JPH08168113A - 運転走行パターン修正装置 - Google Patents
運転走行パターン修正装置Info
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- JPH08168113A JPH08168113A JP30896594A JP30896594A JPH08168113A JP H08168113 A JPH08168113 A JP H08168113A JP 30896594 A JP30896594 A JP 30896594A JP 30896594 A JP30896594 A JP 30896594A JP H08168113 A JPH08168113 A JP H08168113A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】最適なモデル走行パターンに近いパターンで実
システムを運転するために、モデル走行パターンを修正
できる運転走行パターン修正装置を提供する。 【構成】最適なモデル走行パターンを目標として実走行
させたときに生じた速度誤差とモデル走行パターンデー
タとを入力して速度誤差を解消させる方向にモデル走行
パタ−ンにおける加減速度領域のデータを修正した一段
階修正走行パタ−ンを求める手段21,22,23,2
4,25と、一段階修正走行パターンとモデル走行パタ
ーンとの間の走行時間変化量に対応させて一段階修正走
行パターンにおける定速度領域のデータを修正した二段
階修正走行パターンを求める手段26,27,28と、
二段階修正走行パターンにおける各領域の境界点データ
を修正した三段階修正走行パターンのデータを修正済走
行パターンデータとして出力する手段29,30,31
とを備えている。
システムを運転するために、モデル走行パターンを修正
できる運転走行パターン修正装置を提供する。 【構成】最適なモデル走行パターンを目標として実走行
させたときに生じた速度誤差とモデル走行パターンデー
タとを入力して速度誤差を解消させる方向にモデル走行
パタ−ンにおける加減速度領域のデータを修正した一段
階修正走行パタ−ンを求める手段21,22,23,2
4,25と、一段階修正走行パターンとモデル走行パタ
ーンとの間の走行時間変化量に対応させて一段階修正走
行パターンにおける定速度領域のデータを修正した二段
階修正走行パターンを求める手段26,27,28と、
二段階修正走行パターンにおける各領域の境界点データ
を修正した三段階修正走行パターンのデータを修正済走
行パターンデータとして出力する手段29,30,31
とを備えている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、列車の自動運転制御装
置等に組込むのに適した運転走行パターン修正装置に関
する。
置等に組込むのに適した運転走行パターン修正装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、列車の運転制御は、多様な状況
に対する制御知識を持った熟練運転手によって行われて
いる。しかし、最近では恒常的な労働力不足あるいは熟
練運転手育成の困難さといった問題に対処するために、
列車を自動運転するための自動運転制御装置の開発が盛
んに行われている。特に、種々の状況に対応して乗り心
地を維持するために、適応制御やファジイ制御を応用し
た自動運転制御装置の開発が盛んである。
に対する制御知識を持った熟練運転手によって行われて
いる。しかし、最近では恒常的な労働力不足あるいは熟
練運転手育成の困難さといった問題に対処するために、
列車を自動運転するための自動運転制御装置の開発が盛
んに行われている。特に、種々の状況に対応して乗り心
地を維持するために、適応制御やファジイ制御を応用し
た自動運転制御装置の開発が盛んである。
【0003】ところで、自動運転制御装置では、予め決
定されたモデル走行パターンにしたがった運転制御を行
わせるために、モデル走行パターンを発生する走行パタ
ーン発生装置を備えている。走行パターン発生装置は、
線路条件や車両性能を考慮して数値計算などによって求
めた最適なモデル走行パターンを記憶装置に記憶させお
き、それを走行位置に対応させて読み出すことによって
目標値を発生させている。
定されたモデル走行パターンにしたがった運転制御を行
