JPH08168722A - プラスチック部材の表面改質方法 - Google Patents

プラスチック部材の表面改質方法

Info

Publication number
JPH08168722A
JPH08168722A JP33828494A JP33828494A JPH08168722A JP H08168722 A JPH08168722 A JP H08168722A JP 33828494 A JP33828494 A JP 33828494A JP 33828494 A JP33828494 A JP 33828494A JP H08168722 A JPH08168722 A JP H08168722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silane compound
plastic member
plastic
ultraviolet rays
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33828494A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Kojima
一宏 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ThreeBond Co Ltd
Original Assignee
ThreeBond Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ThreeBond Co Ltd filed Critical ThreeBond Co Ltd
Priority to JP33828494A priority Critical patent/JPH08168722A/ja
Publication of JPH08168722A publication Critical patent/JPH08168722A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】プラスチック部材に対し、接着、シール、ポッ
ティング及びコーティングをする際の接着性を向上させ
る。 【構成】難接着性のプラスチック部材に接着、シール、
コーティンク、ポッティングをする際に、被着面に予め
シラン化合物を塗布し、さらに波長が10〜400nm
である紫外線を該シラン化合物塗布面に照射することに
より接着性、密着性を向上させる。シラン化合物は下記
一般式で表される。(X、X、Xはハロゲン、ア
ルキル基、アルコキシ基、アセトキシ基であり、これら
は同一もしくは異なる官能基である。Yはビニル基、
(メタ)アクリロイル基、グリシジル基、グリシドキシ
基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン、フェニル基で
ある。そしてRは炭素数20以下のアルキル基である。
m及びnは0もしくは1であり、m+n=1である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック部材に対
し、接着、シール、ポッティングおよびコーティングを
する際の接着性及び密着性を向上させる方法に関わり、
さらに詳しくいえばポリエチレン、ポリプロピレン、ナ
イロン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレン
オキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等の難接着材質の接着性、密着性を向
上させるプラスチック表面改質方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック材料は自動車部材、電気、
電子部材、各種容器等に汎用的に使用されている。プラ
スチック材料は各種部品の必要に応じ、接着、シール、
ポッティング、コーティングをする必要がある。しか
し、各種機能を備えたエンジニアプラスチックは金属や
ガラスに比べて接着強度がかなり低い。プラスチック材
料の接着にはアクリル系、エポキシ系、シリコーン系等
多様な樹脂が使用されうるがプラスチックの接着性、密
着性はかなり低く、強度の必要とする箇所には使用でき
なかった。エンジニアプラスチックは難接着材質の部類
に含まれており、接着、シール、コーティング、ポッテ
ィングの必要のある箇所では接着剤等を塗布する前にプ
ラスチツク材料の表面を改質することを行ってきた。一
般に難接着材質の表面改質方法にはシラン化合物の塗布
処理、特開平6−192625号にみられる被着体の紫
外線洗浄、プラズマ処理、コロナ放電処理等が施されて
きた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の中でシラン化合
物によるプライマー処理ではポリカーボネートなどの接
着性の高いプラスチックには効果があるものの、ポリエ
チレン、ポリブロピレン、ナイロン等に対して殆ど効果
が無い。また被着体の紫外線洗浄も同様にポリエチレ
ン。ポリプロピレン、ナイロンに対して僅かに効果が見
られるのみであり不十分である。そしてプラズマ処理で
はバッチ式処理の為、連続生産性に乏しく、且つ装置が
非常に高価であるという欠点を有している。更にコロナ
放電処理では被着体がフィルム状のものに限られるとい
った欠点を有している。そこで本発明の目的は前述の公
知技術に在る欠点を改良し、難接着材質で構成されるプ
ラスチック部材を極めて容易に且つ強固に接着させる方
法を提供することにある。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】前述の目的を達成する為
に、本発明によれば接着性、密着性を向上させるために
プラスチック部材の接着すべき箇所に予めシラン化合物
を塗布し、10〜400nmの波長である紫外線を照射
することにより被着体表面を改質することができる。
【0005】
【発明の具体的説明】以下、発明を具体的に記述する。
本発明は上述の通り、先ずプラスチック部材の接着すべ
き箇所にシラン化合物を塗布し、その箇所に10〜40
0nmの紫外線を照射する。前記プラスチック部材は、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、6−ナイロン、
6,6−ナイロン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
フェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、フェノール、ポリアセタ
ール等の難接着材質より構成される自動車部材、電気、
電子部材等のあらゆる分野に使用されるの各種プラスチ
ックである。
【0006】また、本発明で使用されるシラン化合物は
下記一般式で表されるシラン化合物及びまたはその塩酸
塩である。
【0007】
【化1】
【0008】(式中Yはビニル基、(メタ)アクリロイ
ル基、グリシジル基、グリシドキシ基、メルカプト基、
アミノ基、ハロゲン、フェニル基、アルキル基であり、
Rは2価の有機基である。nは1もしくは0である。ま
た、X、X、XはYと異なる官能基であり、アル
コキシ基、アセトキシ基、ハロゲンより選ばれる同一も
しくは異なる官能基である。) また、そのシラン化合物の具体的な例はビニルトリクロ
ルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドシキプロピルメチルジエト
キシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメト
キシシラン及びまた上記シラン化合物の塩酸塩等が挙げ
られる。また、これらシラン化合物を有機溶剤で希釈し
て使用するのが望ましい。
【0009】また照射すべき紫外線は10〜400nm
の波長の紫外線であり、さらに好ましくは波長184.
9nm及び253.7nmの両波長を含む紫外線であ
る。また、照射する紫外線中に他の波長が含まれていて
いても構わない。また、光源は一般的には低圧水銀灯が
用いられる。光源の出力については特に制限はないが工
