JP2006517510A - ガス発生剤 - Google Patents
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Abstract
少なくとも一つのエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体を含むガス発生剤組成物、およびアンモニアまたは水リガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体の燃料材料、銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩の燃焼速度触媒、および塩基性硝酸銅の酸化剤を含むガス発生剤組成物が、比較的高い燃焼速度を有する組成物を作りだすかまたはもたらすために提供される。また、対応するかまたは関連するガス発生装置および膨張性車両乗員安全拘束システムおよびガス発生の方法が提供される。
Description
本発明は、一般に、自動車用膨張性拘束エアバッグ・クッションを膨張させるために用いられるもの等のガス発生剤材料、より詳しくは、このような材料が燃焼するかまたは反応する速度の増大に関する。
ガス発生剤または発生用材料は、多様な各種状況において有用である。このような組成物用の一つの重要な用途は、自動車車両乗員拘束の操作におけるものである。例えば、クッションまたはバッグ、例えば、車両が衝突事故の時等の突然の減速に遭遇する場合にガスを噴射するかまたはガスで膨張する「エアバッグ・クッション」を用いて車両乗務員を保護することは、周知である。このようなシステムにおいて、エアバッグ・クッションは、通常、空間必要条件を最小化するために非膨張で重ねられて収納される。このようなシステムは、一般的に、また、車両の突然の減速を検知し、且つシステムの活性化を電子的に引き起こすために、車両の枠または車体の上またはそれに取り付けられた1以上の衝突センサーを含む。システムが作動すると、クッションは、一般に「ガス発生装置」と呼ばれる装置により作りだされるかまたは供給されるガスで、たったの数ミリ秒足らずの内に膨張し始める。実際、このようなエアバッグ・クッションは、望ましくは、乗員が車両内のこのような部位(複数を含む)に強制的にぶつかることから護るかまたはそれを避けるために、乗員とドア、ステアリング・ホイール、または計器盤等の車両内のある部位との間の車両内の場所中に配備される。
自動車用膨張性拘束エアバッグ・クッションの膨張に通常用いられるガス発生剤組成物は、以前には最も一般的にアジ化ナトリウムを用いるか、またはそれに基づいてきた。このようなアジ化ナトリウム系組成物は、開始時、通常窒素ガスを生成するか、または形成する。アジ化ナトリウムおよびある種の他のアジド系ガス発生剤材料の使用が現在の工業仕様、指針および規格に適合する一方で、このような使用は、このようなガス発生剤材料の安全で有効な取扱い、供給および処置に関係する等の潜在的な関心事を伴うか、またはそれらを提起する可能性がある。
ある種の経済上および設計上の考慮は、また、アジド系火工品および関連ガス発生剤に対する代替品のニーズおよび要望をもたらしてきた。例えば、膨張性拘束システムに対する全体の必要空間、特に、このようなシステムにおけるガス発生装置部材に関する必要空間を最小化させるかまたは少なくとも減少させることにおける関心は、一般的な、または通常のアジド系ガス発生剤に比べて単位体積当りの相対的により高いガス収率を与えるガス発生剤材料への探索を刺激してきた。更に、自動車およびエアバッグ業界の競争は、一般に、より安価な部材または材料からなるかまたはそれらを利用する等、且つ更に効率的なまたはより安価なガス発生剤処理技術を介して処理し易い等の1以上の条件を満足させるガス発生剤組成物に対する要望をもたらしてきた。
それらの観点から、自動車用エアバッグガス発生装置におけるアジ化ナトリウムの使用を最小化するかまたは避けるために、有意な努力が向けられてきた。このような努力を通して、非アジド燃料および酸化剤の種々の組合せが、ガス発生剤組成物用にまたはそのものとして提案されてきた。これらの非アジド燃料は、一般に、望ましくは、アジ化ナトリウムに比べて、製造し使用する上でより毒性が少なく、従って、それらの処分がし易く、その結果、少なくともある程度は、一般大衆により受け入れられると見ることができる。更に、炭素、水素、窒素および酸素原子からなる非アジド燃料は、一般的に、燃やすとすべてガス状生成物をもたらす。当業者には理解されるように、高窒素および水素含量および低炭素含量を有する燃料は、一般に、それらの比較的高いガス出力(ガス発生剤材料の100グラム当りで生成するガスのモル数で測定する等の)のせいでこのような膨張性拘束用途での使用に対して魅力的である。
自動車用エアバッグ用途のためのガス発生剤組成物は、一般に、好ましくは、比較的高密度およびガス出力(例えば、好ましくは、組成物100グラム当り少なくとも約3モルのガス出力を生成する)および比較的低い燃焼炎温度(例えば、2000K未満の燃焼炎温度)、粒子状出力、ロット間変動およびコストを有する。
技術上公知で、一般的にこのようなガス発生剤組成物において用いられるたいていの酸化剤は、酸素担持陰イオン(例えば、硝酸塩、塩素酸塩および過塩素酸塩等)の金属塩または金属酸化物である。残念なことに、燃焼すると、このような酸化剤の金属成分は、一般的に、最後には酸化物等の固形化合物になってしまい、従って、それらから実現可能な相対的なガス収率を低下させる。結局、特定配合物中のこのような酸化剤の量は、一般的に、ガス出力または配合物からの収率に影響を与える。しかし、酸素が燃料材料中に組み込まれる場合、このような酸化剤はさほどは必要とされない可能性があり、配合物のガス出力は増大させることができる。
低い毒性および高ガス出力に加えて、ガス発生剤材料は、望ましくは、比較的安価であり、熱的に安定であり(すなわち、望ましくは、約160℃を超える温度でのみ分解する)、水分に対して低い親和性を有する。
更に、上で特定した望ましい特性および特徴に加えて、自動車用膨張性拘束用途における使用のためのガス発生剤材料は、それらの反応の適正な開始の際に得られるガスの生成または発生反応が、関連車両乗員に対する望ましい衝撃保護を与えるために対応する膨張性エアバッグ・クッションが適正に膨張するように、充分に迅速に起こるように、充分な反応性がなければならない。一般に、ガス発生剤組成物用の燃焼速度は、以下の式(1)により表すことができる:
rb=k(P)n (1)
式中、
rb=燃焼速度(線形)
k =定数
P =圧力
n =燃焼速度対圧力のログ−ログ・プロットを通して引かれる線形回帰線の傾きである圧力指数。
rb=燃焼速度(線形)
k =定数
P =圧力
n =燃焼速度対圧力のログ−ログ・プロットを通して引かれる線形回帰線の傾きである圧力指数。
自動車用エアバッグ用途のためのガス発生剤組成物は、一般に、好ましくは、一般に好ましいとされる一層高い燃焼速度組成物により、1000psiで0.3ipsを超える燃焼速度を与えるか、またはもたらす。
硝酸グアニジン(CH6N4O3)は、上で特定された望ましい燃料特性の多くを有する非アジド燃料である。例えば、硝酸グアニジンは市販されており、比較的低コストで非毒性であって、窒素、水素および酸素の高含量および低炭素含量のせいで優れたガス出力を与え、且つ噴霧乾燥処理を可能とするための充分な熱的安定性を有する。その観点から、硝酸グアニジンには、自動車用エアバッグ業界において用いられる広い用途が見出されている。
残念なことに、硝酸グアニジンは、多くの用途において望まれるものよりも低い燃焼速度を与えるという欠点がある。従って、上述の1以上の問題または欠点を一層効果的に克服することができるアジドなしのガス発生剤材料に対するニーズおよび要請がなお残っている。
更に、火工品自動車用エアバッグ用途のための新規ガス発生剤組成物の開発は、多くの場合、ガス出力と燃焼速度間のトレードオフに関連する。例えば、幾分前に開発した非アジドガス発生剤の低燃焼速度を補償するための努力は、このような配合物を小さな穴あき粒子とする溶媒押出し加工の使用をもたらしてきた。しかし、溶媒押出し加工は、押出しに続く乾燥段階を必要とする。このような乾燥段階の適用は、押出し穴あき粒子における密度の違いの形態で得られるガス発生剤組成物中の望ましくない変動性を生み出すかまたは導入することを示してきた。従って、アジド系火工品および関連ガス発生剤に対する代替品を開発し、その代替品が同時に燃焼速度およびガス出力に関する自動車用エアバッグ用途要請事項を満足させるということは、困難であると証明されてきた。
