JPH08168817A - 内面溝付伝熱管の製造方法 - Google Patents

内面溝付伝熱管の製造方法

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JPH08168817A
JPH08168817A JP31442894A JP31442894A JPH08168817A JP H08168817 A JPH08168817 A JP H08168817A JP 31442894 A JP31442894 A JP 31442894A JP 31442894 A JP31442894 A JP 31442894A JP H08168817 A JPH08168817 A JP H08168817A
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JP
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groove
heat transfer
transfer tube
mountain
grooved
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JP31442894A
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Inventor
Takashi Kondo
隆司 近藤
Naoe Sasaki
直栄 佐々木
Mitsuhiro Tamaoki
充宏 玉置
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝縮性能を有効に確保しつつ、蒸発性能を効
果的に高め得るようにした内面溝付伝熱管の有利な製造
方法を提供すること。 【構成】 板状若しくは管状の伝熱管素材における、目
的とする内面溝付伝熱管10の内面に相当する部位に対
して、高さの高い第一の山部54と高さの低い第二の山
部56を形成して、それら第一の山部54と第二の山部
56との間に溝部16を形成した後、該第一の山部54
を、その中間部から、隣接する該第二の山部56側に屈
曲乃至は湾曲せしめて、該溝部16の開口部の幅を、底
部の幅よりも狭めるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、蒸発器や凝縮器等の熱交換器に
適用される内面溝付伝熱管の製造方法に係り、特に凝縮
性能を有効に確保しつつ、蒸発性能を効果的に高め得る
内面溝付伝熱管の有利な製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来より、冷凍機や空気調和装置等におけ
る蒸発器や凝縮器等の熱交換器にあっては、複数の伝熱
管が、それぞれ所定の方向に配管されて、取り付けられ
ており、それら複数の伝熱管内に流通せしめられる伝熱
流体と各伝熱管の外面に接触せしめられる伝熱流体との
間で、熱交換が行なわれて、該伝熱管内に導かれる伝熱
流体が蒸発乃至は凝縮され得るようになっている。
【0003】そして、一般に、そのような熱交換器に取
り付けられる伝熱管としては、図16に示される如き端
面形状を有するもの、即ち管内面に、溝部98が螺旋状
形態をもって管軸方向に延びるように形成された、所謂
内面溝付伝熱管100が、多く採用されている。この内
面溝付伝熱管100においては、管内面に螺旋状の溝部
98が形成されていることによって、該管内面における
伝熱面積が有利に増大せしめられて、熱伝達率の向上が
図られているのであり、それによって管内の伝熱流体の
蒸発乃至は凝縮が有利に促進され得、その結果として、
熱交換器自体の熱交換効率を有効に向上せしめ得るよう
になっているのである。
【0004】ところで、図16からも明らかなように、
上述の如き従来の伝熱管100にあっては、通常、溝部
98の底部の幅:w1 よりも開口部の幅:w2 の方が広
くなるように構成されている。そのため、かかる伝熱管
においては、沸騰核の生成及び捕獲が不活発となってし
まうことが避けられず、核沸騰の伝熱促進において今一
つ十分でなかったのであり、それ故に蒸発伝熱性能にお
いて、十分に満足し得るものであるとは言い難いもので
あった。
【0005】そこで、本願出願人は、先に、特開平2−
198728号公報において、優れた蒸発伝熱性能を備
えた伝熱管を有利に製造し得る方法を提案した。即ち、
この方法は、先ず、図17の(a)に示される如く、従
来の伝熱管100と同様にして、所定の管素材102の
管内面に、管軸方向に延びる溝部104と山部106と
が管周方向に交互に位置するように形成し、その後、か
かる管素材102の溝部104の底面幅よりも狭くされ
た頂部幅を有し、且つ両側面が山部106のそれよりも
緩やかな傾斜面とされた突条が、外面に設けられてなる
構造の拡管プラグを、該管素材102の内孔内に挿入し
て、該管素材102を拡管すると同時に、該拡管プラグ
の前記山部106への当接に基づいて、隣り合う山部1
