JPH08161760A - フォーカスエラー検出装置 - Google Patents

フォーカスエラー検出装置

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JPH08161760A
JPH08161760A JP29867394A JP29867394A JPH08161760A JP H08161760 A JPH08161760 A JP H08161760A JP 29867394 A JP29867394 A JP 29867394A JP 29867394 A JP29867394 A JP 29867394A JP H08161760 A JPH08161760 A JP H08161760A
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JP
Japan
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light
focus
objective lens
light beams
focus error
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29867394A
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English (en)
Inventor
Shinichi Gamachi
信一 蒲地
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源の周囲の温度変化や光源自体の温度変化
等によって光源の発振波長が変動したり、光源の傾きや
変位が生じても、安定したフォーカスエラー信号を得る
ことができるフォーカスエラー検出装置を提供するこ
と。 【構成】 光源3の光束5は平行光束にされ、さらにグ
レーティグ7により2つの光束5a,5bに分離され、
対物レンズ11にその中心から対称的に変位した位置に
若干の角度をなして入射され、媒体面2aに集光照射さ
れ、この媒体面2aで反射された光束5a,5bは結像
レンズ13により結像面14に配置したフォトセンサ1
5の2つのフォーカス検出領域21、22上にそれぞれ
スポット16a,16bを形成する。スポット16a,
16bの間隔を検出するフォーカス検出領域21、22
の光電変換出力はコントローラ17内の演算回路18に
より、フォーカスエラー信号生成の演算を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的手段を用いて情
報を記録及び/または再生する光束のフォーカスエラー
を検出するフォーカスエラー検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォーカスエラーを検出する手段或いは
方法の一つとして、メインビーム斜入射方式が知られて
いる。この方式では、信号を記録及び/または再生する
光束そのものを収束レンズ系に斜めに入射させるもので
あるが、コマ収差が発生しやすく、情報が劣化するとい
う欠点がある。
【0003】この欠点を解決するものとして、例えば特
開昭60−239937号公報に記載された従来例の光
情報検出装置がある。この装置では、光源から放射され
た光束を回折格子(或いはグレーティング)を使って0
次及び±1次の3つの光束に分ける。ここで、0次の光
束は情報の再生に用いられ、±1次の光束はフォーカス
エラーの検出に用いられる。
【0004】この3つの光束は、ビームスプリッタを通
過した後、レンズまたはレンズ系の中心を通って光記録
媒体上に集光される。光記録媒体上で反射された3つの
光束は、もとの光路を戻り、レンズまたはレンズ系を通
り、ビームスプリッタで反射され、3つの光検出器に達
する。3つの光検出器のうち、中央の光検出器(以下、
0次検出器aと表記)は0次の光束の反射光束を受光
し、中央の光検出器を挟んで両側にある2つの光検出器
(以下、±1次検出器をb,cと表記)は、±1次のそ
れぞれの光束の反射光束を受光するように配置されてい
る。±1次検出器b,cは、フォーカスがずれたときに
±1次の光束の反射光束が移動する方向と直角の方向に
2分割されている。
