JPH08154325A - 電気配線ケーブルの係止構造 - Google Patents

電気配線ケーブルの係止構造

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JPH08154325A
JPH08154325A JP6319260A JP31926094A JPH08154325A JP H08154325 A JPH08154325 A JP H08154325A JP 6319260 A JP6319260 A JP 6319260A JP 31926094 A JP31926094 A JP 31926094A JP H08154325 A JPH08154325 A JP H08154325A
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Japan
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wiring groove
wiring
cable
holding cover
groove
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JP6319260A
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Ryoichi Sasaki
亮一 佐々木
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Keyence Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 限られた空間内にその空間を殆ど狭めること
なく、かつ配線作業を容易かつ迅速に行うことができる
電気配線ケーブルの係止構造を提供する。 【構成】 ケーブル21を収容する配線部が、開口部3
0aを有する配線溝30の形態とされ、その深さ寸法H
1 もケーブル21の外径よりも若干大きく設定されて、
中空の筒状体内部のように限られた空間内においても、
その空間を殆ど狭めることはない。また、配線溝30の
開口部幅寸法L1 が配線溝30の最大幅寸法L2 よりも
小さく、また弾性変形可能な保持カバー31の幅寸法W
が開口部幅寸法L1 よりも大きく設定されており、保持
カバー31の挿入が容易でかつ挿入後は容易に外れず、
ケーブル21が安定して保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電気配線ケーブルの係
止構造に関し、さらに詳細には、中空の筒状体内部のよ
うに限られた空間内において、電気配線ケーブルを容易
かつ確実に配線するための配線技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、中空の筒状体の前後両側にわた
って電気配線ケーブルを施す必要がある場合において、
筒状体内部に種々の電動機器、装置などが配設されてい
るときは、ケーブルの配線は、通常筒状体の外周に沿っ
てなされる。
【0003】この場合、ケーブルは、留め金具等を用い
て上記筒状体の外周面に直接位置決め保持させたり、合
成樹脂製の配線用チューブにケーブルを挿通させて、こ
の配線用チューブを筒状体の外周面に固着する方法が一
般に採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな配線方法では、いずれもケーブルが筒状体の外部に
露出していて、外部環境の影響を受けるため、ケーブル
自体の耐環境性を考慮する必要がある。また、外力によ
ってケーブル自体が破損する。
【0005】この点に関して、特に外部環境の影響を防
止する必要がある場合は、ケーブル配線専用の小径筒状
体を上記筒状体と別に並設して、この配線用筒状体の内
部にケーブルを配線する方法も採られる。ところが、こ
のような配線方法では、外部環境の影響は防止できる反
面、その配線空間が閉空間で非常に狭く、ケーブルを挿
通させるための作業が面倒で、作業性が悪いという問題
があった。
【0006】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、中空の筒
状体内部のように限られた空間内においても、その空間
