JPH08156428A - カラー画像形成用熱転写記録媒体およびカラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成用熱転写記録媒体およびカラー画像形成方法

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JPH08156428A
JPH08156428A JP6306331A JP30633194A JPH08156428A JP H08156428 A JPH08156428 A JP H08156428A JP 6306331 A JP6306331 A JP 6306331A JP 30633194 A JP30633194 A JP 30633194A JP H08156428 A JPH08156428 A JP H08156428A
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ink layer
transfer ink
heat
range
meltable
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JP6306331A
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English (en)
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Manabu Ikemoto
学 池本
Hideki Suzuki
秀樹 鈴木
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Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 表面多孔質受像体上に、色再現性のすぐれた
高精細なカラー画像を形成しうるカラー画像形成用熱転
写記録媒体を提供する。 【構成】 イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性
インク層3、ならびに必要によりブラックの熱溶融性イ
ンク層3が単一の基材2上に所望の順序で並べて配置さ
れているか、またはそれぞれ別の基材2上に設けられて
おり、該各色のインク層の溶融粘度が20〜300cp
s/100℃の範囲内にあって、各熱溶融性インク層3
がほぼ同一溶融温度であり、所定の重ね転写順位にした
がって、たとえば3色の印字のばあい、1次転写インク
層、2次転写インク層、3次転写インク層の順に溶融粘
度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、2
次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度差が1
0〜60cps/100℃の範囲内にあるカラー画像形
成用熱転写記録媒体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱溶融性インクを表面
多孔質受像体に溶融転写してカラー画像を形成するため
に用いられるカラー画像形成用熱転写記録媒体およびカ
ラー画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
時、表面多孔質受像体にイエローの熱溶融性インク、マ
ゼンタの熱溶融性インク、シアンの熱溶融性インクを順
次溶融転写し、これらインクを溶融状態で該受像体表面
の細孔に侵入させ、カラー画像を形成することが提案さ
れている(テレビジョン学会技術報告、ITE Tec
hnical Report,Vol.17,No.2
7(1993年5月)、19〜24頁参照)。
【0003】前記カラー画像形成方法を図8〜10を参
照して説明する。
【0004】図8において、11はカラー画像形成用熱
転写記録媒体であり、基材12上に各色の熱溶融性イン
ク層13が設けられている。21は表面多孔質受像体で
あり、その表面には直径および深さがμmオーダーの細
孔22が多数設けられている。なお、図8に示される表
面多孔質受像体21においては細孔22が規則正しく描
かれているが、実際上は不規則なものである。
【0005】カラー画像形成用熱転写記録媒体11と受
像体21を重ね合せ、サーマルヘッドT(図8では1個
の発熱素子のみを示している)によりプラテンPに押し
つけた状態で加熱すると、加熱部位のインクが溶融し、
この溶融状態のインクが主に毛細管現象により細孔22
に侵入する。ついでカラー画像形成用熱転写記録媒体1
1を受像体21から引き剥すと、図9に示されるよう
に、サーマルヘッドTの作動された発熱素子に対応する
部位の細孔22にインク13aが侵入した受像体21が
えられる。
【0006】前記カラー画像形成方法において減法混色
による色をうるには、たとえばレッド色をうるばあい、
図10に示されるごとく、細孔22にまずイエローイン
ク13Yを侵入させ、ついでマゼンタインク13Mを侵
入させて、細孔22の中で両インクを重ねればよい。同
様にイエローインクとシアンインクとの組合せでグリー
ン色が、マゼンタインクとシアンインクの組合せでブル
ー色が、イエローインクとマゼンタインクとシアンイン
クの組合せでブラック色がえられる。なお図10に示さ
れる状態は理想的なものであり、従来例では後述するご
とくこのような状態はえられなかった。
【0007】前記カラー画像形成方法によるときは、受
像体表面の細孔に侵入した各色の熱溶融性インクの量に
より各色の濃度が決まるため、転写時における各熱溶融
性インクの加熱量を調節することにより、1画素毎の階
調表現が可能であるという利点がある。
【0008】しかしながら、前記従来のカラー画像形成
方法によれば、受像体表面に転写した熱溶融性インクが
該受像体表面の細孔を埋めるために、次に転写した熱溶
融性インクが細孔へ充分に侵入できず、図11に示すご
とく、先に転写した熱溶融性インク13bが固化して細
孔22を埋めるために、次に転写した熱溶融性インク1
3cが細孔へ侵入することを妨げられ、よって図12に
示すごとく、熱溶融性インク13cの所望の量が細孔内
に侵入できないため、所望の減法混色が行なわれず、色
再現性がわるくなると共に、解像度も低下し、正確な印
像を転写できないという問題点があった。
【0009】このような問題点を解消するためには、各
色の熱溶融性インク層を重ね転写する際に、1番目に転
写されるときの印字エネルギーよりも2番目に重ね転写
されるときの印字エネルギーの方を高く、2番目に重ね
転写されるときの印字エネルギーよりも3番目にさらに
重ね転写されるときの印字エネルギーの方を高くする方
法がある。(ただし、単独色の転写のばあい、2色の重
ね転写のみのばあい、3色の重ね転写のばあいがあるの
で、3番目の重ね転写が、または2番目の重ね転写およ
び3番目のさらなる重ね転写がないばあいもある。ま
た、3番目に溶融性インクを重ね転写したうえに、さら
に3番目の際より印字エネルギーを高くして、4番目の
重ね転写するばあいもある。以下、4番目の重ね転写の
説明が省略されるばあいもある。)このような方法をも
ちいると、先に転写した熱溶融性インクが次の重ね転写
の際に再度溶融するために、先に転写した熱溶融性イン
クが次に重ね転写した熱溶融性インクとともに前記細孔
へ確実に侵入することができるので精細なカラー画像を
形成しうる。
【0010】しかし、所望の色のカラー画像を形成する
ためには、各色それぞれ所望の量の熱溶融性インクを受
像体に重ね転写する必要があり、そのためには印字エネ
ルギーを各色それぞれ適宜調節する必要がある。そのう
えに、前記の方法では、同じ色の熱溶融性インクの同じ
量を転写(または重ね転写)するときでも、1番目に転
写されるばあい、2番目に重ね転写されるばあい、3番
目に重ね転写されるばあいにおいて、それぞれ印字エネ
ルギーを変えて設定する必要がある。したがって同じ色
の熱溶融性インクでも、1番目の適宜の量を転写するた
めのエネルギー設定、2番目に適宜の量を重ね転写する
ためのエネルギー設定、3番目に適宜の量を重ね転写す
るためのエネルギー設定を行う必要が生じ、使用するプ
リンタのメカニズムが複雑になり、プリンタのコストが
高くなるという欠点があった。これらの欠点を解決する
ために、本発明者らは、重ね転写の順に従って熱溶融性
インクに溶融温度差を設け、好ましくは溶融温度が高い
熱溶融性インクほど転写時の印字エネルギーを高く設定
する方法を見出し、先に特許出願した。しかし、この方
法においても好適な重ね転写の状態とするためには、各
熱溶融性インクの転写時の印字エネルギーを段階的に変
えて設定する必要があり、そのためにはプリンタのコス
トが高くなるという問題点が残されていた。
【0011】本発明は、前記の点に鑑みて、プリンタの
