JPH0816052B2 - 糖衣錠 - Google Patents
糖衣錠Info
- Publication number
- JPH0816052B2 JPH0816052B2 JP29443488A JP29443488A JPH0816052B2 JP H0816052 B2 JPH0816052 B2 JP H0816052B2 JP 29443488 A JP29443488 A JP 29443488A JP 29443488 A JP29443488 A JP 29443488A JP H0816052 B2 JPH0816052 B2 JP H0816052B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sugar
- coated
- coating
- tablet
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、糖衣層中のヒドロキシプロピルメチルセル
ロースの一次皮膜と糖衣皮膜との結合性を改良した糖衣
錠に関する。
ロースの一次皮膜と糖衣皮膜との結合性を改良した糖衣
錠に関する。
一般に、糖衣錠の糖衣層は、一次皮膜と糖衣皮膜とか
ら構成されている。従来、糖衣錠の皮膜には酸、アルカ
リいずれにも溶解するヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースが多く用いられ、またコーティングには医薬品の安
全性等から有機溶媒を使わない水系コーティングが行な
われている。すなわち、水系コーティングによりヒドロ
キシプロピルメチルセルロースの一次皮膜を施したフィ
ルム錠に、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、アラ
ビアゴム末、精製白糖などを含む下掛け、さらに糖類の
みを用いた上掛けを行なって糖衣皮膜を形成させ、糖衣
錠を製造している。
ら構成されている。従来、糖衣錠の皮膜には酸、アルカ
リいずれにも溶解するヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースが多く用いられ、またコーティングには医薬品の安
全性等から有機溶媒を使わない水系コーティングが行な
われている。すなわち、水系コーティングによりヒドロ
キシプロピルメチルセルロースの一次皮膜を施したフィ
ルム錠に、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、アラ
ビアゴム末、精製白糖などを含む下掛け、さらに糖類の
みを用いた上掛けを行なって糖衣皮膜を形成させ、糖衣
錠を製造している。
しかしながら、これら糖衣錠は、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースに対する下掛けの付着性が弱く、この
間の結合性が悪くなるため、衝撃によりヒビ、糖衣剥離
等が起こりやすかった。また、これらを改良した方法と
して、一次皮膜の後にゼラチンを大量に添加した下掛け
を行なう方法が知られているが、作業性が悪い、錠
剤表面に班が起こる、ゼラチンによる崩壊延長がある
等の問題があった。
メチルセルロースに対する下掛けの付着性が弱く、この
間の結合性が悪くなるため、衝撃によりヒビ、糖衣剥離
等が起こりやすかった。また、これらを改良した方法と
して、一次皮膜の後にゼラチンを大量に添加した下掛け
を行なう方法が知られているが、作業性が悪い、錠
剤表面に班が起こる、ゼラチンによる崩壊延長がある
等の問題があった。
そのため、一次皮膜と糖衣皮膜の結合性を改善し、糖
衣層の強度を高めることが望まれていた。
衣層の強度を高めることが望まれていた。
斯かる実情において本発明者らは鋭意研究を行なった
結果、一次皮膜と糖衣皮膜の間に、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースと特定の水溶性物質からなる中間皮膜
をコーティングした糖衣錠は、糖衣層の結合性が著しく
改善されることを見出し、本発明を完成した。
結果、一次皮膜と糖衣皮膜の間に、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースと特定の水溶性物質からなる中間皮膜
をコーティングした糖衣錠は、糖衣層の結合性が著しく
改善されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースの一次皮膜と糖衣皮膜の間に、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース1重量部と水可溶性の糖類、塩類又
は糖アルコール類0.3〜10重量部とからなる中間皮膜を
施したことを特徴とする糖衣錠を提供するものである。
ロースの一次皮膜と糖衣皮膜の間に、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース1重量部と水可溶性の糖類、塩類又
は糖アルコール類0.3〜10重量部とからなる中間皮膜を
施したことを特徴とする糖衣錠を提供するものである。
本発明において、中間皮膜に用いる水溶性物質のう
ち、糖類としては、例えばショ糖、ブドウ糖、キシロー
ス、乳糖等が挙げられる。また、塩類としては、例えば
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム
等が、糖アルコールとしては、マンニトール等が挙げら
れる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用い
ることができる。また、これら水溶性物質は、下掛け皮
膜に使用する必要はない。
ち、糖類としては、例えばショ糖、ブドウ糖、キシロー
ス、乳糖等が挙げられる。また、塩類としては、例えば
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム
等が、糖アルコールとしては、マンニトール等が挙げら
れる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用い
ることができる。また、これら水溶性物質は、下掛け皮
膜に使用する必要はない。
中間皮膜に用いるヒドロキシプロピルメチルセルロー
スと前記水溶性物質の割合は、水溶性物質の種類により
異なるが、重量部で1:0.3〜1:10であり、特に1:0.5〜1:
2が好ましい。この割合が1:0.3未満では充分な糖衣結合
性が得られない。
スと前記水溶性物質の割合は、水溶性物質の種類により
