JPH08157807A - 帯電防止剤 - Google Patents
帯電防止剤Info
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- JPH08157807A JPH08157807A JP33182494A JP33182494A JPH08157807A JP H08157807 A JPH08157807 A JP H08157807A JP 33182494 A JP33182494 A JP 33182494A JP 33182494 A JP33182494 A JP 33182494A JP H08157807 A JPH08157807 A JP H08157807A
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Abstract
い、合成樹脂との相溶性に優れ、合成樹脂に長期間安定
した帯電防止効果を付与することができると共に、特に
成形直後の初期効果に優れる帯電防止剤を提供する。 【構成】 A:下記化1で表される含窒素化合物(但
し、化1中、Rは総炭素数8〜18のアルキル基、アシ
ル基又は2−ヒドロキシアルキル基、m+nは1又は2
である)と、B:アルカノールアミンとを、A:B=9
9:1〜90:10の重量比にて含有する。 【化1】
Description
である。さらに詳しくは、合成樹脂に良好な帯電防止効
果を付与することができると共に、合成樹脂に内部添加
して成形した時に、成形後直ちに帯電防止効果を発揮す
ることのできる帯電防止剤に関するものである。
維等として種々の分野に広く利用されているが、これら
合成樹脂製品は優れた絶縁性を有する反面、静電気が発
生して帯電し易い。合成樹脂が帯電するとフィルム、シ
ート等にあっては汚れが付着し易く製品の外観を低下さ
せ、繊維においてはその製造時に繊維同士が反発して紡
糸が困難となる欠点がある。さらに帯電した静電気が放
電すると、合成繊維製の衣服等を着用している時に人体
が不快な衝撃を受ける、溶剤を扱う現場においては火
災、爆発等の危険を生じる他、近年の目覚ましく普及し
てきたOA機器、FA機器に誤動作を生じたり、IC、
LSIの不良、破損する原因となる等が大きな問題とな
っている。
防止剤が検討されている。帯電防止剤は使用する方法に
より、合成樹脂の表面に塗布する外部処理型と、合成樹
脂の内部に練り込む内部添加型に分けられる。これらの
うち、外部処理型は洗濯等により除去されて効果の持続
性を図り難いのに対し、内部添加型は表面の帯電防止剤
が除去されても、合成樹脂内部の帯電防止剤が樹脂の表
面に移行(ブリードアウト)して性能の回復が期待で
き、効果を長期間持続させるためには内部添加型が望ま
れる。内部添加型の帯電防止剤としては、例えば、
(1)N−ヒドロキシアルキルアルカノールアミン(特
公昭47−10726号、特開昭48−88135
号)、(2)N,Nビス(2−ヒドロキシエチル)アル
キルアミンや(3)アルキルモノエタノールアミド(特
開昭62−143956号)を用いる方法が知られてい
るが、これらはいずれも効果の持続性、耐久性に乏し
く、これらの欠点を改善するために種々の方法が提案さ
れている。つまり(4)(2)のアミン化合物に高級ア
ルコールを併用する方法(特開昭62−197438
号、特開平1−304175号)、(5)(4)の方法
にさらに脂肪酸モノグリセリドを併用する方法(特開昭
62−295936号、特開平2−80488号)、
(6)脂肪酸ジエタノールアミドにグリセリン脂肪酸を
併用する方法(特開昭61−78854号、特開平2−
289634号)、(7)脂肪酸ジエタノールアミド又
はその酸化エチレン付加体にグリセリン脂肪酸エステル
を併用する方法(特開昭62−54736号)、さらに
(8)脂肪酸ジエタノールアミドにアルカンスルホン酸
塩又はアルキルアリールスルホン酸塩を併用する方法
(特開平5−65363号)等が知られている。
内部添加型帯電防止剤は、帯電防止効果の持続性、回復
性にはある程度の効果を発揮し得るものの、その回復性
の効果が洗浄後数時間経過してから現れるもので、いず
れも初期効果、特に成形直後の効果が乏しいものであっ
た。一般的に工程を省力化するために、合成樹脂を成形
した後、連続してあるいはすぐに接着加工、印刷加工等
の二次加工を行っている。ここに用いる帯電防止剤が成
形直後の効果の乏しいものであると、二次加工時にいた
るまでの帯電による埃付着を防止することができず、接
着不良や印刷不良を生じたり、さらには最終製品の外観
を損ねる等の問題がある。また成形直後の効果を発現さ
せる為に内部添加型帯電防止剤の添加量を増やすと、過
剰のブリードアウトを生じて経時で表面性状が悪化した
り、表面での配向が崩れて性能が低下する等の問題点が
あった。従来の内部添加型帯電防止剤による方法は、こ
れらの問題点を防止するために、一旦成形してから二次
加工にいたるまでに、成形したものをさらに塗布型帯電
防止剤により処理したり、あるいは樹脂内部の帯電防止
剤がブリードアウトするまで調湿調温した環境下に長時
間おく、いわゆるテンパリングの操作を必要とするもの
で、作業工程が増え、加工に長時間を要するものとな
り、成形直後の帯電防止効果に優れる内部添加型帯電防
止剤の出現が望まれていた。
で、従来の帯電防止剤の初期効果並びに持続性、耐久性
を損なわず、成形後直ちに効果を発揮する帯電防止剤を