を殆ど狭めることなく、しかも配線のための作業を容易
かつ迅速に行うことができる電気配線ケーブルの係止構
造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の係止構造は、電気配線ケーブルを収容する
配線溝と、この配線溝内に上記ケーブルを保持する保持
カバーとからなり、上記配線溝は、その開口部幅寸法が
配線溝の最大幅寸法よりも小さい断面形状を有し、上記
保持カバーは、弾性変形可能な薄板状とされるととも
に、その幅寸法が上記配線溝の開口部幅寸法よりも大き
く設定されていることを特徴とする。
【0008】より好ましくは、上記配線溝内に上記保持
カバーが弾発的に挿入係止された状態において、保持カ
バーが上記配線溝内に収容されたケーブルを弾発的に付
勢するように構成されている。
【0009】
【作用】本発明の係止構造においては、電気配線ケーブ
ルを収容する配線部が、開口部を有する配線溝の形態と
され、その深さ寸法も収容すべきケーブルの外径よりも
若干大きく設定されているから、中空の筒状体内部のよ
うに限られた空間内においても、その空間を殆ど狭める
ことなくかつ配線作業も容易である。
【0010】つまり、電気配線ケーブルを配線するに
は、まずケーブルを、配線溝の開口部からその溝内に収
容した後、この上から保持カバーを配線溝内に弾性変形
させながら挿入することで、その配線が完了する。
【0011】また、上記配線溝は、その開口部幅寸法が
配線溝の最大幅寸法よりも小さい断面形状を有するとと
もに、上記保持カバーの幅寸法が上記開口部幅寸法より
も大きく設定されているから、一旦配線溝に挿入された
保持カバーは配線溝から容易に外れることはなく、ケー
ブルが安定して保持される。
【0012】この場合、上記配線溝内に上記保持カバー
が弾発的に挿入係止された状態において、保持カバーが
上記配線溝内に収容されたケーブルを弾発的に付勢する
ように構成されていることにより、ケーブルのより安定
した保持力が確保される。
【0013】本発明の係止構造は、特に上記中空の筒状
体がアルミニウム合金等の金属製の引抜き中空型材から
なる場合に有効である。
【0014】つまり、このような中空型材の場合、その
引抜き成形時に、本来の中空部とは別にケーブル配線用
の中空部を同時に形成することも技術的には可能であ
る。しかし、このように二つの中空部を同時に一体で形
成する場合は、成形金型の構造から上記両中空部間の境
界壁はある程度の厚さを必要とする。このため実際上
は、筒状体の内部空間を殆ど狭めずに、ここにケーブル
配線用の小さな中空部を別途形成することは、非常に困
難である。
【0015】これに対して、本発明の係止構造のような
配線溝の形態とすることにより、たとえ小さな断面形状
の配線溝であっても、中空型材の引抜き成形時に同時に
一体形成することは容易かつ確実であり、よって筒状体
の内部空間を狭めることなく係止構造を形成することが
可能となる。
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】本発明に係る係止構造が図1および図2に
示されている。係止構造1は、例えば図5に示す位置決
め装置2の電気配線の一部に適用されるものである。具
体的には、位置決め装置2の装置本体中間部3が図6に
示すような断面を有する中空状の筒状体とされ、この装
置本体中間部3内には、送りねじ機構4による直線運動
部5が摺動可能に設けられるとともに、その底部に上記
係止構造1が設けられている。
【0017】なお、上記位置決め装置2は、回転運動を
直線運動に変換して被駆動対象物の直線方向の位置決め
を行うもので、駆動モータ6、制動用ブレーキ7、上記
送りねじ機構4、往復ロッド8および制御装置9を主要
部として構成され、この制御装置9に、前後端リミット
スイッチ10,11およびロータリエンコーダ12が電
気的に接続されている。
【0018】そして、制御装置9のプログラムに従っ
て、駆動モータ6が正逆回転駆動すると、その駆動軸6
aの回転力が軸継手15を介して送りねじ機構4のねじ
軸16へ伝達される。このねじ軸16の回転により、ナ
ット体17がねじ軸16上を螺進退移動して、これに一
体結合された直線運動部5を介して、往復ロッド8が上
