JPH08169737A - 道路・建材用多稜人工成形骨材及びその製造方法 - Google Patents

道路・建材用多稜人工成形骨材及びその製造方法

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JPH08169737A
JPH08169737A JP31720694A JP31720694A JPH08169737A JP H08169737 A JPH08169737 A JP H08169737A JP 31720694 A JP31720694 A JP 31720694A JP 31720694 A JP31720694 A JP 31720694A JP H08169737 A JPH08169737 A JP H08169737A
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朗 金田
Katsunori Tsumura
克則 津村
Muneo Ando
宗夫 安藤
Toyohiko Tsukada
豊彦 塚田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 在来の人工骨材にない、骨材の粒形状が良
く、歩留りの高い有用な人工骨材を提供すること。 【構成】 柱状のセラミック成形体の焼成物であっ
て、その横断面が、多角形形状、多角形の各辺部が凸状
に膨出せしめられてなる形状、多角形の各辺部が凹状に
陥没せしめられてなる形状、並びにそれら各形状の角部
がそれぞれ円弧状とされた形状のうち、何れかの形状を
呈する粒子の複数のタイプを含み、且つそれら複数のタ
イプの粒子が、それぞれ、相互に異なる形状若しくは相
似形形状のものであると共に、相互に異なる大きさのも
のであって、所定の粒度分布を備えているように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、道路・建材用多稜人工成形骨
材、特にアスファルトやセメント、樹脂等と混合して、
道路舗装材料や建設材料等に使用されるコンクリート用
人工焼結骨材及びその製造方法に係り、中でもトンネル
内舗装用、曲がり角用、夜間舗装用、滑り止め用、バス
レーン用、景観材料等に使用される普通骨材、明色若し
くは着色骨材、更には建材用のセメントコンクリート用
骨材、また大理石、花崗岩等の人工石材用として好適に
用いられ得る人工骨材並びにそれを製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【背景技術】従来から、道路舗装用若しくは建設用のコ
ンクリート用骨材には、一般に、天然に採取され、比較
的安価な砕石が使用されてきている。しかしながら、天
然砕石は、その採取量に限りがあり、また所望の粒度分
布のものを多量に得ることが難しい。それ故、そのよう
な天然砕石を用いたコンクリート用骨材においては、品
質の安定したものを大量に得ることが極めて困難なので
ある。
【0003】しかも、かかる天然砕石は、原料石材の層
状節理のために、一般的に、偏平度の高い不均一な薄板
形状を有している。そのため、そのような天然砕石を骨
材として用いて得られるアスファルトコンクリートやセ
メントコンクリートにあっては、実績率が低く、使用ア
スファルト、セメント量が増加すると共に、機械的強度
も劣るために、コンクリートとしての強度や安定性が低
下することとなる。
【0004】一方、最近では、所定の原料混合物を成形
した後、これを焼成して、焼成物を得、更にこの得られ
た焼成物を粉砕して、人工合成砕石と為し、そしてそれ
を各種用途の骨材に利用することが行なわれている。こ
のような人工合成砕石は、安定的に大量生産され得、し
かも天然砕石に比して機械的強度や耐摩耗性に優れるも
のであることから、特に摩耗の激しい道路の表層部等に
対して有利に用いられている。
【0005】しかしながら、かかる人工合成砕石にあっ
ては、所望の粒度分布を得るべく、粉砕による整粒操作
が施されてなるものであるため、個々の形状が極めて不
均一なものなのである。それ故、そのような人工合成砕
石を骨材として用いて得られるアスファルトコンクリー
トやセメントコンクリートにあっても、天然砕石と同様
に、骨材形状、製品歩留り等に多くの問題を内在し、そ
の安定性において、未だ充分に満足し得るものとは言い
難いものであった。
【0006】因みに、現状の焼結人工骨材の製造方法と
しては、原料粘土、陶石、長石等を粉砕配合し、これに
着色剤を混合したスラリーを、フィルタープレスで脱水
した後、押出成形によって、レンガ状成形品を作製し、
乾燥するか、またはスプレードライヤーで乾燥した球状
粘土を、加圧成形により、タイル状成形品に作製した
後、トンネルキルンにより焼成して、焼結レンガ状成形
品若しくはタイル状成形品を作り、次いで天然砕石と同
じような粉砕工程を通して、整粒する方式を取ってい
る。
【0007】しかしながら、この方式によると、焼成後
の硬度の高い緻密な構造を有する焼結製品を粉砕しなけ
ればならないために、天然石の粉砕による砕石と同様
な、若しくはそれ以上の問題を持つことになったのであ
る。
【0008】而して、その主たる問題は、砕石形状と歩
留りに関するものであり、砕石形状については、緻密な