提供することを目的としてなされたものである。
決するため鋭意研究を行った結果、特定の含窒素化合物
とアルカノールアミンとを特定の比にて用いることによ
り、合成樹脂との相溶性に優れ、内部添加して用いる
と、成形直後の効果に優れ、しかも合成樹脂に長期間安
定した帯電防止効果を付与することができることを見出
し、本発明を完成するに至った。
窒素化合物(但し、化1中、Rは総炭素数が8〜18の
アルキル基、アシル基及び2−ヒドロキシアルキル基の
いずれか、m+nは1又は2である)と、B:アルカノ
ールアミンとを、A:B=99:1〜90:10の重量
比にて含有する帯電防止剤である。
は、脂肪族アミンにエチレンオキサイドを1〜2モル付
加せしめて得られるポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、高級脂肪酸とモノエタノールアミン、ジエタノール
アミンとを反応せしめて得られるアルキルモノエタノー
ルアミド、アルキルジエタノールアミド、1,2−エポ
キシアルカンとモノエタノールアミン、ジエタノールア
ミンとを反応せしめて得られる2−ヒドロキシアルキル
モノエタノールアミン、2−ヒドロキシアルキルジエタ
ノールアミン等が挙げられ、いずれも市販のものを使用
することができる。
基、アシル基及び2−ヒドロキシアルキル基は総炭素数
が8〜18の範囲のものが好ましい。その総炭素数が8
未満であると、合成樹脂に内部添加した時に、ブリード
アウト性に優れるものの、揮散したり表面での配向性が
悪くて帯防止効果が低下する、あるいは金型を汚染す
る、印刷適性が低下する、フィルム状に成形したもので
は重なり合った部分がくっつき合ってブロッキングを起
こす畏れがあり好ましくない。また総炭素数が18を越
えるものでは、基本的な性能が悪いと共にブリードアウ
ト性が悪くなり帯電防止効果を発揮することができ難く
好ましくない。疎水基は飽和もしくは不飽和又は直鎖も
しくは分岐鎖のいずれであってもよい。
は、成形時適度に気化して成形品の表面に吸着し、さら
に成形時に内部より表面へ移行しつつAの含窒素化合物
の表面への移行を促進してその効果を発揮するものと考
えられ、具体的にはモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、アミノエチルエタノ
ールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノール
アミン等を用いることができ、適用する樹脂の成形温度
によりこれから選ばれた最適な少なくとも一種を用いる
ことができるが、これらのアルカノールアミンのうち、
ジエタノールアミンを用いるのが特に好ましい。
とBのアルカノールアミンとを併用することにより、A
を単独で用いた時と比べ、合成樹脂に良好な帯電防止効
果を付与することができると共に、特に成形直後の効果
が著しく改善される。Aの含窒素化合物と、Bのアルカ
ノールアミンと用いる量は重量比にて、A:B=99:
1〜90:10が好ましい。Aの含窒素化合物とBのア
ルカノールアミンとの重量比は、Aが99を越えBが1
未満であると成形直後の効果が不十分となり、またAが
90未満でBが10を越えると成形時の加工性が低下し
たり、成形品の表面性状の悪化、成形品の着色等の問題
を生じ、好ましくない。
素化合物及びBのアルカノールアミンを併用したものを
そのまま、もしくはこれを主成分とし、更に必要に応
じ、本発明の効果を阻害しない範囲内で高級アルコー
ル、脂肪酸モノグリセライド等の他の帯電防止剤成分や
ブロッキング防止剤、酸化防止剤、滑剤等の各種添加剤
を配合することができる。
型に適しており、合成樹脂に練り込んで用いることが好
ましい。帯電防止剤を合成樹脂に練り込む方法として
は、常法に従って行うことができ、例えば押出成形、射
出成形、圧縮成形、ロール成形等の通常の成形方法が挙
げられる。合成樹脂に練り込む帯電防止剤の量は、合成
樹脂に対し0.05〜3重量%が最も、帯電防止効果の
持続性、速効性、耐久性に優れ好ましい。練り込む帯電
防止剤の量が合成樹脂に対して0.05重量%未満であ
ると帯電防止効果そのものが不十分となり、また3重量
%を越えると樹脂の物性を変化させるおそれがあり好ま
しくない。
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチ
ルペンテン、アイオノマー樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化
ビニリデン樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエ
チレン、塩素化ポリプロピレン、ABS樹脂、PS樹
脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、エチレン酢ビ共重合樹
脂、エチレン塩ビ共重合樹脂、ポリアミド、ポリアセタ
ール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテ
ル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリイミド、ポリアミドイミド、あるいはこれら
の共重合樹脂等の各種合成樹脂等が挙げられ、これらの
合成樹脂に本発明の帯電防止剤を練り込んだ後、フィル
ム、シート、成形品、繊維等に成形して合成樹脂製品を
