JPH08164695A - 塗布具 - Google Patents

塗布具

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JPH08164695A
JPH08164695A JP6310416A JP31041694A JPH08164695A JP H08164695 A JPH08164695 A JP H08164695A JP 6310416 A JP6310416 A JP 6310416A JP 31041694 A JP31041694 A JP 31041694A JP H08164695 A JPH08164695 A JP H08164695A
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JP
Japan
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spring
ball
holder
applicator
hole
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JP6310416A
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English (en)
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Tadashi Koriki
規 高力
Masaaki Morita
昌明 森田
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】口プラ14若しくは先軸の内孔後端に、コイル
スプリング係止部15を設ける。口プラ又は先軸とホル
ダーとの連接によって形成される流動体誘導孔には、コ
イルスプリングの前部がホルダー内孔部に納まり、その
後部がホルダー後部から突出して係止部で係止されるよ
うにコイルスプリングを配置する。コイルスプリングは
ボールと接触する小径のスプリング部分とコイルスプリ
ング係止部に接触する大径のスプリング部分との二つの
ほぼ円筒形スプリングが連なった形状を呈する。 【効果】内部の塗布液の流通も良好で、粘度の高い塗布
液や修正液のように顔料を含んだ塗布液の場合でも、従
来の棒状可動子を配置したときの顕著な目詰まりなどに
よる流量の低下や流出しないなどの問題も発生しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流動体の塗布具に係わ
り、詳しくは、例えば修正液、水性インキ、油性イン
キ、液状化粧料などの流動性塗布材を紙面などの被塗布
面に塗布するための塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明において塗布具とは、修正液を被
塗布面に塗布するための修正ペン、水性・油性インキを
被塗布面に筆記するためのボールペンなどの筆記具、液
状化粧料などを塗布するように充填されている化粧具な
ど流動性塗布材などを具備する塗布具ことである。ま
た、本発明における流動体とは修正液、水性インキ、油
性インキ、液状化粧料などの流動性塗布材などのことで
ある。実公平5−58362号公報や実公平5−765
69号公報には、修正液などを塗布液として内部に収容
した軸本体(塗布液タンク)と、流動体が吐出される吐
出口が先端に設けられたボールハウスを有するホルダー
と、ボールハウス内に収容されると共に先方に付勢され
て一部が前記吐出口から外部に臨んだボール(球状塗布
体)とを備えた塗布具が開示されている。前記ボール
は、ボールハウス内の内向きの先端縁に対して当接・離
脱する方向に移動自在に収容され、かつ、当接・離脱す
ることにより前記吐出口を閉止・開放するものである。
そして、ボールハウスの後端には、ボールが被塗布面に
押し当てられてボールが後方に移動したときにボールの
後面を受けるボール受座が形成されている。このボール
受座の横断面視略中心部には、軸本体からの流動体をボ
ールハウスに誘導する流動体誘導孔が設けられている。
さらに、流動体誘導孔内には、ボールの後面に当接する
と共にスプリングの一端を棒状にした可動子または、質
量の小さなスプリングをホルダー内に配置して、ボール
を前方に付勢している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の塗布具の付