同一出願人による2000年11月17日に出願された米国特許出願第09/715,459号、今、2003年4月22日発行のメンデンホール(Mendenhall)米国特許第6,550,808号は、一般に、望ましくは硝酸グアニル尿素(またジシアンジアミジンおよびアミジノ尿素として知られる)を含むか、または含有するガス発生剤組成物に関する。特に、硝酸グアニル尿素は、有利には、このような燃料成分を含有するガス発生剤材料に対する比較的高い搭載密度を可能とするため等の比較的高い理論的密度を有する。更に、硝酸グアニル尿素は、熱分解温度216℃を有する硝酸グアニル尿素により証明されるように、優れた熱安定性を示す。加えて、硝酸グアニル尿素は、硝酸グアニジンを含有する別途の類似のガス発生剤に比べて、燃焼ガス発生剤組成物の冷却器をもたらすような大きな負の生成熱(すなわち、−880カロリー/グラム)を有する。
ガス発生剤材料中の硝酸グアニル尿素の封入または使用は、改善された燃焼速度を提供し、1以上の問題を克服しながら、アジ化ナトリウムまたは他の類似のアジド材料の封入または使用への依存を避けるために役立つことができる一方で、コスト、市販性、低毒性、熱安定性および水分に対する低親和性、ガス発生剤配合物の燃焼速度におけるなおさらなる改善が、特定用途用に望ましいかまたは必要である可能性がある。
一部のガス発生装置用途のために、低ガス発生剤配合物燃焼速度は、少なくとも、部分的に、比較的より大きな反応表面積を有する形状または形態におけるガス発生剤材料を与えるため等でガス発生剤材料の形状または形態のサイズを減少させることにより、補償することができる。実際には、しかし、例えば、ガス発生剤材料が再現的に製造することができる錠剤等の形状または形態の最小サイズに対する実際上の限定があり、燃焼速度の増大はより高いガス発生装置性能を必要とする特定用途に対して必要である可能性がある。
同一出願人による2001年11月30日に出願された米国特許出願第09/998,122号は、ジアンモニウム・ビテトラゾールの遷移金属錯体の組込みまたは使用を介しての燃焼速度増大を教示する。硝酸グアニジン等の第1燃料と併せて、ガス発生剤配合物の一部として用いられる場合、これらの化合物は燃焼速度を増大させる。ジアンモニウム・ビテトラゾールの遷移金属錯体のこのような封入は、望ましくは、配合物の燃焼速度を増大させるために役立つ可能性がある一方で、これらの化合物はビテトラゾール部分のコストのせいで比較的高価である。
従って、望ましく増大したまたは上昇した燃焼速度、ならびにガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させるための方法または技術を有する、代わりの、望ましくはより低コストの非アジド系ガス発生剤配合物に対する継続的なニーズおよび要請がある。
更に、それらが同時にガス出力および燃焼速度に対する要請事項を満足させ、且つそれらの組成物が、また、望ましくは、燃焼炎温度、粒子状出力、ロット間変動およびコストに関連するような他の要請事項を満足させるガス発生剤組成物に対するニーズおよび要請がある。
本発明の一般目的は、改善されたガス発生剤組成物、ならびにガスを発生させる対応または関連する方法、およびガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させるための方法のいずれかまたは両方を提供することである。
本発明の更に具体的な目的は、上述の1以上の問題を克服することである。
本発明の一つの態様により、このような本発明の一般目的は、少なくとも部分的に、酸化剤成分およびエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体を含む燃料成分を含むガス発生剤組成物を通して達成することができる。
本発明の他の態様により、本発明のこのような一般目的は、少なくとも部分的に、以下を含むガス発生剤を通して達成することができる:
アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体約45〜約90重量%、
エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体約2〜約50重量%、および
塩基性硝酸銅約2〜約50重量%。
アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体約45〜約90重量%、
エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体約2〜約50重量%、および
塩基性硝酸銅約2〜約50重量%。
先行技術は、一般に、望ましくは増大したまたは上昇した燃焼速度ならびにガス発生剤配合物、特に非アジド系ガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させるための方法または技術を有する、望ましくはより低いコストの非アジド系ガス発生剤配合物を与えることに失敗している。詳細には、先行技術は、一般に、ガス発生剤配合物、特に非アジドガス発生剤配合物の燃焼速度を、車両膨張性拘束システム用途に対して充分で望ましいレベルまで、このような用途に実用的で適切なやり方で上げて行くための望ましい方法または技術である可能性があるのと同じように有効に与えることに失敗している。更に、先行技術は、また、一般に、このような車両膨張性拘束システム用途のために望ましい可能性があるように充分に且つ効果的に燃焼速度を上げることを示す、対応または関連する非アジドガス発生剤配合物を与えることに失敗している。
なお更に、先行技術は、一般に、自動車用膨張性拘束エアバッグ・クッションの膨張用に用いる等の、およびその組成物が同時にガス出力および燃焼速度に対する要請事項を満足させ、且つそれがまた望ましくは燃焼炎温度、粒子状出力、ロット間変動およびコストに関連するような他の要請事項を満足させることができるガス発生剤組成物を与えることに失敗している。
本発明は、更に、ガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させるための方法を包含し、該方法は、ガス発生剤配合物に、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体およびエチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体の少なくとも一つの若干量を添加することを含む。
本発明は、なお更に、ガスを発生する方法を包含し、該方法は、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体および酸化剤成分を含む燃料成分を含むガス発生剤組成物に火をつけることを含む。
本発明は、また、更に、ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩約45〜約90重量%、銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩約2〜約50重量%、および塩基性硝酸銅約5〜約50重量%を含み、組成物が1000psiで0.35ipsを越える燃焼速度を与えるガス発生剤組成物を含む。
本明細書において用いられる、「燃料」としての特定組成物、成分または材料への言及は、一般に、完全にCO2、H2OおよびN2に燃やすための充分な酸素を欠く化学物質を指すと理解することができる。
対応して、本明細書における「酸化剤」としての特定組成物、成分または材料への言及は、一般に、完全にCO2、H2OおよびN2に燃やすための充分以上の酸素を有する化学物質を指すと理解することができる。
「燃焼速度触媒」または「燃焼速度エンハンサー」等としての成分または材料への言及は、小さな構成要素として、すなわち、一般的に20重量%未満の量で、更に一般的には10重量%未満の量で添加されるかまたは含まれる場合に、燃焼速度への有意な影響が、一般に、少なくとも約20%の燃焼速度の増大を含む、成分または材料が中に添加された組成物の燃焼速度に有意な影響を生み出すかまたはもたらすような、成分または材料を指すと理解することができる。このような燃焼速度触媒またはエンハンサー材料が、燃焼反応における通常使用の場合に典型的に反応を受けることができることは理解される。
