JPH08153924A - レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法 - Google Patents

レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法

Info

Publication number
JPH08153924A
JPH08153924A JP6295242A JP29524294A JPH08153924A JP H08153924 A JPH08153924 A JP H08153924A JP 6295242 A JP6295242 A JP 6295242A JP 29524294 A JP29524294 A JP 29524294A JP H08153924 A JPH08153924 A JP H08153924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser light
switch element
signal
peak value
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6295242A
Other languages
English (en)
Inventor
Takae Nakayasu
孝枝 中安
Kuniaki Gotou
訓顕 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6295242A priority Critical patent/JPH08153924A/ja
Publication of JPH08153924A publication Critical patent/JPH08153924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は繰り返し周波数の変更にともない
Qスイッチ素子に印加するRF信号出力を最適に制御で
きるレーザ発振装置を提供することにある。 【構成】 光共振器1から発振出力されるパルスレーザ
光のピーク値を検出する光電変換素子11と、光共振器
1内のQスイッチ素子7にRF信号を断続的に印加する
ドライバ8と、パルスレーザ光の繰り返し周波数を変え
たときにRF信号を所定量ずつ増加あるいは減少させ光
電変換素子によって検出されるn番目のパルスレーザ光
のピーク値Pn と n-1番目のパルスレーザ光のピーク値
Pn-1 とを比較する波形比較器12と、ピーク値Pn と
値Pn-1 との関係がPn >Pn-1 のときにはドライバに
印加する電圧を所定量ずつ増加または減少させ、Pn <
Pn-1 のときにはドライバに印加する電圧をn-1 番目の
ときの値に設定するRFコントローラ13とを具備した
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はQスイッチ素子によっ
て光共振器から発振出力されるパルスレーザ光の繰り返
し周波数を変えるレーザ発振装置およびそのパルスレー
ザ光の発振方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、YAGレーザなどの固体レー
ザにおいては、パルス幅が短く、尖頭値の大きなパルス
レーザ光を得るために、光共振器内にQスイッチを設け
るようにしている。QスイッチとしてはAO−Qスイッ
チ、EO−Qスイッチ、回転ミラーQスイッチ、色素Q
スイッチなどが知られている。
【0003】Qスイッチはシャッタ機能を有し、そのシ
ャッタが閉じているときには光共振器の損失が大きく、
開いているときには小さい。したがって、シャッタを閉
じておき、瞬間的に開くことで、上述したパルスレーザ
光を発振させることができ、その繰り返し周波数はパル
スレーザ光の用途に応じて変えることができる。
【0004】上記QスイッチがAO−Qスイッチの場
合、このQスイッチ素子には駆動回路から断続的にRF
信号が印加される。それによって、光共振器の損失を高
い状態と低い状態とに変化させることができるから、こ
の断続周波数(Qスイッチ繰り返し周波数)を変えるこ
とで、0〜数十kHzのパルスレーザ光を得ることがで
きる。
【0005】上記AO−Qスイッチ素子は、印加される
RF信号により、素子内に光弾性効果による周期的な屈
折率変動が生じ、透過的な位相格子を形成する。この位
相格子により、レーザ光が回析散乱されるため、光共振
器損失が増大して発振が停止する。原理的には、RF信