勢手段において、例えば棒状の可動子が一体化して一端
に有するスプリングでの付勢手段では、部品点数は少な
くなるが、一端を棒状にするといった複雑なスプリング
となるのでそれ自体のコスト高になり、かつ、単位時間
あたりの生産量も少ないという弊害が生じる。また、棒
状可動子の先端部分は流動体誘導孔に配置されてボール
の後端部を押すことになり、当然該棒状可動子の先端径
はボール後端部が臨んでいるボール受座の中心孔に入る
大きさ(径)でなければならない。そのため棒状の可動
子部分は流動体誘導孔の径に比べてかなり細い線材
(径)となり、それ自体がたわみ、ボールを押す荷重が
変化し、またバラツキも多く、使用感やまた吐出口を閉
止・開放するという機能まで支障をきたすことがある。
一方、棒状の可動子部分を太くすれば、前記の弊害は解
消されるが、当然棒状の可動子の先端部分だけは、ボー
ル受座の中心にある中心孔に入る大きさ(径)に加工し
なければならず、そのようなスプリングの製造はさらに
複雑となり、また流動体誘導孔に太い棒状の可動子部分
が配置されるので、流動体誘導孔と棒状可動子の隙間が
狭くなり、すなわち、流動体誘導孔の流路が狭くなるこ
とになり、流動体の流通が悪くなり、円滑な塗布ができ
なくなる恐れがある。特に粘度の高い塗布液や、修正液
のような顔料を含んだ塗布液の場合、その顔料が沈降や
付着したりして、目詰まりなどが発生する。
【0004】また、質量の小さなスプリングをホルダー
内に配置した場合、組立の際ホルダー後端からスプリン
グを落とし込んだ場合、質量が小さいため、流動体誘導
孔の内壁の切削跡や流動体誘導孔に段差がある場合スプ
リングの先端が引っかかってしまうことがあり、ボール
を付勢するという機能が損なわれる。そして先に述べた
ように、スプリングの外周はボール受座の中心にある中
心孔に入る大きさ(径)でなければならなく、このよう
なホルダーの流動体誘導孔の内径に比べて非常に細い径
のスプリングをホルダー内に配置すると、スプリングが
くの字(図9参照)や波状(図8参照)に曲がり、ボー
ルを押す荷重が変化し、またバラツキも多く、使用感や
また吐出口を閉止・開放するという機能まで支障をきた
すことがある。 また、通常の鋼材で作成されたスプリ
ングであれば、質量の小さいスプリングはその大きさも
小さく、ホルダー内に配置するような微小のスプリング
は製造も容易でなく、かつ取扱いも容易でなく、ひいて
は、製造コスト高となる。本発明は、前記従来の塗布具
の問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構造で
しかも、各部品の製造も容易で、かつ、塗布液の吐出口
の閉止・開放という機能を損なわず、良好に流動性塗布
材を吐出させる塗布具を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次の(1)〜(5)の構成を有する。 (1) 塗布体となるボールを抱持するボールハウスを
先端に有するホルダーが口プラもしくは先軸を介して塗
布流動体を収容する軸本体に連接され、前記ボールを前
方に付勢するコイルスプリングが内蔵されている塗布具
において、前記口プラもしくは先軸の内孔後端には、前
記コイルスプリングの係止部が設けられ、前記口プラも
しくは先軸と前記ホルダーとの連接によって形成される
流動体誘導孔には、該コイルスプリングの前部が前記ホ
ルダー内孔部に納まりその後部がホルダー後部より臨出
して該係止部で係止されるようにコイルスプリングが配
置され、かつ該コイルスプリングはボールと接触する小
径のスプリング部分と前記コイルスプリング係止部に接
触する大径のスプリング部分との二つの略円筒形スプリ
ングが連なった形状を有することを特徴とする塗布具。 (2) 前記コイルスプリングの係止部が口プラもしく
は先軸の中心軸線に沿って複数の縦リブの後端に形成さ
れることからなる(1)項記載の塗布具。 (3) 前記コイルスプリングが小径のスプリング部分
から大径のスプリング部分の一部まではスプリング線間
を密着させて形成されていることからなる(1)項ない
し(2)記載の塗布具。 (4) 前記コイルスプリングが小径のスプリング部分
のスプリング線間に隙間を有し、小径のスプリング部分
の後端から大径のスプリング部分の一部まではスプリン
グ線間を密着させて形成されていることからなる(1)
項もしくは(2)項記載の塗布具。 (5) 前記のスプリングの質量が、少なくともボール
より大きいことからなる(1)項もしくは(4)項記載
の塗布具。
