JPH08162446A - 連続加熱炉及びこれを用いた太陽電池製造方法 - Google Patents

連続加熱炉及びこれを用いた太陽電池製造方法

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JPH08162446A
JPH08162446A JP6297065A JP29706594A JPH08162446A JP H08162446 A JPH08162446 A JP H08162446A JP 6297065 A JP6297065 A JP 6297065A JP 29706594 A JP29706594 A JP 29706594A JP H08162446 A JPH08162446 A JP H08162446A
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heating furnace
wire
substrate
continuous heating
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Akira Miyazawa
彰 宮澤
Toshihiro Machida
智弘 町田
Toru Nunoi
徹 布居
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Sharp Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 連続搬送方式の加熱炉において、その搬送部
の単位体積当たりの熱容量が基板のそれの1/10以下
に抑え、その搬送部として単線あるいは複数のより線か
らなる少なくとも2本の無端条のワイヤで構成されてい
ることを特徴とする連続加熱炉であり、さらに、太陽電
池の電極形成工程においてこの連続加熱炉を用いること
を特徴とする太陽電池の製造方法。 【効果】 本発明により、ヒータからの熱が基板へ効率
良く伝えることが可能となり、エネルギー消費量の半減
ができるだけでなく、搬送速度を大幅に高速化でき、焼
成時間の短縮が可能となり、高スループット化、省エネ
ルギー化及びコスト低減が図れる。特に、太陽電池の製
造に用いた場合、従来のメッシュベルト連続加熱炉で製
造した太陽電池に較べて、特性が向上し、焼成時間が短
縮でき、低コスト化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は短時間かつ低消費エネル
ギーで基板の熱処理を行うことによる低コスト化を図っ
た連続加熱炉及びこれを用いた太陽電池製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】基板の熱処理、例えば、基板上にペース
ト等の塗布液や塗料等を塗布あるいは印刷後、乾燥、焼
成や拡散等の熱処理を行う工程において、その基板を加
熱する方法としては、バッチ式の加熱炉が用いられる。
量産性を考慮すると、このバッチ式の加熱炉よりもコン
ベヤ式の連続加熱炉が用いられる。図1に従来のコンベ
ヤ式連続加熱炉を示す。
【0003】このコンベヤ式連続加熱炉には、基板を搬
送するためのベルトとして織金網やスパイラル金網等の
メッシュベルトが用いられる。織金網は組織の相違によ
り、平織、トリプル織、畳織、綾織、クリンプ織等に区
別され、単線あるいは撚線を縦横交互に織ったものであ
る。メッシュ数及び線径により空間率は0〜70%、重
量は0.2〜3kg/m2と変化する。
【0004】スパイラル金網は、何本もの螺旋(スパイ
ラル)と直線の組み合わせにより構成され、スパイラル
線の太さ及びピッチにより空間率は0〜90%、重量は
2〜50kg/m2となる。
【0005】以上のようなメッシュベルトには一般的に
ステンレス耐熱鋼が用いられる。
【0006】代表的なメッシュベルトを図2に示す。
【0007】太陽電池の製造においても反射防止膜の形
成や電極の形成時に以上のようなメッシュベルトを有す
る連続加熱炉が採用されている。太陽電池の電極形成工
程では、表面に凹凸が形成され、接合、反射防止膜が順
次形成され、裏面の余分な接合が除去されたシリコン基
板の裏面にアルミペーストと銀ペーストをそれぞれスク
リーン印刷あるいは描画し、700℃〜800℃で焼成
して、P+層と裏面電極を形成する。次に、受光面に銀
ペーストをスクリーン印刷あるいは描画し、600℃〜
800℃で焼成して、受光面電極を形成する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】乾燥、焼成等の熱処理
工程において、バッチ式の加熱炉を用いた場合には、生
産性が悪く、高コストという問題が生じる。そこで、コ
ンベヤ式の連続加熱炉を用いることにより量産性が向上
出来る。しかし、このコンベヤ式の連続加熱炉の搬送ベ
ルトは織金網やスパイラル金網等のメッシュベルトを用
いており、搬送される基板に対するメッシュベルト自身
の熱容量が大きいことが問題となる。
【0009】表1に搬送される基板、代表的なメッシュ
ベルト1、別のメッシュベルト2の単位体積当たりの熱
容量を示す。
【0010】
【表1】
【0011】ただし、単位体積当たりの熱容量の計算に
は次式を用いた。
【0012】H(cal/K・mm3)=ρ・c・P/
100・10-3 ここで、ρは密度、cは比熱、Pはベルトの占有率(基
板の場合は100%)である。ベルトの占有率は1メッ
シュ当たりの金網線の占める体積の割合であり、ベルト
を構成している金網線部分だけでなく、網目状の空間部
も考慮している。
【0013】表1では、搬送される基板として500μ
m厚の結晶シリコンを、代表的なメッシュベルト1とし
て目開き9mm、線径2.0mmのスパイラル金網(占
有率36%)を、別のメッシュベルト2として目開き5
1mm、線径2.6mmのスパイラル金網(占有率9.
