JPH08168708A - 薄膜物・布地等のノズル塗布装置 - Google Patents

薄膜物・布地等のノズル塗布装置

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Publication number
JPH08168708A
JPH08168708A JP31651494A JP31651494A JPH08168708A JP H08168708 A JPH08168708 A JP H08168708A JP 31651494 A JP31651494 A JP 31651494A JP 31651494 A JP31651494 A JP 31651494A JP H08168708 A JPH08168708 A JP H08168708A
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JP
Japan
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coating
backup roll
base material
nozzle
roll
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JP31651494A
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Hideo Suzuki
秀夫 鈴木
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BERUMATEITSUKU KK
Bellmatic Ltd
Original Assignee
BERUMATEITSUKU KK
Bellmatic Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速搬送される塗布基材の表面および裏面を傷
めることなく、塗布ノズルに対向する浮揚支持したバッ
クアップロールの横振れを防止して搬送する。 【構成】バックアップロールの円弧面に近接して配置さ
れ、この円弧面に対向する凹面を形成した磁性体を内蔵
し、このバックアップロールの長手方向に開口し、この
バックアップロールの弧面に対向する面側に圧縮流体を
噴出する噴出スリットを備え、かつ、上流側と下流側の
外壁に沿って噴出流体の排気ダクトを備え、前記バック
アップロールの弧面に対向する位置が調整可能にベース
に固定した磁石保持台と、移送される塗布基材の下流側
に前記磁石保持台と近接して配置し、塗布液を流出する
流出口を塗布基材側に備えるとともにこの流出口に隣接
して表面平滑部材を備え、塗布基材の塗布面との接触角
が制御可能である塗布ノズルとから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄板、布または樹脂フ
ィルムのような長巻物などの塗布基材の表面に塗布液を
高速塗布する薄膜物・布地等のノズル塗布装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の紙板、薄板、布または樹脂フィル
ムなどの塗布基材がガイドロールにより案内されながら
移送され、この塗布基材面に樹脂層や接着層などの塗布
液を連続塗布する際に、塗布位置のバックアップロール
面に圧接して移送する塗布基材面と塗布装置の流出口面
との間に微小間隙を維持しながら塗布液を流延させて塗
布基材面を塗布していた。これら従来の塗布装置は、塗
布基材を案内するバックアップロールに対向して塗布装
置を配置してバックアップロール面を通過する薄板、布
または樹脂フィルム等の表面に塗布液を塗布している。
しかし、塗布基材の塗布搬送中におけるバックアップロ
ールの高速回動中の横振れなどが振れ精度、すなわち、
塗布精度(特に、乾燥厚み斑)に影響を与えることは当
業者において周知である。これらによる塗布精度の低下
を防ぐために、このバックアップロールの振れ防止やこ
のバックアップロールと塗布装置の塗布面との位置関係
に非常に注意が払われているが、いまだ満足な装置が現
存しない。
【0003】また、前記のようなバックアップロールを
使用することなく、上流側および下流側に配置したガイ
ドロール間にエクストルーダー型塗布機を配置した塗布
装置では、吐出する塗布液圧と塗布基材の張力とが平衡
