JPH08165186A - エアバッグ用ガス発生剤 - Google Patents

エアバッグ用ガス発生剤

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JPH08165186A
JPH08165186A JP6307630A JP30763094A JPH08165186A JP H08165186 A JPH08165186 A JP H08165186A JP 6307630 A JP6307630 A JP 6307630A JP 30763094 A JP30763094 A JP 30763094A JP H08165186 A JPH08165186 A JP H08165186A
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JP
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weight
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gas
nitrate
generating agent
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JP6307630A
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Tadao Yoshida
忠雄 吉田
Yasuo Shimizu
康夫 清水
Kazuo Hara
一男 原
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06DMEANS FOR GENERATING SMOKE OR MIST; GAS-ATTACK COMPOSITIONS; GENERATION OF GAS FOR BLASTING OR PROPULSION (CHEMICAL PART)
    • C06D5/00Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets
    • C06D5/06Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、優れた燃焼性能を有し、取扱い上
の危険性がなく、発生ガス中の有毒成分濃度が著しく低
いエアバッグ用ガス発生剤を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明のエアバッグ用ガス発生剤は、アゾジ
カルボンアミド、オキソハロゲン酸塩、硝酸塩、酸化
銅、デンプン化合物及び二酸化ケイ素を必須成分とし、
アゾジカルボンアミド及びオキソハロゲン酸塩の合計量
100重量部に対して、硝酸塩を5〜70重量部、酸化
銅を3〜20重量部、デンプン化合物を0.1〜5重量
部、二酸化ケイ素を0.1〜5重量部配合したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバック用ガス発生
剤に関する。更に詳しくは、本発明は優れた燃焼性能を
有し、取扱い上の危険性がなく、発生ガス中の有毒成分
濃度が著しく低いエアバッグ用ガス発生剤に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の安全性に対する要求が一層高ま
る中、エアバッグシステムの需要は飛躍的に増大しつつ
ある。エアバッグシステムは、自動車が高速で衝突した
際、ハンドル、ダッシュボード内部等に装着されたナイ
ロン製バッグ(エアバッグ)を膨脹させることにより、
乗員が車両内の各部に激突して死傷するのを防止しよう
とするものであり、バッグの膨脹には、該システムに装
填されたガス発生剤が燃焼又は分解して発生するガスが
利用される。
【0003】エアバッグ用ガス発生剤は、主に4つの要
件を満たすものが望ましい。第1の要件は「適度な燃焼
速度を有すること」である。燃焼速度が遅いとバッグが
瞬時に膨張せず、乗員を保護できない。第2の要件は
「衝撃着火性(衝撃に対する着火感度)が低いこと」で
ある。衝撃着火性が高いと混合や成型等の製造工程で爆
発や爆轟が起こり易く、取扱い上の危険性が大きい。第
3の要件は「ガス温度が低いこと」である。バッグは、
乗員を車外へ脱出させるため、膨張後にガスを放出して
収縮するが、ガス温度が高いと乗員に火傷等を負わせる
ことがある。また、バッグに穴が開いて機能が低下した
り、バッグが燃焼して火災が起こることもある。第4の
要件は「ガス中のCO等の有毒成分濃度が低いこと」で
ある。有毒成分濃度が高いと、ガス放出の際に乗員がガ
ス中毒になる可能性がある。
【0004】現在汎用されている、アジ化ナトリウムを