06の各頂部部位を互いに接近する方向に押し倒して、
図17の(b)に示される如き構造を有する内面溝付伝
熱管108を得るようにしたものである。そして、かく
して、溝部104の開口部の幅:w2 を、その底部の
幅:w1 よりも狭めて、溝部104を、管内方に開口す
る小さな開口部を備えた略トンネル構造をもって構成せ
しめ、それによって、沸騰核の生成及び捕獲が有効に活
発化せしめられ得、以て蒸発伝熱性能が極めて効果的に
向上され得る内面溝付伝熱管108を有利に製造し得る
ように為したのである。
【0006】しかしながら、上述の如くして得られた伝
熱管108について、本発明者らが更なる検討を加えた
ところ、この伝熱管108においては、山部106が押
し倒されている分だけ、溝部104の流路断面積が小さ
くなるため、凝縮器用として用いられた際に、溝部10
4の内面が、管内を流通せしめられる伝熱流体で覆われ
易くなって、凝縮性能が低下してしまうことが明らかと
なったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
に鑑みて為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、凝縮性能を有効に確保しつつ、蒸発性能を効果
的に高め得るようにした内面溝付伝熱管の有利な製造方
法を提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かくの如き課
題の解決のために、管内面に、管軸方向に延びる溝部が
形成されてなる内面溝付伝熱管を製造するに際して、
(a)かかる伝熱管を与える板状若しくは管状の伝熱管
素材を準備する工程と、(b)該伝熱管素材における前
記伝熱管の内面に相当する部位に対して、所定高さで突
出する第一の山部と該第一の山部よりも低い高さをもっ
て突出する第二の山部とを、該伝熱管の内面において管
軸方向に延び且つ管周方向に交互に位置するように設け
て、それら第一の山部と第二の山部との間に、該管軸方
向に延びる溝部を形成する工程と、(c)該第一の山部
を、その中間部から、隣接する前記第二の山部側に屈曲
乃至は湾曲せしめて、それら互いに隣接する第一の山部
と第二の山部との間に形成される前記溝部の開口部の幅
を、該溝部の底部の幅よりも狭める工程とを、含む内面
溝付伝熱管の製造方法を、その特徴とするものである。
【0009】なお、かかる本発明に従う内面溝付伝熱管
の製造方法の好ましい第一の態様によれば、前記伝熱管
素材として、帯状板を準備する一方、外周面に、深さの
深い第一の凹溝と深さの浅い第二の凹溝とが軸心方向に
延び且つ周方向に交互に位置するように設けられてなる
溝付ロールと、外周面に、傾斜面乃至は湾曲面を有する
山形形状をもって所定高さで突出する凸条が軸心方向に
延びるように設けられてなる山部傾倒ロールとを、該帯
状板の一方の面上において、その長さ方向に沿って直列
的に且つそれぞれ一軸回りに回転可能に配置して、該帯
状板を該溝付ロール側から該山部傾倒ロール側に連続的
に移動させつつ、該溝付ロールを、その軸心回りに回転
せしめた状態で、該帯状板の一方の面に押圧せしめるこ
とにより、かかる一方の面に対して、該溝付ロールの第
一の凹溝と第二の凹溝とに対応した前記第一の山部と前
記第二の山部とを設けて、それら第一の山部と第二の山
部との間に前記溝部を形成せしめた後、該山部傾倒ロー
ルを、その軸心回りに回転させた状態で、該山部傾倒ロ
ールの凸状を構成する傾斜面乃至は湾曲面において、該
第一の山部に押圧せしめて、該第一の山部を、その中間
部から、隣接する第二の山部側に屈曲乃至は湾曲せし
め、更にその後、前記溝部が形成せしめられた面を内側
にして、該帯状板を造管するようにした手法が、採用さ
れる。
【0010】また、かくの如き本発明手法の望ましい第
二の態様によれば、前記伝熱管素材として、素管を準備
する一方、外周面に、深さの深い第一の凹溝と深さの浅
い第二の凹溝とが軸心方向に延び且つ周方向に交互に位
置するように設けられてなる溝付プラグと、外周面に、
傾斜面乃至は湾曲面を有する山形形状をもって所定高さ
で突出する凸条が軸心方向に延びるように設けられてな
る山部傾倒プラグとを、該素管の内孔内において、その
長さ方向に沿って直列的に且つそれぞれ管軸回りに回転
可能に配置し、更に該素管の周囲において、それら溝付
プラグと山部傾倒プラグの配置位置に対応する位置にそ
れぞれ溝付け用転圧部材と山部傾倒用転圧部材とを配置
して、該素管を該溝付プラグ側から山部傾倒プラグ側に
連続的に移動せしめつつ、該溝付プラグに対して管外面
より該溝付け用転圧部材にて押圧せしめることにより、
該素管の内面に、該溝付プラグの第一の凹溝と第二の凹
溝とに対応した前記第一の山部と前記第二の山部とを形
成して、それら第一の山部と第二の山部との間に前記溝
部を形成せしめた後、該素管を該山部傾倒プラグに対し
て管外面より該山部傾倒用転圧部材にて押圧せしめるこ
とにより、該第一の山部を、その中間部から、隣接する
第二の山部側に屈曲乃至は湾曲せしめるようにした手法