に保たれ、一定の厚みの塗布が行われているが、このバ
ランスを維持することは極めて微妙であるため、塗布基
材の塗布面側の同伴空気層が塗布ノズル機の上流側リッ
プと塗布基材面との間に入り込み、そのため結果として
塗布基材がノズル面より離れ浮く状態になり、この状態
のときは若干の塗布基材張力変動や塗布液圧の脈動、変
動等があると上流側リップとの間隔が広がり、両者のギ
ャップが大きくなる。そのため塗布液が塗布機の上流側
に縞状に入り、塗布基材に縦筋の塗布斑を生じていた。
これを防止するため従来は上流側リップに塗布基材を強
く接触させるように上流側ガイドロールの位置を設定す
ることが行われていたが、このため上流側リップが摩擦
により擦り減るなど消耗したり、上流側リップが損傷す
ることがあった。この損傷片がエクストルーダーの塗布
面または下流側リップの随所に付着し、縦筋の原因とな
り、精密な塗布は得られなかった。
【0004】更に、塗布基材の搬送中に付着する塵・ゴ
ミなどを除去するため表面を清掃する清掃装置として種
々のものが提案されている。例えば、ウエブ等の塗布基
材の表面に不織布などクリーナを接触せしめ摩擦によっ
て塵埃を拭きとる方法、超音波を利用して塗布基材面か
ら塵埃を浮き上がらせ、これら異物を飛散させ、周囲の
空気を吸引して塵埃等を除去する非接触方法などが知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記問題点
を解決するために、バックアップロールおよびガイドロ
ールとしての機能を充分に果たすべく、極めて振れが少
ないバックアップロールと塗布装置との位置、塗布装置
の塗布前の塗布基材のクリーナや塗布基材搬送のための
基材押圧用(グリップロール)またはサクションロール
等の従来必要とした付属品も必要とせず、簡易なノズル
塗布装置を提供するものである。
【0006】特に、長尺薄膜フイルム等の塗布基材の塗
布面に付着した塵埃などを除去する清掃装置として、塗
布基材表面に不織布を接触せしめる方法が知られるが、
この方法では被搬送物が柔らかい軟質性の薄物である場
合、その表面の清拭作業に際して表面に傷を付けること
があったり、表面の塵を充分に除去できない等の欠点が
ある。また、特に、不織布などの拭作業では大きなゴミ
しか除去できなかった。また、超音波による振動を与え
る方法では搬送物の表面より吸引する場合の吸引力に制
限があり、充分な清掃は望めなかった。更に、超音波方
式では超音波発生装置の底面と搬送ロール表面とのギャ
ップを小さくすることができず、そのため搬送帯表面の
吸引エアの圧力が小さくなり、搬送物表面の塵埃を充分
に除去できなかった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、非常に薄い樹脂フィルムでもガイドロールによる確
実な搬送ができるノズル塗布装置を提供するものであ
る。また、被処理塗布基材面と処理部材との隙間(ギャ
ップ)を非常に狭くしたり、かつ、精密にしかも簡単に
調整でき、塗布基材の種類に適した圧力流体の噴出力と
磁性部材の磁力とのバランスにより、塗布基材を塗布す
るノズル塗布装置を提供するものである。更に、その他
の目的とするところは連続移送されている塗布基材の表
面および裏面を傷めることなく、非接触で塗布基材の表
面に付着した塵埃を確実に除去しながら塗布できるノズ
ル塗布装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、塗布基材面に接触して回転し、回転軸が移動
可能に支持された上流側と下流側に配置されたガイドロ
ールと、この二個のガイドロール間に配置され、塗布基
材の幅に近似した広幅で、塗布基材の裏面に接触しなが
ら移送案内し、回動自在に軸支されたバックアップロー
ルとを備え、これら搬送ロールに接触しながら搬送され
る塗布基材の塗布面に前記バックアップロールと対向す
る位置に塗布ノズルを配置した塗布装置において、前記
バックアップロールの円弧面に近接して配置され、この
円弧面に対向する凹面を形成した磁性体を内蔵し、前記
バックアップロールの長手方向に開口し、このバックア
ップロールの弧面に対向する面側に圧縮流体を噴出する
噴出スリットを備え、かつ、上流側と下流側の外壁の内
側または外側面に沿って排気ダクトを備え、前記バック
アップロールの弧面に対向する位置が調整可能にベース
