JPH0815920A - 電子写真用キャリア - Google Patents

電子写真用キャリア

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JPH0815920A
JPH0815920A JP6170399A JP17039994A JPH0815920A JP H0815920 A JPH0815920 A JP H0815920A JP 6170399 A JP6170399 A JP 6170399A JP 17039994 A JP17039994 A JP 17039994A JP H0815920 A JPH0815920 A JP H0815920A
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carrier
resin
toner
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core material
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Hagumu Iida
育 飯田
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性,画質及び環境特性を著しく改良した
電子写真用キャリアを提供することにある。 【構成】 特定のセグメントの集合体であるシリコーン
樹脂と、アルコキシシラン及びアセトキシシランとを含
有する樹脂組成物で被覆された電子写真用キャリアであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法あるいは静
電印刷法などにおいて電気的潜像または磁気的潜像を現
像するのに用いられる現像剤中のキャリアに関し、とり
わけ耐久性,画質及び環境特性を著しく改良した電子写
真用キャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】二成分系現像剤を構成するキャリアは、
導電性キャリアと絶縁性キャリアに大別され、導電性キ
ャリアとしては通常酸化又は未酸化の鉄粉が用いられる
が、この鉄粉キャリアを成分とする現像剤においては、
トナーに対する摩擦帯電性が不安定であり、また現像剤
により形成される可視像にカブリが発生する欠点があ
る。即ち、現像剤の使用に伴ない、鉄粉キャリア粒子の
表面にトナー粒子が付着,蓄積(スペント・トナー)す
る為、キャリア粒子の電気抵抗が増大して、バイアス電
流が低下し、しかも摩擦帯電性が不安定となり、この結
果形成される可視像の画像濃度が低下しカブリが増大す
る。従って鉄粉キャリアを含有する現像剤を用いて電子
複写装置により連続的に複写を行なうと、少数回で現像
剤が劣化する為、現像剤を早期に交換することが必要と
なり、結局コストが高いものとなる。
【0003】また絶縁性キャリアとしては、一般に鉄,
ニッケル,フェライト等の強磁性体より成るキャリア芯
材の表面を絶縁性樹脂により均一に被覆したキャリアが
代表的なものである。このキャリアを用いた現像剤にお
いては、キャリア表面にトナー粒子が融着することが導
電性キャリアの場合に比べて著しく少なく、同時にトナ
ーとキャリアとの摩擦帯電性を制御することが容易であ
り、耐久性に優れ使用寿命が長い点で特に高速の電子複
写機に好適であるという利点がある。
【0004】絶縁性キャリアに対して要求される特性は
種々あるが、特に重要な特性として適当な帯電性、耐衝
撃性、耐摩耗性、コアと被覆材料との良好な密着性、電
荷分布の均一性等を挙げることができる。
【0005】上記諸要求特性を考慮すると、従来使用さ
れてきた絶縁性キャリアは依然として改善すべき問題を
残しており、完全なものは今のところ知られていない。
例えば、アクリル系樹脂等をキャリアの被覆材として用
いる例は、特開昭47−13954号公報、特開昭60
−208765号公報などで開示されている。また特に
分子量について述べられているものとしては、特開昭6
0−208767号公報などで開示されており、分子量
を一定管理することにより被覆されたキャリアの帯電性
が安定化することが知られている。ところが、被覆樹脂
をキャリア芯材に付着させるには、装置の条件や被覆を
行う環境、特に湿度の影響を受けやすく、たとえそれら
を厳しく管理しても樹脂を安定的に芯材に付着させ、十
分な帯電性、耐久性を持たせる為には、未だ満足がゆく
ものがないのが現状である。
