JPH08169657A - エレベータのホール案内表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ホール待ち客に対し、エレベータを利用する
か、しないかの判断が容易で、エレベータを利用すると
決めた待ち客には、より信頼感のある情報を報知できる
案内表示装置を提供する。 【構成】案内表示装置１には、ホール呼びの登録以前に
エレベータの待ち時間を表示し、ホール呼びの登録ある
いは割当てによって、かご位置に切り替えて表示させる
手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、群管理エレベータの案
内表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】エレベータのホール案内表示装置に関す
る従来技術で、割り当てられたエレベータの待ち時間を
表示するものは、特開昭59−82281 号公報に記載された
技術が知られている。

【０００３】また、かご位置を表示するものは、特願平
5−67632号明細書に提案されている。

【０００４】この技術は、各階床のホールで発生する上
下方向のホール呼びを一定時間毎に仮想し、この仮想ホ
ール呼びに対するサービス予定エレベータを予測する手
段を設け、このサービス予定エレベータの位置を案内表
示装置に表示するものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来技術のうち、前者
は、ホール呼び登録後、割り当てられたエレベータの待
ち時間表示を行うため、利用者がホール呼び釦を押す前
に、待ち時間を認識し階段を利用するなどの判断ができ
なかった。このため、利用者はホール呼び釦を押した後
に待ち時間が長いことを知り、エレベータを利用しなく
なる状況が生じても、エレベータは登録されたホール呼
びにサービスしてしまうという問題が起きる。また、時
間の表示には、途中階床でエレベータの運行が遅れる
と、待ち時間が実時間と合わないため、却って利用者に
不信感や不満を与えかねないという問題点があった。

【０００６】また、後者のサービス予定エレベータの位
置の案内では、階段利用とエレベータ利用のいずれが早
いかの判断が難しかった。

【０００７】本発明の目的は、エレベータを利用する
か、しないかの判断が容易で、階段利用を促し、無駄な
ホール呼びを減少させると共に、エレベータを利用する
と決めた待ち客に対しては、信頼感のある案内表示を行
うことにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明はホール呼びの登録以前にエレベータの待ち
時間を表示し、ホール呼びの登録あるいは割当てによっ
て、かご位置に切り替えて表示させる手段を設ける。

【０００９】

【作用】本発明では、ホール呼び登録以前に上下方向各
々一台ずつ、サービスを受け持つ、あるいは受け持つ可
能性の高いエレベータの待ち時間を、各階，各号機の出
入口上部に設置の案内表示装置により表示し、ホール呼
びの登録あるいは割当てを条件に、前記案内表示装置の
表示内容をかご位置に切り替えることで、利用者にサー
ビス予定エレベータを報知することができる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１１】図１は、本発明の一実施例であり、Ａ，
Ｂ，Ｃ（図示せず）、Ｄの４台のエレベータを有するｎ
階床のビルにサービスする群管理エレベータのブロック
図を示す。

【００１２】図１において、１−Ａ１……１−Ａｎ，１
−Ｂ１……１−Ｂｎ，１−Ｃ１……１−Ｃｎ（図示せ
ず）、１−Ｄ１……１−Ｄｎはサービス階の各エレベー
タ出入口上部に設けた案内表示装置（案内表示灯１′−
Ａ１……１′−Ａｎ，１′−Ｂ１……１′−Ｂｎ，１′
−Ｃ１……１′−Ｃｎ，１′−Ｄ１……１′−Ｄｎおよ
びホールランタン１″−Ａ１……１″−Ａｎ，１″−Ｂ
１……１″−Ｂｎ，１″−Ｃ１……１″−Ｃｎ，１″−
Ｄ１……１″−Ｄｎからなる。図４を参照。図４には案
内表示灯１′−Ａｎ，１′−Ｂｎ，１′−Ｃｎ，１′−
Ｄｎおよびホールランタン１″−Ａｎ，１″−Ｂｎ，
１″−Ｃｎ，１″−Ｄｎのみ図示。）、２−Ａ，２−
Ｂ，２−Ｃ（図示せず），……，２−Ｄは号機制御装
置、３は群管理制御装置、４−１，４−２，……，４−
ｎはサービス階のホールに設けるホール呼び登録装置で
あり、群管理制御装置３は、サービスエレベータ記憶テ
ーブル５，サービスエレベータ選択プログラム６を備え
る。

【００１３】案内表示装置１は号機制御装置２により制
御され、号機制御装置２は通信回線によって群管理制御
装置３と接続され、相互に号機データを送受信する。

【００１４】群管理制御装置３内では、今ある階床でホ
ール呼びが登録されたらその階をサービスすると思われ
るエレベータを決定し、その号機データをサービスエレ
ベータ記憶テーブル５にセットする。