【0005】この装置では情報を再生する0次の光束を
レンズまたはレンズ系の中心を通しているので、0次の
光束の劣化が低く、情報の劣化が抑えられる。また、光
記録媒体が若干傾いた場合でも、±1次検出器b,c上
における反射光束のスポットの間隔はほとんど変化がな
いので、光記録媒体の傾きに対しても安定したフォーカ
スエラー信号が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、フォ
ーカスエラー検出に対しては斜入射方式を採用してい
る。同方式でフォーカスエラーの検出感度を上げるため
には、回折格子の回折角を大きくとる必要がある。しか
しながら回折格子の回折角を大きくとると、光源の周囲
の温度変化や光源自体の温度変化による光源の発振波長
の変動により回折される±1次の光束の回折角も大きく
なり、+1次の光束と−1次の光束の間隔が広がるか、
狭くなる。
【0007】このため、レンズ系と光記録媒体とが合焦
点の位置にあっても±1次検出器b,c上では合焦状態
とはならず、誤ったフォーカスエラー信号によりレンズ
系が駆動されることになる。
【0008】本発明は上述の課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、光源の周囲の温度変化や
光源自体の温度変化によって光源の発振波長が変動した
り、光源の傾きや変位が生じても、安定したフォーカス
エラー信号を得ることができるフォーカスエラー検出装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のフォーカスエラー検出装置は、物体面に複
数の光束を集光する対物レンズと、前記対物レンズに、
この対物レンズの光軸から互いに対称的な位置に偏心さ
せて前記複数の光束を光軸に対して若干の角度をつけて
入射させる入射手段と、前記物体面から反射した前記複
数の光束を所定平面に結像する結像手段と、前記所定平
面に結像された前記複数の光束の間の間隔を検出する検
出手段と、合焦時に前記所定平面に結像される前記複数
の光束の間の間隔と、前記検出手段により検出された間
隔との差を演算する演算手段と、から構成されている。
【0010】
【作用】複数の光束は入射手段により、対物レンズの光
軸から互いに対称的な位置に偏心かつ若干の角度をつけ
られて対物レンズに入射し、物体面に集光される。この
物体面で反射された複数の光束は対物レンズを通過した
後、所定平面に結像される。そして、この所定平面に結
像された複数の光束の間の間隔は検出手段により検出さ
れ、その出力は演算手段に入力される。ここで、演算手
段は入力された間隔の出力と、合焦時に所定平面に結像
される複数の光束の間の間隔とを比較し、フォーカスエ
ラー信号を作成する。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の第1実施例を
具体的に説明する。図1ないし図3は本発明の第1実施
例に係り、図1は本発明の第1実施例を用いたフォーカ
ス制御装置の構成を示し、図2は図1のフォトセンサの
構成と物体面で反射された光束のフォトセンサ上でのス
ポットとの関係を示し、図3は第1実施例の作用の説明
図で、従来例との比較で示している。
【0012】図1に示すフォーカス制御装置1は光カー
ド等の光記録媒体2の媒体面2a(より一般的には物体
面)に対向し移動自在に配置された光ヘッド内にレーザ
ダイオード等の光源3が収納され、この光源3は光源駆
動回路4から供給される駆動電流により、所定の波長で
発光する。
【0013】この光源3から出射される発散性の光束5
(以下、光束は全て主光線のみで表示する)はコリメー
タレンズ6で平行光束に変換され、グレーティング7に
入射する。そして、入射された光束5は、グレーティン
グ7の作用により、0次の光束と、±1次の2つの光束
5a,5bに分離される。
【0014】このグレーティング7で分離された2つの
光束5a,5bはP偏光で偏光ビームスプリッタ8に入
射され、この偏光ビームスプリッタ8を殆ど100%透
過し、さらに1/4波長板9の作用により偏光面が45
度回転させられる。
【0015】偏光面が45度回転させられた光束5a,
5bは、対物レンズ11に入射する。ここで、光束5
a,5bはグレーティング7に垂直に入射し、ここで生
