JPH0815672B2 - Ａ１クラッド鋼板 - Google Patents
Ａ１クラッド鋼板Info
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- JPH0815672B2 JPH0815672B2 JP1055797A JP5579789A JPH0815672B2 JP H0815672 B2 JPH0815672 B2 JP H0815672B2 JP 1055797 A JP1055797 A JP 1055797A JP 5579789 A JP5579789 A JP 5579789A JP H0815672 B2 JPH0815672 B2 JP H0815672B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B15/00—Layered products comprising a layer of metal
- B32B15/01—Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic
- B32B15/012—Layered products comprising a layer of metal all layers being exclusively metallic one layer being formed of an iron alloy or steel, another layer being formed of aluminium or an aluminium alloy
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- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はAlクラッド鋼板に関し、より詳しくは加工性
に優れたAlクラッドAlキルド鋼板に関する。
に優れたAlクラッドAlキルド鋼板に関する。
Alクラッド鋼板は、Alの優れた耐食性、耐熱性、高光
熱反射特性と鋼の強度、加工性を兼ね備えた有用な材料
である。要求特性により表面のAl層を純Al、Al−Mg系合
金、Al−Si系合金、その他の合金と使い分けることによ
り、用途に適した材料が提供される。しかし、従来、種
々の制約から、Al層の密着性とある程度の加工性を有す
るAlクラッド鋼板は窒素添加リムド鋼を芯材とするもの
でしか得られなかった。また、製法も公定が複雑であ
り、特性、経済性の点で多用されるに至っていない。
熱反射特性と鋼の強度、加工性を兼ね備えた有用な材料
である。要求特性により表面のAl層を純Al、Al−Mg系合
金、Al−Si系合金、その他の合金と使い分けることによ
り、用途に適した材料が提供される。しかし、従来、種
々の制約から、Al層の密着性とある程度の加工性を有す
るAlクラッド鋼板は窒素添加リムド鋼を芯材とするもの
でしか得られなかった。また、製法も公定が複雑であ
り、特性、経済性の点で多用されるに至っていない。
従来、Alクラッド鋼板は、Al板と鋼板が変形抵抗差が
著しく異なるため、また、鋼板の熱間圧延温度ではAl板
が溶融してしまうため、冷間圧延法により製造されてい
た。この方法はAl板と鋼板を重ね合わせて圧延圧接した
後、拡散熱処理を行い、更に、調質圧延の後製品とな
る。また、板厚寸法精度の高い製品を得るためには、拡
散熱処理後、仕上げ圧延と軟化熱処理が必要である。Al
と鋼板の圧接圧延工程では剥離の生じない程度に接合す
るには高圧下率で圧延する必要があり、通常、30〜70％
の圧下率で圧延される。このため、鋼板の加工性を回復
するためには、再結晶軟化熱処理が不可欠である。然る
に、Alと鋼板は加熱すると容易に脆い合金層を形成する
ため、加工するとAlの鋼板の界面の合金層で剥離を生じ
る。このため、再結晶温度において合金層形成の少ない
窒素添加リムド鋼板が芯材として用いられ（例えば特公
昭63−11981）、再結晶温度下限にて軟化熱処理がおこ
なわれる。
著しく異なるため、また、鋼板の熱間圧延温度ではAl板
が溶融してしまうため、冷間圧延法により製造されてい
た。この方法はAl板と鋼板を重ね合わせて圧延圧接した
後、拡散熱処理を行い、更に、調質圧延の後製品とな
る。また、板厚寸法精度の高い製品を得るためには、拡
散熱処理後、仕上げ圧延と軟化熱処理が必要である。Al
と鋼板の圧接圧延工程では剥離の生じない程度に接合す
るには高圧下率で圧延する必要があり、通常、30〜70％
の圧下率で圧延される。このため、鋼板の加工性を回復
するためには、再結晶軟化熱処理が不可欠である。然る
に、Alと鋼板は加熱すると容易に脆い合金層を形成する
