JP2010502544A - 押出し成形可能なガス発生剤 - Google Patents

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Abstract

燃焼時に改良された流出物を生成する押出し成形可能なガス発生剤組成物及び膨張式拘束装置に使用するための膨張ガスを発生するための関連する方法が提供される。このような押出し成形可能なガス発生剤組成物は、非アジ化有機窒素含有燃料、少なくとも1つの銅含有化合物、過塩素酸添加剤及び高分子結合剤を含む。塩基性硝酸銅、酸化第二銅、ジアミン銅―硝酸アンモニウム混合物(硝酸アンモニウムは重量率約3から90パーセントの範囲で混合物の中に存在する)、及び(または)5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体の中から前記少なくとも1つの銅含有化合物を選択することができる。過塩素酸添加剤は、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき、一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的な量存在する。

Description

本発明は、一般的に膨張ガスを形成するため(例えば、自動車の膨張式拘束装置に含まれるエアバッグクッションなど膨張式装置を膨張させるため)ガス発生に使用するための材料に関する。特に、押出し成形可能な過塩素酸塩含有ガス発生剤組成物に関する。この組成物は、様々な望ましくない成分の含有量が低減された気体流出物を生じ、かつ押出し工程による製造または生産に貢献するまたはこれに容易に適する。
クッションまたはバッグ例えば「エアバッグクッション」を用いて乗員を保護することは周知である。エアバッグクッションは、衝突の場合など車両が急激に減速したとき膨張または拡張される。このようなエアバッグ拘束装置は、通常、必要な空間を最小限に抑えるために未膨張の折り畳み状態で収容される1つまたはそれ以上のエアバッグクッション、車両の急激な減速を検出するために車のフレームまたはボディに取り付けられる1つまたはそれ以上のクラッシュセンサ、クラッシュセンサによって電子的に作動される起動装置、及びエアバッグクッションを膨張させるためにガスを生成または供給するインフレータ装置を含む。車両が急激に減速する場合、クラッシュセンサは起動装置を作動し、起動装置はインフレータ装置を作動して、インフレータ装置はミリ秒程度でエアバッグクッションを膨張させ始める。
これまで膨張式拘束装置の1つまたはそれ以上のエアバッグクッションを膨張させるための多くのタイプのインフレータ装置が技術的に開示されている。ガス生成火薬例えば「ガス発生剤」を燃焼させることによって膨張ガスを形成または生成するインフレータ装置は周知である。例えば、貯蔵された与圧ガスを補足するためにガス発生剤を燃焼させることによって生成される付加的ガス生成物を含む高温燃焼生成物を使用して1つまたはそれ以上のエアバッグクッションを膨張させるインフレータ装置が既知である。他の既知のインフレータ装置においては、ガス発生剤の燃焼によって生成される燃焼生成物を、エアバッグクッションを膨張させるために使用される膨張ガスの唯一のまたは実質的に唯一の供給源とすることができる。一般に、この種のインフレータ装置は、ガス発生剤組成物の燃焼時に形成されるダストまたは粒状物質を膨張ガスから取り除いて乗員が望ましくなくかつ(または)有毒な燃焼副産物に曝されるのを制限または防止するために、フィルタを含む。
乗客(同乗者)の安全及び負傷防止へ関心が高まっていることを考慮して、多くの自動車は、一般に、数個の膨張式拘束装置を備え、その各々が1つまたはそれ以上のインフレータ装置を含む。例えば、車両は、運転者及び乗客を前面クラッシュから保護するために、各々関連するインフレータ装置付きの、運転者用エアバッグ、乗客(同乗者)用エアバッグ、1つまたはそれ以上のシートベルトプリテンショナ(seat belt pretensioner)、1つまたはそれ以上の膝当て(knee bolster)及び(または)1つまたはそれ以上の膨張式ベルトを備えることができる。車両は、また、運転者及び乗客を側面の衝撃から保護するために、それぞれ関連する少なくとも1つのインフレータ装置付きの、1つまたはそれ以上の頭部/胸部クッション、胸部クッション及び(または)カーテンを備えることができる。一般に、特定の車両内の全てのインフレータ装置によって生成される気体流出物すなわち膨張ガスは、全体としてみると、現在の業界の安全ガイドラインを満たすために厳しい含量限度を満たす必要がある。従って、このようなインフレータ装置に使用されるガス発生剤組成物は水素、塩素、一酸化炭素、二酸化窒素及び一酸化窒素など望ましくない流出物をできる限り生成しないことが望ましい。
例えば酸化剤として過塩素酸アンモニウム(ammonium perchlorate)及び(または)過塩素酸アルカリ金属(alkali metal perchlorate)など過塩素酸添加剤を含む、多数のガス発生剤組成物が既知である。このような過塩素酸添加剤は、一般に、酸素源としてガス発生剤組成物に使用される。酸素源は、ガス発生剤組成物の効率の良い燃焼、例えば炭素から二酸化炭素、水素から水及び窒素から窒素ガスへの完全な変換を促進する。しかし、過塩素酸添加剤は、一般に燃焼の気体副産物として塩化水素も生成する。塩化水素は濃度が高すぎる場合、有毒かつ(または)腐食性である可能性がある。ガス発生剤組成物にアルカリまたはアルカリ性土類金属塩を含めることによって、燃焼ガスの流れから塩化水素を取り除くことができる。このようなアルカリまたはアルカリ性土類金属塩は塩化水素と反応して、例えば塩化ナトリウムまたは塩化カリウムなど毒性の小さいまたは無毒のアルカリまたはアルカリ土類金属塩化物を生成する。しかし、このようなアルカリまたはアルカリ性土類金属塩化物はインフレータ装置から抜け出せるような微細な粒子物質またはダストとして形成され望ましくない。さらに、過塩素酸添加剤を含めると、一般にガス発生剤組成物の燃焼温度が上昇し、その結果、しばしばアンモニア及び一酸化炭素など望ましくなくかつ有毒である可能性のある流出ガスの量が増加する。
ガス発生剤組成物の燃焼によって生成される気体流出物の組成を制御するための1つの技法は、例えばガス発生剤組成物における酸化剤の濃度を変動させることによって、当量比を操作することを含む。ガス発生剤の当量比の操作はガス発生剤の流出量を調整するために一般的に使用される技法であるが、この操作は、時には当量比「シーソー」と呼ばれる現象を生じる傾向がある。すなわち、当量比が下がると、一酸化炭素(CO)及びアンモニア(NH3)など酸化不足の化学種(under-oxidized species)が増加し、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO2)など過酸化化学種(over-oxidized species)は減少する。当量比が増大するときには逆のことが生じる。
上記のことから、一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素及び微細粒子物質など望ましくない流出物を望ましい低レベルしか発生しないガス発生剤組成物が必要とされる。
