JPH08165913A - 内燃機関の油水熱交換システム - Google Patents

内燃機関の油水熱交換システム

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JPH08165913A
JPH08165913A JP31058294A JP31058294A JPH08165913A JP H08165913 A JPH08165913 A JP H08165913A JP 31058294 A JP31058294 A JP 31058294A JP 31058294 A JP31058294 A JP 31058294A JP H08165913 A JPH08165913 A JP H08165913A
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JP
Japan
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cooling water
oil
heat exchange
bypass passage
temperature
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JP31058294A
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Yutaka Tazaki
豊 田崎
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転状態において潤滑油の温度を適正に調節
できる内燃機関の油水熱交換システムを提供する。 【構成】 ラジエータ24を迂回して冷却水を循環させ
るバイパス通路25と、潤滑油を循環させてバイパス通
路25を循環する冷却水との間で熱交換を促す熱交換通
路4と、冷却水温度Tが所定値Taより低い運転状態
と、所定値Tcより高い運転状態でバイパス通路25を
それぞれ開き、かつ冷却水温度Tが所定値TaとTcの
間にある運転状態でバイパス通路25を閉じるサーモス
タット23を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の油水熱交換
システムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の油水熱交換システムと
して、例えば図6に示すようなものがある(参考資料…
社団法人自動車技術会 1990年12月1日発行
「自動車技術ハンドブック」 第1分冊)。
【0003】これについて説明すると、オイルパン52
に貯溜された潤滑油は、図中矢印で示すように、オイル
ポンプ51によって吸上げられ、オイルポンプ51から
吐出される潤滑油は、オイルフィルタ53、オイルクー
ラ54を通り、各ギャラリ555,56からクランクシ
ャフト系、図示しないオイルジェット、シリンダヘッド
57上のカムシャフト58等に送られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような潤滑装置に
あっては、機関の高回転時にも適正な平衡油温を維持し
て良好な潤滑性を保つことが要求される。また、暖機性
能の向上のために、例えばウォータジャケットがシリン
ダ上部のみに設けられる機関にあっては、クランクケー
スがウォータジャケットから遠くなることによって、冷
却水と潤滑油の間で熱交換が十分に行われず、暖機時に
潤滑油温度の上昇が遅れたり、あるいは逆に暖機後の高
負荷時に潤滑油温度が過度に上昇する傾向にある。
【0005】潤滑油温度が過度に上昇することを抑える
ために、潤滑油を機関の冷却水で冷却するオイルクーラ
54が設けられているが、潤滑油は常にオイルクーラを
通って循環する構造のため、例えば暖機後の低中負荷運
転状態では潤滑油の温度が低くなりすぎて、潤滑油の粘
性が高くなり、クランクシャフトを支承する主軸受やコ
ンロッドの軸受のフリクションを増大する可能性があ
る。
【0006】本発明は上記の問題点を解消し、運転状態
において潤滑油の温度を適正に調節できる内燃機関の油
水熱交換システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関の油水熱交換システムは、冷却水を機関に強制的に循
環させるウォータポンプと、冷却水を循環させて放熱を
促すラジエータと、ラジエータを迂回して冷却水を循環
させるバイパス通路と、潤滑油を機関に強制的に循環さ
せるオイルポンプと、潤滑油を循環させてバイパス通路
を循環する冷却水との間で熱交換を促す熱交換通路と、
冷却水温度Tが所定値Taより低い運転状態と、所定値
Tcより高い運転状態でバイパス通路をそれぞれ開き、
かつ冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にある運転状
態でバイパス通路を閉じるサーモスタットと、を備え
る。
【0008】請求項2に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1に記載の発明において、サーモスタ
ットを冷却水経路のラジエータより上流側に設置する。
【0009】請求項3に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1または2に記載の発明において、サ