【００１５】また、ホール呼び登録装置４−１，４−
２，……，４−ｎは群管理制御装置３に接続され、ホー
ル呼びが発生すると、ホール呼び登録装置４にホール呼
びが登録され、サービスエレベータ選択プログラム６が
起動し、サービスエレベータを決定し、サービスエレベ
ータ記憶テーブル５へ号機データをセットする。

【００１６】サービスエレベータ記憶テーブル５のデー
タは号機制御装置２へ送信され、このデータを元に号機
制御装置２が案内表示装置１の点灯，非点灯を制御す
る。

【００１７】図２は、実際にホール呼びが発生した場合
のサービスエレベータ選択プログラムのフローチャート
である。

【００１８】ステップＨ２０−１でホール機器との入出
力処理及び号機データの伝送を行い、実ホール呼びが発
生すると、ステップＨ２０−２にて実ホール呼びに対す
るサービスエレベータを決定する。ステップＨ２０−３
にてホール呼び割り当てプログラムを実行し、サービス
エレベータ記憶テーブル５にステップＨ２０−２で決定
したサービスエレベータの号機データをセットする。ス
テップＨ２０−４では、号機制御装置２内における案内
表示装置１の制御プログラムを実行し、ホール案内表示
装置の表示モード選択と表示データの作成を行い、ステ
ップＨ２０−５でサービスエレベータの表示データを、
号機制御装置２を経由してホール案内表示装置へ送信す
る。ステップＨ２０−６では、ステップＨ２０−２で決
定したサービスエレベータの号機制御装置２へ割当て信
号を送信し、この割当て信号を号機制御装置２が受信す
ると、サービスが決定した階の案内表示装置１（ホール
ランタン１″）を点灯し、利用者にサービスエレベータ
が決定したことを報知する。

【００１９】図３は、号機制御装置２内における案内表
示装置１の制御プログラムのフローチャートである。

【００２０】ステップＨ３０−１を経た後、ステップＨ
３０−２にて群管理制御装置３より受信したサービスエ
レベータ記憶テーブル５から、第ｎ階床ｊ方向にサービ
スするサービスエレベータの号機データを読み出す。ス
テップＨ３０−３，Ｈ３０−４にて、それぞれホールボ
タンの登録、ホール呼びの割当ての有無を判断し、ホー
ル呼びが割当てられていない場合、ステップＨ３０−５
にて号機データが号機制御装置２の制御するエレベータ
であれば、ステップＨ３０−６にて第ｎ階床の案内表示
装置１に表示信号を送り、案内表示装置１に待ち時間の
表示を要求する。一方、号機データが号機制御装置２の
制御するエレベータでなければ、ステップＨ３０−７に
て案内表示装置１の消灯指令を行う。

【００２１】また、ステップＨ３０−４にてホール呼び
の割当てが行われ、これがエレベータの運転方向と同方
向であるかをステップＨ３０−８で判断し、同方向であ
れば、ステップＨ３０−９にて案内表示装置１にかご位
置の表示を要求する。同方向でなければ、ステップＨ３
０−６にて案内表示装置１に待ち時間の表示を要求す
る。

【００２２】案内表示装置１への表示モード要求が成立
したら、ステップＨ３０−１０にて指定されたモードで
の表示データ作成を行い、さらに、ステップＨ３０−２
からステップＨ３０−１０までの処理をステップＨ３０
−１１，Ｈ３０−１２にて全階床、両方向分繰り返す。

【００２３】図４は、４台のエレベータを対向に配置し
たｎ階のホールにおいて、各エレベータ出入口近くに案
内表示装置１の案内表示灯１′およびホールランタン
１″を設けた場合の実施例を示す。

【００２４】Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄは４台のエレベータを示
し、エレベータＡ〜Ｄの案内表示灯１′がサービス予定
エレベータを表示する。

【００２５】まず、いまホールボタンが押されたらサー
ビスすると思われるエレベータを群管理装置内で決定す
る。例えば、サービス予定エレベータをエレベータＡと
すると、エレベータＡの案内表示灯１′−Ａｎに待ち時
間を点灯する（表示例１）。この点灯により、利用者に
エレベータＡが最も速く到着することを報知する。これ
により利用者をサービス予定エレベータＡの付近まで誘
導することができる。この状態で、利用者がホール呼び
を登録すると、実際のホール呼びが発生した場合のサー
ビスエレベータ選択プログラム６により、案内表示灯
１′−Ａｎが点灯しているサービス予定エレベータＡを
サービスエレベータに決定し、そのエレベータのホール
ランタン１″−Ａｎを点灯し、かつ、案内表示灯１′−
Ａｎの表示内容をかご位置に切り替える。この場合の表
示例を表示例２に示す。かご位置のみでなく、エレベー
タの方向と状態（８階で利用客が乗り込み中）も表示さ
れる。