業的には10W〜1000Wのものが望ましい。光源か
ら被着箇所までの距離は遠すぎるとその効果が小さくな
り、また近すぎると光源を破損する恐れがある。したが
つて2〜500mm、より好ましくは5〜300mmで
ある。紫外線の照射時間は短かすぎれば接着性が得られ
ず、長すぎればプラスチック自体を侵してしまう。この
ため1秒〜60分好ましくは5秒〜30分である
【0010】本発明は上述の紫外線照射後、各種接着
剤、シール剤、コーティング剤、ポッティング剤を塗布
し硬化させる。また、本発明はアクリル系、エポキシ、
シリコーン系、シアノアクリレート系、ウレタン系等の
接着剤、シール剤、コーティング剤、ポッティング剤に
効果がある。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述するが、
本発明はこれらの実施例によって制限されるものではな
い。また、紫外線照射装置はセンエンジニアリング社製
「紫外線洗浄装置PL8−200」を使用した。
【0012】
【実施例1】下記の化学式で表されるシラン化合物とイ
ソプロピルアルコールを5:100の比率(重量)で混
合した。この溶液を各種テストピースに塗布した後、紫
外線照射装置を用いて光源から5cm、照射時間5分の
条件で照射し、10分後にアクリル系紫外線硬化性樹で
各種テストピースの接着を行った。アクリル系紫外線硬
化樹脂はスリーボンド社製「ThreeBond303
3B」を使用した。硬化条件は紫外線積算光量3000
mJ/cmにて硬化させた。
【0013】
【化2】
【0014】
【実施例2】下記の化学式で表されるシラン化合物とア
セトンを5:100の比率(重量)で混合した。この溶
液を各種テストピースに塗布した後、紫外線照射装置を
用いて光源から5cm、照射時間5分の条件で照射し、
10分後にエポキシ系2液反応性樹脂で各種テストピー
スの接着を行った。エポキシ系2液反応樹脂はスリーボ
ンド社製「ThreeBond2001/ThreeB
ond2106」を使用した。硬化条件は上記2成分を
当量(重量)混合攪拌し、温度25℃,湿度55%RH
の恒温恒湿槽で24時間養生した。
【0015】
【化3】
【0016】
【実施例3】下記の化学式で表されるのシラン化合物と
メチレンクロライドを5:100の比率(重量)で混合
した。この溶液を各種テストピースに塗布した後、紫外
線照射装置を用いて光源から5cm、照射時間5分の条
件で照射し、10分後にシリコーン系湿気硬化性樹脂で
各種テストピースの接着を行った。シリコーン系湿気硬
化性樹脂はスリーボント社製「ThreeBond12
12」を使用した。硬化条件は温度25℃,湿度55%
RHの恒温恒湿槽に7日間養生し硬化させた。
【0017】
【化4】
【0018】
【比較例1】各種テストピースに紫外線照射装置を用い
て光源から5cm、照射時間5分の条件で紫外線を照射
し、室温で10分放置後、アクリル系紫外線硬化性樹脂
で各種テストピースの接着を行った。硬化条件は実施例
1と同様である。
【0019】
【比較例2】実施例1に用いたシラン化合物溶液を各種
テストピースに塗布した後、80℃の恒温槽に2時間放
置し、更に室温で10分放置後、アクリル系紫外線硬化
性樹脂で各種テストピースの接着を行った。硬化条件は
実施例1と同様である。
【0020】
【比較例3】各種テストピースを表面改質処理を何もし
ないでアクリル系紫外線硬化性樹脂で各種テストピース
の接着を行った。硬化条件は実施例1と同じである。
【0021】
【比較例4】比較例1と同様に紫外線照射装置を用いて
光源から5cm、照射時間5分の条件で照射し、室温で
10分放置した後、エポキシ系2液反応性樹脂で各種テ
ストピースの接着を行った。硬化条件は実施例2と同じ
である。
【0022】
【比較例5】実施例2に用いたシラン化合物溶液を比較
例2と同様な方法で各種テストピースに塗布した後、8
0℃の恒温槽に2時間放置し、更に室温で10分放置
後、エポキシ系2液反応性樹脂で各種テストピースの接
着を行った。硬化条件は実施例2と同じである。
【0023】
【比較例6】各種テストピースを表面改質処理を何もし
ないでエポキシ系2液反応性樹脂で各種テストピースの
接着を行った。硬化条件は実施例2と同じである。
【0024】
【比較例7】比較例1と同様に紫外線照射装置を用いて
光源から5cm、照射時間5分の条件で照射し、室温で
10分放置後、シリコーン系湿気硬化性樹脂で各種テス
トピースの接着を行った。硬化条件は実施例3と同じで
ある。
【0025】
【比較例8】実施例3に用いたシラン化合物溶液を比較
例2と同様な方法で各種テストピースに塗布した後、8
0°Cの恒温槽に2時間放置し、更に室温で10分放置
後、シリコーン系湿気硬化性樹脂で各種テストピースの
接着を行った。硬化条件は実施例と同じである。
【0026】
【比較例9】各種テストピースを表面処理を何もしない
でシリコーン系湿気硬化性樹脂で各種テストピースの接
着を行つた。硬化条件は実施例と同じである。
【0027】実施例1、2、3及び比較例1、2、3、
4、5、6、7、8、9について各種接着剤のせん断接
着強さを測定した。(引張速度;50mm/分)以上の
試験結果を表1、表2及び表3に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】以上のようにこの発明は難接着性のプラ
スチックに接着、シール、コーティング、ポッティング
をする際の接着性、密着性を上げるための表面改質方法
である。本発明の表面改質方法を用いると従来の方法で
は接着強度の低かった難接着性のプラスチック部材の接
着強度を高めることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック部材に接着、シール、コー
    ティング及びポッティングをする際に、被着面に予めシ
    ラン化合物を塗布し、更に波長が10〜400nmであ
    る紫外線を該シラン化合物塗布面に照射することにより
    接着性、密着性を向上させるプラスチック表面改質方
    法。
  2. 【請求項2】 前記シラン化合物が下記一般式で表され
    るシラン化合物及びまたはその塩酸塩である請求項1に
    記載のプラスチック表面改質方法。 【化1】 (式中Yはビニル基、(メタ)アクリロイル基、グリシ
    ジル基、グリシドキシ基、メルカプト基、アミノ基、ハ
    ロゲン、フェニル基、アルキル基であり、Rは2価の有
    機基である。nは1もしくは0である。また、X、X
    、XはYと異なる官能基であり、アルコキシ基、ア
    セトキシ基、ハロゲンより選ばれる同一もしくは異なる
    官能基である。)
  3. 【請求項3】 前記プラスチック部材がポリエチレン、
    ポリプロピレン、6−ナイロン、6,6−ナイロン、ポ
    リフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
    ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
    タレート、フェノール、ポリアセタールである請求項1
    に記載の表面改質方法。
JP33828494A 1994-12-15 1994-12-15 プラスチック部材の表面改質方法 Pending JPH08168722A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33828494A JPH08168722A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 プラスチック部材の表面改質方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33828494A JPH08168722A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 プラスチック部材の表面改質方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08168722A true JPH08168722A (ja) 1996-07-02