じた0次光はグレーティング7から垂直に出射し、±1
次光は0次光との光路に対して対称的に若干の角度をな
す方向に出射する。±1次光は2つの光束5a,5bと
して偏光ビームスプリッタ8及び1/4波長板9を経
て、対物レンズ11の中心或いは光軸から対称的に偏心
した位置にそれぞれ入射するようにしている。
【0016】対物レンズ11の作用により、2つの光束
5a,5bは集光されて媒体面2aに照射され、この集
光された光束5a,5bは、媒体面2aにそれぞれスポ
ット12a,12bを形成する。スポット12a,12
bを形成した光束5a,5bは媒体面2aで反射され、
媒体面2a側に進行する光路とは異なった光路を通って
対物レンズ11に入射する。
【0017】対物レンズ11を経た光束5a,5bは1
/4波長板9の作用により、その偏光面が45度回転さ
せられて偏光ビームスプリッタ8に入射する。光束5
a,5bは光源3の方向から偏光ビームスプリッタ8に
入射したときには、その偏光面が90度回転させられて
S偏光となり、そのため、偏光ビームスプリッタ8の内
部に設けられた反射面で殆どが反射し、その光路が約9
0度変更される。
【0018】光路が変更された光束5a,5bは結像手
段としての結像レンズ13により、殆ど平面或いは少な
くとも略平面の結像面14上に設けられたフォトセンサ
15に結像される。
【0019】フォトセンサ15には、図2に示すように
2つの光束5a,5bのスポット16a,16bを受光
し、電気的な信号に変換するフォーカス検出領域21及
び22が設けられている。
【0020】フォトセンサ15のフォーカス検出領域2
1及び22から出力された電気信号はコントローラ17
に入力され、このコントローラ17内部の演算回路18
によってフォーカスエラーFEを演算により算出する。
このフォーカスエラーFEは図示しない位相補償回路等
を経て、コントローラ17からフォーカス制御信号FC
として、対物レンズ11をフォーカス方向に駆動するフ
ォーカス駆動コイル19に印加され、対物レンズ11と
媒体面2aとの距離Dをフォーカス距離に保つようにフ
ォーカス制御を行うようにしている。
【0021】また、コントローラ17は図示していない
トラッキング検出領域からの電気的な出力を基にトラッ
キングエラー信号を演算により算出する。そして、コン
トローラ17はそのトラッキングエラー信号の大きさに
基づいたトラッキング制御信号TCを、対物レンズ11
をトラッキング方向(情報が記録される、または記録さ
れているトラックが延在する方向と直交する方向)に駆
動するトラッキング駆動コイル20に加え、対物レンズ
11とトラックとの位置を一定に保つように制御してい
る。
【0022】更に、コントローラ17は光源3を駆動す
る光源駆動回路4に接続され、コントローラ17は外部
装置から送られてきた信号(情報読み取り信号、情報書
き込み信号、書き込まれる情報等)に基づき、光源駆動
回路4に信号を出力し、再生(情報読み取り)或いは記
録(情報書き込み)の動作を行うように制御する。
【0023】図2に示すようにフォトセンサ15にはス
ポット16a及び16bを受光する位置、つまり2つの
スポット16a及び16bの間隔を検出できる位置にフ
ォーカス検出領域21及び22が形成され、スポット1
6a及び16bは対物レンズ11と媒体面2aとの間の
距離D(フォーカス距離)が変動すると図の上下方向
(図2(b),(c)参照)に移動し、これに対応して
フォーカス検出領域21及び22はそのスポット16
a,16bの移動方向に対して垂直な方向の2分割線L
1,L2によりそれぞれ2分割された2つの領域21a
と21b、22aと22bによりそれぞれ構成されてい
る(簡単化のため、符号L1,L2,21a,21b,
22a,22bは図2(a)のみで示し、図2(b)〜
(e)では省略している)。
【0024】距離がDが合焦点の位置にあるときには、
スポット16a及び16bは図2(a)に示すようにフ
ォーカス検出領域21及び22の分割線L1,L2上に
このスポット16a及び16bの中心が位置するよう
に、なっている。
【0025】一方、距離Dが近くなった場合、すなわち
対物レンズ11が媒体面2aに相対的に近づいた場合、
フォトセンサ15上でのスポット16a及び16bは図