号をOFFにすると、Qスイッチ素子による回析損失は
OFFした瞬間は0となる。しかしながら、実際にはR
F信号をOFFした後も、RF信号の影響は残ってお
り、回析損失は0とならない。この残留回析損失の大き
さは、印加したRF信号が大きい程、大きい。
【0006】残留回析損失のレーザ発振に対する影響は
繰り返し周波数が高くなる程、大きくなり(ゲインが低
くなるため)、発振出力の低下、出力安定度の低下とし
て現れる。発振停止に必要なRF信号出力は繰り返し周
波数に依存しており、繰り返し周波数が低いほど、大き
くなる。
【0007】従来、Qスイッチ素子に印加するRF信号
出力は、低い繰り返し周波数(YAGレーザでは1kH
z)で、発振停止できるのに必要な大きさであり、繰り
返し周波数に関係なく一定としている。そのため、高い
繰り返し周波数で動作させた場合、上述した残留回析損
失の影響で、レーザ出力の低下や出力の安定度の低下を
招くということがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来はQ
スイッチ素子に印加するRF信号出力を繰り返し周波数
に関係なく一定にしていたので、高い繰り返し周波数で
動作させた場合にレーザ出力の低下や出力の安定度の低
下を招くということがあった。
【0009】この発明は上記事情に基づきなされたもの
で、その目的とするところは、パルスレーザ光の繰り返
し周波数を変えた場合、その変更に応じてQスイッチ素
子に印加するRF信号の出力を最適な大きさに設定する
ことができるようにしたレーザ発振装置および出力の低
下や出力の安定度の低下を招くことなくパルスレーザ光
を発振させることができるようにしたパルスレーザ光の
発振方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明は、光共振器内に設けられたレーザ媒質を励
起してパルスレーザ光を発振出力させるレーザ装置にお
いて、上記光共振器内に設けられたQスイッチ素子と、
上記光共振器から発振出力されるパルスレーザ光のピー
ク値を検出する検出手段と、上記Qスイッチ素子にRF
信号を断続的に印加して駆動し上記光共振器の損失を変
化させるドライバと、上記パルスレーザ光の繰り返し周
波数を変えたときに上記Qスイッチ素子に印加するRF
信号を所定量ずつ増加あるいは減少させることで上記検
出手段によって検出されるn番目のパルスレーザ光のピ
ーク値Pn と n-1番目のパルスレーザ光のピーク値Pn-
1 とを比較する比較手段と、この比較手段で比較された
n番目のパルスレーザ光のピーク値Pn と n-1番目のパ
ルスレーザ光のピーク値Pn-1 との関係がPn >Pn-1
のときには上記ドライバに印加する電圧を所定量ずつ増
加または減少させ、Pn <Pn-1 のときには上記ドライ
バに印加する電圧をn-1 番目のときの値に設定する制御
手段とを具備したレーザ発振装置にある。
【0011】また、この発明は、光共振器内にQスイッ
チ素子を設け、このQスイッチ素子にRF信号を断続的
に印加して上記光共振器から発振出力されるパルスレー
ザ光の繰り返し周波数を制御するパルスレーザ光の発振
方法において、上記パルスレーザ光の繰り返し周波数を
変えたときに上記Qスイッチ素子にRF信号を所定量ず
つ増加あるいは減少させて印加する印加工程と、上記Q
スイッチ素子に印加するRF信号を変化させられたとき
にそれぞれのRF信号値において上記光共振器から発振
出力されるパルスレーザ光のピーク値を検出する検出工
程と、この検出工程で検出されるn番目とn-1 番目との
パルスレーザ光のピーク値を比較する比較工程と、この
比較工程で比較されたピーク値の関係がPn >Pn-1 の
ときには上記Qスイッチ素子に印加するRF信号を増加
または減少させ、Pn <Pn-1 のときには上記Qスイッ
チ素子に印加するRF信号の出力をn-1 番目のときの値
に設定する設定工程とを具備したパルスレーザ光の発振
方法にある。
【0012】
【作用】上記構成によれば、パルスレーザ光の繰り返し
周波数を変えたとき、上記Qスイッチ素子を駆動するR
F信号は、その繰り返し周波数においてパルスレーザ光
の出力が最大となる最小値に設定することができる。そ
のため、Qスイッチ素子に残留する回析損失の影響を最
小にすることができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1はレーザ発振装置としてのYAG固体レー
ザ装置を示し、この固体レーザ装置は高反射ミラー2と
