JPH08165503A - 連結体の製造方法 - Google Patents

連結体の製造方法

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JPH08165503A
JPH08165503A JP30788594A JP30788594A JPH08165503A JP H08165503 A JPH08165503 A JP H08165503A JP 30788594 A JP30788594 A JP 30788594A JP 30788594 A JP30788594 A JP 30788594A JP H08165503 A JPH08165503 A JP H08165503A
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metal
sintering
degreasing
connecting portion
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JP30788594A
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English (en)
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Kenji Haga
健二 芳賀
Takuya Kodama
卓弥 児玉
Tadahiro Nakano
忠博 中野
Shoji Yamamoto
昇司 山本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カシメ等の2次加工を要することのない可動
自在に連結された複数の金属部品からなる連結体の製造
方法の提供。 【構成】 金属粉末射出成形法によるグリーン体と金属
部品の連結部の少なくともいずれかの表面にセラミック
ス粉を付着させ、グリーン体の脱脂、焼結の際の収縮に
対応したグリーン体の連結部の位置に、前記金属部品の
連結部を配置した後、前記グリーン体を脱脂および焼結
することにより、グリーン体と金属部品を互いに可動自
在に連結せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は互いに回転あるいは回動
または摺動し得るように可動自在に連結された複数の金
属部品からなる連結体を金属粉末射出成形法を用いて製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粉末治金法において、金属粉末を
所定の形状に成形する方法としては、金型成形、静水圧
成形、ホットプレス、テープ成形、押出成形および鋳込
成形等の方法が挙げられる。しかして、その中でも、近
年複雑形状を比較的容易に製造し得る方法として、金属
粉末射出成形法が注目されている。
【0003】例えば、特開昭59−229403号公報
には、金属粉末と有機バインダーとを混練し、その混練
体を射出成形した後、前記バインダーを除去(脱脂)
し、その脱脂体を焼結して製品を得る方法が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来技
術におけるいずれの方法により金属部品を製造するにせ
よ、互いに可動自在に連結された複数の金属部品からな
る連結体を製造する場合には、カシメ加工あるいは圧入
加工等の2次加工が要求される。
【0005】例えば、一方の焼結体の金属部品に、他方
の金属部品を回転あるいは回動または摺動し得るように
可動自在に連結される連結体を製造するには、前記従来
の技術により製造された金属部品に対してカシメ加工あ
るいは圧入加工等の加工を加えて組み立てる作業が要求
されるものである。
【0006】因って、本発明は、前記の互いに可動自在
に連結された複数の金属部品からなる連結体の製造に際
する従来技術の適用状の問題点に鑑みて開発されたもの
で、前記金属粉末射出成形法の利点を失うことなく、カ
シメあるいは圧入等の2次加工を加えずして、互いに可
動自在に連結された複数の金属部品からなる連結体を製
造することのできる製造方法の提供を目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、互いに可動自在に連結された複数の金属部品か
らなる連結体を製造する方法において、金属粉末射出成