【0006】一方、トナー融着などのキャリアのスペン
ト化を防ぐために表面エネルギーの小さい樹脂を被覆層
として用いることにより耐久性を向上させる提案がなさ
れており、例えば表面エネルギーの小さい樹脂としてシ
リコーン樹脂が挙げられる。
【0007】シリコーン樹脂は表面張力が低いこと以外
に撥水性が高いという利点を持つ。反面、シリコーン樹
脂は接着性が悪い為、被覆層に使用した場合剥離し易い
という欠点を持つ。
【0008】この欠点を改善する為に、例えば樹脂変成
シリコーン樹脂を用いる方法(特開昭55−12756
9号公報)、ビニルシランを含有せしめ他の樹脂と反応
させる方法(特開昭56−32149号公報)、トリア
ルコキシシランとエチルセルロースとの混合物を用いる
方法(USP3,840,464)、オルガノシリコー
ンターポリマーとポリフェニレン樹脂との混合物を用い
る方法(USP3,849,127)等が提案されてい
るが、その被覆膜の形成の為300℃以上の高温が必要
であったり、シリコーン樹脂と他の樹脂との相溶性が悪
く被覆膜が不均一になり期待される特性が得られない等
の問題があった。また、比較的低い硬化温度にて被覆膜
を作る事も提案されている(特開昭55−127569
号公報)が、接着性が不充分であり且つ被覆膜の強靭性
が不充分である為摩耗し易く、例えば高速複写機のよう
な現像部内での強い長時間の撹拌により、キャリア粒子
が現像部内壁や感光体表面に衝突したり、又は粒子同士
が衝突すると、シリコーン樹脂被覆層が時間とともに摩
損、剥離して、摩擦帯電がトナーとシリコーン樹脂間の
帯電から、トナーとキャリア芯材間の帯電へと変化する
為、現像剤の帯電量が一定に保たれず、画像品質の劣化
をきたすものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は上
記従来の諸欠点、特に種々の環境下での帯電性、機械的
強度、芯材との密着性において改善された耐久性の良い
電子写真用キャリアを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は前
記従来の諸欠点を改善すべく種々研究、検討した結果、
被覆材料であるシリコーン樹脂の特定の樹脂組成、さら
に特定の化合物を併用することが上記被覆キャリアの諸
要求特性の改良において有効であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、キャリアの表面が下記一
般式(I)及び(II)で表わされるセグメントの集合
体であるシリコーン樹脂と、下記一般式(III)及び
(IV)で表わされる化合物とを含む樹脂組成物で被覆
されており、(I)と(II)の比が (I)/(II)=5/95〜80/20 であることを特徴とする電子写真用キャリアに関する。
【0012】
【化4】 (但し、R1 〜R5はそれぞれメチル基,エチル基,フ
ェニル基から選ばれる炭化水素基を表わす。)
【0013】
【化5】 (但し、R6,R7は炭素数が1以上の炭化水素基を表わ
す。)
【0014】
【化6】 (但し、R8はアルキル基を表わし、n,mは1以上の
整数を表わす。)
【0015】なお、キャリア芯材との接着性を向上せし
める為に変成シリコーン樹脂を用いることも提案されて
おり、アルキッド変成、エポキシ変成、アクリル変成、
ポリエステル変成、フェノール変成、メラニン変成、ウ
レタン変成等の変成シリコーン樹脂を使用する例がある
が、表面エネルギーの上昇の為トナーの固着などが生じ
易く現像剤の耐久性が損なわれる為あまり好ましくな
い。
【0016】一方、低表面エネルギーを保ったまま接着
性を高めるために、種々の添加剤を併用する方法が提案
されている(特開平2−33159号公報)。
【0017】これらの添加剤は、シリコーン樹脂あるい
はそれ自身との反応により接着性に加え強靭性も付与す
るものである。しかしながら、特開平2−33159号
公報に示されているものはアルコキシシランであり、カ
ップリング剤としては反応性の低いものであり、効果が
不十分なため高い強靭性が得られない。
【0018】また、アルコキシシランを大量に添加した
場合、反応性が低いためコート層中に液状のまま残りや
すく、被覆膜の強靭性がさらに低下してしまう。
【0019】他方、反応性の高いシランカップリング剤
として脱離基がオキシムタイプ(オキシシラン),アセ
トンタイプ(プロペノキシシラン),酢酸タイプ(アセ
トキシシラン)のものが知られている。