5%)を用いた。この表より、代表的なメッシュベルト
1の単位体積当たりの熱容量はシリコン基板のそれと同
等であり、基板を加熱するのと同等のエネルギーがメッ
シュベルトを加熱するために費やされていることが判
る。一方、別のメッシュベルト2の熱容量は基板のそれ
の約1/5であり、基板の加熱効率が優れていることが
判る。その結果、同温度まで加熱する場合、同容量のヒ
ータで加熱すれば加熱時間に、加熱時間を等しくすれば
消費電力に差ができる。
【0014】また、メッシュベルトの熱容量の差は基板
の加熱効率だけでなく、装置の立ち上げ時や基板を搬送
せずに運転している時にも明らかに消費エネルギーに差
ができる。
【0015】さらに、量産性の向上のために搬送速度を
高速化した場合には、設定温度を維持することが困難と
なる。図3にベルト速度が500mm/minの場合及
びその倍の1000mm/minの場合の炉内の温度プ
ロファイルを示す。この測定においてはメッシュベルト
として目開き7mm、線径1mmφ、重量1.9kg/
m2のスパイラル金網(占有率23%、単位体積当たりの
熱容量225×10-6cal/K・mm3 )を使用した
図1に示すような連続加熱炉にて設定温度を一定にして
ベルト速度だけ変化させ、基板に熱電対を付けて搬送す
ることにより行った。図3よりベルト速度1000mm
/minにおいては炉内の最高到達温度が設定温度より
も低いことが判る。これは前述したようにメッシュベル
トの熱容量が大きいためヒータからの熱の大部分がベル
トを加熱するのに費やされ、焼成時間が短くなったため
に基板への熱の供給が十分に行われていないことによ
る。最高到達温度を従来条件のベルト速度500mm/
minと同等に保つためには、ヒータの容量を上げる
か、炉長を長くするか、設定温度を上げるかしなければ
ならない。この場合には最も簡単な操作である設定温度
を上げることを実行すればよいが、消費電力の増加を招
く結果となる。そのうえ、そのメッシュベルトの重量や
構造上、その駆動の際に負荷が大きくなり、モーターに
よる消費電力も増大する。しかし、この操作を実行して
も大量に基板を搬送した場合には、その温度を維持する
ことができず、炉内の温度が低下する。以上のように同
一装置による高速化には構造上の限界があった。
【0016】単位体積当たりの熱容量値は、基板の場
合、材質により300〜1000×10-6cal/K・
mm3 、メッシュベルトでは、メッシュ数、線径、材質
により80〜3500×10-6cal/K・mm3 の範
囲である。
【0017】搬送される基板が薄い場合、基板よりもベ
ルトの占める体積が大きいので、ベルトの熱容量を最小
にすることが望ましく、目開きを最大限大きくし、線径
を小さくすることが重要になる。一般的に使用されてい
るメッシュベルトの中でメッシュベルト2は単位体積当
たりの熱容量が最小であるが、さらに加熱効率向上及び
エネルギー消費量の低減を図るためには単位体積当たり
の熱容量が基板のそれの1/10以下が望ましい。
【0018】また、メッシュベルトは蛇行しやすく、ネ
ットの端部が摩耗するため、直進性、耐久性、ダストに
よる汚染等の問題もある。
【0019】一方、太陽電池特性の向上に関して言え
ば、電極形成工程において、急速加熱、急速冷却といっ
た大きな温度勾配が電極形成用ペースト中の樹脂成分の
分解及び金属の成長の促進、さらに、焼成後の電極と基
板との界面特性の改善に大きく影響することが我々の研
究で明らかになっている。従来使用されているメッシュ
ベルトでは以上のようなことを実現することが困難であ
った。
【0020】本発明は、熱処理工程においてヒータから
の熱を基板へ効率良く伝達することによる炉長の縮小及
びエネルギー消費量の低減が図れるだけでなく、搬送速
度の高速化による焼成時間の短縮を可能とし、コストの
低減が図れる連続加熱炉及びそれを用いた太陽電池の製
造方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
連続加熱炉は、上記請求項1において、連続搬送方式の
加熱炉において、該加熱炉の搬送部が、少なくとも2本
の無端条ワイヤからなり、前記加熱炉の搬送部の単位体
積当たりの熱容量が、搬送される基板の単位体積当たり
の熱容量の1/10倍以下であることを特徴とするもの
である。
【0022】本発明に係る請求項2の連続加熱炉は、上
記請求項2において、前記無端条ワイヤが、線径が0.