2(b)に示すように、その互いの距離が広くなる方向
に移動する。
【0026】逆に、距離Dが大きくなった場合、すなわ
ち対物レンズ11が媒体面2aから相対的に遠ざかった
場合、フォトセンサ15上でのスポット16a及び16
bは図2(c)に示すように、その互いの距離が狭くな
る方向に移動する。
【0027】これらの状態を検出できるようにコントロ
ーラ17内の演算回路18はフォーカス検出領域21及
び22から出力された電気信号を基にフォーカスエラー
信号FEを以下の(式1)に従って算出する。
【0028】 FE={X(21a)+X(22a)}−{X(21b)+X(22b)} (式1) ここで、領域21a,21b,22a及び22bの電気
的出力をそれぞれX(21a),X(21b),X(2
2a)及びX(22b)で表している。
【0029】図2(a)から明らかなように、フォーカ
ス距離が合焦点の位置にあるときには、FEの演算結果
は0になる。
【0030】距離Dが近くなった場合、つまり図2
(b)の場合にはのFEの値は、式1から正の値にな
る。
【0031】逆に距離Dが大きくなった場合、つまり図
2(c)の場合にはFEの値は、式1から負の値にな
る。
【0032】コントローラ17はフォーカスエラー信号
FEを位相補償等してフォーカス制御信号FCとしてフ
ォーカス駆動コイル11に印加して、フォーカス駆動コ
イル11を介してフォーカスエラー信号FEの値が0と
なるように、対物レンズ11をフォーカス方向に駆動
し、対物レンズ11と媒体面2aとの距離Dをフォーカ
ス距離を保つように制御する動作を行う。
【0033】また、トラッキングエラー信号に基づくト
ラッキング制御信号TCにより対物レンズ11は記録媒
体2のトラッキング方向に駆動され、トラックの中央位
置等を追従するトラッキング状態を維持するように制御
される。
【0034】次に、温度変化などの外乱により対物レン
ズ11や結像レンズ13などの光学系に光軸の傾きや変
位が生じたり、媒体面2aが傾いた場合、及び光源3の
周囲の温度変化や光源3自体の温度変化によって光源3
の発振波長が変動した場合の影響について説明する。
【0035】まず、前者の場合、フォトセンサ15上で
のスポット16aと16bとの位置関係は図2(d)及
び(e)のようになる。光軸の傾きや変位、媒体面2a
の傾きは、そのままスポット16a,16bのフォーカ
ス検出領域21,22上の位置ズレとなって現れるが、
そのズレ量はスポット16a,16bそれぞれについて
等しくなり、スポット16a,16bとの間隔はほとん
ど変化しない。したがって、フォーカスエラー信号FE
は式1から0となり、安定した(つまり、温度変化など
の外乱により対物レンズ11や結像レンズ13などの光
学系に光軸の傾きや変位が生じたり、媒体面2aが傾い
た場合に、それらの影響を殆ど受けない)フォーカスエ
ラー信号FEが得られる。また、温度に起因しない面振
れ、傾きに対しても同様に有効である。
【0036】後者の場合、すなわち光源の周囲の温度変
化や光源自体の温度変化によって光源の発振波長が変動
した場合、本実施例では、光束5a,5bを対物レンズ
11の中心から対称方向に偏心した位置にそれぞれ入射
させるようにしているため、従来技術の項で説明した特
開昭60−239937号公報の装置と比較して、フォ
ーカス検出感度を大きくできると共に波長に対する影響
を小さくでき、非常に安定したフォーカスエラー信号を
得ることができる。以下に、その理由を図3を参照して
説明する。
【0037】まず、従来例の場合を図3(b)を用いて
説明する。図3(b)は従来例において対物レンズを経
て媒体面(ディスク)に入射され、かつ媒体面で反射さ
れてフォトディテクタ側に戻る光束を示す。この従来例
では光軸24に対して斜入射方式であるので、2つの光
束は光軸24と±θの角度で入射される(図3(b)で
は一方の光束のみを示す)。
【0038】合焦位置にある場合には、対物レンズと媒
体面との距離は対物レンズのフォーカス距離fとなり、
対物レンズの中心Oを通り、角度θで入射した光束は媒
体面上のP点に焦点を結んでいるとする。
【0039】この場合、物体面で反射し、対物レンズを
通って戻る光束Aは光軸24とθの角度をなし、入射光
と平行に全く逆の方向に戻る。ここで、点線で示すよう