硝酸グアニル尿素(NH2C(NH)NHC(O)NH2・HNO3)は、また、ジシアンジアミジンおよびアミジノ尿素として通常知られる。
特記のない限り、本明細書において用いられる百分率は重量%に基づく。
他の目的および利点は、添付クレームおよび図面と併せて取り上げられる以下の詳細な説明から、当業者に明らかとなる。
本発明は、改善されたガス発生剤組成物ならびにガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させ、且つガスを発生させるための方法を提供する。
以下により詳しく記載されるように、および本発明の一つの好ましい態様により、このような改善されたガス発生剤組成物は、望ましくは、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体を含有するかまたは含む。
本発明の実施に用いるための適する遷移金属には、銅、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケルおよびクロムが挙げられる。好ましくは、遷移金属は、+2の結合価を有する。これらの錯体は、一般に、Mが+2価の遷移金属であるM(C2H8N2)2C2H8で表される経験式を有する。本発明の実施において用いられる好ましい遷移金属には亜鉛および銅が挙げられ、銅は現在銅が望ましくは銅金属を形成するような用途に対して特に好ましい遷移金属であり、他方、亜鉛は酸化物をなお一層形成しやすく、それによって、望ましくないがガス発生酸化剤の少なくとも一部を浪費するかまたは使用する可能性がある。従って、本発明の実施における使用のための特に好ましいエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体は、経験式Cu(C2H8N2)2C2H8を有し、且つ、銅ビスエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールであると信じられる。
特に好ましい態様において、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体は、ガス発生剤配合物の燃料成分の約1〜約100重量%の相対量でガス発生剤組成物中に存在する。一部の好ましい態様により、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体は、時に以下で「第2」燃料材料と呼ばれる燃料材料、または第1燃料または第1燃料材料の混合物または組合せと併せて燃焼速度エンハンサーとして用いられ、その中でエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体がガス発生剤配合物の燃料成分の約1〜約25重量%を含み、第1燃料または第1燃料の混合物または組合せは、ガス発生剤配合物の燃料成分の約75〜約99重量%を含む。
当業者および本明細書において提供される教示により導かれる人は、本発明が、望ましくは、このようなエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の含有なしでの同じ配合物に比べて、得られる配合物により示される燃焼速度の望ましい増大を達成するための第1燃料を有するガス発生剤配合物への、少なくとも一つのエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の充分な量の封入を介して実施することができることを理解する。しかし、一般に、本発明の好ましい実施によるガス発生剤配合物が、このような膨張性拘束システム用途のために有効な充分に増大した燃焼速度を実証するガス発生剤配合物を与えるために、少なくとも一つのエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体を少なくとも5重量%の相対量で、更に好ましくは少なくとも10重量%の相対量で含むかまたは組み込むことは、好ましいことが見出されてきた。
本発明のこの態様のより幅広い実施が、特他のまたは特定のガス発生剤配合物と組み合わせるかまたは併せてのこのようなエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の組込みまたは使用に、必ずしも限定されないが、一方で、本発明のこの態様は、硝酸グアニジン、ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、銅ビスグアニル尿素2硝酸塩、または硝酸アンモニウムからなる群から選択される第1燃料および第1酸化剤としてのそれらの組合せ;例えば、塩基性硝酸銅(bCN)、塩基性硝酸亜鉛およびそれらの組合せ等の塩基性金属硝酸塩;銅ジアミン2硝酸塩およびこのような酸化剤材料の2以上の組合せを含有するかまたは含むガス発生剤配合物における特定の利益または有用性を有すると信じられる。例えば、本発明によるこのようなエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の組込みまたは使用のための一つの好ましいガス発生剤配合物には、第1酸化剤として硝酸アンモニウムが、第1燃料として銅ビスグアニル尿素2硝酸塩が挙げられる。本発明の一部の好ましい態様により、酸化剤成分には、塩基性硝酸銅(bCN)、塩基性硝酸亜鉛およびそれらの組合せ等の少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩が挙げられる。従って、本発明によるこのようなエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の組込みまたは使用のための一つの好ましいガス発生剤配合物には、第1酸化剤としての塩基性硝酸銅、第1燃料として硝酸グアニジンが挙げられる。本発明によるこのようなエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の組込みまたは使用のための他の好ましいガス発生剤配合物には、燃料としてのヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩(HACN)および燃料としての硝酸グアニジンが挙げられる。従って、塩基性金属硝酸塩は、本発明のこの態様により燃料および燃料組合せと組み合わせての好ましい酸化剤である。しかし、本発明のこの態様によるガス発生剤組成物は、硝酸塩および過塩素酸塩のアルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩、遷移金属酸化物および水酸化物、塩基性金属硝酸塩(例えば、塩基性硝酸銅、塩基性硝酸亜鉛、等)、塩基性金属炭酸塩、および硝酸アンモニウムの遷移金属錯体およびそれらの組合せを含む多様な酸化剤を用いることができる。一般に、燃料および酸化剤は、化学量論相対量近くで、すなわち、いずれの側も化学量論当量の約20モル%内で用いられる。
当業者および本明細書において提供される教示により導かれる人は、更に、本発明のこの態様によるガス発生剤組成物または配合物が、また、スラグ生成用に用いられるもの、例えば、シリカ、アルミナおよび他の耐火酸化物および加工助剤等の技術上公知のもの等の他の成分を含有することができることを理解する。
当業者および教示により導かれる人は、更に、種々の手順または反応体系が、本発明のこの態様により、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の調製において用いることができることを理解する。エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を合成するための現在の好ましい経路は、銅ビテトラゾール(酸化銅または炭酸銅をビテトラゾールと反応させることにより製造される)をエチレンジアミンと反応させることによる。一般に、錯体は一水塩として回収される。錯体を形成するための反応は、以下の通りである:
Cu(C2H8)・2H2O(銅ビテトラゾール)+C2H8N2(エチレンジアミン)→Cu(C2H8N2)2C2H8・H2O+H2O
Cu(C2H8)・2H2O(銅ビテトラゾール)+C2H8N2(エチレンジアミン)→Cu(C2H8N2)2C2H8・H2O+H2O