が、採用されることとなる。
【0011】
【作用・効果】要するに、本発明に従う内面溝付伝熱管
の製造方法においては、先ず、伝熱管素材の内面に対し
て、高さの異なる第一の山部と第二の山部とが、該伝熱
管素材の管軸方向に延び且つ管周方向に交互に位置する
ように設けられ、次いで、高さの高い第一の山部が、そ
の中間部から、隣接する前記第二の山部側に屈曲乃至は
湾曲せしめられて、それら互いに隣り合う第一の山部と
第二の山部との間に形成される溝部の開口部の幅が、そ
の底部の幅よりも狭められて、目的とする内面溝付伝熱
管が得られるようになっていることから、溝部が、管内
方に向かって開口する小さな開口部を備えた略トンネル
形状をもって構成され得、それによって、管内に導かれ
る冷媒の蒸発時において、沸騰核の生成及び捕獲が有利
に活発化せしめられ得て、核沸騰の伝熱促進が有効に図
られ得るのであり、また第一の山部の押し倒しに伴う溝
部の流路断面積の減少が、隣り合う山部を互いに接近す
る方向に押し倒してなる、同じ溝深さを有する従来のも
のに比して、有利に小さくされ得て、前記冷媒の凝縮時
においても、溝部の内面の全面が冷媒液で覆われてしま
うようなことが効果的に抑制され得るのであり、更に
は、一つの連続した工程によって、上述の如き構造を有
する内面溝付伝熱管が一挙に製造され得るのである。
【0012】従って、かかる本発明手法によれば、凝縮
性能が有効に確保されつつ、蒸発性能が効果的に向上さ
れ得る内面溝付伝熱管が、優れた生産性をもって、工業
的に有利に製造され得ることとなるのである。
【0013】なお、上記した本発明の第一の態様に従う
構成が採用される場合には、内面溝付伝熱管を製造する
装置として、連続した帯状板を材料とする一般的な圧延
加工装置が有利に使用され得るところから、上述の如き
優れた特徴を有する内面溝付伝熱管が、特別な加工装置
を用いることなく、容易且つ連続的に作製され得、以て
目的とする内面溝付伝熱管を製造するに際して、より優
れた生産性が実現され得るのである。
【0014】また、本発明の第二の態様に従う構成が採
用される場合にあっては、内面溝付伝熱管を製造する装
置として、連続した素管を材料とする一般的な転造加工
装置が有利に用いられる得るところから、特別な加工装
置を要することなく、目的とする内面溝付伝熱管が連続
的に生産性良く製造され得るのであり、しかも内面加工
の後に、造管する必要がなく、それ故に造管のための加
工工程が有利に省略され得て、更に優れた生産性が発揮
され得ることとなるのである。
【0015】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の幾つかの実施例について、図面を参照し
つつ、詳細に説明することとする。
【0016】先ず、図1には、本発明手法に従って、内
面溝付伝熱管10を製造するための圧延加工装置の一例
が概略的に示されている。そこにおいて、12は、伝熱
管素材としての帯板であり、銅または銅合金よりなって
いる。そして、この帯板12が、圧延加工装置14にお
いて、各種のロール部材に案内されて、該帯板12の長
さ方向の一方向に移動せしめられつつ、一方の面に溝部
16が形成された後、該一方の面を内側にして、管状に
成形され、その後、その継目部分が溶接されて、目的と
する内面溝付伝熱管10が得られるようになっている。
【0017】より具体的には、圧延加工装置14におけ
る帯板12の移動方向の最も下流側には、ガイドロール
18,18が、一軸回りに回転可能な状態で、帯板12
を幅方向に跨ぎ、その厚さ方向(上下方向)に並べられ
て配置されている。そして、図示しない駆動ロールによ
り、長さ方向の一方向に移動せしめられる帯板12が、
このガイドロール18,18の間に挟まれて、その上流
側に配された2つの圧延ロールに導かれるようになって
いる。
【0018】ここにおいて、この2つの圧延ロールは、
帯板12の移動方向の下流側に位置する溝付ロール20
と上流側に配された山部傾倒ロール22とにて、構成さ
れている。そして、図2及び図3に示される如く、溝付
ロール20は、その外周面に、深さの深い第一の凹溝2
4と深さの浅い第二の凹溝26とが、管周方向に互いに
隣接し且つ軸心方向に螺旋状に延びるように設けられ
て、成っている。一方、図4及び図5に示されるよう
に、山部傾倒ロール22は、その外周面に、断面台形形
状を呈する凸状28が螺旋状形態をもって軸心方向に延
びるように形成されて、構成されている。
【0019】また、図3及び図5からも明らかなよう
に、特にそれら2つの圧延ロール20,22にあって
は、溝付ロール20の軸心から第一の凹溝24の底部ま
での長さ:n1 及び該軸心から第二の凹溝26の底部ま
での長さ:n2 と、山部傾倒ロール22の軸心から凸状
28の先端部までの長さ:mとが、n1 ≦m<n2 とな
る関係を満たすように、更に溝付ロール20の縦断面に
おいて軸心方向に隣接位置する第二の凹溝26,26の
間隔と、山部傾倒ロール22の縦断面において軸心方向
に隣接位置する凸条28,28の間隔、換言すれば溝付