に物体面がΔfだけ変位し、焦点ズレを生じた場合に対
して、光束Aの戻り角がΔθだけ変位したとしてフォー
カス検出感度Δθ/Δfを評価する。
【0040】物体面がΔfだけ変位した場合に角度θで
入射した光束が媒体面で反射し、対物レンズを通って戻
ったときの光束をA′とすると、両光束AとA′の戻り
角の差Δθがフォーカス検出される光束となり、焦点ズ
レとの比Δθ/Δfがフォーカス検出感度となる。
【0041】図3(b)において、点線の媒体面で反射
されて対物レンズ側に戻る光束における実線の媒体面で
交わる点をP′とし、この点P′と点Oをを結ぶ線を想
定すると、光束A′は線P′Oと平行になるから、 PP′=f{tan(θ+Δθ)ーtan(θ)} ≒f・Δθ・sec(θ)・sec(θ) また 図3(b)に示すように点Bを書いて、二等辺三
角形PP′Bに対しての底辺をPP′とした場合に、容
易に求められる関係式PP′=2Δf・tanθを用い
ると、 Δθ/Δf≒2tan(θ)/(f・sec(θ)・sec(θ)) =sin(2θ)/f となる。角度θが小さい場合は、 Δθ/Δf≒2θ/f (式2) となる。
【0042】これに対して、本実施例の方式では対物レ
ンズ11の光軸24に対してZの距離に入射光を入れる
軸はずし方式をとっているため、対物レンズ11を経て
媒体面2aに入射され、かつ媒体面2aで反射されてフ
ォトセンサ側に戻る一方の光束を示すと図3(a)のよ
うになる。
【0043】この光束は光軸24と若干角度、傾いて入
射され、この角度をθとして、図3(b)の場合と同様
にフォーカス検出感度Δθ/Δfを評価する。
【0044】合焦位置にある場合には、対物レンズ11
と媒体面2aとの距離Dは対物レンズのフォーカス距離
fとなり、対物レンズの中心OからZの距離を通り、角
度θで入射した光束は媒体面2a上のP点に焦点を結ん
でいるとする。
【0045】この場合、媒体面2aで反射し、対物レン
ズ11を通って戻る光束Aは光軸24とθの角度をな
し、入射光と平行に全く逆の方向に戻る。ここで、点線
で示すように物体面がΔfだけ変位し、焦点ズレを生じ
た場合に対して、光束Aの戻り角がΔθだけ変位したと
してフォーカス検出感度Δθ/Δfを評価する。
【0046】図3(b)と同様に点P′を設定し、この
点P′とOとを結ぶ線P′Oを書くと、光束A′の方向
は線P′Oと平行になる。
【0047】また、光軸24が媒体面2aで交差する点
をO′とし、角θは小さい角度でよいのでOに近いと近
似すると、距離Zは Z≫PO′,PO′ と近似できる。
【0048】従って、 PP′=f{tan(θ)ーtan(θーΔθ)} ≒f・Δθ・sec(θ)・sec(θ) ≒f・Δθ また、図3(b)と同様に点Bを書いて線分PPの長さ
を考えると、 PP′=2Z・Δf/f これらより Δθ/Δf≒2Z/(f・f) (式3) となる。
【0049】例えば、極く一般的な値として、f=5.
0mmの対物レンズを使用した場合、従来例の方式でθ
=0.05rad、本実施例の軸はずし量Zを1.0m
mとして比較すると、従来例の方式ではΔθ/Δfは約
0.02になるのに対し、本方式ではΔθ/Δfは約
0.08となり約4倍のフォーカス検出感度が得られる
ことになる。
【0050】尚、従来例の方式では、光源にレーザダイ
オードを用い、回折格子を用いて角度θの光束を与える
が、一般にレーザダイオードは温度変化に対して波長λ
は大きく変動する。その波長変動分がフォーカス検出の
誤差と区別されず検出誤差となってしまう。
【0051】回折格子の回折角θと波長λの関係は、格
子定数をd、回折の次数をnとして θ=arc sin(nλ/2d) で与えられる。θが小さい時はθ≒λ/2d≒λ/2d
であるから波長変化Δλに対する回折角の変化Δθは Δθ/θ≒Δλ/λ (式4) と書ける。
【0052】このΔλの変化がΔθの変化となって表わ
れ、これがフォーカス検出誤差Δfになる。このΔfの
変化量を計算すると従来方式では、式2より Δf=fΔθ/2θ 式4を代入して Δf=(f/2)・(Δλ/λ) (式5) を得る。
【0053】f=5.0mm、Δλ/λ=0.01(レ
ーザダイオードの温度が約30°変化した場合、1%程
度の波長変化が一般的に生じた時)とするとΔf=0.
025となり、フォーカス検出誤差は25μmという大
きなものとなってしまい、f=5.0mmの対物レンズ
の焦点深度を大幅にはずれてしまう。この影響を除こう
とすれば厳重な温度コントロールをしなければならな
い。
【0054】これに対して、本実施例の方式では、同様
に式3と式4より Δf=f・fΔθ/2Z =(f・fθ/2Z)・(Δλ/λ) (式6) となる。
【0055】f=5.0mm、Z=1.0mm、θ=
0.01rad、Δλ/λ=0.01とすればΔf=
0.00125となり1.25μmという小さい値とな
る。
【0056】通常この程度の誤差は、十分対物レンズの
焦点深度の範囲内であり、フォーカス検出誤差は実用上
無視することができる。
【0057】尚、従来例の方式では、フォーカス検出感
度が式2に示すように入射角度θに依存しているため、
θを大にしなければフォーカス感度は上げることはでき
ないが、逆にθを大とすると、光源の波長の変動の影響
を示す式5が大きくなってしまい、この両式を実用的に
満たすことは難しい。
【0058】一方、本実施例では、光束5a,5bを対
物レンズ11の中心から対称的に偏心した位置にそれぞ
れ入射させるようにしているため、温度変化などの外乱
により、或いは温度に起因しないで対物レンズ11や結
像レンズ13などの光学系に光軸の傾きや変位が生じた
り、媒体面2aが傾いた場合だけでなく、光源3の周囲
の温度変化や光源3自体の温度変化によって光源3の発
振波長が変動した場合にも、非常に安定したフォーカス
エラー信号を得ることができる。
【0059】なお、本実施例では、光束5a,5bを2
つの光束5a,5bに分離する手段としてグレーティン
グ3を用いたが、2つの光束に分離し、両光束間に角度
θをつける部材であれば他の光学部材或いは光学素子で
もよい。
【0060】例えば、図4(a)に示すような楔形プリ
ズム26の一方の面を半透過面26Aとし、この一方の
面に対向する他方の面を全反射面26Bとした部材や、
図4(b)に示すようなウォラストンプリズム27、図
4(c)に示すようなローションプリズム28を用いて
もよい。
【0061】図4(a)のプリズム26では、半透過面
26Aに入射した光束5の一部がこの半透過面26Aで
まず反射されて光束5aとなり、半透過面26Aを透過
した光束5が全反射面26Bで全反射され、半透過面2
6Aで屈折作用を受けて出射されて光束5bとなる。こ
こで、光束5aと5bは角度θをなしている。
【0062】また、本実施例では、グレーティング7を
用いて1つの光源3から2つの光束5a,5bを生成し
たが、2つの光源を用いて生成しても構わないし、光束
は2つとは限らず、3つ以上でも構わない。
【0063】また、本実施例では、フォトセンサ15は
フォーカス検出領域のみが形成されている構成で説明し
たが、トラッキングエラー信号を検出する検出領域が形
成されていてもよく、さらには、データからの反射光を
受光する領域を備えていてもよい。
【0064】(第2実施例)次に、本発明の第2実施例
を図5及び図6を参照して説明する。図5は第2実施例
を備えたフォーカス制御装置31を示し、図6はフォト
センサ34の形状及びこのフォトセンサ34上に結像さ
れる長い線状のスポット35c,35dを示している。
【0065】原理的には第1実施例と同じであるが、光
源3から出射された光束5が対物レンズ11を経て光検
出器に至る光路内に平凹シリンドリカルレンズ32を配
置した部分が異なっている。
【0066】図5は、平凹シリンドリカルレンズ32は
グレーティング7とビームスプリッタ8の間に配置され
ている。2つの光束5a,5bは平凹シリンドリカルレ
ンズ32の作用により、光軸に垂直面内の一方向のみ
(図5における紙面に垂直な方向)が屈折作用を受け、
その方向にわずかに発散する光束5c,5dとなってビ
ームスプリッタ8に入射する。第1実施例と同様に1/
4波長板9、対物レンズ11を経て媒体面2aに長い線
状のスポット33c,33dを形成する。
【0067】そして、媒体面2aで反射された光束5
c,5dは対物レンズ11、1/4波長板9を経て、偏
光ビームスプリッタ8に入射され、この偏光ビームスプ
リッタ8で反射される。そして、結像レンズ13により
対向するフォトセンサ34に2つの光束5b,5cに対
応しては、平凹シリンドリカルレンズ32で発散された
方向に長い線状のスポット35c,35dとして結像さ
れる。
【0068】図6はフォトセンサ34上に結像される長
い線状のスポット35c,35dを示している。この実
施例の場合にも、第1実施例と同様に2本の線状のスポ
ット35c,35dの間隔を測定し、それが一定になる
ように対物レンズ11の位置を制御する。具体的には、
