JPH1121161A - 耐凍害性のある発泡軽量タイルの製造方法 - Google Patents

耐凍害性のある発泡軽量タイルの製造方法

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JPH1121161A
JPH1121161A JP19078097A JP19078097A JPH1121161A JP H1121161 A JPH1121161 A JP H1121161A JP 19078097 A JP19078097 A JP 19078097A JP 19078097 A JP19078097 A JP 19078097A JP H1121161 A JPH1121161 A JP H1121161A
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tile
natural glass
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Masahito Sakakibara
雅人 榊原
Kiyoshi Nakamura
清志 中村
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/02Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by adding chemical blowing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築仕上げ材、特に壁材および屋根材等とし
て好適な、耐凍害性があり、かつ強度と形状安定性を備
える軽量の発泡軽量タイルの製造方法の提供。 【解決手段】 天然ガラス、粘土質鉱物(粘土・陶石)
および発泡剤を含有する組成物を焼成原料とする耐凍害
性のあって、かつ強度と形状安定性を備える発泡軽量タ
イルの製造方法であって、その組成物が天然ガラスを8
0重量部未満、粘土質鉱物を20重量部以上含有するも
のであり、この両者の合計量100重量部に対して、発
泡剤を0.01〜2.0重量部含有するものであること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築仕上げ材、特
に壁材及び屋根材等として好適な、耐凍害性があり、必
要な強度と形状安定性を備える軽量の発泡タイルの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発泡タイルは、軽量で、断熱性及び耐久
性に優れた建築仕上げ材であるとともに、また軽量であ
るということから、同時に作業性に優れ、駆体構造にか
かる荷重の低減も図れるというメリットがあり、以前か
ら多くの研究開発が行われている。そのようなことで多
くの特許文献が存在しており、その中に主たる原料を天
然ガラスとせしめるものも数多くあり、それには、例え
ば特開昭60ー176932号公報および特開平3ー3
5269号公報等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、この発泡タイル
は、壁材、屋根材等の建築物の外壁に使用されるもので
あるから、自然環境による影響を大きく受け、特に冬季
にはそれを無視することはできない。すなわち冬季にお
いては、雨、外気中の水分等の凍結に起因する体積膨張
によって引き起こされるタイルの破壊あるいは損傷、す
なわち凍害を無視することはできない。前記した天然ガ
ラスを主原料とする従来の発泡タイルにおいては、かか
る問題に関しては何ら配慮されていない。
【0004】本発明者らは、このような視点から先の先
行技術に検討を加えたところ、この技術においては、か
かる問題を解消することができないことがわかった。す
なわち、前記した特開昭60ー176932号公報に
は、天然ガラス100%の場合ばかりでなく、任意成分
としてではあるが、粘結剤として蛙目粘土、ベントナイ
ト等の粘土質鉱物あるいはPVA、アクリル樹脂等の高
分子物質を0.1〜10重量部使用することが記載され
ており、また特開平3ー35269号公報にも、任意成
分としてではあるが、天然ガラス等を主成分とする焼成
原料に天然ガラス100重量部に対して、粘土質鉱物を
15重量部まで、好ましくは1〜10重量部添加できる
ことが記載されている。そこで本発明者らは、これらの
技術によって、耐凍害性のあるタイルが製造できるかど
うか検討した。
【0005】その結果、この範囲では、後記実施例中に
参考的に記載されているデータが示しているように先の
問題を解消することができないことがわかった。すなわ
ち、このデータを得た試験では、両公報が開示している
技術領域である、天然ガラス原料が80%ないし100
%の場合についても実験を実施している。その結果によ
れば、天然ガラスが80%、85%及び100%の場合
に関して、データが存在し、80%及び85%の場合に