ガス発生基剤とするアジド系ガス発生剤には、種々の欠
点がある。まずアジド系ガス発生剤は、適度な燃焼速度
及び比較的低いガス温度を有し、発生するガスの大部分
が窒素ガスであるが、衝撃着火性がかなり高いという欠
点がある。またガス発生基剤であるアジ化ナトリウムは
分解して火災を起こしたり又は有毒煙霧を出したり、更
に酸化剤と反応して酸化ナトリウム、水酸化ナトリウム
等の有毒成分を生成するため、取扱いには常に厳重な注
意を要し、安全確保の設備が必須となる。また、アジ化
ナトリウムは吸湿により燃焼性能が低下するので、対策
を講じる必要がある。加えてアジ化ナトリウムは劇毒性
であるため、河川や海に落ちたエアバック装着車からア
ジ化ナトリウムが漏出し、甚大な環境汚染を引き起こす
虞れもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−32689
号公報、特開平6−32690号公報及び特開平6−2
27884号公報には、本発明者の提案による、含窒素
有機化合物及び酸化剤を有効成分とする非アジド系ガス
発生剤が開示されている。該ガス発生剤はガス発生量が
多く、適度な燃焼速度を有し、ガス温度や衝撃着火性が
低く、爆発危険性や毒性も著しく低く、安価である。而
して、該アジド系ガス発生剤から発生するガス中のCO
等の有毒成分濃度は、実用に供し得る程充分に低いが、
更に一層の低減化が望まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記の非アジド系ガ
ス発生剤において、特定の組成を選択し且つ各組成を特
定の配合比で使用した場合には、発生ガス中の有毒成分
濃度を著しく低減化し得ることを見い出し、ここに本発
明を完成するに至った。
【0007】即ち、アゾジカルボンアミド、オキソハロ
ゲン酸塩、硝酸塩、酸化銅、デンプン化合物及び二酸化
ケイ素を必須成分とし、アゾジカルボンアミド及びオキ
ソハロゲン酸塩の合計量100重量部に対して、硝酸塩
を5〜70重量部、酸化銅を3〜20重量部、デンプン
化合物を0.1〜5重量部、二酸化ケイ素を0.1〜5
重量部配合することを特徴とする特徴とするエアバッグ
用ガス発生剤に係る。
【0008】本発明においては、ガス発生基剤として、
アゾジカルボンアミドを使用する。アゾジカルボンアミ
ドは市販品をそのまま使用してもよい。アゾジカルボン
アミドの形状、粒度等は特に制限されず、例えば、その
配合量、他の成分との配合比、エアバッグの容量、イン
フレーターへの本発明ガス発生剤の充填量等の各種の条
件に応じて適宜選択すればよい。
【0009】オキソハロゲン酸塩は、主に、アゾジカル
ボンアミドの燃焼及び/又は分解に酸素を供給するため
に酸素を発生する酸化剤として使用される。オキソハロ
ゲン酸塩としては公知のものが使用でき、例えば、過ハ
ロゲン酸塩、ハロゲン酸塩等を挙げることができる。過
ハロゲン酸塩の具体例としては、例えば、過塩素酸リチ
ウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過臭素
酸リチウム、過臭素酸カリウム、過臭素酸ナトリウム等
のアルカリ金属塩、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸バ
リウム、過塩素酸カルシウム、過臭素酸マグネシウム、
過臭素酸バリウム、過臭素酸カルシウム等のアルカリ土
類金属塩、過塩素酸アンモニウム、過臭素酸アンモニウ
ム等のアンモニウム塩等が挙げられる。ハロゲン酸塩の
具体例としては、例えば、塩素酸リチウム、塩素酸カリ
ウム、塩素酸ナトリウム、、臭素酸リチウム、臭素酸カ
リウム、臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属塩、塩素酸
マグネシウム、塩素酸バリウム、塩素酸カルシウム、臭
素酸マグネシウム、臭素酸バリウム、臭素酸カルシウム
等のアルカリ土類金属塩、塩素酸アンモニウム、臭素酸
アンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。これ
らの中でも、ハロゲン酸及び過ハロゲン酸のアルカリ金
属塩が好ましく、過塩素酸カリウムが特に好ましい。本
発明では、オキソハロゲン酸塩は1種を単独で又は2種
以上を併用して使用できる。オキソハロゲン酸塩の形
状、粒径等は特に制限されず、例えばその配合量、他の
成分との配合比、エアバッグの容量、インフレーターへ
のガス発生剤の充填量等の各種の条件に応じて適宜選択
して使用すればよい。またオキソハロゲン酸の配合量
は、通常、酸素量を基準としてアゾジカルボンアミドを
完全に酸化燃焼し得る化学量論量とすればよいが、アゾ
ジカルボンアミド及びオキソハロゲン酸塩の配合割合を
適宜変更させることにより、燃焼速度、燃焼温度、燃焼