【0006】本発明の塗布具は、流動体を内部に収容し
た軸本体と該軸本体からの流動体が流出される吐出口が
先端に設けられたボールハウスを有するホルダーとが口
プラもしくは先軸を介して接続されている。前記ボール
ハウス内には回転自在に保持されると共に一部が前記吐
出口から外部に臨んで塗布体となるボールが嵌入されて
いる。前記ボールは前記吐出口の周囲の内壁に対して当
接・離脱する方向に移動自在に収容され当接・離脱する
ことにより前記吐出口を閉止・開放するものである。前
記ボールの一部を被塗膜面に押し当てることによって前
記吐出口との隙間から流動体を吐出させて被塗膜面に塗
布する。口プラもしくは先軸と前記ホルダーの接続によ
り形成される流動体誘導孔にはボールを付勢するコイル
スプリングが内蔵され、そのコイルスプリングの前部が
前記ホルダー内孔部に納まりその後部がホルダー後部よ
り臨出して口プラもしくは先軸の内孔に設けられた係止
部で係止されるようにコイルスプリングが配置される。
また、このコイルスプリングはボールと接触する小径の
スプリング部分と前記コイルスプリング係止部に接触す
る大径のスプリング部分との二つの略円筒形スプリング
が連なった形状を有するのが特徴である。
【0007】請求項1〜2記載の発明によれば、ボール
ハウス内の内向きの先端縁に対して当接・離脱する方向
に収容されているボールを付勢するコイルスプリング
が、その前部はホルダー内部に納まり後端はホルダーよ
り臨出して、口プラまたは先軸の内孔に設けられた係止
部で係止されている。また前記コイルスプリングは、ボ
ール後端と接触する小径のスプリング部分の外径が、口
プラもしくは先軸の内孔に設けられた係止部で係止され
ている大径のスプリング部分の外径より小さく、小径の
スプリング部分と大径のスプリング部分という2つの略
円筒形が連なったコイル状スプリングである。従って、
小径のスプリング部分の先端がボール後端を押してボー
ル受座の中心にある中心孔に入り、ボールハウス内の内
向きの先端縁に対してボールが当接・離脱する方向に収
容されて、そのボールの移動量に対して必要充分な略円
筒形の小径のスプリングが形成されれば良く、その後方
は略円筒形の大径のスプリングで良い。しかも、コイル
スプリングの後端は、ホルダー後端より臨出して、口プ
ラまたは先軸で係止させているので、従来例のようにホ
ルダー内に配置してしまうスプリングより微細なスプリ
ングでなく、スプリングの設計自由度が大きくなり、製
造が容易で、またこれらの組立作業も容易となる。ま
た、小径のスプリングと大径のスプリングという2つの
略円筒形が連なったスプリングであるため、ホルダーの
座の後方の流動体誘導孔内では、その大部分は、大径の
スプリング部分が配置されているので、流動体誘導孔内
でスプリングがくの字状(図9参照)になったり、波状
(図8参照)になったりすることがないため、ボールを
押す荷重の変化やバラツキがなく、使用感が安定し、ま
た吐出口を閉止・開放するという機能も確実に動作され
る。
【0008】また、請求項3の発明によれば、前記コイ
ルスプリングが、小径のスプリング部分から大径のスプ
リング部分の一部までスプリングが密着して形成されて
いるので、ボールを付勢するスプリングの荷重は、大径
のスプリングに支配され、適切なボールを付勢する荷重
が設定しやすくなる。
【0009】また、請求項4の発明によれば、前記コイ
ルスプリングが、小径のスプリング部分はそのスプリン
グの線間に隙間を有し、小径のスプリング部分の後端か
ら大径のスプリング部分の一部まで、スプリングを密着
させて形成されている。軸本体から流入する流動体が流
動体誘導孔を通る。ボール受座の中心孔に入っているボ
ール後端を押す小径のスプリング部分は、線間に隙間が
あるので、その部分のスプリングの外側はもちろんスプ
リングの内部からの流動体の流通が可能となり、粘度の
高い液や、顔料が分散された流動体には特に有効であ
る。また、スプリングが、外径が小さい小径スプリング
部分の後端から外径が大きい大径スプリング部分の一部
まで、スプリングを密着させて形成されているので、ス
プリングの小径部分が大径部分に陥没してしまうことが
なく、ボールを付勢する荷重も安定する。
【0010】また、請求項5の発明によれば、前記コイ
ルスプリングが、質量の大きいことを特徴とする請求項
1、2、3、4記載の塗布具であれば、これらを組み立
てる際、ホルダーの後端からスプリングを落とし込んだ
場合、質量が大きいため、流動体誘導孔の内壁の切削跡