わせるために、モデル走行パターンを発生する走行パタ
ーン発生装置を備えている。走行パターン発生装置は、
線路条件や車両性能を考慮して数値計算などによって求
めた最適なモデル走行パターンを記憶装置に記憶させお
き、それを走行位置に対応させて読み出すことによって
目標値を発生させている。
【0004】しかしながら、走行パターン発生装置で発
生するモデル走行パターンは、予め想定された条件下で
計算によって求めた最適なパターンであるため、このモ
デル走行パターンを使って実システムを自動運転制御し
ようとしても、実システムとの条件の違いが現れて良好
な制御を行えない場合が多い。特に、加速領域や減速領
域では、計算時に用いた、たとえば遅れ要素と実システ
ムの遅れ要素との違いによる影響が現れ、モデル走行パ
ターン通りの運転が困難となり、乗り心地に影響が現れ
るばかりか、走行に要する時間にも影響が現れる。した
がって、実システムの走行パターンを当初のモデル走行
パターン、つまり計算によって求めた最適なモデル走行
パターンに近付けるように、モデル走行パターンそのも
のを何等かの手段で修正する必要がある。この場合、モ
デル走行パターンの修正に多くの実行時間を必要とする
と、頻繁な修正あるいは実時間制御への対応が難しくな
る。このため、実システムに対応させてモデル走行パタ
ーンそのものを迅速に修正できる運転走行パターン修正
装置の出現が望まれている。
生するモデル走行パターンは、予め想定された条件下で
計算によって求めた最適なパターンであるため、このモ
デル走行パターンを使って実システムを自動運転制御し
ようとしても、実システムとの条件の違いが現れて良好
な制御を行えない場合が多い。特に、加速領域や減速領
域では、計算時に用いた、たとえば遅れ要素と実システ
ムの遅れ要素との違いによる影響が現れ、モデル走行パ
ターン通りの運転が困難となり、乗り心地に影響が現れ
るばかりか、走行に要する時間にも影響が現れる。した
がって、実システムの走行パターンを当初のモデル走行
パターン、つまり計算によって求めた最適なモデル走行
パターンに近付けるように、モデル走行パターンそのも
のを何等かの手段で修正する必要がある。この場合、モ
デル走行パターンの修正に多くの実行時間を必要とする
と、頻繁な修正あるいは実時間制御への対応が難しくな
る。このため、実システムに対応させてモデル走行パタ
ーンそのものを迅速に修正できる運転走行パターン修正
装置の出現が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、列車等の
走行車を自動運転制御する制御系を実現するには、予め
想定された条件下で計算によって求めた最適なモデル走
行パターンに近いパターンに実システムを運転するため
に、実システムに合せてモデル走行パターンそのものを
迅速に修正できる運転走行パターン修正装置を必要とす
る。そこで本発明は、上述した要望を満たすことができ
る運転走行パターン修正装置を提供することを目的とし
ている。
走行車を自動運転制御する制御系を実現するには、予め
想定された条件下で計算によって求めた最適なモデル走
行パターンに近いパターンに実システムを運転するため
に、実システムに合せてモデル走行パターンそのものを
迅速に修正できる運転走行パターン修正装置を必要とす
る。そこで本発明は、上述した要望を満たすことができ
る運転走行パターン修正装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る運転走行パターン修正装置では、運転
走行モデル上で得られた最適なモデル走行パターンを目
標として実走行を行わせたときに生じた速度誤差を求め
る速度誤差検出手段と、前記速度誤差と前記モデル走行
パターンのデータとを入力して上記速度誤差を解消させ
る方向に上記モデル走行パタ−ンにおける加減速度領域
のパターンデータを修正した一段階修正走行パタ−ンを
求める手段と、前記一段階修正走行パターンと前記モデ
ル走行パターンとの間の走行時間変化量を求め、この変
化量に対応させて上記一段階修正走行パターンにおける
定速度領域のパターンデータを修正した二段階修正走行
パターンを求める手段と、前記二段階修正走行パターン
における各領域の境界点データを修正した三段階修正走
行パターンを求め、この三段階修正走行パターンのデー