下の表1に、本発明によるジアンモニウム5,5’−ビテトラゾールの銅錯体の一部の選択特性を列挙する。
理解されるように、本発明のこの態様により調製されるガス発生剤組成物または材料は、多様な各種構造、組立品およびシステムと併せて組み込むか、利用するか、または実施することができる。代表として、図面は、一般に参照番号14により指定される膨張性車両乗員安全拘束システムが位置付けられる内部12を有する車両10を示す。理解されるように、本発明の理解に必ずしも必要でない一部の規格要素は、説明および理解を容易にする目的のために図から省略するかまたは除くことができる。
車両乗員安全拘束システム14には、膨張性車両乗員拘束20用のハウジングを形成する開口式反応密閉容器16、例えば、一般に、関連乗員拘束の膨張用の膨張ガスを発生するかまたは供給するための参照番号22により指定される膨張性エアバッグ・クッション、および装置が含まれる。上で特定されるように、このようなガス発生デバイスは、通常、「ガス発生装置」と呼ばれる。
ガス発生装置22は、本発明によるガス発生剤組成物または配合物の若干量、および点火時、膨張性車両乗員拘束20における膨張において用いようとする等のガスの若干量を作りだすかまたは形成するために適するような量を含有する。理解されるように、ガス発生装置の特定の構築は本発明のより幅広い実施への限定を形成せず、このようなガス発生装置はまた技術上公知であるように多様に構築することができる。
実際上、エアバッグ・クッション20は、配備すると、望ましくは、車両の前面に向う方向に、すなわち、図に見られるように右に向っての方向に乗員の動きを拘束することにより車両乗員24に対する保護を与える。
本発明は、本発明の上に特定された態様の実施に関与する種々の形態を説明するかまたはシミュレートする以下の実施例との関連でより詳しく説明される。本発明の精神内に包含されるすべての変更は保護されることが望ましく、従って、本発明はこれらの実施例により限定されるとはみなされるべきでないことは、理解されるべきである。
実施例1−銅エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの調製(ラボスケール)
ビテトラゾール二水和物(50.95グラム)を、水200mlを含有するビーカー中に部分的に溶解した。塩基性炭酸銅(32.75グラム)を添加し、スラリーの温度190°F(88℃)で平衡にし、反応が完了するまで(約1時間)その温度で保持した。次に、エチレンジアミン(35.55グラム)をビーカー内容物に徐々に添加し、すぐに錯体(100グラム)を形成した。
ビテトラゾール二水和物(50.95グラム)を、水200mlを含有するビーカー中に部分的に溶解した。塩基性炭酸銅(32.75グラム)を添加し、スラリーの温度190°F(88℃)で平衡にし、反応が完了するまで(約1時間)その温度で保持した。次に、エチレンジアミン(35.55グラム)をビーカー内容物に徐々に添加し、すぐに錯体(100グラム)を形成した。
実施例2−銅エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの調製(10ポンド)
銅エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの10ポンド試料を、吹き付け乾燥混合タンクに水(9080ml)を投入することにより調製することができる。次に、ビテトラゾール二水和物(2313.4グラム)を吹き付け乾燥混合タンクに添加することができ、部分的に溶解させる。次に、塩基性炭酸銅(1486.85グラム)を吹き付け乾燥混合タンクの内容物に添加することができ、スラリーの温度190°F(88℃)で平衡にすることができ、反応が完了するまで(約1時間)その温度で保持した。次に、エチレンジアミンを吹き付け乾燥混合タンク内容物に徐々に添加することができ、すぐに錯体を形成する。
銅エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの10ポンド試料を、吹き付け乾燥混合タンクに水(9080ml)を投入することにより調製することができる。次に、ビテトラゾール二水和物(2313.4グラム)を吹き付け乾燥混合タンクに添加することができ、部分的に溶解させる。次に、塩基性炭酸銅(1486.85グラム)を吹き付け乾燥混合タンクの内容物に添加することができ、スラリーの温度190°F(88℃)で平衡にすることができ、反応が完了するまで(約1時間)その温度で保持した。次に、エチレンジアミンを吹き付け乾燥混合タンク内容物に徐々に添加することができ、すぐに錯体を形成する。
実施例3および比較例1および2
下の表2に示されるように、共燃料として硝酸グアニジンおよび銅ジアンミン5,5’−ビテトラゾールを含有する(実施例3);燃料として硝酸グアニジンのみを含有する(比較例1);および共燃料として硝酸グアニジンおよび銅ビスエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールを含有する(比較例2)塩基性硝酸銅酸化ガス発生剤組成物を調製した。表2に示される値は重量%組成条件である。
下の表2に示されるように、共燃料として硝酸グアニジンおよび銅ジアンミン5,5’−ビテトラゾールを含有する(実施例3);燃料として硝酸グアニジンのみを含有する(比較例1);および共燃料として硝酸グアニジンおよび銅ビスエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールを含有する(比較例2)塩基性硝酸銅酸化ガス発生剤組成物を調製した。表2に示される値は重量%組成条件である。
次に、実施例3および比較例1および比較例2それぞれのガス発生剤組成物を試験した。下の表3に特定される燃焼速度および密度(ρ)値を得た。詳細には、それぞれのガス発生剤配合物試料を最初に水圧プレス(12,000ポンド力)を用いて0.5インチ径シリンダの形状または形態に圧縮成形することにより燃焼速度データを得た。一般的に、充分な粉末を用いて0.5インチ長さのシリンダをもたらした。次に、試験装置中の線燃焼を確保するのを支援するために、各シリンダの上面を除くすべての表面をクライロン発火抑制剤で被覆した。各ケースにおいて、そのように被覆されたシリンダを、窒素で数千psiまで加圧することができると共に密閉試験容器内の正確な圧力測定のための圧力変換器を備える1リットルの密閉試験容器中に置いた。点火薬の少量試料をシリンダの上部に置き、ニクロム線を、点火薬を通過させて試験容器蓋に取付けられた電極に接続した。次に、試験容器を所期の圧力まで加圧し、ニクロム線を通して電流を通すことにより試料を点火した。それぞれの各試料が燃焼する際に、圧力対時間データを集めた。各試料の燃焼はガスを発生するので、試験容器圧力の増大は燃焼開始を知らしめ、圧力の「横ばい状態」は燃焼の終りを知らせる。燃焼のための必要時間は、t2−t1に等しく、式中、t2は燃焼終了時の時間であり、t1は燃焼開始時の時間である。試料長さを燃焼時間で割ると秒当りインチでの燃焼速度が出る。燃焼速度は、一般的に、4圧力(900、1350、2000、および3000psi)で測定した。次に、燃焼速度のログ対平均圧力のログをプロットした。この線からあらゆる圧力での燃焼速度を、上で特定されたガス発生剤組成物燃焼速度式(1)を用いて計算することができる。
式中、
rb=秒当りインチ(ips)における1000psiでの燃焼速度、
n= 圧力指数がx軸に沿っての圧力ログ対y軸に沿っての燃焼速度ログのプロットの傾きである、上に特定される燃焼速度式(1)中の圧力指数、および
k= 上に特定される燃焼速度式(1)における定数。
rb=秒当りインチ(ips)における1000psiでの燃焼速度、
n= 圧力指数がx軸に沿っての圧力ログ対y軸に沿っての燃焼速度ログのプロットの傾きである、上に特定される燃焼速度式(1)中の圧力指数、および
k= 上に特定される燃焼速度式(1)における定数。
結果の検討
表3に示されるように、本発明の実施によるエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する実施例3のガス発生剤組成物は、如何なる燃焼速度エンハンサーをも含まない比較例1のガス発生剤組成物と比べて、且つ、上に特定された2001年11月30日に出願の米国特許出願第09/998,122号に記載されるジアンミン5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する比較例2のガス発生剤組成物にくらべてさえも、大きく燃焼速度(rb)を上げた。