1〜2mmである、単線又は複数のより線からなると共
に、前記連続加熱炉内に、該ワイヤを直交又は平行な方
向に配置された少なくとも1本の石英管と接してなるこ
とを特徴とするものである。
【0023】本発明に係る請求項3の太陽電池製造方法
は、請求項1、又は2に記載の連続加熱炉を用いて、B
SF層、裏面電極、及び受光面電極を、個別又は同時に
形成してなることを特徴とするものである。
【0024】即ち、本願発明は、以上のような問題を解
決するために、その搬送部の単位体積当たりの熱容量が
基板のそれの1/10倍以下である搬送部を有すること
を特徴とし、加熱温度が100〜1000℃、特に50
0℃以上の熱処理において効果がある。
【0025】また、本発明の連続加熱炉は前記搬送部が
単線あるいは複数のより線からなる少なくとも2本の無
端条ワイヤで構成され、そのワイヤの径が0.1〜2m
mφ、その成分がCr,Ni,Mo,Ti,Ta,W,
Fe,Cu,Al,Co,Siの少なくとも1種類を含
むこと、また、基板を乗せたワイヤの重量による下がり
と振動を防止するために加熱炉内に少なくとも1本の石
英管が前記ワイヤの直下に前記ワイヤと直交あるいは平
行に接して設置されていることを特徴とする。
【0026】太陽電池の製造方法では、シリコン結晶基
板表面に凹凸を形成し、接合、反射防止膜を順次形成
し、裏面の余分な接合をHFとHNO3 の混合液で除去
し、裏面にアルミペースト及び銀ペーストを、受光面に
銀ペーストをスクリーン印刷あるいは描画し、本発明の
連続加熱炉を用いて表裏別々あるいは同時に600℃〜
900℃で焼成してP+層、裏面電極及び受光面電極を
形成する。シリコン基板表面に凹凸を形成する方法とし
て、数パーセントNaOH水溶液とアルコールの混合液
を用いてエッチングを行い、高さ数μmの微小ピラミッ
ドを基板表面に形成するテクスチャエッチング、また
は、ダイシング装置あるいはレーザーを用いて基板表面
に深さ数十μmの溝を多数平行に形成する方法やドライ
エッチング等がある。PN接合形成には、POCl3
用いた気相拡散、あるいは塗布液を用いた拡散方法等が
ある。反射防止膜としては常圧CVD法を用いて形成さ
れるTiO2膜、あるいはプラズマCVD法を用いて形
成されるSiN膜等が用いられる。
【0027】
【作用】請求項1においては、搬送部を無端条ワイヤで
構成し、単位体積あたりの熱容量を、搬送させる基板の
1/10以下にすることにより、単位体積あたりのヒー
タからの熱エネルギーの搬送部への損失が従来の80〜
15%から10%に低減される。
【0028】請求項2においては、無端条ワイヤを石英
管に接して配置することによりワイヤの振動と重力によ
る下がりを防止することが可能になる。
【0029】請求項3においては、太陽電池の電極形成
工程において、前記請求項1又は請求項2の連続加熱炉
を用いることにより、太陽電池の特性が向上し、同時に
焼成時間を短縮することが可能となる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)以下に図表と共に本発明の実施例を示す。
【0031】図4,5に本発明の搬送部にワイヤを用い
る連続加熱炉を示す。
【0032】この図において、加熱炉は基板を搬送する
ための4本の無端条のワイヤ41,51a〜dとそのワ
イヤの上方から基板を加熱するヒータ42,52とを備
えている。また、図示していないが、炉内にガスを供給
するための供給部やワイヤの下方あるいは側面から基板
を加熱するヒータを備えても良い。
【0033】そのワイヤには、小熱容量の材質からなる
1mmφの4本の無端条のワイヤを用いている。そのワ
イヤは例えば複数の0.1mmφのニクロム線をよりあ
わせたものであり、そのワイヤの弛みと滑りを防止する
ために荷重を掛けることにより張力を調整できるローラ
ー44を有する構造とし、炉内におけるワイヤの振動及
びワイヤの重力による下がりを防止するために石英管4
3a〜c,53がワイヤの直下にワイヤに接して直角に
設置されている。
【0034】また、ローラー44,45a〜dにはそれ
ぞれ溝が設けられているためワイヤが蛇行することがな
い。
【0035】ワイヤを4本とした理由は、例えば100