メカニズムを複雑にすることなく、表面多孔質受像体に
光沢ムラがなく、階調性、色再現性のすぐれた高精細な
カラー画像を形成しうるカラー画像形成方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、イエローの熱
溶融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシ
アンの熱溶融性インク層のうちの少なくとも2種を、孔
の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の
深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の
密度が5×105 〜1×107 個/mm2 の範囲内にあ
る表面多孔質受像体上に所定の順序で選択的に熱転写し
て、(A1)前記イエロー、マゼンタおよびシアンの熱
溶融性インクのうちの少なくとも2種が重ね合わされた
状態で存在する領域からなるカラー画像、または(B
1)前記領域(A1)と、前記イエロー、マゼンタおよ
びシアンの熱溶融性インクのうちの少なくとも1種が重
ね合わされない状態で存在する領域とからなるカラー画
像を形成するために使用するカラー画像形成用熱転写記
録媒体であって、イエロー、マゼンタおよびシアンの熱
溶融性インク層が単一の基材上に所望の順序で並べて配
置されており、前記各色の熱溶融性インク層の溶融粘度
が20〜300cps/100℃の範囲内にあって、各
熱溶融性インク層がほぼ同一溶融温度であり、所定の転
写順位にしたがって、1次転写インク層、2次転写イン
ク層、3次転写インク層と称するばあい、1次転写イン
ク層、2次転写インク層、3次転写インク層の順に溶融
粘度が高くされており、1次転写インク層と2次転写イ
ンク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の
範囲内にあり、2次転写インク層と3次転写インク層と
の溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内に
あることを特徴とするカラー画像形成用熱転写記録媒体
(第1発明)に関する。
【0013】ここで、前記溶融粘度はレオロジー(株)
製レオメータMR−300を用いて測定した値を示す
(以下、同じ)。
【0014】また、本発明において、表面多孔質受像体
の孔の径、孔の深さ、孔の密度は、走査型電子顕微鏡
(日本電子(株)製JSM/T−20)により撮影した
写真を用いて計った値である。孔の径は、倍率2000
倍で撮影した前記の写真上から無作為に20μm平方
(表面多孔質受像体の実質寸法)の面積の部分を選び、
この面積に含まれる孔の径の平均値をとり計測値とす
る。また、孔の密度は孔の径の計測に用いるものと同じ
写真の同じ面積の部分に含まれる孔の数をカウントして
計測値とする。また、孔の深さは、表面多孔質受像体の
倍率2000倍で撮影した断面写真上から無作為に幅2
0μmの部分を選び、断面写真におけるこの幅に含まれ
ている孔の深さの平均値をとり計測値とする(孔の(平
均)径、孔の密度、孔の(平均)深さの測定方法は以下
同じ)。
【0015】また、ここで、前記第1発明に記載されて
いる「所定の転写順位」とは、熱転写装置において予め
設定されるカラー画像形成用熱転写記録媒体の各色の熱
溶融性インク層の転写順位のことをいう。そして、1番
目に転写するように設定されている色の熱溶融性インク
層を1次転写インク層と、2番目に転写するように設定
されている色の熱溶融性インク層を2次転写インク層
と、3番目に転写するように設定されている色の熱溶融
性インク層を3次転写インク層という。なお、形成する
カラー画像の種類によっては、1次、2次、3次の転写
インク層のうちの1種は使用されないばあいがあるの
で、前記所定の転写順位と実際の転写順位とは一致しな
いばあいがある(カラー画像形成用熱転写記録媒体が3
色で構成されているばあいは、以下同じ)。
【0016】しかして前記3色で構成されている該カラ
ー画像形成用熱転写記録媒体のばあいの転写の組み合わ
せとしては、1次転写インク層、2次転写インク層およ
び3次転写インク層を順次転写するばあい、1次転写イ
ンク層を転写後に2次転写インク層を転写するばあい、
1次転写インク層を転写後に3次転写インク層を転写す
るばあい、2次転写インク層を転写後に3次転写インク
層を転写するばあいがある。そして、これらインクの2
種または3種が重ね合わされる領域ではそれらの減法混
色による色が発現される。またこれらインクが重ね合わ
されない領域ではそれらのインク自体の色が呈される。
【0017】また、イエローの熱溶融性インク層、マゼ
ンタの熱溶融性インク層、シアンの熱溶融性インク層お
よびブラックの熱溶融性インク層のうちの少なくとも2
種を、孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあ
り、孔の深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内にあ
り、孔の密度が5×105 〜1×107 個/mm2 の範
囲内にある表面多孔質受像体上に所定の順序で選択的に
熱転写して、(A2)前記イエロー、マゼンタ、シアン
およびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくとも2
種が重ね合わされた状態で存在する領域、または(B
2)前記領域(A2)と、前記イエロー、マゼンタ、シ
アンおよびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくと
も1種が重ね合わされない状態で存在する領域とからな
るカラー画像を形成するために使用するカラー画像形成
用熱転写記録媒体であって、イエロー、マゼンタ、シア
ンおよびブラックの熱溶融性インク層が単一の基材上に
所望の順序で並べて配置されており、該各色の熱溶融性
インク層の溶融粘度が20〜300cps/100℃の
範囲内にあって、各熱溶融性インク層がほぼ同一溶融温
度であり、所定の転写順位にしたがって、1次転写イン
ク層、2次転写インク層、3次転写インク層、4次転写
インク層と称するばあい、1次転写インク層、2次転写
インク層、3次転写インク層、4次転写インク層の順に
溶融粘度が高くされており、1次転写インク層と2次転
写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/100
℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3次転写インク
層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲
内にあり、3次転写インク層と4次転写インク層との溶
融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内にある
ことを特徴とするカラー画像形成用熱転写記録媒体(第
2発明)に関する。
【0018】ここで、前記第2発明に記載されている
「所定の転写順位」とは、熱転写装置において予め設定
されるカラー画像形成用熱転写記録媒体の各色の熱溶融
性インク層の転写順位のことをいう。そして、1番目に
転写するように設定されている色の熱溶融性インク層を
1次転写インク層と、2番目に転写するように設定され
ている色の熱溶融性インク層を2次転写インク層と、3
番目に転写するように設定されている色の熱溶融性イン
ク層を3次転写インク層と、4番目に転写するように設
定されている色の熱溶融性インク層を4次転写インク層
という。なお、形成するカラー画像の種類によっては、
1次、2次、3次、4次の転写インク層のうちの1種ま
たは2種は使用されないばあいがあるので、前記所定の
転写順位と実際の転写順位とは一致しないばあいがある
(カラー画像形成用熱転写記録媒体が4色で構成されて
いるばあいは、以下同じ)。
【0019】通常1次、2次、3次、4次転写インク層
はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックとする重ね転
写順位の設定が好ましいが、これに限られるものではな
い。そして、これらインクの2種、3種または4種が重
ね合わされる領域ではそれらの減法混色による色が発現
される。またこれらインクが重ね合わされない領域では
それらのインク自体の色が呈される。
【0020】前記インク層の設定のばあい、単独転写お
よび重ね転写の組合せとしては、1次転写インク層、2
次転写インク層、3次転写インク層および4次転写イン
ク層のそれぞれの単独転写、1次転写インク層を転写後
に2次転写インク層を重ね転写する2層の重ね転写、1
次転写インク層を転写後に3次転写インク層を重ね転写