は、発泡剤の量を変化させても耐凍害性が得られないこ
とがわかった。
【0006】ただ天然ガラスが100%である場合に関
しては、製造されたタイルの嵩比重が0.5を越えた場
合には、耐凍害性はないものの、発泡剤の含有量を高く
して嵩比重が0.5未満になるようにすると耐凍害性が
発現している。したがって、天然ガラスが100%の場
合には、このように充分に発泡を行うと耐凍害性が発現
することもわかった。しかしながら、この場合において
は、余りにも嵩比重が小さく、その結果仕上げ材として
必要な強度が足りず、仕上げ材に必要な特性が不足して
おり、不合格ということになる。
【0007】また後者の特許公報には、粘土の含有量が
15重量%を越えると加熱発泡温度が上昇するので好ま
しくないとされており、それを15重量%以上含有せし
めることについては否定的である。粘土量が少ない場
合、成形体の強度が低く所定の強度を得ようとすると、
乾燥工程が必要となり、その結果生産ラインの複雑化と
コストの上昇を招くことになる。さらに前者の特許公報
には、有機粘結剤を使用することも記載されているが、
これは高価なものを使用することになるので、本発明者
らはこの手段をとって、この問題を解消する方向を選択
することはしなかった。
【0008】本発明者らは、天然ガラスを使用しない発
泡タイルについても検討した。すなわち、わが社は、タ
イルに関しては、長くて、そして多くの技術開発の歴史
があり、そのような中から、我々は天然ガラスに代え長
石を主原料とするものを検討した。本発明者らが検討し
た長石を主原料とする発泡タイルは、長石50〜80重
量部、粘土20〜50重量部、この両者の合計量100
重量部に対してSiC(発泡剤)0.01〜2.0重量
部からなる組成のものである。
【0009】これに関し、各種の組成で発泡タイルを製
造し、その嵩比重、耐凍害性及び強度等の性質について
検討した。嵩比重については、1.3程度のものまでし
か得ることができず、それより低いものを製造しようと
すると、原料の急溶性のため形状不良となった。また急
溶性を抑制しようとして、粘土の量を増加させると嵩比
重を低下させることは困難であった。結局のところ、長
石、粘土系では1.3以下の低嵩比重の発泡タイルを製
造することは不可能であった。
【0010】このような検討の中から、我々は、天然ガ
ラスを主たる焼成原料とすることにこだわって、耐凍害
性のある軽量タイルの開発を進めた。その結果完成した
のが本発明である。すなわち、従来技術の天然ガラスを
主原料とする発泡タイルの持つ特性を最大限生かしつ
つ、この耐凍害性問題を解消するタイルを提供すること
を狙いとして、技術開発を進めた結果完成したのが本発
明である。このようにして得られたタイルは、勿論建築
仕上げ材として備えることが必要な範囲の強度を有する
とともにまた形状安定性も備えるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の優れた
特性を有するタイルを提供するものであり、それは天然
ガラス、粘土質鉱物(粘土・陶石)および発泡剤を含有
する組成物を焼成原料とする、耐凍害性のある発泡軽量
タイルの製造方法であって、その組成物の組成が天然ガ
ラスを80重量部未満、粘土質鉱物を20重量部以上含
有するものであり、この両者の合計量100重量部に対
して、発泡剤を0.01〜2.0重量部含有することを
特徴とする耐凍害性のある発泡軽量タイルの製造方法で
ある。
【0012】本発明は、このような組成の中で、天然ガ
ラスと粘土質鉱物との含有比率及び発泡剤含有量を選択
することで、極めて軽い嵩比重が0.65前後から無発
泡タイルの嵩比重に近い、2.0を越えたものまで、非
常に幅広い範囲の嵩比重のタイルを製造できる。すなわ
ち、まず天然ガラスと粘土質鉱物との含有比率を選択す
ることにより幅広い範囲で任意の嵩比重のタイルを製造
することができるのであり、またこの両者にさらに加え
る発泡材含有量を選択することよっても幅広い範囲で任
意の嵩比重のタイルを製造できるのである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前記した問題を解
決するために、天然ガラスを主原料とする発泡タイルの
持つ特性を生かせる範囲で耐凍害性のある発泡タイルを
取得すべく、天然ガラスの一部を粘土質鉱物、すなわち
粘土・陶石で置き換えて、耐凍害性に与える影響につい
て鋭意検討を重ねた。その結果、粘土質鉱物を25重量
%以上含有せしめることによって、耐凍害性が防止でき
ることを見出したものである。その一方で、粘土質鉱物
の含有比率が増加するに従い、嵩比重が大きくなり、こ
の点における特性は次第に薄れることとなった。
【0014】以下に本発明の耐凍害性のある発泡タイル
の製造方法を具体的に説明する。本発明で製造する発泡
タイルでは、まず天然ガラス、粘土質鉱物及び発泡剤の
各粒状原料を混合後ボールミル等の粉砕機で粉砕し、ス
プレードライヤー等で乾燥・造粒を行い、0.5〜1.