ため、加工するとAlの鋼板の界面の合金層で剥離を生じ
る。このため、再結晶温度において合金層形成の少ない
窒素添加リムド鋼板が芯材として用いられ（例えば特公
昭63−11981）、再結晶温度下限にて軟化熱処理がおこ
なわれる。
（発明が解決しようとする課題） 然るに、従来の窒素添加リムド鋼板を芯材としたAlク
ラッド鋼板は、 （１）芯材がリムド鋼であるために不可避な介在物が多
く、過酷な加工をすると割れを生ずる頻度が高い。
ラッド鋼板は、 （１）芯材がリムド鋼であるために不可避な介在物が多
く、過酷な加工をすると割れを生ずる頻度が高い。
（２）芯材がリムド鋼（インゴット材）であるため、偏
析による材質の均一性が悪い。
析による材質の均一性が悪い。
（３）圧接時の圧下率が高いため、Alと鋼板の界面の凹
凸が激しくなり、被覆Al層の厚みの均一性が悪い。
凸が激しくなり、被覆Al層の厚みの均一性が悪い。
（４）再結晶焼きなまし温度を十分に高くすることがで
きないため、また多量の窒素添加を要するため芯材が硬
い 等の欠点があった。
きないため、また多量の窒素添加を要するため芯材が硬
い 等の欠点があった。
また、従来の製造方法でAlキルド鋼板を芯材としてAl
クラッド鋼板を製造すると熱処理時に接合界面にAl−Fe
合金層が形成され、加工時に剥離を生じて実用に耐えな
い。
クラッド鋼板を製造すると熱処理時に接合界面にAl−Fe
合金層が形成され、加工時に剥離を生じて実用に耐えな
い。
本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を解消し、
加工性に優れ、かつ被覆Al層厚みの均一性の良いAlクラ
ッド鋼板を提供することにある。
加工性に優れ、かつ被覆Al層厚みの均一性の良いAlクラ
ッド鋼板を提供することにある。
（課題を解決するための手段） 本発明の要旨は、芯材として非金属介在物が少なく、
材質の均一性に優れ、加工性の良好なAlキルド鋼板を芯
材とし、AlもしくはAl合金板が調質圧延程度の圧下率で
圧延圧接されて成るAlクラッド鋼板である。
材質の均一性に優れ、加工性の良好なAlキルド鋼板を芯
材とし、AlもしくはAl合金板が調質圧延程度の圧下率で
圧延圧接されて成るAlクラッド鋼板である。
すなわち本発明は、 C:0.001〜0.1重量％、Al:0.02〜0.1重量％を含有する
Alキルド鋼板を芯材とし、この芯材の少なくとも片面に
厚み比率３〜75％の予め接合面をイオンエッチングされ
たAlもしくはAl合金薄板が被覆層として0.1〜3.0％の圧
下率で真空中冷間圧延圧接されてあり、かつ芯材と被覆
層の界面にAl−FeもしくはFe−Al系合金層が介在しない
ことを特徴とするAl−Fe接合界面が平滑で加工性に優れ
たAlクラッド鋼板 を提供する。
Alキルド鋼板を芯材とし、この芯材の少なくとも片面に
厚み比率３〜75％の予め接合面をイオンエッチングされ
たAlもしくはAl合金薄板が被覆層として0.1〜3.0％の圧
下率で真空中冷間圧延圧接されてあり、かつ芯材と被覆
層の界面にAl−FeもしくはFe−Al系合金層が介在しない
ことを特徴とするAl−Fe接合界面が平滑で加工性に優れ
たAlクラッド鋼板 を提供する。
以下に本Alクラッド鋼板に使用する鋼板の成分につい
て述べる。加工性を確保するため上限Ｃは0.1重量％以
下が好ましく、下限は、Ｃを0.001重量％未満にするに
はコストが高くなり過ぎて経済上好ましくない事から、
0.001重量％以上とした。
て述べる。加工性を確保するため上限Ｃは0.1重量％以
下が好ましく、下限は、Ｃを0.001重量％未満にするに
はコストが高くなり過ぎて経済上好ましくない事から、
0.001重量％以上とした。
Alは0.02重量％より少ないと、脱酸が十分とならず酸
化物系の介在物が増加し加工性が悪くなる。また0.1重
量％を越えると、焼鈍工程において雰囲気中の窒素を吸
収し硬度が高くなり加工性が悪くなる。従ってAl成分は
0.02−0.1重量％とした。低炭素鋼板は通常焼鈍後、ス
トレッチャーストレインの防止のため調質圧延により３
％以下の圧下率で圧延される。圧下率が３％を越えると
加工硬化のため鋼板の加工性は劣化する。また、Alクラ
ッド鋼板全体の加工性、Alが鋼よりも延性に優れている
ため、芯材である鋼の加工性によりきまる。このことか
ら、圧接圧延の圧下率は３％以下にすることが好まし
い。芯材の強度を確保するために３％以上に圧延するの
はさしつかえないが加工性が劣化する。なお、真空中冷
延圧下率の下限は、少なくとも0.1％に達しないと、例
えイオンエッチング法によって実施例のように予めアル
ミ接合面を清浄化しておいても、鋼板との接合強度が得
られないからである。従って本発明では冷延圧下率を0.