焼結製品を粉砕するために、へき開値に近い構造を取る
ところから、砕石の理想形状と言われる、稜角に富んだ
立方体に近い形状に砕かれるものが少なく、薄い又は細
長い骨材を多く含むことになり、このために、コンクリ
ート混合物での骨材間隙率が増加して、アスファルト等
の添加量が増加し、これによりコンクリートの安定度が
低下して、轍掘れ等の主要因となっているのである。ま
た、骨材が薄いために、破砕試験すり減り量も増加し、
アスファルト混合物の性能面で望ましくない問題を惹起
する。また、へき開面状の破砕面は平滑であるために、
アスファルト、セメント等との親和性も悪く、この面で
も問題となるのである。
【0009】また焼成後に粉砕する場合には、レンガ状
又はタイル状の成形品を3段から4段の工程に従って粉
砕するために、3mm以下の微小粒子等、大量の不要製
品が発生し、これが歩留りを低下させる原因ともなって
いるのである。そして、これによって、元々高価な人工
骨材のコストを押し上げる結果ともなっているのであ
る。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、在来の人工骨材にない、骨材の粒形状が良く、
歩留りの高い有用な人工骨材を提供することにある。
【0011】
【解決手段】そして、本発明者らは、かかる課題を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、先に特願平5−1580
02号として、特殊粒子形状の人工成形骨材が、コンク
リート用に好適に使用され得ることを見い出したが、そ
こでは、主として単純品種を重点に進めたために、開粒
度アスコンが主体となり、その目的とするところは、ア
スファルトやセメントと混用することによって、安定性
に優れると共に、表面から内部に連続して延びる空隙の
空隙率の大きいコンクリートを形成し得、以て透水舗装
や吸音舗装、更には吸音、防音、断熱建材等に使用され
るアスファルトコンクリートやセメントコンクリート等
に好適に用いられ得るコンクリート用人工成形骨材を提
供することにあった。
【0012】本発明においては、更に引き続き、普通舗
装用の骨材についての開発を進めた結果、先に提案の技
術における特殊粒子形状の人工成形骨材において、同じ
く所望の粒度分布を持たせれば、一般に使用されるアス
コン、セメントコンクリート用骨材として充分に使用さ
れ、特に素材及び形態からくる機械的特性、即ち高強
度、高耐摩耗性等が良好であり、且つ稜角に富んだ立方
体に近い粒子形状より来るファクターとして、骨材とし
ての実績率が高く、破砕、すり減り量も少なく、またア
スファルト混合物としても、安定性、耐すべり性が向上
し、耐摩耗性、轍掘れ等の問題の軽減化が図られ、且つ
工程歩留りを向上せしめ得、総合的にコストの削減が可
能となることが明らかとなり、本発明を完成するに至っ
たのである。
【0013】すなわち、本発明は、かかる知見に基づい
て完成されたものであり、その特徴とするところは、柱
状のセラミック成形体の焼成物であって、その横断面
が、(ア)多角形形状、(イ)多角形の各辺部が凸状に
膨出せしめられてなる形状、(ウ)多角形の各辺部が凹
状に陥没せしめられてなる形状、(エ)並びにそれら各
形状の角部がそれぞれ円弧状とされた形状のうち、何れ
かの形状を呈する粒子の複数のタイプを含み、且つそれ
ら複数のタイプの粒子が、それぞれ、相互に異なる形状
若しくは相似形形状のものであると共に、相互に異なる
大きさのものであって、所定の粒度分布を備えているこ
とにある。
【0014】なお、かかる本発明の好ましい態様によれ
ば、前記粒子の一部若しくは全部の外表面が、凹凸の粗
面として形成されることとなる。
【0015】また、本発明の好ましい態様の一つによれ
ば、前記粒子の一部若しくは全部の外表面に、凹凸の条
痕が多数形成されることとなる。
【0016】さらに、本発明の他の好ましい態様の一つ
によれば、前記粒子の一部若しくは全部が、その製造工
程中において、自然に若しくは積極的に破壊作用乃至は
変形作用を受けていることとなる。
【0017】そして、かかる本発明に従う道路・建材用
多稜人工成形骨材を製造するに際しては、有利には、前
記各タイプの粒子の横断面形状を与えるノズル孔を有す
る口金を用いて、所定のセラミック材料を押出成形する
一方、各ノズル孔への該セラミック材料の供給量を制御
して、前記所定の粒度分布を与えるセラミック成形体の
各種のタイプのものを同時に得る方法が、採用されるこ
ととなる。
【0018】また、このような製造手法における有利な
他の態様の一つによれば、前記セラミック材料の供給量
の制御は、前記セラミック成形体の長短軸比が3/1以
内となるようにして行なわれることとなる。
【0019】
【具体的構成】ところで、このような本発明に従うコン
クリート用人工成形骨材は、セラミック成形体の焼成物
の大きさの異なる複数のタイプの粒子からなるものであ
るが、そのような人工成形骨材を構成する複数のタイプ
の粒子を与えるセラミック材料は、如何なる材質のもの
であっても良く、例えば高アルミナ質、ムライト質、シ
ャモット質、高珪素質、高カルシアのウォルステナイト
質等のセラミック材料が何れも採用され得るのである。