【0020】特に、酢酸タイプは反応性,コストの面で
好ましい材料であると言える。該シランカップリング剤
をシリコーン樹脂中に含有させた場合には、架橋反応が
進むため、キャリア被覆層の強靱性が増し機械的耐久性
が向上する。
【0021】また、エポキシタイプのシランカップリン
グ剤をシリコーン樹脂中に含有させた場合には、キャリ
ア芯材と被覆膜の密着性が高まり、また、該カップリン
グ剤自身の帯電性が高いため、高湿環境下においてもト
ナーへの帯電付与能の高いキャリアを得ることができ
る。
【0022】本発明者らが鋭意検討した結果、反応性の
高いアセトキシシラン及びアルコキシシランを併用した
シリコーン樹脂で被覆したキャリアは機械的耐久性に加
え、高湿環境下においても非常に優れた帯電特性を示
し、フローレート(F・R)が50(sec/50g)
以下のとき、特に優れた帯電特性を示すことが明らかと
なった。
【0023】さらに、本発明者らが、鋭意検討した結
果、本発明のキャリア被覆材の製造方法としては、特に
限定されないが、前述の一般式(I)及び(II)で表
わされるセグメントの集合体であるシリコーン樹脂及び
希釈溶液からなる溶液と前述の一般式(IV)で表わさ
れるカップリング剤を混合及び撹拌を行ない、溶液の粘
度を高めた後、前述の一般式(III)で表わされるカ
ップリング剤を添加及び撹拌を行なうことがより好まし
い。
【0024】つまり、反応性の高いアセトキシシランよ
りもアルコキシシランを先にシリコーン樹脂に添加する
ことにより、シリコーン樹脂とアルコキシシランの架橋
反応をある程度行なわせる。その後、アセトキシシラン
を添加し、キャリア被覆材を得る。このようにして製造
されたキャリア被覆材をキャリア芯材に被覆した場合に
は、機械的耐久性,高湿環境下の帯電特性,帯電的耐久
性がさらに向上する。
【0025】さらに、本発明者らが鋭意検討した結果、
前述のシランカップリング剤を含有したシリコーン樹脂
コートキャリアのフローレート(F・R)が、50(s
ec/50g)以下、好ましくは40(sec/50
g)以下であるとき、キャリア芯材と被覆膜の密着性が
高く、且つ被覆膜の強靭性が高くなり、さらには、トナ
ーと該キャリアを混合した現像剤としての流動性も良好
となることから、画質及び帯電特性に優れたキャリアを
得ることができることが明らかになった。
【0026】本発明においては、前述した一般式(I)
及び(II)で表わされるセグメントの集合体であるシ
リコーン樹脂に、前記一般式(III)及び(IV)で
表わされる化合物をそれぞれ好ましくは0.1〜10重
量部、更に好ましくは0.5〜8重量部添加し、(II
I),(IV)の総和として好ましくは0.5〜20重
量部、更に好ましくは0.5〜15重量部とすることに
より、上述した性能を持つキャリアが得られる。
【0027】前記一般式(III)で表わされる化合物
の添加量が0.1重量部未満では、被覆樹脂の架橋反応
が不十分であり、被覆膜の強靭性が低く、また、キャリ
アのフローレートが高くなってしまう。また、該化合物
の添加量が10重量部を超える場合では、キャリア芯材
と被覆膜の密着性が不十分となり、強靭性,機械的耐久
性が低下してしまう。
【0028】前記一般式(IV)で表わされる化合物の
添加量が0.1重量部未満では、キャリア芯材と被覆膜
の密着性が不十分であり、トナーへの帯電付与能も不十
分である。また、該化合物の添加量が10重量部を超え
る場合では、未反応の化合物が残存しやすく、帯電特
性,強靭性が低下してしまう。
【0029】本発明による被覆樹脂のキャリア芯材に対
する塗布量は、樹脂固形分が0.05重量%〜10重量
%、好ましくは0.1重量%〜5重量%である。0.0
5重量%未満では、キャリア芯材の樹脂による被覆効果
が十分でなく、10重量%を超える塗布量は無意味であ
り、また製造上からも過剰な樹脂が単独で存在する場合
もあり、好ましくない。
【0030】また、用いるキャリア芯材の重量平均粒径
は15〜60μm、好ましくは20〜50μmである。
キャリア芯材の重量平均粒径が15μmより小さい場合
には、現像時におけるドラム上へのキャリア付着が懸念
される。また、重量平均粒径が60μmより大きい場合
には、キャリア芯材表面に被覆溶液を均一に塗布するこ
とが困難であることの他、比表面積が小さくなるため
に、トナーへの帯電付与能の低下、現像剤中のトナーが
機械的衝撃によって劣化すること、などが懸念される。
【0031】キャリアの粒径分布の測定はJIS−H2