【００２６】また、案内表示灯１′−Ａｎを“何秒”表
示とする表示灯により構成し、サービス予定エレベータ
Ａの到着までの待ち時間を報知するようにすると、利用
者は、サービス予定エレベータＡがｎ階に到着するまで
の待ち時間を認識することができる。この場合、利用者
の待ち時間に対するいらいら感を解消できる。また、サ
ービス予定エレベータＡがｎ階に到着するまでには多少
時間がかかると判断したとき、利用者が急ぎで隣接する
近くの階床に行くのであれば、階段の利用を促すことに
なる。これは、ホール呼び登録前に利用者の階段利用を
促すことから、無駄なホール呼びが減少することにな
り、ホール呼びに応答して停止したが、乗り込み客がい
ないといったエレベータの無駄な停止を無くすことがで
き、運転の高効率化を図ることができる。さらに利用者
がホールボタンを押した場合は、即、待ち時間表示から
かご位置表示に切り替えることで、信頼感のある情報を
提供することができる。

【００２７】

【発明の効果】本発明によれば、利用者はホール呼び登
録以前にサービス予定エレベータを知ることができ、こ
のエレベータ近くまで利用者を誘導することができる。
これにより、ホール呼びボタン操作後に割当てられたエ
レベータまで急いで移動する必要性がなくなり、また、
エレベータに乗り遅れる事態も無くなり、利用者の使い
勝手を向上させることができる。

【００２８】また、ホール呼び登録以前にサービス予定
エレベータの待ち時間を報知することにより、利用者に
到着までの時間を認識させ、待ち時間の焦燥感を解消で
き、また、待ち時間が長い場合はホール呼びを登録する
前に利用者に階段利用を促すことができるため、ホール
呼びに応答して停止したが、乗り込み客がいないといっ
たエレベータの無駄な停止を無くすことができ、運転の
高効率化を図ることができる。

【００２９】さらに、ホール呼び登録後は、サービス予
定エレベータのかご位置表示に切り替えて利用者に報知
することにより、信頼性が低いという待ち時間表示の欠
点を回避すると共に信頼感のある案内表示を行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示すブロック図。

【図２】実ホール呼びに対するサービスエレベータ選択
プログラムのフローチャート。

【図３】号機制御装置内における案内表示装置の制御プ
ログラムのフローチャート。

【図４】本発明の実施例を示すホールの説明図。

【符号の説明】

１−Ａ１，１−Ａ２〜１−Ｄｎ…案内表示装置、２−Ａ
〜２−Ｄ…号機制御装置、３…群管理制御装置、４−１
〜４−ｎ…ホール呼び登録装置、５…サービスエレベー
タ記憶テーブル、６…サービスエレベータ選択プログラ
ム。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の階床間にサービスする複数台のエレ
   ベータと、各階乗り場でエレベータを呼び寄せるホール
   呼び登録装置と、前記ホール呼びに対しサービスするエ
   レベータを割り当てる割当て手段と、ホールに設置され
   た案内表示装置を有するエレベータにおいて、前記案内
   表示装置により、ホール呼び登録以前に第一の情報を表
   示し、ホール呼びの登録に基づき第二の情報を表示させ
   るサービス状況切り替え表示手段を備えたことを特徴と
   するエレベータの案内表示装置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記案内表示装置の前
   記ホール呼びの登録に基づき第二の情報表示に切り替え
   表示させるサービス状況切り替え表示手段は、ホール呼
   びが登録され、これにエレベータが割り当てられたこと
   に応じて切り替える手段を備えたエレベータの案内表示
   装置。
3. 【請求項３】請求項１または２において、第二の情報表
   示に切り替え表示させるサービス状況切り替え表示手段
   は、割り当てられたホール呼びの方向とエレベータの運
   転方向とが等しくなるときに切り替える手段を備えたエ
   レベータの案内表示装置。
4. 【請求項４】請求項１または２において、前記案内表示
   装置は各エレベータ毎に設けられ、上下方向各々一台ず
   つ出入口上部に待ち時間またはかご位置を表示する手段
   を備えたエレベータの案内表示装置。
5. 【請求項５】請求項１，２または３において、前記案内
   表示装置は、前記第一の情報表示手段により待ち時間表
   示を一定時間毎に更新する手段を備えたエレベータの案
   内表示装置。