する2層の重ね転写、2次転写インク層を転写後に3次
転写インク層を重ね転写する2層の重ね転写、および1
次転写インク層を転写後に2次転写インク層を重ね転写
しさらに3次転写インク層を重ね転写する3層の重ね転
写、前記単独転写(ただし4次転写インクその単独転写
を除く)および前記各2層の重ね転写および前記3層の
重ね転写の上に、さらに4次転写インク層を重ね転写す
る、2層、3層、4層の重ね転写がある。
【0021】さらに、本発明は、前記第1または第2発
明において、前記各色の熱溶融性インク層が、それらの
一定の順序の並びを1つの繰り返し単位として単一の基
材上に繰り返し並べて配置されていることを特徴とする
カラー画像形成用熱転写記録媒体(第3発明)に関す
る。
【0022】さらに、本発明は、イエローの熱溶融性イ
ンク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシアンの熱
溶融性インク層のうちの少なくとも2種を、孔の径が平
均値で0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さが平
均値で0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度が5
×105 〜1×107 個/mm2 の範囲内にある表面多
孔質受像体上に所定の順序で選択的に熱転写して、(A
1)前記イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性イ
ンクのうちの少なくとも2種が重ね合わされた状態で存
在する領域からなるカラー画像、または(B1)前記領
域(A1)と、前記イエロー、マゼンタおよびシアンの
熱溶融性インクのうちの少なくとも1種が重ね合わされ
ない状態で存在する領域とからなるカラー画像を形成す
るために使用するカラー画像形成用熱転写記録媒体であ
って、イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性イン
ク層がそれぞれ別の基材上に設けられ、該各色の熱溶融
性インク層の溶融粘度が20〜300cps/100℃
の範囲内にあって、各熱溶融性インク層がほぼ同一溶融
温度であり、所定の転写順位にしたがって、1次転写イ
ンク層、2次転写インク層、3次転写インク層と称する
ばあい、1次転写インク層、2次転写インク層、3次転
写インク層の順に溶融粘度が高くされており、1次転写
インク層と2次転写インク層との溶融粘度差が10〜6
0cps/100℃の範囲内にあり、2次転写インク層
と3次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps
/100℃の範囲内にあることを特徴とするカラー画像
形成用熱転写記録媒体(第4発明)に関する。
【0023】さらに、本発明は、イエローの熱溶融性イ
ンク層、マゼンタの熱溶融性インク層、シアンの熱溶融
性インク層およびブラックの熱溶融性インク層のうちの
少なくとも2種を、孔の径が平均値で0.1〜10μm
の範囲内にあり、孔の深さが平均値で0.5〜15μm
の範囲内にあり、孔の密度が5×105 〜1×107
/mm2 の範囲内にある表面多孔質受像体上に所定の順
序で選択的に熱転写して、(A2)前記イエロー、マゼ
ンタ、シアンおよびブラックの熱溶融性インクのうちの
少なくとも2種が重ね合わされた状態で存在する領域、
または(B2)前記領域(A2)と、前記イエロー、マ
ゼンタ、シアンおよびブラックの熱溶融性インクのうち
の少なくとも1種が重ね合わされない状態で存在する領
域とからなるカラー画像を形成するために使用するカラ
ー画像形成用熱転写記録媒体であって、イエロー、マゼ
ンタ、シアンおよびブラックの熱溶融性インク層がそれ
ぞれ別の基材上に設けられ、該各色の熱溶融性インク層
の溶融粘度が20〜300cps/100℃の範囲内に
あって、各熱溶融性インク層がほぼ同一溶融温度であ
り、所定の転写順位にしたがって、1次転写インク層、
2次転写インク層、3次転写インク層、4次転写インク
層と称するばあい、1次転写インク層、2次転写インク
層、3次転写インク層、4次転写インク層の順に溶融粘
度が高くされており、1次転写インク層と2次転写イン
ク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範
囲内にあり、2次転写インク層と3次転写インク層との
溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあ
り、3次転写インク層と4次転写インク層との溶融粘度
差が10〜60cps/100℃の範囲内にあることを
特徴とするカラー画像形成用熱転写記録媒体(第5発
明)に関する。
【0024】さらに、本発明は、前記第1、第2、第
3、第4または第5発明において、前記各色の熱溶融性
インク層の溶融温度が50〜100℃の範囲内にあり、
塗布量が0.5〜2.5g/m2 の範囲内にあることを
特徴とするカラー画像形成用熱転写記録媒体(第6発
明)に関する。
【0025】さらに、本発明は、イエローの熱溶融性イ
ンク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシアンの熱
溶融性インク層が単一の基材上に所望の順序で並べて配
置されているか、またはそれぞれ別の基材上に設けられ
ており、前記各色の熱溶融性インク層の溶融粘度が20
〜300cps/100℃の範囲内にあり、所定の転写
順位にしたがって、1次転写インク層、2次転写インク
層、3次転写インク層と称するばあい、1次転写インク
層、2次転写インク層、3次転写インク層の順に溶融粘
度が高くされており、1次転写インク層と2次転写イン
ク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範
囲内にあり、かつ2次転写インク層と3次転写インク層
との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内
にあるカラー画像形成用熱転写記録媒体を用い、孔の径
が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さ
が平均値で0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度
が5×105 〜1×107 個/mm2 の範囲内にある表
面多孔質受像体上に、前記1次転写インク層、2次転写
インク層および3次転写インク層のうちの少なくとも2
種を前記所望の転写順位で選択的に溶融転写し、前記1
次、2次および3次の転写インクのうちの少なくとも2
種が重ね合わされた状態で存在する領域からなるカラー
画像、または前記領域と、前記1次、2次および3次の
熱溶融性インクのうちの少なくとも1種が重ね合わされ
ない状態で存在する領域とからなるカラー画像を形成す
ることを特徴とするカラー画像形成方法(第7発明)に
関する。
【0026】さらに、本発明は、イエローの熱溶融性イ
ンク層、マゼンタの熱溶融性インク層、シアンの熱溶融
性インク層およびブラックの熱溶融性インク層が単一の
基材上に所望の順序で並べて配置されているか、または
それぞれ別の基材上に設けられており、前記各色の熱溶
融性インク層の溶融粘度が20〜300cps/100
℃の範囲内にあり、所定の転写順位にしたがって、1次
転写インク層、2次転写インク層、3次転写インク層、
4次転写インク層と称するばあい、1次転写インク層、
2次転写インク層、3次転写インク層、4次転写インク
層の順に溶融粘度が高くされており、1次転写インク層
と2次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps
/100℃の範囲内にあり、かつ2次転写インク層と3
次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/1
00℃の範囲内にあり、3次転写インク層と4次転写イ
ンク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の
範囲内にあるカラー100℃の範囲内にあり、かつ2次
転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度差が10
〜60cps/100℃の範囲内にあり、3次転写イン
ク層と4次転写インク層との溶融粘度差が10〜60c
ps/100℃の範囲内にあるカラー画像形成用熱転写
記録媒体を用い、孔の径が平均値で0.1〜10μmの
範囲内にあり、孔の深さが平均値で0.5〜15μmの
範囲内にあり、孔の密度が5×105 〜1×107 個/
mm2 の範囲内にある表面多孔質受像体上に、前記1次
転写インク層、2次転写インク層、3次転写インク層お