ガス組成等を任意に調整できるので、広い範囲から適宜
選択してもよく、例えば、アゾジカルボンアミド100
重量部に対してオキソハロゲン酸塩を10〜400重量
部程度、好ましくは40〜240重量部程度配合するの
がよい。
【0010】硝酸塩は、補助的な酸化剤として機能する
ものと予測される。硝酸塩としては公知のものを使用で
き、例えば、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリ
ウム等のアルカリ金属塩、硝酸マグネシウム、硝酸バリ
ウム、硝酸ストロンチウム等のアルカリ土類金属塩、硝
酸アンモニウム等のアンモニウム塩等を挙げることがで
きる。その中でもアルカリ金属塩が好ましく、硝酸カリ
ウムが特に好ましい。斯かる硝酸塩は1種を単独で又は
2種以上を併用して使用できる。硝酸塩の形状、粒径等
は特に制限されず、例えばその配合量、他の成分との配
合比、エアバッグの容量、インフレーターへの本発明ガ
ス発生剤の充填量等の各種の条件に応じて適宜選択して
使用すればよい。硝酸塩の配合量は、アゾジカルボンア
ミド及びオキソハロゲン酸塩の合計量100重量部に対
して、通常5〜70重量部、好ましくは20〜40重量
部とするのがよい。硝酸塩の配合量が5重量部未満か又
は70重量部を越えると、発生ガス中の有毒成分濃度が
充分満足できる程度に低下しないので、本発明の所期の
目的を達成し得ない。
【0011】酸化銅は、燃焼触媒として機能するものと
予測される。酸化銅は、BET比表面積(以下特に断ら
ない限り単に「比表面積」という)が5m2 /g以上の
ものが好ましく、10m2 /g以上のものがより好まし
く、40m2 /g以上のものが特に好ましい。酸化銅の
より具体的な機能は充分明らかではないが、次のように
推測される。即ち本発明者の研究によれば、アゾジカル
ボンアミドをガス発生基剤とする非アジド系ガス発生剤
において、アゾジカルボンアミドの熱分解温度とオキソ
ハロゲン酸塩のそれには大きな差があるが、この燃焼反
応系に酸化銅、好ましくは比表面積の大きな酸化銅を添
加すると、オキソハロゲン酸塩の熱分解温度が下がって
アゾジカルボンアミドのそれに近づき、両者の化学量論
量に近い円滑な反応が起こり、また酸化銅そのものが分
解して燃焼反応系に過剰の酸素が供給されるものと推測
される。従って、酸化銅は、燃焼速度や燃焼温度等の燃
焼反応における諸条件の総合的な調節剤、酸化剤等の種
々の役割を果たすものと考えられる。
【0012】比表面積の大きな酸化銅の製造には公知の
方法が採用でき、例えば、塩基性硝酸銅に60℃以上の
温水を加えて塩基性硝酸銅の微粒子を得、これを粉砕し
た後300〜500℃程度で焼成する方法(特開平1−
301513号公報)、硝酸銅の水溶液にアルカリ剤を
加えて中和することにより生成する硝酸銅粒子を濾取し
て乾燥し、200〜500℃程度で焼成する方法(特開
平2−145422号公報)等の、硝酸銅を原料とする
方法を挙げることができる。また、金属の水酸化物や炭
酸塩を低温プラズマ処理することによっても得ることが
できる(特開平2−26810号公報)。
【0013】酸化銅の形状、粒径等は特に制限されず、
例えばその配合量、他の成分との配合比、エアバッグの
容量、インフレーターへの本発明ガス発生剤の充填量等
の各種の条件に応じて適宜選択して使用すればよい。
【0014】酸化銅の配合量は、アゾジカルボンアミド
及びオキソハロゲン酸塩の合計量100重量部に対し
て、通常3〜20重量部、好ましくは5〜15重量部と
する。酸化銅の配合量が3重量部未満か又は20重量部
を越えると、発生ガス中の有毒成分濃度が充分満足し得
る程度に低下せず、本発明の所期の効果を発揮し得な
い。
【0015】デンプン化合物及び二酸化ケイ素は、いず
れも、主にガス発生剤の爆轟を防止するために用いられ
るが、発生ガスの有毒成分濃度にも影響を及ぼすことが
判明している。
【0016】デンプン化合物としては、デンプンそのも
の、その分解物、誘導体等を挙げることができる。澱粉
の分解物及び誘導体としては公知のものを使用でき、例
えば、可溶性デンプン、デキストリン、デンプン糖、デ
ンプン糊、メチルデンプン、アリルデンプン、カルボキ
シメチルデンプン等を挙げることができる。これらの中
でも、デンプン、可溶性デンプン等が好ましい。デンプ
ン化合物は1種を単独で又は2種以上を併用して使用で
きる。デンプンの粒径等は特に制限されず、例えばその
配合量、他の成分との配合比、エアバッグの容量、イン
フレーターへのガス発生剤の充填量等の各種の条件に応
じて適宜選択して使用すればよい。デンプンの配合量
は、アゾジカルボンアミド及びオキソハロゲン酸塩の合
計量100重量部に対して、通常0.1〜5重量部、好
ましくは0.5〜3重量部とする。デンプンの配合量が