1〜3.0％の範囲とした。またAlと鋼板の界面に脆い合金
層が介在する場合、加工するとAlと鋼板の界面の合金層
で剥離を生じる。AlとFeの固相反応により形成されるFe
−Al合金層はFeAl2,Fe2Al5,FeAl3等があり、主たる相は
Fe2Al5と考えられている。このFe2Al5はビッカース硬度
で870〜1020Hvと極めて硬く、脆いため、加工により容
易に破壊され、被覆Al層は剥離する。更に、この合金層
形成時にAlとFeの拡散速度の違いによるカーケンダル効
果のためAl層と合金層の界面に空孔を形成し接合欠陥に
なる。Fe−Al合金層は400℃以下では長時間加熱しても
形成されないが、Feの再結晶温度（500〜550℃）以上に
加熱すると短時間で成長する。
化物系の介在物が増加し加工性が悪くなる。また0.1重
量％を越えると、焼鈍工程において雰囲気中の窒素を吸
収し硬度が高くなり加工性が悪くなる。従ってAl成分は
0.02−0.1重量％とした。低炭素鋼板は通常焼鈍後、ス
トレッチャーストレインの防止のため調質圧延により３
％以下の圧下率で圧延される。圧下率が３％を越えると
加工硬化のため鋼板の加工性は劣化する。また、Alクラ
ッド鋼板全体の加工性、Alが鋼よりも延性に優れている
ため、芯材である鋼の加工性によりきまる。このことか
ら、圧接圧延の圧下率は３％以下にすることが好まし
い。芯材の強度を確保するために３％以上に圧延するの
はさしつかえないが加工性が劣化する。なお、真空中冷
延圧下率の下限は、少なくとも0.1％に達しないと、例
えイオンエッチング法によって実施例のように予めアル
ミ接合面を清浄化しておいても、鋼板との接合強度が得
られないからである。従って本発明では冷延圧下率を0.
1〜3.0％の範囲とした。またAlと鋼板の界面に脆い合金
層が介在する場合、加工するとAlと鋼板の界面の合金層
で剥離を生じる。AlとFeの固相反応により形成されるFe
−Al合金層はFeAl2,Fe2Al5,FeAl3等があり、主たる相は
Fe2Al5と考えられている。このFe2Al5はビッカース硬度
で870〜1020Hvと極めて硬く、脆いため、加工により容
易に破壊され、被覆Al層は剥離する。更に、この合金層
形成時にAlとFeの拡散速度の違いによるカーケンダル効
果のためAl層と合金層の界面に空孔を形成し接合欠陥に
なる。Fe−Al合金層は400℃以下では長時間加熱しても
形成されないが、Feの再結晶温度（500〜550℃）以上に
加熱すると短時間で成長する。
また、本Alクラッド鋼板の片面に1.0〜10.0g/m2の錫
をめっきすることにより耐食性の優れたシームレス缶用
Alクラッド鋼板を提供することができ、片面に30〜200m
g/m2の金属Crと５〜30g/m2の酸化Cr層を形成する電解ク
ロム酸処理を施すことにより耐食性が優れ、Alイージー
オープン缶蓋と同等の開口性を有するイージーオープン
缶蓋用Alクラッド鋼板を提供することができる。
をめっきすることにより耐食性の優れたシームレス缶用
Alクラッド鋼板を提供することができ、片面に30〜200m
g/m2の金属Crと５〜30g/m2の酸化Cr層を形成する電解ク
ロム酸処理を施すことにより耐食性が優れ、Alイージー
オープン缶蓋と同等の開口性を有するイージーオープン
缶蓋用Alクラッド鋼板を提供することができる。
（実施例） 実施例１ 0.27mm厚、0.05重量％Ｃ（以下の成分％はすべて重量
％である。）、0.06％Alのパンケーキタイプの結晶組織
を有するAlキルド鋼板の芯材と板厚30μの高純度アルミ
の接合面を5X10-3TorrのArガス中で約2000オングストロ
ームイオンエッチングし重ね合わせて、常温、2X10-5To
rrの真空中で鋼板の圧下率１％で圧延圧接し、Al層の厚
み比率10％のAlキルド鋼を芯材としAl層と芯材の界面に
Fe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼板を製造し試験
に供した。（合金層の有無は断面を研磨し光学顕微鏡、
走査型電子顕微鏡により調査した。接合部断面の金属組
織を示す顕微鏡写真である第４図に見られるとおり、合
金層は介在しない。） 実施例２ 実施例１のAlクラッド鋼板のAlを被覆していない片面
に通常の脱脂、酸洗処理後、フェロスタンめっき浴にて
2.8g/m2の錫をめっきを施し、DI缶（絞り−しごき缶）
成形試験に供した。