ロール20の第二の凹溝26の軸心方向におけるピッ
チ:pと山部傾倒ロール22の凸条28の軸心方向にお
けるピッチ:qとが、略同一の寸法となるように、構成
されている。更にまた、それら溝付ロール20の第一及
び第二の凹溝24,26と山部傾倒ロール22の凸条2
8とにおいては、そのリード角:θが互いに略同一の値
とされている。
【0020】そして、図1に示されるように、かくの如
き構造とされた溝付ロール20と山部傾倒ロール22と
が、帯板12の一方の面上において、それぞれの下方に
配された支持ロール23,23との間で、帯板12を挟
み且つ所定の圧力にて押圧せしめた状態で、各々一軸回
りに回転可能に配されていると共に、帯板12への押圧
時における、該帯板12の一方の面上に対する溝付ロー
ル20の第二の凹溝26の軌跡と山部傾倒ロール22の
凸条28の先端部の軌跡とが略一致するように、換言す
れば、溝付ロール20の第一の凹溝24の軌跡と山部傾
倒ロール22の凸条28の台形形状における脚部の軌跡
とが略一致するように、位置せしめられている。
【0021】また、帯板12の移動方向における、それ
ら2つの圧延ロール20,22の上流側には、帯板12
を徐々に管状に成形するための、従来と同様な構造を有
する9対の成形ロールが、各々対を為すロール同士に
て、帯板12を挟持せしめた状態で、それぞれ各軸心回
りに回転可能に配置せしめられている。
【0022】すなわち、この9対の成形ロールのうちの
4対の成形ロール30,32,36,40にあっては、
それぞれ対を為す各ロールが、帯板12を間に挟んで、
該帯板12の厚さ方向(上下方向)に並んで配されてい
る。そして、その上面側に位置するロールが、互いに異
なる4種類の太鼓形形状を呈し、帯板12の移動方向の
上流側に向かうに従って幅が小さくなるように構成され
ている一方、帯板12の下面側に位置するロールが、上
面側に位置するロールに対応した鼓形状をもって成って
いる。また、別の4対の成形ロール34,38,42,
46は、それぞれ略徳利形形状を呈し、互いに対を為す
各ロールが、該徳利形状の首部において、帯板12を間
に挟んだ状態で、該帯板12の幅方向に並んで配されて
いる。更に、残りの1対の成形ロール44は、帯板12
を間に挟んで、その上面側と下面側に並んで配されてお
り、上面側に位置するロールが幅の狭いプーリ形状を呈
する一方、下面側のロールが鼓形形状を呈している。か
くして、帯板12においては、その移動に伴って、幅方
向の中央部分が、太鼓状の成形ロール30,32,3
6,40により、上面を内側にした状態で、湾曲状に凹
まされ、また幅方向の両端部分が、徳利状の成形ロール
34,38,42,46にて、内側に包み込まれるよう
に、それぞれ湾曲せしめられ、更にプーリ状の成形ロー
ル44にて、幅方向の両端縁部が、互いに当接せしめら
れて、管状に成形され得るようになっている。
【0023】そして、帯板12の移動方向における、そ
れら9対の成形ロールの上流側には、従来装置と同様
に、該9対の成形ロールにて管状に成形された帯板12
を更に上流側へと導く1対のシームガイドロール48
と、該管状に成形された帯板12の幅方向両端縁部を互
いに溶接して、1本の連続した管体となす高周波誘導コ
イル50と、かくして得られる管体の形状を整える一対
のスクイズロール52が配置されている。
【0024】而して、かくの如き構造とされた圧延加工
装置14を用いて、目的とする内面溝付伝熱管10が、
以下のようにして作製されることとなる。即ち、先ず、
図1に示されるように、駆動ロール(図示せず)にて、
長さ方向の一方向(図中、矢印方向)に移動せしめら
れ、ガイドロール18にて導かれた帯板12が、軸心回
りに回転せしめられる溝付ロール20にて押圧される。
それによって、図6の(a)に示される如く、帯板12
の一方の面上に、溝付ロール20の第一の凹溝24の深
さに対応した高さをもって突出する第一の山部54と、
第二の凹溝26の深さに対応した高さ、即ち該第一の山
部54よりも低い高さで突出する第二の山部56とが、
それぞれ、複数形成される。また、それら複数の第一の
山部54と第二の山部56は、溝付ロール20の外周面
を展開した傾斜形態をもって、帯板12の長さ方向に交
互に位置するように設けられる。かくして、複数の第一
の山部54と第二の山部56の間に、溝部16が、それ
ら両山部54,56に対応した形態をもって、複数形成
される。
【0025】次いで、複数の第一の山部54が、山部傾
倒ロール22の凸条28における台形形状の脚部を構成
する傾斜面60にて押圧される(図4及び図5参照)。
これにより、図6の(b)に示される如く、各第一の山
部54が、その中間部から、隣接する第二の山部56側
に屈曲せしめられ、以てそれら第一の山部54と第二の
山部56との間に形成された溝部16の開口部の幅が、
底部のそれよりも狭められる。
【0026】その後、9対の成形ロール30,32,3
4,36,38,40,42,44,46によって、帯
板12が、上述の如き構造を有する溝部16が形成され