5mm程度の粒径の造粒粉を作る。このようにして得た
造粒粉、すなわち坏土を乾式成形機により成形後、約1
000〜1300℃の温度で焼成を行うことによって発
泡タイルを製造する。
【0015】原料の配合組成については、まず天然ガラ
ス及び粘土質鉱物の両者を含有することが不可欠であ
る。粘土質鉱物は、この両者の合計100重量部のうち
の20重量部以上とすることが必要であり、それに対し
て天然ガラスは80重量部未満に抑えることが必要であ
る。これらの関係によって、耐凍害性能を発揮すること
ができるのである。またこの記載からわかるように、天
然ガラスのほとんどの部分を粘土質鉱物に置き換えるこ
とは可能ではあるが、粘土質鉱物の含有量が増加するに
したがって、できあがったタイルの嵩比重が増加するこ
とになる。
【0016】発泡剤の含有量は、この両者の合計量10
0重量部に対して、0.01〜2.0重量部含有せしめ
るものである。この含有量が多い方が嵩比重の小さなも
のが製造できる。以上のことからわかるように、製造す
るタイルの嵩比重は、粘土質鉱物あるいは発泡剤の含有
比率によって調整することが可能である。またこれ以外
に、廃ガラスを天然ガラスと粘土質鉱物の合計100重
量量に対して0〜30重量部使用することも可能であ
る。さらに着色のために顔料を加えることも可能であ
り、その際の顔料の使用は原料中への練り混みでもよい
し、原料造粒物の表面にコーティングする方法で行って
もよい。
【0017】本発明では、このような組成の中で、天然
ガラスと粘土質鉱物との含有比率及び発泡材含有量を選
択することによって、極めて軽い嵩比重0.65前後か
ら無発泡タイルの嵩比重に近い、2.0を越えたものま
で、非常に幅広い範囲で任意の嵩比重のタイルを製造す
るものである。すなわち、まず天然ガラスと粘土質鉱物
との含有比率を選択することにより幅広い範囲で任意の
嵩比重のタイルを製造することができるのであり、また
この両者にさらに加える発泡材含有量を選択することに
よっても幅広い範囲で任意の嵩比重のタイルを製造でき
るのである。
【0018】また得られたタイルは、嵩比重が0.65
前後から無発泡タイルの嵩比重に近い2.0を越えたも
のまで広範囲にわたって、耐凍害性があって、かつタイ
ルに求められる必要な強度を有し、形状安定性にも優れ
たものである。強度については、テラゾタイルに関する
JISの規定において、曲げ強さで61.2kgf/c
2 とあり、先の嵩比重の範囲でこの条件を満たしてい
ることを我々は確認している。形状安定性については、
長さ100mmのタイルに要求される性能が100mm
±1.5mmであり、この条件も満たしていることを確
認している。
【0019】これらの性質の中でも、特に軽量性を重視
する場合には、嵩比重が0.6〜1.5のタイルがよ
く、さらにより好ましくは0.6〜1.3のタイルがよ
い。このタイルを製造するには、例えば後者の場合に
は、原料組成が、天然ガラスを80重量部未満〜60重
量部、粘土質鉱物を20重量部以上〜40重量部含有す
るものであって、この両者の合計量100重量部に対し
て、発泡剤を0.01〜2.0重量部の範囲で、焼成後
得られたタイルの嵩比重が0.6〜1.3の範囲になる
ように組成を選択することになる。
【0020】さらに軽量性、耐凍害性、強度及び形状安
定性のすべての特性をバランスよく具備するタイルが最
も好ましいタイルであり、このタイルを製造する場合に
は、嵩比重が0.8〜1.0の範囲にあるのがよく、そ
のためには、原料組成は、天然ガラスを75〜65重量
部、粘土質鉱物を25〜35重量部を含有するものであ
って、この両者の合計量100重量部に対して、発泡剤