形法によって得られたグリーン体の連結部または前記グ
リーン体の連結部に可動自在に連結される金属部品の連
結部のいずれか一方の連結部の表面あるいはその両者の
表面にセラミックス粉を付着させ、かつ前記グリーン体
が脱脂および焼結せしめられて収縮した時のグリーン体
の連結部の位置に、あらかじめ前記金属部品の連結部が
位置するように配置せしめた後、前記グリーン体を脱脂
および焼結することを特徴とする連結体の製造方法であ
る。
【0008】また、本発明の請求項2に係る発明は、互
いに可動自在に連結された複数の金属部品からなる連結
体を製造する方法において、金属粉末射出成形法によっ
て得られたグリーン体の連結部または前記グリーン体の
連結部に可動自在に連結される金属部品の連結部のいず
れか一方の連結部の表面あるいはその両者の表面にセラ
ミックス粉を付着させ、前記グリーン体の連結部と前記
金属部品の連結部を互いに連結状態下に配置せしめたの
ち、前記グリーン体を脱脂および焼結することを特徴と
する連結体の製造方法である。
【0009】さらに、本発明の請求項3に係る発明は、
金属部品が金属粉末の焼結体である請求項1あるいは請
求項2記載の連結体の製造方法である。
【0010】
【作用】本発明の請求項1に係る発明によれば、グリー
ン体が脱脂および焼結せしめられる時に、グリーン体が
収縮せしめられ、グリーン体の連結部と金属部品の連結
部が連結される。
【0011】また、前記グリーン体の脱脂および焼結の
際に、グリーン体の連結部と金属部品の連結部間に介在
するセラミックス粉により、両連結部間における溶着が
阻止され、グリーン体の連結部と金属部品の連結部が互
いに可動自在に連結される。
【0012】本発明の請求項2に係る発明によれば、グ
リーン体の脱脂および焼結前に、あらかじめ嵌合状態下
に配置されたグリーン体と金属部品の両連結部が、グリ
ーン体の脱脂および焼結による収縮作用によって、所期
の連結状態に連結される。その他の作用については、前
記請求項1に係る発明と同様である。
【0013】本発明の請求項3に係る発明によれば、互
いに可動自在に連結された複数の金属部品のうちのグリ
ーン体の連結部に連結せんとする他の金属部品を金属粉
末射出成形法による焼結体を使用することにより、グリ
ーン体の脱脂および焼結時におけるグリーン体の連結部
に連絡せんとする金属部品の劣化作用を阻止する。その
他の作用については、前記請求項1および2に係る発明
と同様である。
【0014】
【実施例1】図1〜図6により本発明に係る連結体の製
造方法の実施例1を説明する。図1はフローチャート、
図2はグリーン体の斜視図、図3はグリーン体の連結部
の部分拡大斜視図、図4は金属部品の斜視図、図5は脱
脂および焼結前のグリーン体と金属部品の配置状態を示
す平面図、図6は脱脂および焼結後のグリーン体と金属
部品の連結状態を示す平面図である。
【0015】[構成]まず、図1,図2によりグリーン
体1の金属粉末射出成形法について説明する。図1にお
ける金属粉末とバインダーの混練・造粒の実施例を以下
に挙げる。 ステンレンス鋼粉末 88wt% (平均粒径8μmの水アトマイズ法によるステンレス鋼(SUS316L)粉末 ) ポリスチレン 4wt% アクリル 4wt% ワックス 3wt% ステアリン酸 1wt%
【0016】前記配合組成からなる金属粉末およびバイ
ンダーを混練機(図示しない)に投入し、混練するとと
もにこの混練体を造粒機(図示しない)に投入し、ペレ
ット状に造粒する。
【0017】しかして、このペレットを使用し、図1に
おける成形型による射出成形によってグリーン体を成形
する。
【0018】すなわち、前記ペレットを射出成形機の加
熱筒(図示しない)で流動状態にした後、金型(図示し
ない)に充填する。しかる後、同金型内で混練体を冷却
固化させることにより、図2に示す形状のグリーン体1
を成形する。
【0019】グリーン体1の構成については、図2に示
す如く、グリーン体1の本体2と連結部3とから成り、
グリーン体1の連結部3は、本体2の両端より対向して
突設された一対の連結片3a,3bとこの一対の連結片
3a,3bの先端部に対向して開口されたφ2mmのボ
ス穴4a,4bにより構成されている。
【0020】かようにして成形したグリーン体1に対し
ては、図1、図3に示す如く、セラミックス粉の付着を