よび4次転写インク層のうちの少なくとも2種を前記所
定の転写順位で選択的に溶融転写し、前記1次、2次、
3次および4次の転写インクのうちの少なくとも2種が
重ね合わされた状態で存在する領域、または前記領域
と、前記1次、2次、3次および4次の転写インクのう
ちの少なくとも1種が重ね合わされない状態で存在する
領域とからなるカラー画像を形成することを特徴とする
カラー画像形成方法(第8発明)に関する。
【0027】
【作用および実施例】本発明によれば、イエロー、マゼ
ンタおよびシアンの熱溶融性インク層が単一の基材上に
所望の順序で並べて配置されているか、またはそれぞれ
別の基材上に設けられており、該各色のインク層の溶融
粘度が20〜300cps/100℃の範囲内にあっ
て、1次転写インク層、2次転写インク層、3次転写イ
ンク層の順に溶融粘度が高くされており、1次転写イン
ク層と2次転写インク層との溶融粘度差が10〜60c
ps/100℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3
次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/1
00℃の範囲内にあるカラー画像形成用熱転写記録媒体
を用い、イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性イ
ンクを、孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内に
あり、孔の深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内に
あり、孔の密度が5×105 〜1×107 個/mm2
範囲内にある表面多孔質受像体上に印字することによっ
て、重ね印字するばあいでも、該表面多孔質受像体の孔
へ熱溶融性インクを確実に侵入させることができるの
で、該表面多孔質受像体上に、色再現性のすぐれた高精
細なカラー画像を形成しうる。
【0028】本発明においては、各色の熱溶融性インク
層に前記のとおり溶融粘度差を設けたので、転写時の印
字エネルギーはそれぞれ同一とすることができる。
【0029】表面多孔質受像体の孔へは、同一の印字エ
ネルギーによれば溶融粘度の低い方が侵入しやすいもの
である。また、先に転写された熱溶融性インク上に、さ
らにほかの熱溶融性インクを同一の印字エネルギーによ
り重ね印字するばあいは、双方の熱溶融性インクが共に
溶融して前記表面多孔質受像体の孔の径、孔の深さおよ
び孔の密度に対して適切な溶融粘度(共に、前記微細孔
へ充分に侵入できる溶融粘度)をもつ必要がある。しか
し、先に転写された熱溶融性インクと、さらに転写され
る熱溶融性インクとのサーマルヘッドからの位置関係
(さらに転写される熱溶融性インクの方がサーマルヘッ
ドに近い)のために、先に転写された熱溶融性インクの
方にはより低いエネルギーしか供給されず、それぞれ同
一の溶融粘度であるばあいには、サーマルヘッドの印字
エネルギーにより、先に転写された熱溶融性インクの方
がさらに転写される熱溶融性インクより高粘度になる。
そのために、高粘度の先に転写された熱溶融性インクが
低粘度のさらに転写される熱溶融性インクの侵入を妨げ
るという問題点がある。
【0030】本発明によれば、1次転写インク層、2次
転写インク層、3次転写インク層、4次転写インク層
(4次転写インク層は設けられないばあいがある)の順
に溶融粘度を高くし、1次転写インク層と2次転写イン
ク層との溶融粘度差を10〜60cps/100℃の範
囲内に、2次転写インク層と3次転写インク層との溶融
粘度差を10〜60cps/100℃の範囲内に、3次
転写インク層と4次転写インク層との溶融粘度差(4次
転写インク層は設けられるばあい)を10〜60cps
/100℃の範囲内にすることにより前記の問題点を解
決しうる。
【0031】また、本発明によれば、イエロー、マゼン
タ、シアンおよびブラックの熱溶融性インク層が単一の
基材上に所望の順序で並べて配置され、該各色のインク
層の溶融粘度が20〜300cps/100℃の範囲内
にあって、1次転写インク層、2次転写インク層、3次
転写インク層、4次転写インク層の順に溶融粘度が高く
されており、1次転写インク層と2次転写インク層との
溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあ
り、2次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度
差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、3次
転写インク層と4次転写インク層との溶融粘度差が10
〜60cps/100℃の範囲内にあるカラー画像形成
用熱転写記録媒体を用い、イエロー、マゼンタ、シアン
およびブラックの熱溶融性インクを、孔の径が平均値で
0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値で
0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度が5×10
5〜1×107 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質受
像体上に印字することによって、重ね印字するばあいで
も、該表面多孔質受像体の細孔へ熱溶融性インクを確実
に侵入させることができるので、該表面多孔質受像体上
に、鮮明なブラック色を加えた色再現性のすぐれた高精
細なカラー画像を形成しうる。
【0032】さらに、本発明によれば、前記各色の熱溶
融性インク層が、それらの一定の順序の並びを1つの繰
り返し単位として単一の基材上に繰り返し並べて配置さ
れていることにより、単一のインクリボンで色再現性の
すぐれた高精細なカラー画像を連続印字しうる。
【0033】さらに、本発明によれば、前記各色の熱溶
融性インク層の溶融温度が50〜100℃の範囲内、好
ましくは50〜95℃の範囲内にあるカラー画像形成用
熱転写記録媒体を用いることによって、表面多孔質受像
体の細孔へ熱溶融性インクを確実に侵入させることがで
き、また、塗布量が0.5〜2.5g/m2 の範囲内に
あるカラー画像形成用熱転写記録媒体を用いることによ
って、プリンタの加熱ヘッドからの熱エネルギーが熱溶
融性インク層および表面多孔質受像体において面方向へ
拡散することを可及的に抑制し、加熱ヘッドの発熱素子
の面積に可及的に近い面積で熱溶融性インクを転写し、
該表面多孔質受像体上に、色再現性のすぐれた高精細な
カラー画像を形成しうる。
【0034】以下、本発明のカラー画像形成用熱転写記
録媒体を説明する。
【0035】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体
の一実施例を図1に示す。
【0036】図1は、本発明の好適なカラー画像形成用
熱転写記録媒体の実施例を示し、カラー画像形成用熱転
写記録媒体1は、基材2上にワックス類をビヒクルの主
体とする熱溶融性インク層3を設けたものである。熱溶
融性インク層3はイエロー、マゼンタ、シアンまたはブ
ラックの単色のインク層である。
【0037】図2に示すごとく、このカラー画像形成用
熱転写記録媒体1と表面多孔質受像体21を重ね合せ、
サーマルヘッドT(図2では1個の発熱素子のみを示し
ている)によりプラテンPに押しつけた状態で加熱する
と、サーマルヘッドTの作動された発熱素子に対応する
部位の細孔22に溶融した熱溶融性インク3bが侵入す
る。ここで、図3は、先に別の色の熱溶融性インク3a
が転写されたのちに、続いて溶融した熱溶融性インク3
bが転写され、細孔22に侵入した態様を示している。
熱溶融性インク3aの溶融粘度が熱溶融性インク3bの
溶融粘度より低いために、熱溶融性インク3aが適切な
粘度に再溶融し、さらに細孔22の奥へ侵入する。
【0038】しかして本発明によるときは、イエロー、
マゼンタ、シアンの減法混色によりカラー画像を形成す
る際に、細孔内で所定量のインクを重ね合せることがで
き、色再現性のよい高精細なカラー画像をうることがで
きる。
【0039】つぎに本発明のカラー画像形成用熱転写記
録媒体の構成を詳細に説明する。
【0040】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体
においては、基材と熱溶融性インク層とからなる。ま
た、基材と熱溶融性インク層との間にワックス類に対す
る接着性の良好な樹脂からなる非転写性のアンダーコー
ト層を介在させてもよい。
【0041】本発明における熱溶融性インク層として
は、着色剤と熱溶融性ビヒクルとからなり、該熱溶融性
ビヒクルがワックス類を主体とし、必要により熱溶融性