％である。）、0.06％Alのパンケーキタイプの結晶組織
を有するAlキルド鋼板の芯材と板厚30μの高純度アルミ
の接合面を5X10-3TorrのArガス中で約2000オングストロ
ームイオンエッチングし重ね合わせて、常温、2X10-5To
rrの真空中で鋼板の圧下率１％で圧延圧接し、Al層の厚
み比率10％のAlキルド鋼を芯材としAl層と芯材の界面に
Fe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼板を製造し試験
に供した。（合金層の有無は断面を研磨し光学顕微鏡、
走査型電子顕微鏡により調査した。接合部断面の金属組
織を示す顕微鏡写真である第４図に見られるとおり、合
金層は介在しない。） 実施例２ 実施例１のAlクラッド鋼板のAlを被覆していない片面
に通常の脱脂、酸洗処理後、フェロスタンめっき浴にて
2.8g/m2の錫をめっきを施し、DI缶（絞り−しごき缶）
成形試験に供した。
実施例３ 0.18mm厚、0.06重量％C,0.07重量％AlのAlキルド鋼板
を芯材と、厚さ50μの高純度アルミの接合する面を5X10
-3TorrのArガス中で約3000オングストロームイオンエッ
チングし、重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で
鋼板の圧下率３％で圧延圧接し、Alの厚み比率20％のAl
キルド鋼を芯材とし、Al層の芯材の界面にFe−Al合金層
が介在しないAlクラッド鋼板を製造した。このAlクラッ
ド鋼板のAl被覆していない片面に120mg/m2の金属Crと15
mg/m2の酸化Cr層を形成する通常の電解クロム酸処理を
施し、イージーオープン缶蓋成形試験に供した。
を芯材と、厚さ50μの高純度アルミの接合する面を5X10
-3TorrのArガス中で約3000オングストロームイオンエッ
チングし、重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で
鋼板の圧下率３％で圧延圧接し、Alの厚み比率20％のAl
キルド鋼を芯材とし、Al層の芯材の界面にFe−Al合金層
が介在しないAlクラッド鋼板を製造した。このAlクラッ
ド鋼板のAl被覆していない片面に120mg/m2の金属Crと15
mg/m2の酸化Cr層を形成する通常の電解クロム酸処理を
施し、イージーオープン缶蓋成形試験に供した。
実施例４ 0.5mm厚、0.05重量％C,0.06重量％AlのAlキルド鋼板
の芯材と、板厚0.75mmの3004（AA記号）アルミ合金の接
合面を8X10-3TorrのArガス中で約3000オングストローム
イオンエッチングし、Al合金板、鋼板、Al合金板と重
ね、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率１％で両
面に圧延圧接し、Alキルド鋼を芯材とし、厚み比率70％
（35＋35％）のAl−Mn−Mg系合金を圧延被覆し、芯材と
Al合金の界面にFe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼
板を製造し試験に供した。
の芯材と、板厚0.75mmの3004（AA記号）アルミ合金の接
合面を8X10-3TorrのArガス中で約3000オングストローム
イオンエッチングし、Al合金板、鋼板、Al合金板と重
ね、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率１％で両
面に圧延圧接し、Alキルド鋼を芯材とし、厚み比率70％
（35＋35％）のAl−Mn−Mg系合金を圧延被覆し、芯材と
Al合金の界面にFe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼
板を製造し試験に供した。
比較例１ 0.6mm厚、0.05重量％C,0.06重量％AlのAlキルド鋼板
の芯材と、60μ厚の高純度アルミ板の接合面を5X10-3To
rrのArガス中で約2000オングストロームイオンエッチン
グし重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の
圧下率50％で圧延圧接し、Al層の厚み比率10％のAlキル
ド鋼を芯材としAl層と芯材の界面にFe−Al合金層が介在
しないAlクラッド鋼板を製造し試験に供した。
の芯材と、60μ厚の高純度アルミ板の接合面を5X10-3To