タを修正済走行パターンデータとして出力する手段とを
備えている。
に、本発明に係る運転走行パターン修正装置では、運転
走行モデル上で得られた最適なモデル走行パターンを目
標として実走行を行わせたときに生じた速度誤差を求め
る速度誤差検出手段と、前記速度誤差と前記モデル走行
パターンのデータとを入力して上記速度誤差を解消させ
る方向に上記モデル走行パタ−ンにおける加減速度領域
のパターンデータを修正した一段階修正走行パタ−ンを
求める手段と、前記一段階修正走行パターンと前記モデ
ル走行パターンとの間の走行時間変化量を求め、この変
化量に対応させて上記一段階修正走行パターンにおける
定速度領域のパターンデータを修正した二段階修正走行
パターンを求める手段と、前記二段階修正走行パターン
における各領域の境界点データを修正した三段階修正走
行パターンを求め、この三段階修正走行パターンのデー
タを修正済走行パターンデータとして出力する手段とを
備えている。
【0007】なお、前記モデル走行パターンは、数値計
算で求められた最適な走行曲線を加速、減速、定速領域
などの特徴領域毎に分割し、かつそれぞれの領域の曲線
を複数の直線近似で表現したものが好ましい。また、前
記一段階修正走行パタ−ンを求める手段は、修正量をフ
ァジィ推論により求める構成が好ましい。
算で求められた最適な走行曲線を加速、減速、定速領域
などの特徴領域毎に分割し、かつそれぞれの領域の曲線
を複数の直線近似で表現したものが好ましい。また、前
記一段階修正走行パタ−ンを求める手段は、修正量をフ
ァジィ推論により求める構成が好ましい。
【0008】
【作用】運転走行モデル上で得られた最適なモデル走行
パターンを目標として実走行を行わせたとき、計算で用
いた定数と実システムの定数との違い等によって、最適
なモデル走行パターンに近いパターンで実システムを走
行させることができないときには、モデル走行パターン
そのものを修正することができる。したがって、運転走
行モデル上で得られた最適なモデル走行パターンを目標
として運転制御したときに起こり易い速度追従性の悪さ
や乗り心地の悪さを解消した最適な走行パターンに修正
できる。
パターンを目標として実走行を行わせたとき、計算で用
いた定数と実システムの定数との違い等によって、最適
なモデル走行パターンに近いパターンで実システムを走
行させることができないときには、モデル走行パターン
そのものを修正することができる。したがって、運転走
行モデル上で得られた最適なモデル走行パターンを目標
として運転制御したときに起こり易い速度追従性の悪さ
や乗り心地の悪さを解消した最適な走行パターンに修正
できる。
【0009】また、加減速区間のパターン修正によって
変化した走行時間の変化を定速走行区間のパターン修正
で吸収しているので、運転走行モデル上で得られた最適
なモデル走行パターンと同じ運転時間を保持することも
できる。
変化した走行時間の変化を定速走行区間のパターン修正
で吸収しているので、運転走行モデル上で得られた最適
なモデル走行パターンと同じ運転時間を保持することも
できる。
【0010】さらに、一段階修正走行パタ−ンを求める
手段として、修正量をファジィ推論により求める構成を
採用すると、簡単な手続きでパターンを修正することが
でき、修正時間を短縮化でき、実時間制御への応用が可
能となる。
手段として、修正量をファジィ推論により求める構成を
採用すると、簡単な手続きでパターンを修正することが
でき、修正時間を短縮化でき、実時間制御への応用が可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明の一実施例に係る運転走行パターン
修正装置を列車の自動運転制御装置に組込んだ例が示さ
れている。
る。図1には本発明の一実施例に係る運転走行パターン
修正装置を列車の自動運転制御装置に組込んだ例が示さ
れている。
【0012】図中1は制御される列車を示している。列
車1は制御器2の出力である操作量uによって運転制御
される。制御器2は、後述する目標速度発生器3から与
えられる目標速度v*と列車1の現在速度vとを入力し
て最適な操作量uを求め、これを列車1へ出力する。
車1は制御器2の出力である操作量uによって運転制御
される。制御器2は、後述する目標速度発生器3から与
えられる目標速度v*と列車1の現在速度vとを入力し