0.1重量部未満か又は5重量部を越えると、発生ガス
中の有毒成分濃度が充分満足し得る程低下しないので、
不都合である。
【0017】二酸化ケイ素の配合量は、アゾジカルボン
アミド及びオキソハロゲン酸塩の合計量100重量部に
対して、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2
重量部とする。二酸化ケイ素の配合量が0.1重量部未
満か又は5重量部を越えると、発生ガス中の有毒成分濃
度が充分満足できる程度に低下しないので、本発明の所
期の目的を達成し得ない。
【0018】本発明においては、エアバック用ガス発生
剤には、その性能が損なわれない範囲で、上記必須成分
の他に爆轟防止剤、燃焼速度調節触媒、燃焼温度調節剤
等が配合されていてもよい。
【0019】爆轟防止剤は、製造、輸送、保存等の工程
で、ガス発生剤が火炎に巻き込まれ又は強い衝撃を受け
て爆轟するのを防止するために使用される。爆轟防止剤
の添加により、製造、輸送、保存等の工程での安全性を
更に高めることができる。爆轟防止剤としては公知のも
のが使用でき、例えば、ベントナイト、アルミナ、珪藻
土等の酸化物、Na、K、Ca、Mg、Zn、Cu、A
l等の金属の炭酸塩、重炭酸塩等を挙げることができ
る。爆轟防止剤の配合量は特に制限されず広い範囲から
適宜選択できるが、通常アゾジカルボンアミド及びオキ
ソハロゲン酸塩の合計量100重量部に対して5〜30
重量部程度とすればよい。
【0020】燃焼速度調節触媒は、燃焼速度を調整する
ために使用される。燃焼速度調節触媒としては、例えば
(イ)酸化亜鉛、炭酸亜鉛、酸化マンガン、塩化鉄、酸
化鉛、酸化チタン、酸化バナジウム、酸化セリウム、酸
化ホルミウム、酸化カルシウム、酸化イッテルビウム等
の元素周期表第4〜6周期元素の酸化物、塩化物、炭酸
塩、硫酸塩、(ロ)カルボキシメチルセルロース、その
エーテル、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース
系化合物、(ハ)ポリビニルアルコール、その部分ケン
化物等の有機高分子化合物等を挙げることができる。上
記触媒の粒度は特に制限されず、適宜選択して使用すれ
ばよい。上記触媒は1種を単独で又は2種以上を併用し
て使用される。上記触媒の配合量は特に制限されず広い
範囲から適宜選択できるが、通常アゾジカルボンアミド
及びオキソハロゲン酸塩の合計量100重量部に対して
0.1〜50重量部程度、好ましくは0.2〜10重量
部程度とすればよい。
【0021】燃焼温度調節剤は、一般的に燃焼温度ひい
てはガス温度を下げるために使用される。燃焼温度調節
剤の具体例としては、例えば、Na、K、Ca、Mg等
のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸
塩等を挙げることができる。該調節剤の配合量は特に制
限されず広い範囲から適宜選択できるが、通常アゾジカ
ルボンアミド及びオキソハロゲン酸塩の合計量100重
量部に対して50重量部程度を越えない範囲、好ましく
は20重量部程度を越えない範囲とすればよい。
【0022】更に本発明においては、エアバック用ガス
発生剤の好ましい特性を損なわない範囲で、従来からこ
の用途に用いられている各種添加剤が配合されていても
よい。
【0023】本発明の組成物は、アゾジカルボンアミ
ド、オキソハロゲン酸塩、硝酸塩、酸化銅、デンプン化
合物及び二酸化ケイ素並びに必要に応じてその他の成分
を、通常の方法に従って混合することにより製造でき
る。
【0024】このようにして得られる本発明の組成物
は、更に適当な形状に製剤化することができる。例え
ば、本発明の組成物とバインダーとを適量混合して打錠
又は打錠、乾燥すればよい。その際、適量の水等の溶媒
を加えるのが安全上特に好ましい。バインダーとしては
この分野で常用されているものを使用すればよい。製剤
形状は特に制限はなく、例えば、ペレット状、ディスク
状、球状、棒状、中空円筒状、こんぺい糖状、テトラポ
ット状等を挙げることができ、無孔のものでもよいが有
孔状のもの(例えば煉炭状のもの)でもよい。
【0025】本発明組成物の製剤は、ポリエチレン等の
合成樹脂製のボトルに充填することにより、安全に保管
及び輸送することができる。
【0026】本発明組成物を使用するに当っては、本発
明組成物を通常の方法に従って使用することができるの
は勿論であるが、本発明の組成物の各成分をそれぞれ単
独で製剤化し、これらを混合して使用してもよい。
【0027】本発明組成物をインフレーターに充填する
際には、インフレーターに接続されるエアバッグの容量
に応じて、適宜充填量を変更することができる。この変
更により、発生ガス中のCO等の有毒成分濃度を更に低
下させることができる。通常エアバッグ容量が60リッ