Family

ID=18316684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33828494A Pending JPH08168722A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 プラスチック部材の表面改質方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08168722A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3674329A4 (en) * 2017-08-24 2021-05-05 Osaka Soda Co., Ltd. LIGHT CURABLE RESIN COMPOSITION, INK AND VARNISH

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3674329A4 (en) * 2017-08-24 2021-05-05 Osaka Soda Co., Ltd. LIGHT CURABLE RESIN COMPOSITION, INK AND VARNISH

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8747607B2 (en) Thermally cured silicone coating which can be adhesively bonded without primer
KR960015811B1 (ko) 광중합성 조성물
US9469794B2 (en) Cationic UV-crosslinkable acrylic polymers for pressure sensitive adhesives
EP0993496B1 (en) Adhesive compositions with durability under conditions of high humidity
US8263185B2 (en) Bonding agent containing a silane reaction product
JP2008511709A (ja) 接着に適した熱硬化性シリコーン被膜
JP7270560B2 (ja) 後での接着に向けての表面活性化
JPH09183908A (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および該組成物を使用して基材と被着体を接着させる方法
JPH09208829A (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および該組成物を使用して基材と被着体を接着させる方法
EP1268697A2 (en) Methods of improving bonding strength in primer/sealant adhesive systems
JP3713160B2 (ja) 光重合性組成物、湿気硬化型粘接着性シート、及び部材の接合方法
JPS60233153A (ja) プライマ−組成物
JPS5814730A (ja) シリコ−ンゴム系成形体
JP5182465B2 (ja) プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物
JPH09151366A (ja) 粘接着剤組成物
JPH08168722A (ja) プラスチック部材の表面改質方法
JP2003147282A (ja) 接着性物質、接着性物質の剥離方法及び接続構造体
JP2009256465A (ja) 活性エネルギー線架橋型接着剤
JPH0651849B2 (ja) プライマー組成物
JP2008149520A (ja) 接着体の製造方法
JP2010180269A (ja) ガラスに対する被着体の接着方法及びガラスと被着体との接着構造
JPH03197028A (ja) ポリフェニレンサルファイド成形品の接着方法
JPH09183909A (ja) 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および該組成物を使用して基材と被着体を接着させる方法
JP2003147145A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびそれを用いた接合方法
JP2007023144A (ja) 活性エネルギー線架橋型接着剤及びゴムとの接着方法