て最適な操作量uを求め、これを列車1へ出力する。
【0013】目標速度発生器3は、いわゆる走行パター
ン発生装置であって、当初、運転走行モデル上で計算に
よって得られた最適なモデル走行パターン、つまり列車
1の位置xと速度vとの最適な関係を示すパターンを記
憶している。この目標速度発生器3は、列車1の速度v
を積分器4で積分することによって得られた列車位置x
を入力し、この列車位置xに対応したモデル走行パター
ン上の速度(目標速度)v*を読出し、この信号を制御
器2に与える。
ン発生装置であって、当初、運転走行モデル上で計算に
よって得られた最適なモデル走行パターン、つまり列車
1の位置xと速度vとの最適な関係を示すパターンを記
憶している。この目標速度発生器3は、列車1の速度v
を積分器4で積分することによって得られた列車位置x
を入力し、この列車位置xに対応したモデル走行パター
ン上の速度(目標速度)v*を読出し、この信号を制御
器2に与える。
【0014】このような運転制御方式を採用しても、先
に説明したように、計算で用いた定数と実列車の定数と
の違い等によって、最適なモデル走行パターンに近いパ
ターンに列車1を走行させることはできない。
に説明したように、計算で用いた定数と実列車の定数と
の違い等によって、最適なモデル走行パターンに近いパ
ターンに列車1を走行させることはできない。
【0015】そこで、この例では目標速度発生器3に記
憶されている最適なモデル走行パターンを、次に述べる
運転走行パターン修正装置5によって実システムに適合
した走行パターンに修正するようにしている。すなわ
ち、最適なモデル走行パターンに近いパターンに列車1
を走行させることができるように、モデル走行パターン
そのものを運転走行パターン修正装置5によって修正す
るようにしている。
憶されている最適なモデル走行パターンを、次に述べる
運転走行パターン修正装置5によって実システムに適合
した走行パターンに修正するようにしている。すなわ
ち、最適なモデル走行パターンに近いパターンに列車1
を走行させることができるように、モデル走行パターン
そのものを運転走行パターン修正装置5によって修正す
るようにしている。
【0016】運転走行パターン修正装置5は、当初、目
標速度発生器3から読出された速度v*と列車1の現実
の速度vとの差を信号減算器6で求め、この信号減算器
6で得られた速度誤差Δvと目標速度発生器3が記憶し
ている最適なモデル走行パターン(修正前走行パター
ン)のデータとを入力し、後述する手法で最適なモデル
走行パターンを実システムに適合するように修正した修
正済走行パターン(修正後走行パターン)を生成し、目
標速度発生器3に記憶されている最適なモデル走行パタ
ーンを修正済モデル走行パターンで置換するように構成
されている。
標速度発生器3から読出された速度v*と列車1の現実
の速度vとの差を信号減算器6で求め、この信号減算器
6で得られた速度誤差Δvと目標速度発生器3が記憶し
ている最適なモデル走行パターン(修正前走行パター
ン)のデータとを入力し、後述する手法で最適なモデル
走行パターンを実システムに適合するように修正した修
正済走行パターン(修正後走行パターン)を生成し、目
標速度発生器3に記憶されている最適なモデル走行パタ
ーンを修正済モデル走行パターンで置換するように構成
されている。
【0017】運転走行パターン修正装置5は、図2に示
すように、たとえばマイクロプロセッサ11,メモリ1
2,インターフェース13などからなるマイクロコンピ
ュータを主体にして構成されており、機能ブロックで示
すと、図3に示す要素から構成されている。
すように、たとえばマイクロプロセッサ11,メモリ1
2,インターフェース13などからなるマイクロコンピ
ュータを主体にして構成されており、機能ブロックで示
すと、図3に示す要素から構成されている。
【0018】すなわち、運転走行パターン修正装置5
は、図3に示すように、目標速度発生器3に当初記憶さ
れていた修正前走行パターンのデータを記憶する第1の
走行パターンファイル21を備えている。
は、図3に示すように、目標速度発生器3に当初記憶さ
れていた修正前走行パターンのデータを記憶する第1の
走行パターンファイル21を備えている。
【0019】この第1の走行パターンファイル21に記
憶される修正前走行パターンのデータは、列車走行モデ