を0.01〜2.0重量部の範囲で、焼成後得られたタ
イルの嵩比重が前記範囲になるように組成を選択するこ
とになる。
【0021】使用する天然ガラス原料としては、例え
ば、牧珪砂、伊勢珪砂、杭火石、流紋岩、真珠岩、黒曜
石及びシラス等があり、粘土質鉱物としては、例えば蛙
目粘土及び陶石等がある。そしてタイル中に小さな空隙
を形成するために使用する発泡剤としては、炭化珪素、
窒化珪素等が例示できるが、これに限らず焼結温度で分
解してガスを発生するものは使用できる。このほかに混
合することが可能な成分である廃ガラスとしては、ビ
ン、窓ガラス、自動車のフロントガラス等がある。
【0022】これらの焼結原料は、適正な粒径に粉砕さ
れて使用される。粉砕は粉砕後の粒径が、好ましくは8
0メッシュアンダー、すなわち80メッシュの篩いの目
より細かい粒径のものがよく、より好ましくは100メ
ッシュアンダーの粒径のものが良い。また粉砕は各原料
を個別に粉砕してもよいし、全原料を混合後粉砕しても
よく、好ましくは、各原料を個別に粉砕し、ある程度細
かい粒径にしてから全原料を混合して粉砕するのが良
い。
【0023】所定の成分が調合され、所定の粒径にされ
た焼成原料は、次に乾燥・造粒される。乾燥には、熱風
乾燥機等の各種の乾燥機が使用可能であるが、好ましく
は乾燥と造粒を同時にできるスプレードライヤーがよ
い。乾燥と造粒を別途行う場合には、乾燥行った後造粒
機にて造粒粉を形成する。造粒機には、各種の造粒機が
使用可能であるが、デシンターが好ましい。造粒によっ
て形成される造粒粉の粒径は0.5〜1.5mmの範囲
のものが好ましい。
【0024】このようにして得た造粒粉は、乾式成形機
により板状体に形成される。乾式成形機としては、プレ
ス成形機が好ましく使用され、加圧の圧力は、150〜
250kgf/cm2 が採用される。板状体の厚さ及び
サイズは、それぞれ0.5〜6cm及び0.25〜90
0cm2 程度のものが製造可能である。その形状は、正
方形、長方形、楕円形等の各種のものが採用でき、また
正方形、長方形の4角を面取りした形状も採用できる。
【0025】成形後は、成形が乾式成形であることから
乾燥工程も必要なく、直ちに焼成を行うことができる。
焼成には、各種の焼成炉が採用できるが、連続して効率
的に焼成することができることから、ローラーハースキ
ルンが好適である。焼成温度は、粘土質鉱物の含有比率
によって違いがあるが、1000〜1300℃の範囲で
焼成するのがよい。粘土質鉱物の含有比率が増加にする
したがって、焼成温度をこの範囲内で高めに設定するの
がよい。
【0026】そして、この温度における焼成時間は、タ
イルの厚さ及びサイズによって多少の違いはあるものの
40〜90分が好ましい。また焼成の前に素地とほぼ同
じ組成の釉薬を施釉することができる。施釉することは
好ましいことであり、施薬はスプレー掛けによるのがよ
い。
【0027】
【実施例】この実施例では、施釉した焼成タイルを製造
し、そのタイルに耐凍害性試験等を行った実施例1と、
各種組成で無施釉のタイルを製造し、そのタイルに耐凍
害性試験等を実施した実施例2を示す。
【0028】(実施例1)この実施例1で使用した原料
組成及び釉薬組成は以下のとおりである。 [原料組成] 牧珪砂(天然ガラス) 70部 蛙目粘土(粘土質鉱物) 20部 陶石(粘土質鉱物) 10部 SiC(発泡剤) 0.15部 廃ガラス 15部 [釉薬組成] 牧珪砂(天然ガラス) 70部 蛙目粘土(粘土質鉱物) 30部 顔料 2部
【0029】前記組成の粒状原料を粉砕(80メッシュ
アンダー)し、得られた粉末を造粒により0.5〜1.