また、その中でも、特に、機械的強度及び耐摩耗性に優
れる高アルミナ質やムライト質等のものが、コンクリー
トの安定性を高める上において、好適に採用されること
となる。
【0020】そして、特に、本発明に係るコンクリート
用人工成形骨材を構成する各タイプの粒子は、何れも、
従来の天然砕石や人工合成砕石等からなる骨材粒子には
見られない特徴的な形状を有するものであって、前述し
たように、全体として柱状形状を呈し、且つその横断面
が、(ア)〜(エ)の如き形状を有してなるものなので
ある。
【0021】具体的には、全体として柱状の形状を呈
し、且つ横断面が(ア)多角形形状を有する人工成形骨
材用粒子として、例えば、図1の(a)〜(c)に示さ
れる如き形状のもの等が挙げられる。即ち、各横断面1
0が、それぞれ、三角形、四角形、五角形とされ、全体
として、三角柱形状、四角柱形状、五角柱形状を呈する
もの、又(a′)〜(c′)に示される如き、断面が不
等辺多角形のもの、更には(a″)〜(c″)に示され
る如き、柱状の稜線と断面が直交しないもの等である。
なお、かかる図1においては、その形状の認識を容易と
するために、三角形、四角形及び五角形の横断面形状を
有してなる人工成形骨材用粒子のみを例示し、また、後
述する図2〜図7においても、同様な理由から、横断面
が、三角形、四角形、五角形の何れかの変形形状を有す
る骨材用粒子を示すに止めた。従って、本発明に従うコ
ンクリート用人工成形骨材を構成する粒子にあっては、
その形状が、それら図1〜図7に示されるものに限定さ
れるものでは決してなく、横断面が、その他の多角形形
状若しくはその他の多角形の変形形状を有してなるもの
であっても、何等差し支えないことが理解されるべきで
ある。
【0022】また、全体形状が柱状を呈し、且つ横断面
が(イ)多角形の各辺部が凸状に膨出せしめられた形状
を有してなるコンクリート用人工成形骨材用粒子として
は、図2の(a)〜(c)、(a′)〜(c′)、
(a″)〜(c″)に示される如き形状のものが例示さ
れ得る。即ち、それらの図に示される人工成形骨材用粒
子は、何れも、各側面12が外方に向かって凸状に湾曲
せしめられ、全体としてビアダル型形状を呈しており、
各横断面10が、それぞれ、多角形が膨張して変形せし
められた形状とされているのである。
【0023】さらに、全体形状が柱状を呈し、且つ横断
面が(ウ)多角形の各辺部が凹状に陥没せしめられた形
状を有してなるコンクリート用人工成形骨材用粒子とし
ては、図3及び図4に示される如き形状のものが例示さ
れ得る。即ち、図3の(a)〜(c)、(a′)〜
(c′)及び(a″)〜(c″)に示される人工成形骨
材用粒子は、何れも、全体として柱状の形状を呈する一
方、各側面12が凹状に屈曲せしめられて、各横断面1
0が星型形状とされているのであり、また図4の(a)
〜(c)、(a′)〜(c′)及び(a″)〜(c″)
に示される人工成形骨材用粒子は、何れも、全体として
柱状の形状を呈する一方、各側面12が凹状に湾曲せし
められて、各横断面10が溝付型形状とされているので
ある。なお、そのような形状とされた人工成形骨材用粒
子にあっては、その機械的強度等を考慮した上で、各側
面12の屈曲乃至は湾曲により形成される凹所の位置や
深さ等が適宜に設定されることとなる。
【0024】更にまた、全体形状が柱状を呈し、且つ横
断面が(エ)前記(ア)〜(ウ)の如き形状の角部がそ
れぞれ円弧状とされた形状を有してなるコンクリート用
人工成形骨材用粒子としては、図5の(a)〜(d)、
(a′)〜(d′)、(a″)〜(d″)に示される如
き形状のものが例示され得る。即ち、それらの図に示さ
れる人工成形骨材用粒子は、図1〜図4の(c)にそれ
ぞれ示される人工成形骨材用粒子において、互いに隣合
う側面12、12よりなる各角部14が、面取り状態と
されて、曲面をなした形状を呈しているのである。な
お、そのようなコンクリート用人工成形骨材用粒子にあ
っては、互いに隣合う側面よりなる角部だけでなく、上
底面と各側面よりなる角部や下底面と各側面よりなる角
部も面取り状態とされて、全べての角部が湾曲面とされ
ていても良く、それによって、機械的衝撃等による損傷
が、より有効に回避され得ることとなる。
【0025】また、本発明に従って、上述の如き形状と
されたコンクリート用人工成形骨材を構成する粒子にあ
っては、有利には、図1〜図5に示される如き形状のも
のにおいて、その一部若しくは全部の外表面が凹凸の粗
面として形成されていることが望ましく、その一例が、
図6の(a)〜(c)に示されている。そのような粗面
化された粒子は、均質なセラミック原料中に、異質のセ
ラミック粗粒状体を混和焼成したり、発泡焼成したりす
ることによって、得ることが出来る。ここでは、凸部を
与える細粒子16の埋入によって、そのような凹凸の粗
面が現出されている。
【0026】さらに、本発明に従う人工成形骨材を構成
する粒子には、その表面形状から見れば、図1〜図5に
示される如き粒子形態であって、その一部若しくは全部
の外表面に、凹凸の条痕が多数形成されたものも、有利
に用いられ得、その一例が、図7の(a)〜(c)に示
されている。この図7に示された、それぞれの粒子にあ
っては、凹凸の条痕18が形成された押出成形体を所定