行う。具体的には、図3に示す如く、グリーン体1の連
結部3の両連結片3a,3bのボス穴4a,4bの内壁
にヘキサンに分散させた平均粒径11μmの立法晶窒化
ホウ素(C−BN)を塗布し、かつヘキサンを蒸発させ
ることにより、前記ボス穴4a,4bの内壁に約0.0
5mm厚のC−BN層5を付着形成する。
【0021】これに対して、図1に示す如く、前記グリ
ーン体1に連結させる金属部品の製造を行う。具体的に
は、図1、図4に示す如く、SUS316L圧延材を切
削加工して、図4の構成から成る金属部品6を製造す
る。また、図4に示す如く、金属部品6は本体7と連結
部8とから成り、連結部8は、本体7の両端より対向し
て突設された一対の連結片8a,8bとこの一対の連結
片8a,8bの先端部の外側に突設されたφ1mm、厚
さ1mmのボス9a,9bとにより構成されている。
尚、かかる金属部品6の切削加工は通常の方法によれば
よく、その具体的な説明については省略する。
【0022】以上のようにして、グリーン体1と金属部
品6を用意した後、図1に示す如く、両者の配置、グリ
ーン体1の脱脂、焼結工程を経てグリーン体1の連結部
3のボス穴4a,4bに金属部品6の連結部8のボス9
a,9bを回転自在に嵌合連結した構成からなる、互い
に可動自在に連結されたグリーン体1と金属部品6から
なる連結体10を製造することができる(図6参照)。
【0023】すなわち、前記グリーン体1と金属部品6
の配置状態については図5に示されるもので、より具体
的には、グリーン体1を、アルミナからなる焼結皿(図
示しない)上に載置するとともにあらかじめ調べられ
た、グリーン体1を脱脂、焼結した場合の連結部3のボ
ス穴4a,4bの位置、すなわち、グリーン体1が脱脂
焼結せしめられた時に、グリーン体1が収縮せしめられ
る(一般的に10〜20%収縮)ことによって、金属部
品6のボス9a,9bがボス穴4a,4bに嵌合し得る
位置に対応せしめて、図5に示されるように、金属部品
6の連結部8のボス9a,9bを配置しつつ、金属部品
6を前記焼結皿上に配置する。
【0024】この後、前記焼結皿を脱脂炉(図示せず)
内に移送し、グリーン体1を脱脂する。脱脂条件は常温
から120℃まで30℃/時間の勾配で加熱し、120
℃で1時間保持し、350℃まで50℃/時間勾配で加
熱し、350℃で2時間30分保持するものである。
【0025】さらに、焼結皿を焼結炉(図示せず)内に
移送し、脱脂後のグリーン体1を焼結する。この時の焼
結条件は、常温から400℃までは窒素化で5℃/分の
勾配で加熱し、同雰囲気で400℃で1時間保持し、1
000℃まで4×10-4Torrの減圧下で5℃/分の
勾配で加熱し、同雰囲気で1000℃で1時間保持し、
1320℃まで5TorrのAr下5℃/分の勾配で加
熱し、同雰囲気で1320℃で1時間保持するものであ
る。
【0026】このグリーン体1の脱脂および焼結により
グリーン体1が収縮することにより、図5の状態に配置
されていた金属部品6の連結部8のボス9a,9bは、
図6に示す如く、グリーン体1の連結部3のボス穴4
a,4b内に嵌合され、グリーン体1と金属部品6とは
連結されて連結体10が製造される。
【0027】[作用]脱脂及び焼結において、グリーン
体1が収縮し、ボス穴4a,4bとボス9a,9bが嵌
合して連結される。また、C−BN層5によってボス穴
4a,4bとボス9a,9bが非接触に保たれている為
に、ボス穴4a,4bと9a,9bが溶着することがな
い。
【0028】さらに、C−BN層5は微細なC−BN粉
が単に凝集されたものであり、焼結後のボス4a,4b
とボス9a,9bの摺動性を何ら妨げるものではない。
また、ボス穴4a,4bの径とボス9a,9bの径及び
長さは、グリーン体1が脱脂及び焼結によって収縮する
際にボス穴4a,4bとボス9a,9bが互いに連結す
る様にあらかじめ設定されている。この時、前記グリー
ン体1の収縮によってボス穴4a,4bとボス9a,9
bが連結可能で、尚、且つ、焼結後にボス穴4a,4b
とボス9a,9bが摺動可能な形状であれば、ボス穴4
a,4bとボス9a,9bが例えばテーパや面取り部を
有する形状であっても何ら問題ない。
【0029】[効果]グリーン体1から脱脂及び焼結す
る際に収縮するにともなってグリーン体1のボス穴4
a,4bが金属部品6のボス9a,9bに連結する為
に、グリーン体1を焼結した後に、グリーン体1及び金