や流動体誘導孔に段差がある場合スプリングの先端が引
っかかってしまうことがなく、ボールを付勢するという
機能が確実に発揮される。そして、少なくとも、前記ス
プリングの質量がボールより大きいと、先に述べた組立
の際の流動体誘導孔の内壁に引っかかることがないのは
もちろんのことで、さらに、ボールにスプリングがぶつ
かり、充分に押すため、ボールハウス内でボールが斜め
に押されたりして、吐出口に隙間が生じることがなく、
ボールハウス内の内向きの先端縁に、確実に配置される
ことになる。なお、この際ホルダー先端からボールが脱
落しないようにするには、先端のカシメも必要充分な強
度にすれば良い。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の塗布具の実施
例を説明する。
【0012】(実施例1)図1〜3により説明する。図
1は、塗布具の縦断面図である。図2および図3は、同
塗布具の先端部の拡大縦断面図であって、図2は吐出口
が閉止している状態を示す図、図3は吐出口が開放して
いる状態を示す図である。塗布具8は、図1〜図3に示
すように、塗布液を内部に収容した軸本体2と、軸本体
2の先端部に取り付けられた口プラ14と、軸本体2か
らの塗布液が流出される吐出口4a1が先端に設けられ
たボールハウス4aを有し、かつ、口プラ14内に装入
されたホルダー4と、ボールハウス4a内に回転自在に
保持されると共に一部が吐出口4a1から外部に臨んで
塗布面となるボール6とを備え、ボール6は吐出口4a
1の周囲の内壁に対して当接・離脱する方向に移動自在
に収容され当接・離脱することにより吐出口4a1を閉
止・開放するものであり、ボール6の一部を被塗布面に
押し当てられることによって、吐出口4a1との隙間か
ら塗布液を吐出させて被塗布面に塗布するものである。
また、ボールハウス4aの後端には、ボール6の一部が
被塗布面に押し当てられてボール6が後方に移動したと
きに、その後面を受けるボール受座4a2が設けられて
いる。さらに、ボール受座4a2の横断面視略中心部に
は、軸本体2からの塗布液が流動体誘導孔10を通じて
ボールハウス4aに流れる中心孔4bがあり、中心孔4
bの内壁には、塗布液の流れ方向に沿って形成された複
数の縦溝4cが中心孔4bを中心に配設されている。そ
して、中心孔4bに臨むボール6の後端に当接する付勢
手段であるコイル状スプリング12aがホルダー4内部
の流動体誘導孔10内に配置されホルダー4後端より臨
出して、口プラ14で係止されている。
【0013】以下、各部の構成を詳細に説明する。軸本
体2は、略円筒形状を呈するものであって、軸本体2先
端部に向けてやや先細りに形成されたテーパー部2a
と、このテーパー部2aの先端から連続的に形成され
て、開口した円筒部2bとを有する。また、軸本体2
は、可とう性に富んだ塗布液の収容タンクであって、押
圧することにより内部の塗布液をボールハウス4aに供
給するものである。
【0014】口プラ14の外周面形状は、先端に向けて
先細るテーパー形状を呈しているテーパー部14a、テ
ーパー部14a後端の外径よりも小さい外径の円筒部1
4cからなり、その間に段部14bがある。また、円筒
部14c後部の内周面には、中心軸線に沿って複数の縦
リブ14c1が設けられその後端がコイルスプリング係
止部15となる。この口プラ14は、その段部14bが
軸本体2の先端円筒部2bの前端面に当たるまで圧入さ
れて軸本体2に組み付けられる。
【0015】ホルダー4は、前後両端で開口し、かつ、
先端部が先細る略円筒形形状を呈するものであって、そ
の後端が、口プラ14の縦リブ14c1の先端に当接す
るまで口プラ14内に圧入され、かつ、その前側半分が
外部に露出した状態で口プラ14に接続されている。
【0016】ボールハウス4aは、横断面形状が円形の
孔であって、ボール6の周りを塗布液が流通可能な程度
にボール6との間にクリアランスを有するものである。
また、ボールハウス4aの先端開口となる吐出口1は、
一般にかしめ部と称されるものであって、ボール6がボ
ールハウス4a内に挿入された後に、ボール6の直径よ
りも小さい口径となるようにかしめられており、これに
よってボール6は、回転・移動可能な状態でボールハウ
ス4a内に閉じこめられ保持される。なお、ボールハウ
ス4aとボール6とのクリアランスは、使用する塗布液
によって適宜変更可能である。ボール受座4a2は、ホ
ルダー4の内壁から内側に向けて突出したものであり、
