JPH08154706A - 靴の表面加工方法および靴の表面加工用マスク部材の配設構造 - Google Patents

靴の表面加工方法および靴の表面加工用マスク部材の配設構造

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JPH08154706A
JPH08154706A JP32401694A JP32401694A JPH08154706A JP H08154706 A JPH08154706 A JP H08154706A JP 32401694 A JP32401694 A JP 32401694A JP 32401694 A JP32401694 A JP 32401694A JP H08154706 A JPH08154706 A JP H08154706A
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    • A43BCHARACTERISTIC FEATURES OF FOOTWEAR; PARTS OF FOOTWEAR
    • A43B3/00Footwear characterised by the shape or the use
    • A43B3/0036Footwear characterised by the shape or the use characterised by a special shape or design
    • A43B3/0078Footwear characterised by the shape or the use characterised by a special shape or design provided with logos, letters, signatures or the like decoration
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 靴の外皮等に、植毛等の表面加工を施す場合
に、表面加工が不要な部分に塗料や接着剤が付着して汚
れるのを防止する。 【構成】 外皮13の上部を構成する筒部14と裏布2
0との間にマスク部材36を挟み込んでミシンで縫合す
る。この状態で、外皮13に塗料を塗布する。あるいは
接着剤を塗布して植毛する。塗装あるいは植毛が終了し
たらマスク部材36の外部に露出している部分36aを
縫合によるミシン目で引きちぎって除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、防水、防寒ブーツそ
の他の靴において、外皮等に塗装や植毛等の表面加工を
施す場合の表面加工方法および表面加工用マスク部材の
配設構造に関し、塗料や接着剤が表面加工を要しない部
分に付着するのを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】従来の防水、防寒ブーツの一例を図2に
断面図で示す。この防水、防寒ブーツ10は、外皮13
をくるぶし付近より下の足部12(外皮本体)とその上
の筒部14(外被筒部)で構成している。足部12はP
VC(塩ビ)等を用いてスラッシュ製法等により足形に
作られている。足部12の内部には、かかと部分にヒー
ル芯16が装着され、その上に中底18が敷かれ、さら
に足部12の内壁面全体に袋状の裏布20が貼着されて
いる。
【0003】裏布20の上部は足部12の開口部から上
方に延設され、その上端部が内側に折り返されて、筒部
14の同様に内側に折り返された上端部と重ね合わせて
ミシンで全周にわたって縫合(22:縫合糸)されてい
る。筒部14は足部12と別素材で筒状に作られてい
る。筒部14の下端部は、足部12の上端部とミシンで
全周にわたって縫合(24:縫合糸)されている。
【0004】従来の防水、防寒ブーツの別の例を図3に
示す。これは、前記図2の防水、防寒ブーツ10が外皮
13の上部と裏布20とを履口部26の頂部で接合した
のに対し、図3の防水、防寒ブーツ28は、外皮13の
上部と裏布20とを履口部26よりも下部の外側で接合
したものである。
【0005】これら防水、防寒ブーツは装飾等の目的で
外皮13に塗装や静電植毛等の表面加工を施す場合があ
る。その場合、従来においては、靴に組み上げる前の個
々の部品の段階で予め足部12と筒部14の外側に塗装
や植毛を施しておき、その後足部12にヒール芯16、
中底18、裏布20等を吊り込み、さらに、裏布20の
上部と筒部14の上部とをミシンで縫合し、筒部14の
下部と足部12の上部とをミシンで縫合する方法が一般
的であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の表面加工方
法によれば、筒部14と足部12に対して個別に塗装、
植毛等を施すので、筒部14の表面と足部12の表面と
で同一の表面加工を施したつもりであっても、両部分1