トルの時には、目安として10〜100g程度、好まし
くは20〜80g程度、より好ましくは30〜60g程
度充填すればよい。
【0028】本発明のエアバッグ用ガス発生剤は、自動
車に限定されず、各種輸送用機器に搭載されるエアバッ
グシステムのガス源として好適に利用できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、アゾジカルボンアミド
をガス発生基剤とする非アジド系エアバッグ用ガス発生
剤の中で、特定の組成を有し且つ各組成を特定の配合比
で使用することにより、アジド系ガス発生剤と同等又は
それ以上の燃焼速度やガス発生量、同等又はそれより低
いガス温度や衝撃着火性、高安全性、低毒性、安価さと
いった上記の非アジド系該ガス発生剤の好ましい特性を
維持したまま、発生ガス中のCO等の有毒成分濃度も著
しく低減化されたガス発生剤が提供される。
【0030】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明を具
体的に説明する。
【0031】実施例1 アゾジカルボンアミド45重量部、過塩素酸カリウム5
5重量部、酸化銅10重量部、二酸化珪素1.0重量部
及び表1に示す配合量の硝酸カリウムの各粉末をよく混
合し、これにデンプン含有量が1.5重量部となるよう
に可溶性デンプンの10%水溶液を加えて更に混合し、
湿潤粉体を製造した。この湿潤粉体を造粒機により造粒
し、得られた湿潤顆粒を乾燥し、更に油圧式打錠成型機
にて押圧し、5種のガス発生剤のペレット(径6mm、
厚さ3mm、重量0.15g)を製造した。
【0032】
【表1】
【0033】孔径6mmのガス噴出孔を備え、伝火薬と
してボロン/硝酸カリウム0.8gが装填されたインフ
レーターの燃焼室中に上記のガス発生剤ペレットを充填
した。このインフレーターを60リットルタンク内にセ
ットし、電流を通して作動させ、インフレーター内の最
高圧力及び60リットルタンク内の最高圧力を測定し
た。また作動後のタンク内のガスを採取孔より1リット
ルテドラーバッグに採取した。このガスのCO濃度を検
知管を用いて測定した。結果を表2に示す。
【0034】比較例1 硝酸カリウムを使用しない以外は、実施例1と同様に操
作して、従来のガス発生剤のペレットを製造した。この
ペレットを用い、実施例1と同様に操作して60リット
ルタンク燃焼試験を行った。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2から、本発明のガス発生剤から発生す
るガス中のCO濃度が、従来のものに比べ著しく低いこ
とが判る。特に、アゾジカルボンアミド及びオキソハロ
ゲン酸塩の合計量100重量部に対して30重量部の硝
酸カリウムを配合したもの(試験番号5及び6)は、C
O濃度が顕著に低くなることが明らかである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾジカルボンアミド、オキソハロゲン
    酸塩、硝酸塩、酸化銅、デンプン化合物及び二酸化ケイ
    素を必須成分とし、アゾジカルボンアミド及びオキソハ
    ロゲン酸塩の合計量100重量部に対して、硝酸塩を5
    〜70重量部、酸化銅を3〜20重量部、デンプン化合
    物を0.1〜5重量部、二酸化ケイ素を0.1〜5重量
    部配合することを特徴とするエアバッグ用ガス発生剤。
  2. 【請求項2】 アゾジカルボンアミドとオキソハロゲン
    酸塩の合計量100重量部に対して、硝酸塩を20〜4
    0重量部、酸化銅を5〜15重量部、デンプン化合物を
    0.5〜3重量部、二酸化ケイ素を0.5〜2重量部配
    合する請求項1に記載のエアバッグ用ガス発生剤。
  3. 【請求項3】 オキソハロゲン酸塩が過塩素酸カリウム
    であり、且つ硝酸塩が硝酸カリウムである請求項1に記
    載のエアバッグ用ガス発生剤。
  4. 【請求項4】 デンプン化合物がデンプン及び可溶性デ
    ンプンから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記
    載のエアバッグ用ガス発生剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4813751B2 (ja) * 2000-09-13 2011-11-09 グッドリッチ・コーポレーション ガス発生装置
JP2012509235A (ja) * 2008-11-12 2012-04-19 オートリブ エーエスピー,インコーポレイティド ガラス繊維を有するガス発生組成物

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