表3に示されるように、本発明の実施によるエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する実施例3のガス発生剤組成物は、如何なる燃焼速度エンハンサーをも含まない比較例1のガス発生剤組成物と比べて、且つ、上に特定された2001年11月30日に出願の米国特許出願第09/998,122号に記載されるジアンミン5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する比較例2のガス発生剤組成物にくらべてさえも、大きく燃焼速度(rb)を上げた。
更に、実施例3のガス発生剤組成物は、それにより得られるより低いまたは低下した圧力指数(n)により証明されるように、比較例1のガス発生剤組成物に比べてより小さいかまたは低下した感圧性および比較例2のガス発生剤組成物に比肩しえる感圧性を示した。
実施例4および比較例3および4
下の表4に示されるように、共燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩および銅ビスエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールを含有する(実施例4);燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩のみを含有する(比較例3);および共燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩および銅ジアンミン5,5’−ビテトラゾールを含有する(比較例4)塩基性硝酸銅酸化ガス発生剤組成物を調製した。表4に示される値は再度重量%組成条件である。
下の表4に示されるように、共燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩および銅ビスエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールを含有する(実施例4);燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩のみを含有する(比較例3);および共燃料としてヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩および銅ジアンミン5,5’−ビテトラゾールを含有する(比較例4)塩基性硝酸銅酸化ガス発生剤組成物を調製した。表4に示される値は再度重量%組成条件である。
次に、実施例4および比較例3および4それぞれのガス発生剤組成物を、実施例2および比較例1および2に関して上述したものに類似のやり方で試験した。下の表5に特定される燃焼速度および密度(ρ)値を得た。
式中、
rb=秒当りインチ(ips)における1000psiでの燃焼速度、
n= 圧力指数がx軸に沿っての圧力ログ対y軸に沿っての燃焼
速度ログのプロットの傾きである、上に特定された燃焼速度式(1)中の圧力指数、および
k= 上に特定された燃焼速度式(1)における定数。
rb=秒当りインチ(ips)における1000psiでの燃焼速度、
n= 圧力指数がx軸に沿っての圧力ログ対y軸に沿っての燃焼
速度ログのプロットの傾きである、上に特定された燃焼速度式(1)中の圧力指数、および
k= 上に特定された燃焼速度式(1)における定数。
結果の検討
表5に示されるように、本発明の実施によるエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する実施例4のガス発生剤組成物は、如何なる燃焼速度増大性共燃料をも含まない比較例3のガス発生剤組成物と比べて、且つ、上に特定された同一出願人による2001年11月30日に出願の米国特許出願第09/998,122号に記載されるジアンミン5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する比較例4のガス発生剤組成物にくらべてさえも、極めて大きく燃焼速度(rb)を上げた。
表5に示されるように、本発明の実施によるエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する実施例4のガス発生剤組成物は、如何なる燃焼速度増大性共燃料をも含まない比較例3のガス発生剤組成物と比べて、且つ、上に特定された同一出願人による2001年11月30日に出願の米国特許出願第09/998,122号に記載されるジアンミン5,5’−ビテトラゾールの銅錯体を含有する比較例4のガス発生剤組成物にくらべてさえも、極めて大きく燃焼速度(rb)を上げた。
更に、実施例4のガス発生剤組成物は、それにより得られるより低いまたは低下した圧力指数(n)により証明されるように、比較例3のガス発生剤組成物に比べてより小さいかまたは低下した感圧性、および比較例4のガス発生剤組成物により得られるものよりもほんのわずかに高い感圧性を示した。
上記観点から、本発明が、望ましくは、ガス発生剤配合物、特に非アジドガス発生剤配合物の燃焼速度を車両膨張性拘束システム用途に充分で望ましいレベルまで上げるかまたは増大させるための有効な方法または技術を、このような用途用に実用的で適切なやり方で与えることは、理解されるべきである。更に、本発明は、また、このような車両膨張性拘束システム用途のために望まれるように充分にして有効な高い燃焼速度を示す、対応または関連する非アジドガス発生剤配合物を提供する。
他の好ましい態様により、本発明は、また、一般に、自動車用膨張性拘束エアバッグ・クッションの膨張での使用用等の改善されたガス発生剤組成物を提供し、この組成物は、同時に、ガス出力および燃焼速度に対する要請事項を満足させ、且つそれは、また、望ましくは、燃焼炎温度、粒子状出力、ロット間変動およびコストに関連する等の他の要請事項を満足させることができる。
このようなガス発生剤組成物には、一般に、アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体、エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体、および塩基性硝酸銅の独特な組合せが含まれる。詳細には、本発明のこの態様の好ましい態様による配合物は、一般に、
アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体約45〜約90重量%、
エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体約2〜約50重量%、および
塩基性硝酸銅約5〜約50重量%、
を含む。
アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体約45〜約90重量%、
エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体約2〜約50重量%、および
塩基性硝酸銅約5〜約50重量%、
を含む。
本発明のこの態様の一つの好ましい態様により、コバルトIII硝酸塩錯体は組成物中の主成分であり、そういうものとして、組合せ組成物のすべての他の成分よりも大きな相対量で存在する。当業者および本明細書において提供される教示により導かれる人は、また、対象組成物中のコバルトIII硝酸塩錯体が、一般に、上に定義される燃料として役立つかまたは機能することを理解する。
本発明のこの態様の一つの好ましい態様により、コバルトIII硝酸塩錯体は、ヘキサデンテート・コバルトIII硝酸塩錯体、好ましくはヘキサデンテート中性コバルトIII硝酸塩錯体である。ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、ペンタンミンアクオ・コバルトIII硝酸塩およびそれらの混合物は、本発明の実施における使用のための特に好ましいコバルトIII硝酸塩錯体である。