得、これらに良好な帯電防止効果を付与することができ
る。
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに
限定されない。以下「%」は「重量%」を表す。
物及びBのアルカノールアミンの種類とその略称を以下
に示す。
シルアミン A−4:N−2−ヒドロキシエチル−オクタデシルアミ
ン A−5:N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−エイ
コシルアミン A−6:モノエタノールアミンラウリン酸アミド A−7:ジエタノールアミンオレイン酸アミド A−8:ジエタノールアミンミリスチン酸アミド A−9:N−2−ヒドロキシエチル−(N−2−ヒドロ
キシテトラデシル)アミン A−10:N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−デ
シルアミン A−11:N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−ヘ
キサデシルアミン
い、表1に示す比に配合したものを帯電防止剤として用
い、ABS樹脂に対し1.0重量%加え、均一に混合
後、押出成形機にて帯電防止剤を配合したペレットを作
製した。次にこれを射出成形機にて220〜240℃
で、厚さ2.5mmのプレートに成形したものをテスト
ピースとし、RH40%、25℃で、成形後10分、1
時間及び1〜30日間調湿したものの表面抵抗及び半減
期を測定し、テストピースの着色度(着色の有無)を目
視にて評価した。実施例及び比較例に用いた帯電防止剤
の組成及び性能試験結果を表1に、各試験方法を以下に
示す。
準じて測定した。測定条件は40%RH、25℃で行っ
た。 ・半減期の測定・・JIS L 1090に準じて測定
した。測定条件は40%RH、25℃で行った。
い、表2に示す比に配合したものを帯電防止剤として用
い、ポリプロピレンに対し0.5重量%加え、均一に混
合後、押出成形機にて帯電防止剤を配合したペレットを
作製した。次にこれを射出成形機にて220〜240℃
で、厚さ2.5mmのプレートに成形したものをテスト
ピースとし、RH40%、25℃で、成形後10分、1
時間及び1〜30日間調湿したものの表面抵抗、半減期
及び着色度を測定した(実施例6〜11、比較例6〜
9)。実施例及び比較例に用いた帯電防止剤の組成及び
性能試験結果を表2に示す。
は、特定の含窒素化合物とアルカノールアミンとを特定
の比にて配合したものを合成樹脂の内部添加型帯電防止
剤として用いるもので、合成樹脂との相溶性に優れ、合
成樹脂に長期間安定した帯電防止効果を付与すると共
に、特に成形直後に優れた帯電防止効果を発揮する。
Claims (1)
- 【請求項1】 A:下記化1で表される含窒素化合物
(但し、化1中、Rは総炭素数が8〜18のアルキル
基、アシル基及び2−ヒドロキシアルキル基のいずれ
か、m+nは1又は2である)と、B:アルカノールア
ミンとを、A:B=99:1〜90:10の重量比にて
含有することを特徴とする帯電防止剤。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33182494A JP3638978B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 帯電防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33182494A JP3638978B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 帯電防止剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157807A true JPH08157807A (ja) | 1996-06-18 |
JP3638978B2 JP3638978B2 (ja) | 2005-04-13 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33182494A Expired - Fee Related JP3638978B2 (ja) | 1994-12-09 | 1994-12-09 | 帯電防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3638978B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001342457A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 帯電防止剤 |
-
1994
- 1994-12-09 JP JP33182494A patent/JP3638978B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001342457A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-14 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 帯電防止剤 |
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