ルから数値演算によって求められた最適なモデル走行パ
ターンを加速、減速、定速などの特徴領域に分割した
後、それぞれの領域の走行パターンを近似した直線の始
点および傾きで表したデータである。
憶される修正前走行パターンのデータは、列車走行モデ
ルから数値演算によって求められた最適なモデル走行パ
ターンを加速、減速、定速などの特徴領域に分割した
後、それぞれの領域の走行パターンを近似した直線の始
点および傾きで表したデータである。
【0020】最適なモデル走行パタ−ンは、図4に示す
ように、列車位置xに対する列車速度vで表され、列車
の走行状態に応じて加速、減速、惰行領域等に区分され
ている。同図において、領域1,3は加速領域を示し、
領域2,4,6は惰行領域を示し、領域5,7は減速領
域を示している。各領域では数値計算による走行曲線が
最小二乗法などの手法によって直線で近似されている。
図中、Lijは領域iの第j番目の近似直線を、点Pijは
近似直線Lijの始点をそれぞれ表している。
ように、列車位置xに対する列車速度vで表され、列車
の走行状態に応じて加速、減速、惰行領域等に区分され
ている。同図において、領域1,3は加速領域を示し、
領域2,4,6は惰行領域を示し、領域5,7は減速領
域を示している。各領域では数値計算による走行曲線が
最小二乗法などの手法によって直線で近似されている。
図中、Lijは領域iの第j番目の近似直線を、点Pijは
近似直線Lijの始点をそれぞれ表している。
【0021】第1の走行パターンファイル21には、図
4に示す列車走行パタ−ンの近似直線Lijの開始点Pij
における列車位置xij、列車速度vijおよび直線傾きA
ijが図5に示すように領域毎に記録される。
4に示す列車走行パタ−ンの近似直線Lijの開始点Pij
における列車位置xij、列車速度vijおよび直線傾きA
ijが図5に示すように領域毎に記録される。
【0022】一方、運転走行パターン修正装置5は、第
1の走行パターンファイル21に記録されているデータ
を目標速度として実列車を制御した際に生じた速度誤差
を各特徴領域毎に積算したデータを記録する速度誤差フ
ァイル22を備えている。この速度誤差ファイル22に
は、図6に示す形で速度誤差データが記録される。
1の走行パターンファイル21に記録されているデータ
を目標速度として実列車を制御した際に生じた速度誤差
を各特徴領域毎に積算したデータを記録する速度誤差フ
ァイル22を備えている。この速度誤差ファイル22に
は、図6に示す形で速度誤差データが記録される。
【0023】速度誤差ファイル22に記録されたデータ
は、加減速度修正量推論手段23に与えられる。この加
減速度修正量推論手段23は、速度誤差データを入力と
してファジィルールスベース24に格納されているルー
ルにしたがって各特徴領域における走行パターンの傾き
の修正量を推論する。推論ルールはたとえば以下のよう
なものである。
は、加減速度修正量推論手段23に与えられる。この加
減速度修正量推論手段23は、速度誤差データを入力と
してファジィルールスベース24に格納されているルー
ルにしたがって各特徴領域における走行パターンの傾き
の修正量を推論する。推論ルールはたとえば以下のよう
なものである。
【0024】 Rule1 if △vi is Positive then △Αi =α Rule2 if △vi is Zero then △Αi =0 Rule3 if △vi is Negative then △Αi =−α ただし、△vi は領域iにおける速度誤差の積算値を表
し、△Αi は領域iの加減速度修正量を表し、αは正の
定数を表す。また,Positive、Zero、Negativeは、それ
ぞれファジィラベルを意味する。
し、△Αi は領域iの加減速度修正量を表し、αは正の
定数を表す。また,Positive、Zero、Negativeは、それ
ぞれファジィラベルを意味する。
【0025】加減速度修正量推論手段23で推論された
修正量は、加減速領域修正手段25に与えられる。この
加減速領域修正手段25は、加減速度修正量に基づいて
第1の走行パターンファイル21から読出した修正前走
行パターンのデータを各特徴領域毎に修正した一段階修
正走行パタ−ンのデータを出力する。
修正量は、加減速領域修正手段25に与えられる。この