mm角の基板を搬送する場合、ワイヤ数が少ないと基板
との接触面積が小さくなるためワイヤからの汚染が低減
できるが搬送の際の安定性、信頼性に問題があり、一
方、本数が多いと熱容量が大きくなるためであるが、こ
れに限定されるものではない。
【0036】ワイヤの材質は小熱容量、耐熱性、耐久
性、熱膨張率及び強度面で特に優れているニクロム線を
用いたが、これに限定されず、小熱容量、耐熱性、耐久
性、熱膨張率及び強度面で優れているCr,Ni,M
o,Ti,Ta,W,Fe,Cu,Al,Co,Si少
なくとも1種類を含む金属あるいは合金のワイヤが使用
可能である。ワイヤの径は0.1mmφより細いとワイ
ヤの切断が起こり、2mmφより太すぎるとワイヤの熱
容量が大きくなるため、耐熱性、耐久性及び熱容量を考
慮して0.1〜2mmφの範囲内が良い。
【0037】本実施例のワイヤの単位体積当たりの熱容
量は10〜70×10-6cal/K・mm3となり、基
板のそれの1/10以下に抑えることができる。
【0038】図6にメッシュベルトを使用した加熱炉と
本発明のワイヤを使用した加熱炉の炉内の温度プロファ
イルを示す。この測定ではメッシュベルトとして目開き
7mm、線径1mmφ、重量1.9kg/m2のスパイ
ラル金網を、ワイヤとして1.5mmφのものを4本使
用し、設定温度及び搬送速度は同じにして、基板に熱電
対を付けて搬送したものである。この図から本発明のワ
イヤを用いた加熱炉の方が温度勾配が大きいことから、
基板への加熱効率が良いことを示している。その結果、
炉長の縮小及びエネルギー消費量の低減が図れる。
【0039】また、搬送速度を高速化した場合にはさら
にこの差が大きくなり、加熱時間の短縮ができ、エネル
ギーの消費量が少なくてすむため、量産性の向上及びラ
ンニングコストの低減が図れる。
【0040】さらに、搬送速度の高速化において、従来
のメッシュベルト、例えば、表1に示すようなメッシュ
ベルト1を使用した連続加熱炉ではベルトの熱容量及び
その構成上、ベルト速度が1000mm/min付近ま
でが限界であったが、本発明のワイヤを有する連続加熱
炉では搬送速度が3000mm/minまで可能にな
り、高スループット化による量産性の向上が図れる。さ
らに改良を加えて搬送速度を6000mm/minまで
高速化することができるように現在検討中である。
【0041】ここで取り上げたワイヤを用いる連続加熱
炉は一実施例であり限定されるものではない。
【0042】(実施例2)図7に太陽電池の製造方法を
示す。
【0043】厚さ約400μm、比抵抗約1Ω−cmの
P型単結晶シリコン基板を洗浄する。次に、NaOH水
溶液とイソプロピルアルコールの混合液を用いて、液温
約90℃でテクスチャエッチングを行い、基板表面に高
さ数μmの微小ピラミッドを形成する。この基板を石英
チューブ炉に移し、POCl3 による気相拡散を行い、
接合を形成した。その後、常圧CVD法を用いて、Ti
2 膜を形成して反射防止膜とした。次に、基板裏面に
アルミペーストと銀ペーストをスクリーン印刷法により
印刷し、図4のワイヤを有する連続加熱炉で700〜8
00℃で焼成し、裏面電極とp+層を形成した。さら
に、受光面に銀ペーストをスクリーン印刷法により印刷
し、図4のワイヤを有する連続加熱炉で600〜900
℃で焼成して、受光面電極を形成し、太陽電池を作製し
た。電極形成のプロセスでは受光面と裏面のペーストを
同時に焼成して電極を形成しても良い。
【0044】比較例として、電極形成工程において図2
に示すようなメッシュベルト、例えば、線径1mmφ、
目開き7mm、重量1.9kg/m2 のスパイラル金網
を有する図1に示すような連続加熱炉で同一ペーストを
焼成して電極を形成した太陽電池を作製した。
【0045】図8にセル特性を示す。
【0046】搬送速度の高速化においては、従来のメッ
シュベルトを使用した連続加熱炉ではその熱容量及び構
造上、ベルト速度が1000mm/minまでが設定温
度の維持及び高速化の限界であったが、本発明のワイヤ
を使用した連続加熱炉では搬送速度が3000mm/m
inまで可能になり、図8の結果より、搬送速度の高速
化に伴い、セル特性が向上することが判る。これは、図
9に示す従来のメッシュベルトを使用した連続加熱炉及
