JPH08164835A - 車両の制動力制御システム - Google Patents

車両の制動力制御システム

Info

Publication number
JPH08164835A
JPH08164835A JP33343894A JP33343894A JPH08164835A JP H08164835 A JPH08164835 A JP H08164835A JP 33343894 A JP33343894 A JP 33343894A JP 33343894 A JP33343894 A JP 33343894A JP H08164835 A JPH08164835 A JP H08164835A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
brake pedal
pedal stroke
controller
braking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33343894A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Harada
正治 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP33343894A priority Critical patent/JPH08164835A/ja
Publication of JPH08164835A publication Critical patent/JPH08164835A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両において、ブレーキペダルの踏み込み量
に対応した車体減速度が迅速かつ確実にえられるように
する。 【構成】 車両のフルエアブレーキ10において、スト
ロークセンサ12により検出されたブレーキペダル11
のストロークに対応し、コントローラ13が目標車体減
速度を設定すると共に、その目標車体減速度がえられる
ホイールブレーキチャンバ15内のエア圧を初期設定し
て、エア圧制御マグネットバルブ18を開閉制御し、実
際の車体減速度を目標車体減速度に一致させるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両における制動装置
の制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】フルエアブレーキを装備した従来のトラ
ック、バス等においては、図12に例示されているよう
に、ブレーキペダル1を踏み込むことによりブレーキバ
ルブ2を開閉制御して、ブレーキペダル1のストローク
に応じた加圧エアをエアタンク3から各車輪のエアチャ
ンバ4へ送給し、この加圧エアにより各車輪のホイール
ブレーキ5を作動させるようにしており、この場合、図
13(a)のようにブレーキペダル1を同じ強さで踏み
込んでそのストロークの大きさが一定に保たれている
と、図13(b)のようにエアチャンバ4内のエア圧も
均一に保持されることになる。
【0003】しかしながら、ホイールブレーキ5の作動
によりそのブレーキライニング温度が上昇すると、ブレ
ーキライニングの摩擦係数μが減少してホイールブレー
キ5の効きが低下するため、図13(c)におけるA部
のように車体減速度が制動初期よりも低下する一方、車
両の停止直前には車速の低下に応じたブレーキライニン
グ摩擦係数μの増加やブレーキライニング温度の低下等
により、ブレーキライニングの摩擦係数μが増大してホ
イールブレーキ5の効きがよくなるため、図13(c)
におけるB部のように車体減速度が増加する。
【0004】その結果、ブレーキペダル1を同じ強さで
踏み込んでいるにもかかわらず、ホイールブレーキ5の
作動開始時から車両の停止までの間に車体減速度が増減
して、ドライバの制動フィーリングが悪化する不具合が
あり、これを解消するためには、車体減速度が一定とな
るようにドライバがブレーキペダル1の踏み込み量を微
妙に調整する必要があり、ドライバの負担が大きくなら
ざるをえなかった。
【0005】また、ブレーキペダル1を同じ強さで踏み
込んでも、車両の積載量が変化すれば当然のことながら
ホイールブレーキ5の効き感が異なり、同様にして、ホ
イールブレーキ5の作動開始時における車速、あるい
は、ブレーキライニング表面の湿り具合や温度の高低等
に対応してホイールブレーキ5の効きが変動するので、
ドライバの制動フィーリングを常に良好に保持すること
は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トラ
ック、バス等の車両において、ブレーキペダルの踏み込
み量に対応した車体減速度が迅速かつ確実にえられるよ
うにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
る車両の制動力制御システムは、圧力流体により作動す
る車両制動機構、同車両制動機構と圧力流体源とを接続