に固定した磁石保持台と、前記バックアップロールと前
記磁石保持台の円弧面との間に移送される塗布基材の下
流側に前記磁石保持台と近接して配置し、塗布液を流出
する流出口を塗布基材側に備えるとともにこの流出口に
隣接して表面平滑部材を備え、塗布基材の塗布面との接
触角が制御可能である塗布ノズルとからなり、塗布基材
が上流側ガイドロールから前記バックアップロールと前
記磁石保持台の磁性体の円弧面との間を通過し、前記塗
布ノズルの塗布面を経て下流側ガイドロールに案内さ
れ、前記磁石保持台に設けた噴出スリットから噴出する
圧縮流体によって前記バックアップロール側に圧接され
ながら移送する塗布基材表面が前記塗布ノズルから流出
する塗布液によって塗布されることを特徴とする構成と
した。
【0009】また、圧縮流体の噴出スリットから噴出す
る圧力流体として種々の流体物質が利用することができ
る。例えば、通常の圧縮空気を噴出させた場合には柔ら
かい表面を備えた塗布基材の移送装置に適している。こ
のように塗布基材表面を処理するに際して、磁石保持台
内に配置した磁性部材とバックアップロールとの磁気的
吸引力と圧縮流体の噴出力によって間隙を調整して、一
定の微小間隙が形成され、安定した塗布斑のない円滑な
塗布が可能である。更に、前記バックアップロールを支
持する前記磁石保持台が中央部分の圧縮流体の噴出スリ
ットの上流側および下流側の両側に強磁石を配置して、
このバックアップロールをこの磁力に抗して圧縮流体の
噴出圧で浮揚させた状態でバックアップロールを回転し
て塗布基材を搬送することにより、高速回転のバックア
ップロールの軸振れを防止して、更に、精度良く塗布基
材を塗布する構成である。
【0010】
【作用】本発明のノズル塗布装置によれば、バックアッ
プロールに対向して配置した磁性体と圧縮流体の噴出ス
リットとを備えた磁石保持台により、移送する塗布基材
を貫通した磁力束によりバックアップロールが磁石保持
台に吸引されるが、噴出スリットから噴出する圧縮流体
により浮き上がり、バックアップロールと磁石保持台と
の間の微小関係を維持し、塗布ノズルによって塗布液が
塗布基材面に塗布される。塗布基材は、圧縮流体によっ
てバックアップロール側に押圧され、このバックアップ
ロール面に塗布基材の裏面が接触して移動するから確実
に安定して移送され、また、塗布基材面に圧縮流体を吹
き付け、塗布基材面に付着した塵埃を空気中に散逸せし
めるから確実に塵埃を吹き飛ばし、この散逸した塵埃な
どを周囲のエアとともに強制的に吸引して排気すること
ができるから塗布基材表面の清掃が確実に行うことがで
きる。
【0011】また、磁石保持台の噴出スリットから噴出
する圧縮空気は塗布基材面の上流側と下流側に設けた排
気ダクトを経て簡単に排出される。この時のバックアッ
プロールと磁石保持台との間隔(ギャップ)は噴出スリ
ットから噴出する噴出流体の圧力によって調整すること
ができる。例えば、数ミクロンから数百ミクロンに調整
する。
【0012】更に、磁石保持台の電磁石または永久磁石
によりバックアップロールは支持され、噴出スリットか
ら噴出する圧縮流体の圧力により間隙は調整されて任意
の位置で安定し、磁石保持台とバックアップロール面と
の間は常に一定の微小の間隙をもって維持できる。従っ
て、塗布基材の張力変動やバックアップロールの機械加
工精度に起因するバックアップロールの偏心や振動を押
さえ、かつ、安定したバックアップロールの回転が可能
である。また、バックアップロールと塗布基材との接触
位置の下流側で塗布ノズルが配置されるから塗布ノズル
の上流側リップと塗布基材との微小間隙を形成するため
塗布液の回り込みが防止されるばかりでなく、同伴空気
層の侵入も阻止することができ、同伴空気層による塗布
斑を防止することができる。更に、前記磁石保持台の下
流側に設けた排気ダクトを、この磁石保持台と塗布ノズ
ルとの間に形成して塵埃等が塗布液に混入するのを防止
できる。
【0013】
【実施例】図1はこの発明のノズル塗布装置の第1実施
例の使用状態を示す断面図である。図2は図1の塗布装
置の流出口部分の拡大断面図、図3はこの発明のノズル
塗布装置の使用態様を示す第2の実施例の概略図、図4
はこの発明のノズル塗布装置の使用態様を示す第3の実
施例の概略図である。以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0014】1は所定の抱角度で塗布基材Fを移送案内