rrのArガス中で約2000オングストロームイオンエッチン
グし重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の
圧下率50％で圧延圧接し、Al層の厚み比率10％のAlキル
ド鋼を芯材としAl層と芯材の界面にFe−Al合金層が介在
しないAlクラッド鋼板を製造し試験に供した。
比較例２ 0.27mm厚、0.05重量％Ｃリムド鋼板の芯材と板厚30μ
の鋼純度アルミの接合面を5X10-3TorrのArガス中で約20
00オングストロームイオンエッチングし重ね合わせて、
常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率１％で圧延圧
接し、Al層の厚み比率10％のリムド鋼を芯材としAl層と
芯材の界面にFe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼板
を製造し、Alを被覆していない片面に通常の脱脂、酸洗
処理後、フェロスタンめっき浴にて2.8g/m2の錫をめっ
きを施し、DI缶（絞り−しごき缶）成形試験に供した。
の鋼純度アルミの接合面を5X10-3TorrのArガス中で約20
00オングストロームイオンエッチングし重ね合わせて、
常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率１％で圧延圧
接し、Al層の厚み比率10％のリムド鋼を芯材としAl層と
芯材の界面にFe−Al合金層が介在しないAlクラッド鋼板
を製造し、Alを被覆していない片面に通常の脱脂、酸洗
処理後、フェロスタンめっき浴にて2.8g/m2の錫をめっ
きを施し、DI缶（絞り−しごき缶）成形試験に供した。
比較例３ 0.18mm厚、0.06重量％Ｃのリムド鋼板を芯材と、厚さ
50μの高純度アルミの接合する面を5X10-3TorrのArガス
中で約3000オングストロームイオンエッチングし、重ね
合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率３
％で圧延圧接し、Alの厚み比率20％のAlキルド鋼を芯材
とし,Al層と芯材の界面にFe−Al合金層が介在しないAl
クラッド鋼板を製造した。このAlクラッド鋼板のAl被覆
していない片面に120mg/m2の金属Crと15mg/m2の酸化Cr
層を形成する通常の電解クロム酸処理を施し、イージー
オープン缶蓋成形試験に供した。
50μの高純度アルミの接合する面を5X10-3TorrのArガス
中で約3000オングストロームイオンエッチングし、重ね
合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧下率３
％で圧延圧接し、Alの厚み比率20％のAlキルド鋼を芯材
とし,Al層と芯材の界面にFe−Al合金層が介在しないAl
クラッド鋼板を製造した。このAlクラッド鋼板のAl被覆
していない片面に120mg/m2の金属Crと15mg/m2の酸化Cr
層を形成する通常の電解クロム酸処理を施し、イージー
オープン缶蓋成形試験に供した。
比較例４ 0.27mm厚、0.05重量％C,0.06重量％AlのAlキルド鋼板
の芯材と板厚30μの高純度アルミの接合面を5X10-3Torr
のArガス中で約2000オングストロームイオンエッチング
し重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧
下率１％で圧延圧接し、550℃で５時間熱処理を施し、A
l層の厚み比率10％のAlキルド鋼を芯材としAl層と芯材
の界面にFe−Al合金層が介在するAlクラッド鋼板を製造
し試験に供した。（合金層の有無は断面を研磨し光学顕
微鏡、走査型電子顕微鏡により調査した。） （Al−Fe合金層あり） 実施例１と比較例１のAlクラッド鋼板の表面Al層を75
℃の５％NaOH溶液に浸漬して溶解除去した後、表面粗さ
計により表面プロフィル粗度を測定した。結果は第１表
と第１図に示す様に、実施例１は接合前の鋼板の粗度と
ほぼ同じであるが、比較例１は圧下率が高いため凹凸が
激しく、Al層の薄い部分は厚い部分の1/2以下となって
いる。この様に、下率の高いものは表面被覆Al層の厚み
変動が大きい。
の芯材と板厚30μの高純度アルミの接合面を5X10-3Torr
のArガス中で約2000オングストロームイオンエッチング