する圧力流体路、同圧力流体路に設置された上記圧力流
体の圧力制御機構、ブレーキペダルストロークセンサ、
コントローラ、及び、前後加速度センサまたは車速セン
サを有し、上記ブレーキペダルストロークセンサにより
検出されたブレーキペダルストロークに応じて上記コン
トローラが目標車体減速度及び上記圧力制御機構による
上記圧力流体の初期圧力制御値を設定し、上記前後加速
度センサまたは車速センサにより検出された車体減速度
が上記目標車体減速度にほぼ一致するように上記コント
ローラが上記圧力制御機構を操作している。
【0008】
【作用】上記のように、ブレーキペダルストロークセン
サにより検出されたブレーキペダルストロークに応じて
コントローラが目標車体減速度を設定し、前後加速度セ
ンサまたは車速センサにより検出された車体減速度が上
記目標車体減速度にほぼ一致するようにコントローラが
圧力制御機構を操作するが、ブレーキペダルストローク
に応じた圧力流体の圧力制御値をコントローラが初期設
定しているため、圧力制御機構の操作による圧力流体の
初期圧力制御によって、車両制動機構における適切な制
動力制御をブレーキペダルストロークに対応して迅速か
つ確実に行い、その結果、目標車体減速度にほぼ一致し
た車体減速度を迅速にうることができ、従ってまた、車
両のブレーキ応答性を容易に改善することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について、同等部分に
は同一符号を付けて説明する。図1において、トラッ
ク、バス等の車両にフルエアブレーキ10が装備され、
そのブレーキペダル11にブレーキペダルストロークセ
ンサ12が併設されていて、ブレーキペダルストローク
センサ12が検出したブレーキペダルストロークの電気
信号がコントローラ13へ入力される。
【0010】また、各車輪のホイールブレーキ14にお
けるエアチャンバ15とエアタンク16とがエア通路1
7により接続され、エア通路17に設置されたエア圧制
御マグネットバルブ18は後記のようにコントローラ1
3からの電気信号により開閉制御されると共に、エア通
路17に設置されたエア圧センサ19のエア圧電気信号
がコントローラ13に送られ、さらに、前後加速度セン
サ20及び車速センサ21からそれぞれ前後加速度の電
気信号及び車速の電気信号がコントローラ13に送られ
ると共に、荷重センサ22及び湿度計23からそれぞれ
車両の積載量を示す電気信号と、外気もしくはホイール
ブレーキ14内の湿度の電気信号とがコントローラ13
に送られように構成されている。
【0011】次に、上記フルエアブレーキ10の第1制
動力制御を図2により説明する。まず、ステップS1に
おいて、ブレーキペダルストロークセンサ12からコン
トローラ13へ送られるブレーキペダルストローク信号
によりブレーキペダル11が踏まれているかどうかがチ
ェックされ、ブレーキペダル11が踏まれていなけれ
ば、ステップS2でエアチャンバ15のブレーキエア圧
が抜かれてブレーキ10が非作動となり、ステップS1
へもどる。
【0012】ステップS1においてブレーキペダル11
が踏まれていればステップS3へ移行し、ブレーキペダ
ルストロークセンサ12により検出されたブレーキペダ
ルストロークの大きさにそれぞれ対応してコントローラ
13が目標車体減速度を設定し、ステップS4へ移行す
る。
【0013】ステップS4では、上記と同様に、ブレー
キペダルストロークセンサ12により検出されたブレー
キペダルストロークの大きさに対応して、ホイールブレ
ーキ14の作動により上記目標車体減速度が期待できる
エアチャンバ15内の目標エア圧をコントローラ13が
初期設定し、次のステップS5においてコントローラ1
3がエア圧制御マグネットバルブ18を開閉操作し、エ
アチャンバ15内のエア圧が急速に上記目標エア圧とな
るように制御してホイールブレーキ14を作動させ、ス
テップS6へ移行する。
【0014】ステップS6では、エアチャンバ15内に
供給されたエア圧がエア圧センサ19により検出され、
次のステップS7においてエアチャンバ15内のエア圧
と上記目標エア圧との大小が比較される。エアチャンバ
15内のエア圧が目標エア圧に達していなければステッ
プS8へ移行し、ここでは前回と今回との制御ルーチン
におけるブレーキペダルストロークの大きさが変更され
ているかどうかがチェックされ、変更されていれば、そ
のブレーキペダルストロークに対応した制御ルーチンが
行われるようにステップS1へもどるが、変更がなけれ
ばステップS5へ移行して、エア圧制御マグネットバル
ブ18の開閉がコントローラ13によりフィードバック
制御される。
【0015】ステップS7においてエアチャンバ15内
のエア圧が目標エア圧に達していればステップS9へ移
行し、前後加速度センサ20により直接検出された車体
減速度、もしくは、車速センサ21の検出値からコント
ローラ13が算出した車体減速度と、上記目標車体減速
度との大小がコントローラ13により比較され、車体減
速度が目標車体減速度より大きいとステップS10へ移