するバックアップロールで真円度、円筒度の仕上げが高
精度に加工されている。このバックアップロール1は軸
支部分で装置本体のベース2に固着した保持台3に回転
自在に支持されている。このバックアップロール1が先
に出願人が提案した特開平5ー149336号公報に記
載される流体軸受、例えば、バックアップロール1を支
持する保持台3の中央部分に圧縮流体の噴出ノズルを配
置し、前記バックアップロールの軸に直交する方向の噴
出の両側に磁石を配置してバックアップロールを浮揚さ
せ、浮遊させた状態で回転させるように構成される。こ
のバックアップロール1は図示しない駆動装置によって
回動するか、表面で移送される塗布基材Fとの摩擦によ
って回動するものでもよい。このバックアップロール1
の回転軸の両端は装置本体に軸支され、装置本体の長孔
に遊嵌され、このバックアップロール1は、対向する保
持台3から隔離移動自在になっている。
【0015】このバックアップロール1は塗布基材Fの
上流側のガイドロール15と下流側のガイドロール16
との間に配置されている。これらガイドロール15,1
6はそれぞれ装置本体に回動自在に軸支され、この下流
側のガイドロール16は軸支部分が移動可能になってお
り、バックアップロール1の移動のときに共に移動する
こともできる(図1の点線のB点位置)。
【0016】保持台3は非磁性体で形成され、前記バッ
クアップロール1の長手方向に延長し、上面がバックア
ップロール1の円弧面に対向して凹面を形成した継鉄6
が埋設してある。この継鉄6は、積層珪素鋼、ムク鉄材
や鋳鉄鋼等の磁性体であり、この凹面を形成した継鉄6
内部に電磁コイル8が巻回してあり、この電磁コイル8
に電力供給することにより電磁石を構成する。この継鉄
6の中央部分には圧縮空気を供給する供給孔9および対
向するバックアップロール1面に向けて噴出するように
噴出スリット7が設けられている。この圧縮流体の噴出
圧力によりバックアップロール1は浮き上がり保持台3
との間に間隙4を形成する。この噴出スリット7から噴
出される圧縮空気は図示しない空気清浄器から清浄され
て供給される。この保持台3の継鉄6の磁力によってバ
ックアップロール1が磁力吸引支持されるように形成し
てある。
【0017】この保持台3の上流側と下流側との外壁5
と継鉄6との隙間に排気ダクト10が形成され、噴出ス
リット7から噴出した圧縮空気が塗布基材Fの上流側と
下流側とに振り分けられこの排気ダクト10から排出さ
れる。これら排気ダクト10は保持台3の外壁の外部に
形成してもよく、特に、下流側の排気ダクト10は保持
台10の外壁と塗布ノズル11の上流側リップ17との
間に形成して、塵埃等を含んだエアを排出するようにし
て塗布面に対する影響を排除する。前記噴出スリット7
はバックアップロール1の長手幅方向に延長して圧縮流
体が塗布基材F面に噴出するように設けられているが、
スリット形状ではなく、バックアップロール1の弧面に
対向する凹面を形成した微小孔を有する板材を噴出口に
配置してもよく、また、噴出口に多孔質物体を埋蔵し、
この多孔質物体面から圧縮流体を噴出させるものでもよ
い。この圧力流体を噴出する幅は、バックアップロール
1の幅より狭く、塗布基材Fの幅より広い位であるのが
好ましい。
【0018】前記噴出スリット7へはコンプレッサなど
により加圧され、更に、水分やゴミをなどを除去したク
リーンなエアなどの圧縮流体が供給される。この保持台
3の上流側と下流側との外壁5の内側で前記継鉄6との
間に排気ダクト10を設けるか、この外壁5の外側に排
気ダクト10を形成してもよい。
【0019】このように構成されるノズル塗布装置は、
圧縮流体を保持台3の供給孔9へ供給し、中央に配置さ
れた噴出スリット7から圧縮流体を塗布基材Fの表面に
噴出するので塗布基材Fはバックアップロール1の表面
に押圧される。このとき噴出スリット7の近傍に配置し
た磁性部材である継鉄6の磁力の関係で塗布基材Fはバ
ックアップロール1の表面に圧接して案内されて移送さ
れる。
【0020】この塗布基材F表面に噴出スリット3より
噴出する圧縮流体は圧縮空気であってもよく、この噴出
圧力によってバックアップロール1が浮揚し、保持台3
とバックアップロール1との間隙4が維持され、非接触
状態で塗布基材Fは搬送される。このとき圧縮空気は塗