本発明のこの態様の実施における使用のためのエチレンジアミン2硝酸塩の好ましい銅錯体は、銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩である。更に、以下に詳細なように、このようなエチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体は、対象ガス発生剤組成物中の燃焼速度触媒として有利に役立ち、機能するか、または作用することができる。
本発明のこのようなガス発生剤配合物において、塩基性硝酸銅は、望ましくは、エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体の完全な燃焼に対してまたはそのために必要とされるかまたは必要な酸素を与えるために役立つかまたは機能する。
以下に詳細なように、本発明のこの態様によるガス発生剤組成物は、有利には、1000psiで0.35ipsを超える燃焼速度、少なくとも一部の好ましい態様により、1000psiで少なくとも約0.4ipsの燃焼速度を与えるかまたはもたらすことが見出されてきた。
本発明のより幅広い実施は、必ずしも調製または処理の特定方法によりまたはそれらに対して限定されないが、一方で、本発明のこの態様による組成物は、望ましくは、比較的簡単な手段による処理に従う。例えば、このような対象ガス発生剤配合物のエチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体は、吹き付け乾燥混合タンク中におけるように原位置での硝酸銅とエチレンジアミンとの反応等により、形成することができる。本発明の一つの好ましい態様により、本発明によるガス発生剤組成物は、
a.アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体と、
b.銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩を形成するための充分な硝酸銅およびエチレンジアミン、および
c.塩基性硝酸銅、
を組み合わせて混合物を形成し、混合物を吹き付け乾燥してガス発生剤組成物の粉末形態を生成することにより形成される。
a.アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体と、
b.銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩を形成するための充分な硝酸銅およびエチレンジアミン、および
c.塩基性硝酸銅、
を組み合わせて混合物を形成し、混合物を吹き付け乾燥してガス発生剤組成物の粉末形態を生成することにより形成される。
ガス発生剤組成物粉末は、次に、例えば、錠剤またはウエハーの形態等の望ましい形態に、適切にプレス成形することができる。
理解されるように、本発明のこの態様により調製されるガス発生剤組成物または材料は、上述の図に代表的に示されるもの等の多様な各種構造、組立品およびシステムと併せて組み込み、利用するか、または実施することができる。上述のように、図は、一般に参照番号14により指定される、膨張性車両乗員安全拘束システムが位置付けられる内部12を有する車両10を説明する。
車両乗員安全拘束システム14は、膨張性車両乗員拘束20用のハウジングを形成する開口式反応密閉容器16、例えば、関連乗員拘束膨張用の膨張ガスを発生するかまたは供給するための参照番号22により一般に指定される膨張性エアバッグ・クッションおよび装置を含む。上で特定されたように、このようなガス発生デバイスは、通常、「ガス発生装置」と呼ばれる。
ガス発生装置22は、本発明による、且つ点火すると膨張性車両乗員拘束20の膨張において用いられようとするような相当量のガスを生み出すかまたは形成するために適するような、ガス発生剤組成物または材料の相当量を含む。理解されるように、ガス発生装置の特定構築は本発明のより幅広い実施に関する限定を形成せず、このようなガス発生装置は、また技術上公知であるように様々に構築することができる。
実際には、エアバッグ・クッション20は、配備されると、望ましくは、車両の前方に向っての方向、すなわち、図での右に向っての方向における乗員の動きを拘束することにより、車両乗員24の保護を与える。
本発明は、本発明の上記特定態様の実施に関与する種々の態様を説明するかまたはシミュレートする以下の実施例に関連してより詳しく説明される。本発明の精神内に入るすべての変化は保護されることが望ましく、従って、本発明はこれらの実施例により限定されないと理解されるべきである。
実施例5および比較例5および6
実施例5において、本発明による、且つ下の表6に示される、ガス発生剤火工品組成物を調製し、下の表6にまた示される比較例5および比較例6のガス発生剤火工品組成物と比較した。
実施例5において、本発明による、且つ下の表6に示される、ガス発生剤火工品組成物を調製し、下の表6にまた示される比較例5および比較例6のガス発生剤火工品組成物と比較した。
次に、実施例5および比較例5および6それぞれのガス発生剤火工品組成物を試験した。下の表7に特定される燃焼速度および密度値を得た。詳細には、それぞれのガス発生剤配合物試料を最初に水圧プレス(12,000ポンド力)を用いて0.5インチ径シリンダの形状または形態に圧縮成形することにより燃焼速度データを得た。一般的に、充分な粉末を用いて0.5インチ長さのシリンダをもたらした。次に、試験装置中の線燃焼を確保するのを支援するために、各シリンダの上面を除くすべての表面をクライロン発火抑制剤で被覆した。各ケースにおいて、そのように被覆されたシリンダを、窒素で数千psiまで加圧することができると共に密閉試験容器内の正確な圧力測定のための圧力変換器を備える1リットルの密閉試験容器中に置いた。点火薬の少量試料をシリンダの上部に置き、ニクロム線を、点火薬を通過させて試験容器蓋に取付けられた電極に接続した。次に、容器を所期の圧力まで加圧し、ニクロム線を通して電流を通すことにより試料を点火した。それぞれの各試料が燃焼する際に、圧力対時間データを集めた。各試料の燃焼はガスを発生するので、試験容器圧力の増大は燃焼開始を知らしめ、圧力の「横ばい状態」は燃焼の終りを知らせる。燃焼のための必要時間は、t2−t1に等しく、式中、t2は燃焼終了時の時間であり、t1は燃焼開始時の時間である。試料重量を燃焼時間で割ると秒当りグラムでの燃焼速度が出る。燃焼速度は、一般的に、4圧力(900、1350、2000、および3000psi)で測定した。次に、燃焼速度のログ対平均圧力のログをプロットした。この線からあらゆる圧力での燃焼速度を、上で特定されたガス発生剤組成物燃焼速度式(1)を用いて計算することができる。加えて、実施例5および比較例5および6それぞれのガス発生剤火工品組成物のためのガス収率および炎温度を計算し/決定した、結果をまた表7に示す。
結果の検討
表7に示されるように、本発明によるガス発生剤火工品組成物(すなわち、実施例5)は、通常このような組成物に関連する不利をまた与えるかまたは実現することなしで、且つ組成物の密度の如何なる明らかな差もなく、比較例5および6のガス発生剤火工品組成物の利点を、有利に組み合わせた。より詳しくは、本発明によるガス発生剤火工品組成物(例えば、実施例5)は、より高いガス収率を与えるかまたはもたらす(比較例5のガス発生剤火工品組成物と一致する)が、一方で、またより高い燃焼速度と低いロット間変動を与えるかまたはもたらす(比較例6のガス発生剤火工品組成物と一致する)。当業者および本明細書において提供される教示により導かれる人は、比較例5のガス発生剤火工品組成物に比べる等で、且つ上述の理由等により、本発明によるガス発生剤火工品組成物(例えば、実施例5)から提供されるかまたはもたらされる燃焼速度増大の重要性を理解するであろう。
表7に示されるように、本発明によるガス発生剤火工品組成物(すなわち、実施例5)は、通常このような組成物に関連する不利をまた与えるかまたは実現することなしで、且つ組成物の密度の如何なる明らかな差もなく、比較例5および6のガス発生剤火工品組成物の利点を、有利に組み合わせた。より詳しくは、本発明によるガス発生剤火工品組成物(例えば、実施例5)は、より高いガス収率を与えるかまたはもたらす(比較例5のガス発生剤火工品組成物と一致する)が、一方で、またより高い燃焼速度と低いロット間変動を与えるかまたはもたらす(比較例6のガス発生剤火工品組成物と一致する)。当業者および本明細書において提供される教示により導かれる人は、比較例5のガス発生剤火工品組成物に比べる等で、且つ上述の理由等により、本発明によるガス発生剤火工品組成物(例えば、実施例5)から提供されるかまたはもたらされる燃焼速度増大の重要性を理解するであろう。