一般に、このようなガス発生剤組成物は噴霧乾燥法を用いて生成される。この噴霧乾燥法において、ガス発生剤組成物は、一般に、例えば水またはアルコールなど分散媒(carrier fluid)の中の粒子物質のスラリーとして準備される。スラリー化された組成物は、次に、同時に分散媒を乾燥して粉末物質を回復するように微細なミストとして噴霧される。粉末物質はその後高速プレスを用いて例えばペレット、タブレット、ウェーハなどの形式のガス発生体に固結される。しかし、このような二段階工程、例えば噴霧乾燥の後に固結が続く工程は、ガス発生剤最終製品を形成するために複数の処理段階及び(または)装置を使用するので生産時間及び費用を増大することになることが、当業者には分かるだろう。従って、このようなインフレータ装置に使用されるガス発生剤組成物を経済的かつ(または)効率的に生産できることが望ましい。
関連するインフレータ装置に使用するために固体ガス発生体をより効率的に準備するためのこの種の工程の1つは、例えば押出し成形工程を含む。押出し成形工程は、一般に、粘性またはペースト状のガス発生剤組成物を化合して希望の形状に押出し成形する工程である。例えば押出し成形しながらガス発生剤組成物を切断するまたはその他の方法で区分することによって、個々のガス発生体を形成することができる。個々のガス発生体を、様々な望ましいサイズ例えば複数の発生体をインフレータ装置の1つの燃焼室内に配置できるようにするサイズにまたは燃焼室内に単一のモノリシック粒子(monolithic grain)を配置できるようにするサイズに切断することができる。従って、このような押出し成形工程を採用することによって別個の成形及び固結工程を排除し設備コストを削減するなどして生産コストを削減できることが、当業者には分かるだろう。
上述の望ましい特性及び特徴の他に、自動車の膨張式拘束装置に使用するためのガス発生剤は、適切な反応開始と同時にガス生成反応が充分に迅速に生じて、関連する膨張式エアバッグクッションが適切に膨張して乗員に対して望ましい衝撃保護を与えるように、充分な反応性を持たなければならない。
押出し成形工程に採用できるガス発生剤組成物は、一般に、組成物の成分をまとめて押し出し成形された粒子に剛性及び(または)強度を与える結合剤を含む。残念ながら、このような結合剤はガス発生剤組成物の燃焼速度を下げる可能性があり、膨張ガスが生成される速度及び(または)関連するエアバッグクッションを膨張させるために生成される膨張ガスの量に有害な影響を与える可能性がある。
上記のことを考慮すると、さらに、エアバッグのインフレータ装置に採用される場合関連するエアバッグクッションを膨張させるために迅速に、確実にかつ(または)効果的に所望の量の気体流出物を生成する燃焼速度を持つ複数の個別のガス発生体または単一のモノリシック粒子を形成するために押出し成形できる火薬式ガス発生剤組成物が必要とされ、望まれる。
本発明の主目的は改良されたガス発生剤組成物を提供することである。
特に本発明の目的は上記の問題点の1つまたはそれ以上を解決することである。
押出し成形可能なガス発生剤組成物によって本発明の主目的を少なくとも部分的に達成できる。押出し成形可能なガス発生剤組成物は、非アジ化有機窒素含有燃料、少なくとも1つの銅含有化合物、過塩素酸添加剤及びガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤を含む。少なくとも1つの銅含有化合物は、塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅(copper diammine dinitrate)−硝酸アンモニウム混合物(この混合物において硝酸アンモニウムは重量率約3パーセントから約90パーセントの範囲で存在する)、ジアミン銅ビテトラゾール(copper diammine bitetrazole)、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体(copper-nitrate complex)またはこれらの組合せの中から選択される。過塩素酸添加剤は、過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む。過塩素酸添加剤は、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的な相対量で存在する。
先行技術は、一般的に、1つまたはそれ以上の過塩素酸添加剤の含有を容易にするかまたはこれを許容しながら同時に一酸化炭素、アンモニアに酸化窒素及び酸化窒素など望ましくない流出物の量またはレベルの形成を阻止または減少するガス発生剤組成物を提供できない。先行技術は、さらに、一般的に、関連するエアバッグクッションを膨張させるために確実かつ迅速に気体流出物を生成するために効果的な燃焼速度を持つ複数の個別のガス発生体または1つのモノリシック粒子を形成するために押出し成形できる1つまたはそれ以上の過塩素酸添加剤を含有するガス発生剤組成物を提供できない。
本発明は、さらに、下記のものを含む押出し成形可能なガス発生剤組成物を含む。すなわち、
重量率5から60パーセントの相対量で存在する非アジ化有機窒素含有燃料、
塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅(copper diammine dinitrate)−硝酸アンモニウム混合物(この混合物において硝酸アンモニウムは重量率約3から約90パーセントの範囲で存在する)、ジアミン銅ビテトラゾール(copper diammine bitetrazole)、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体またはこれらの組合せの中から選択される銅含有化合物、
過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む過塩素酸添加剤(過塩素酸添加剤は、組成重量率1から約10パーセントの相対量で存在し、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的である)、
組成重量率1から20パーセントの相対量で存在し、ガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤。(高分子結合剤はセルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される)。
本発明は、さらに下記のものを含む押出し成形可能なガス発生剤組成物を含む。すなわち、
組成重量率5から60パーセントの硝酸グアニジン、
塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン硝酸銅アンモニウム混合物(この混合物において硝酸アンモニウムは重量率で約3パーセントから約90パーセントの範囲で存在する)、ジアミン銅ビテトラゾール(copper diammine bitetrazole)、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体またはこれらの組合せの中から選択される、組成重量率10から80パーセントの銅含有化合物、