行する。
【0016】ステップS10ではコントローラ13がエ
ア圧制御マグネットバルブ18を閉じる方向に作用し、
エアチャンバ15内のエア圧を所定量だけ減少させる修
正を行ってステップS11へ移行し、ここでは前回と今
回との制御ルーチンにおけるブレーキペダルストローク
の大きさが変更されているかどうかがチェックされ、変
更されていれば、そのブレーキペダルストロークに対応
した制御ルーチンが行われるようにステップS1へもど
るが、変更がなければステップS9へもどる。
【0017】ステップS9において前後加速度センサ2
0または車速センサ21の検出値によりえられた車体減
速度が目標車体減速度より小さいとステップS12へ移
行し、コントローラ13がエア圧制御マグネットバルブ
18を開く方向に作用して、エアチャンバ15内のエア
圧を所定量だけ増加させる修正を行ってステップS13
へ移行し、ここでは前回と今回との制御ルーチンにおけ
るブレーキペダルストロークの大きさが変更されている
かどうかがチェックされ、変更されていれば、そのブレ
ーキペダルストロークに対応した制御ルーチンが行われ
るようにステップS1へもどるが、変更がなければステ
ップS9へもどる。
【0018】また、ステップS9において車体減速度と
目標車体減速度とが等しいときには、エア圧制御マグネ
ットバルブ18の作用によるエアチャンバ15内のエア
圧がその大きさのまま保持されて、ステップS1へもど
る。
【0019】なお、ステップS9において、実際上は目
標車体減速度に若干の幅をもたせて、制御ルーチンのフ
ラッタリングを抑制させるようにするものであり、ま
た、ステップS10におけるエア圧の減少量及びステッ
プS12におけるエア圧の増加量は、そのときの車体減
速度と目標車体減速度との差が大きいほどそれぞれ大き
くして、車体減速度が目標車体減速度に早く収れんでき
るようにするのが良いのはいうまでもない。
【0020】上記のように、フルエアブレーキ10の制
動力制御が短時間毎に繰り返し行われるので、ブレーキ
ペダル11が一定の強さで踏まれ、ブレーキペダルスト
ロークセンサ12により検出されたブレーキペダルスト
ロークの大きさが図3(a)のように時間の経過に対し
均一になっていると、そのブレーキペダルストロークの
大きさに対応した目標エア圧がまずエアチャンバ15内
に作用するように、コントローラ13がエア圧制御マグ
ネットバルブ18を開閉操作して、上記ブレーキペダル
ストロークの大きさに対応した目標車体減速度と同一の
車体減速度が急速にえられるようにし、さらに、エア圧
制御マグネットバルブ18のフィードバック開閉制御に
よりエアチャンバ15内のエア圧が微調整されて、車体
減速度が目標車体減速度に一致するように制御される結
果、各車輪のホイールブレーキ14の作動媒体がエアで
あってもエア圧が時間遅れなく制御され、エアチャンバ
15内のエア圧が時間の経過に対し図3(b)のように
変化して、図3(c)のように実際の車体減速度を常に
確実に目標車体減速度と一致させることができる。
【0021】従って、ブレーキの作動中は、車体減速度
が常にブレーキペダルストロークの大きさに対応した大
きさとなって、制動初期から車両の停止に至るまで所望
の車体減速度が容易にえられるので、ドライバの制動フ
ィーリングが従来よりも格段に改善され、このため、ド
ライバがブレーキペダル11の踏み込み量を微妙に調整
する必要もなくなって、ドライバの負担を大幅に軽減さ
せることができる。
【0022】次に、フルエアブレーキ10の第2制動力
制御を図4により説明する。なお、上記第1制動力制御
の場合と同一符号は同等の制御作用を示しているので、
その説明は省略する。ステップS3において、ブレーキ
ペダルストロークセンサ12により検出されたブレーキ
ペダルストロークの大きさにそれぞれ対応してコントロ
ーラ13が目標車体減速度を設定すると、ステップS2
0へ移行して荷重センサ22により車両の積載量が検出
され、次のステップS21では、ブレーキペダルストロ
ークセンサ12により検出されたブレーキペダルストロ
ークの大きさと、荷重センサ22により検出された車両
の積載量の大きさとに対応して、ホイールブレーキ14
の作動により上記目標車体減速度が期待できるエアチャ
ンバ15内の目標エア圧をコントローラ13が初期設定
する。
【0023】従って、ブレーキペダル11が一定の強さ
で踏まれ、ブレーキペダルストロークセンサ12により
検出されたブレーキペダルストロークの大きさが図5
(a)のように時間の経過に対し均一になっていると、
そのブレーキペダルストロークの大きさと車両積載量の
大きさとに対応した目標エア圧がまずエアチャンバ15
内に作用するように、ステップS5でコントローラ13
がエア圧制御マグネットバルブ18を開閉操作して、上
記ブレーキペダルストロークの大きさに対応した目標車
体減速度と同一の車体減速度が急速にえられるように
し、さらに、エア圧制御マグネットバルブ18のフィー
ドバック開閉制御によりエアチャンバ15内のエア圧が