属部品6に2次加工を加えることなく、両者を互いに可
動自在に連結することが出来る。
【0030】
【実施例2】図1および図7〜図10により本発明に係
る連結体の製造方法の実施例2を説明する。図7はグリ
ーン体の斜視図、図8はグリーン体の連結片の部分拡大
側面図、図9は脱脂および焼結前におけるグリーン体と
金属部品の配置状態を示す連結部の部分拡大側面図、図
10は脱脂および焼結後におけるグリーン体と金属部品
の連結状態を示す連結部の部分拡大側面図である。
【0031】[構成]まず、図1,図7によりグリーン
体1の金属粉末射出成形法について説明する。以下の配
合組成から成る金属粉末とバインダーを実施例1と同様
の方法により、混練、造粒して、ペレットを得る。 ステンレンス鋼粉末 93wt% (平均粒径13μmのガスアトマイズ法によるステンレス鋼(SUS316L) 粉末) ポリスチレン 2wt% アクリル 2wt% ワックス 2wt% ステアリン酸 1wt%
【0032】しかる後、前記ぺレットを使用して、実施
例1と同様の方法により、図7に示されるグリーン体1
1を射出成形する。かかるグリーン体11は、図7に示
される如く、グリーン体11の本体12と連結部13と
から成り、グリーン体11の連結部13は、本体12の
両端から対向して突設された一対の連結片13a,13
bとこの一対の連結片13a,13bの先端部に対向し
て開口されたφ1.3mmのボス穴14a,14b、さ
らに両ボス穴14a,14bに設けられた切り欠き溝1
5a,15bとから構成されている。
【0033】また、前記切り欠き溝15a,15bは、
グリーン体11の連結片13a,13bの上側面よりボ
ス穴14a,14bに連通して穿設されるとともにグリ
ーン体11に連結される金属部品6のボス9a,9bを
それぞれ当該切り欠き溝15a,15bを介して、ボス
穴14a,14b内に嵌合し、グリーン体11に対して
金属部品6を配置し得るように形成されている。
【0034】さらに、前記グリーン体11の連結片13
a,13bのボス穴14a,14bの内壁には、ヘキサ
ンに分散させた平均粒径11μmの立法晶窒化ホウ素
(C−BN)を塗布し、その後、ヘキサンを蒸発させ
て、厚さ0.02mmのC−BN層16を付着形成させ
る(図8参照)。
【0035】そして、前記グリーン体11に対して連結
させる金属部品については、実施例1の金属部品6と同
一構成から成るものとするとともにその製造方法につい
ても同様であるので、その具体的構成、製造方法の説明
は省略する。
【0036】さて、そこで、図1におけるグリーン体1
1と金属部品6の配置、その後のグリーン体11の脱
脂、焼結工程により、グリーン体11と金属部品6を互
いに連結部13,8において可動自在に連結した連結体
(全体図は図示しない)を製造する。すなわち、図9に
示す如く、グリーン体11の連結部13の両連結片13
a,13bの上側より、金属部品6の連結部8の両連結
片8a,8bのボス9a,9bを、切り欠き溝15a,
15bを介してボス穴14a,14b内に嵌合せしめつ
つ、グリーン体11に対して金属部品6を連結させた状
態にてアルミナからなる焼結皿(図示しない)上に配置
する。
【0037】この後、前記焼結皿を脱脂炉(図示せず)
内に移送し、グリーン体11を脱脂する。この時の脱脂
条件は常温から120℃まで30℃/時間の勾配で加熱
し、120℃で1時間保持し、350℃まで50℃/時
間の勾配で加熱し、350℃で1時間30分保持するも
のである。さらに、焼結皿を焼結炉(図示せず)内に移
送し、脱脂後のグリーン体11を焼結する。この時の焼
結条件は、常温から400℃までは窒素化で5℃/分の
勾配で加熱し、同雰囲気で400℃で1時間保持し、1
000℃まで4×10-4Torrの減圧下で5 ℃/分の
勾配で加熱し、同雰囲気で1000℃で1時間保持し、
1320℃まで5TorrのAr下5℃/分の勾配で加
熱し、同雰囲気で1320℃で1時間保持するものであ
る。
【0038】かかるグリーン体11の脱脂、焼結により
グリーン体11が収縮することにより、金属部品6のボ
ス9a,9bがボス穴14a,14bにそれぞれ嵌合さ
れつつ連結され、かつボス穴14a,14bの内壁に付
着するC−BN層16によって、ボス9a,9bのボス
穴14a,14b内における回動が自在であり、グリー
ン体11と金属部品6は連結部13,8を介して、互い