し重ね合わせて、常温、2X10-5Torrの真空中で鋼板の圧
下率１％で圧延圧接し、550℃で５時間熱処理を施し、A
l層の厚み比率10％のAlキルド鋼を芯材としAl層と芯材
の界面にFe−Al合金層が介在するAlクラッド鋼板を製造
し試験に供した。（合金層の有無は断面を研磨し光学顕
微鏡、走査型電子顕微鏡により調査した。） （Al−Fe合金層あり） 実施例１と比較例１のAlクラッド鋼板の表面Al層を75
℃の５％NaOH溶液に浸漬して溶解除去した後、表面粗さ
計により表面プロフィル粗度を測定した。結果は第１表
と第１図に示す様に、実施例１は接合前の鋼板の粗度と
ほぼ同じであるが、比較例１は圧下率が高いため凹凸が
激しく、Al層の薄い部分は厚い部分の1/2以下となって
いる。この様に、下率の高いものは表面被覆Al層の厚み
変動が大きい。
実施例２と比較例２のAlクラッド鋼板をAl層を内面に
して深絞り成形によりカップに成形し、その後、缶壁厚
みが100μ、缶フランジ部２の厚みが160μになるように
しごき加工により250ml用シームレス缶１に成形し、第
２図に示すような缶を作った。この缶をロール成形によ
りフランジ部の口広げ加工を行いフランジ割れを検査し
た。その結果、比較例２の材料を用いた缶では、1000缶
のうち10缶の割れが認められたが実施例２の材料を用い
た缶では1000缶の加工では割れは認められなかった。
して深絞り成形によりカップに成形し、その後、缶壁厚
みが100μ、缶フランジ部２の厚みが160μになるように
しごき加工により250ml用シームレス缶１に成形し、第
２図に示すような缶を作った。この缶をロール成形によ
りフランジ部の口広げ加工を行いフランジ割れを検査し
た。その結果、比較例２の材料を用いた缶では、1000缶
のうち10缶の割れが認められたが実施例２の材料を用い
た缶では1000缶の加工では割れは認められなかった。
実施例３と比較例３のAlクラッド鋼板をAl層を内面に
して第３図に示す202リキドポアタイプのイージーオー
プン缶蓋に加工した。この加工では、タブ６を取り付け
るリベット加工部５が過酷な加工で大型介在物が存在す
ると割れが発生する。比較例３の材料でつくった蓋では
2000個中６個の割れが認められた。これに対して、実施
例３の材料で作った蓋では割れは認められなかった。比
較例３の材料で作った蓋の割れは材料の圧延方向に平行
で、割れ部の分析結果Mn、Ｏ、Ｓが検出され、介在物の
多いリムド鋼は実用に適さない。
して第３図に示す202リキドポアタイプのイージーオー
プン缶蓋に加工した。この加工では、タブ６を取り付け
るリベット加工部５が過酷な加工で大型介在物が存在す
ると割れが発生する。比較例３の材料でつくった蓋では
2000個中６個の割れが認められた。これに対して、実施
例３の材料で作った蓋では割れは認められなかった。比
較例３の材料で作った蓋の割れは材料の圧延方向に平行
で、割れ部の分析結果Mn、Ｏ、Ｓが検出され、介在物の
多いリムド鋼は実用に適さない。
実施例４と比較例４のAlクラッド鋼板を山田式深絞り
試験機にてカップ成形を行なった。この結果、比較例４
の材料では合金層とAl層の界面にて剥離が生じていたが
実施例４の材料では剥離は認められなかった。
試験機にてカップ成形を行なった。この結果、比較例４
の材料では合金層とAl層の界面にて剥離が生じていたが
実施例４の材料では剥離は認められなかった。
［発明の効果］ 以上詳述したように本発明によれば、真空中冷延圧接
圧下率が低いため、Al−Fe接合界面が平滑であり、Alの
耐食性、表面特性を保有しつつAl層の密着性が高く、Al
キルド鋼の優れた加工性を兼ね備えたAlクラッド鋼板を
提供することが出来る。従って本発明の工業的価値は極
めて大きい。
圧下率が低いため、Al−Fe接合界面が平滑であり、Alの
耐食性、表面特性を保有しつつAl層の密着性が高く、Al
キルド鋼の優れた加工性を兼ね備えたAlクラッド鋼板を
提供することが出来る。従って本発明の工業的価値は極
めて大きい。
第１図はAl層除去後の芯材表面プロフィル図、第２図は
シームレス缶の断面図、第３図はイージーオープン缶蓋
の断面図、第４図は接合部断面の金属組織を示す顕微鏡
写真である。 1:シームレス缶、2:フランジ加工部、 3:Al層、4:芯材、 5:リベット加工部、6:タブ、 7:イージーオープン缶蓋。
シームレス缶の断面図、第３図はイージーオープン缶蓋