微調整されて、車体減速度が目標車体減速度に一致する
ように制御される結果、エアチャンバ15内のエア圧は
図5(b)のように空車時には比較的低いが、車両積載
量の増大に従って上昇し、満載時には相当に高くなるよ
うに制御されるので、図5(c)のように実際の車体減
速度を車両積載量の大小にかかわらず常に確実に目標車
体減速度と一致させることができる。
【0024】このため、車両の積載量が変っても、ブレ
ーキペダル11を同じ強さで踏み込めば、常に同じホイ
ールブレーキ14の効き感がえられるので、ドライバの
制動フィーリングを従来よりも格段に改善することがで
きる。
【0025】次に、フルエアブレーキ10の第3制動力
制御を図6により説明する。なお、上記各制動力制御の
場合と同一符号は同等の制御作用を示しているので、そ
の説明は省略する。ステップS3において、ブレーキペ
ダルストロークセンサ12により検出されたブレーキペ
ダルストロークの大きさにそれぞれ対応してコントロー
ラ13が目標車体減速度を設定すると、ステップS30
へ移行して、フルエアブレーキ10の作動開始時におけ
る車両の初速V0 が車速センサ21により検出され、次
のステップS31では、ブレーキペダルストロークセン
サ12により検出されたブレーキペダルストロークの大
きさと、車速センサ21により検出された制動初速V0
の大きさとに対応して、ホイールブレーキ14の作動に
より上記目標車体減速度が期待できるエアチャンバ15
内の目標エア圧をコントローラ13が初期設定する。
【0026】従って、ブレーキペダル11が一定の強さ
で踏まれ、ブレーキペダルストロークセンサ12により
検出されたブレーキペダルストロークの大きさが図7
(a)のように時間の経過に対し均一になっていると、
そのブレーキペダルストロークの大きさと制動初速V0
の大きさとに対応した目標エア圧がまずエアチャンバ1
5内に作用するように、ステップS5でコントローラ1
3がエア圧制御マグネットバルブ18を開閉操作して、
上記ブレーキペダルストロークの大きさに対応した目標
車体減速度と同一の車体減速度が急速にえられるように
し、さらに、エア圧制御マグネットバルブ18のフィー
ドバック開閉制御によりエアチャンバ15内のエア圧が
微調整されて、車体減速度が目標車体減速度に一致する
ように制御される結果、エアチャンバ15内のエア圧は
図7(b)のように、制動初速V0及びブレーキペダル
ストロークが小さいときは比較的低いが、制動初速V0
及びブレーキペダルストロークの少なくともいずれかが
増大するに従って上昇し、制動初速V0 が大きいときに
は比較的高くなるように制御されて、図5(c)のよう
に実際の車体減速度を制動初速V0 の大小にかかわらず
常に確実に目標車体減速度と一致させることができる。
【0027】このため、車両の制動初速V0 が変って
も、ブレーキペダル11を同じ強さで踏み込めば、常に
同じ車体減速度がえられるので、ドライバの制動フィー
リングを従来よりも格段に改善することができる。
【0028】次に、フルエアブレーキ10の第4制動力
制御を図8により説明する。なお、上記各制動力制御の
場合と同一符号は同等の制御作用を示しているので、そ
の説明は省略する。ステップS3において、ブレーキペ
ダルストロークセンサ12により検出されたブレーキペ
ダルストロークの大きさにそれぞれ対応してコントロー
ラ13が目標車体減速度を設定すると、ステップS40
へ移行して、車速センサ21により検出された車速から
計算される車体加速度と、前後加速度センサ20により
検出された車体加速度との対比により路面の勾配を算出
し、あるいは、図示しない車体傾斜計により直接路面の
勾配を検出し、次のステップS41では、ブレーキペダ
ルストロークセンサ12により検出されたブレーキペダ
ルストロークの大きさと、上記路面勾配の大きさとに対
応して、ホイールブレーキ14の作動により上記目標車
体減速度が期待できるエアチャンバ15内の目標エア圧
をコントローラ13が初期設定する。
【0029】従って、ブレーキペダル11が一定の強さ
で踏まれ、ブレーキペダルストロークセンサ12により
検出されたブレーキペダルストロークの大きさが図9
(a)のように時間の経過に対し均一になっていると、
そのブレーキペダルストロークの大きさと路面勾配の大
きさとに対応した目標エア圧がまずエアチャンバ15内
に作用するように、ステップS5でコントローラ13が
エア圧制御マグネットバルブ18を開閉操作して、上記
ブレーキペダルストロークの大きさに対応した目標車体
減速度と同一の車体減速度が急速にえられるようにし、
さらに、エア圧制御マグネットバルブ18のフィードバ
ック開閉制御によりエアチャンバ15内のエア圧が微調
整されて、車体減速度が目標車体減速度に一致するよう
に制御される結果、エアチャンバ15内のエア圧は図9
(b)のように下り勾配が大きいほど比較的低いが、下
り勾配が減少し、さらには、登り勾配が増大するほど高
くなるように制御されて、図9(c)のように実際の車
体減速度を路面の勾配にかかわらず常に確実に目標車体