2,14で仕上げ状態が微妙に異なり、見た目に両部分
12,14が区別されて不自然な仕上りになることがあ
った。また、足部12と筒部14の縫い目24がそのま
ま外部に露出しているので、見た目にも悪く、またここ
から水が侵入することがあった。
【0007】これらの不都合を解消する方法として、足
部12、筒部14および裏布20を予め接合して、靴の
形に組み上げてから足部12および筒部14にかけて連
続的に塗装あるいは植毛することが考えられるが、この
方法では塗料や植毛のための接着剤が裏布20に付着し
汚れが発生する問題があった。特に、前記図3のように
裏布20で異素材感を表現するために、外皮13の上部
と裏布20とを履口部26よりも下部の外側で接合し
て、裏布20の一部を衿部42として外側に露出させた
場合、あるいは別部材を履口部26に衿材として取り付
けてその部分には塗装や植毛を施さない場合等には、外
側に露出した裏布20や衿材に塗料や接着剤が付着し
て、汚れが目立ちやすかった。
【0008】そこで、本発明者は、塗装や植毛を施さな
い部分に塗料や接着剤が付着するのを防止するために、
図4、図5に示すように、粘着テープ30をマスク材と
して用いて履口26付近の裏布20に貼り付けて、この
状態で外皮13に塗料または接着剤32を吹き付けある
いは塗布することで、裏布20に塗料や接着剤が付かな
いようにすることを試みたが、裏布20は一般的に布地
で特に起毛されたものが多いためシール性が十分得られ
ず、吹き付けによるエアーで粘着テープ30が剥れた
り、起毛のすき間から塗料や接着剤が裏布20にしみ出
すことがあり、裏布20の汚れを完全に防止することは
できなかった。特に、次のような場合には、粘着テープ
30の貼り付けによるマスキングは不向きであった。 1) 裏布20が布地で、凹凸が多い原反…テープが粘
着し難い 2) 裏布20が起毛され、特に毛足が長いもの…テー
プが粘着し難く、起毛がテープからはみ出す 3) 外皮13に施す塗装あるいは植毛の色と裏布20
の色相差が大きいもの…汚れが目立つ 4) 外皮13と裏布20の接合部が履口部26の上端
にあっても(図2のもの)、裏布20の起毛が履口部2
6から上に出ているもの…履口部26から上に出ている
起毛に塗料、接着剤が付く。 5) 裏布20を上方に長くして異素材の衿として見せ
るために外皮13と裏布20の接合部が表面に出ている
もの(図4のもの)…衿に塗料、接着剤が付く。 6) 筒部14の上端部から上方に異素材で衿部材を別
途取り付け、衿部材には塗装、植毛等の表面処理を施さ
ない場合…衿部材に塗料、接着剤が付く。
【0009】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
ので、表面加工で必要な部分にだけ確実に表面加工を施
せるようにして他の部分の汚れ等を防止した靴の表面加
工方法および靴の表面加工用マスク部材の配設構造を提
供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の靴の表面
加工方法は、靴を構成する複数の靴部品どうしを重ね合
わせて接合する部分にマスク部材をその一部を外部に露
出させた状態で挟み込み、当該マスク部材で区画された
片側の靴部品の表面を当該マスク部材の前記外部に露出
した部分でマスキングして他側の靴部品の表面に表面加
工を施し、その後前記マスク部材の少くとも前記外部に
露出した部分の全部または一部を除去してなるものであ
る。
【0011】請求項2記載の靴の表面加工方法は、前記
表面加工を施す靴部品が、当該表面加工前に予め複数の
小部品を接合して構成されたものであって、前記表面加
工をこれら複数の小部品間に亘って連続的に施してなる
ものである。
【0012】請求項3記載の靴の表面加工方法は、前記
重ね合わせて配置された複数の靴部品およびこれら複数
の靴部品間に挟み込まれたマスク部材どうしをミシンで
縫合して相互に接合し、その後前記表面加工を施し、こ
の表面加工後前記縫合により生じたミシン目から前記マ
スク部材を切り離して除去してなるものである。
【0013】請求項4記載の靴の表面加工用マスク部材
の配設構造は、靴を構成する複数の靴部品どうしを重ね
合わせて接合する部分にマスク部材をその一部を外部に
露出させた状態で挟み込み、当該マスク部材の少くとも
前記外部に露出した部分の全部または一部を除去可能に
構成してなるものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の靴の表面加工方法によれば、複
数の靴部品どうしを重ね合わせて接合する部分にマスク
部材をその一部を外部に露出させた状態で挟み込んで、
この外部に露出したマスク部材で片側の靴部品の表面を
マスキングして他側の靴部品の表面に塗装、植毛等の表
面加工を施すようにしたので、片側の靴部品の表面を確
実にマスキングすることができ、塗料や接着剤等による