長さにて切断した後、焼成されてなるものであるところ
から、粒子の側面12において凹凸の条痕18が形成さ
れ、その切断面10は、平坦な面として形成されてい
る。
【0027】なお、これまでに説明してきた粒子につい
ては、既定形態の粒状体であるが、それらの粒状体の一
部若しくは全部が、その製造工程中において、例えば、
粒状体の成形中若しくは乾燥中、或いは焼成中に、自然
に又は積極的に、破壊作用乃至は変形作用を受けさせる
ことも可能であり、これによって、天然骨材に近い形状
とすることが出来る。例えば、成形体の成形過程若しく
は乾燥前後に、積極的に又は自然に破砕すれば、歩留り
高く、砕石形状のものが得られ、また成形体の水分率が
相対的に高い状態で、該成形体をロータリーキルン等の
回転炉で焼成する場合にあっては、多稜成形体の辺縁部
が丸みを帯びた粒状体を得ることが出来るのである。
【0028】ここにおいて、かくの如きコンクリート用
人工成形骨材用粒子にあっては、使用形態に応じて、そ
の大きさが適宜に設定されるが、一般に、扱い易さ等の
点から、軸方向長さが3〜20mm程度とされ、また横
断面の大きさが、偏平率等を考慮した上で決定されるこ
ととなる。即ち、かかる人工成形骨材用粒子において
は、通常、各種の形状を有する横断面の平均直径:D
が、軸方向長さ:Lに応じて、また逆に軸方向長さ:L
が、横断面の平均直径:Dに応じて、それぞれ、適宜に
設定されるのである。そして、特に、本発明に係るコン
クリート用人工成形骨材用粒子にあっては、横断面の平
均直径:Dと、軸方向長さ:Lとが、次式:1/3<L
/D<3を満たす寸法とされていることが望ましく、ま
た更には、1/2<L/D<2の範囲をとるようにされ
ることが、より望ましいのである。けだし、L/Dの値
が1/3未満であると、コンクリート用人工成形骨材用
粒子においては、その偏平率が高くなってしまい、骨材
として安定性やすり減り減量等の機械的性能が低下する
と共に、骨材の実績率も低下し、セメントの水量増加、
アスファルトの使用量の増加、更には剛性のセメントコ
ンクリートの強度低下、アスファルトコンクリートの流
動性の増加を見ることとなる。また、L/Dの値が3を
越えると、強度が低下すると共に、剛性のセメントコン
クリートの流動性が悪化することとなる。人工成形骨材
にあっては、これらの粒子形状と粒子形態の管理が可能
であり、即ち骨材の理想形状と言われる稜角に富んだ立
体的に近い形状の作製が可能であり、天然砕石や人工骨
材の砕石等の偏平率の高い、薄板状を呈することはない
のである。
【0029】本発明においては、特定粒子形状と所望の
粒度分布を持たせたことが特色であり、その粒度分布
は、合材の設計により決定されることとなるが、その一
例として、JIS−K−5001(1988)に定めら
れる砕石の粒度分布の採用を挙げることが出来る。そこ
では、一般に、単粒度砕石、スクリーニング、粗砂、細
砂、石粉を配合して合材の粒度分布を決定しているが、
砕石の場合は、単粒度砕石でも、勿論、粒度分布を有し
ており、従って、砕石と同じ設計をする場合には、単粒
度品でも粒度分布を持った骨材を調製する必要があり、
本発明に従う成形骨材においては、従来の設計仕様に近
づけるために、これに沿った粒度分布を持つようにする
ことが望ましいのである。勿論、その場合は、砕石に準
拠した場合であり、他の基本設計を使用する場合、それ
に相応する粒度分布が求められるべきであることは、言
うまでもないところである。
【0030】次いで、所定の粒度分布において、前記し
た粒子の平均直径:Dと柱状部の軸方向長さ:Lとの間
で、次式:1/3<L/D<3を満たす寸法とされるこ
とが望ましく、更には1/2<L/D<2の範囲を取る
ようにすることが、より望ましいのである。以上のL/
Dの範囲内であれば、コンクリート用人工成形骨材用粒
子として充分であるが、その範囲外の偏平又は細長い形
状の骨材粒子の多少の混入は許容され、その混入率とし
ては、10%以下に管理される。なお、そのような範囲
外の骨材粒子の混入量が多くなると、合材としての強
度、安定性、流動性等の重要な性能が悪化するようにな
る。
【0031】このように、本発明に係るコンクリート用
人工成形骨材用粒子は、必要に稜角に富んだ立方体に近
い、理想的な形態を取り得るために、適当な粒度分布の
選択により、密粒度アスコン、ギャップアスコンとして
の性能を充分に発揮することが出来、強度、安定性、流
動性等の諸性能を飛躍的に向上せしめ得るものである。
また、かかるコンクリート用人工成形骨材用粒子にあっ
ては、多角形状若しくは前述した如く、多角形の変形形
状を有するものであるところから、各種の形状配合及び
流動配合によって、骨材粒子同志が良好に嵌合乃至は組
み合わされ得、以て安定な構造を有する粒子の集合体が
形成され得るのである。加えて、骨材を構成する各粒子
の表面の一部若しくは全部に凹凸の粗面或いは条痕を付
すれば、嵌合性が一段と増加し、合材の安定性が一段と
向上せしめられる得るものである。
【0032】ところで、上述の如き特徴的な形状を有
し、且つそれによって極めて優れた効果を奏し得るコン
クリート用人工成形骨材乃至はそのための粒子は、例え
ば、以下の如くして得られることとなる。
【0033】すなわち、先ず、各種のセラミックス原料