601に基く。また、平均粒径は得られた粒度分布測定
値より、下式に従って求める。
【0032】
【数1】
【0033】本発明キャリアの芯材に用いられる磁性粒
子の材質としては、98%以上のCu−Zn−Fe(金
属組成比(5〜20):(5〜20):(30〜8
0))の組成からなるフェライト粒子が、表面均一化が
容易で帯電能が安定するためには好ましいが、特に限定
されず、他にも偏平状,海綿状,コイン状,球状,真球
状等種々の形状の酸化鉄粉,銅,マンガン,コバルト,
ニッケル,亜鉛,スズ,マグネシウム,鉛,ストロンチ
ウム,バリウム,リチウム等の中から一つ又は複数含有
して成るフェライト,種々の樹脂と磁性粉との混合物か
らなる粒子等を使用することができる。
【0034】キャリア芯材への樹脂被覆のためには、式
(I)〜(IV)で表わされる樹脂組成物を適当な溶媒
に溶解し得られる溶液中にキャリア芯材を浸漬し、しか
る後に脱溶媒,乾燥,高温焼付けする方法、あるいはキ
ャリア芯材を流動化床中で浮遊させ、前記共重合体溶液
を噴霧塗布し、乾燥,高温焼付けする方法等を利用する
ことができる。
【0035】かくして得られる本発明のキャリアはトナ
ーと混合して静電潜像現像用の磁性ブラシ現像剤として
使用される。
【0036】トナーとしては結着樹脂中に着色剤を分散
させた、通常電子写真法で使用されているいかなるトナ
ーを使用することもでき、特に制限されない。
【0037】本発明に係るキャリアとトナーと混合して
二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中
のトナー濃度として、1.0重量%〜15重量%、好ま
しくは2重量%〜13重量%にすると通常良好な結果が
得られる。トナー濃度が1.0重量%未満では画像濃度
が低く実用不可となり、15重量%を超える場合ではカ
ブリや機内飛散を増加せしめ、現像剤の耐用寿命を縮め
る。
【0038】以下に本発明における測定方法について述
べる。
【0039】1)カブリ濃度測定方法 カブリの評価は、東京電色社製のREFLECTOME
TER MODELTC−6DSを使用して測定し、シ
アントナー画像ではamberフィルターを使用し、下
記式より算出した。数値が小さい程、カブリが少ない。
【0040】カブリ(反射率)(%)=標準紙の反射率
(%)−サンプルの非画像部の反射率(%)
【0041】2)キャリアのフローレート キャリア50gを温度23℃±2℃,湿度60%±3%
の環境に24時間放置した後JIS−Z−2502の測
定方法で行った。ここで、測定装置は図1に示すもので
あるが、図2(aは平面図,bは断面図)に示す様にロ
ート径を4.00±0.02mmに改造したものを用い
た。
【0042】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は何
らこれらに限定されるものではない。「部」は「重量
部」を意味する。
【0043】樹脂コートキャリア製造例1 上記(I)及び(II)で示されるセグメントの集合体
で、(I)/(II)=10/90、R1,R2,R3
4,R5ともメチル基のシリコーン樹脂100重量部を
キシレンで希釈した溶液に対し、まず、アルコキシシラ
ンを3部加え、50℃に昇温して溶液の粘度が初期1〜
2cPから5cP以上となるまで撹拌した後、アセトキ
シシランを3部添加,撹拌し、キャリア被覆溶液を作製
した。
【0044】この被覆溶液を塗布機(岡田精工社製:ス
ピラコータ)により平均粒径45μmのCu−Zn組成
の球形フェライト粒子に樹脂コート量が0.5部となる
よう塗布した。
【0045】得られた塗布後のキャリアを60℃,1時
間乾燥して溶剤を除去後、さらに180℃,1時間加熱
して表1に示すような樹脂コートキャリア1を得た。
【0046】樹脂コートキャリア製造例2〜10 樹脂コートキャリア製造例1において、アセトキシシラ
ン及びアルコキシシランの量を変えて表1に示すような
樹脂コートキャリア2〜10を得た。
【0047】樹脂コートキャリア製造例11 樹脂コートキャリア製造例1において、アセトキシシラ
ン及びアルコキシシランの量を変えて、キャリア被覆溶
液を作製した。この被覆溶液を樹脂コートキャリア製造
例1に示す方法でCu−Zn−フェライトのキャリア芯
材に塗布した。
【0048】得られた塗布後のキャリアを60℃,1時
間乾燥して溶剤を除去後、さらに200℃,1時間加熱
して表1に示すような樹脂コートキャリア11を得た。