5mmの造粒粉を調製した。この造粒粉を成形して板状
体(1.3×22.0×6.0cm)を形成し、つい
で、この板状体に前記組成の釉薬を施した後、1200
℃で60分間焼成した。得られた焼成体は、嵩比重が
0.8で、24時間吸水率が2.4%であり、JIS
A 1435の凍結融解試験を実施したところ、その結
果は300サイクルであり、合格品であった。
【0030】(実施例2)牧珪砂、蛙目粘土およびSi
Cを表1に示す各種の組成で調合して、タイルを製造
し、嵩比重及び24時間吸水率を測定するとともに、耐
凍害性試験を実施した。この試験に使用したタイルは以
下の方法で製造した。すなわち各種組成の粒状原料を粉
砕(100メッシュアンダー)し、得られた粉末を造粒
により0.5〜1.0mmの造粒粉を形成した後、この
造粒粉を成形して板状体(0.8×10.0×3.0c
m)を形成し、次いで1200℃で60分間焼成した。
【0031】その試験結果は表1、図1及び図2に示し
た。表1において、左端の上下方向は天然ガラス量、ま
た上部の左右方向はSiC量をそれぞれ示す。そして天
然ガラスは、それと粘土質鉱物の合計量100重量部に
対する天然ガラスの重量部で示してある。またSiC量
は、天然ガラスと粘土質鉱物の合計量100重量部に対
するSiC重量部で示してある。
【0032】表1において、ガラス量を水平に右側に延
長し、SiCを下側に垂直に延長した交点の数値等が、
それぞれの組成を採用した場合の試験結果である。その
試験結果は上、中、下3段に記載してあり、上から嵩比
重、24h吸水率及び耐凍害性試験結果の順で記載され
ている。例えばSiC量0.15重量部および天然ガラ
ス量65重量部の場合について考えると、嵩比重1.1
0、24h吸水率3.52及び耐凍害性:合格である。
なお耐凍害性試験は実施例1と同様にJISA 143
5の凍結融解試験によった。
【0033】そして、図1及び2は、表1の結果を図に
示したものであって、図1は、SiC量を変化させた場
合の嵩比重及び耐凍害性に与える影響を分かり易く示す
ためのものである。同様に図2は、天然ガラス量を変化
させた場合の嵩比重及び耐凍害性に与える影響を分かり
易く示すためのものである。両図において、点は試験結
果を示しており、また点の形状の違いは、使用されてい
るSiC量が違うことを示すものである。したがって同
一の形状のものはSiC量が同一であることを示してい
る。さらに点の周囲に丸が付されているものは、耐凍害
性試験で不合格であることを示している。
【0034】
【表1】
【0035】この試験結果から天然ガラスの比率が45
〜75重量%の間では、耐凍害性はいずれも合格品が得
られることがわかる。天然ガラスの比率が低下、すなわ
ち粘土質鉱物の比率が増加するにしたがって、嵩比重が
増加していくこともわかる。さらに天然ガラスの比率が
45重量%、すなわち粘土質鉱物の比率が55重量%で
は、嵩比重が2.0前後になることもわかる。他方天然
ガラスの比率が75重量%では嵩比重がいずれも1未満
となっていることもわかる。特に発泡剤の含有量が0.