の断面図、第４図は接合部断面の金属組織を示す顕微鏡
写真である。 1:シームレス缶、2:フランジ加工部、 3:Al層、4:芯材、 5:リベット加工部、6:タブ、 7:イージーオープン缶蓋。
Claims (3)
- 【請求項１】C:0.001〜0.1重量％、Al:0.02〜0.1重量％
を含有するAlキルド鋼板を芯材とし、この芯材の少なく
とも片面に厚み比率３〜75％の予め接合面をイオンエッ
チングされたAlもしくはAl合金薄板が被覆層として0.1
〜3.0％の圧下率で真空中冷間圧延圧接されてあり、か
つ芯材と被覆層の界面にAl−FeもしくはFe−Al系合金層
が介在しないことを特徴とするAl−Fe接合界面が平滑で
加工性に優れたAlクラッド鋼板。 - 【請求項２】芯材が、その非接合片面に1.0〜10.0g/m2
の錫めっきを施された芯材である特許請求の範囲第１項
に記載のシームレス缶用Alクラッド鋼板。 - 【請求項３】芯材が、その非接合片面に30〜200mg/m2の
金属Crと５〜30mg/m2の酸化Cr層でなる電解クロム酸処
理を施された芯材であるイージーオープン缶蓋用の特許
請求の範囲第１項に記載のAlクラッド鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1055797A JPH0815672B2 (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | Ａ１クラッド鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1055797A JPH0815672B2 (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | Ａ１クラッド鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02235586A JPH02235586A (ja) | 1990-09-18 |
| JPH0815672B2 true JPH0815672B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=13008905
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1055797A Expired - Fee Related JPH0815672B2 (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | Ａ１クラッド鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0815672B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20020011223A (ko) * | 2000-08-01 | 2002-02-08 | 강기식 | 이종 소재간의 크래드 복합주물제품 및 그 제조방법 |
| JP2004174894A (ja) * | 2002-11-27 | 2004-06-24 | Toyo Kohan Co Ltd | 保護層接合体および保護層接合体を用いた部品 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58179582A (ja) * | 1982-04-13 | 1983-10-20 | Nippon Steel Corp | アルミニウム被覆鋼板の製造法 |
| JPS6314818A (ja) * | 1986-07-05 | 1988-01-22 | Nippon Steel Corp | フランジ成形性に優れた缶用鋼板 |
| JPS6376897A (ja) * | 1986-09-19 | 1988-04-07 | Nkk Corp | 溶接性の優れた電解クロメ−ト処理鋼板およびその製造方法 |
-
1989
- 1989-03-07 JP JP1055797A patent/JPH0815672B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02235586A (ja) | 1990-09-18 |
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