加減速領域修正手段25は、加減速度修正量に基づいて
第1の走行パターンファイル21から読出した修正前走
行パターンのデータを各特徴領域毎に修正した一段階修
正走行パタ−ンのデータを出力する。
【0026】すなわち、この加減速領域修正手段25
は、加減速度修正量△Αi によって対象領域iに属する
全ての近似直線の傾きAijを下記のように修正する。 A′ij=Aij+△Ai …(1) さらに、各近似直線の境界点の速度が不連続にならない
ように各始点速度を下記のように再計算する。
は、加減速度修正量△Αi によって対象領域iに属する
全ての近似直線の傾きAijを下記のように修正する。 A′ij=Aij+△Ai …(1) さらに、各近似直線の境界点の速度が不連続にならない
ように各始点速度を下記のように再計算する。
【0027】 v′i,j+1 =A′ij(xi,j+1 −xi,j )+vi,j …(2) 以上の修正を行なって得た一段階修正走行パタ−ンのデ
ータは、第2の走行パターンファイル26に記録され
る。
ータは、第2の走行パターンファイル26に記録され
る。
【0028】一方、第1の走行パターンファイル21に
記録されている修正前走行パターンのデータと第2の走
行パターンファイル26に記録されている一段階修正走
行パタ−ンのデータとは走行時間変化量算出手段27に
入力される。この走行時間変化量算出手段27は、修正
前走行パターンのデータと一段階修正走行パタ−ンのデ
ータとより、下記の(3) 式を使って走行時間変化量ΔT
i を算出する。
記録されている修正前走行パターンのデータと第2の走
行パターンファイル26に記録されている一段階修正走
行パタ−ンのデータとは走行時間変化量算出手段27に
入力される。この走行時間変化量算出手段27は、修正
前走行パターンのデータと一段階修正走行パタ−ンのデ
ータとより、下記の(3) 式を使って走行時間変化量ΔT
i を算出する。
【0029】
【数1】
【0030】このようにして算出された走行時間変化量
ΔTi は、定速度領域修正手段28に与えられる。この
定速度領域修正手段28は、一段階修正走行パタ−ンに
よって修正された加減速領域の後に続く定速度領域kに
属するそれぞれの近似直線の始点速度vk,j を下記の
(4) 式にしたがって新たな始点速度v′k,j に修正し、
加減速領域のパターンを修正したことによって変化した
走行時間を補償した二段階修正走行パタ−ンを生成す
る。
ΔTi は、定速度領域修正手段28に与えられる。この
定速度領域修正手段28は、一段階修正走行パタ−ンに
よって修正された加減速領域の後に続く定速度領域kに
属するそれぞれの近似直線の始点速度vk,j を下記の
(4) 式にしたがって新たな始点速度v′k,j に修正し、
加減速領域のパターンを修正したことによって変化した
走行時間を補償した二段階修正走行パタ−ンを生成す
る。
【0031】
【数2】
【0032】生成された二段階修正走行パタ−ンのデー
タは、第3の走行パターンファイル29に記録される。
この二段階修正走行パタ−ンのデータは、境界点修正手
段30に与えられる。この境界点修正手段30は、修正
対象となっていた加減速領域とそれに続く定速度領域の
境界点、すなわち各特徴領域の境界点が一致していない
場合には境界点の再計算を行ない、定速度領域の新たな
開始点(x″k,1 、v″k,1 )を下記の(5) ,(6) 式に
したがって算出し、この算出結果に基づいて二段階修正
走行パタ−ンのデータを修正した三段階修正走行パタ−
ンのデータを生成する。
タは、第3の走行パターンファイル29に記録される。
この二段階修正走行パタ−ンのデータは、境界点修正手
段30に与えられる。この境界点修正手段30は、修正
対象となっていた加減速領域とそれに続く定速度領域の
境界点、すなわち各特徴領域の境界点が一致していない
場合には境界点の再計算を行ない、定速度領域の新たな
開始点(x″k,1 、v″k,1 )を下記の(5) ,(6) 式に
したがって算出し、この算出結果に基づいて二段階修正
走行パタ−ンのデータを修正した三段階修正走行パタ−
ンのデータを生成する。
【0033】
【数3】
【0034】生成された三段階修正走行パタ−ンのデー
タは第4の走行パターンファイル31に記録される。そ
して、この三段階修正走行パタ−ンのデータが、修正済
走行パタ−ン(修正後走行パターン)のデータとして前