ーモスタットは、冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に
移動させる感温部と、冷却水温度Tが所定値Taを越え
て上昇するの伴って弁体を嵌合させてバイパス通路を閉
じる入口と、弁体に開口したバイパス穴を開閉するポペ
ット弁と、冷却水温度Tが所定値Tcを越えて上昇する
の伴ってポペット弁をリフトさせてバイパス通路を開く
リフト部と、を備える。
【0010】請求項4に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1または2に記載の発明において、サ
ーモスタットは、冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に
移動させる感温部と、冷却水温度Tが所定値Taより低
い運転状態と、所定値Tcより高い運転状態でバイパス
通路をそれぞれ開き、冷却水温度Tが所定値TaとTc
の間にある運転状態で弁体を嵌合させてバイパス通路を
閉じる入口と、を備える。
【0011】
【作用】請求項1に記載の内燃機関の油水熱交換システ
ムにおいて、冷却水温度Tが所定値Taより低い例えば
暖機時に、サーモスタットはバイパス通路を開き、冷却
水はバイパス通路を通る過程で熱交換通路を流れる潤滑
油との間で熱交換を行う。暖機時に冷却水はシリンダや
燃焼室のまわりを循環してエンジンの燃焼熱を多量に受
けるため、冷却水温度Tが油温より早く上昇する。この
ため、暖機時に熱交換通路を流れる潤滑油は、バイパス
通路を流れる冷却水との間で熱交換を行うことにより加
熱され、暖機時における油温の上昇を早められる。
【0012】ウォータジャケットから出る冷却水温度T
が所定値TaとTcの間にある例えば暖機後の低中負荷
運転状態で、サーモスタットはバイパス通路を閉じ、冷
却水はバイパス通路を循環せず、熱交換通路を流れる潤
滑油との間で熱交換を行わない。このため、潤滑油の温
度が適正に保たれ、潤滑油の粘性の上昇が抑えられて主
軸受やコンロッドの軸受のフリクションを低減する。
【0013】冷却水温度Tが所定値Tcより高い例えば
暖機後の高負荷運転状態で、サーモスタットはバイパス
通路を開き、冷却水はバイパス通路を通る過程で熱交換
通路を流れる潤滑油との間で熱交換を行う。暖機後にお
ける冷却水の温度は冷却水がラジエータを介して放熱が
促されることにより潤滑油より低く保たれており、熱交
換通路を流れる潤滑油は、バイパス通路を流れる冷却水
との間で熱交換を行うことにより冷却される。これによ
り、油温の上昇が抑えられ、潤滑油を強制的に冷却する
オイルクーラを設ける必要がない。
【0014】請求項2に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムにおいて、ラジエータの上流側の冷却水経路に設
置されたサーモスタットは、冷却水が機関から受ける発
熱量に対して応答性よくバイパス通路を開閉することが
できる。
【0015】請求項3に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムにおいて、サーモスタットは、冷却水温度Tが所
定値Taより低い運転状態で弁体を入口に嵌合しない位
置に保持してバイパス通路を開き、冷却水温度Tが所定
値Taを越えて上昇するの伴って弁体を入口に嵌合させ
てバイパス通路を閉じ、冷却水温度Tが所定値Tcを越
えて上昇するの伴ってリフト部がポペット弁をリフトさ
せてバイパス通路を開く。
【0016】請求項4に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムにおいて、サーモスタットは、冷却水温度Tが所
定値Taより低い運転状態で弁体を入口に嵌合しない位
置に保持してバイパス通路を開き、冷却水温度Tが所定
値Taを越えて上昇するの伴って弁体を入口に嵌合させ
てバイパス通路を閉じ、冷却水温度Tが所定値Tcを越
えて上昇するの伴って弁体を入口に嵌合しない位置に移
動させてバイパス通路を開く。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0018】図1に示すように、機関の潤滑経路には、
動弁系の潤滑部5、クランクシャフト系の潤滑部6、オ
イルジェット7等を備える。
【0019】動弁系の潤滑部5に供給される潤滑油は、
シリンダヘッド上に設けられるカムシャフト等の動弁機
構を潤滑する。
【0020】クランクシャフト系の潤滑部6に供給され
る潤滑油は、クランクシャフトを支承する主軸受やコン
ロッドの軸受等を潤滑する。
【0021】オイルジェット7に供給される潤滑油は、
オイルジェット7からピストンに向けて噴射し、ピスト
ンの熱を持ち去る。
【0022】オイルパン2に貯溜された潤滑油は、機関
により駆動されるオイルポンプ1により吸い上げられ、
オイルポンプ1からオイルフィルタ3を経て熱交換通路
4に送られる。
【0023】熱交換通路4を出た潤滑油は、動弁系の潤
滑部5、クランクシャフト系の潤滑部6、オイルジェッ
ト7のそれぞれに、機関の運転状態に応じた流量比で分
配される。
【0024】動弁系の潤滑部5に供給される潤滑油量
は。オイルポンプ1の吐出圧に応じて増大する。