た面を内側にして、管状に成形された後、かかる成形に
より互いに対向位置せしめられた帯板12の幅方向両端
縁部同士が高周波誘導コイル50にて高周波誘導溶接さ
れ、以て連続する一本の管体62が、成形される。
【0027】さらに、その後、スクイズロール52に
て、かかる管体62が、断面略真円形状となるように、
その形状が整えられた後、必要に応じて、所定の長さに
切断される。かくして、開口部の幅が底部のそれよりも
狭められてなる溝部16が、管内面に、管軸方向に螺旋
状形態をもって延びるように形成された、図7に示され
る如き端面形状を有する内面溝付伝熱管10が作製され
るのである。
【0028】このように、上述の如くして作製された内
面溝付伝熱管10にあっては、高さの高い第一の山部5
4が、その中間部から、隣接する前記第二の山部56側
に屈曲せしめられて、それら互いに隣接する第一の山部
54と第二の山部56との間に形成される溝部16の開
口部の幅:w2 が、底部の幅:w1 よりも狭められて、
成っている(図7参照)ところから、溝部16が、管内
方に向かって開口する小さな開口部を備えた略トンネル
形状をもって構成され得、それによって、該伝熱管10
の管内に導かれる冷媒の蒸発時において、沸騰核の生成
及び捕獲が有利に活発化せしめられ得て、核沸騰の伝熱
促進が有効に図られ得るのであり、また、第一の山部5
4の押し倒しに伴う溝部16の流路断面積の減少が可及
的に小さくされ得て、前記冷媒の凝縮時においても、溝
部16の内面の全面が冷媒液で覆われてしまうようなこ
とが有利に抑制され得るのである。しかも、かかる伝熱
管10においては、特別な装置を用いることなく、従来
の圧延加工装置14を利用して、簡便に且つ連続的に作
製され得ているのである。
【0029】従って、本実施例によれば、蒸発性能が効
果的に向上され得ると共に、凝縮性能の低下が可及的に
抑制され得る内面溝付伝熱管10が、極めて優れた生産
性をもって、製造され得るのである。
【0030】因みに、本実施例において得られた内面溝
付伝熱管10が、上述の如き優れた特徴を有するもので
あることは、本発明者等により、以下のようにして行わ
れた実験の結果からも、容易に確認され得るところであ
る。
【0031】すなわち、先ず、図7に示される如く、管
内面に、管内方に向かって開口する小さな開口部を備え
た略トンネル形状をもって構成された溝部16が、管軸
方向に螺旋状形態をもって形成されてなる内面溝付伝熱
管10(試験品)と、比較のために、図16に示される
ような従来の伝熱管102(比較品)とを準備した。な
お、それら試験品と比較品は、何れもリン脱酸銅を用い
て、各部位が下記表1に示される如き形状寸法となるよ
うに製造されたものである。
【0032】
【0033】次いで、それら試験品と比較品、即ち内面
溝付伝熱管10と伝熱管102とを、外管(シェル)内
径が25mmである二重式熱交換器にそれぞれ取り付ける
と共に、この二重式熱交換器を図8に示される如き蒸発
性能試験装置に組み付け、更に冷媒としてフロン(R2
2)を使用して、下記表2に示される如き試験条件に
て、蒸発性能試験を行なった。そして、試験品たる内面
溝付伝熱管10と比較品としての伝熱管102の管内熱
伝達率をそれぞれ調べ、それによって、それら2種類の
伝熱管の蒸発性能を評価した。その結果を、グラフ化し
て、図9に示した。なお、図8中、64は二重式熱交換
器、66は蒸発器、68は圧縮機、70は凝縮器であ
る。
【0034】
【0035】かかる図9からも明らかなように、溝部1
6が、管内方に向かって開口する小さな開口部を備えた
略トンネル形状をもって構成された試験品は、従来のも
のと同様な構造とされた比較品に比して、管内熱伝達率
が約1.8倍の値となっている。このことから、図7に
示される如き構造を有する内面溝付伝熱管10が、従来
のものによりも、蒸発性能において、極めて優れたもの
であることが確認され得るのである。
【0036】ところで、上記第一の実施例では、内面溝
付伝熱管10を与える伝熱管素材として、帯板12が用
いられ、この帯板12に対して、所定の圧延加工が施さ
れた後、造管加工が行なわれ、以て目的とする伝熱管1
0が作製され得るようになっていたが、かかる伝熱管素
材として、連続する素管を用い、この素管の内面に対し
て所定の転造加工を施すことにより、目的とする伝熱管
10を作製することも可能である。
【0037】具体的には、そのような素管に対して転造
加工を施す装置としては、例えば、図10に示される如
き構造を有する転造加工装置74が用いられる。即ち、
この転造加工装置74においては、素管72が、従来と
同様にして、管軸方向の一方向(図中、矢印方向)に引
き抜き移動せしめられるようになっている。そして、か
かる素管72の周囲に、円形ダイス76と溝付け用転圧
部材78と山部傾倒用転圧部材80とが、互いに所定間
隔をおいて、素管72の移動方向の下流側から上流側に
向かって、順次、配置せしめられている。また、それら
は、何れも、素管72の外径よりも所定寸法小さい内径