汚れを確実に防止することができる。
【0015】請求項2記載の靴の表面加工方法によれ
ば、表面加工を施す靴部品が複数の小部品(例えば、表
面加工を施す靴部品を外被とした場合の足部と筒部)で
構成される場合に、表面加工を施す前に予めこれら複数
の小部品を接合し、その後これら複数の小部品間に亘っ
て連続的に表面加工を施したので、個々の小部品に表面
加工を施した後これら小部品どうしを接合する場合に比
べて表面加工の仕上り状態の連続性がよくなる。しか
も、小部品どうしの接合部が塗料や接着剤等でシールさ
れるので、防水性も向上する。
【0016】請求項2記載の靴の表面加工方法によれ
ば、靴部品とマスク部材をミシンで縫合して相互に接合
し、表面加工処理が終了後、マスク部材に生じているミ
シン目でマスク部材を切り取って除去するようにしたの
で、マスク部材の除去が容易であり、しかも残されたマ
スク部材が外から見えない状態にすることができる。
【0017】請求項4記載の靴の表面加工用マスク部材
の配設構造によれば、複数の靴部品どうしを重ね合わせ
て接合する部分のマスク部材をその一部を外部に露出さ
せた状態で配設したので、マスク部材の外部に露出した
部分で片側の靴部品の表面をマスキングした状態で他側
の靴部品の表面に表面加工することができ、当該片側の
靴部品の表面が塗料や接着剤等で汚れるのを確実に防止
することができる。
【0018】
【実施例】前記図2の防水、防寒ブーツの構造にこの発
明を適用した一実施例を以下説明する。図2と共通する
部分には同一の符号を用いる。図1は、表面加工前の状
態を断面図で示したものである。防水、防寒ブーツ34
は、外皮13をくるぶし付近より下の足部12(外皮本
体)とその上の筒部14(外被筒部)で構成している。
足部12はPVC等を用いてスラッシュ製法等により足
形に作られている。足部12の内部には、かかと部分に
ヒール芯16が装着され、その上に中底18が敷かれ、
さらに足部12の内壁面全体に袋状の裏布20が貼着さ
れている。
【0019】裏布20の上部は足部12の開口部から上
方に延設され、その上端部が内側に折り返されて、マス
ク部材36を間に挟んで、筒部14の同様に内側に折り
返された上端部と重ね合わせてミシンで全周にわたって
縫合(22:縫合糸)されている。マスク部材36は、
薄いシート状の柔軟な部材で構成され、例えば、ポリ塩
化ビニル、アクリル、ナイロン、ウレタン、ポリエステ
ル、ポリエチレン、EVA、酢酸ビニル等の合成樹脂の
他、油紙、樹脂処理した紙等耐溶剤性を有する材料で構
成することができる。マスク部材36は、外部に露出し
た部分36aでマスキングを行なう。筒部14は足部1
2と別素材で筒状に作られている。筒部14の下端部
は、足部12の上端部とミシンで全周にわたって縫合
(24:縫合糸)されている。尚、筒部14の材料とし
ては、合成皮革、人工皮革、塩ビレザー等表面に被膜を
有しているものが一般的に使用することができ、他に不
織布、織布、編布等を使用することができる。
【0020】図1の構造において、外皮13に塗装を施
す場合は、外側から外皮13全体に塗料32を吹き付け
あるいは塗布する。また、植毛する場合は、外側から外
皮13全体に接着剤32を吹き付けあるいは塗付した後
静電植毛でパイル材を付着させて植毛する。この場合、
マスク部材36の外部に露出した部分36aが履口部2
6の上端から上方に突き出して塗料や接着剤32に対す
るマスキングをするので、裏布26に塗料や接着剤が付
着して汚すのを防止することができる。なお、足部12
の下部の外底の周縁部に塗装や植毛を施さない場合は、
この部分を粘着テープでマスキングしてから塗装や植毛
をすればよい。
【0021】外皮13に対する塗装や植毛が終了した
ら、マスク部材36を上方に強く引けば、マスク部材3
6は、縫合系22によるミシン目から引きちぎれて、除
去することができる。これにより、図6に示すように、
外皮に塗装あるいは植毛38(図6の例では塗装)が施
された防水、防寒ブーツ34が完成する。この場合、マ
スク部材36の除去されずに残った部分36bは、筒部
14と裏布20との間に埋め込まれた状態になっている
ので外側からは見えず、外観を損うことはない。また、
残されたマスク部材36bは薄くてしかも柔軟であるか
ら、履き心地に悪影響を与えることもない。
【0022】
【他の実施例】前記図3の構造の防水、防寒ブーツにこ
の発明を適用した一実施例を説明する。図3と共通する
部分には同一の符号を用いる。図7は表面加工前の状態
を示したものである。この防水、防寒ブーツ40は、外
皮13の上部と裏布20とを履口部26よりも下部の外
側で接合して、裏布20の上部を折り返して、外側に露
出させて衿部42として見せるようにしたものである。
他の構成は前記図1の実施例と同じである。マスク部材
36は、筒部14と裏布20の互いに内側に折り返して
重ね合わされた部分の間に挟み込まれて、ミシンで全周
