JPH08156003A - シリコーンフォームの製造方法 - Google Patents

シリコーンフォームの製造方法

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JPH08156003A
JPH08156003A JP6329311A JP32931194A JPH08156003A JP H08156003 A JPH08156003 A JP H08156003A JP 6329311 A JP6329311 A JP 6329311A JP 32931194 A JP32931194 A JP 32931194A JP H08156003 A JPH08156003 A JP H08156003A
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JP
Japan
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liquid silicone
silicone composition
group
foam
silicone foam
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JP6329311A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Tomaru
一彦 都丸
Atsushi Yaginuma
篤 柳沼
Tsutomu Yoneyama
勉 米山
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異形体の表面や大面積の平面に、狭いスペー
スでも効率良くしかも安全に、機械的強度に優れたシリ
コーンフォームを形成することのできる方法を提出す
る。 【構成】 少なくとも2混合成分からなる脱水素反応を
伴って発泡する液状シリコーン組成物を、冷却した混合
室に導入し回転子を備えた強制攪拌混合機により均一に
攪拌混合した後、スプレー装置より圧搾気体とともに吐
出させ、発泡硬化させることを特徴とするシリコーンフ
ォームの製造方法、及び、前記スプレー装置を、必要に
応じ、ロボット機構を用いて操作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンフォームの製
造方法に関し、特に、スプレー装置を用いたシリコーン
フォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来スプレー方式によるフォームの製造方
法としては、ポリウレタンフォームの製造方法が公知で
あるが、軟質のポリウレタンフォームの場合には、ポリ
ウレタン組成物のゲル化時間が極めて短いために、スプ
レー装置の内部で発泡するという不具合があった。
【0003】一方、シリコーンフォームは、耐熱性、耐
寒性、断熱性、防音性、耐薬品性などの優れた性質を有
するために、従来から、自動車、建築、電気電子機器な
どの用途に使用されていた。しかしながら、その製造方
法は、熱加硫タイプのシリコーンゴムコンパウンドに発
泡剤を添加して金型内で発泡硬化させたり、液状シリコ
ーン組成物を、ドクターブレードやナイフコーターを用
いてシート状に成型する方法が一般的であり、大面積の
平面や異形体の表面にシリコーンフォームを形成させる
ことは困難であった。
【0004】また、異形体の表面にシリコーンフォーム
を形成する方法は、特開平4−354565号公報に提
案されている。この方法では、使用する液状シリコーン
組成物の各混合成分を衝突混合により混合するため、使
用できる液状シリコーン組成物の各混合成分は、その粘
度が高いものは使用できず、25℃において20,00
0cP以下であることが必要であるので、配合できる補
強性充填剤の量の制約が大きく、得られるシリコーンフ
ォームの機械的強度が不足するという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、機械的強度に優れたシリコーンフォームを、異形体
の表面や大面積の平面に効率良く形成させる方法につい
て鋭意検討した結果、脱水素反応を伴って発泡する液状
シリコーン組成物を、一定の方法で混合しスプレー塗布
した場合には、極めて良好な結果を得ることができるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0006】従って、本発明の第1の目的は、異形体の
表面や大面積の平面に、機械的強度に優れたシリコーン
フォームを効率良く形成することのできる方法を提供す
ることにある。本発明の第2の目的は、狭いスペースで
も、効率良くしかも安全に、機械的強度に優れたシリコ
ーンフォームを形成することのできる方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、少なくとも2混合成分からなる脱水素反応を伴って