次のように行う。
【0069】フォトセンサ34には、図6に示すように
2つの光束5c,5dのスポット35c,35dを受光
し、電気的な信号に変換するフォーカス検出領域36及
び37が設けられている。フォーカス検出領域36及び
37は、その中央付近でスポット35c,35dの移動
方向(移動方向については第1実施例と同様に上下方向
となる)に対して斜めに2分割する2分割線L3,L4
により2分割された領域36a,36b、37aと37
bとが形成されている。
【0070】距離Dが合焦点の位置にあるときには、ス
ポット35c及び35dは図6に示すようにフォーカス
検出領域36及び37の分割線L3,L4の中央にこの
スポット35c及び35dの中心が位置するようになっ
ている。
【0071】コントローラ17内の演算回路18はフォ
ーカス検出領域36及び37から出力された電気信号を
基にフォーカスエラー信号FEを演算する。フォーカス
エラー信号FEは、領域36a,36b,37a及び3
7bの電気的出力をそれぞれX(36a),X(36
b),X(37a)及びX(37b)とすると、次式か
ら演算される: FE={X(36a)+X(37a)}−{X(36b)+X(37b)} (式7) 図6から明らかなように、フォーカス距離が合焦点の位
置にあるときには、フォーカスエラー信号FEの演算結
果は0になる。
【0072】第1実施例と同様、フォーカス距離が近く
なった場合には、フォーカスエラー信号FEの値は式7
から正の値となり、逆にフォーカス距離が大きくなった
場合には、フォーカスエラー信号FEの値は式7から負
の値になる。
【0073】コントローラ17はフォーカスエラー信号
FEが0となるように、演算されたフォーカスエラー信
号FEの大きさに基づいた出力をフォーカス駆動コイル
19に加え、対物レンズ11と媒体面2aとのフォーカ
ス距離を一定に保つように制御する。
【0074】このように、2つの光束5a,5bを、平
凹シリンドリカルレンズ32を用いて長い線状のスポッ
ト5c,5dとし、その2つの光束を対物レンズ11の
中心から対称方向に偏心した位置にそれぞれ入射させ、
媒体面2aに集光する。そして、媒体面2aで反射され
た2つの光束によるスポット35c,35dを受光する
フォーカス受光領域36,37を設け、その中央付近で
スポット35c,35dの移動方向に対して斜めに2分
割されているフォトセンサ34上に結像させ、それによ
って生じる4つの電気的出力を式7を用いてフォーカス
エラー信号FEを演算し、対物レンズ11を駆動するこ
とにより、第1実施例と同様な効果が得られる。
【0075】また、フォトセンサ34に設けられたスポ
ット35c,35dを受光するフォーカス受光領域3
6,37を、その中央付近でスポット35c,35dの
移動方向に対して斜めに2分割することにより、フォー
カス制御できるフォーカス検出距離或いはフォーカス検
出範囲を広くすることができる。
【0076】さらに、2つの光束5a,5bを、平凹シ
リンドリカルレンズ32を用いて長い線状のスポット3
5c,35dとして上述の構成のフォトセンサ34に結
像させることにより、斜めに2分割された領域を全て使
うことができ、フォーカス制御できるフォーカス距離を
さらに広くすることができる。
【0077】なお、第1及び第2実施例ではトラッキン
グエラー信号TE及びフォーカスエラー信号FEをコン
トローラ17内の演算回路18内でソフト的に得るよう
にしているが、これらはハード的に得るようにしても勿
論構わない。例えば、フォーカスエラー信号FEは図7
に示すような回路を用いれば良い。
【0078】図7において、フォーカスエラー信号検出
回路100はフォトセンサ34上のフォーカス検出領域
21a,21b及び22a,22b(或いは36a,3
6b及び37a,37b)からの電気的出力が加えられ
る。フォーカスエラー信号検出回路100では式1或い
は式7に従って電気的出力を演算し、フォーカスエラー
信号FEを生成する。フォーカスエラー信号FEは位相
補償回路101において必要な位相補償がなされた後、
パワーアンプ102で増幅され、フォーカス駆動コイル
19に印加される。
【0079】請求項1、2、3で記したクレーム以外の
候補クレーム4.前記結像検出手段は、前記複数の光束
の各々に対して光検出素子を有し、この光検出素子の各
々は複数の検出領域を有し、この複数の検出領域は前記
複数の光束の前記物体面での集光状態の変化に伴う前記
複数の光束の前記結像面上での移動方向に沿って配置さ
れていることを特徴とする請求項2記載のフォーカスエ
ラー検出装置。
【0080】5.更に、前記複数の光束の断面形状を線
状に広げる光学部材を有し、前記複数の光束の前記物体