にわたって縫合(22:縫合糸)されている。マスク部
材36の外部に露出した部分36aは、裏布20で構成
された衿部42を外側から覆い隠している。
【0023】図7の構造において、外皮13に塗装を施
す場合は、外側から外皮13全体に塗料32を吹き付け
あるいは塗布する。また、植毛する場合は、外側から外
皮13全体に接着剤32を吹き付けあるいは塗付した後
静電植毛でパイル材を付着させて植毛する。この場合、
マスク部材36の外部に露出した部分36aが外皮13
と衿部42との接合部から上方に突き出して塗料や接着
剤32に対するマスキングをするので、衿部42に塗料
や接着剤が付着して汚すのを防止することができる。
【0024】外皮に対する塗装や植毛が終了したら、マ
スク部材36を上方に強く引けば、マスク部材36は、
縫合系22によるミシン目から引きちぎれて、除去する
ことができる。これにより、図8に示すように、外皮に
塗装あるいは植毛38(図8の例では植毛)が施された
防水、防寒ブーツ40が完成する。この場合、マスク部
材36の除去されずに残った部分36bは、筒部14と
裏布20との間に埋め込まれた状態になっているので外
側からは見えず、外観を損うことはない。また、残され
たマスク部材36bは薄くてしかも柔軟であるから、履
き心地に悪影響を与えることもない。
【0025】以上説明した2つの実施例によれば、次の
ような効果が得られる。 1) 塗装や植毛38を裏布20や衿部42とのちょう
ど境い目まできれいに施すことができ、仕上り、外観が
きれいである。 2) 裏布20や衿部42が全く汚れない。 3) 裏布20および衿部42が全く汚れないので、塗
装あるいは植毛38の色に合わせて裏布20を選択する
必要がなくなり、裏布材を自由に選択できる。 4) マスク部材36を筒部14と裏布20と重ねて一
緒にミシンで縫合して配置し、塗装や植毛が終了したら
マスク部材36の外部に露出している部分36aをミシ
ン目から引きちぎればよいので、加工能率がよい。 5) 足部12と筒部14を縫合した状態で塗装や植毛
38を施すので、足部12と筒部14に全く同一の一連
の塗装や植毛38を施すことができる。 6) 足部12と筒部14を縫合した状態で塗装や植毛
38を施すので、足部12と筒部14の境界部分に塗装
や植毛38の継ぎ目が出ない。 7) 足部12と筒部14を縫合した状態で塗装や植毛
38を施すので、縫い糸22,24による縫い目が塗料
や接着剤32でシールされるので防水性が向上する。 8) 裏布20を長目に折り返して衿部42を構成した
場合(図7)や別部材で履口部26の上部に衿部を取り
付けた場合でも、衿部に全く汚れを発生させない。
【0026】なお、前記実施例では、外皮13と裏布2
0とマスク部材36とをミシンによる縫合で接合した
が、縫合に代えて接着剤で接合することもできる。その
場合、塗装や植毛が終了した後マスク部材36の外部に
露出した部分36aをカッターナイフ等で切り取って除
去する。あるいは、マスク部材36に切り取り線として
予めミシン目を入れておけば、外部に露出した部分36
aを手でちぎり取ることができる。
【0027】また、前記実施例では、外皮13と裏布2
0とマスク部材36とを接合した状態で塗装や植毛を施
したが、外皮13と裏布20との間にマスク部材36を
挟み込んだだけで縫合しない状態でも塗装や植毛を施す
こともできる。その場合、塗装や植毛を終了した後マス
ク部材36を引き抜いて外皮13と裏布20とを接合す
る。また、マスク部材36を両面粘着テープで構成すれ
ば、マスク部材36を外皮14と裏布20との間にしっ
かりと保持することができる。
【0028】また、前記実施例では、植毛を終了した後
にマスク部材36を取り除くようにしたが、接着剤を塗
布した後マスク部材36を取り除いてから静電植毛する
こともできる。この場合は接着剤の塗布が「表面加工」
に該当する。また、前記実施例では、マスク材36で区
画された片側だけに表面加工を施したが、両側に異なる
表面加工を施すこともできる。また、前記実施例では表
面加工として塗装あるいは植毛する場合について説明し
たが、それ以外の表面加工をする場合にもこの発明を適
用することができる。また、防水、防寒ブーツ以外の靴
にもこの発明を適用することができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の靴
の表面加工方法によれば、複数の靴部品どうしを重ね合
わせて接合する部分にマスク部材をその一部を外部に露
出させた状態で挟み込んで、この外部に露出したマスク
部材で片側の靴部品の表面をマスキングして他側の靴部
品の表面に塗装、植毛等の表面加工を施すようにしたの
で、片側の靴部品の表面を確実にマスキングすることが
でき、塗料や接着剤等による汚れを確実に防止すること
ができる。
【0030】請求項2記載の靴の表面加工方法によれ