に可動自在に連結された連結体を製造することができる
(図10参照)。
【0039】[作用]脱脂、焼結時にグリーン体11が
収縮し、ボス穴14a,14bとボス9a,9bが嵌合
する。この際、切り欠き溝15a,15bの間隔がボス
9a,9bの直径よりも小さくなり、ボス9a,9bが
切り欠き溝15a,15bを介しボス穴14a,14b
から外れることがない(図10参照)。その他の作用に
ついては、実施例1と同様である。
【0040】[効果]実施例1の効果に加えて以下の効
果がある。グリーン体11と金属部品6がボス14a,
14bとボス9a,9bで連結させられた状態でグリー
ン体11の脱脂及び焼結が行われる為に、両者の配置工
程においてあらかじめグリーン体11の収縮後のボス穴
の位置を調べて金属部品6のボス9a,9bを配置せし
める必要がない。
【0041】
【実施例3】図1および図7〜図10により、本発明の
実施例3を説明する。 [構成]図1に示される工程中、配置工程における実施
例以外は、図7〜図10とともに説明した、前記実施例
2と同一であるので、その具体的な説明は省略する。し
かして、図7に示されるグリーン体11に対して、図9
に示す如く金属部品6のボス9a,9bをボス穴14
a,14bに嵌合せしめつつ連結状態下に、グリーン体
11と金属部品6を焼結皿上に配置する際し、特に、本
実施例の場合には、前記焼結皿上に、平均粒径11μm
のC−BN粉を敷きつめた後に、グリーン体11と金属
部品6を、前記連結状態下に配置する。そして、この配
置状態下にグリーン体11の脱脂および焼結を実施する
ものである。
【0042】[作用]グリーン体11が収縮し、グリー
ン体11及び金属部品6が焼結皿上を移動する際にグリ
ーン体11及び金属部品6がC−BN粉上を滑って移動
する。
【0043】[効果]実施例2の効果に加えて以下の効
果がある。グリーン体11が収縮する際のグリーン体1
1及び金属部品6と焼結皿との摩擦抵抗が小さく、脱脂
及び焼結時のグリーン体11の破損または変形が実施例
2よりも少ない。
【0044】
【実施例4】図1〜図6により、本発明の実施例4を説
明する。 [構成]図1に示される工程中、金属部品6の切削加工
による製造工程以外は、図2〜図6とともに説明した実
施例1と同一であるので、その具体的な説明は省略す
る。
【0045】この実施例における金属部品6の製造は、
実施例1のSUS316L圧延材を切削加工して製造す
るのに替えて、金属粉末を焼結して製造する。すなわ
ち、実施例1におけるグリーン体1の製造に際するペレ
ットと同じペレットを射出成形機(図示しない)によっ
て金型(図示しない)に射出充填することにより、金属
部品グリーン体(図示しない)を成形する。次に、前記
金属部品グリーン体を脱脂および焼結して、図4に示さ
れる金属部品6と同一構成から成る金属部品を得る。
【0046】尚、かかる金属粉末射出成形法による焼結
体によって金属部品を製造する場合、特に、前記グリー
ン体1の焼結温度と同等、またはそれ以上の温度で焼結
される焼結体による実施がより効果的である。この後、
かかる金属部品を用いて、実施例1と同様の方法によ
り、グリーン体1と金属部品を連結せしめ、連結体を製
造するものである。
【0047】[作用]実施例1と同じであり、記述を省
略する。
【0048】[効果]実施例1の効果に加えて以下の効
果がある。金属部品がグリーン体1と同じ金属粉末の焼
結体であることから、グリーン体1と金属部品の焼結温
度が近く、グリーン体を焼結する際に、金属部品の物性
が著しく低下することがない。
【0049】尚、以上に実施例1〜4におけるセラミッ
クス粉付着肯定の実施に当たっては、グリーン体のボス
穴の内壁にセラミックス粉としてのC−BN層を形成す
る場合について説明したが、これに替えて金属部品のボ
スの外周に同様の方法によるC−BN層を形成して実施
する場合に加えて、グリーン体のボス穴の内壁および金
属部品のボスの外周にC−BN層を形成して実施するこ
とも勿論可能である。
【0050】また、作業の関係からグリーン体と金属部
品の前記接触部の部位に対する限定した付着が困難であ
ったり、煩雑である場合、あるいは作業性を向上し得る
等の理由の場合には、前記実施例に限定されず、グリー
ン体と金属部品の連絡部あるいは全体に付着せしめた実
施も可能である。すなわち、前記セラミックス粉の付着