記前後端リミットスイッチ10,11により規定された
許容移動ストロークの範囲内で往復進退動作される。
【0019】係止構造1は、上記装置本体中間部3の前
後両側に配された前端リミットスイッチ10と回路基板
20とを電気的に接続するためのもので、前端リミット
スイッチ10からのケーブル21は、上記係止構造1を
介して装置本体中間部3の前側から後側へ導かれた後、
上記回路基板20に接続されている。
【0020】この係止構造1は、図1および図2に示す
ように、2本のケーブル21,21を収容する配線溝3
0と、この配線溝30内にケーブル21を保持する保持
カバー31とから構成されている。
【0021】配線溝30は蟻溝状の断面形状を有し、装
置本体中間部3の内側底面に、その形成長手方向つまり
軸方向へ延びて設けられている。図示の実施例の場合、
配線溝30は、上記装置本体中間部3の内側底面におい
て、上記直線運動部5の移動軸線と平行に全長にわたっ
て延びている。
【0022】具体的には、装置本体中間部3がアルミニ
ウム合金製の中空型材とされ、上記配線溝30は、この
中空型材の押出しまたは引抜き成形時に同時に一体形成
される。この配線溝30は、図6に示すように、上記直
線運動部5の走行体5aが摺動走行する案内レール32
の底面に形成されており、この目的のため、走行体5a
の底面には、上記配線溝30に対応した凹部33が凹設
されて、互いに干渉しない構造とされている。
【0023】配線溝30の断面形状寸法は、図2に示す
ように、その深さ寸法H1 が収容すべきケーブル21の
外径よりも若干大きく設定されて、必要最小限の深さと
されるとともに、その開口部30aの幅寸法L1 が、上
記配線溝30の溝底側部30b,30b、つまり両側面
35a,35bの最下部間の幅寸法(配線溝30の最大
幅寸法)L2 よりも小さく設定されている。
【0024】配線溝30の両側面35a,35bは、そ
の溝底部から上記開口部30aに向けて内側へ傾斜した
テーパ面とされて、後述する保持カバー31の挿入作業
と押さえ機能が有効に発揮されるように構成されてい
る。
【0025】保持カバー31は弾性変形可能な薄板状と
され、具体的には、均一な厚さ寸法を有する合成樹脂製
板材からなるとともに、下向きに若干湾曲された円弧状
の薄板断面形状を有している。この円弧形状は、保持カ
バー31の成形時に予め形成されるほか、成形後の使用
時において、適宜の塑性変形手段により弾性変形可能な
範囲内で形成される。
【0026】また、保持カバー31の幅寸法Wは、上記
配線溝30の開口部幅寸法L1 よりも大きく設定されて
おり、図示の実施例においては、図3(a) に示すよう
に、上記配線溝30の溝底側部30b,30bの幅寸法
2 よりも若干大きく設定されている。これにより、配
線溝30内に保持カバー31が挿入された状態におい
て、その両側縁31a,31bが上記溝底側部30b,
30bにそれぞれ弾発係止されて、保持カバー31の横
方向の位置決めがなされる。
【0027】なお、保持カバー31の長さ寸法は配線溝
30およびケーブル21,21の長さ等を考慮して適宜
設定される。例えば、保持カバー31の長さ寸法が配線
溝30の長さとほぼ同一寸法に設定されて、単一の保持
カバー31により配線溝30の全長にわたってケーブル
21,21が被覆されたり、あるいは、配線溝30の長
さよりも短く設定されて、配線溝30の一部のみでまた
は複数の保持カバー31によりケーブル21,21が被
覆されることとなる。
【0028】さらに、図示の実施例の場合、上記配線溝
30と保持カバー31の相互構成条件は、配線溝30内
に保持カバー31が装着された状態において(図2,図
3(c) 参照)、以下のような具体的基準も満たすように
設定されている。
【0029】すなわち、保持カバー31の上面高さH2
が上記配線溝30の開口部30aの高さよりも低く、つ
まり配線溝30の深さ寸法H1 よりも小さくなるように
設定されて、保持カバー31が配線溝30から上方へ突
出しない構成とされている。
【0030】また、配線溝30のテーパ面35a,35
bが保持カバー31の側部上面に係合するとともに、こ
の保持カバー31が2本のケーブル21,21を下方へ
弾発的に付勢して、溝底に対し上から押さえるように構
成されている。