減速度と一致させることができる。
【0030】このため、車両の走行時に路面の勾配が変
っても、ブレーキペダル11を同じ強さで踏み込めば、
常に同じ車体減速度がえられるので、ドライバの制動フ
ィーリングを従来よりも格段に改善することができる。
【0031】次に、フルエアブレーキ10の第5制動力
制御を図10により説明する。なお、上記各制動力制御
の場合と同一符号は同等の制御作用を示しているので、
その説明は省略する。ステップS3において、ブレーキ
ペダルストロークセンサ12により検出されたブレーキ
ペダルストロークの大きさにそれぞれ対応してコントロ
ーラ13が目標車体減速度を設定すると、ステップS5
0へ移行して湿度計23により外気もしくはホイールブ
レーキ14内の湿度を検出し、次のステップS51で
は、上記湿度が高くて各車輪のホイールブレーキ14に
おけるライニング表面の湿りによりブレーキ効きが増加
している場合に、その湿度の高さと、ブレーキペダルス
トロークセンサ12により検出されたブレーキペダルス
トロークの大きさとに対応して、ホイールブレーキ14
の作動により上記目標車体減速度が期待できるエアチャ
ンバ15内の目標エア圧をコントローラ13が初期設定
する。
【0032】従って、ブレーキペダル11が一定の強さ
で踏まれ、ブレーキペダルストロークセンサ12により
検出されたブレーキペダルストロークの大きさが図11
(a)のように時間の経過に対し均一になっていると、
ブレーキライニング表面の湿り度の高さとブレーキペダ
ルストロークの大きさとに対応した目標エア圧がまずエ
アチャンバ15内に作用するように、ステップS5でコ
ントローラ13がエア圧制御マグネットバルブ18を開
閉操作して、上記ブレーキペダルストロークの大きさに
対応した目標車体減速度と同一の車体減速度が急速にえ
られるようにし、さらに、エア圧制御マグネットバルブ
18のフィードバック開閉制御によりエアチャンバ15
内のエア圧が微調整されて、車体減速度が目標車体減速
度に一致するように制御される結果、湿度が一定以下で
あればブレーキライニングの表面が乾燥しているとして
とくに考慮はされないが、湿度が一定以上に高くなると
ブレーキライニング表面の湿りによりブレーキ効きが増
加しているとして、エアチャンバ15内のエア圧は図1
1(b)のように、その湿度が高いほど比較的低くなる
ように制御されて、ブレーキライニング表面の湿り度増
大によるブレーキ効きの増加が調整され、図11(c)
のように実際の車体減速度を常に確実に目標車体減速度
と一致させることができる。
【0033】このため、車両の走行時にブレーキライニ
ング表面の湿り度変化によりブレーキの効きが変って
も、ブレーキペダル11を同じ強さで踏み込めば、常に
同じ車体減速度がえられるので、ドライバの制動フィー
リングを従来よりも改善することができる。
【0034】なお、上記各制動力制御では、ブレーキペ
ダル11がある一定の強さで踏まれている場合の制御結
果が示されているが、ブレーキの作動中にブレーキペダ
ルストロークが変えられたときには、その大きさにそれ
ぞれ対応して上記各制動力制御と同様に目標車体減速度
及び目標エア圧が設定され、それぞれ上記各制動力制御
と同様な制御が行われて、同等の作用効果がえられるも
のである。
【0035】また、フルエアブレーキ10の第5制動力
制御では、湿度の高さによってブレーキの効きの強弱を
判定するようにしているが、ブレーキドラム内への水の
侵入、もしくは、ブレーキライニング取り換え時に起こ
りやすいブレーキライニングのヒール当りやトー当りの
当り不良時には、逆にブレーキの効きが低下するため、
ブレーキドラム内における水センサの水検出時や、ブレ
ーキライニング取り換え後のブレーキ稼動が一定回数に
達するまでの間等には、ブレーキペダルストロークセン
サ12により検出されたブレーキペダルストロークの大
きさにそれぞれ対応してコントローラ13により初期設
定されるエアチャンバ15内の目標エア圧を、上記実施
例の場合と逆に増大させるようにして、ホイールブレー
キ14の作動により車体減速度が上記目標車体減速度と
一致するようにしても、上記実施例と同等の作用効果を
奏することができるものである。
【0036】さらに、上記実施例におけるエア圧制御マ
グネットバルブ18は、加圧、減圧及び保持の3モード
弁や、電空比例弁に代えることができるものであり、ま
た、上記実施例はフルエアブレーキであるが、エアオー
バハイドロリックブレーキのエアラインにも同様にして
本発明を適用できるのはいうまでもなく、さらにまた、
上記エア圧制御マグネットバルブ等と共に、もしくは、
それに代えて、エアオーバハイドロリックブレーキの油
圧ラインに油圧制御バルブを設置し、上記エア圧制御マ
グネットバルブの場合と同様に、ブレーキペダルストロ
ークの大きさや前記積載量、制動初速、路面勾配、制動
性能等にそれぞれ適宜対応し、コントローラがホイール
シリンダに作用する目標油圧を初期設定してこの油圧制
御バルブを開閉操作し、車体減速度がブレーキペダルス
トロークの大きさに対応して設定された目標車体減速度