布基材Fの表面に付着した塵埃を吹き飛ばし、かつ、周
辺の空気は流体通路を経由して排気ダクト10より強制
的に吸引されて排気され、そのため塗布基材F表面に付
着した塵埃は確実に清掃される。下流側に配置した塗布
ノズル11によって塗布液が塗布される。保持台3の継
鉄6の中央に設けた噴出スリット7より吐出された圧縮
空気はバックアップロール1の周方向に抱かれた塗布基
材Fに沿って上流側および下流側の排気ダクト10を経
由して排出される。
【0021】図面に示す実施例のノズル塗布装置は、継
鉄6に電磁コイル8を巻回した電磁石を使用するもので
あるが、この磁石は永久磁石を配置することもできる。
しかし、電磁コイル8に流れる電流を変化させることに
より磁力を連続的に変化させることができ、バックアッ
プロール1の位置調整には電磁石が制御し易い。これに
よって塗布基材Fの表面に噴出する圧縮流体の圧力が一
定であれば、バックアップロール1と保持台3との間隙
4(ギャップ)を変化させることも可能である。更に、
塗布基材Fの接続部分の継ぎ目が通過するときに間隙4
を広げることにより一時的に逃げを設けることもでき
る。また、保守点検に際して電磁コイルの電流を零にす
ることにより、簡単にバックアップロール1または保持
台3を相互に移動させて両者を離隔することができる。
例えば、図1の点線で示されるように、バックアップロ
ール1の軸心をA点からB点に移動させることにより、
保持台3の面や塗布ノズル11の各上流側、下流側リッ
プ面の清掃など簡単にできる。
【0022】前記保持台3の下流側に塗布ノズル11を
配置し、塗布液を供給する供給孔12が下部に設けら
れ、所定圧力で塗布液が供給される。この塗布ノズル1
1は供給された塗布液は上流側リップ17と下流側リッ
プ18との間に形成される流出口13より吐出され、下
流側のリップ18に固設した表面平滑部材14によって
塗布基材F面に塗布された塗布液の塗布面が平滑にされ
る。この塗布ノズル11は図2および図3に示すように
バックアップロール1の塗布基材Fに対する角度を変更
させることもできる。すなわち、塗布基材Fに対して垂
直(約90度)に塗布ノズル11の流出口13を配置し
てもよく、45度に変更してもよい。また、図3のよう
に保持台3と一体に移動させて、塗布面を接線方向に位
置させてもよい。このように塗布ノズル11の位置を変
化させても塗布斑の発生は生じない。また、バックアッ
プロール1を中心に保持台3の水平となる位置は如何な
る角度でも良い。この発明に使用されるノズル塗布装置
の保持台3として出願人が先に出願した特開平5ー14
9336号公報に記載される流体軸受装置の構造を利用
する。
【0023】この発明のノズル塗布装置は、塗布ノズル
11の流出口13がバックアップロール1と下流側のガ
イドロール16との間に配置され、しかも、上流側と下
流側のガイドロール15,16の中間位置ではなく、バ
ックアップロール1から塗布基材Fが剥離される位置で
塗布されるから、塗布ノズル11の流出口13を塗布基
材F表面に近接させることができ、塗布基材F面を上流
側リップ17に接触させる必要もない。噴出スリット7
からの噴出空気によって塗布基材Fをバックアップロー
ル1の表面に圧接させることができる。また、バックア
ップロールは極めて精度が高く1μ以下の振れ精度を維
持出来、且つ空気圧と磁力のバランスにより上流側リッ
プ17と塗布基材Fとの間隙を0.1μ以下の単位で調
整維持の可能なため、上流側リップ17からの同伴空気
層の侵入を防止する、ことができ、この同伴空気による
厚み等の塗布斑を防止することができる。しかも空気層
の厚みも極少かつ、均一に調整することができる。この
バックアップロール1の交換はバックアップロール1を
塗布面に対して垂直に移動させて保持台3から離し、交
換することができる。
【0024】一方、塗布ノズル11の流出口13の下流
側はガイドロール16の位置を移動させることにより塗
布基材Fの塗布状態に応じて塗布基材Fと表面平滑部材
14との接触角を精密に可変することができる。保持台
3の噴出スリット7から噴出する圧縮空気によりバック
アップロール1を浮遊させて安定した状態で回転させて
いるが、この圧縮空気は上流および下流側に配置した排
気ダクト10から排出されるので、塗布ノズル11の塗
布条件には影響を与えない。そして、バックアップロー