び本発明のワイヤを使用した連続加熱炉の炉内の温度プ
ロファイルより、本発明のワイヤを使用した連続加熱炉
の急速加熱、急速冷却といった大きな温度勾配が電極形
成用ペースト中の樹脂成分の分解及び金属の成長の促
進、さらに、焼成後の電極と基板との界面特性の改善に
大きく影響し、裏面のアルミペーストの焼成によるp+
の形成及び受光面の銀ペーストの反射防止膜の貫通によ
るシリコン基板とのコンタクトの界面特性が改善された
ためである。
【0047】さらに高速化することによる特性の向上を
目指し実験を継続中である。
【0048】
【発明の効果】請求項1の連続加熱炉によれば、搬送部
の加熱に要する熱エネルギーが低減でき、ヒータからの
熱エネルギーの大部分が基板の加熱に消費されるため、
従来のメッシュベルトに比べて、基板への加熱効率が向
上し、炉長の縮小及び消費エネルギーの低減が図れ、更
に搬送速度の高速化が容易に実現でき、焼成時間の短
縮、量産性の向上による低コスト化が図れる。
【0049】請求項2の連続加熱炉によれば、ワイヤの
振動と重力による下がりを防止でき、基板を均一に加熱
出来るため、再現性良くセル特性が得られるだけでな
く、多量の基板の搬送を安定して行うことが可能にな
る。
【0050】請求項3の太陽電池製造方法によれば、従
来のメッシュベルト連続加熱炉で製造した太陽電池に比
べて特性が向上し、焼成時間が短縮されるため、低コス
ト化を図ることが可能になる。
【0051】即ち、本発明により、ヒータからの熱が搬
送される基板へ効率良く伝えることが可能となり、エネ
ルギー消費量の半減ができる。また、搬送速度を大幅に
高速化でき、焼成時間の短縮が可能となり、高スループ
ット化、省エネルギー化及びコスト低減が図れる。特
に、太陽電池の製造に用いた場合、従来のメッシュベル
ト連続加熱炉で製造した太陽電池に較べて、特性が向上
し、焼成時間が短縮でき、低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のコンベヤ式連続加熱炉の側面概略図で
ある。
【図2】 代表的なメッシュベルトを示す概略図であ
る。
【図3】 従来のメッシュベルトを使用した連続加熱炉
の炉内の温度プロファイルを示す図である。
【図4】 実施例1のワイヤを使用した連続加熱炉の側
面概略図である。
【図5】 図4の炉内の断面概略図である。
【図6】 従来のメッシュベルトを使用した連続加熱炉
及びワイヤを使用した連続加熱炉の炉内の温度プロファ
イルを示す図である。
【図7】 低コスト太陽電池の製造工程を示す図であ
る。
【図8】 実施例2の太陽電池のセル特性を示す図であ
る。
【図9】 従来のメッシュベルトを使用した連続加熱炉
及びワイヤを使用した連続加熱炉の炉内の温度プロファ
イルを示す図である。
【符号の説明】
11 コンベヤベルト 41,51a,51b,51c,51d ワイヤ 12,42,52 ヒータ 43a,43b,43c,53 石英管 44 張力調整用ローラー 45a,45b,45c,45d ローラー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続搬送方式の加熱炉において、該加熱
    炉の搬送部が、少なくとも2本の無端条ワイヤからな
    り、前記加熱炉の搬送部の単位体積当たりの熱容量が、
    搬送される基板の単位体積当たりの熱容量の1/10倍
    以下であることを特徴とする連続加熱炉。
  2. 【請求項2】 前記無端条ワイヤは、線径が0.1〜2
    mmである、単線又は複数のより線からなると共に、前
    記連続加熱炉内に、該ワイヤを直交又は平行な方向に配
    置された少なくとも1本の石英管と接してなることを特
    徴とする請求項1に記載の連続加熱炉。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は2に記載の連続加熱炉を
    用いて、BSF層、裏面電極、及び受光面電極を、個別
    又は同時に形成してなることを特徴とする太陽電池製造
    方法。
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