となるように、上記油圧ラインの油圧をフィードバック
制御することによって、上記実施例と同等の作用効果を
奏することができるように構成することも可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明にかかる車両の制動力制御システ
ムにおいては、ブレーキペダルストロークセンサにより
検出されたブレーキペダルストロークに応じてコントロ
ーラが目標車体減速度を設定すると共に、ブレーキペダ
ルストロークに応じた圧力流体の圧力制御値をコントロ
ーラが初期設定しているため、圧力制御機構の操作によ
る圧力流体の初期圧力制御によって、車両制動機構にお
ける適切な制動力制御をブレーキペダルストロークに対
応して迅速かつ確実に行い、その結果、目標車体減速度
にほぼ一致した車体減速度をうることができ、従ってま
た、車両のブレーキ応答性を改善することができて、ド
ライバの負担を容易に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における概略配置図。
【図2】上記実施例の第1制御フローチャート。
【図3】上記第1制御の作用説明図。
【図4】上記実施例の第2制御フローチャート。
【図5】上記第2制御の作用説明図。
【図6】上記実施例の第3制御フローチャート。
【図7】上記第3制御の作用説明図。
【図8】上記実施例の第4制御フローチャート。
【図9】上記第4制御の作用説明図。
【図10】上記実施例の第5制御フローチャート。
【図11】上記第5制御の作用説明図。
【図12】従来装置における概略配置図。
【図13】上記従来装置の作用説明図。
【符号の説明】
10 フルエアブレーキ 12 ブレーキペダルストロークセンサ 13 コントローラ 14 ホイールブレーキ 15 エアチャンバ 16 エアタンク 18 エア圧制御マグネットバルブ 20 前後加速度センサ 21 車速センサ 22 荷重センサ 23 湿度計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力流体により作動する車両制動機構、
    同車両制動機構と圧力流体源とを接続する圧力流体路、
    同圧力流体路に設置された上記圧力流体の圧力制御機
    構、ブレーキペダルストロークセンサ、コントローラ、
    及び、前後加速度センサまたは車速センサを有し、上記
    ブレーキペダルストロークセンサにより検出されたブレ
    ーキペダルストロークに応じて上記コントローラが目標
    車体減速度及び上記圧力制御機構による上記圧力流体の
    初期圧力制御値を設定し、上記前後加速度センサまたは
    車速センサにより検出された車体減速度が上記目標車体
    減速度にほぼ一致するように上記コントローラが上記圧
    力制御機構を操作する車両の制動力制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、車両の積載状況を検
    出する荷重センサを有し、上記荷重センサの検出値に応
    じて上記コントローラが上記初期圧力制御値を設定する
    車両の制動力制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、上記
    前後加速度センサまたは車速センサにより検出された車
    両の制動初速値に応じて上記コントローラが上記初期圧
    力制御値を設定する車両の制動力制御システム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかにおい
    て、検出あるいは算出された路面の勾配に応じて上記コ
    ントローラが上記初期圧力制御値を設定する車両の制動
    力制御システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかにおい
    て、上記車両制動機構の効き検出手段を有し、上記効き
    検出手段により検出された車両の制動性能に応じて上記
    コントローラが上記初期圧力制御値を設定する車両の制
    動力制御システム。
JP33343894A 1994-12-15 1994-12-15 車両の制動力制御システム Pending JPH08164835A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33343894A JPH08164835A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 車両の制動力制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33343894A JPH08164835A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 車両の制動力制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08164835A true JPH08164835A (ja) 1996-06-25