ば、表面加工を施す靴部品が複数の小部品で構成される
場合に、表面加工を施す前に予めこれら複数の小部品を
接合し、その後これら複数の小部品間に亘って連続的に
表面加工を施したので、個々の小部品に表面加工を施し
た後これら小部品どうしを接合する場合に比べて表面加
工の仕上り状態の連続性がよくなる。しかも、小部品ど
うしの接合部が塗料や接着剤等でシールされるので、防
水性も向上する。
【0031】請求項2記載の靴の表面加工方法によれ
ば、靴部品とマスク部材をミシンで縫合して相互に接合
し、表面加工処理が終了後、マスク部材に生じているミ
シン目でマスク部材を切り取って除去するようにしたの
で、マスク部材の除去が容易であり、しかも残されたマ
スク部材が外から見えない状態にすることができる。
【0032】請求項4記載の靴の表面加工用マスク部材
の配設構造によれば、複数の靴部品どうしを重ね合わせ
て接合する部分のマスク部材をその一部を外部に露出さ
せた状態で配設したので、マスク部材の外部に露出した
部分で片側の靴部品の表面をマスキングした状態で他側
の靴部品の表面に表面加工することができ、当該片側の
靴部品の表面が塗料や接着剤等で汚れるのを確実に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の靴の表面加工用マスク部材の配設構
造の一実施例を示す断面図である。
【図2】従来の防水、防寒ブーツの一例を示す断面図で
ある。
【図3】従来の他の防水、防寒ブーツの一例を示す断面
図である。
【図4】図2の靴の履口部にマスク用粘着テープを取り
付けた状態を示す断面図である。
【図5】図3の靴の履口部にマスク用粘着テープを取り
付けた状態を示す断面図である。
【図6】図1の靴において、表面加工終了後にマスク部
材36の外部に露出している部分36aを除去して靴が
完成した状態を示す断面図である。
【図7】この発明の靴の表面加工用マスク部材の配設構
造の他の実施例を示す断面図である。
【図8】図7の靴において、表面加工終了後にマスク部
材36の外部に露出している部分36aを除去して靴が
完成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
12,14 足部、筒部(外皮を構成する小部品) 13,20 外皮、裏布(靴部品) 22 縫合(ミシン目) 34,40 防水、防寒ブーツ(靴) 36 マスク部材 36a マスク部材の外部に露出した部分 38 塗装あるいは植毛(表面加工)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】靴を構成する複数の靴部品どうしを重ね合
    わせて接合する部分にマスク部材をその一部を外部に露
    出させた状態で挟み込み、当該マスク部材で区画された
    片側の靴部品の表面を当該マスク部材の前記外部に露出
    した部分でマスキングして他側の靴部品の表面に表面加
    工を施し、その後前記マスク部材の少くとも前記外部に
    露出した部分の全部または一部を除去してなる靴の表面
    加工方法。
  2. 【請求項2】前記表面加工を施す靴部品が、当該表面加
    工前に予め複数の小部品を接合して構成されたものであ
    って、前記表面加工をこれら複数の小部品間に亘って連
    続的に施してなる請求項1記載の靴の表面加工方法。
  3. 【請求項3】前記重ね合わせて配置された複数の靴部品
    およびこれら複数の靴部品間に挟み込まれたマスク部材
    どうしをミシンで縫合して相互に接合し、その後前記表
    面加工を施し、この表面加工後前記縫合により生じたミ
    シン目から前記マスク部材を切り離して除去してなる請
    求項1または2記載の靴の表面加工方法。
  4. 【請求項4】靴を構成する複数の靴部品どうしを重ね合
    わせて接合する部分にマスク部材をその一部を外部に露
    出させた状態で挟み込み、当該マスク部材の少くとも前
    記外部に露出した部分の全部または一部を除去可能に構
    成してなる靴の表面加工用マスク部材の配設構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003047501A (ja) * 2001-08-06 2003-02-18 Achilles Corp 射出成形長靴
JP2008525181A (ja) * 2004-12-23 2008-07-17 ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド 異なる基材材料を含む製品のための色調和コーティング
KR102466087B1 (ko) * 2022-02-23 2022-11-14 세라블라썸코리아 (주) 구두 및 이의 제조방법

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