過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む、組成重量率1から10パーセントの過塩素酸添加剤、及び
セルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される、組成重量率1から20パーセントの高分子結合剤。
さらに、自動車の膨張式拘束装置のエアバッグクッションを膨張させるための膨張ガスを発生させるための対応するまたは関連する方法が提供される。この方法は、一般にある量の膨張ガスを生成するために特定の押出し成形可能なガス発生剤組成物に点火するステップ及びエアバッグクッションを膨張ガスで膨張させるステップを含む。
本出願において使用される場合、「当量比」と言う言葉は、ガス発生剤組成物における酸素分子数と、水素を水に、炭素を二酸化炭素に及び金属を熱力学的に予測される酸化金属に変換するために必要とされる分子数と、の比を意味するものとする。従って、1.0より大きい当量比を持つガス発生剤組成物は過酸化であり、1.0より小さい当量比を持つガス発生剤組成物は酸化不足であり、1.0に等しい当量比を持つガス発生剤組成物は完璧に酸化される。
本出願において使用される「実質的に含まない」という表現は、塩化水素、一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素など可能な気体流出成分に関しては、同様に、現行の業界標準(URCAR規格)によって許可されるまたはその下で許容されるこれらの成分の量に等しいまたはこれより少ない量の成分を含む気体流出物すなわち膨張ガスを意味する。例えば、車両がガス発生剤組成物を含む単一のインフレータを持つ単一の膨張式エアバッグクッションを備える場合、インフレータが2.8m(100ft3)のタンクの中へ排気するときガス発生剤組成物の燃焼によって生成される気体流出物すなわち膨張ガスが約5ppm以下の塩化水素を含む場合このガスは塩化水素を実質的に含まない。また、インフレータが2.8m(100ft3)のタンクの中へ排気するとき膨張ガスが約461ppm以下の一酸化炭素を含む場合このガスは一酸化炭素を実質的に含まない。また、インフレータが2.8m(100ft3)のタンクの中へ排気するとき膨張ガスが約35ppm以下のアンモニアを含む場合、このガスはアンモニアを実質的に含まない。また、インフレータが2.8m(100ft3)のタンクの中へ排気するとき膨張ガスが約5ppm以下の二酸化窒素を含む場合このガスは二酸化窒素を実質的に含まない。また、インフレータが2.8m(100ft3)のタンクの中へ排気するとき膨張ガスが約75ppm以下の酸化窒素を含む場合、このガスは酸化窒素を実質的に含まない。
その他の目的及び利点は特許請求の範囲及び図面と一緒に下の詳細な説明を読むことによって当業者に明らかとなる。
図面は部分的に切り取られた単純化された略図であり、本発明の1つの実施形態に従った車内のエアバッグモジュール組立品からのエアバッグクッションの展開を示している。
本発明は、改良されたガス発生剤組成物を提供する。特に、ガス発生剤組成物に1つまたはそれ以上の過塩素酸添加剤を含めることによってガス発生流出物を劇的に改良できることが明らかになった(例えば、この結果得られる流出物に含まれる一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素のうちの1つまたはそれ以上など望ましくない物質の量が著しく減少する)。さらに、高分子結合剤及び少なくとも1つの銅含有化合物を含めることによって、望ましくない燃焼速度の低下を生じることなくこのようなガス発生剤組成物を押出し成形可能にすることができることが明らかになった。
上述のように、過塩素酸添加剤は、自動車の膨張式拘束装置の膨張に使用されるガス発生剤組成物にとって特に効果的な酸化剤である。しかし、この種の過塩素酸添加剤を使用すると、一般に、塩化水素など望ましくない副産物またはアルカリまたはアルカリ性土類金属スカベンジャー化合物も使用される場合には塩化ナトリウムなど微細な粒子物質が形成されることになる。本発明に従って、押出し成形可能なガス発生剤組成物に銅含有化合物を使用することによって改良された気体流出物すなわち膨張ガスが得られることが明らかになった。特に、ろ過可能な塩化銅副産物が生成され、その結果、気体流出物すなわち膨張ガスが含有する特定の望ましくない流出化学種の量が少なくなることが一般的に明らかになっている。さらに、ろ過可能な塩化銅副産物が生成され、その結果インフレータ装置から出て行く粒子のレベルが減少することが明らかになっている。
さらに、予期しないことであったが、過塩素酸添加剤及び少なくとも1つの銅含有化合物を押出し成形可能なガス発生剤組成物に含めた結果、このガス発生剤組成物の燃焼時に生成される気体流出物すなわち膨張ガス中の一酸化炭素のレベルの望ましくない増大が生じないことが明らかになった。一般にガス発生剤組成物に過塩素酸添加剤を含めると燃焼温度が上昇し、その結果気体流出物すなわち膨張ガス中の一酸化炭素のレベルが増大することが明らかだったので、この発見は予期せぬことであった。さらに、予期せぬことに、通常であれば対抗的に生じるような一酸化窒素(NO)または二酸化窒素(NO2)など望ましくない窒素酸化物のレベルの増大が生じることなく、予想レベルからの一酸化炭素含量の減少が生じることが明らかになった。
さらに、予期せぬことに、過塩素酸添加剤及び銅含有化合物を含む押出し成形可能なガス発生組成物の燃焼によって生成される気体流出物すなわち膨張ガス中に発見された主要な塩素含有化学種は塩化第二銅(CuCl2)であり、塩化水素はほとんどまたは全く検出されないことが明らかになった。Naval Weapons Center Propellant Evaluation Program(PEP)など標準的な熱力学的予測コンピュータプログラムは、一般にこのような押出し成形可能なガス発生剤組成物の燃焼によって生成される気体流出物すなわち膨張ガスにおける主要な塩素化学種はある程度の塩化水素と共に塩化第一銅(CuCL)及び塩化第一銅の三量体(Cu3Cl3)であると予測しているので、この発見は予期しないものである。
また、上述の通り、ガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な量の高分子結合剤を含めることは、通常、押出し成形可能なガス発生剤組成物の燃焼速度に悪影響を及ぼす可能性がある。しかし、燃焼時に改良された気体流出物を生成する押出し成形可能なガス発生剤を提供するだけでなく、本発明に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物の燃焼速度も改良できることが明らかになった。このような燃焼速度の改良は気体流出物の質に悪影響を与えることなく過塩素酸添加剤の分解に触媒作用を及ぼす結果得られる。有利なことに、過塩素酸添加剤を含有する押出し成形可能な火薬すなわちガス発生剤組成物の燃焼速度を強化するために使用できる物質は多様である。