述した目標速度発生器3に与えられ、目標速度発生器3
に記録されているモデル走行パターンと置換される。
タは第4の走行パターンファイル31に記録される。そ
して、この三段階修正走行パタ−ンのデータが、修正済
走行パタ−ン(修正後走行パターン)のデータとして前
述した目標速度発生器3に与えられ、目標速度発生器3
に記録されているモデル走行パターンと置換される。
【0035】したがって、以後、上述した修正済走行パ
タ−ンのデータによって列車1が制御されることにな
る。図7には上述した走行パターンの修正処理の手順が
示されている。ステップP3〜P7を経由して全ての加減速
領域を対象とした走行パターンの修正が行われる。
タ−ンのデータによって列車1が制御されることにな
る。図7には上述した走行パターンの修正処理の手順が
示されている。ステップP3〜P7を経由して全ての加減速
領域を対象とした走行パターンの修正が行われる。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。上記実施例は列車の自動運転制御装置に組
込んだ例であるが、モデル走行パターンを用いて運転制
御される自走車全般に適用できることは勿論である。
のではない。上記実施例は列車の自動運転制御装置に組
込んだ例であるが、モデル走行パターンを用いて運転制
御される自走車全般に適用できることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
運転走行モデル上で得られた最適なモデル走行パターン
に近いパターンで実システムを走行させることができる
ように、モデル走行パターンそのものを修正することが
でき、速度追従性の悪さや乗り心地の悪さを解消した最
適な走行パターンに修正できる。
運転走行モデル上で得られた最適なモデル走行パターン
に近いパターンで実システムを走行させることができる
ように、モデル走行パターンそのものを修正することが
でき、速度追従性の悪さや乗り心地の悪さを解消した最
適な走行パターンに修正できる。
【0038】また、加減速区間のパターン修正によって
変化した走行時間の変化を定速走行区間のパターン修正
で吸収しているので、運転走行モデル上で得られた最適
なモデル走行パターンと同じ運転時間を保持することも
できる。
変化した走行時間の変化を定速走行区間のパターン修正
で吸収しているので、運転走行モデル上で得られた最適
なモデル走行パターンと同じ運転時間を保持することも
できる。
【0039】さらに、実施例のように一段階修正走行パ
タ−ンを求める手段として、修正量をファジィ推論によ
り求める構成を採用すると、簡単な手続きでパターンを
修正することができ、修正時間を短縮化でき、実時間制
御への応用が可能となる。
タ−ンを求める手段として、修正量をファジィ推論によ
り求める構成を採用すると、簡単な手続きでパターンを
修正することができ、修正時間を短縮化でき、実時間制
御への応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る運転走行パターン修正
装置を組込んだ列車の自動運転制御装置のブロック構成
図
装置を組込んだ列車の自動運転制御装置のブロック構成
図
【図2】同運転走行パターン修正装置の構成図
【図3】同運転走行パターン修正装置の機能ブロック構
成図
成図
【図4】モデル走行パターンの一例を示す図
【図5】第1の走行パターンファイルに記録されるモデ
ル走行パターンのデータ例を示す図
ル走行パターンのデータ例を示す図
【図6】速度誤差ファイルに記録される速度誤差データ
の一例を示す図
の一例を示す図
【図7】運転走行パターン修正装置におけるパターン修
正処理の手順を示す図
正処理の手順を示す図
1…列車 2…制御器 3…目標速度発生器(走行パターン発生器)4…積分器 5…運転走行パターン修正装置 6…信号減
算器 21…第1の走行パターンファイル 22…速度
誤差ファイル 23…加減速度修正量推論手段 24…ファ
ジィルールベース 25…加減速領域修正手段 27…走行
時間変化量算出手段 26…第2の走行パターンファイル 28…低速
度領域修正手段 29…第3の走行パターンファイル 30…境界
点修正手段 31…第4の走行パターンファイル
算器 21…第1の走行パターンファイル 22…速度
