記
載した製造方法。 - 【請求項18】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
求項12〜17のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項19】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを製造するに際し、得られた1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンを精留によって精
製し、この精留操作に供する1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロパン中の水素の含有量を1,1,
1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンに対してガス
状態で1vol%以下とする、1,1,1,2,3,3−ヘ
キサフルオロプロパンの製造方法。 - 【請求項20】 精留操作において非凝縮ガスとして得ら
れる水素、又は有機生成物を含む水素を反応にリサイク
ルする、請求項19に記載した製造方法。 - 【請求項21】 精留操作を大気圧以上の圧力で行う、請
求項19又は20に記載した製造方法。 - 【請求項22】 精留操作を 0.5〜15Kg/cm2Gの圧力で行
う、請求項19又は20に記載した製造方法。 - 【請求項23】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
求項19〜22のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項24】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
度を0.05〜10重量%とする、請求項23に記載した製造方
法。 - 【請求項25】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
して水素化を行う、請求項19〜24のいずれか1項に記載
した製造方法。 - 【請求項26】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項25に記
載した製造方法。 - 【請求項27】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
求項19〜26のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項28】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンと水素とをパラジウム触媒の存在下にガス状
態で反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパンを製造するに際し、反応終了後の有機生成物
と水素の混合ガスを凝縮器にて冷却凝縮し、水素、又は
有機生成物を含む水素を非凝縮成分として分離回収し、
有機生成物、又は水素を含む有機生成物を凝縮成分とし
て分離回収し、これによって1,1,1,2,3,3−
ヘキサフルオロプロパンの製造時の水素と1,1,1,
2,3,3−ヘキサフルオロプロパンとを分離する、
1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンの製
造方法。 - 【請求項29】 反応終了後の有機生成物と水素との混合
ガスをコンプレッサにて昇圧した後、凝縮器にて冷却凝
縮する、請求項28に記載した製造方法。 - 【請求項30】 非凝縮成分として分離回収した水素、又
は有機生成物を含む水素を反応にリサイクルする、請求
項28又は29に記載した製造方法。 - 【請求項31】 パラジウム触媒を活性炭に担持する、請
求項28〜30のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項32】 パラジウム触媒の活性炭担体への担持濃
度を0.05〜10重量%とする、請求項31に記載した製造方
法。 - 【請求項33】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンに対して少なくとも化学量論量の水素を使用
して水素化を行う、請求項28〜32のいずれか1項に記載
した製造方法。 - 【請求項34】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン1モルに対して1モル以上、3モル以下の水
素を反応器の前で混合して水素化を行う、請求項33に記
載した製造方法。 - 【請求項35】 反応を0〜15Kg/cm2Gの圧力で行う、請
求項28〜34のいずれか1項に記載した製造方法。 - 【請求項36】 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペンをパラジウム触媒の存在下にガス状態で水素
と反応させて1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパンを得る反応において、反応生成物である1,
1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンをリサイ
クルとして前記1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオ
ロプロペン及び/又は前記水素と同時に反応域に流通さ
せる、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンの製造方法。
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---|---|---|---|
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Cited By (16)
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