上述のことを考慮すると、本発明は、少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料、少なくとも1つの銅含有化合物、過塩素酸添加剤、及びガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤を含む押出し成形可能なガス発生剤組成物に関する。過塩素酸添加剤は、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的な量で存在する。
実際には、押出し成形可能なガス発生剤組成物は組成重量率約5から約60パーセントの少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料、組成重量率約10から約80パーセントの少なくとも1つの銅含有化合物、組成重量率約1から約20パーセントの過塩素酸添加剤、及び組成重量率約1から約20パーセントの高分子結合剤を含むことができる。
押出し成形可能なガス発生剤組成物に使用するために有用な非アジ化有機窒素含有燃料には、硝酸アミン、ニトロアミン、複素環式化ニトロ化合物、テトラゾール化合物及びこれらの組合せが含まれる。押出し成形可能なガス発生剤組成物には様々な非アジ化有機窒素含有燃料を使用することができるが、特定の好ましい実施形態に従えば、非アジ化有機窒素含有燃料は硝酸グアニジンであると有利である。一般的に、硝酸グアニジンは、熱安定性に優れ、低コストでかつ燃焼時のガス発生量が大きいので望ましい。
押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約5から約60パーセントの少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料を含むことができる。特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は組成重量率約5から約30パーセントの少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料を含むことができる。別の特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約5から約20パーセントの少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料を含むことができる。
1つの実施形態に従えば、ガス発生剤組成物は組成重量率約5から約60パーセントの硝酸グアニジンを含むことができる。別の実施形態においては、ガス発生剤組成物は組成重量率約5から約30パーセントの硝酸グアニジンを含むことができる。さらに別の実施形態に従えば、ガス発生剤組成物は組成重量率約5から約20パーセントの硝酸グアニジンを含むことができる。
押出し成形可能なガス発生剤組成物は、また、少なくとも1つの銅含有化合物を含む。押出し可能なガス発生剤組成物には様々な銅含有化合物を使用することができるが、銅含有化合物は、銅−硝酸塩錯体(5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体など)、塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸銅−硝酸アンモニウム混合物(この混合物において、硝酸アンモニウムは重量率約3から約90パーセントの範囲で含まれる)、ジアミン銅ビテトラゾール及びこれらの組合せから適切に選択される。
特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は組成重量率約10から80パーセントの少なくとも1つの銅含有化合物を含むことができる。
本発明の実施に使用するために適する銅含有化合物には、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体が含まれる。特に、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体は、銅、硝酸ヒドロキシ1H−テトラゾール−5アミン錯体であると考えられる。
1つの実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体を組成重量率約10から約60パーセント含むことができる。別の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体を組成重量率約20から約60パーセント含むことができる。さらに別の実施形態において、ガス発生剤組成物は5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体を組成重量率約30から約60パーセント含むことができる。
別の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、塩基性硝酸銅と、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体との化合物を含むことができる。特に、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体は銅、硝酸ヒドロキシ1H−テトラゾール−5アミン錯体であると考えられる。
1つの実施形態に従えば、ガス発生剤組成物は、このような塩基性硝酸塩と銅−硝酸塩錯体との化合物を組成重量率約10から約80パーセント含むことができる。別の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、このような塩基性硝酸塩と銅−硝酸塩錯体との化合物を組成重量率約30から約80パーセント含むことができる。さらに別の実施態様においては、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、このような塩基性硝酸塩と銅−硝酸塩錯体との化合物を組成重量率約50から約80パーセント含むことができる。
実際には、塩基性硝酸銅と、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体との化合物は、化合物の全重量を基準として重量率約20から約80パーセントの塩基性硝酸銅及び化合物の全重量を基準として重量率約20から約80パーセントの銅−硝酸塩錯体を含む。1つの実施形態に従えば、塩基性硝酸銅と銅−硝酸塩錯体の化合物は、化合物の全重量を基準として重量率約20から約40パーセントの塩基性硝酸銅及び化合物の全重量を基準として重量率約60から80パーセントの銅−硝酸塩錯体を含む。
押出し成形可能なガス発生剤組成物は、さらに、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的な量で存在する過塩素酸添加剤を含む。過塩素酸添加剤は、過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む。実際には、ガス発生剤組成物は、組成重量率約1から約10パーセントの過塩素酸添加剤を含むことができる。
特定の実施形態に従えば、過塩素酸添加剤は、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウムの過塩素酸塩など少なくとも1つの過塩素酸アルカリ金属を含む。実際には、過塩素酸ナトリウム及び過塩素酸カリウムは性能及びコストの点で本発明を実施する際に使用するのに特に望ましい過塩素酸アルカリ金属であると考えられ、少なくとも部分的に吸湿性がより低い結果として、過塩素酸カリウムが特に好ましい。
他の実施形態に従えば、過塩素酸添加剤は過塩素酸アンモニウムである。実際には、ガス発生剤組成物は組成重量率約1から約10パーセントの過塩素酸アンモニウムを含むことができる。
実際には、押出し成形可能なガス発生剤組成物の異質性を操作することが望ましくかつ(または)有利な場合がある。本発明の押出し成形可能なガス発生剤組成物に組み込まれる過塩素酸添加剤の粒度が大きければ大きいほど、その結果生じる異質性の度合いは高くなると、理論上想定される。従って、特定の押出し可能なガス発生剤組成物の中にあるサイズの過塩素酸添加剤を含める結果として流出物の毒性に対する影響がより大きくなる。さらに、押出し成形可能なガス発生剤組成物を燃焼させるとき生成される気体流出物における望ましくない化学種の発生を減少させるための過塩素酸添加剤の効果は、結果として生じる過塩素酸塩含有ガス発生剤組成物がより均質になるにつれて減少すると理論上想定される。例えば、平均粒度100ミクロン未満の過塩素酸粒子を使用すると、異質性の低減された押出し成形可能なガス発生剤組成物が生じ、気体流出物中の望ましくない化学種の発生を抑制する効果は低減される。
特に、押出し成形可能なガス発生剤組成物に100ミクロンを超える平均粒度及び特定の実施形態に従って少なくとも約200ミクロンの平均粒度の過塩素酸添加剤を含めると、このようなサイズの過塩素酸添加剤粒子を含まない同様のガス発生剤組成物の燃焼から得られる流出物と比較して、このようなサイズの過塩素酸添加剤粒子を含む押出し成形可能なガス発生剤組成物の燃焼から生じる流出物を劇的に改良できることが明らかになっている。本発明の少なくとも特定の他の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物に含まれる過塩素酸添加剤粒子は約350から約450ミクロンの範囲の平均粒度を持つことが有利であると判明している。
押出し成形可能なガス発生剤組成物はさらにガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤を含む。実際には、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約1から約20パーセントの高分子結合剤を含む。特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約3から約10パーセントの高分子結合剤を含むことができる。別の特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約3から約6パーセントの高分子結合剤を含むことができる。
押出し成形可能なガス発生剤組成物に使用するのに適する高分子結合剤には、セルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態に従えば、高分子結合剤を、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択されるセルロース系材料とすることができる。他の特定の実施形態に従えば、高分子結合剤をグアルゴム、キサンタンゴム、アラビアゴム及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される天然ゴムとすることができる。
1つの実施形態に従えば、ガス発生剤組成物は、組成重量率約1から約20パーセントの相対量のグアルゴムを含む。特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約3から約10パーセントのグアルゴムを含むことができる。別の特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は組成重量率約3から約6パーセントのグアルゴムを含む。
希望する場合には、本発明に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物は、少なくとも1つの酸化金属燃焼速度強化及びスラグ形成添加剤を含むと有利である。押出し成形可能なガス発生剤組成物の燃焼速度を強化するためにまたはろ過可能な粒子材料またはスラグを形成することによって望ましくない燃焼副産物の除去を助けるために、この酸化金属添加剤を加えることができる。実際には、本発明の押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約10パーセントまでの少なくとも1つのこの種の酸化金属添加剤を含むことができる。適切な酸化金属添加剤には二酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態に従えば、押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約1から約5パーセントの少なくとも1つのこの種の酸化金属添加剤を含む。他の特定の実施形態に従えば、押出し可能なガス発生剤組成物は酸化金属燃焼速度強化及びスラグ形成添加剤として組成重量率約1.5から約5パーセントの酸化アルミニウム及び酸化金属燃焼速度強化及びスラグ形成添加剤として組成重量率約1パーセントまでの二酸化シリコンを含むことが望ましい。
特定の実施形態において、押出し可能なガス発生剤組成物は、過塩素酸添加剤の燃焼を強化するために効果的な少なくとも1つの化合物を含むことが望ましい。実際には、本発明の押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率約10パーセントまでの少なくとも1つのこの種の燃焼強化剤を含むことができる。適切な過塩素酸添加剤燃焼強化剤には、酸化鉄、亜クロム酸銅、フェリシアン化/フェロシアン化顔料及びこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
特定の実施形態において、押出し可能なガス発生剤組成物は少なくとも1つのフェリシアン化/フェロシアン化顔料を含むと有利である。この種のフェリシアン化/フェロシアン化顔料(「紺青顔料」とも呼ばれる)は、一般に微結晶性Fe(II)Fc(III )シアン錯体を主成分とする顔料の種、族または変種を意味するものとする。X線及び赤外線分光から得られた結果によれば、「紺青顔料」の基本的な一般化学式は下記の通りであると思われる。すなわち、
Me(I)Fe(II)Fe(III )(CN)6・H2O (1)
この化学式において、Me(I)はカリウム、ナトリウムまたはアンモニウムを意味し、アルカリイオンは紺青の色彩特性において決定的役割を果たすと思われる。「紺青顔料」(時には「鉄フェリシアン化物」とも呼ばれる)は、この化合物が作られた場所にちなんだまたは特定の光学的特性を表す多様な名前で生産販売されてきた。このような多様な名前の例としては例えば「ベルリンブルー」、「ブロンズブルー」、「チャイニーズブルー」、「ミロリブルー」、「ノンブロンズブルー」、「パリブルー」、「プロシャブルー」、「トーニングブルー」及び「ターンブルブルー」がある。