従って、本発明は、また、自動車用膨張性拘束エアバッグ・クッションの膨張での使用用等にガス発生剤組成物を提供し、それらの組成物は、同時に、ガス出力(例えば、組成物100グラム当り少なくとも約3.0モルのガス出力、好ましくは組成物100グラム当り約3.3モル以上のガス出力)および燃焼速度(例えば、1000psiで0.35ipsを超える燃焼速度、好ましくは1000psiで少なくとも約0.4ipsの燃焼速度)への要請事項を満足させ、また、燃焼炎温度、粒子状出力、ロット間変動およびコストに関連するような他の要請事項をも望ましくは満足させることができる。
本明細書において例証的に開示された本発明は、本明細書において具体的に開示されていない、如何なる要素、部品、段階、成分、または材料なしで、適切に実施することができる。
これまでの詳細な説明において、本発明はその一部の好ましい態様に関連して記載されてきたし、多くの詳細は説明の目的のために述べられてきたが、一方で、本発明が追加の態様を可能とし、本明細書において記載される詳細の一部が本発明の基本的な原理から逸脱することなく、かなりの程度に変更可能なことは当業者に明らかである。
Claims (60)
- 酸化剤成分、および
エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾール(bitetrazole)の遷移金属錯体を含む燃料成分、
を含むガス発生剤(generant)組成物。 - エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、銅、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、クロムおよびそれらの組合せからなる群から選択される金属を含む請求項1に記載のガス発生剤組成物。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体である請求項1に記載のガス発生剤組成物。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、銅ビテトラゾールをエチレンジアミンと反応させることにより形成される請求項3に記載のガス発生剤組成物。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、Cu(C2H8N2)2C2H8で表される経験式を有する請求項3に記載のガス発生剤組成物。
- 前記燃料成分がエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の1〜100重量%(between)、および第2燃料材料の0〜99重量%を含む請求項1に記載のガス発生剤組成物(重量%は前記燃料成分の全体重量に対する)。
- 請求項6に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生装置。
- エアバッグ・クッションを膨張させるための膨張性エアバッグ・クッションと共同して(in association with)接続される請求項7に記載のガス発生装置を含む、膨張性車両(vehicle)乗員安全拘束システム。
- 前記燃料成分がエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の1〜25重量%、および第2燃料材料の75〜99重量%を含む請求項1に記載のガス発生剤組成物(重量%は前記燃料成分の全体重量に対する)。
- 第2燃料材料が、硝酸グアニジン、ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、銅ビスグアニル尿素2硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択されるメンバーを含む請求項9に記載のガス発生剤組成物。
- 第2燃料材料がヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩を含む請求項9に記載のガス発生剤組成物。
- 請求項9に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生装置。
- エアバッグ・クッションを膨張させるための膨張性エアバッグ・クッションと共同して接続される請求項12に記載のガス発生装置を含む、膨張性車両乗員安全拘束システム。
- 前記酸化剤成分が、硝酸塩および過塩素酸塩のアルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩、酸化物および水酸化物の遷移金属塩、塩基性金属炭酸塩、硝酸アンモニウムの遷移金属錯体、塩基性金属硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される酸化剤を含む請求項1に記載のガス発生剤組成物。
- 前記酸化剤成分が少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩を含む請求項1に記載のガス発生剤組成物。
- 少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩が塩基性硝酸銅、塩基性硝酸亜鉛およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項15に記載のガス発生剤組成物。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体およびエチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体の少なくとも一つの若干量(a quantity of)をガス発生剤配合物に添加することを含む、ガス発生剤配合物の燃焼速度を増大させるための方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の若干量をガス発生剤配合物に添加することを含む請求項17に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、銅、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、クロムおよびそれらの組合せからなる群から選択される金属を含む請求項18に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体である請求項18に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、銅ビテトラゾールをエチレンジアミンと反応させることにより形成される請求項20に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、Cu(C2H8N2)2C2H8で表される経験式を有する請求項20に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体を含む燃料成分を有するガス発生剤組成物を形成するために有効な量でガス発生剤配合物に添加され、且つ、燃料成分がエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の1〜25重量%、および第2燃料材料の75〜99重量%を含む請求項18に記載の方法(重量%は燃料成分の全体重量に対する)。
- 第2燃料材料が、硝酸グアニジン、ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、銅ビスグアニル尿素2硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択されるメンバーを含む請求項23に記載の方法。
- 第2燃料材料がヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩を含む請求項23に記載の方法。
- ガス発生剤配合物がまた酸化剤成分を含み、且つ、酸化剤成分が、硝酸塩および過塩素酸塩のアルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩、酸化物および水酸化物の遷移金属塩、塩基性金属炭酸塩、硝酸アンモニウムの遷移金属錯体、塩基性金属硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される酸化剤を含む請求項23に記載の方法。