樹脂を配合してなる、溶融粘度が20〜300cps/
100℃の範囲内にある低溶融粘度のものを用いうる。
【0042】前記ワックス類としては、たとえば木ロ
ウ、ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデ
リラワックス、モンタンワックス、セレシンワックスな
どの天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックスなどの石油系ワックス;酸化ワック
ス、エステルワックス、低分子量ポリエチレン、α−オ
レフィン−無水マレイン酸共重合ワックス、ウレタン化
ワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの合成
ワックス;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸;ステアリル
アルコール、ドコサノールなどの高級脂肪族アルコー
ル;高級脂肪族モノグリセリド、ショ糖の脂肪酸エステ
ル、ソルビタンの脂肪酸エステルなどのエステル類;オ
レイルアミドなどのアミド類およびビスアミド類などの
1種もしくは2種以上の混合物が使用できる。
【0043】前記熱溶融性樹脂としては、たとえばエチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酪酸ビニル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体(ア
ルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、
ノニル、ドデシル、ヘキサデシルなど炭素数1〜16個
程度のものがあげられる)、エチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、エチレン−アクリルアミド共重合体、エチ
レン−N−メチロールアクリルアミド共重合体、エチレ
ン−スチレン共重合体などのエチレン系共重合体;ポリ
ラウリルメタクリレート、ポリヘキシルアクリレートな
どのポリ(メタ)アクリル酸エステル類;ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体などの塩化ビニル系(共)重合
体;その他ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、セルロ
ース系樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、石油樹
脂、ロジン類、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂
などの1種もしくは2種以上の混合物が使用できる。
【0044】前記各色インク層に用いるイエロー、マゼ
ンタおよびシアンの着色剤としては透明性の着色剤が好
ましく用いられる。
【0045】イエローの透明性着色剤としては、たとえ
ばナフトールエローS、ハンザエロー5G、ハンザエロ
ー3G、ハンザエローG、ハンザエローGR、ハンザエ
ローA、ハンザエローRN、ハンザエローR、ベンジジ
ンエロー、ベンジジンエローG、ベンジジンエローG
R、パーマネントエローNCG、キノリンエローレーキ
などの有機顔料やオーラミンなどの染料の1種または2
種以上が用いられる。
【0046】マゼンタの透明性着色剤としては、たとえ
ばパーマネントレッド4R、ブリリアントファストスカ
ーレット、ブリリアントカーミンBS、パーマネントカ
ーミンFB、リソールレッド、パーマネントレッドF5
R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレッ
ト3B、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、ア
リザリンレーキなどの有機顔料やローダミンなどの染料
の1種または2種以上が用いられる。
【0047】シアンの透明性着色剤としては、たとえば
ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシニアニンブル
ー、フタロシニアニンブルー、フアストスカイブルーな
どの有機顔料やビクトリアブルーなどの染料の1種また
は2種以上が用いられる。
【0048】ここで、前記透明性顔料とは、透明なビヒ
クル中に分散させたとき、透明なインクを与える顔料を
いう。
【0049】ブラックの熱溶融性インク層が設けられる
ばあいに用いられるブラックの着色剤としては、たとえ
ばカーボンブラック、ニグロシンベースなどがあげられ
る。
【0050】熱溶融性インク層中の前記着色剤の含有率
は、5〜60重量%程度の範囲内、なかんずく10〜2
5重量%程度の範囲内にあることが好ましく、前記範囲
以下であると、着色力不足となる傾向があり、一方前記
範囲以上であると、インク粘度が著しく高くなるため塗
布工程において作業性が悪くなり、また転写性がわるく
なる傾向がある。
【0051】熱溶融性インク層には、必要に応じて分散
剤、帯電防止剤などを配合してもよい。
【0052】分散剤としては、たとえばゼネカ(株)製
ソルスパース17000などが、帯電防止剤としては、
たとえば日本油脂(株)製エレガンなどがあげられる。
【0053】本発明においては、各色の熱溶融性インク
層の溶融温度は50〜100℃の範囲内、なかんずく6
0〜80℃の範囲内にあり、前記範囲より低いと熱転写
記録媒体の保存性が劣る傾向があり、一方前記範囲より
高いと転写感度が低下する傾向がある。
【0054】また、本発明において、1次転写インク層
と2次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps
/100℃の範囲内、好ましくは10〜30cps/1
00℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3次転写イ
ンク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の
範囲内、好ましくは10〜30cps/100℃の範囲
内にある。さらに、4次転写インク層が設けられるばあ
いは、3次転写インク層と4次転写インク層との溶融粘
度差が10〜60cps/100℃の範囲内、好ましく
は10〜30cps/100℃の範囲内にある。前記の
それぞれの溶融粘度差が前記範囲より小さいと、重ね印
字するばあい、表面多孔質受像体の細孔へ先に転写され
た熱溶融性インクとともに重ね印字された熱溶融性イン
クを確実に侵入させることができず、一方前記範囲以上
であると、先に転写された熱溶融性インクが重ね転写の
際の印字エネルギーにより再溶融されるときに、低粘度
になり過ぎるばあいがあり、そのようなばあいには該熱
溶融性インクが表面多孔質受像体からカラー画像形成用
熱転写記録媒体に逆転写し、所望の色が再現できない傾
向がある。
【0055】また、発熱素子に対応する面積内の細孔に
所定量の溶融インクを確実に侵入させるために、各色の
インク層の溶融粘度を20〜300cps/100℃の
範囲内、なかんずく30〜200cps/100℃の範
囲内とすることが好ましい。インクの溶融粘度が前記範
囲より高いと表面多孔質受像体の細孔に所定量のインク
を侵入させることが困難となる傾向があり、一方インク
の溶融粘度が前記範囲より低いと溶融インクが広がり、
画素がつながり解像度がわるくなる傾向にある。
【0056】各色のインク層の塗布量(固形分塗布量、
以下同じ)は0.5〜2.5g/m2 の範囲内、なかん
ずく1.0〜2.0g/m2 の範囲内とすることが好ま
しく、インク層の塗布量が前記範囲より多いと、プリン
タの加熱ヘッドからの印字エネルギーが熱溶融性インク
層および表面多孔質受像体において面方向へ拡散し、加
熱ヘッドの発熱素子の面積に可及的に近い面積で熱溶融
性インクを転写することができない傾向があり、一方前
記範囲より低いと、所望の色が再現できないばあいがあ
る。
【0057】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体
は、前記イエローの熱溶融性インク層、マゼンタの熱溶
融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層、または
さらにブラックの熱溶融性インク層を基材上に設けたも
のであり、各色の熱溶融性インク層はそれぞれ別の基材
上に設けてもよく(図1参照)、あるいはこれらの熱溶
融性インク層を単一の基材上に並べて設けてもよい。
【0058】図4は各色の熱溶融性インク層を単一の基
材上に並べて設けたカラー画像形成用熱転写記録媒体の
一例を示す概略部分断面図であり、図5はその部分平面
図である。図4、5において、基材2上に一定の大きさ