誤差ファイル 23…加減速度修正量推論手段 24…ファ
ジィルールベース 25…加減速領域修正手段 27…走行
時間変化量算出手段 26…第2の走行パターンファイル 28…低速
度領域修正手段 29…第3の走行パターンファイル 30…境界
点修正手段 31…第4の走行パターンファイル
Claims (3)
- 【請求項1】運転走行モデル上で得られた最適なモデル
走行パターンを目標として実走行を行わせたときに生じ
た速度誤差を求める速度誤差検出手段と、前記速度誤差
と前記モデル走行パターンのデータとを入力して上記速
度誤差を解消させる方向に上記モデル走行パタ−ンにお
ける加減速度領域のパターンデータを修正した一段階修
正走行パタ−ンを求める手段と、前記一段階修正走行パ
ターンと前記モデル走行パターンとの間の走行時間変化
量を求め、この変化量に対応させて上記一段階修正走行
パターンにおける定速度領域のパターンデータを修正し
た二段階修正走行パターンを求める手段と、前記二段階
修正走行パターンにおける各領域の境界点データを修正
した三段階修正走行パターンを求め、この三段階修正走
行パターンのデータを修正済走行パターンデータとして
出力する手段とを具備してなることを特徴とする運転走
行パターン修正装置。 - 【請求項2】前記モデル走行パターンは、数値計算で求
められた最適な走行曲線を加速、減速、定速領域などの
特徴領域毎に分割し、かつそれぞれの領域の曲線を複数
の直線近似で表現したものであることを特徴とする請求
項1に記載の運転走行パターン修正装置。 - 【請求項3】前記一段階修正走行パタ−ンを求める手段
は、修正量をファジィ推論により求めていることを特徴
とする請求項1に記載の運転走行パターン修正装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30896594A JPH08168113A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 運転走行パターン修正装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30896594A JPH08168113A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 運転走行パターン修正装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08168113A true JPH08168113A (ja) | 1996-06-25 |
Family
ID=17987366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30896594A Pending JPH08168113A (ja) | 1994-12-13 | 1994-12-13 | 運転走行パターン修正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08168113A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008182860A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-07 | Toshiba Corp | 列車制御装置 |
KR20140072618A (ko) * | 2012-12-05 | 2014-06-13 | 현대모비스 주식회사 | 지능형 순항 제어 시스템 및 그 제어방법 |
-
1994
- 1994-12-13 JP JP30896594A patent/JPH08168113A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008182860A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-07 | Toshiba Corp | 列車制御装置 |
KR20140072618A (ko) * | 2012-12-05 | 2014-06-13 | 현대모비스 주식회사 | 지능형 순항 제어 시스템 및 그 제어방법 |
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