- ガス発生剤配合物がまた酸化剤成分を含み、且つ、酸化剤成分が少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩を含む請求項18に記載の方法。
- 少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩が塩基性硝酸銅、塩基性硝酸亜鉛およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項27に記載の方法。
- エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体の若干量をガス発生剤配合物に添加することを含む請求項17に記載の方法。
- エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体が銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩である請求項29に記載の方法。
- コバルトIII硝酸塩錯体がヘキサデンテート・コバルトIII硝酸塩錯体である請求項29に記載の方法。
- ヘキサデンテート・コバルトIII硝酸塩錯体がヘキサデンテート・中性コバルトIII硝酸塩錯体である請求項31に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体および酸化剤成分を含む燃料成分を含むガス発生剤組成物を点火することを含む、ガスを発生させる方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、銅、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、クロムおよびそれらの組合せからなる群から選択される金属を含む請求項33に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体が、エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体である請求項33に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、銅ビテトラゾールをエチレンジアミンと反応させることにより形成される請求項35に記載の方法。
- エチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの銅錯体が、Cu(C2H8N2)2C2H8で表される経験式を有する請求項30に記載の方法。
- 燃料成分がエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の1〜100重量%、および第2燃料材料の0〜99重量%を含む請求項33に記載の方法(重量%は燃料成分の全体重量に対する)。
- 燃料成分がエチレンジアミン 5,5’−ビテトラゾールの遷移金属錯体の1〜25重量%、および第2燃料材料の75〜99重量%を含む請求項33に記載の方法(重量%は燃料成分の全体重量に対する)。
- 第2燃料材料が、硝酸グアニジン、ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、銅ビスグアニル尿素2硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択されるメンバーを含む請求項39に記載の方法。
- 第2燃料材料がヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩を含む請求項39に記載の方法。
- 酸化剤成分が、硝酸塩および過塩素酸塩のアルカリ金属、アルカリ土類金属、およびアンモニウム塩、酸化物および水酸化物の遷移金属塩、塩基性金属炭酸塩、硝酸アンモニウムの遷移金属錯体、塩基性金属硝酸塩およびそれらの組合せからなる群から選択される酸化剤を含む請求項33に記載の方法。
- 酸化剤成分が少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩を含む請求項33に記載の方法。
- 少なくとも一つの塩基性金属硝酸塩が塩基性硝酸銅、塩基性硝酸亜鉛およびそれらの組合せからなる群から選択される請求項43に記載の方法。
- アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体約45〜約90重量%、
エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体約2〜約50重量%、および
塩基性銅硝酸塩約5〜約50重量%、
を含むガス発生剤組成物。 - エチレンジアミン2硝酸塩の銅錯体が銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩である請求項45に記載のガス発生剤組成物。
- コバルトIII硝酸塩錯体がヘキサデンテート・コバルトIII硝酸塩錯体である請求項45に記載のガス発生剤組成物。
- ヘキサデンテート・コバルトIII硝酸塩錯体がヘキサデンテート・中性コバルトIII硝酸塩錯体である請求項47に記載のガス発生剤組成物。
- コバルトIII硝酸塩錯体がヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩、ペンタンミンアクオ・コバルト硝酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択される請求項45に記載のガス発生剤組成物。
- a.アンモニアおよび水からなる群から選択されるリガンドとのコバルトIII硝酸塩錯体と、
b.銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩を形成するために充分な硝酸銅およびエチレンジアミン、および
c.塩基性銅硝酸塩、
を組み合わせて混合物を形成し、混合物を吹き付け乾燥してガス発生剤組成物の粉末形態を形成することにより形成される請求項45に記載のガス発生剤組成物。 - ガス発生剤組成物の粉末形態が望ましい形状にプレス成形される請求項50に記載のガス発生剤組成物。
- 組成物が1000psiで0.35ipsを超える燃焼速度を与える請求項45に記載のガス発生剤組成物。
- 組成物が1000psiで少なくとも約0.4ipsの燃焼速度を与える請求項45に記載のガス発生剤組成物。
- 請求項45に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生装置。
- エアバッグ・クッションを膨張させるための膨張性エアバッグ・クッションに共同して接続される請求項54に記載のガス発生装置を含む、膨張性車両乗員安全拘束システム。
- ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩約45〜約90重量%、
銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩約2〜約50重量%、および
塩基性銅硝酸塩約5〜約50重量%、
を含むガス発生剤組成物であって、該組成物は1000psiで0.35ipsを超える燃焼速度を与える。 - 組成物が1000psiで少なくとも約0.4ipsの燃焼速度を与える請求項56に記載のガス発生剤組成物。
- a.ヘキサンミン・コバルトIII硝酸塩と、
b.銅ビスエチレンジアミン2硝酸塩を形成するために充分な硝酸銅およびエチレンジアミン、および
c.塩基性硝酸銅、
を組み合わせて混合物を形成し、混合物を吹き付け乾燥してガス発生剤組成物の粉末形態を生成することにより形成される請求項56に記載のガス発生剤組成物。 - 請求項56に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生装置。
- エアバッグ・クッションを膨張させるための膨張性エアバッグ・クッションに共同して接続される請求項59に記載のガス発生装置を含む、膨張性車両乗員安全拘束システム。
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