発泡する液状シリコーン組成物を冷却した混合室に導入
し、回転子を備えた強制攪拌混合機により均一に攪拌混
合した後、スプレー装置から圧搾気体と共に吐出させ、
発泡硬化させることを特徴とするシリコーンフォームの
製造方法、及び、前記スプレー装置を、必要に応じ、ロ
ボット機構を用いて操作することによって達成された。
【0008】本発明で使用される好ましい液状シリコー
ン組成物の第1の例は、下記(イ)〜(ニ)の成分から
なる混合物である。 (イ)一分子にけい素原子に結合したアルケニル基を少
なくとも2個以上含有するオルガノポリシロキサン (ロ)分子中にシラノール基を有するオルガノポリシリ
キサン (ハ)白金または白金系化合物 (ニ)一般式 R6 a H b SiO (4-(a+b))/2 で表される、
けい素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する
ポリオルガノハイドロジェンシロキサン(式中R6は脂肪
族不飽和炭化水素基を除く異種または同種の置換または
非置換の1価の炭化水素基、aは0〜2から選ばれる正
数、bは1〜3から選ばれる正数、a+bは1〜3の何
れかの数)。
【0009】(イ)成分の具体例としては、下記化1に
示したものが挙げられる。
【化1】
【0010】式中のR1はメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等のような、炭素数が1〜6のアルキル
基;フェニル基、トリル基のようなアリール基;または
これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または
全部を、ハロゲン原子、シアノ基等で置換した、クロロ
メチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等
から選択される、脂肪族不飽和基を除く異種または同種
の置換または非置換の1価の炭化水素基;R2はビニル
基、アリル基等のアルケニル基;mは50〜100,0
00であり、n/mは0〜0.1である。
【0011】(ロ)成分は、1分子中にシラノール基を
少なくとも1ヶ有するオルガノポリシロキサンであり、
(ニ)成分と反応して水素ガスを発生し、発泡剤として
作用する。(ロ)成分が3個以上ケイ素原子に結合した
シラノール基を有するオルガノポリシロキサンである場
合には、発泡剤として作用すると同時に架橋剤としても
作用する。上記(ロ)成分の具体例は下記化2に示した
通りである。
【0012】
【化2】
【0013】化2中のR3はメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基等のような炭素数が1〜6のアルキル
基;フェニル基、トリル基のようなアリール基;または
これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または
全部を、ハロゲン原子、シアノ基等で置換した、クロロ
メチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等
から選択される、脂肪族不飽和基を除く異種または同種
の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは1〜1,
000であり、Y及びZは1〜50である。(ロ)成分
の配合量は、(イ)成分100重量部に対して1〜30
重量部であることが好ましい。
【0014】(ハ)成分は硬化触媒であり、(イ)成分
と後述する(ニ)成分との付加反応、及び(ロ)成分と
(ニ)成分との縮合反応における触媒として機能するも
のであり、公知の白金、白金化合物及び白金錯体の中か
ら適宜選択することができる。これらの具体例として
は、白金黒また白金を、シリカ、カーボンブラック等に
担持させたもの、または塩化白金酸、塩化白金酸のアル
コール溶液、塩化白金酸と、オレフィンまたはビニルシ
ロキサンの錯体のような白金化合物が例示される。
(ハ)成分の配合量は、触媒量でよいが、全配合成分に
対して0.1〜1,000ppm、特に1〜200pp
mであることが好ましい。
【0015】(ニ)成分として用いられるオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンは、(ロ)成分と縮合反応し
て水素ガスを発生し、発泡剤として作用すると同時に
(イ)成分と付加反応して架橋剤としても作用する。こ
のハイドロジェンポリシロキサンは、鎖状もしくは環状
ハイドロジェンポリシロキサンであってもよいが、組成
物中に相溶させるために、(イ)成分よりも分子量の低
いものとすることが望ましい。(ニ)成分の一般式中、
R6は脂肪族不飽和炭化水素基を除く異種または同種の置
換または非置換の1価の炭化水素基、aは0〜2から選