のイエローの熱溶融性インク層3Y、マゼンタの熱溶融
性インク層3Mおよびシアンの熱溶融性インク層3Cが
それらの一定順序の並びを1つの繰返し単位Uとして繰
り返して並べて配置されている。繰り返し単位Uにおけ
る3色の熱溶融性インク層の並べ方の順序は各色の重ね
順序などを考慮して適宜決められる。
【0059】図6は、前記繰り返し単位Uにブラックの
熱溶融性インク層3BKが加えられて構成されるばあい
のカラー画像形成用熱転写記録媒体の一例を示す概略部
分断面図であり、図7は、その部分平面図である。
【0060】また、基材上に一定の幅のイエローの熱溶
融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層およびシア
ンの熱溶融性インク層が、基材の長さ方向に沿ったスト
ライプ状に設けられているカラー画像形成用熱転写記録
媒体であってもよい。ストライプ状に設けられる3色の
熱溶融性インク層の配列順序は適宜決められる。また、
ブラックの熱溶融性インク層が同一の基材上に、ストラ
イプ状に、さらに設けられてもよい。
【0061】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体
における基材としては、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアリ
レートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィ
ルム、その他この種のインクリボンの基材用フィルムと
して一般に使用されている各種のプラスチックフィルム
が使用できる。またコンデンサーペーパーのような高密
度の薄い紙を使用してもよい。基材の背面(サーマルヘ
ッドに摺接する側の面)にシリコーン樹脂、フッ素樹
脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによって変
性された、たとえばシリコーン変性ウレタン樹脂、シリ
コーン変性アクリル樹脂など各種の耐熱性樹脂、あるい
はこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合したものなどからな
る、従来から知られているスティック防止層を設けても
よい。基材の厚さは通常1〜10μm程度であり、熱拡
散を小さくして解像度を高めうる点からは1〜4.5μ
mの範囲内のものが好ましい。
【0062】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体
を用いてカラー画像を形成するには、たとえば3色のカ
ラー画像形成用熱転写記録媒体のばあい、熱転写プリン
ターでカラー画像の分解色信号、すなわちイエロー信
号、マゼンタ信号、シアン信号にしたがって、イエロー
の熱溶融性インク層、マゼンタの熱溶融性インク層、シ
アンの熱溶融性インク層をそれぞれ順次選択的に熱溶融
転写して表面多孔質受像体の細孔に各色の熱溶融性イン
クを侵入せしめる。イエローの熱溶融性インク層、マゼ
ンタの熱溶融性インク層、シアンの熱溶融性インク層の
転写順序は任意に選択できる。通常のカラー画像のばあ
いは3色の色信号にしたがって3色の熱溶融性インク層
がすべて選択転写されてイエロー、マゼンタ、シアンの
3色の分解画像が形成されるが、2色の色信号しかない
ばあいは対応する2色のインク層が選択転写されてイエ
ロー、マゼンタ、シアンのうちの2色の分解画像が形成
される。
【0063】かくして、(1)2色または3色のインク
の重ね合せによる減法混色により色が発現される領域か
らなるカラー画像(図10参照、図10は2色の重ね印
字のばあいを例示している。)、または(2)2色また
は3色のインクの重ね合せによる減法混色により色が発
現される領域と、イエロー、マゼンタ、シアンのうちの
少なくとも1種からなる単色の領域(インクの重ね合せ
のない領域)との組み合せからなるカラー画像がえられ
る。ここで、イエローインクとマゼンタインクが細孔内
に存在している部分ではレッド色が、イエローインクと
シアンインクが細孔内に存在している部分ではグリーン
色が、マゼンタインクとシアンインクが細孔内に存在し
ている部分ではブルー色が、イエローインクとマゼンタ
インクとシアンインクが細孔内に存在している部分では
ブラック色が呈せられる。細孔内にイエローインク、マ
ゼンタインクまたはシアンインクのみが存在する部分で
は、それぞれイエロー色、マゼンタ色またはシアン色が
呈せられる。
【0064】前記では、3色のカラー画像形成用熱転写
記録媒体のばあいにおいてブラック色をイエローインク
とマゼンタインクとシアンインクの重ね合せでえている
例を記載したが、3色のインクを使用せずにブラックイ
ンクのみでブラック色をうることも好ましく、このばあ
いさらに鮮明なブラック色をうることができる。なお、
ブラックのインクを他の色のインクと重ね合せるばあい
は、通常1番上にブラックインクを重ね、ブラック色を
呈するようにする。
【0065】各色について階調色をうるには、各色のイ
ンクの転写量をコントロールして、各色のインクの細孔
内への侵入量を調節すればよい。
【0066】本発明に用いられる表面多孔質受像体とし
ては、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム
などの基材フィルムに、相互に混和性の低い2種以上の
樹脂(たとえば塩化ビニルのホモポリマーまたはコポリ
マーとアクリロニトリルのホモポリマーまたはコポリマ
ーとの組合せ)を溶剤に溶解して塗布したのち、前記溶
剤に溶解するが前記樹脂は溶解しない液中に通して凝固
させ、ついで乾燥してえられる表面多孔質プラスチック
シートの表面多孔層上に該表面多孔層と混和性のない平
滑な面材を接触させて圧熱処理することによりえられる
ものである。
【0067】本発明に用いうる表面多孔質受像体の孔に
ついては、孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲
内、なかんずく0.5〜5μmの範囲内にあり、孔の深
さが平均値で1.5〜15μmの範囲内、なかんずく2
〜10μmの範囲内にあり、孔の密度が5×105 〜1
×107 個/mm2 の範囲内、なかんずく8×105
8×106 個/mm2 の範囲内にあるものが好ましい。
【0068】孔の径が前記範囲より小さいと、インクが
侵入し難くなる傾向があり、一方前記範囲より大きい
と、印像の解像度が低下する傾向がある。また、孔の深
さが前記範囲より浅いと、所望の量のインクを浸透させ
ることができない傾向があり、一方前記範囲より深い
と、表面多孔質受像体としての強度を保ち難くなる傾向
がある。さらに、孔の密度が前記範囲より低いと、印像
の解像度が低下し、一方前記範囲より高いと、孔の占め
る面積が表面多孔質受像体表面に対して約75%以上と
なるために表面多孔質受像体としての強度を保ち難くな
る傾向がある。
【0069】前記した本発明のカラー画像形成用熱転写
記録媒体を用いて、前記表面多孔質受像体にカラー熱転
写する方法により、通常のプリンタを用いて色再現性の
すぐれた高精細なカラー画像を形成しうる。
【0070】つぎに、主として本発明におけるカラー画
像形成用熱転写記録媒体のインク層の粘度および粘度差
に関して、実施例および比較例をあげて説明する。
【0071】実施例1、2 裏面にステイック防止層を設けた、厚さ3.5μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの表面に、表1に示
す処方の各色の塗工液をホットメルトコーティングによ
り塗布し、乾燥して塗布量2.0g/m2 の各色のイン
ク層を図4および図5に示されるように配置してカラー
画像形成用熱転写記録媒体を形成した。なお、インク層
の溶融温度は各色ともに73℃であった。
【0072】
【表1】
【0073】えられたカラー画像形成用熱転写記録媒体
について、以下の方法により重ね転写による印字の評価
を行った。なお、各色の印字エネルギーは同じ(以下に
示す)とした。結果を表3に示す。
【0074】
【表2】
【0075】<重ね転写による印字方法> 熱転写プリンター:日本ビクター(株)製トゥループリ
ント (TRUEPRINT)2200 サーマルヘッド :300ドット/インチ 印字エネルギー :0.074mJ/dot 印字スピード :8.3mm/sec 表面多孔質受像体:日清紡績(株)製SPU−145X
EW、細孔の平均孔径1.0μm、平均深さ8.0μ
m、細孔の密度8.0×105 個/mm2 <重ね転写による印字評価基準> ○:高精細画像として良好 △:高精細画像としてやや良好 ×:高精細画像として不良 比較例1〜3 各色のインク層として表2に示す処方の塗工液をホット
メルトコーティングにより塗布し、乾燥して塗布量2.