ル1表面に塗布基材F(紙、樹脂性フィルム、布、薄い
金属等)を一定角度をもって接触させて搬送し、印刷機
等の一部として利用することもできる。
【0025】この場合、バックアップロール1と保持台
3との間隙4に塗布基材Fが介在することとなるが、こ
の塗布基材Fが金属箔、紙、フィルム等であれば、この
塗布基材Fの表面と塗布ノズルの塗布面との間隙が維持
される。特に、塗布ノズル11の上流側リップと塗布基
材Fとの微小間隙が維持されるから、塗布基材Fの移送
に伴う同伴空気層の侵入を防止することができる。
【0026】
【実験例】図1に示す実施例について説明する。このノ
ズル塗布装置の各条件は以下のうようにして薄膜フイル
ムであるポリエステルフィルムを塗布基材として使用し
た。 電磁コイル 供給電力 DC 60A 圧縮流体 圧縮空気圧 6Kgf/cm2 流量 230l/MIN バックアップロール 径φ 20cm 長さ 50cm 振れ 6.5μm バックアップ押圧力 660Kg 磁力吸引力 660Kg 間隙 約 7μm 塗布基材 ポリエステルフイルム 厚 5μm 幅 33cm 塗布素材 カーボン塗料 粘度 500cps 塗布速度 50m/MIN 塗布厚み 5μ(乾燥厚) 塗布精度 5±0.11μm 良好 ダクト吸引力 −200 mAq この実験装置において、極めて良好な塗布製品が得られ
た。また長時間運転のときにもゴミなどの付着原因よる
縦筋の発生もなく安定した塗布が行われた。
【0027】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
のような効果がある。バックアップロールが保持台の継
鉄の磁気的吸引力と噴出スリットからの圧縮空気の圧力
とにより保持台から浮き上がらせ、このバックアップロ
ール面の塗布基材Fを非接触状態で、均一な微小間隙を
一定に維持するため、このバックアップロールの撓み、
振れの発生を抑制する。そのため、従来の塗布装置に比
較してバックアップロールの撓み、振れの発生による塗
布斑を防止することができるから樹脂フィルムのような
薄膜物に対する流体塗布が可能となる。また、バックア
ップロールの浮揚状態が安定することによりバックアッ
プロール面上の塗布基材と塗布ノズルの上流側リップと
の微小間隙が維持されるから塗布基材の移送に伴う同伴
空気層の侵入を阻止することができる。
【0028】噴出スリット7から噴出される圧縮空気は
塗布基材Fを強制的にバックアップロール面に押圧する
ことになるから塗布基材Fのスリップを防止することが
できるとともに薄膜の塗布基材Fの皺などの発生を防止
することができる。そのため皺等による塗布斑の発生を
防止することができる。しかも、塗布基材Fの表面は圧
縮空気の噴圧により清掃され、この噴出した空気は上流
側、下流側の排気ダクトから排出されるため、塗布基材
Fの表面に付着した頑固な塵埃も容易に剥離拭出されて
外部に排気されるから、間隙の狭いノズル塗布機で問題
となる表面平滑部材での塗布故障、周辺に付着して発生
する縦スジ等の塗布故障を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明ノズル塗布装置の第1実施例の使用状
態を示す断面図である。
【図2】図1の塗布装置の流出口部分の拡大断面図であ
る。
【図3】この発明のノズル塗布装置の使用態様を示す第
2の実施例の概略図である。
【図4】この発明のノズル塗布装置の使用態様を示す第
3の実施例の概略図である。
【符号の説明】
1:バックアップロール 2:ベース 3:保持台 4:間隙(保持台とバックアップロールとの) 5:外壁 6:継鉄 7:噴出スリット 8:電磁コイル 9:供給孔 10:排気ダクト 11:塗布ノズル 12:供給孔 13:流出口 14:表面平滑部材 15:ガイドロール 16:ガイドロール 17:上流側リップ 18:下流側リップ F:塗布基材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布基材面に接触して回転し、回転軸が
    移動可能に支持された上流側と下流側に配置されたガイ
    ドロールと、この二個のガイドロール間に配置され、塗
    布基材の幅に近似した広幅で、塗布基材の裏面に接触し
    ながら移送案内し、回動自在に軸支されたバックアップ
    ロールとを備え、これら搬送ロールに接触しながら搬送