当業者は、本出願の教示によって、上述のように多様な固有のまたは特定の「紺青顔料」鉄フェリシアン化物を利用できることが分かるだろう。Degussa社が製造販売するMANOX−Blue4050「紺青顔料」鉄フェリシアン化物は、本発明の実施において使用するために現在好ましい「紺青顔料」である。
組成物の加工性を改良するために押出し成形可能なガス発生剤組成物に加工助剤及び(または)潤滑剤など付加的な添加剤を含めることもできる。一般に、組成重量率約5パーセント以下など比較的小さい濃度でこれらの添加剤を押出し成形可能なガス発生剤組成物に含めることができる。
上述のことを考慮すると、特定の実施形態に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物は下記のものを含むことができる。すなわち、
組成重量率5から60パーセントの相対量で存在する少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料、
塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物(この混合物において硝酸アンモニウムは重量率約3パーセントから約90パーセントの範囲で存在する)、ジアミン銅ビテトラゾール、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体及びこれらの組合せの中から選択される少なくとも1つの銅含有化合物(少なくとも1つの銅含有化合物は組成重量率10から80パーセントの相対量で存在する)、
過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む過塩素酸添加剤(過塩素酸添加剤は、組成重量率1から10パーセントの相対量で存在し、ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的である)、および、
組成重量率1から20パーセントの相対量で存在しかつガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤(高分子結合剤はセルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される)。
さらに、上述のことを考慮すると、他の特定の実施形態に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率5から60パーセントの硝酸グアニジン、組成重量率10から80パーセントの、塩基性硝酸銅と5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体との結合、組成重量率1から10パーセントの過塩素酸アンモニウム、及び組成重量率1から20パーセントのグアルゴムを含むことができる。過塩素酸アンモニウムはガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が過塩素酸アンモニウムを含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるのに効果的である。
さらに、上述のことを考慮すると、別の特定の実施形態に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物は、組成重量率5から60パーセントの硝酸グアニジン、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸塩との反応から生じる組成重量率10から60パーセントの銅−硝酸塩錯体、組成重量率1から10パーセントの過塩素酸アンモニウム、及び組成重量率1から20パーセントのグアルゴムを含むことができる。
本発明は、さらに、自動車の膨張式拘束装置のエアバッグクッションを膨張させるための方法を含む。この方法は、ある量の膨張ガスを生成するために押出し成形ガス発生剤組成物に点火するステップ及びその後エアバッグクッションを膨張ガスで膨張させるステップを含む。膨張ガスは一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が小さくなることが分かるだろう。
本発明に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物を多様な構造、組立品及び装置に組み込み、これと一緒に利用し、実施することができることが分かるだろう。代表的なものとして図面は内部12を有する車両10を示している。内部には、全体が参照番号14で示される乗員用膨張式安全拘束装置が配置される。本発明を理解するために必要のない特定の標準的要素は、図解と理解を容易にするために図から省略または除外されている場合がある。
乗員用安全拘束装置14は開口式反応キャニスタ16(キャニスタは乗員用膨張式拘束具20例えば膨張式エアバッグクッション用のハウジングを形成する)、及び関連する乗員用拘束具を膨張させるための膨張ガスを発生または供給するための装置(全体として参照番号22で示される)を含む。上述の、この種のガス発生装置は一般に「インフレータ」と呼ばれる。
インフレータ22は、本発明に従った上述のようなある量のガス発生剤組成物を収容する。インフレータ22は、また、ガス発生剤組成物と点火接続するガス発生剤組成物の燃焼を開始するための当業界で既知の点火器を含む。インフレータ装置のこのような具体的構造は本発明の広い実施を制限するものでは無く、当業界で既知のようにインフレータ装置を多様に構成することができる。
実際には、エアバッグクッション20は、展開時に車両の前向きの方向すなわち図面で見て右向きの方向の乗員の動きを拘束することによって乗員24を保護することが望ましい。
以下の実施例に関連してさらに詳しく本発明について説明する。下の例は本発明の実施に含まれる様々な態様を例証またはシミュレートする。本発明の思想の範囲内に属する全ての変更が保護の対象となることを希望するので、本発明はこれらの例によって限定されるものと解釈されないものとする。
(実施例)
比較例1〜4及び例1
表1に示されるように5つのガス発生剤組成物すなわち例1(EX1)及び比較例1〜4(CE1〜CE4)が準備された。全ての化合物の数値は「組成重量率」で示されている。
Figure 2010502544
ここで、
5ATN/bCN=5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体
21MPa(3000psi)のときの燃焼速度=2.54cm/秒(インチ/秒)
特に、比較例1及び2の場合、硝酸グアニジン、銅含有化合物及び酸化アルミニウムは、粉末前駆物質を形成するためにスラリー混合されその後噴霧乾燥された。その結果生じる粉末前駆物質は、その後タブレット形成加工を用いて適切にタブレット化された。
比較例3、比較例4及び例1は硝酸グアニジン、銅含有化合物及び酸化アルミニウムをスラリー混合することによって準備された。その結果得られたスラリーは粉末前駆物質を形成するために噴霧乾燥された。粉末前駆物質は、グアルゴム及び例1の場合には過塩素酸アンモニウムとドライブレンドされた。ドライブレンド混合物は水で湿らされ、乾燥され、粒状にされた。その結果得られた粒状混合物は、その後一般的なタブレット形成加工を用いて適切にタブレット化された。