面での集光状態の変化に伴う前記複数の光束の前記結像
面上での移動方向に直交する方向に前記広げる方向を設
定することを特徴とする請求項4記載のフォーカスエラ
ー検出装置。
【0081】6.前記複数の光束は2本の光束であり、
前記光検出素子は前記移動方向に交わる向きに分割され
ており、この分割領域のうち中央側に位置する2つの領
域からの検出出力の加算信号と外側に位置する2つの領
域からの検出出力の加算信号との差信号を演算する手段
とを設けたことを特徴とする請求項4記載のフォーカス
エラー検出装置。
【0082】7.前記複数の光束は2本の光束であり、
前記光検出素子は前記移動方向に対して中心部を斜めに
分割されており、この分割領域のうち中央側に位置する
2つの領域からの検出出力の加算信号と外側に位置する
2つの領域からの検出出力の加算信号との差信号を演算
する手段とを設けたことを特徴とする請求項5記載のフ
ォーカスエラー検出装置。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の光束を対物レンズの中心から対称的に偏心した位置
にそれぞれ入射させるようにしているため、温度変化な
どの外乱とか温度の起因しないで光学系に光軸の傾きや
変位が生じたり、物体面が傾いた場合だけでなく、光源
の周囲の温度変化や光源自体の温度変化によって光源の
発振波長が変動した場合にも、非常に安定したフォーカ
スエラー信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を用いたフォーカス制御装
置の構成を示す図。
【図2】図1のフォトセンサの構成と物体面で反射され
た光束のフォトセンサ上でのスポットとの関係を示す説
明図。
【図3】第1実施例の作用を従来例との比較で示してい
る説明図。
【図4】2つの光束を生成する手段の構成例を示す図。
【図5】本発明の第2実施例を用いたフォーカス制御装
置の構成を示す図。
【図6】図5におけるフォトセンサの構成と物体面で反
射された光束のフォトセンサ上でのスポットとの関係を
示す説明図。
【図7】フォーカスエラー信号検出回路の構成例を示す
ブロック図。
【符号の説明】
1…フォーカス制御装置 2…光記録媒体 2a…媒体面 3…光源 4…光源駆動回路 5,5a,5b…光束 7…グレーティング 8…偏光ビームスプリッタ 11…対物レンズ 13…結像レンズ 14…結像面 15…フォトセンサ 16a,16b…スポット 17…コントローラ 18…演算回路 19…フォーカス駆動コイル 21,22…フォーカス検出領域 21a,21b,22a,22b2…領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体面に複数の光束を集光する対物レン
    ズと、 前記対物レンズに、この対物レンズの光軸から互いに対
    称位置に偏心させて前記複数の光束を光軸に対して若干
    の角度をつけて入射させる入射手段と、 前記物体面から反射した前記複数の光束を所定平面に結
    像する結像手段と、 前記所定平面に結像された前記複数の光束の間の間隔を
    検出する検出手段と、 合焦時に前記所定平面に結像される前記複数の光束の間
    の間隔と、前記検出手段により検出された間隔との差を
    演算する演算手段と、を有するフォーカスエラー検出装
    置。
  2. 【請求項2】 異なる進行方向を持つ複数の光束を発生
    する光束発生手段と、 前記複数の光束を集光する対物レンズと、 前記対物レンズの光軸から互いに対称な位置で、且つ前
    記光軸に対して若干の角度がつくように、前記複数の光
    束を前記対物レンズに入射させる入射手段と、 前記対物レンズで集光された複数の光束の所定の物体面
    に対する入射点の間隔を検出する間隔検出手段と、 前記間隔検出手段で検出される間隔と前記物体面に集束
    したときの、前記複数の光束の前記物体面での間隔とに
    基づいて、集束状態からのずれ量を検出するフォーカス
    エラー検出手段と、 を有することを特徴とするフォーカスエラー検出装置。
  3. 【請求項3】 前記間隔検出手段が、前記所定の物体面
    で反射した前記複数の光束を結像面に結像する結像手段
    と、前記結像面における前記複数の光束の入射点の間隔
    を検出する結像検出手段とを備えたことを特徴とする請
    求項2記載のフォーカスエラー検出装置。
JP29867394A 1994-12-01 1994-12-01 フォーカスエラー検出装置 Withdrawn JPH08161760A (ja)

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