後方に行くに従いその内径が小さくなるすり鉢状の斜面
である。中心孔4bは、横断面視で円形形状を呈した孔
であり、複数の縦溝4cは、中心孔4bの周方向に所定
の間隔をあけて、中心孔4bの内壁に各々が凹形状を呈
して例えば5箇所設けられている。
【0017】付勢手段12は、コイルスプリング12a
で、ボール6の後端と当接する部分のスプリングの外径
が、口プラ14の縦リブ14c1の先端に当接する部分
のスプリングの外径より小さく、小径のスプリング部分
12a1と大径のスプリング部分12a2という2つの
略円筒形が連なったスプリングである。そして、小径の
スプリング部分12a1は、中心孔4bの径より小さ
く、また長さは、ボール6を突出口4a1の周囲の内壁
に対して当接・離脱する方向に移動自在にさせる必要充
分な長さで設定されている。そして小径のスプリング部
分12a1の後部に連なる大径のスプリング部分12a
2は、小径のスプリング部分12a1より長く、かつ、
スプリングの外径が大きい。そして大径のスプリング部
分12a2の外径はホルダー4内の流動体誘導孔の径に
対して、少なくとも、50%以上の外径を有し、好まし
くは、70%が望ましい。この様な設定であれば、スプ
リング12が大きいために、流動体誘導孔10内で、く
の字(図9)または波状(図8)のようにに曲がること
がないので、ボールを押す荷重変化が製品によって差異
がないため、設計値どおりの荷重となり、使用感がよ
く、吐出口を確実に閉止・開放する。
【0018】以上のような各部構成を有する実施例1の
塗布具8においては、次のようにして塗布液が紙面など
の被塗布面に塗布される。まず、使用者が、軸本体2を
持ってホルダー4が下向きになるように塗布具を立てた
状態でボール6の一部を紙面などに押し当てると、ボー
ル6は圧縮コイルスプリング12aの弾発力に抗してボ
ール受座4a2に当接するまで後方に移動する。この
時、軸本体2内の塗布液は、口プラ14とホルダー4と
によって形成される流動体誘導孔10を通って中心孔4
b内に流下する。なお、必要に応じて軸本体2をスクイ
ズ(押圧)して軸本体2内の塗布液をボールハウス4a
内へ押し出すようにしてもよい。そして、ボール6より
中心孔4bの開口が塞がれるが、中心孔4bに達した塗
布液は、縦溝4cの開口からボールハウス4a内に流入
し、さらにボール6とボールハウス4aとのクリアラン
スをぬけて、ボール6の転動に伴い吐出口4a1とボー
ル6との隙間から吐出される。この際、わずかに吐出口
4a1から臨んで紙面などに接するボール6の一部また
はホルダー4の先端が塗布面となって、吐出された塗布
液は紙面などに塗布される。そしてボール6を紙面など
から離すと、ボール6はスプリング12aの弾発力で、
吐出口を閉止する。
【0019】以上のように構成され使用される塗布具8
によれば、吐出口4a1をボール6によって開放・閉止
させるためのコイルスプリング12aが、ボール後端か
らホルダー内部を通りホルダー後端より臨出して、口プ
ラもしくは先軸に設けられたで係止部15に係止されて
いて、また前記コイル状のスプリングは、ボール後端と
接触する部分の外径が、前記係止部15の外径より小さ
く、いわゆる小径スプリング部分と大径スプリング部分
からなる2つの略円筒形のスプリングが連なったスプリ
ングである。また、通常大径スプリング部分が小径スプ
リング部分より長い。本発明に係わるコイルスプリング
は、従来ホルダー内に配置してしまうような微細なスプ
リングではなく、スプリングの設定自由度が大きいので
例えばボールを弾発する荷重を適切に設定することがで
き、またスプリングそのものの製造が容易で、また、こ
れらの部品を組み込む塗布具の組立作業も容易となる。
【0020】また、ホルダーの座の後方の流動体誘導孔
10内では、大径のスプリング部分が大部分を占めるの
で、流動体誘導孔10内でスプリングがくの字状(図
9)になったり、波状(図8)になったりすることがな
いため、ボールを押す荷重に変化やバラツキがなく、使
用感が安定している。また吐出口を閉止・開放するとい
う機能も確実に作動する。また、流動体誘導孔内の塗布
液の流通も良好で、粘度の高い塗布液や、修正液のよう
に顔料を含んだ塗布液の場合でも、従来例の棒状の可動
子を配置した、特に太い棒状の可動子を配置したときの
顕著な目詰まりなどによる流量の低下、や流出しないな
どの問題もない。
【0021】(実施例2)次に実施例2の塗布具につい
て図4および図5にもとづいて説明する。実施例2にお