を所定量準備する。なお、そこにおいて準備されるセラ
ミックス原料は、各種のものが何れも採用され得る。即
ち、例えばAl23 原料としては、市販のアルミナク
リンカー、バイヤー法により製造される水酸化アルミニ
ウム並びにそれを加熱処理して得られる酸化アルミニウ
ム、天然ボーキサイト及びその焼成物等が挙げられるの
であり、またSiO2原料としては、シリカ成分を有す
る珪素、珪砂、及びシリカ・アルミナ成分を有するカオ
リン、バン土頁岩、シャモット粘土等が使用され得るの
である。更に、MgO原料としては、市販のマグネシア
や水酸化マグネシウム、軽焼マグネシア、天然マグネサ
イト等が挙げられ、更にまたCaO原料としては、カル
シアや水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等が用いられ
る得るのである。そして、それらの原料の使用に当たっ
ては、必ずしも上記の如きものの中から一種類ずつを選
択して用いる必要なく、それぞれの原料を二種類以上組
み合わせて使用しても、何等差し支えないのである。ま
た、そのようなセラミックス原料に対して、必要に応じ
て着色顔料を添加せしめて、目的とする骨材構成粒子を
着色することも、可能である。
【0034】次いで、それらの原料を均一に配合して配
合物を得、更にその得られた配合物を粉砕混合せしめ
て、粉砕混合物を得るのである。なお、それらの配合操
作及び粉砕混合操作においては、従来から公知の手法や
装置が何れも採用され得るものであり、例えば配合物の
粉砕混合は、湿式法若しくは乾式法の何れの手法によっ
ても行なわれ得るのである。
【0035】そして、かくして得られた粉砕混合物に対
して、造粒操作を施して、造粒物を得る。なお、かかる
造粒操作は、粉砕混合物の粉砕混合手法に応じた一般的
な方法により、実施されることとなる。例えば、湿式法
にて得られたスラリーは、オーガーマシン等の押出成形
機等により、ペレット状に造粒する。また、その際、か
かる押出成形機に、上述の如き骨材の横断面形状と同様
な形状とされたノズル孔を有するノズルを用いて、所定
の押出成形を行ない、これを所定の寸法にて切断すれ
ば、本発明に規定される横断面形状を有する造粒物が容
易に得られることとなる。そして、このような方法にお
いて、同一の大きさ及び形状のノズル孔が複数設けられ
てなるノズルを用いれば、単粒度の骨材(粒子)が能率
良く得られるのであり、また各種の大きさや形状のノズ
ル孔が組み合わされてなるノズルを用いれば、嵩高性の
高いコンクリートを形成することのできる骨材が容易に
得られることとなる。一方、乾式法にて得られた粉砕混
合物は、例えばプレスマシンやブリケットマシン等を用
いて造粒し、上述の如き所定形状の造粒物を得るのであ
る。その他、別の方法として、先ず、グリーンシートや
グリーン押出棒を形成し、その後、プレス型を用いて、
これらを所定形状を呈するペレット状に造粒することも
可能である。
【0036】なお、かかる造粒に際しては、適当な形状
粒子の配合及び粒度分布が重要であり、また所定の粒度
分布において、前述せるように、粒子の平均直径:Dと
柱状の軸方向長さ:Lとの間で、次式:1/3<L/D
<3を満足する寸法とされることが望ましく、更には1
/2<L/D<2の範囲内となるようにされることが、
より望ましいのである。
【0037】従って、ある粒度分布の骨材において、上
記条件を満たす製造方式は、ブリケッテイングマシン等
の加圧成形では、そのような型の作製によって、容易に
可能であるが、押出成形の場合には、所定粒度分布を得
るために、同一粒度のものを押出機の同一ノズル口金で
成形し、前記L/D範囲内で切断して、ペレットを作製
し、更に各種粒度のものを、仕様に基づいて混合し、所
与の粒度分布を作る方式が採用される他、同一ノズル口
金に粒度分布に対応した断面のノズル孔を多数選考し、
各ノズルごとに流入量を管理し、成形粒子の長短軸比を
3/1以内に管理する製造方法が、好適に採用される。
【0038】具体的には、それぞれの方式に拘束される
ものではないが、図8に示される如く、各種の口径及び
形状のノズル孔20aを有するノズル20の背部に前板
22を設け、各粒度の粒子を与えるノズル20へのセラ
ミックス原料の流入量を、前板22の穿孔22aの大き
さにより管理し、ノズル20のノズル孔20aから押出
成形されて、形成された所定の各種断面形状の押出成形
体を、同一タイミングで切断しても、上述の如き、望ま
しい粒度形態のチップの混合物を得ることが可能であ
る。
【0039】また、図9に示される如き、各種のノズル
24、26、28を図8のノズルに替えて使用すること
も可能であり、これによっても、同時に、所望の粒度形
態のチップの混合物を得ることが出来るのである。な
お、図9における(a)に示されるノズル24にあって
は、そのノズル孔24aへの導入部24bの径を変える
ことにより、セラミックス原料の流入量の制御を行なう
ものであり、また(b)に示されるノズル26にあって
は、ノズル孔26aの実効長を変更して、同じくセラミ
ックス原料の流入量を管理するものであり、更に(c)
に示されるノズル28にあっては、より単純にノズルの
厚さを最適になるように選定したもので、小孔ノズルに
は抵抗が高く、流入量は減少するが、大径ノズルは抵抗
が少なく、流入量は増加し、バランスが取れるようにな
っている。この方式は、押出圧力、粒度分布等により変
動するために、厚さの最適設計が、やや難しい問題があ
る。
【0040】引き続いて、かくして得られた所定形状の
造粒物(成形体)を必要に応じて乾燥した後、常法に従
って焼成して、焼成物を得るのである。なお、かかる造
粒物の焼成は、使用されるセラミックス素材に応じて、
通常、1200〜1900℃の温度範囲内で、ロータリ
ーキルン、トンネルキルン、シャフトキルン等の一般的
な焼成設備を用いて、実施される。また、そのような焼
成操作において、焼成設備として、運動型のロータリー
キルンを使用する場合にあっては、上底面と各側面より
なる角部や下底面と各側面よりなる角部が面取り状態と
されて湾曲面を成した形状の焼成物が、簡単に得られる
こととなる。
【0041】そして、このようにして得られた各種の形
状を有するセラミック成形体の焼成物が、その用途等に
応じて、一種類が選択されて、或いは種々組み合わされ
て用いられ、それらが単独で、若しくは砕石や砕砂等と
混用されて、前述の如き優れた特徴を発揮するアスファ
ルトコンクリート用及びセメントコンクリート用人工成
形骨材用粒子として、有利に使用されるのである。な
お、その際、かかるコンクリート用人工成形骨材を、道
路舗装材料用コンクリートに用いる場合には、道路の表
層部のみに使用しても良く、また建設材料用コンクリー
トに用いる場合には、建材の内層部のみに使用すること
も可能であって、そのような使用形態においても、前述
と同様な効果が奏され得ることとなる。
【0042】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
【0043】先ず、Al23 原料及びSiO2 原料と
して、市販の仮焼アルミナ及びカオリンを準備した。次
いで、焼成後の理論化学組成が下記表1に示す如きムラ
イト組成となるように、それらを配合して、配合物を得
た。
【0044】
【表1】
【0045】その後、かくして得られた配合物をボール
ミル中に投入し、更に水を加えた後、平均粒子径が10
0μm以下となるまで、湿式法により粉砕、混合を行な
い、泥漿を得た。引き続き、かかる泥漿をフィルタープ
レスにて脱水した後、オーガーマシンを用いて造粒成形
した。また、その際、かかる造粒成形工程において、オ
ーガーマシンのノズルのノズル孔を各種の形状のものに
変更して、互いに異なる横断面形状を有する7種類の成
形体を得た。それら7種類の成形体を、それぞれ、成形
体1〜7とし、その各横断面形状を下記表2に示した。
なお、それら成形体1〜7は、何れも、図8に示される
如きノズルを用い、押出成形した後、切断することによ
り、焼成後の粒度が下記表3に示す如き粒度分布を与え
るように且つ各ノズル孔20aへの原料流入量を管理し
て、各成形体の長短軸比を3/1以内に管理したもので
ある。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】引き続いて、かくして得られた成形体1〜
7を各々乾燥した後に、ロータリーキルンで、1650
℃、5時間焼成し、得られたそれぞれの焼成物を、骨材
1〜7とする一方、比較試料として、天然硬質砂岩6号
砕石を所定量準備し、これを比較骨材1とした。
【0049】次に、それら骨材1〜7の物理的性質を調
べるために、それらを代表して、骨材1の物性、即ち、
比重、吸水率、モース硬度、すり減り減量、色相、粒度
分布を測定した。その結果を比較骨材1と対比して、下
記表4に示す。なお、これらの物性測定において、比重
及び吸水率は、JIS−A−1110に準拠した測定法
により、またロサンゼルスすり減り減量は、JIS−A
−1121に準拠した測定法に従って行なった。
【0050】
【表4】
【0051】この表4に示される特性値より明らかな如
く、骨材1にて代表される骨材1〜7のムライト造粒品
の骨材物性は、硬質砂岩に比較して一応のレベルにあ
り、吸水率及びロサンゼルスすり減り減量等は少なく、
耐摩耗性に優れていることが認められる。
【0052】その後、かかる骨材1〜7及び骨材1、
2、3、4の4種を、各々、25%配合した配合骨材並
びに比較骨材1等、6号砕石相当分を32%、硬質砂岩
7号を21%、粗砂12%、細砂11%、石粉7%なる
割合で配合せしめ、6号骨材の異なる、各種密粒度B相
当アスファルトコンクリート用骨材を得た。
【0053】次いで、かくして得られた密粒度アスコン
用骨材に対して、それぞれ、バインダとして、耐流動
性、耐摩耗性、すべり止め効果の高い改質アスファルト
IIを骨材の全量に対して5.6重量%となるように配合
し、所定の枠型に入れて、突き固め、供試体の10種類
を得た。なお、それら10種類の供試体のうち、骨材1
〜7を含むアスファルトコンクリートを供試体1〜7と
し、骨材1、2、3、4を、それぞれ25%含む骨材7
を含むアスファルトコンクリートを供試体8とし、更に
比較用にムライトを焼成した後、破砕してふるい分け
し、6号砕石としたものを含むものを比較供試体1と
し、更に、天然硬質砂岩の6号砕石を含むものを比較供
試体2とした。
【0054】そして、それら供試体1〜8と比較供試体
1、2の密粒度アスファルトコンクリートの物性を調べ
るために、標準マーシャル試験による安定度及びフロー
値、ホイールトラッキング試験における動的安定度の測
定を行ない、その結果を下記表5に示した。なお、標準
マーシャル試験法及びホイールトラッキング試験法は、
アスファルト舗装要綱に準拠して行ない、また両試験法
において、アスファルト量は5.6%と一定にしたの
は、各骨材間の特性把握を容易にするためである。
【0055】
【表5】
【0056】かかる表5の結果に示される如く、ムライ
ト造粒品たる骨材1〜7を用いたアスファルト混合物で
ある供試体1〜8の物性は、標準マーシャル試験及びホ
イールトラッキング試験、共に、一応のレベルにあり、
造粒形状により多少の物性の上下はあるものの、比較用
の硬質砂岩に比べて、同等若しくはそれ以上の特性を示
している。また、同じく、同質ムライトを焼成した後、
砕石した比較供試体に比べると、良好な成績を修めてお
り、その結果、上記した諸タイプの成形骨材1〜7は、
優れたものであることが実証された。このように、前記
した人工成形骨材用粒子は、単粒度の単粒度アスコンだ
けでなく、適切な粒度分布を持たせれば、密粒度アスコ
ン、その他の各種のアスファルトコンクリートに適用可
能であることが、判明した。
【0057】また、多稜型の成形骨材の形状の効果を、
もう少し詳細に見ると、供試体1に示すような、直線的
稜線を持つものは、標準的な特性を持ち、硬質砂岩と略
同一特性を示している。また、辺縁部の丸い供試体2、
5の如きものは、マーシャル試験においてフロー値が増
加し、安定度もよくないが、ホイールトラッキング試験
では、動的安定度が増加し、流動性は減少している。こ
れは、突き固めの度合い、圧縮の方向性等の効果の現れ
ではないかと考えられる。更に、骨材の各タイプを混合
せしめてなる供試体8や骨材表面に凹凸の突起や条痕を
付けた成形骨材は、概して良好な成績を示した。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う道路・建材用多稜人工成形骨材にあっては、その
構成粒子の何れもが、全体として柱状の形状を呈し、ま
た横断面が多角形形状若しくは多角の変形形状又は多稜
型の形状を示すものであると共に、その大きさの異なる
粒子として混合せしめられて、適当な粒度分布を与える
ものとされているところから、密粒度アスコン、密粒度
ギャップアスコン等の種々のアスファルトコンクリート
やセメントコンクリート等に好適に用いられ、高い実績
率に加えて、破砕やすり減り量の少ない骨材としての機
能を発揮することに加えて、安定性、耐すべり性を向上
し、また耐摩耗性、轍掘れ問題の軽減化を図り、更には
工程歩留りを上昇せしめて、総合的にコストの削減を可
能ならしめる等の優れた特徴を発揮するものである。
【0059】また、本発明に従う人工成形骨材の製造手
法によれば、一つの口金から、大きさの異なる成形体粒
子を同時に製造することが出来、それによって、所望の
粒度分布を与えるセラミック成形体粒子の混合物を有利
に製造することが出来、その製造コストの低減を効果的
に図り得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、横断面が多角形形状を有するものの具体例を示す
斜視説明図であり、(a)〜(c)はそれぞれその異な
る例を示すものである。また、(a′)〜(c′)は、
それぞれ、その異なる不等辺多角形の骨材の例を示すも
のであり、更に(a″)〜(c″)は、それぞれ、その
異なる柱状成形骨材の傾斜した形状のものの例を示すも
のである。
【図2】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、横断面が、多角形の各辺部が凸状に膨出せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。また、(a′)〜(c′)は、それぞれ、そ
の異なる不等辺多角形の骨材の例を示すものであり、更
に(a″)〜(c″)は、それぞれ、その異なる柱状成
形骨材の傾斜した形状のものの例を示すものである。
【図3】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、横断面が、多角形の各辺部が凹状に屈曲せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。また、(a′)〜(c′)は、それぞれ、そ
の異なる不等辺多角形の骨材の例を示すものであり、更
に(a″)〜(c″)は、それぞれ、その異なる柱状成
形骨材の傾斜した形状のものの例を示すものである。
【図4】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、横断面が、多角形の各辺部が凹状に湾曲せしめら
れてなる形状を有するものの具体例を示す斜視説明図で
あり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示すも
のである。また、(a′)〜(c′)は、それぞれ、そ
の異なる不等辺多角形の骨材の例を示すものであり、更
に(a″)〜(c″)は、それぞれ、その異なる柱状成
形骨材の傾斜した形状のものの例を示すものである。