【0031】以上のように構成された係止構造1におい
て、ケーブル21,21を配線するには、まずこれらケ
ーブル21,21を、配線溝30の開口部30aからそ
の溝内に収容した後、この上から保持カバー31を、配
線溝30内に挿入係止することで、その配線作業が完了
する。
【0032】この保持カバー31を挿入係止するにあた
っては、図3(b) に示すように、保持カバー31の両端
縁31a,31bを内側へ押圧して、保持カバー31を
弾性変形させながら上記開口部30aに上側から挿入し
て、その後その押圧力を開放させる。すると、保持カバ
ー31が元の形状(図3(a) 参照) に戻ろうとする弾性
復帰力と、配線溝30のテーパ面35a,35bによる
挿入案内作用により、保持カバー31は、所定の装着位
置へスムーズに挿入される(図3(c) 参照)。また一旦
配線溝30に挿入された保持カバー31は、配線溝30
から容易に外れることはない。
【0033】なお、保持カバー31を手作業で配線溝3
0内に挿入係止する場合には、図3(b) において、まず
保持カバー31の両端縁31a,31bのいずれか一方
を配線溝30内に挿入係止させた後、他方の端縁を内側
へ押圧して保持カバー31を弾性変形させながら、上記
開口部30a内へ挿入するようにしてもよい。
【0034】さらに、特に本実施例の装置本体中間部3
のような筒状体において、その内部空間が狭くあるいは
その長さ寸法が大きくて、保持カバー31を配線溝30
に対し上側から挿入するのが困難な場合には、図4に示
すように、装置本体中間部3の開口部において、保持カ
バー31の一端50を横方向から配線溝30の端部開口
に矢符のごとく滑り込ませながら挿入する。
【0035】しかして、この装着状態において、保持カ
バー31は、図2に示すように、その両側縁31a,3
1bが配線溝30の溝底側部30b,30bにそれぞれ
弾発係止されて、横方向の位置決めがなされるととも
に、その側部上面が上記配線溝30のテーパ面35a,
35bに係合して、配線溝30の溝底に2本のケーブル
21,21を弾発的に、かつ安定した保持力をもって支
持固定する。
【0036】しかも、保持カバー31が合成樹脂製とさ
れているから、直線運動部5の移動等により雰囲気温度
が上昇すると、保持カバー31自体が伸びる方向つまり
装着前の状態へ変形復帰しようとするため、上記ケーブ
ル21,21に対する弾発力がさらに増して、保持力が
増大するという効果も得られる。
【0037】上記両ケーブル21,21は、図6に示す
ように、配線溝30内に完全に収められて、上記直線運
動部5の走行体5aと干渉することはなく、これによ
り、走行体5aの摺動走行さらには直線運動部5の円滑
な往復動作を許容する。また、配線溝30は前述したよ
うに必要最小限の断面形状寸法に設定されているから、
装置本体中間部3内部という限られた空間内において
も、その空間を殆ど狭めることがない。
【0038】なお、上述した実施例はあくまでも本発明
の好適な具体例を示すためのものであって、本発明はこ
れら実施例に限定されることなく、その範囲内で種々設
計変更可能である。例えば、係止構造1の具体的構造と
して、図7に示される構造も採用可能である。
【0039】すなわち、図7(a) においては、配線溝3
0は、その断面形状が上述の実施例と同様な蟻溝状とさ
れるとともに、その溝底側部30b,30bが保持カバ
ー31の両側縁31a,31bを受支する垂直面とされ
ている。また、保持カバー31は、下向きに若干屈曲さ
れたほぼく字形状の薄板断面形状を有している。
【0040】一方、図7(b) においては、配線溝30
は、その断面形状が矩形状断面を有するとともに、その
開口部30aが内向フランジ40,40から形成されて
いる。また、保持カバー31は、上述した実施例と同様
な下向き円弧状の薄板断面形状を有している。そして、
この保持カバー31が上記配線溝30内に弾発的に挿入
係止された状態において、上記内向フランジ40,40
が保持カバー31の側部上面に係合して、配線溝30の
溝底に2本のケーブル21,21が弾発的にかつ安定し
た保持力をもって支持固定される構成とされている。
【0041】要するに、本発明の配線溝においては、配
線溝30の深さ寸法H1 が収容すべきケーブル21,2