ける塗布具の先端部の拡大縦断面図であって、図4は吐
出口が閉止している状態を示す図、図5は吐出口が開放
している状態を示す図である。 この実施例2は、実施
例1と基本的には同じであるがコイルスプリングの部分
が異なる。実施例2のコイルスプリング12bが小径ス
プリング部分12b1と大径スプリング部分の一部12
b2まで、スプリングを密着させて形成されている。こ
の実施例2の塗布具においてはボールを付勢するコイル
スプリングの荷重は、大径のスプリング部分に支配さ
れ、適切なボールを付勢する荷重が設定しやすくなる。
【0022】(実施例3)図6及び図7は、実施例3に
おける塗布具の先端部の拡大縦断面図であって、図6は
吐出口が閉止している状態を示す図、図7は吐出口が開
放している状態を示す図である。実施例1と基本構成は
同じであるがスプリングの部分が異なる。コイルスプリ
ング12cが小径スプリングの部分12c1および大径
スプリング部分12c2はそのスプリングの線間に隙間
を有しているが、小径スプリング部分12c1の後端か
ら大径スプリング部分12c2の前端部のスプリングの
線間が密着させて形成されている。 この場合軸本体か
ら流通した塗布液が流動体誘導孔を通り、ボール受座の
中心にある中心孔に入っている小径スプリング部分12
c1は、線間に隙間があるので、その部分のスプリング
の外側からも内側からも塗布液が流通し易くなり、粘度
の高い液や、顔料が分散された塗布液には特に有効であ
る。また、スプリングが、小径スプリング部分12c1
の後端から大径スプリング部分12c2の一部までスプ
リングを密着して形成されているので、小径スプリング
部分12c1が大径スプリング部分12c2に陥没して
しまうことがなく、ボールを付勢する荷重も安定する。
【0023】(実施例4)図示はしないが、実施例1の
基本構成において、コイルスプリング12dを線径0.
95mmとし総巻き数44、材質としてステンレスを使用
しその質量を0.014gとした。またボール6は直径
1mmの超硬ボールを使用し、そのときの質量は0.00
78gであった。この実施例4によれば、これらを組み
立てる際、組立の際ホルダー後端からスプリングを落と
し込んだ場合、質量が大きいため、流動体誘導孔の内壁
の切削跡や流動体誘導孔に段差がある場合スプリングの
先端が引っかかってしまうことががなく、ボールを付勢
するという機能が確実に行われる。そして、スプリング
の質量がボールより大きいため、ボール6にスプリング
12dがぶつかり、充分に押すため、ボールハウス内で
ボールが斜めに押されたりして、吐出口に隙間が生じる
ことがなく、ボールハウス内の内向きの先端縁に、確実
に配置される。なお、この際、先端のカシメを必要充分
に強度に設定したため、ホルダー先端からボールが脱落
しなかった。以上の実施例1〜4によれば、簡単な構造
でしかも、各部品の製造も容易で、かつ、吐出口の閉止
・開放という機能を損なわず、良好な塗布液の吐出が図
れる。なお、以上の実施例1〜4は、本発明の塗布具の
好適な実施の態様であり、本発明の技術的範囲は、これ
らの実施例になんら限定されるものではない。
【0024】
【発明の効果】本発明に係わる塗布具は、口プラとホル
ダーとの連接によって形成される流動体誘導孔が大き
く、また、この流動体誘導孔に配置される特定の形状の
コイルスプリングは外径の大きい大径のスプリング部分
が大部分を占めるので、流動体誘導孔10内でスプリン
グがくの字状(図9)になったり、波状(図8)になっ
たりすることがない。そのため、ボールを押す荷重に変
化やバラツキがなく、使用感が安定している。また吐出
口を閉止・開放するという機能も確実に作動する。ま
た、流動体誘導孔内の塗布液の流通も良好で、粘度の高
い塗布液や、修正液のように顔料を含んだ塗布液の場合
でも、従来例の棒状の可動子を配置した、特に太い棒状
の可動子を配置したときの顕著な目詰まりなどによる流
量の低下や流出しないなどの問題も発生しない。また、
流動体誘導孔の内壁の切削跡や流動体誘導孔に段差があ
る場合、本願発明に係わるスプリングは質量が大きいた
め、組み立て時にスプリングの先端が引っかかってしま
うことがないため、従来のようなスプリングの先端が引
っかかってボールを付勢するという機能が損なわれるこ
とがなくボールを付勢するという機能が確実に発揮され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の塗布具の縦断面図である。