をもって成っており、しかもその配置順に従って、内径
寸法が徐々に小さくなるように構成されている。
【0038】一方、素管72の内孔内には、タイロッド
88にて互いに連結せしめられたフローティングプラグ
82と溝付プラグ84と山部傾倒プラグ86が、素管7
2の周囲に配された円形ダイス76と溝付け用転圧部材
78と山部傾倒用転圧部材80とに対応する位置に、そ
れぞれ管軸回りに回転可能に配置されている。そして、
それら3つのプラグにおいて、フローティングプラグ8
2は、従来と同様な構造を有しており、素管72の移動
方向の上流側の部位が、その下流側の部位よりも小径化
せしめられてなる段付き円柱ブロック形状をもって構成
されている。また、溝付プラグ84及び山部傾倒プラグ
86は、前記第1の実施例において用いられる溝付ロー
ル20及び山部傾倒ロール22と、それぞれ略同様な外
面形状を有しており、更にそれらのロールと略同様な配
置関係をもって、素管72の内孔内に配置せしめられて
いる。
【0039】すなわち、溝付プラグ84は、図11及び
図12に示される如く、その外周面に、深さの深い第一
の凹溝90と深さの浅い第二の凹溝92とが、管周方向
に互いに隣接し且つ軸心方向に螺旋状に延びるように設
けられて成っている一方、山部傾倒プラグ86は、図1
3及び図14に示される如く、その外周面に、断面台形
形状を呈する凸状94が螺旋状形態をもって軸心方向に
延びるように形成されて、成っている。また、図12及
び図14からも明らかなように、それら2つのプラグ8
4,86においては、溝付プラグ84の軸心から第一の
凹溝90の底部までの長さ:n1 及び該軸心から第二の
凹溝92の底部までの長さ:n2 と、山部傾倒プラグ8
6の軸心から凸状94の先端部までの長さ:mとが、n
1 ≦m<n2 となる関係を満たすように、更に溝付プラ
グ84の第二の凹溝92の軸心方向におけるピッチ:p
と山部傾倒プラグ86の凸条94の軸心方向におけるピ
ッチ:qとが、略同一の寸法となるように、構成されて
いる。また、それら溝付プラグ84の第一及び第二の凹
溝90,92と山部傾倒プラグ86の凸条94とにおい
ては、そのリード角:θが互いに略同一の値とされてい
る。そして、特にそれら溝付プラグ84と山部傾倒プラ
グ86にあっては、素管72の引き抜き移動時におい
て、該素管72の内面に対する溝付プラグ84の第二の
凹溝92の軌跡と山部傾倒プラグ86の凸条94の先端
部の軌跡とが略一致するように、換言すれば、溝付プラ
グ84の第一の凹溝90の軌跡と山部傾倒プラグ86の
凸条94の台形形状における脚部の軌跡とが略一致する
ように、位置せしめられている。
【0040】かくして、かくの如き構造とされた転造加
工装置74にあっては、素管72の引き抜き移動に伴っ
て、先ず、該素管72が、フローティングプラグ82と
円形ダイス76との間で、縮径せしめられる(図10参
照)。次いで、図15に示される如く、該素管72が、
溝付プラグ84に対して、管外面より、溝付け用転圧部
材78にて押圧されて、更に所定寸法縮径せしめられる
と共に、溝付プラグ84が素管72の管軸回りに回転せ
しめられて、素管72の内面に、該溝付プラグ84の第
一の凹溝90の深さに対応した高さをもって突出する第
一の山部54と、第二の凹溝92の深さに対応した高
さ、即ち該第一の山部54よりも低い高さで突出する第
二の山部56とが、それぞれ、複数形成される。これに
よって、複数の第一の山部54と第二の山部56との間
に、溝部16が、それら両山部54,56に対応した形
態をもって、複数形成される。
【0041】次いで、素管72が、山部傾倒プラグ86
に対して、管外面より山部傾倒用転圧部材80にて押圧
されて、更にまた縮径せしめられると共に、山部傾倒プ
ラグ86が素管72の管軸回りに回転せしめられて、前
記第一の山部54が、山部傾倒プラグ86の凸条94に
おける台形形状の脚部を構成する傾斜面96にて押圧さ
れて、その中間部から、隣接する第二の山部56側に屈
曲せしめられる。これにより、第一の山部54と第二の
山部56との間に形成された溝部16の開口部の幅が、
底部のそれよりも狭められる。
【0042】その後、必要に応じて、所定の長さに切断
され、以て開口部の幅が底部のそれよりも狭められてな
る溝部16が、管内面に、管軸方向に螺旋状形態をもっ
て延びるように形成された、図7に示される如き内面溝
付伝熱管10が連続的に作製されることとなるのであ
る。
【0043】このように、上述の如くして作製された内
面溝付伝熱管10にあっても、溝部16が、管内方に向
かって開口する小さな開口部を備えた略トンネル形状を
もって構成されているところから、凝縮性能が有効に確
保されつつ、蒸発性能が効果的に向上され得ているので
ある。
【0044】従って、本実施例においては、上述の如き
優れた特徴を有する内面溝付伝熱管10が有利に製造さ
れ得るのであり、しかも、該伝熱管10を与える伝熱管
素材として、素管が用いられていることによって、造管
工程が有利に省略され得、その結果として、その製造工