異なるが、重量部で1:0.3〜1:10であり、特に1:0.5〜1:
2が好ましい。この割合が1:0.3未満では充分な糖衣結合
性が得られない。
本発明の糖衣錠は、例えばヒドロキシプロピルメチル
セルロースの一次皮膜をコーティングしたフィルム錠
に、前記組成の水溶液を用いてコーティングを行ない、
次いで、通常の下掛け及び上掛けをすることにより製造
される。
セルロースの一次皮膜をコーティングしたフィルム錠
に、前記組成の水溶液を用いてコーティングを行ない、
次いで、通常の下掛け及び上掛けをすることにより製造
される。
本発明の糖衣錠は、一次皮膚と糖衣皮膜の間に、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースと特定の水溶性物質か
らなる中間皮膜を施すことにより、下掛け工程におい
て、中間皮膜中の水溶性物質が下掛け溶液中の水分によ
り溶解し、下掛け物質が中間皮膜中に複雑に侵入して付
着性が強くなり、糖衣層結合性が著しく改善されたもの
である。従って、本発明の糖衣錠は、糖衣層強度が高
く、衝撃に対して強いため、保管、運搬によるヒビ、糖
衣剥離が起こりにくいものである。
ロキシプロピルメチルセルロースと特定の水溶性物質か
らなる中間皮膜を施すことにより、下掛け工程におい
て、中間皮膜中の水溶性物質が下掛け溶液中の水分によ
り溶解し、下掛け物質が中間皮膜中に複雑に侵入して付
着性が強くなり、糖衣層結合性が著しく改善されたもの
である。従って、本発明の糖衣錠は、糖衣層強度が高
く、衝撃に対して強いため、保管、運搬によるヒビ、糖
衣剥離が起こりにくいものである。
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1 試験用素錠の製造: 下記成分を混合し、直径9mm、曲率糖衣用Rの杵を用
いて打錠して素錠を得た。
いて打錠して素錠を得た。
(成分;1錠中) マレイン酸クロルフェニラミン 4mg ノスカピン 10mg 結晶セルロース 150mg 乳糖 84mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 糖衣錠の製造: 上記方法により得られた素錠をコーティングパンに入
れ、乾燥させながら6%ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース水溶液をスプレーコーティングし、フィルム錠と
した。次いで、このフィルム錠に第1表に示す組成の水
溶液を用いて同様にコーティングを行なった。さらに、
タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、アラビアゴム
末、ショ糖及び精製水からなる下掛けを行なった後、シ
ョ糖及び精製水から成る上掛けをし、ワックスで艶出し
て糖衣錠を得た。
れ、乾燥させながら6%ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース水溶液をスプレーコーティングし、フィルム錠と
した。次いで、このフィルム錠に第1表に示す組成の水
溶液を用いて同様にコーティングを行なった。さらに、
タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、アラビアゴム
末、ショ糖及び精製水からなる下掛けを行なった後、シ
ョ糖及び精製水から成る上掛けをし、ワックスで艶出し
て糖衣錠を得た。
結果: 得られた糖衣錠について、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース皮膜と下掛けの間の結合性を調べた。結果を
第1表に示す。
セルロース皮膜と下掛けの間の結合性を調べた。結果を
第1表に示す。
(評価方法) ガラス瓶に錠剤100錠を入れ、1mの高さから落下させ
たとき 糖衣錠にヒビ、欠けが認められる :× 糖衣錠にヒビ、欠けがみとめられない:○ 第1表から明らかなように、本発明の糖衣錠は、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの一次皮膜と下掛けの
結合性が良く、従って糖衣層強度が高い優れたものであ
る。
たとき 糖衣錠にヒビ、欠けが認められる :× 糖衣錠にヒビ、欠けがみとめられない:○ 第1表から明らかなように、本発明の糖衣錠は、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースの一次皮膜と下掛けの
結合性が良く、従って糖衣層強度が高い優れたものであ
る。
実施例2 実施例1にて得たフィルム錠に下記の溶液でスプレー
コーティングを行なう。
コーティングを行なう。
炭酸水素ナトリウム 6% ヒドロキシプロピルメチルセルロース 6% 精製水 88% 次いで、実施例1と同様な方法にて糖衣錠とする。
実施例3 実施例1にて得たフィルム錠に下記の溶液でスプレー
コーティングを行なう。
コーティングを行なう。
D−マンニット 4% ヒドキシプロピルメチルセルロース 6% 精製水 90% 次いで、実施例1と同様な方法にて糖衣錠とする。
Claims (1)
- 【請求項1】ヒドロキシプロピルメチルセルロースの一
次皮膜と糖衣皮膜の間に、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース1重量部と水可溶性の糖類、塩類又は糖アルコ
ール類0.3〜10重量部とからなる中間皮膜を施したこと
を特徴とする糖衣錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29443488A JPH0816052B2 (ja) | 1988-11-21 | 1988-11-21 | 糖衣錠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29443488A JPH0816052B2 (ja) | 1988-11-21 | 1988-11-21 | 糖衣錠 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02138117A JPH02138117A (ja) | 1990-05-28 |