【0025】熱交換通路4とクランクシャフト系の潤滑
部6の間には、オリフィス8とクランク油量制御弁9が
並列に介装される。オイルポンプ1の吐出圧が所定値を
越えて上昇する高回転時に、クランク油量制御弁9はこ
の吐出圧に応動して開弁し、クランクシャフト系の潤滑
部6に供給される潤滑油を増量する。
【0026】熱交換通路4とオイルジェット7の間に
は、オイルジェット油量制御弁11が介装される。オイ
ルポンプ1の吐出圧が所定値を越えて上昇する高回転時
に、オイルジェット油量制御弁11はこの吐出圧に応動
して開弁し、熱交換通路4から出た潤滑油をオイルジェ
ット7に供給する。
【0027】熱交換通路4は戻し油量制御弁12を介し
てオイルポンプ1の吸込側に連通される。
【0028】一方、機関の冷却水経路には、機関のシリ
ンダや燃焼室のまわりに冷却水を循環させるウォータジ
ャケット21を備える。
【0029】機関により駆動されるウォータポンプ22
から吐出する冷却水は、ウォータジャケット21を循環
した後、サーモスタット23を介してラジエータ24と
バイパス通路25に分流し、ウォータポンプ22に吸い
込まれる。
【0030】熱交換通路4はバイパス通路25の近傍に
隔壁を介して画成されるか、もしくはバイパス通路22
の内部にパイプを介して画成され、熱交換通路4を循環
する潤滑油がバイパス通路25を循環する冷却水との間
で熱交換を行うことを促すようになっている。
【0031】サーモスタット23は、冷却水経路におい
てラジエータ24より上流側に設置され、ウォータジャ
ケット21から出た冷却水の温度に応じてバイパス通路
25を開閉する。なお、サーモスタットは、冷却水経路
においてラジエータより下流側に設置して、冷却水の温
度変化を抑えるようにしてもよい。
【0032】サーモスタット23はバイパス通路25の
円筒状をした入口26を開閉する円盤状の弁体27と、
弁体27を冷却水温度Tに応じて入口26に嵌合させる
感温部28を備える。
【0033】感温部28は、その内部に感温材として固
形ワックスが充填され、ワックスが熱膨張することによ
りロッド29を突出させ、スプリング31に抗して弁体
27をバイパス通路入口26に嵌合させるように軸方向
に移動する。
【0034】図2に示すように、サーモスタット23の
弁体27には複数のバイパス穴34が形成され、各バイ
パス穴34を開閉するポペット弁33が備えられる。
【0035】ポペット弁33はバイパス穴34を挟む2
つのボール35と36がロッド37を介して連結され
る。一方のボール35がバイパス穴34の開口部に着座
することによりバイパス穴34を閉塞する。
【0036】サーモスタット23の感温部28が弁体2
7をバイパス通路入口26に嵌合させてからさらに図中
下方に移動すると、ボール36が当接する環状リフト部
38が形成される。ボール36が環状リフト部38に当
接してロッド37を介してボール35を押し上げること
により、バイパス穴34が開かれる。
【0037】ウォータジャケット21から出る冷却水温
度Tが所定値Taより低い暖機時に、サーモスタット2
3は弁体27をバイパス通路入口26が開かれた位置に
保持する。
【0038】冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にあ
る暖機後の低中負荷運転状態で、サーモスタット23は
弁体27をバイパス通路入口26に嵌合させて、バイパ
ス通路25を閉じる。このとき、ポペット弁33も閉弁
している。
【0039】冷却水温度Tが所定値Tcより高い暖機後
の高負荷運転状態で、サーモスタット23はポペット弁
33を開弁させて、バイパス通路25を開く。
【0040】以上のように構成され、バイパス通路25
を流れるバイパス水量は図3に示すように、暖機時に多
く、冷却水温度Tが80°C付近にある運転状態では少
なく、80°Cを越えて上昇するのに伴って再び多くな
るように調節される。
【0041】ラジエータ24より上流側の冷却水経路に
設置されたサーモスタット23は、冷却水が機関から受
ける発熱量に対して応答性よくバイパス通路25を開閉
することができる。
【0042】ウォータジャケット21から出る冷却水温
度Tが所定値Taより低い暖機時に、サーモスタット2
3は弁体27をバイパス通路入口26を開く位置に保持
する。これにより、ウォータジャケット21から出る冷
却水は図1の上段の断面図に矢印で示すように弁体27
のまわりを通ってバイパス通路25に導かれ、バイパス
通路25を通る過程で熱交換通路4を流れる潤滑油との
間で熱交換を行う。暖機時にウォータジャケット21を
循環する冷却水はシリンダや燃焼室のまわりを循環して
エンジンの燃焼熱を多量に受けるため、図4に示すよう
に、冷却水温度Tが油温より早く上昇する。このため、
暖機時に熱交換通路4を流れる潤滑油は、バイパス通路
25を流れる冷却水との間で熱交換を行うことにより加
熱され、暖機時における油温の上昇を早められる。
【0043】ウォータジャケット21から出る冷却水温
度Tが所定値TaとTcの間にある暖機後の低中負荷運
転状態で、サーモスタット23は弁体27をバイパス通
路入口26に嵌合させて、バイパス通路25を閉じると
ともに、ポペット弁33も閉弁している。これにより、
冷却水はバイパス通路25に流入せず、ラジエータ24
を通って循環する。このため、クランクシャフト系の潤