Family

ID=18266112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33343894A Pending JPH08164835A (ja) 1994-12-15 1994-12-15 車両の制動力制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08164835A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013002168A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 日産自動車株式会社 車両のブレーキ制御装置
CN110549870A (zh) * 2019-09-25 2019-12-10 清华大学 驱动制动集成式电驱桥系统及控制方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013002168A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 日産自動車株式会社 車両のブレーキ制御装置
US8818671B2 (en) 2011-06-27 2014-08-26 Nissan Motor Co., Ltd. Vehicle brake control device
JP5668856B2 (ja) * 2011-06-27 2015-02-12 日産自動車株式会社 車両のブレーキ制御装置
JPWO2013002168A1 (ja) * 2011-06-27 2015-02-23 日産自動車株式会社 車両のブレーキ制御装置
CN110549870A (zh) * 2019-09-25 2019-12-10 清华大学 驱动制动集成式电驱桥系统及控制方法
CN110549870B (zh) * 2019-09-25 2021-11-09 清华大学 驱动制动集成式电驱桥系统及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5669678A (en) Process and apparatus for determining the application pressures and characteristic brake values of a vehicle
US5816666A (en) Process and apparatus for controlling the brake system of a vehicle
US6053584A (en) Method and device for controlling a brake system
JP2008507443A (ja) 電気式パーキングブレーキを有する車両用のブレーキ装置及びこのブレーキ装置を制御する方法
JP2004509006A (ja) シングルトラックの車両のホイールでのブレーキ力を制御する方法及び該方法を実行するためのブレーキ装置
US6302497B1 (en) Vehicle brake control system
US5169215A (en) Brake system
JP6794362B2 (ja) 圧力制御バルブの作動により、原動機付き車両のブレーキ圧力を調整するための方法、この方法を実行するためのブレーキ装置及び原動機付き車両
JPH08164835A (ja) 車両の制動力制御システム
JPH11291894A (ja) 電気制御ブレーキシステムのブレーキ制御方法
JP2008179272A (ja) 摩擦係合部の温度に基づいて前後輪間摩擦制動力配分を変更する車輌
JP5022934B2 (ja) 車両用ブレーキ圧保持制御装置
JP2003182547A (ja) 制動圧推定装置
JP3899621B2 (ja) ペダルストロークシミュレータ付き車両ブレーキ装置
JPH11263211A (ja) 電気制御ブレーキシステムのブレーキ制御方法
JPH08150916A (ja) ブレーキトラクション制御装置
JP3409805B2 (ja) 車両用制動装置
KR100348084B1 (ko) 자동차의 언덕길 발진보조장치
JPH05262212A (ja) 車両制動方法
KR100431220B1 (ko) 차량의 제동거리 단축 방법 및 장치
JP6746839B2 (ja) 制動制御装置
JPH0471953A (ja) 車両用ブレーキシステム
JP2585207B2 (ja) 鉄道車両用ブレーキ制御装置
US5178443A (en) Hydraulic braking system for an automotive vehicle having a pump and a damper
JP4004583B2 (ja) ブレーキ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000704