【0049】樹脂コートキャリア製造例12 樹脂コートキャリア製造例1において、被覆溶液をキャ
リア芯材に塗布した後、キャリアを60℃,1時間乾燥
して溶剤を除去後、さらに160℃,1時間加熱して表
1に示すような樹脂コートキャリア12を得た。
【0050】樹脂コートキャリア製造例13〜15 樹脂コートキャリア製造例1においてキャリア芯材の平
均粒径を変えて、表1に示すような樹脂コートキャリア
13〜15を得た。
【0051】樹脂コートキャリア製造例16 樹脂コートキャリア製造例1において、アセトキシシラ
ンの種類を変えて表1に示すような樹脂コートキャリア
16を得た。
【0052】樹脂コートキャリア製造例17 樹脂コートキャリア製造例1において、セグメント
(I)のR1=フェニル基(ph)とする以外は同様の
手法で、表1に示すような樹脂コートキャリア17を得
た。
【0053】樹脂コートキャリア製造例18 前述の一般式(I),(II)で示されるセグメントの
集合体で、(I)/(II)=10/90、R1=p
h、R2,R3,R4,R5=CH3のシリコーン樹脂10
0部をキシレンで希釈した溶液に対して、まずアセトキ
シシランを3部加え、50℃に昇温して溶液の粘度が初
期1〜2cPから5cP以上となるまで撹拌した後、ア
ルコキシシランを3部添加,撹拌し、キャリア被覆溶液
を作製した。
【0054】この被覆溶液を樹脂コートキャリア製造例
1と同様の方法でキャリア芯材に塗布して表1に示すよ
うなキャリア18を得た。
【0055】
【表1】
【0056】トナー製造例 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合 100部 して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 4部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体 4部 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、2軸
押出式混練機により溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェ
ット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに得られた
微粉砕物を分級して、重量平均粒径が8.3μmである
負摩擦帯電性のシアン色の粉体を得た。
【0057】上記着色粉体100部と、酸化チタン微粉
末1.0部とをヘンシェルミキサーで混合し、シアント
ナーを得た。
【0058】実施例1 前述のシアントナーとキャリア1とをトナー濃度5%で
混合して現像剤を作製し、カラー複写機CLC−500
(キヤノン製)を用い画像面積比率25%のオリジナル
原稿を用いて30℃/80%下、1万枚の画出しをした
結果を表2に示した。上述の現像剤は、耐刷試験におけ
る画像濃度,カブリ,トナー帯電量の変動も小さく、1
万枚後のトナー飛散も問題無く、非常に良好な結果が得
られた。
【0059】なお、以下の比較例及び実施例も同様に表
2に示した。
【0060】実施例2 キャリア2を用い実施例1と同様の実験を行なったとこ
ろ、耐久の前後でトナー帯電量が非常に安定し、トナー
飛散のない良好な結果が得られた。
【0061】実施例3 キャリア3を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、1万枚後にわずかにトナー飛散が見られたが、問
題の無いレベルであり、その他の結果は良好であった。
【0062】実施例4 キャリア4を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、1万枚後にわずかにトナー飛散が見られ、画像濃
度,カブリ共に若干高くなったがいずれも問題の無いレ
ベルであった。
【0063】実施例5 キャリア5を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、1万枚後にわずかにトナー飛散が見られ、画像濃
度,カブリ共に耐久初期に比べて若干高くなったが、い
ずれも問題の無いレベルであった。
【0064】実施例6 トナー製造例のシアントナーとキャリア13を用い、ト
ナー濃度9%で混合して現像剤を作製し、実施例1と同
様の実験を行ったところ、耐久1万枚後に耐久初期に比
べて画像濃度が若干下がり、該キャリアの感光体及び転