程における生産性が、更に効果的に高められ得るといっ
た利点が享受され得ることとなるのである。
【0045】以上、本発明の2つの実施例について詳述
してきたが、これは文字通りの例示であって、本発明
は、かかる具体例にのみ限定して解釈されるものではな
い。
【0046】例えば、前記実施例では、圧延加工方式や
転造加工方式を利用した圧延加工装置14や転造加工装
置74が用いられて、内面溝付伝熱管10が製造されて
いたが、管内面に高さの異なる第一及び第二の山部5
4,56を管軸方向に延び且つ管周方向に交互に位置す
るように設けて、溝部16を形成し、その後、高さの高
い第一の山部54を高さの低い第二の山部56側に倒
し、それによって、かかる溝部16の開口部の幅を底部
の幅よりも狭め得るように為すものであれば、如何なる
加工方式も、また加工装置も、有利に採用され得る。
【0047】また、前記実施例では、溝付ロール20及
び溝付プラグ84の各外周面に形成される第一の凹溝2
4,90と第二の凹溝26,92とが、螺旋状形態をも
って構成されており、それによって、作製される内面溝
付伝熱管10の内面に、螺旋状の溝部16が形成される
ようになっていたが、該溝部16は、内面溝付伝熱管1
0の内面において、その管軸方向に延びるように形成さ
れるものであれば、必ずしも螺旋状形態とされている必
要はない。従って、溝部16が、目的とする伝熱管の内
面に対して、管軸方向に延びるように形成され得るので
あれば、溝付ロール20及び溝付プラグ84の各外周面
に形成される第一の凹溝24,90と第二の凹溝26,
92も、その形成形態が、何等限定されるものではな
い。
【0048】さらに、前記実施例では、第一の山部54
を第二の山部56側に屈曲せしめて、目的とする内面溝
付伝熱管10の内面に、略トンネル形状を有する溝部1
6が形成されるようになっていたが、かかる第一の山部
54を第二の山部56側に湾曲せしめるようにしても、
何等差し支えない。
【0049】また、そのような溝部16の深さや管軸方
向におけるピッチ、更に螺旋状形態をもって形成される
際のリード角等は、前記実施例における如きものに特に
限定されるものではなく、目的とする内面溝付伝熱管1
0の管内面の伝熱面積の増加と、溝部16の案内作用に
よる管周方向への伝熱流体の液膜の広がりとが共に有効
に促進され得る範囲内において、かかる伝熱管10の蒸
発器や吸収器等に対する配管傾斜角度等を考慮した上
で、適宜に決定されるものである。それ故、圧延ロール
(20,22)や転造プラグ(84,86)の第一及び
第二の凹溝(24,90,26,92)や凸条(28,
94)の深さや高さ、軸心方向におけるピッチ、リード
角等にあっても、形成される溝部16の深さやピッチ、
リード角等に応じて、適宜に決定されることとなる。
【0050】加えて、前記実施例では、内面溝付伝熱管
10を与える材質として、銅又は銅合金が使用されてい
るが、そのような材質は、何等これに限定されるもので
はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って内面溝付伝熱管を製造するため
の圧延加工装置を概略的に示す説明図である。
【図2】図1に示された圧延加工装置に組み付けられる
溝付ロールの一例の要部を示す正面説明図である。
【図3】図2に示された溝付ロールの縦断面説明図であ
る。
【図4】図1に示された圧延加工装置に組み付けられる
山部傾倒ロールの一例の要部を示す正面説明図である。
【図5】図4に示された山部傾倒ロールの縦断面説明図
である。
【図6】図1に示された圧延加工装置を用いた、内面溝
付伝熱管の製造工程の一例を示す図であって、(a)
は、伝熱管素材たる帯板に第一の山部と第二の山部とを
形成せしめた状態を示す図であり、また(b)は、第一
の山部を第二の山側に屈曲せしめた状態を示す図であ
る。
【図7】本発明に従って製造される内面溝付伝熱管の端
面説明図である。
【図8】本発明に従って製造された内面溝付伝熱管と従
来と同様にして製造された内面溝付伝熱管の蒸発性能試
験を行なうための試験装置を示す概略説明図である。
【図9】本発明に従って製造された内面溝付伝熱管と従
来と同様にして製造された内面溝付伝熱管の蒸発性能試
験の結果を示すグラフである。
【図10】本発明に従って内面溝付伝熱管を製造するた
めの転造加工装置を概略的に示す説明図である。
【図11】図10に示された転造加工装置に組み付けら
れる溝付プラグの一例を示す正面説明図である。
【図12】図11に示された溝付プラグの縦断面説明図
である。
【図13】図10に示された転造加工装置に組み付けら
れる山部傾倒プラグの一例を示す正面説明図である。
【図14】図13に示された山部傾倒プラグの縦断面説
明図である。
【図15】図10に示された転造加工装置を用いた、内
面溝付伝熱管の製造工程の一例を示す説明図である。
【図16】従来の内面溝付伝熱管の一例を示す図7に対
応する図である。
【図17】従来の内面溝付伝熱管の別の例における製造