0g/m2 の各色のインク層をえ、実施例1と同じ方法
でカラー熱転写記録媒体を形成し、同じ方法および条件
で同じ表面多孔質受像体に重ね転写により印字して評価
を行った。なお、インク層の溶融温度は各色ともに73
℃であった。結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】つぎに、主として本発明に用いうる表面多
孔質受像体に関して、実施例および比較例をあげて説明
する(実施例は前記実施例1および2と同じである)。
【0078】比較例4〜7 表4に記載の表面多孔質受像体を用いたほかは、実施例
1と同じカラー画像形成用熱転写記録媒体を用いて、実
施例1と同じ方法により、該表面多孔質受像体に重ね転
写し、印字の評価を行なった。結果を表5に示す。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】比較例1〜7は高精細画像としては実用域
外であった。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、イエロー、マゼンタお
よびシアンの熱溶融性インク層が単一の基材上に所望の
順序で並べて配置され、該各色のインク層の溶融粘度が
20〜300cps/100℃の範囲内にあって、1次
転写インク層、2次転写インク層、3次転写インク層の
順に溶融粘度が高くされており、1次転写インク層と2
次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/1
00℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3次転写イ
ンク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の
範囲内にあるカラー画像形成用熱転写記録媒体を用い、
イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インクを、
孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあり、孔
の深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内にあり、孔
の密度が5×105 〜1×107 個/mm2 の範囲内に
ある表面多孔質受像体上に印字することによって、重ね
印字するばあいでも、該表面多孔質受像体の孔へ熱溶融
性インクを確実に侵入させることができるので、該表面
多孔質受像体上に、色再現性のすぐれた高精細なカラー
画像を形成しうる。
【0083】また、本発明によれば、イエロー、マゼン
タ、シアンおよびブラックの熱溶融性インク層が単一の
基材上に所望の順序で並べて配置され、該各色のインク
層の溶融粘度が20〜300cps/100℃の範囲内
にあって、1次転写インク層、2次転写インク層、3次
転写インク層、4次転写インク層の順に溶融粘度が高く
されており、1次転写インク層と2次転写インク層との
溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあ
り、2次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度
差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、3次
転写インク層と4次転写インク層との溶融粘度差が10
〜60cps/100℃の範囲内にあるカラー画像形成
用熱転写記録媒体を用い、イエロー、マゼンタ、シアン
およびブラックの熱溶融性インクを、孔の径が平均値で
0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値で
0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度が5×10
5〜1×107 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質受
像体上に印字することによって、重ね印字するばあいで
も、該表面多孔質受像体の孔へ熱溶融性インクを確実に
侵入させることができるので、該表面多孔質受像体上
に、鮮明なブラック色を加えた色再現性のすぐれた高精
細なカラー画像を形成しうる。
【0084】さらに、本発明によれば、前記各色の熱溶
融性インク層が、それらの一定の順序の並びを1つの繰
り返し単位として単一の基材上に繰り返し並べて配置さ
れていることにより、単一のインクリボンで色再現性の
すぐれた高精細なカラー画像を連続印字しうる。
【0085】さらに、本発明によれば、前記各色の熱溶
融性インク層の溶融温度が50〜100℃の範囲内にあ
るカラー画像形成用熱転写記録媒体を用いることによっ
て、表面多孔質受像体の細孔へ熱溶融性インクを確実に
侵入させることができ、また、塗布量が0.5〜2.5
g/m2 の範囲内にあるカラー画像形成用熱転写記録媒
体を用いることによって、プリンタの加熱ヘッドからの
熱エネルギーが熱溶融性インク層および表面多孔質受像
体において面方向へ拡散することを可及的に抑制し、加
熱ヘッドの発熱素子の面積に可及的に近い面積で熱溶融
性インクを転写し、該表面多孔質受像体上に、色再現性
のすぐれた高精細なカラー画像を形成しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体の一
実施例を示す概略部分断面図である。
【図2】本発明のカラー画像形成用熱転写記録媒体を使
用するカラー画像形成方法を示す概略断面図である。
【図3】前記カラー画像形成方法により画像が形成され
ている表面多孔質受像体を示す概略部分断面図である。
【図4】本発明の他の実施例における3色の熱溶融性イ
ンク層を1つの繰り返し単位として並べられているカラ
ー画像形成用熱転写記録媒体を示す概略部分断面図であ
る。
【図5】図4に示される実施例の部分平面図である。
【図6】本発明の他の実施例における4色の熱溶融性イ
ンク層を1つの繰り返し単位として並べられているカラ
ー画像形成用熱転写記録媒体を示す概略部分断面図であ
る。
【図7】図6に示される実施例の部分平面図である。
【図8】従来例の熱転写記録媒体を使用する画像形成方
法を示す概略断面図である。
【図9】画像が形成された表面多孔質受像体を示す概略
部分断面図である。
【図10】イエローインクとマゼンタインクを重ね合わ
せたカラー画像が形成されている表面多孔質受像体を示
す概略部分断面図である。
【図11】従来例における望ましくないカラー画像形成
方法を説明するための概略断面図である。
【図12】従来例における望ましくない重ね合わせ画像
を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1 カラー画像形成用熱転写記録媒体 2 基材 3 熱溶融性インク層 3Y イエローの熱溶融性インク層 3M マゼンタの熱溶融性インク層 3C シアンの熱溶融性インク層 3BK ブラックの熱溶融性インク層 11 熱転写記録媒体 13 熱溶融性インク層 21 表面多孔質受像体 22 細孔 T サーマルヘッド P プラテン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7416−2H B41M 5/26 H

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層の
    うちの少なくとも2種を、孔の径が平均値で0.1〜1
    0μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値で0.5〜1
    5μmの範囲内にあり、孔の密度が5×105 〜1×1
    7 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質受像体上に所
    定の順序で選択的に熱転写して、(A1)前記イエロ
    ー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インクのうちの少
    なくとも2種が重ね合わされた状態で存在する領域から
    なるカラー画像、または(B1)前記領域(A1)と、
    前記イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インク
    のうちの少なくとも1種が重ね合わされない状態で存在
    する領域とからなるカラー画像を形成するために使用す
    るカラー画像形成用熱転写記録媒体であって、イエロ
    ー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インク層が単一の
    基材上に所望の順序で並べて配置されており、前記各色
    の熱溶融性インク層の溶融粘度が20〜300cps/
    100℃の範囲内にあって、所定の転写順位にしたがっ
    て、1次転写インク層、2次転写インク層、3次転写イ
    ンク層と称するばあい、1次転写インク層、2次転写イ
    ンク層、3次転写インク層の順に溶融粘度が高くされて
    おり、1次転写インク層と2次転写インク層との溶融粘
    度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、2
    次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度差が1
    0〜60cps/100℃の範囲内にあることを特徴と
    するカラー画像形成用熱転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層、シアンの熱溶融性インク層および
    ブラックの熱溶融性インク層のうちの少なくとも2種
    を、孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあ
    り、孔の深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内にあ
    り、孔の密度が5×105 〜1×107 個/mm2 の範
    囲内にある表面多孔質受像体上に所定の順序で選択的に
    熱転写して、(A2)前記イエロー、マゼンタ、シアン
    およびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくとも2
    種が重ね合わされた状態で存在する領域、または(B
    2)前記領域(A2)と、前記イエロー、マゼンタ、シ
    アンおよびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくと
    も1種が重ね合わされない状態で存在する領域とからな
    るカラー画像を形成するために使用するカラー画像形成
    用熱転写記録媒体であって、イエロー、マゼンタ、シア
    ンおよびブラックの熱溶融性インク層が単一の基材上に