1の外径よりも若干大きく、かつその開口部30aの幅
寸法L1 が配線溝30の最大幅寸法よりも小さく設定さ
れるとともに、保持カバー31の幅寸法Wが上記幅寸法
1 よりも大きく設定されるなど、前述した基本的要件
が満たされる限り、その具体的構成は図示の実施例に限
定されない。
【0042】さらに改変例を示せば、図示の実施例にお
いては、上記直線運動部5の走行体5aが摺動走行する
案内レール32内に形成されていることから、保持カバ
ー31の上面高さが上記配線溝30の開口部30a高さ
よりも低くなるように設定されて、互いに干渉しないよ
うに構成されている。しかしながら、少なくとも、保持
カバー31の上面高さH2 が上記配線溝30の開口部3
0a高さとほぼ同じになるように構成されていればよ
く、例えば上部に干渉物がないような配線箇所によって
は、開口部30a高さよりも若干高くなるように構成さ
れてもよい。
【0043】保持カバー31は、図示の実施例のように
予めある程度湾曲または屈曲された断面形状であれば、
配線溝30に対する挿入が容易であるが、平板状でもも
ちろんよい。また、肉厚も図示のように均一な方が製造
コスト的にも安価にできるが、幅方向中央が厚くて両側
へ向けて徐々に薄くなるような不均一な肉厚構造も採用
可能である。
【0044】また、保持カバー31の材質も上述した実
施例のような合成樹脂製のほか、均一な厚さ寸法を有す
る弾性変形可能な金属製板材から形成されていても良
い。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電気配線ケーブルを収容する配線溝と、この配線溝内に
上記ケーブルを保持する保持カバーとからなり、上記配
線溝は、その深さ寸法が収容すべきケーブルの外径より
も大きく、かつその開口部幅寸法が配線溝の最大幅寸法
よりも小さい断面形状を有し、上記保持カバーは、弾性
変形可能な薄板状とされるとともに、その幅寸法が上記
配線溝の開口部幅寸法よりも大きく設定されているか
ら、以下に列挙するような種々の効果が得られる。
【0046】(1) ケーブルを収容する配線部が開口部を
有する配線溝の形態とされているため、ケーブルの配線
溝への挿入が開口部を介して容易であり、中空の筒状体
内部のように限られた空間内においても、作業性にすぐ
れる。
【0047】(2) 配線溝の深さ寸法は、収容すべきケー
ブルの外径よりも大きな範囲で極力小さくすることがで
き、設置空間を殆ど狭めることがない。このため、中空
の筒状体内部や溝部内部のように限られた空間内に配線
が必要な場合に特に有効である。
【0048】また、上記中空の筒状体がアルミニウム合
金等の金属製の引抜き中空型材からなる場合には、さら
に顕著な効果が発揮され得る。
【0049】つまり、このような中空型材の場合、その
引抜き成形時において、ケーブル配線用の小さな中空部
を、本来の中空部とは別にしかも筒状体の内部空間を殆
ど狭めずに一体形成することは、成形金型の構造から実
際上非常に困難である。これに対して、上記のような配
線溝の形態であれば、たとえ小さな断面形状のものであ
っても、中空型材の引抜き成形時に同時に一体形成する
ことは容易かつ確実であり、この結果、筒状体の内部空
間を狭めることなく電気配線ケーブルの係止構造を形成
することが可能となる。
【0050】(3) 配線溝の開口部幅寸法が配線溝の最大
幅寸法よりも小さく、また弾性変形可能な保持カバーの
幅寸法が上記開口部幅寸法よりも大きく設定されている
ため、保持カバーを弾性変形させることで配線溝内に容
易に挿入することができ、かつ一旦挿入後は容易に外れ
ることがなく、ケーブルが安定して保持される。
【0051】この場合、上記配線溝内に上記保持カバー
が弾発的に挿入係止された状態において、保持カバーが
上記配線溝内に収容されたケーブルを弾発的に付勢する
ように構成されていれば、ケーブルのより安定した保持
力が確保される。
【0052】(4) 上記の効果が発揮される結果、例え
ば、中空の筒状体の前後両側にわたって電気配線ケーブ
ルを施す必要がある場合においても、筒状体の外形寸法
を増大することなく、ケーブルを筒状体内に有効に配線
することができる。したがって、ケーブルの配線条件と
して、筒状体の外部環境の影響(複数でしかも複雑)を