工程を説明するための図であって、(a)は、目的とす
る伝熱管を与える管素材の内面に、山部と溝部とを形成
せしめた状態を示す図であり、また(b)は、隣り合う
山部の各頂部部位を互いに接近する方向に押し倒した状
態を示す図である。
【符号の説明】
10 内面溝付伝熱管 12 帯板 14 圧延加工装置 16 溝部 20 溝付ロール 22 山部傾倒ロ
ール 54 第一の山部 56 第二の山部 72 素管 74 転造加工装
置 78 溝付け用転圧部材 80 山部傾倒用
転圧部材 84 溝付プラグ 86 山部傾倒プ
ラグ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内面に、管軸方向に延びる溝部が形成
    されてなる内面溝付伝熱管を製造するに際して、 かかる伝熱管を与える板状若しくは管状の伝熱管素材を
    準備する工程と、 該伝熱管素材における前記伝熱管の内面に相当する部位
    に対して、所定高さで突出する第一の山部と該第一の山
    部よりも低い高さをもって突出する第二の山部とを、該
    伝熱管の内面において管軸方向に延び且つ管周方向に交
    互に位置するように設けて、それら第一の山部と第二の
    山部との間に、該管軸方向に延びる溝部を形成する工程
    と、 該第一の山部を、その中間部から、隣接する前記第二の
    山部側に屈曲乃至は湾曲せしめて、それら互いに隣接す
    る第一の山部と第二の山部との間に形成される前記溝部
    の開口部の幅を、該溝部の底部の幅よりも狭める工程と
    を、含むことを特徴とする内面溝付伝熱管の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記伝熱管素材として、帯状板を準備す
    る一方、外周面に、深さの深い第一の凹溝と深さの浅い
    第二の凹溝とが軸心方向に延び且つ周方向に交互に位置
    するように設けられてなる溝付ロールと、外周面に、傾
    斜面乃至は湾曲面を有する山形形状をもって所定高さで
    突出する凸条が軸心方向に延びるように設けられてなる
    山部傾倒ロールとを、該帯状板の一方の面上において、
    その長さ方向に沿って直列的に且つそれぞれ一軸回りに
    回転可能に配置して、該帯状板を該溝付ロール側から該
    山部傾倒ロール側に連続的に移動させつつ、該溝付ロー
    ルを、その軸心回りに回転せしめた状態で、該帯状板の
    一方の面に押圧せしめることにより、かかる一方の面に
    対して、該溝付ロールの第一の凹溝と第二の凹溝とに対
    応した前記第一の山部と前記第二の山部とを設けて、そ
    れら第一の山部と第二の山部との間に前記溝部を形成せ
    しめた後、該山部傾倒ロールを、その軸心回りに回転さ
    せた状態で、該山部傾倒ロールの凸状を構成する傾斜面
    乃至は湾曲面において、該第一の山部に押圧せしめて、
    該第一の山部を、その中間部から、隣接する第二の山部
    側に屈曲乃至は湾曲せしめ、更にその後、前記溝部が形
    成せしめられた面を内側にして、該帯状板を造管するよ
    うにしたことを特徴とする前記請求項1に記載の内面溝
    付伝熱管の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記伝熱管素材として、素管を準備する
    一方、外周面に、深さの深い第一の凹溝と深さの浅い第
    二の凹溝とが軸心方向に延び且つ周方向に交互に位置す
    るように設けられてなる溝付プラグと、外周面に、傾斜
    面乃至は湾曲面を有する山形形状をもって所定高さで突
    出する凸条が軸心方向に延びるように設けられてなる山
    部傾倒プラグとを、該素管の内孔内において、その長さ
    方向に沿って直列的に且つそれぞれ管軸回りに回転可能
    に配置し、更に該素管の周囲において、それら溝付プラ
    グと山部傾倒プラグの配置位置に対応する位置にそれぞ
    れ溝付け用転圧部材と山部傾倒用転圧部材とを配置し
    て、該素管を該溝付プラグ側から山部傾倒プラグ側に連
    続的に移動せしめつつ、該溝付プラグに対して管外面よ
    り該溝付け用転圧部材にて押圧せしめることにより、該
    素管の内面に、該溝付プラグの第一の凹溝と第二の凹溝
    とに対応した前記第一の山部と前記第二の山部とを形成
    して、それら第一の山部と第二の山部との間に前記溝部
    を形成せしめた後、該素管を該山部傾倒プラグに対して
    管外面より該山部傾倒用転圧部材にて押圧せしめること
    により、該第一の山部を、その中間部から、隣接する第
    二の山部側に屈曲乃至は湾曲せしめるようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の内面溝付伝熱管の製造方
    法。
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