写紙上へ、極少量の付着が見られた。これはキャリア芯
材の粒径が15μmと小さめであること、またこれによ
りキャリアのフローレートが大きくなり、トナーとキャ
リアの撹拌性が悪くなっているためであると思われる
が、本実験の結果は、実用上問題となるレベルではな
い。
【0065】しかしながら、キャリア13よりもさらに
小さな粒径のキャリアは感光体及び転写紙上への付着が
顕著になり、画質の低下をもたらし、感光体だけでなく
複写機に対して悪影響を及ぼすため、電子写真用の現像
剤としては使用できないと考えられる。
【0066】実施例7 トナー製造例のシアントナーとキャリア14を用い、ト
ナー濃度4%で混合して現像剤を作製し、実施例1と同
様の実験を行なったところ、耐久1万枚後にわずかにト
ナー飛散が見られ、画像濃度,カブリ共に耐久初期に比
べて若干高くなった。これは、キャリア芯材の粒径が6
0μmとやや大きめであること、被覆膜の機械的耐久性
が若干低いためであると思われる。しかしながら、本実
験の結果は、実用上問題となるようなレベルではない。
【0067】実施例8 キャリア16を用い、実施例1と同様の実験を行なった
ところ、耐久初期から耐久1万枚後を通してトナー帯電
量の変動が小さく、画像濃度が安定し、カブリが少な
く、トナー飛散のない良好な結果が得られた。
【0068】実施例9 キャリア17を用い、実施例1と同様の実験を行なった
ところ、耐久初期から耐久1万枚後までトナー帯電量,
画像濃度が安定し、カブリ,トナー飛散の少ない良好な
結果が得られた。
【0069】実施例10 キャリア18を用い、実施例1と同様の実験を行なった
ところ、耐久1万枚後にわずかにトナー飛散が見られ、
画像濃度,カブリ共に耐久初期に比べて若干高くなった
ものの、いずれも問題の無いレベルであった。
【0070】比較例1 キャリア6を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、耐久初期に比べて1万枚後では画像濃度及びカブ
リ共に高くなってしまい、飛散もかなり見られた。
【0071】添加剤(III),(IV)の添加量が少
ないためキャリアの耐久性が悪く、耐久1万枚後のトナ
ー帯電量が耐久初期と比べて大きく低下したためと思わ
れる。
【0072】比較例2 キャリア7を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、初期のレベルは良好であったが耐久1万枚後に画
像濃度,カブリ共に耐久初期に比べて増加してしまい、
トナー飛散も見られた。
【0073】添加剤(IV)だけを添加した場合には被
覆膜の強靭性が足りず、キャリアの耐久性が不十分であ
ること、およびキュアリングの際に被覆膜の破損などに
よりキャリア芯材が露出し、キャリアフローレートが高
くなったためキャリア劣化がさらに促進されたものと考
えられる。
【0074】比較例3 キャリア8を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、比較例2と同様、1万枚後に耐久初期に比べて画
像濃度及びカブリの増加,著しいトナー飛散が見られ
た。
【0075】添加剤(III)だけを添加した場合に
は、被覆膜の強靭性は得られるが、帯電性が不十分であ
り、また、キャリア芯材と被覆膜の密着性が悪いため
に、十分なキャリアの耐久性が得られなかったものと思
われる。
【0076】比較例4 キャリア9を用い、実施例1と同様の実験を行なったと
ころ、初期特性は良好であったが、1万枚後に画像濃度
及びカブリの増加,トナー飛散が見られた。
【0077】添加剤(III)の添加量が多すぎたため
に、キャリア芯材と被覆膜の密着性が著しく低下し、帯
電性,耐久性が劣ってしまったものと思われる。
【0078】比較例5 キャリア10を用い、実施例1と同様の実験を行ったと
ころ、耐久1万枚後に耐久初期と比べて画像濃度及びカ
ブリの増加,トナー飛散が見られた。
【0079】添加剤(IV)の添加量が多過ぎたため
に、未反応の(IV)により被膜の強度が不十分で、十
分な強靭性,耐久性が得られなかったものと思われる。
【0080】比較例6 キャリア11を用い、実施例1と同様の実験を行なった
ところ、耐久1万枚後に耐久初期と比べて画像濃度及び
カブリの増加,トナー飛散が見られた。
【0081】添加剤(IV)だけを添加した場合には、
被覆溶液をキャリア芯材に塗布した後に、通常よりも高
い温度で加熱した場合でも、被覆膜の強靭性が低く、キ
ャリアの耐久性が十分に得られないためと思われる。
【0082】比較例7 キャリア12を用い、実施例1と同様の実験を行なった
ところ、耐久の前後で特にハイライト部再現性が悪く、
画像濃度,カブリが高く、トナー飛散が見られた。
【0083】キャリア芯材に被覆溶液を塗布した後に、
通常よりも低い温度で加熱したところ、キャリアのフロ
ーレートが高くなり、被覆膜の強靭性が低く、キャリア
の耐久性が十分に得られなかったものと思われる。
【0084】また、キャリアフローレートが高いため、
特にハイライト部の再現性が悪くなり、良好な画像を得
ることができなかったものと思われる。
【0085】比較例8 トナー製造例のシアントナーとキャリア15を用い、ト
ナー濃度4.5%で混合した現像剤を製作し、実施例1
と同様の実験を行ったところ、耐久1万枚後にトナー飛
散が見られ、画像濃度,カブリ共に耐久初期に比べて高
くなり、階調性,精細性を欠いた画像となった。
【0086】これは、キャリア芯材の粒径が70μmと
大きいため、トナーに適正な帯電量を付与することがで
きず、トナーに対するキャリアによる機械的衝撃が大き
いためであると思われる。
【0087】
【表2】
【0088】
【0089】
【発明の効果】本発明のキャリアは、特定の構造をもつ
シランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂で被覆
することにより、キャリア芯材と被覆樹脂の密着性に優
れ、被覆膜の強靭性,機械的耐久性が高く、トナーへの
帯電付与能に優れた特性を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリアのフローレートを測定する装置の説明
図である。
【図2】図1の装置におけるロートの説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアの表面が下記一般式(I)及び
    (II)で表わされるセグメントの集合体であるシリコ
    ーン樹脂と、下記一般式(III)及び(IV)で表わ
    される化合物とを含む樹脂組成物で被覆されており、
    (I)と(II)の比が (I)/(II)=5/95〜80/20 であることを特徴とする電子写真用キャリア。 【化1】 (但し、R1 〜R5はそれぞれメチル基,エチル基,フ
    ェニル基から選ばれる炭化水素基を表わす。) 【化2】 (但し、R6,R7は炭素数が1以上の炭化水素基を表わ
    す。) 【化3】 (但し、R8はアルキル基を表わし、n,mは1以上の
    整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 樹脂被覆キャリアのフローレート(F・
    R)が50(sec/50g)以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真用キャリア。
JP6170399A 1994-06-30 1994-06-30 電子写真用キャリア Pending JPH0815920A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0843226A1 (en) * 1996-11-19 1998-05-20 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic developer carrier, two-component type developer and image forming method
US6293120B1 (en) 1999-10-18 2001-09-25 Kabushiki Kaisha Toko Kogyo Building air conditioning system using geothermal energy

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0843226A1 (en) * 1996-11-19 1998-05-20 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic developer carrier, two-component type developer and image forming method
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