考慮する必要がなく、内部環境の影響(ある程度一定)
のみ考慮すればよい。また、外力によってケーブル自体
が破損したり、配線の位置ずれを起こすような危険もな
い。
【0053】(5) しかも、係止構造が筒状体のような閉
空間に設けられる場合、保持カバーにはケーブルを保持
するための機能さえあれば十分で、ケーブルを外力等か
ら強度保護するような機能は不要であり、カバーの構造
はより簡素で安価に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例である電気配線ケーブル
の係止構造を示す斜視図である。
【図2】同係止構造を拡大して示す正面断面図である。
【図3】同係止構造の配線の手順を示す正面断面図であ
る。
【図4】同係止構造の配線の他の手順を示す斜視図であ
る。
【図5】同係止構造が採用される位置決め装置の構成を
示す側面断面図である。
【図6】位置決め装置を図5のVI−VI線に沿って示す断
面図である。
【図7】本発明に係る電気配線ケーブルの係止構造の改
変例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 係止構造 10 リミットスイッチ 20 回路基板 21 ケーブル 30 配線溝 30a 配線溝の開口部 31 保持カバー 35a,35b 配線溝のテーパ面(側面) H1 配線溝の深さ寸法 L1 開口部の幅寸法 L2 配線溝の溝底側部間の幅寸法(配線
溝の最大幅寸法) W 保持カバーの幅寸法

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気配線ケーブルを収容する配線溝と、
    この配線溝内に上記ケーブルを保持する保持カバーとか
    らなり、 上記配線溝は、その開口部幅寸法が配線溝の最大幅寸法
    よりも小さい断面形状を有し、 上記保持カバーは、弾性変形可能な薄板状とされるとと
    もに、その幅寸法が上記配線溝の開口部幅寸法よりも大
    きく設定されていることを特徴とする電気配線ケーブル
    の係止構造。
  2. 【請求項2】 上記配線溝内に上記保持カバーが弾発的
    に挿入係止された状態において、保持カバーが上記配線
    溝内に収容されたケーブルを弾発的に付勢するように構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気配
    線ケーブルの係止構造。
  3. 【請求項3】 上記配線溝が筒状体の内面または溝部の
    内側面に軸方向へ延びて設けられており、 この配線溝内に上記保持カバーが弾発的に挿入係止され
    た状態において、保持カバーの上面高さが上記配線溝の
    開口部高さよりも低くなるように構成されていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の電気配線ケーブル
    の係止構造。
  4. 【請求項4】 上記保持カバーは、湾曲または屈曲され
    た薄板断面形状を有していることを特徴とする請求項1
    から3のいずれか一つに記載の電気配線ケーブルの係止
    構造。
  5. 【請求項5】 上記保持カバーは、合成樹脂製板材また
    は金属製板材からなることを特徴とする請求項1から4
    のいずれか一つに記載の電気配線ケーブルの係止構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013236514A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Yazaki Corp プロテクタ
US8708288B2 (en) 2009-09-03 2014-04-29 Oki Electric Industry Co., Ltd. Cable fixing structure and automatic teller machine
JP2015068995A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 索状体保持部材およびこれを備える画像形成装置

Cited By (3)

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