【図5】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、横断面が、各角部部分が円弧状とされた形状を有
するものの具体例を示す斜視説明図であり、(a)〜
(d)はそれぞれその異なる例を示すものである。ま
た、(a′)〜(c′)は、それぞれ、その異なる不等
辺多角形の骨材の例を示すものであり、更に(a″)〜
(c″)は、それぞれ、その異なる柱状成形骨材の傾斜
した形状のものの例を示すものである。
【図6】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、その外表面が、凹凸化された例を示す斜視説明図
であり、(a)〜(c)はそれぞれその異なる例を示す
ものである。
【図7】本発明に従う人工成形骨材を構成する粒子にお
いて、その外表面に凹凸の条痕が形成されてなるものの
具体例を示す斜視説明図であり、(a)〜(c)はそれ
ぞれその異なる例を示すものである。
【図8】本発明に従う人工成形骨材の製造方法におい
て、好適に用いられるノズル部分の断面を示す説明図で
ある。
【図9】本発明に従う人工成形骨材の製造方法において
用いられるノズルの異なる例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
10 横断面(切断面) 12 側面 14 角部 16 細粒子 18 条痕 20、24、26、28 ノズル 20a、24a、26a、28a ノズル孔 24b 導入部 22 前板 22a 穿孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 宗夫 愛知県瀬戸市塩草町11番地の4 内外セラ ミックス株式会社内 (72)発明者 塚田 豊彦 愛知県瀬戸市塩草町11番地の4 内外セラ ミックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状のセラミック成形体の焼成物であっ
    て、その横断面が、多角形形状、多角形の各辺部が凸状
    に膨出せしめられてなる形状、多角形の各辺部が凹状に
    陥没せしめられてなる形状、並びにそれら各形状の角部
    がそれぞれ円弧状とされた形状のうち、何れかの形状を
    呈する粒子の複数のタイプを含み、且つそれら複数のタ
    イプの粒子が、それぞれ、相互に異なる形状若しくは相
    似形形状のものであると共に、相互に異なる大きさのも
    のであって、所定の粒度分布を備えていることを特徴と
    する道路・建材用多稜人工成形骨材。
  2. 【請求項2】 前記粒子の一部若しくは全部の外表面
    が、凹凸の粗面として形成されている請求項1に記載の
    道路・建材用多稜人工成形骨材。
  3. 【請求項3】 前記粒子の一部若しくは全部の外表面
    に、凹凸の条痕が多数形成されている請求項1に記載の
    道路・建材用多稜人工成形骨材。
  4. 【請求項4】 前記粒子の一部若しくは全部が、その製
    造工程中において、自然に若しくは積極的に破壊作用乃
    至は変形作用を受けている請求項1乃至請求項3の何れ
    かに記載の道路・建材用多稜人工成形骨材。
  5. 【請求項5】 前記請求項1に記載の多稜人工成形骨材
    を製造する方法にして、前記各タイプの粒子の横断面形
    状を与えるノズル孔を有する口金を用いて、所定のセラ
    ミック材料を押出成形する一方、各ノズル孔への該セラ
    ミック材料の供給量を制御して、前記所定の粒度分布を
    与えるセラミック成形体の各種のタイプのものを同時に
    得ることを特徴とする道路・建材用多稜人工成形骨材の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セラミック材料の供給量の制御が、
    前記セラミック成形体の長短軸比が3/1以内となるよ
    うにして行なわれる請求項5に記載の道路・建材用多稜
    人工成形骨材の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2088239A3 (fr) * 2008-02-11 2012-08-22 Pedro González Requejo Ballast artificiel pour infrastructures ferroviaires
JP2012180713A (ja) * 2011-03-02 2012-09-20 Adachi Kazuo 空隙部を有する構造体に使用する多面体骨材形状。
CN104692774A (zh) * 2015-02-11 2015-06-10 赵胜 彩色釉面反光路沿石的制备方法
JP2019082022A (ja) * 2017-10-30 2019-05-30 綾羽株式会社 アスファルト混合物およびその製造方法
KR20210030013A (ko) * 2019-09-09 2021-03-17 한국건설기술연구원 슬립과 균열 발생을 억제하기 위한 텍스타일 보강 시멘트 복합체 및 그 제조방법

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