20%では、0.65という非常に嵩比重の低いものが
得られる。
【0036】また天然ガラスと粘土質鉱物との比率が同
じ場合には、発泡剤の含有量が多くなるほど、嵩比重は
低下し、発泡剤の含有量が多いほど嵩比重が低くなるこ
ともわかる。以上のとおりであるから、天然ガラスと粘
土質鉱物の比率及び発泡剤の含有量を適宜選択すること
により、0.65という非常に低い嵩比重から無発泡タ
イルの嵩比重に近い大きな嵩比重のものまで、任意の嵩
比重のものを製造することができる。その上発泡タイル
であるにもかかわらず、耐凍害性の優れたものが得られ
る。我々はこの粘土質鉱物の配合により耐凍害性が得れ
る技術的理由を解明してはいないが、一応ヤング率が上
がり、気孔形状が変化する等の理由で耐凍害性能が向上
すると推測している。
【0037】本発明により製造された発泡軽量タイルが
所要の強度及び形状安定性を有すること及びそれを試験
によって確認していることは、前記したとおりであり、
その具体的結果を以下に示す。まず強度(曲げ強さ)試
験の結果を表2に示す。試験に使用した試料用タイルは
実施例2と同様の方法で製造した。この製造に使用した
原料の組成もこの表に合わせて示してある。この結果か
ら嵩比重0.65以上では、JIS A 5411で規定
する、テラゾタイルに求められる61.2kgf/cm
2 以上あり、合格品が得られることがわかる。なお、表
2及び3における天然ガラス量及びSiC量は、表1の
場合と同様の意味で使用している。
【0038】
【表2】
【0039】次に形状安定性の試験結果を表3に示す。
試験に使用した試料用タイルは、前記試験と同様に実施
例2と同様の方法で製造した。この製造に使用した原料
の組成も前記試験と同様に表3に示してある。試料はサ
イズが100×100mmであり、各嵩比重のものにつ
いて10個製造して、標準偏差(σmm)を算出した。つ
いで、この標準偏差を利用して形状安定性を求めた。す
なわち、3σが±1.5mm以内にあるか否かで、形状
安定性の有無を決めた。嵩比重が0.65以上では、3
σは±1.5mm以内にあり、形状安定性のあることを
確認した。しかしながら、本発明の範囲外の、嵩比重
0.6未満の0.31では、3σが2.13となってお
り、形状安定性がないことがわかる。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明により、外壁用の建築仕上げ材用
の軽量発泡タイルとして具備することが必要な特性であ
る耐凍害性、軽量性、強度及び形状安定性を備えるもの
を製造することができた。しかもそれを製造するに当た
っては、高価な有機バインダーを使用することもなく、
また充分な成形強度が得られることから、乾燥工程のな
い簡単なラインで製造できる利点もあり、コストの低減
を図ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡剤の含有量と製造したタイルの嵩比重との
関係を示す図である。
【図2】天然ガラスの含有比率と製造したタイルの嵩比
重との関係を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ガラス、粘土質鉱物及び発泡剤を含
    有する組成物を焼成原料とする、耐凍害性のある発泡軽
    量タイルの製造方法であって、その組成物の組成が天然
    ガラスを80重量部未満、粘土質鉱物を20重量部以上
    含有するものであり、この両者の合計量100重量部に
    対して、発泡剤を0.01〜2.0重量部含有すること
    を特徴とする耐凍害性のある発泡軽量タイルの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 組成物の組成が天然ガラスを80重量部
    未満〜60重量部、粘土質鉱物を20重量部以上〜40
    重量部含有するものであって、この両者の合計量100
    重量部に対して、発泡剤を0.01〜2.0重量部含有
    することを特徴とする嵩比重が0.6〜1.3である請
    求項1記載の耐凍害性のある発泡軽量タイルの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 組成物の組成が天然ガラスを75〜65
    重量部、粘土質鉱物を25〜35重量部含有するもので
    あって、この両者の合計量100重量部に対して、発泡
    剤を0.01〜2.0重量部含有することを特徴とする
    嵩比重が0.8〜1.0である請求項1又は2記載の耐
    凍害性のある発泡軽量タイルの製造方法。
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