【図2】実施例2の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が閉止している状態を示す図である。
【図3】実施例1の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が開放している状態を示す図である。
【図4】実施例2の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が閉止している状態を示す図である。
【図5】実施例2の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が開放している状態を示す図である。
【図6】実施例3の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が閉止している状態を示す図である。
【図7】実施例3の塗布具の先端部の拡大縦断面図であ
って、吐出口が開放している状態を示す図である。
【図8】比較例 スプリングが波状にまがっている図で
ある。
【図9】比較例 質量が小さくホルダー内壁に引っかか
りその後座の裏側にスプリングが引っかかってボールを
弾発していない状態を示す図である。
【符号の説明】
2 軸本体 4 ホルダー 4a ボールハウス 4a1 吐出口 4b 中心孔 4c 縦溝 6 ボール 8 塗布具 10 流動体誘導孔 12 付勢手段 12a 圧縮コイルスプリング 12b 圧縮コイルスプリング 12c 圧縮コイルスプリング 12d 圧縮コイルスプリング 14 口プラ 15 コイルスプリング係止部 16 撹拌部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布体となるボールを抱持するボールハ
    ウスを先端に有するホルダーが口プラもしくは先軸を介
    して流動体を収容する軸本体に連接され、前記ボールを
    前方に付勢するコイルスプリングが内蔵されている塗布
    具において、前記口プラもしくは先軸の内孔後端には、
    前記コイルスプリングの係止部が設けられ、前記口プラ
    もしくは先軸と前記ホルダーとの連接によって形成され
    る流動体誘導孔には、コイルスプリングの前部が前記ホ
    ルダー内孔部に納まりその後部がホルダー後部より臨出
    して該係止部で係止されるように前記コイルスプリング
    が配置され、かつ該コイルスプリングはボールと接触す
    る小径のスプリング部分と前記コイルスプリング係止部
    に接触する大径のスプリング部分との二つの略円筒形ス
    プリングが連なった形状を有することを特徴とする塗布
    具。
  2. 【請求項2】 前記コイルスプリングの係止部が口プラ
    もしくは先軸の中心軸線に沿って複数の縦リブの後端に
    形成されることからなる請求項1記載の塗布具。
  3. 【請求項3】 前記コイルスプリングが小径のスプリン
    グ部分から大径のスプリング部分の一部まではスプリン
    グ線間を密着させて形成されていることからなる請求項
    1ないし2記載の塗布具。
  4. 【請求項4】 前記コイルスプリングが小径のスプリン
    グ部分のスプリング線間に隙間を有し、小径のスプリン
    グ部分の後端から大径のスプリング部分の一部まではス
    プリング線間を密着させて形成されていることからなる
    請求項1ないし2記載の塗布具。
  5. 【請求項5】 前記のコイルスプリングの質量が、少な
    くともボールより大きいことからなる請求項1ないし4
    記載の塗布具。
JP6310416A 1994-12-14 1994-12-14 塗布具 Pending JPH08164695A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200474145Y1 (ko) * 2012-03-06 2014-08-25 허영철 휴대용 접착제 도포기
JP2016159500A (ja) * 2015-02-27 2016-09-05 ゼブラ株式会社 ボールペンチップ及び該ボールペンチップを具備した筆記具
JP2017154444A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 三菱鉛筆株式会社 熱変色性筆記具

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