は、少なくとも前記グリーン体と金属部品が焼結時に接
触する部位に付着せしめられていればよい。
【0051】また、実施例1〜4の場合には、グリーン
体と金属部品が連結部を介して、互いに回動自在に連結
される場合の実施例を示したのであるが、かかる実施例
のグリーン体と金属部品の連結部の構成を、予め回転あ
るいは摺動自在に連結され得るように設計することによ
り、両者が互いに回転あるいは摺動自在に連結された連
結体となり、所望の可動自在な連結体の製造が同様の方
法により実施し得る。
【0052】これに加えて、グリーン体に対する金属部
品の数が複数の場合の実施も、グリーン体の連結部の構
成を複数の金属部品の連結を可能ならしめ得るように設
計することによって、前記実施例1〜4の実施例を適用
しつつ可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、金属部品に、カシメ加
工あるいは圧入加工等の2次的な加工を加えた組み立て
作業をすることなく、互いに可動自在に連結された複数
の金属部品からなる連結体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜4のフローチャート図である。
【図2】グリーン体の斜視図である。
【図3】グリーン体の連結部の部分拡大斜視図である。
【図4】金属部品の斜視図である。
【図5】脱脂および焼結前のグリーン体と金属部品の配
置状態を示す平面図である。
【図6】脱脂および焼結後のグリーン体と金属部品の連
結状態を示す平面図である。
【図7】グリーン体の斜視図である。
【図8】脱脂および焼結前のグリーン体の連結部の部分
拡大側面図である。
【図9】脱脂および焼結前のグリーン体と金属部品の連
結部の連結状態を示す部分拡大側面図である。
【図10】脱脂および焼結後のグリーン体と金属部品の
連結部の連結状態を示す部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1,11 グリーン体 2,12 グリーン体の本体 3,13 グリーン体の連結部 3a,3b,13a,13b グリーン体の連結片 4a,4b,14a,14b グリーン体のボス穴 5,16 グリーン体のボス穴のC−BN層 6 金属部品 7 金属部品の本体 8 金属部品の連結部 8a,8b 金属部品の連結片 9a 9b 金属部品のボス 10 連結体 15a,15b グリーン体の切り欠き溝
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22F 5/00 A (72)発明者 山本 昇司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに可動自在に連結された複数の金属
    部品からなる連結体を製造する方法において、 金属粉末射出成形法によって得られたグリーン体の連結
    部または前記グリーン体の連結部に可動自在に連結され
    る金属部品の連結部のいずれか一方の連結部の表面ある
    いはその両者の表面にセラミックス粉を付着させ、かつ
    前記グリーン体が脱脂および焼結せしめられて収縮した
    時のグリーン体の連結部の位置に、あらかじめ前記金属
    部品の連結部が位置するように配置せしめた後、前記グ
    リーン体を脱脂および焼結することを特徴とする連結体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 互いに可動自在に連結された複数の金属
    部品からなる連結体を製造する方法において、 金属粉末射出成形法によって得られたグリーン体の連結
    部または前記グリーン体の連結部に可動自在に連結され
    る金属部品の連結部のいずれか一方の連結部の表面ある
    いはその両者の表面にセラミックス粉を付着させ、前記
    グリーン体の連結部と前記金属部品の連結部を互いに連
    結状態下に配置せしめたのち、前記グリーン体を脱脂お
    よび焼結することを特徴とする連結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属部品が金属粉末の焼結体である請求
    項1あるいは請求項2記載の連結体の製造方法。
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