上の表1に示されるように、燃焼速度データは、まずそれぞれのガス発生剤組成物のサンプルを直径13mm(0.5インチ)の円筒形を形成するような形状に圧することによって入手した。一般に、シリンダ長さを13mm(0.5インチ)にするのに充分な組成物が使用された。テスト装置において確実に線形燃焼されるようにするために、円筒の各々の上面をのぞく全ての表面にKrylon点火抑制剤をコーティングした。各ケースにおいて、このようにコーティングされた円筒が、窒素で数十MPa(数千psi)まで与圧することができかつ試験室圧力の正確な測定を行うための圧力変換器を備える1リットルの閉鎖容器または試験室の中に配置された。少量の点火パウダー(igniter powder)のサンプルが円筒の上面に置かれ、点火パウダーの中にニクロム線を通して、試験室のフタに取り付けられる電極にこれを接続した。次に試験室が所望の圧力まで与圧され、ニクロム線に電流を通すことによってサンプルが点火された。それぞれのサンプルを燃焼させるとき圧力対時間のデータが収集された。サンプルの各々の燃焼はガスを発生させるので、試験室の圧力の上昇は燃焼の開始の合図であり、圧力の「頭打ち状態(level off)」は燃焼の終了の合図である。燃焼に要した時間はt2−t1に等しい。ここで、t2は燃焼終了時刻であり、t1は燃焼開始時刻である。グラム/秒の単位で燃焼速度を決定するためにサンプル重量を燃焼時間で割った。燃焼速度は一般に4つの圧力、すなわち6.2、9.3、13.8及び20.7MPa(900、1350、2000及び3000psi)で測定された。次に、燃焼速度の経過記録対平均圧力の経過記録がグラフ化された。この線から、どの圧力のときの燃焼速度でも下記の燃焼速度式を用いて計算することができる。
b=K(P)n
ここで、
b=燃焼速度(線形)
K=定数
P=圧力
n=圧力定数
(テスト結果について)
表1から分かるように、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体(5−ATN/bCN)を含めると、ガス発生剤組成物の燃焼速度に著しい影響を及ぼす。例えば、比較例2のガス発生剤組成物を生成するために比較例1のガス発生剤に5−ATN/bCNを加えると、燃焼速度は2.08cm/秒から5.36cm/秒(0.82インチ/秒から2.11インチ/秒)に上昇した。同様に、比較例4の押出し成形可能なガス発生剤組成物を生成するために比較例3の押出し可能なガス発生剤組成物に5−ATN/bCNを加えると、燃焼速度は0.84cm/秒から約3.35cm/秒(0.33インチ/秒から1.32インチ/秒)に上昇した。
しかし、表1から分かるように、グアルゴムを含めることはガス発生剤組成物の燃焼速度に悪影響を及ぼす。例えば、比較例3の押出し成形可能なガス発生剤組成物を生成するために比較例1のガス発生剤組成物にグアルゴムを加えると、燃焼速度は2.08cm/秒から約0.84cm/秒(0.82インチ/秒から0.33インチ/秒)に低下した。同様に、比較例4の押出し成形可能なガス発生剤組成物を生成するために比較例2のガス発生剤組成物にグアルゴムを加えると、燃焼速度は5.36cm/秒から約3.35cm/秒(2.11インチ/秒から1.32インチ/秒)に低下した。
これに対して、本発明に従った押出し成形可能なガス発生剤組成物(例えば、例1)は、5.84cm/秒(2.30インチ/秒)の燃焼速度を持つことが明らかになった。過塩素酸アンモニウム添加剤を含めると望ましくない成分の含量が減少した気体流出物を生ずる一方、5−ATN/bCNを含めると高分子結合剤の存在による燃焼速度の低下を相殺すると理論上想定される。従って、例1のような押出し成形可能なガス発生剤組成物は、例えば比較例1〜4に記述されるガス発生剤組成物のように過塩素酸アンモニアを含まない押出し成形可能な及び押出し成形不能なガス発生剤組成物に比べて流出物の構造も燃焼速度も改良される。
本出願において特に開示されない、要素、部分、ステップ、コンポーネントまたは成分を用いずに本出願において例示的に開示される本発明を適切に実施することができる。
上記の詳細な説明においては特定の好ましい実施形態に関連して本発明を説明しており、例証のために多くの細部が記述されているが、本発明には付加的実施形態が可能であり、また本発明の基本原理から逸脱することなく本出願において記述される細部をかなり変えることができることが、当業者には明らかであろう。

Claims (21)

  1. 少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料と、
    塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物、ジアミン銅ビテトラゾール、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸塩との反応から生じる銅−硝酸塩錯体及びこれらの組合せの中から選択される少なくとも1つの銅含有化合物であって、前記二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物において硝酸アンモニウムが重量率約3から約90パーセントの範囲で前記混合物の中に存在する、銅含有化合物と、
    過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む過塩素酸添加剤であって、該過塩素酸添加剤が、前記ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が前記過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的な相対量で存在する、過塩素酸添加剤と、
    前記ガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤と、
    を含む押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  2. 前記高分子結合剤がセルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  3. 前記高分子結合剤がエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択されるセルロース系材料であることを特徴とする、請求項2に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  4. 前記高分子結合剤がグアルゴム、キサンタンゴム、アラビアゴム及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される天然ゴムであることを特徴とする、請求項2に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  5. 前記高分子結合剤が組成重量率1から20パーセントの相対量で存在することを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  6. 