    所望の順序で並べて配置されており、該各色の熱溶融性
    インク層の溶融粘度が20〜300cps/100℃の
    範囲内にあって、所定の転写順位にしたがって、1次転
    写インク層、2次転写インク層、3次転写インク層、4
    次転写インク層と称するばあい、1次転写インク層、2
    次転写インク層、3次転写インク層、4次転写インク層
    の順に溶融粘度が高くされており、1次転写インク層と
    2次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/
    100℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3次転写
    インク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃
    の範囲内にあり、3次転写インク層と4次転写インク層
    との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内
    にあることを特徴とするカラー画像形成用熱転写記録媒
    体。
  3. 【請求項3】 前記各色の熱溶融性インク層が、それら
    の一定の順序の並びを1つの繰り返し単位として単一の
    基材上に繰り返し並べて配置されていることを特徴とす
    る請求項1または2記載のカラー画像形成用熱転写記録
    媒体。
  4. 【請求項4】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層の
    うちの少なくとも2種を、孔の径が平均値で0.1〜1
    0μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値で0.5〜1
    5μmの範囲内にあり、孔の密度が5×105 〜1×1
    7 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質受像体上に所
    定の順序で選択的に熱転写して、(A1)前記イエロ
    ー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インクのうちの少
    なくとも2種が重ね合わされた状態で存在する領域から
    なるカラー画像、または(B1)前記領域(A1)と、
    前記イエロー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インク
    のうちの少なくとも1種が重ね合わされない状態で存在
    する領域とからなるカラー画像を形成するために使用す
    るカラー画像形成用熱転写記録媒体であって、イエロ
    ー、マゼンタおよびシアンの熱溶融性インク層がそれぞ
    れ別の基材上に設けられ、該各色の熱溶融性インク層の
    溶融粘度が20〜300cps/100℃の範囲内にあ
    って、所定の転写順位にしたがって、1次転写インク
    層、2次転写インク層、3次転写インク層と称するばあ
    い、1次転写インク層、2次転写インク層、3次転写イ
    ンク層の順に溶融粘度が高くされており、1次転写イン
    ク層と2次転写インク層との溶融粘度差が10〜60c
    ps/100℃の範囲内にあり、2次転写インク層と3
    次転写インク層との溶融粘度差が10〜60cps/1
    00℃の範囲内にあることを特徴とするカラー画像形成
    用熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層、シアンの熱溶融性インク層および
    ブラックの熱溶融性インク層のうちの少なくとも2種
    を、孔の径が平均値で0.1〜10μmの範囲内にあ
    り、孔の深さが平均値で0.5〜15μmの範囲内にあ
    り、孔の密度が5×105 〜1×107 個/mm2 の範
    囲内にある表面多孔質受像体上に所定の順序で選択的に
    熱転写して、(A2)前記イエロー、マゼンタ、シアン
    およびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくとも2
    種が重ね合わされた状態で存在する領域、または(B
    2)前記領域(A2)と、前記イエロー、マゼンタ、シ
    アンおよびブラックの熱溶融性インクのうちの少なくと
    も1種が重ね合わされない状態で存在する領域とからな
    るカラー画像を形成するために使用するカラー画像形成
    用熱転写記録媒体であって、イエロー、マゼンタ、シア
    ンおよびブラックの熱溶融性インク層がそれぞれ別の基
    材上に設けられ、該各色の熱溶融性インク層の溶融粘度
    が20〜300cps/100℃の範囲内にあって、所
    定の転写順位にしたがって、1次転写インク層、2次転
    写インク層、3次転写インク層、4次転写インク層と称
    するばあい、1次転写インク層、2次転写インク層、3
    次転写インク層、4次転写インク層の順に溶融粘度が高
    くされており、1次転写インク層と2次転写インク層と
    の溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内に
    あり、2次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘
    度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、3
    次転写インク層と4次転写インク層との溶融粘度差が1
    0〜60cps/100℃の範囲内にあることを特徴と
    するカラー画像形成用熱転写記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記各色の熱溶融性インク層の溶融温度
    が50〜100℃の範囲内にあり、塗布量が0.5〜
    2.5g/m2 の範囲内にあることを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載のカラー画像形成用熱転写
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層およびシアンの熱溶融性インク層が
    単一の基材上に所望の順序で並べて配置されているか、
    またはそれぞれ別の基材上に設けられており、前記各色
    の熱溶融性インク層の溶融粘度が20〜300cps/
    100℃の範囲内にあり、所定の転写順位にしたがっ
    て、1次転写インク層、2次転写インク層、3次転写イ
    ンク層と称するばあい、1次転写インク層、2次転写イ
    ンク層、3次転写インク層の順に溶融粘度が高くされて
    おり、1次転写インク層と2次転写インク層との溶融粘
    度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあり、か
    つ2次転写インク層と3次転写インク層との溶融粘度差
    が10〜60cps/100℃の範囲内にあるカラー画
    像形成用熱転写記録媒体を用い、孔の径が平均値で0.
    1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値で0.
    5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度が5×105
    1×107 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質受像体
    上に、前記1次転写インク層、2次転写インク層および
    3次転写インク層のうちの少なくとも2種を前記所望の
    転写順位で選択的に溶融転写し、前記1次、2次および
    3次の転写インクのうちの少なくとも2種が重ね合わさ
    れた状態で存在する領域からなるカラー画像、または前
    記領域と、前記1次、2次および3次の熱溶融性インク
    のうちの少なくとも1種が重ね合わされない状態で存在
    する領域とからなるカラー画像を形成することを特徴と
    するカラー画像形成方法。
  8. 【請求項8】 イエローの熱溶融性インク層、マゼンタ
    の熱溶融性インク層、シアンの熱溶融性インク層および
    ブラックの熱溶融性インク層が単一の基材上に所望の順
    序で並べて配置されているか、またはそれぞれ別の基材
    上に設けられており、前記各色の熱溶融性インク層の溶
    融粘度が20〜300cps/100℃の範囲内にあ
    り、所定の転写順位にしたがって、1次転写インク層、
    2次転写インク層、3次転写インク層、4次転写インク
    層と称するばあい、1次転写インク層、2次転写インク
    層、3次転写インク層、4次転写インク層の順に溶融粘
    度が高くされており、1次転写インク層と2次転写イン
    ク層との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範
    囲内にあり、かつ2次転写インク層と3次転写インク層
    との溶融粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内
    にあり、3次転写インク層と4次転写インク層との溶融
    粘度差が10〜60cps/100℃の範囲内にあるカ
    ラー画像形成用熱転写記録媒体を用い、孔の径が平均値
    で0.1〜10μmの範囲内にあり、孔の深さが平均値
    で0.5〜15μmの範囲内にあり、孔の密度が5×1
    5 〜1×107 個/mm2 の範囲内にある表面多孔質
    受像体上に、前記1次転写インク層、2次転写インク
    層、3次転写インク層および4次転写インク層のうちの
    少なくとも2種を前記所定の転写順位で選択的に溶融転
    写し、前記1次、2次、3次および4次の転写インクの
    うちの少なくとも2種が重ね合わされた状態で存在する
    領域、または前記領域と、前記1次、2次、3次および
    4次の転写インクのうちの少なくとも1種が重ね合わさ
    れない状態で存在する領域とからなるカラー画像を形成
    することを特徴とするカラー画像形成方法。
JP6306331A 1994-12-09 1994-12-09 カラー画像形成用熱転写記録媒体およびカラー画像形成方法 Pending JPH08156428A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115195317A (zh) * 2021-04-12 2022-10-18 浙江兆奕光电有限公司 一种双层uv转印工艺
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