ばれる正数、bは1〜3から選ばれる正数、a+bは1
〜3の何れかの数である。
【0016】(ニ)成分の配合量は、そのSiH 結合の量
が、(イ)成分中に含有されるアルケニル基と(ロ)成
分中に含有されるシラノール基の和の1〜50倍モルの
量となる範囲で添加することが好ましく、特に、3〜1
0倍モルの量となる範囲で添加することが好ましい。1
倍モル未満では、十分な発泡・硬化が得られないことが
あり、50倍モル以上となると、この反応で得られる生
成物がもろくなったり、大過剰のSiH結合が残存して
この組成物が経時変化を起こす恐れがあり、所望の発泡
性組成物が得られないことがある。
【0017】本発明においては、上記の反応を制御する
目的で、アセチレンアルコール系化合物、ビニル基含有
低分子シロキサン等の制御剤を添加してもよく、充填剤
として、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム
等、補強剤として煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化
チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、タルク、ベント
ナイト等を添加しても良い。更に、アスベスト、ガラス
繊維及び有機繊維等の有機質充填剤、顔料、染料等の着
色剤、ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、ポリ
エーテル等のチクソトロピー性付与剤、防錆剤、防カビ
剤、粘度調節剤等を添加してもよく、これによって、得
られるシリコーンフォームの機械的強度を調整すること
ができる。
【0018】本発明に使用される好ましい液状シリコー
ン組成物の他の例としては、下記(A)〜(D)の混合
物があげられる。 (A):一般式 HO-(SiR1R2O)l -Hで表されるα,ω−
ジヒドロキシオルガノポリシロキサン(式中のR1及びR2
は、脂肪族不飽和炭化水素基を除く、異種または同種の
置換または非置換の1価の炭化水素基、L は200〜
3,000の整数を表す)
【0019】(B)水、アルコール類、シラノール基を
有するオルガノシラン又はオルガノヒドロキシシロキサ
ン類から選択される、少なくとも1種のヒドロキシル基
含有物質 (C):白金又は白金系化合物 (D):一般式 R6 a H b SiO (4-(a+b))/2 で表される
けい素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有する
ポリオルガノハイドロジェンシロキサン(式中のR6は、
脂肪族不飽和炭化水素基を除く、異種または同種の置換
または非置換の1価の炭化水素基、aは0〜2の正数、
bは1〜3の正数であり、a+bは1〜3の正数であ
る)。
【0020】上記(A)成分に用いられる、一般式HO-
(SiR1R2O)l -Hで表わされるα,ω−ジヒドロキシオル
ガノポリシロキサンは、硬化後のポリシロキサン発砲体
に機械的強度を与える観点から、重合度Lが200〜
3,000の範囲であることが必要であり、特に300
〜2,000の範囲であることが好ましい。Lが200
未満では硬化後のポリシロキサン発砲体の伸びが十分で
なく、Lが3,000を超えると取り扱いが困難とな
る。R1及びR2としては、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のア
ルキル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基、等のア
リール基;クロロメチル基、3,3,3トリフルオロプ
ロピル基等の置換された1価の炭化水素基が例示され
る。
【0021】(B)成分は、発泡倍率を向上させる成分
であり、水、アルコール、シラノール基を有するオルガ
ノシラン又は重合度200未満のオルガノヒドロキシシ
ロキサンである。(B)成分として使用することのでき
るアルコール類としては、炭素原子を1〜12個有する
1価または多価の有機アルコール類を挙げることができ
る。これらのうちエタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、ブタノールが特に好まし
い。
【0022】また、(B)成分におけるシラノール基を
有するオルガノシランは≡SiOHを有するオルガノシ
ランであり、トリメチルヒドロキシシラン等が例示され
る。また、重合度が200未満のオルガノヒドロキシシ
ロキサンとしては、(A)成分においてLが200未満
のものが好適に用いられる。(B)成分の配合量は
(A)成分100重量部に対して1〜20重量部、特に
1〜10重量部であることが好ましい。
【0023】(C)成分は、(A)または(B)成分と
後記する(D)成分との脱水素反応を促進する硬化触媒
であり、白金、白金系化合物及び白金錯体から適宜選択
される少くとも1種である。これらの具体例としては、
白金黒または白金を、シリカ、カーボンブラック等に担
持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶
液、塩化白金酸とオレフインまたはビニルシロキサンの
錯体のような白金化合物を挙げることができる。
【0024】(C)成分の添加量は(A)、(B)及び
(D)成分の総重量に対して、白金金属として0.1〜
1,000ppmであることが好ましく、特に1〜50
ppmの範囲であることが好ましい。0.1ppm未満
では脱水素反応が遅くなる一方、1,000ppmを超
えても特に効果が上がるわけでもなく、経済的に不利と
なる。
【0025】(D)成分であり、一般式R6 a H b SiO
(4-(a+b))/2 で表される、けい素原子に結合した水素原
子を少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェン
シロキサンにおけるR6は、脂肪族不飽和炭化水素基を除
く異種または同種の、置換または非置換の1価の炭化水
素基であり、aは0〜2から選ばれる正数、bは1〜3
から選ばれる正数、a+bは1〜3の何れかの数であ
る。
【0026】前記R6としては、例えば、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
等のアルキル基が例示される。これらの中でも、入手の
し易さから、とくにメチル基が好ましい。(D)成分の
添加量は、(A)成分と(B)成分の全ヒドロキシ基
が、(B)成分中のけい素原子に結合した水素原子あた
り0.5〜30モルとなる量であることが特に好まし
い。
【0027】また、脱水素反応を制御する目的で、前記
のアセチレンアルコール系化合物、ビニル基含有低分子
シロキサン等を添加しても良い。さらに充填剤として、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等、補強
剤として煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、
酸化アルミニウム、石英粉末、タルク、ベントナイト等
を添加しても良い。
【0028】またアスベスト、ガラス繊維及び有機繊維
等の有機質充填剤、顔料、染料等の着色剤、ベンガラ、
酸化セリウム等の耐熱性向上剤ポリエーテル等のチクソ
トロピー性付与剤、防錆剤、防カビ剤、粘度調節剤等を
添加してもよい。これらの添加剤を適宜調整して、得ら
れるシリコーンフォームの機械的強度を十分なものとす
ることができる。
【0029】本発明で使用する液状シリコーン組成物の
25℃における粘度は、10〜300,000cPであ
ることが作業性の点から好ましく、特に、得られるシリ
コーンフォームの柔軟性やクッション性の点を考慮する
と、100〜50,000cPであることが望ましい。
10cP以下の粘度のものを使用した場合には得られる
シリコーンフォームの機械的強度が不十分であり、30
0,000cPを超える粘度のものを使用した場合には
スプレー吐出が困難となることがある。
【0030】本発明の実施に際しては、図1及び図2に
示す装置を使用することができる。即ち、まず、液状シ
リコーン組成物を構成する各成分を、予め主剤と硬化剤
とに分けて調整し、これらを材料タンク(1,2)に投
入する。投入された各材料は、スネークポンプ或いはギ
ヤポンプ等の定量ポンプ(3,4)によって、定量的に
強制攪拌混合機(5)に輸送された後、混合室6内で回
転子によって強制攪拌され、均一に混合される。
【0031】この強制攪拌により剪断熱が発生するが、
混合室の周囲には冷却装置(7)が設置されているの
で、液状シリコーン組成物の温度は40℃以下に保た
れ、従って、混合室内で発砲硬化反応が起こることはな
い。次に、上記液状シリコーン組成物は、強制攪拌混合
機に直結されているか、または連結用配管で連結された
スプレーブロック(8)に導入され、圧搾気体と伴に吐
出される。
【0032】圧搾気体としては空気、窒素、ヘリウムな
どを使用することができるが、空気がコスト的に有利で
ある。また上記スプレー装置を塗布ロボット(9)のア
ームに搭載すれば、予め記憶されたパターンに従ってス
プレーすることができる。スプレー吐出された液状シリ
コーン組成物は室温で放置することにより発砲硬化し、
シリコーンフォームが得られる。
【0033】さらに各装置の詳細な説明をする。図3に
示すように強制攪拌混合機は混合室と回転子を備えてお
り、混合成分の攪拌効率を良くするための好ましい回転
子の構造の例が示されている。また、冷却装置7は、水
または不凍液を冷却して循環することのできるサーキュ
レータと、強制攪拌混合機の外周部に設置したアダプタ
とを配管連結したものとすれば良い。
【0034】スプレー装置は、圧搾気体の入ったタンク
とスプレーブロックの間に減圧弁付きのコントローラー
を配管で連結すれば良いが、特に圧搾空気をスプレー媒
体として使用する場合にはコンプレッサーを使用すれば
良い。スプレーブロックは液状シリコーン組成物を霧状
にスプレーすることができるものであればいずれの物も
使用できる。
【0035】たとえば、図4に示すような構造のもの
が、比較的細かい粒子として液状シリコーン組成物をス
プレーすることができ、これによって得られるシリコー
ンフォームの厚みを均一にすると共に表面をなめらかに
することができるので好ましい。スプレー装置をロボッ
トのアームに搭載すれば、無人操作によって、狭いスペ
ースでも効率良く且つ安全に、所望のシリコーンフォー
ムを形成させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明によれば、
異形体の表面や大面積の平面に機械的強度に優れたシリ
コーンフォームを効率良く形成することができる。特
に、スプレー装置をロボットのアームに取り付けた場合
には、狭いスペースで効率良く、しかも安全に、機械的
強度に優れたシリコーンを形成することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1〜4 下記表1に示した液状シリコーン組成物を使用した。
【0038】
【表1】
【0039】但し、表1中の各成分は下記の通りであ
る。 A−1:粘度が200ポイズで平均構造式が HO[Si(CH3)2 O]600Hのα;ω−ジヒドロキシシロキサン B−1:平均構造式(CH3)3SiO[Si(CH3)(H)O]38Si(CH3)3
のオルガノハイドロジェンポリシロキサン C−1:HO[Si(CH3)2O]15Hのジヒドロキシシロキサン D−1:塩化白金酸の2重量%イソプロピルアルコール
溶液 F−1:粘度が100ポイズで平均構造式が H2C=CH(CH3)2SiO[Si(CH3)2O]500 Si(CH3)2CH=CH2のα,
ω−ジビニルポリシロキサン 反応制御剤:下記化3で表される環状オルガノポリシロ
キサン
【化3】
【0040】表1の液状シリコーン組成物について、図
1に示す装置を用い、下記のようにしてスプレー成形を
行った。主剤及び硬化剤を重量比1:1の混合比率で混
合するように定量ポンプを調整し、主剤及び硬化剤をそ
れぞれ50g/分の速度で強制攪拌混合機に送った後、
強制攪拌混合機の回転子の回転数を1,080rpmと
して強制攪拌混合を行った。このとき、サーキュレータ
ーにて−10℃の不凍液を循環させて混合室を冷却し
た。
【0041】次に、圧搾空気(圧力2.0kg/c
2 )をコンプレッサーからスプレーブロックに供給
し、強制攪拌混合機からスプレーブロックに導入された
液状シリコーン組成物を、塗布ロボットの記憶パターン
に従って、被着体として用意した鉄製のパイプ(外径5
0mm内径40mm及び長さ1,000mm)に一分間
スプレー塗布した。
【0042】この時にスプレー塗布された液状シリコー
ン組成物の温度は、それぞれ、実施例1では30℃、実
施例2では20℃、実施例3では27℃、実施例4では
18℃であった。スプレー塗布後、室温で2分間放置す
ると、シリコーンフォームが表面に敷設されたパイプが
得られた。
【0043】実施例5〜8 使用した液状シリコーン組成物の組成を表2に示す。
【表2】
【0044】但し、表2中の各成分は下記の通りであ
る。 A−2:粘度230ポイズで平均構造式が HO[Si(CH3)2O]700H のα、ω−ジヒドロキシシロキサン B−2:平均構造式が (CH3)3SiO[Si(CH3)(H)O]46Si(CH3)3のオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサン C−2:(CH3)3SiOH D−2:塩化白金酸の2重量%イソプロピルアルコール
溶液 F−2:粘度80ポイズで平均構造式が H2C=CH(CH3)2SiO[Si(CH3)2O]400 Si(CH3)2CH=CH2のα,
ω−ジビニルポリシロキサン 反応制御剤:下記化4で表される環状オルガノポリシロ
キサン
【化4】
【0045】上記液状シリコーン組成物を用いて、第二
図に示す装置によってスプレー成形を行った。主剤及び
硬化剤を重量比1:1の混合比率で混合するように定量
ポンプを調整し、主剤及び硬化剤をそれぞれ50g/分
の速度で強制攪拌混合機に送った後、強制攪拌混合機の
回転子の回転数を1,620rpmとして強制攪拌混合
を行った。このときサーキュレーターにて−15℃の不
凍液を循環させて混合室を冷却した。
【0046】次に圧搾空気(圧力1.0kg/cm2
をコンプレッサーによりスプレーブロックに供給し、強
制攪拌混合機から連結用配管を通ってスプレーブロック
に導入された液状シリコーン組成物を、塗布ロボットの
記憶パターンに従って、被着体として用意したアルミ製
の箱(縦200×横200×高さ300mm、アルミの
厚みは2mm)の内面に1分間スプレー塗布した。
【0047】また、この時スプレー塗布された液状シリ
コーン組成物の温度は、それぞれ、実施例5で33℃、
実施例6で24℃、実施例7で30℃、実施例8で21
℃であった。スプレー塗布後、室温で1分間放置する
と、シリコーンフォームが内面に敷設されたアルミ製の
はこが得られた。
【0048】比較例1〜4 実施例1〜4で使用した液状シリコーン組成物(それぞ
れ比較例1〜4で使用)を強制攪拌混合機にて攪拌混合
する際に、冷却装置による冷却を実施しなかったとこ
ろ、スプレーブロックからスプレーされた液状シリコー
ン組成物の温度は、比較例1では48℃、比較例2では
45℃、比較例3では46℃、比較例4では41℃であ
り、スプレー開始から約15秒でスプレーブロックにゲ
ルが詰まり、スプレー不能となった。また、この時、強
制攪拌混合機内の攪拌子にもゲルが付着し、攪拌効率が
極端に低下していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置の概念図である。
【図2】本発明を実施するための他の装置の概念図であ
る。
【図3】本発明における強制攪拌混合機の概念図であ
る。
【図4】本発明で使用するスプレー装置に好ましく用い
られるスプレーブロックの概念図である。
【符号の説明】
1 主剤タンク 2 硬化剤タンク 3、4 定量ポンプ 5 強制攪拌混合機 6 混合室 7 冷却装置 8 スプレーブロック 9 塗布ロボット 10 サーキュレータ 11 コンプレッサー 12 減圧弁 13 連結用配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83:04 (72)発明者 米山 勉 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2混合成分からなり、脱水素反
    応を伴って発泡する液状シリコーン組成物を冷却した混
    合室に導入し、回転子を備えた強制攪拌混合機により均
    一に攪拌混合した後、スプレー装置から圧搾気体と共に
    吐出させ、発泡硬化させることを特徴とするシリコーン
    フォームの製造方法。
  2. 【請求項2】混合室の冷却が液状シリコーン組成物の温
    度を吐出直後まで40℃以下に保つようになされる請求
    項1に記載されたシリコーンフォームの製造方法。
  3. 【請求項3】液状シリコーン組成物が (イ)一分子中にけい素原子に結合したアルケニル基を
    少なくとも2個以上含有するオルガノポリシロキサン、
    (ロ)一分子中にシラノール基を有するオルガノポリシ
    ロキサン、(ハ)白金または白金系化合物、(ニ)一般
    式 R6 a H b SiO (4-(a+b))/2 で表される、けい素原子
    に結合した水素原子を少なくとも2個有するポリオルガ
    ノハイドロジェンシロキサン(式中R6は脂肪族不飽和炭
    化水素基を除く異種または同種の置換または非置換の1
    価の炭化水素基、aは0〜2から選ばれる正数、bは1
    〜3から選ばれる正数、a+bは1〜3の何れかの
    数)、からなる、請求項1又は2に記載されたシリコー
    ンフォームの製造方法。
  4. 【請求項4】液状シリコーン組成物が (A)一般式 HO-(SiR1R2O)l -Hで表されるα,ω−ジ
    ヒドロキシオルガノポリシロキサン(式中R1、R2は脂肪
    族不飽和炭化水素基を除く異種または同種の置換または
    非置換の1価の炭化水素基、L は200〜3,000の
    整数を示す) 、(B)水、アルコール類及びシラノール
    基を有するオルガノシラン又は重合度が200未満のオ
    ルガノヒドロキシシロキサン類から選択される少くとも
    1種のヒドロキシル基含有物質、(C)白金または白金
    系化合物、(D)一般式 R6 a H b SiO (4-(a+b))/2
    表されるけい素原子に結合した水素原子を少なくとも2
    個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン(式中
    R6は脂肪族不飽和炭化水素基を除く異種または同種の置
    換または非置換の1価の炭化水素基、aは0〜2から選
    ばれる正数、bは1〜3から選ばれる正数、a+bは1
    〜3の何れかの数)、からなる、請求項1又は2に記載
    されたシリコーンフォームの製造方法。
  5. 【請求項5】スプレー装置を、ロボット機構を用いて、
    あらかじめ記憶された塗布パターンに従って自動的にス
    プレー吐出させ、硬化発泡させる、請求項1〜4の何れ
    かに記載されたシリコーンフォームの製造方法。
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