    される塗布基材の塗布面に前記バックアップロールと対
    向する位置に塗布ノズルを配置した塗布装置において、 前記バックアップロールの円弧面に近接して配置され、
    この円弧面に対向する凹面を形成した磁性体を内蔵し、
    前記バックアップロールの長手方向に開口し、このバッ
    クアップロールの弧面に対向する面側に圧縮流体を噴出
    する噴出スリットを備え、かつ、上流側と下流側の外壁
    の内側面に沿って排気ダクトを備え、前記バックアップ
    ロールの弧面に対向する位置が調整可能にベースに固定
    した磁石保持台と、 前記バックアップロールと前記磁石保持台の円弧面との
    間に移送される塗布基材の下流側に前記磁石保持台と近
    接して配置し、塗布液を流出する流出口を塗布基材側に
    備えるとともにこの流出口に隣接して表面平滑部材を備
    え、塗布基材の塗布面との接触角が制御可能である塗布
    ノズルと、からなり、塗布基材が上流側ガイドロールか
    ら前記バックアップロールと前記磁石保持台の磁性体の
    円弧面との間を通過し、前記塗布ノズルの塗布面を経て
    下流側ガイドロールに案内され、前記磁石保持台に設け
    た噴出スリットから噴出する圧縮流体によって前記バッ
    クアップロール側に圧接されながら移送する塗布基材表
    面が前記塗布ノズルから流出する塗布液によって塗布さ
    れることを特徴とする薄膜物・布地等のノズル塗布装
    置。
  2. 【請求項2】塗布基材が前記バックアップロールから離
    れた直後の位置に前記塗布ノズルを配置して塗布基材表
    面に塗布液を塗布することを特徴とする請求項1記載の
    薄膜物・布地等のノズル塗布装置。
  3. 【請求項3】前記磁石保持台の内部に配置された前記磁
    性体が、電線コイルを巻回した継鉄等の磁化可能な磁性
    物質からなる電磁石であることを特徴とする請求項1,
    2記載の薄膜物・布地等のノズル塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記磁性体の中央部分に圧縮流体の噴出
    用の前記噴出スリットが配置され、塗布基材面側に噴出
    した圧縮流体が上流側と下流側に配置されている前記排
    気ダクトから排出される前記磁石保持台を形成したこと
    を特徴とする請求項1,2および3記載の薄膜物・布地
    等のノズル塗布装置。
  5. 【請求項5】前記圧縮流体が圧縮空気であることを特徴
    とする請求項1,2,3および4記載の薄膜物・布地等
    のノズル塗布装置。
  6. 【請求項6】前記バックアップロールの軸受として前記
    磁石保持台が、中央に設けた圧縮流体噴出スリットの上
    流側と下流側の両側に前記バックアップロール面を吸引
    する強磁石を配置し、この磁石磁力に抗して前記圧縮流
    体の噴出圧力により前記バックアップロールを浮揚回転
    させる流体軸受装置を利用したことを特徴とする請求項
    1,2,3および4記載の薄膜物・布地等のノズル塗布
    装置。
  7. 【請求項7】前記磁石保持台の下流側の排気ダクトが、
    この磁石保持台の外壁と塗布ノズルとの間に配置され、
    噴出スリットから噴出する圧縮空気を排気ダクトから吸
    引して、塵埃等を除去することを特徴とする請求項1,
    2および3記載の薄膜物・布地等のノズル塗布装置。
JP31651494A 1994-12-20 1994-12-20 薄膜物・布地等のノズル塗布装置 Ceased JPH08168708A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001033229A (ja) * 1999-07-26 2001-02-09 Berumateikku Hanbai Kk 非接触流体測定装置

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JP2001033229A (ja) * 1999-07-26 2001-02-09 Berumateikku Hanbai Kk 非接触流体測定装置

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