前記少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料が硝酸グアニジンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  7. 前記少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料が組成重量率5から60パーセントの相対量で存在することを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  8. 前記少なくとも1つの銅含有化合物が組成重量率10から80パーセントの相対量で存在することを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  9. 前記過塩素酸添加剤が組成重量率1から10パーセントの相対量で存在することを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  10. 前記過塩素酸添加剤が過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム及びこれらの組合せの中から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  11. 組成重量率5から60パーセントの相対量で存在する少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料と、
    塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物、ジアミン銅ビテトラゾール、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸塩との反応から生じる銅−硝酸塩錯体及びこれらの組合せの中から選択される少なくとも1つの銅含有化合物であって、前記二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物において硝酸アンモニウムが重量率約3から約90パーセントの範囲で前記混合物の中に存在し、前記少なくとも1つの銅含有化合物が組成重量率10から80パーセントの相対量で存在する、少なくとも1つの銅含有化合物と、
    過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む過塩素酸添加剤であって、該過塩素酸添加剤が組成重量率1から10パーセントの相対量で存在し、かつ前記ガス発生剤組成物を燃焼させるとき一酸化炭素、アンモニア、二酸化窒素及び一酸化窒素の中から選択される少なくとも1つの化学種の含量が前記過塩素酸添加剤を含まない同様のガス発生剤組成物と比較して低減された気体流出物を生じるために効果的である、過塩素酸添加剤と、
    組成重量率1から20パーセントの相対量で存在しかつ前記ガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な高分子結合剤であって、該高分子結合剤がセルロース系材料、天然ゴム、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される、高分子結合剤と、
    を含む押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  12. 前記高分子結合剤がグアルゴム、キサンタンゴム、アラビアゴム及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される天然ゴムであることを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  13. 前記高分子結合剤がグアルゴムであることを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  14. 前記少なくとも1つの非アジ化有機窒素含有燃料が硝酸グアニジンを含むことを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  15. 前記過塩素酸添加剤が過塩素酸アンモニウムを含むことを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  16. 前記可塩素酸添加剤が少なくとも約200ミクロンの粒度を有することを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  17. 前記銅含有化合物が5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体であることを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  18. 前記銅含有化合物が、塩基性硝酸銅と、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体との化合物であることを特徴とする、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  19. さらに、二酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛及びこれらの組合せの中から選択される酸化金属燃焼速度強化及びスラグ形成添加剤を含む、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤。
  20. さらに、酸化鉄、亜クロム酸銅、紺青顔料及びこれらの組合せから選択される燃焼強化剤を含む、請求項11に記載の押出し成形可能なガス発生剤組成物。
  21. 組成重量率5から60パーセントの硝酸グアニジンと、
    塩基性硝酸銅、酸化第二銅、二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物、ジアミン銅ビテトラゾール、5アミノテトラゾールと塩基性硝酸銅との反応から生じる銅−硝酸塩錯体及びこれらの組合せの中から選択される少なくとも1つの銅含有化合物の重量率10から80パーセントの化合物であって、前記二硝酸ジアミン銅−硝酸アンモニウム混合物において前記硝酸アンモニウムが重量率約3から約90パーセントの範囲で前記混合物に存在する、化合物と、
    過塩素酸アルカリ金属及び過塩素酸アンモニウムの中から選択される少なくとも1つの過塩素酸物質を含む、組成重量率1から10パーセントの過塩素酸添加剤と、
    ガス発生剤組成物を押出し成形可能にするために効果的な組成重量率1から20パーセントの高分子結合剤であって、該高分子結合剤がセルロース材料、天然ゴム、ポリアクリルレート、ポリアクリルアミド、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、シリコン及びこれらのうち2つまたはそれ以上の組合せの中から選択される高分子結合剤と、
    を含む、押出し成形可能なガス発生剤組成物。
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