滑部6に供給される潤滑油の温度が適正に保たれ、潤滑
油の粘性の上昇が抑えられて主軸受やコンロッドの軸受
のフリクションを低減する。
【0044】冷却水温度Tが所定値Tcより高い暖機後
の高負荷運転状態で、サーモスタット23はポペット弁
33を開弁させて、バイパス通路25を開く。これによ
り、ウォータジャケット21から出る冷却水は図1の下
段の断面図に矢印で示すようにバイパス穴34を通って
バイパス通路25に導かれ、バイパス通路25を通る過
程で熱交換通路4を流れる潤滑油との間で熱交換を行
う。ラジエータ24を循環して放熱が促される冷却水の
温度は、80°C程度に保たれており、熱交換通路4を
流れる潤滑油は、バイパス通路25を流れる冷却水との
間で熱交換を行うことにより冷却される。これにより、
油温の上昇が抑えられ、潤滑油を強制的に冷却するオイ
ルクーラを設ける必要がない。
【0045】高回転域ではクランク油量制御弁9が開弁
し、クランクシャフト系の潤滑部6に供給される潤滑油
を増量し、主軸受やコンロッドの軸受を潤滑する潤滑油
が過熱されることを抑えられ、焼き付き等の発生を防止
する。
【0046】同じく高回転域ではオイルジェット油量制
御弁11が開弁し、熱交換通路4から出た潤滑油をオイ
ルジェット7に供給し、オイルジェット7からピストン
に向けて噴射される。これにより、ピストンおよびシリ
ンダ壁の熱が潤滑油によって持ち去られ、焼き付き等の
発生を防止する。
【0047】次に、図5に示す他の実施例について説明
する。なお、図1、図2との対応部分には同一符号を用
いて説明する。
【0048】サーモスタット23はバイパス通路25の
円筒状をした入口26を開閉する円盤状の弁体27と、
弁体27を冷却水温度Tに応じて入口26に嵌合させる
感温部28を備える。
【0049】ウォータジャケット21から出る冷却水温
度Tが所定値Taより低い暖機時に、サーモスタット2
3は弁体27をバイパス通路入口26を開く位置に保持
する。これにより、ウォータジャケット21から出る冷
却水は図3の上段の断面図に矢印で示すように弁体27
のまわりを通ってバイパス通路25に導かれ、バイパス
通路25を通る過程で熱交換通路4を流れる潤滑油との
間で熱交換を行い、暖機時における油温の上昇を早め
る。
【0050】冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にあ
る暖機後の低中負荷運転状態で、サーモスタット23は
弁体27をバイパス通路入口26に嵌合させて、バイパ
ス通路25を閉じる。これにより、冷却水はバイパス通
路25に流入せず、ラジエータ24を通って循環し、潤
滑油の粘性の上昇が抑えられて主軸受やコンロッドの軸
受のフリクションを低減する。
【0051】冷却水温度Tが所定値Tcより高い暖機後
の高負荷運転状態で、サーモスタット23は弁体27を
さらに移動し、バイパス通路入口26との嵌合が解除さ
れる位置に保持してバイパス通路25を開く。これによ
り、ウォータジャケット21から出る冷却水は図3の下
段の断面図に矢印で示すように弁体27のまわりを通っ
てバイパス通路25に導かれ、バイパス通路25を通る
過程で熱交換通路4を流れる潤滑油との間で熱交換を行
う。この結果、油温の上昇が抑えられ、潤滑油を強制的
に冷却するオイルクーラを設ける必要がない。
【0052】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の内燃機関
の油水熱交換システムは、冷却水を機関に強制的に循環
させるウォータポンプと、冷却水を循環させて放熱を促
すラジエータと、ラジエータを迂回して冷却水を循環さ
せるバイパス通路と、潤滑油を機関に強制的に循環させ
るオイルポンプと、潤滑油を循環させてバイパス通路を
循環する冷却水との間で熱交換を促す熱交換通路と、冷
却水温度Tが所定値Taより低い運転状態と、所定値T
cより高い運転状態でバイパス通路をそれぞれ開き、か
つ冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にある運転状態
でバイパス通路を閉じるサーモスタットとを備えたた
め、暖機時における油温の上昇を早められ、暖機後の低
中負荷運転状態で潤滑油の温度が適正に保たれ、潤滑油
の粘性の上昇が抑えられて主軸受やコンロッドの軸受の
フリクションを低減し、暖機後の高負荷運転状態で油温
の上昇が抑えられ、潤滑油を強制的に冷却するオイルク
ーラを設ける必要がない。
【0053】請求項2に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1に記載の発明において、サーモスタ
ットを冷却水経路のラジエータより上流側に設置したた
め、サーモスタットは、冷却水が機関から受ける発熱量
に対して応答性よくバイパス通路を開閉することができ
る。
【0054】請求項3に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1または2に記載の発明において、サ
ーモスタットは、冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に
移動させる感温部と、冷却水温度Tが所定値Taを越え
て上昇するの伴って弁体を嵌合させてバイパス通路を閉