JPH0816052B2 true JPH0816052B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=17807720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29443488A Expired - Fee Related JPH0816052B2 (ja) | 1988-11-21 | 1988-11-21 | 糖衣錠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0816052B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3507211B2 (ja) * | 1995-07-13 | 2004-03-15 | 三菱化学株式会社 | 糖衣液及び糖衣錠 |
JP4759905B2 (ja) * | 2002-09-10 | 2011-08-31 | 大正製薬株式会社 | 糖衣錠 |
JP5369435B2 (ja) * | 2005-03-10 | 2013-12-18 | 大正製薬株式会社 | 糖衣剤 |
WO2006129668A1 (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | 糖衣を施した丸剤 |
PE20070077A1 (es) * | 2005-06-10 | 2007-02-07 | Takeda Pharmaceutical | Comprimido con recubierta con azucar |
JP2008173017A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Uha Mikakuto Co Ltd | 塩類を含む多層糖衣食品とその製造方法 |
-
1988
- 1988-11-21 JP JP29443488A patent/JPH0816052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02138117A (ja) | 1990-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0776660B1 (en) | Long-lasting release nifedipine preparation | |
JP5232062B2 (ja) | 時間治療(chronotherapeutic)投与形態 | |
JP5000509B2 (ja) | 糖被覆物及び被覆方法 | |
CA1316108C (en) | Formulation for preparing sustained release drugs for oral administration | |
US5885615A (en) | Pharmaceutical controlled release tablets containing a carrier made of cross-linked amylose and hydroxypropylmethylcellulose | |
US4465660A (en) | Sustained release tablet containing at least 95 percent theophylline | |
MXPA96005646A (en) | Preparation of nifedipine of release prolong | |
US20020058066A1 (en) | Cilostazol dry coated tablet | |
HU199302B (en) | Process for producing synergic pharmaceutical compositions having hypotensive activity | |
US6451350B1 (en) | Controlled release tramadol preparation with a storage-stable release profile and process for their production | |
US7108866B1 (en) | Chronotherapeutic diltiazem formulations and the administration thereof | |
JPH0816052B2 (ja) | 糖衣錠 | |
EP0313845A1 (en) | Stabilization of enteric coated dosage form | |
Ha et al. | The effect of metabolic syndrome on myocardial contractile reserve during exercise in non-diabetic hypertensive subjects | |
US4547358A (en) | Sustained release tablet containing at least 95 percent theophylline | |
JP2002512173A (ja) | 肥満を抑制するための方法 | |
US4716042A (en) | Stabilized coated aspirin tablets | |
WO2000001820A2 (en) | Nucleic acid molecules encoding nuclear hormone receptor coactivators, and uses thereof | |
Laburthe et al. | α-adrenergic inhibition of cyclic AMP accumulation in epithelial cells isolated from rat small intestine | |
JPH08325145A (ja) | 安定なイソプロピルアンチピリン含有製剤 | |
JPH0533685B2 (ja) | ||
AU2006274565A1 (en) | Novel controlled release compositions of selective serotonin reuptake inhibitors | |
JPH11116467A (ja) | 糖衣錠 | |
JPH089536B2 (ja) | 腸溶性カプセルの製造方法 | |
NO318029B1 (no) | Oralt, farmasoytisk preparat av piperidinoalkanol-forbindelser i opplosningsform, samt fremgangsmate for fremstilling derav |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |