JPH08158804A - ガスタービン翼 - Google Patents
ガスタービン翼Info
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- JPH08158804A JPH08158804A JP6299340A JP29934094A JPH08158804A JP H08158804 A JPH08158804 A JP H08158804A JP 6299340 A JP6299340 A JP 6299340A JP 29934094 A JP29934094 A JP 29934094A JP H08158804 A JPH08158804 A JP H08158804A
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- turbine blade
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
- C23C28/30—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer
- C23C28/32—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer
- C23C28/321—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one pure metallic layer with at least one metal alloy layer
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C28/00—Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D
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-
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- C23C28/30—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer
- C23C28/34—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates
- C23C28/345—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates with at least one oxide layer
- C23C28/3455—Coatings combining at least one metallic layer and at least one inorganic non-metallic layer including at least one inorganic non-metallic material layer, e.g. metal carbide, nitride, boride, silicide layer and their mixtures, enamels, phosphates and sulphates with at least one oxide layer with a refractory ceramic layer, e.g. refractory metal oxide, ZrO2, rare earth oxides or a thermal barrier system comprising at least one refractory oxide layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アンダーコート表面の腐食を防止して耐剥離
性、耐久性に優れた高寿命のガスタービン翼を提供す
る。 【構成】 耐熱合金製のNi基合金からなる母材1の表
面にCo−Ni基合金のアンダーコート2及び安定化ジ
ルコニアからなるトップコート3が形成され、アンダー
コート2とトップコート3の間に中間層4が形成されて
いる。この中間層は、0.5≦(ρ×ρ0 )×d<kの
条件を具えている。なお、ここでρは中間層の密度、ρ
0 は中間層を構成する材料の理想密度、dは中間層の膜
厚、kは中間層の材料によって定まる定数である。
性、耐久性に優れた高寿命のガスタービン翼を提供す
る。 【構成】 耐熱合金製のNi基合金からなる母材1の表
面にCo−Ni基合金のアンダーコート2及び安定化ジ
ルコニアからなるトップコート3が形成され、アンダー
コート2とトップコート3の間に中間層4が形成されて
いる。この中間層は、0.5≦(ρ×ρ0 )×d<kの
条件を具えている。なお、ここでρは中間層の密度、ρ
0 は中間層を構成する材料の理想密度、dは中間層の膜
厚、kは中間層の材料によって定まる定数である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、900℃以上の超高温
用ガスタービンの動翼及び静翼に用いて好適なガスター
ビン翼の構造に関する。
用ガスタービンの動翼及び静翼に用いて好適なガスター
ビン翼の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高温用ガスタービン動翼材の層構
成の代表例を図6に示してある。図6に示すように、従
来の高温用ガスタービン動翼材は耐熱合金母材1、例え
ばNi基合金に対し、耐食性向上のためのアンダーコー
ト2として厚さ0.05〜1mmのCo−Ni基合金等の
層が溶射法により形成してある。
成の代表例を図6に示してある。図6に示すように、従
来の高温用ガスタービン動翼材は耐熱合金母材1、例え
ばNi基合金に対し、耐食性向上のためのアンダーコー
ト2として厚さ0.05〜1mmのCo−Ni基合金等の
層が溶射法により形成してある。
【0003】そのアンダーコート2の上に断熱層として
厚さ0.1〜1mmのYSZ(イットリア安定化ジルコニ
ア)、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)等が溶射法
あるいはPVD法でトップコート3を形成した構造とな
っている。
厚さ0.1〜1mmのYSZ(イットリア安定化ジルコニ
ア)、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)等が溶射法
あるいはPVD法でトップコート3を形成した構造とな
っている。
【0004】なお、ここでNi基合金は、Cr:22,
Co:8,Mo:9,W:3,Al:1,Ti:0.
3,C:0.07,Ni:Bal(wt%)であり、ま
た、Co−Ni基合金は、Co:Bal,Ni:30〜
34,Cr:18〜25,Al:7〜9,Y:0.3〜
0.7(wt%)である。
Co:8,Mo:9,W:3,Al:1,Ti:0.
3,C:0.07,Ni:Bal(wt%)であり、ま
た、Co−Ni基合金は、Co:Bal,Ni:30〜
34,Cr:18〜25,Al:7〜9,Y:0.3〜
0.7(wt%)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来のガスタ
ービン翼に用いられている断熱用トップコート3は、適
当な気孔を有する為、断熱性に優れているが、その反
面、トップコート3とアンダーコート2の界面に雰囲気
ガスが侵入し、アンダーコート表層を腐食させ、剥離す
る可能性を有する。
ービン翼に用いられている断熱用トップコート3は、適
当な気孔を有する為、断熱性に優れているが、その反
面、トップコート3とアンダーコート2の界面に雰囲気
ガスが侵入し、アンダーコート表層を腐食させ、剥離す
る可能性を有する。
【0006】本発明はこうした事情を考慮してなされた
もので、アンダーコートとトップコートの間に緻密でガ
スの透過を抑える中間層を設け、アンダーコート表面の
腐食を防止することにより、耐剥離性、耐久性に優れた
ガスタービン翼を提供する。つまりは従来よりも高寿命
あるいは耐高温性に優れたガスタービン翼を提供するこ
とを課題としている。
もので、アンダーコートとトップコートの間に緻密でガ
スの透過を抑える中間層を設け、アンダーコート表面の
腐食を防止することにより、耐剥離性、耐久性に優れた
ガスタービン翼を提供する。つまりは従来よりも高寿命
あるいは耐高温性に優れたガスタービン翼を提供するこ
とを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるガスタービ
ン翼では、前記課題を解決する為にアンダーコート上に
下記の2条件を満たす中間層を形成し、更にその上にト
ップコートを形成する。その中間層の条件としては、
(1)中間層にはガスバリヤ性が要求され、実験によれ
ば、そのガスバリヤ性は緻密さの程度(実際の膜密度ρ
と理想密度ρ0 の比で表す)と膜厚dの積ρ/ρ0 ×d
が中間層の材質に関係なく一定値以上であることが必要
である。(2)トップコート形成時にその熱衝撃により
中間層が割れないことが必要であるが、これも中間層の
緻密さの程度(ρ/ρ0 )と膜厚dの積ρ/ρ0 ×dが
中間層の材質によって決定する一定値以下であることが
必要である。
ン翼では、前記課題を解決する為にアンダーコート上に
下記の2条件を満たす中間層を形成し、更にその上にト
ップコートを形成する。その中間層の条件としては、
(1)中間層にはガスバリヤ性が要求され、実験によれ
ば、そのガスバリヤ性は緻密さの程度(実際の膜密度ρ
と理想密度ρ0 の比で表す)と膜厚dの積ρ/ρ0 ×d
が中間層の材質に関係なく一定値以上であることが必要
である。(2)トップコート形成時にその熱衝撃により
中間層が割れないことが必要であるが、これも中間層の
緻密さの程度(ρ/ρ0 )と膜厚dの積ρ/ρ0 ×dが
中間層の材質によって決定する一定値以下であることが
必要である。
【0008】この(1),(2)の条件を満たす中間層
として本発明では0.5≦(ρ/ρ 0 )×d<kの条件
を具えた中間層を形成する。但し、ρは中間層の密度、
ρ0 は中間層を構成する材料の理想密度、dは中間層の
膜厚、kは中間層の材料によって定まる定数である。
として本発明では0.5≦(ρ/ρ 0 )×d<kの条件
を具えた中間層を形成する。但し、ρは中間層の密度、
ρ0 は中間層を構成する材料の理想密度、dは中間層の
膜厚、kは中間層の材料によって定まる定数である。
【0009】本発明におけるガスタービン翼において、
前記したトップコートは溶射層又はPVD層により形成
したものとすることができ、その中間層はMgO,Y2
O3,Al2 O3 のいづれかで形成したものとすること
ができる。
前記したトップコートは溶射層又はPVD層により形成
したものとすることができ、その中間層はMgO,Y2
O3,Al2 O3 のいづれかで形成したものとすること
ができる。
【0010】そして、トップコートを溶射層で形成し中
間層をMgO,Y2 O3 ,Al2 O 3 で形成したときの
前記kの値は、それぞれ、k=12.0,k=10.
0,k=10.0とする。また、トップコートをPVD
層で形成し中間層をMgO,Y2 O3 ,Al2 O3で形
成したときのkの値は、それぞれ、k=15.0,k=
13.5,k=13.5とする。
間層をMgO,Y2 O3 ,Al2 O 3 で形成したときの
前記kの値は、それぞれ、k=12.0,k=10.
0,k=10.0とする。また、トップコートをPVD
層で形成し中間層をMgO,Y2 O3 ,Al2 O3で形
成したときのkの値は、それぞれ、k=15.0,k=
13.5,k=13.5とする。
【0011】
【作用】本発明によるガスタービン翼では、アンダーコ
ートとトップコートの間にガスを透過せず、かつトップ
コート形成時に割れを生じない中間層を設け、アンダー
コート表面へのガスの侵入を阻止することでアンダーコ
ート表面の酸化による腐食を抑え、耐剥離性、耐久性を
向上させている。
ートとトップコートの間にガスを透過せず、かつトップ
コート形成時に割れを生じない中間層を設け、アンダー
コート表面へのガスの侵入を阻止することでアンダーコ
ート表面の酸化による腐食を抑え、耐剥離性、耐久性を
向上させている。
【0012】中間層の条件として前記したように、ρ/
ρ0 ×dが中間層の材質によらず一定値以上であること
が必要なのは、密度が大きく、膜厚が厚い程ガスバリヤ
性が優れるためである。実験結果によれば、剥離しない
基準は丁度、密度と膜厚の積で整理できた。これが中間
層の材質によらないのは、ガス透過量が中間層のガス拡
散係数よりも構造の緻密さによって決定するからであ
る。
ρ0 ×dが中間層の材質によらず一定値以上であること
が必要なのは、密度が大きく、膜厚が厚い程ガスバリヤ
性が優れるためである。実験結果によれば、剥離しない
基準は丁度、密度と膜厚の積で整理できた。これが中間
層の材質によらないのは、ガス透過量が中間層のガス拡
散係数よりも構造の緻密さによって決定するからであ
る。
【0013】また、トップコート形成時にρ/ρ0 ×d
が中間層の材質及びトップコートの形成手段によって決
定する一定値以下であることが必要なのはトップコート
形成時に熱衝撃によりアンダーコートと中間層間に発生
する剪断応力により、中間層に割れ、剥離を生じさせな
い為である。
が中間層の材質及びトップコートの形成手段によって決
定する一定値以下であることが必要なのはトップコート
形成時に熱衝撃によりアンダーコートと中間層間に発生
する剪断応力により、中間層に割れ、剥離を生じさせな
い為である。
【0014】剪断応力は中間層とアンダーコートの線膨
張係数の差(Δρ)、トップコートの形成温度(T)、
中間層の厚さ(d)に比例し、中間層の耐割れ強度は中
間層の緻密さ(ρ/ρ0 )に反比例している。表1に各
材質の線膨張係数を示す。
張係数の差(Δρ)、トップコートの形成温度(T)、
中間層の厚さ(d)に比例し、中間層の耐割れ強度は中
間層の緻密さ(ρ/ρ0 )に反比例している。表1に各
材質の線膨張係数を示す。
【0015】
【表1】
【0016】MgO中間層はY2 O3 あるいはAl2 O
3 中間層と比較してアンダーコートと線膨張係数が近い
ので剪断応力が小さく、トップコート形成時に割れ、剥
離が生じる範囲は狭くなる。またトップコートの成膜温
度が高い程、剪断応力が大きくなるのでPVD法(約2
000℃)よりも溶射法(3000℃以上)の方が割れ
剥離が生じる範囲は広くなる。
3 中間層と比較してアンダーコートと線膨張係数が近い
ので剪断応力が小さく、トップコート形成時に割れ、剥
離が生じる範囲は狭くなる。またトップコートの成膜温
度が高い程、剪断応力が大きくなるのでPVD法(約2
000℃)よりも溶射法(3000℃以上)の方が割れ
剥離が生じる範囲は広くなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明によるガスタービン翼を、一実
施例に基づいて具体的に説明する。本発明の一実施例に
よるガスタービン翼の構成を図1に示してある。図1に
示すガスタービン翼では、図6に示したものと同様にア
ンダーコート2を設けた耐熱合金母材1とトップコート
3との間に、中間層4を形成している。
施例に基づいて具体的に説明する。本発明の一実施例に
よるガスタービン翼の構成を図1に示してある。図1に
示すガスタービン翼では、図6に示したものと同様にア
ンダーコート2を設けた耐熱合金母材1とトップコート
3との間に、中間層4を形成している。
【0018】すなわち、本実施例によるガスタービンで
は、耐熱合金母材1にアンダーコート2としてNi−C
o基合金が0.1mm溶射されたもの(30mm×30mmの
平板)を基材として用いている。その表面に様々な条件
の中間層4を形成し、更にトップコート3として厚さ約
0.3mmのYSZをPVD法あるいは溶射法で形成し
た。表2〜表11に実験条件及び結果の一覧を示す。
は、耐熱合金母材1にアンダーコート2としてNi−C
o基合金が0.1mm溶射されたもの(30mm×30mmの
平板)を基材として用いている。その表面に様々な条件
の中間層4を形成し、更にトップコート3として厚さ約
0.3mmのYSZをPVD法あるいは溶射法で形成し
た。表2〜表11に実験条件及び結果の一覧を示す。
【0019】中間層4としてはMgO,Y2 O3 ,Al
2 O3 をPVD法で、また、Al2O3 はCVD法でも
0.5〜15μm の膜厚に成膜した。また成膜条件(主
に基材温度、成膜速度)を変えることにより、緻密さ
(理想密度との相対値)を0.7〜1.0の範囲で変動
させたその膜の密度は中間層成膜による重量の増加と、
断面を顕微鏡で観察して測定した膜厚から計算した。
2 O3 をPVD法で、また、Al2O3 はCVD法でも
0.5〜15μm の膜厚に成膜した。また成膜条件(主
に基材温度、成膜速度)を変えることにより、緻密さ
(理想密度との相対値)を0.7〜1.0の範囲で変動
させたその膜の密度は中間層成膜による重量の増加と、
断面を顕微鏡で観察して測定した膜厚から計算した。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】
【表9】
【0028】
【表10】
【0029】
【表11】
【0030】それらの試験片を1050℃の大気炉に1
000時間保持した。従来法では1050℃では300
〜600hrで剥離していたので1000時間で剥離して
いないものを合格とした。試験結果を図2〜図5に示
す。合格の範囲はいずれも中間層の厚さd〔μm〕と中
間層の緻密さを表す理想密度との相対値ρ/ρ0 の積
〔d×ρ/ρ0 〕で表すことができた。
000時間保持した。従来法では1050℃では300
〜600hrで剥離していたので1000時間で剥離して
いないものを合格とした。試験結果を図2〜図5に示
す。合格の範囲はいずれも中間層の厚さd〔μm〕と中
間層の緻密さを表す理想密度との相対値ρ/ρ0 の積
〔d×ρ/ρ0 〕で表すことができた。
【0031】その下限は中間層あるいはトップコートに
よらず一定であり、いずれも0.5≦d×ρ/ρ0 とな
った。一方、上限は中間層材質及びトップコートの施工
法によって異なり、中間層がMgO(PVD)でYSZ
をPVD法で施工したときd×ρ/ρ0 ≦15、中間層
がMgO(PVD)でYSZを溶射法で施工したときd
×ρ/ρ0 <12、中間層がY2 O3 (PVD)あるい
はAl2 O3 (PVD,CVD)でYSZをPVD法で
施工したときd×ρ/ρ0 <13.5、中間層がY2 O
3 (PVD)あるいはAl2 O3 (PVD,CVD)で
YSZを溶射法で施工したときd×ρ/ρ0 <10とな
った。
よらず一定であり、いずれも0.5≦d×ρ/ρ0 とな
った。一方、上限は中間層材質及びトップコートの施工
法によって異なり、中間層がMgO(PVD)でYSZ
をPVD法で施工したときd×ρ/ρ0 ≦15、中間層
がMgO(PVD)でYSZを溶射法で施工したときd
×ρ/ρ0 <12、中間層がY2 O3 (PVD)あるい
はAl2 O3 (PVD,CVD)でYSZをPVD法で
施工したときd×ρ/ρ0 <13.5、中間層がY2 O
3 (PVD)あるいはAl2 O3 (PVD,CVD)で
YSZを溶射法で施工したときd×ρ/ρ0 <10とな
った。
【0032】MgOの中間層がY2 O3 及びAl2 O3
の中間層より合格の範囲が広いのはアンダーコートと中
間層の線膨張係数の差がMgOの中間層では1×10-6
k-1であるのに対し、Y2 O3 あるいはAl2 O3 の中
間層では約7×10-6k-1である為であり、またYSZ
をPVD法で施工した方が溶射法で施工するより合格の
範囲が広いのはYSZ層の成膜温度がPVD法では約2
000℃なのに対し、溶射法では3000℃以上と高い
為である。
の中間層より合格の範囲が広いのはアンダーコートと中
間層の線膨張係数の差がMgOの中間層では1×10-6
k-1であるのに対し、Y2 O3 あるいはAl2 O3 の中
間層では約7×10-6k-1である為であり、またYSZ
をPVD法で施工した方が溶射法で施工するより合格の
範囲が広いのはYSZ層の成膜温度がPVD法では約2
000℃なのに対し、溶射法では3000℃以上と高い
為である。
【0033】本実験の結果より、本発明によってアンダ
ーコートの上に形成する中間層4の膜を次のように具体
化できる。 (1)0.5≦d×ρ/ρ0 ≦15のMgO中間層、ま
たは0.5≦d×ρ/ρ 0 <13.5のY2 O3 あるい
はAl2 O3 中間層を形成し、更にPVD法で厚さ0.
1〜1mmのYSZ層を形成する。 (2)0.5≦d×ρ/ρ0 <12のMgO中間層、ま
たは0.5≦d×ρ/ρ 0 <10のY2 O3 あるいはA
l2 O3 中間層を形成し、更に溶射法で厚さ0.1〜1
mmのYSZ層を形成する。
ーコートの上に形成する中間層4の膜を次のように具体
化できる。 (1)0.5≦d×ρ/ρ0 ≦15のMgO中間層、ま
たは0.5≦d×ρ/ρ 0 <13.5のY2 O3 あるい
はAl2 O3 中間層を形成し、更にPVD法で厚さ0.
1〜1mmのYSZ層を形成する。 (2)0.5≦d×ρ/ρ0 <12のMgO中間層、ま
たは0.5≦d×ρ/ρ 0 <10のY2 O3 あるいはA
l2 O3 中間層を形成し、更に溶射法で厚さ0.1〜1
mmのYSZ層を形成する。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように本発明により、従来
のガスタービン翼の層構成に酸素バリヤ性を示す独特な
中間層を組み入れることにより、アンダーコートとトッ
プコートの界面の腐食を軽減でき、従来よりも高寿命あ
るいは耐高温性に優れたガスタービン翼を提供できる。
のガスタービン翼の層構成に酸素バリヤ性を示す独特な
中間層を組み入れることにより、アンダーコートとトッ
プコートの界面の腐食を軽減でき、従来よりも高寿命あ
るいは耐高温性に優れたガスタービン翼を提供できる。
【図1】本発明によるガスタービン翼の構成を示す断面
図。
図。
【図2】本発明によるガスタービン翼の一実施例におけ
る試験結果を示す図表。
る試験結果を示す図表。
【図3】本発明によるガスタービン翼の他の実施例にお
ける試験結果を示す図表。
ける試験結果を示す図表。
【図4】本発明によるガスタービン翼の更に他の実施例
における試験結果を示す図表。
における試験結果を示す図表。
【図5】本発明によるガスタービン翼の更なる実施例に
おける試験結果を示す図表。
おける試験結果を示す図表。
【図6】従来の高温用ガスタービン翼の構成を示す断面
図。
図。
1 母材 2 アンダーコート 3 トップコート 4 中間層
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02C 7/00 C
Claims (3)
- 【請求項1】 耐熱合金製母材の表面に順次、アンダー
コート及びトップコートを形成してなるガスタービン翼
において、前記アンダーコートとトップコートの間に
0.5≦(ρ/ρ0 )×d<kの条件を具えた中間層を
形成したことを特徴とするガスタービン翼。但し、ρは
中間層の密度、ρ0 は中間層を構成する材料の理想密
度、dは中間層の膜厚、kは中間層の材料によって定ま
る定数である。 - 【請求項2】 前記トップコートを溶射層により形成
し、前記中間層をMgO,Y2 O3 ,及びAl2 O3 の
いづれかで形成し、前記kの値を、それぞれ、k=1
2.0,k=10.0,及びk=10.0とした請求項
1記載のガスタービン翼。 - 【請求項3】 前記トップコートをPVD層により形成
し、前記中間層をMgO,Y2 O3 ,及びAl2 O3 の
いづれかで形成し、前記kの値を、それぞれ、k=1
5.0,k=13.5、及びk=13.5とした請求項
1記載のガスタービン翼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6299340A JPH08158804A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ガスタービン翼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6299340A JPH08158804A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ガスタービン翼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08158804A true JPH08158804A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17871291
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6299340A Withdrawn JPH08158804A (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | ガスタービン翼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08158804A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002530525A (ja) * | 1998-11-13 | 2002-09-17 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ガラス−金属/セラミック−断熱層 |
JP2015175315A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 遮熱コーティング材、これを有するタービン部材及び遮熱コーティング方法 |
-
1994
- 1994-12-02 JP JP6299340A patent/JPH08158804A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002530525A (ja) * | 1998-11-13 | 2002-09-17 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | ガラス−金属/セラミック−断熱層 |
JP2015175315A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 遮熱コーティング材、これを有するタービン部材及び遮熱コーティング方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020205 |