じる入口と、弁体に開口したバイパス穴を開閉するポペ
ット弁と、冷却水温度Tが所定値Tcを越えて上昇する
の伴ってポペット弁をリフトさせてバイパス通路を開く
リフト部とを備えたため、冷却水温度Tが所定値Taと
Tcの間にある運転状態でバイパス通路を閉じることが
できる。
【0055】請求項4に記載の内燃機関の油水熱交換シ
ステムは、請求項1または2に記載の発明において、サ
ーモスタットは、冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に
移動させる感温部と、冷却水温度Tが所定値Taより低
い運転状態と、所定値Tcより高い運転状態でバイパス
通路をそれぞれ開き、冷却水温度Tが所定値TaとTc
の間にある運転状態で弁体を嵌合させてバイパス通路を
閉じる入口とを備えたため、冷却水温度Tが所定値Ta
とTcの間にある運転状態でバイパス通路を閉じること
ができ、構造の簡素化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、潤滑経路と冷却水経
路を示す図。
【図2】同じくサーモスタットの作動を示す断面図。
【図3】同じく潤滑油等の温度と運転時間の関係を示す
特性図。
【図4】バイパス水量と冷却水温度Tの関係を示す特性
図。
【図5】他の実施例において、サーモスタットの作動を
示す断面図。
【図6】従来例の潤滑経路を示す機関の断面図。
【符号の説明】
1 オイルポンプ 2 オイルパン 3 オイルフィルタ 4 熱交換通路 5 動弁系の潤滑部 6 クランクシャフト系の潤滑部 7 オイルジェット 21 ウォータジャケット 22 ウォータポンプ 23 サーモスタット 24 ラジエータ 25 バイパス通路 26 バイパス通路入口 27 弁体 28 感温部 33 ポペット弁 38 環状リフト部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水を機関に強制的に循環させるウォー
    タポンプと、 冷却水を循環させて放熱を促すラジエータと、 ラジエータを迂回して冷却水を循環させるバイパス通路
    と、 潤滑油を機関に強制的に循環させるオイルポンプと、 潤滑油を循環させてバイパス通路を循環する冷却水との
    間で熱交換を促す熱交換通路と、 冷却水温度Tが所定値Taより低い運転状態と、所定値
    Tcより高い運転状態でバイパス通路をそれぞれ開き、
    かつ冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にある運転状
    態でバイパス通路を閉じるサーモスタットと、 を備えたことを特徴とする内燃機関の油水熱交換システ
    ム。
  2. 【請求項2】サーモスタットを冷却水経路のラジエータ
    より上流側に設置したことを特徴とする請求項1に記載
    の内燃機関の油水熱交換システム。
  3. 【請求項3】サーモスタットは、 冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に移動させる感温部
    と、 冷却水温度Tが所定値Taを越えて上昇するの伴って弁
    体を嵌合させてバイパス通路を閉じる入口と、 弁体に開口したバイパス穴を開閉するポペット弁と、 冷却水温度Tが所定値Tcを越えて上昇するの伴ってポ
    ペット弁をリフトさせてバイパス通路を開くリフト部
    と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内
    燃機関の油水熱交換システム。
  4. 【請求項4】サーモスタットは、 冷却水温度Tに応じて弁体を軸方向に移動させる感温部
    と、 冷却水温度Tが所定値Taより低い運転状態と、所定値
    Tcより高い運転状態でバイパス通路をそれぞれ開き、
    冷却水温度Tが所定値TaとTcの間にある運転状態で
    弁体を嵌合させてバイパス通路を閉じる入口と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の内
    燃機関の油水熱交換システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242637A (ja) * 2001-02-15 2002-08-28 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を備えた内燃機関
JP2007271026A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Denso Corp 流体制御弁
JP2010209895A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Toyota Motor Corp 内燃機関の潤滑システム
JP2010216411A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Mazda Motor Corp エンジンの冷却装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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