出力ミラー3とを平行に離間対向させて配置した光共振
器1を備えている。この光共振器1内にはレーザ媒質と
してYAGロッド4が軸線を上記光共振器1の光軸と一
致させて配置され、このロッド4の側方には励起ランプ
5が配置されている。
【0014】上記ロッド4と励起ランプ5とは集光鏡6
内に配設されている。この集光鏡6はたとえば楕円集光
鏡で、その一方の焦点位置に上記ロッド4が配置され、
他方の焦点位置に上記励起ランプ5が配置されている。
したがって、上記励起ランプ5からの光によって上記ロ
ッド4は効率よく光励起されるようになっている。
【0015】上記高反射ミラー2とロッド4との間には
Qスイッチ素子としてのAO−Qスイッチ素子7が配設
されている。このQスイッチ素子7には変調器用のドラ
イバ8が電気的に接続されている。このドライバ8は、
このドライバ8からのRF信号によって上記Qスイッチ
素子7に後述するようにRF信号を設定された繰り返し
周波数で印加する。それによって、上記Qスイッチ素子
7はRF信号の繰り返し周波数に応じた周波数でON−
OFF制御されるようになっている。
【0016】上記出力ミラー3から出力されるパルスレ
ーザ光Lの光路には反射ミラー9が45度の角度で傾斜
して配設されている。上記出力ミラー3から出力された
レーザ光Lは、その大半が上記反射ミラー9で反射して
そのパルスレーザ光Lを使用するための目的部位へ導か
れる。
【0017】パルスレーザ光Lの一部は上記反射ミラー
9から漏れる。反射ミラー9を透過したパルスレーザ光
L´はたとえばフォトディテクタなどからなる検出手段
としての光電変換素子11に入射してピーク波形が検出
される。
【0018】上記光電変換素子11には、比較手段とし
てのたとえばピークストレッチャーからなる波形比較器
12と、制御手段としてのRFコントローラ13とが順
次電気的に接続されている。上記波形比較器12は、こ
こに所定の発振周波数で入力される、上記光電変換素子
11が検出したパルスレーザ光L´の波形のピーク値を
比較し、その比較値に基づいて上記RFコントローラ1
3ヘ第1の制御信号を出力するようになっている。
【0019】具体的に説明すると、上記波形比較器12
は、ここに入力されるパルスレーザ光L´のピーク値を
順次比較する。すなわち、n番目と、n-1 番目のパルス
レーザ光L´のピーク値Pn とPn-1 とを比較し、その
結果を上記RFコントローラ13へ出力する。
【0020】上記RFコントローラ13は、上記波形比
較器12での比較結果に応じた強さの駆動信号(電圧)
を上記ドライバ8へ出力する。それに応じて上記ドライ
バ8からは、駆動信号に応じた強さのRF信号を上記Q
スイッチ素子7へ出力するようになっている。
【0021】なお、上記RFコントローラ13は、光共
振器1から発振出力されるパルスレーザ光Lの繰り返し
周波数を変えたとき、上記ドライバ8に印加する電圧を
増加させるか、あるいは減少させるかを判別するため
に、所定の電圧値の第1の判別信号と、この第1の判別
信号に比べたわずかに大きい電圧値の第2の判別信号と
を上記ドライバ8に印加できるようになっている。
【0022】つぎに、上記構成のレーザ発振装置の動作
を図2と図3を参照しながら説明する。まず、Qスイッ
チ素子7に印加するRF信号出力と、パルスレーザ光L
のピーク値とは図3に示すような関係があり、上記Qス
イッチ素子7に印加するRF信号出力が過剰のときには
パルスレーザ光Lのピーク値は低くなり、若干小さい場
合でもピーク値は急激に低下する。たとえば、ドライバ
8に印加する電圧が2W異なるだけで、波形のピーク値
は約50%も下がってしまうということがある。
【0023】また、繰り返し周波数を1kHz、3kH
z、5kHzと変化させるると、それぞれの繰り返し周
波数で出力されるレーザ光Lのピーク値は同図中左にず
れ、必要とするRF信号は小さくなる。
【0024】パルスレーザ光Lの繰り返し周波数を、た
とえば3kHzから5kHzに変える場合、その繰り返
し周波数およびQスイッチ素子7に印加されるRF信号
出力をRFコントローラ13によって設定したならば、
図2に示すようにスタート信号をRFコントローラ13
に入力する。それによって、まず、RFコントローラ1
3からは、同図にステップ1(以下ステップをSと略
す)で示すように所定の電圧値の第1の判別信号と、S
2 で示す上記第1の判別信号に比べてわずかに大きい電
圧値の第2の判別信号とがドライバ8に出力される。そ
れによって、ドライバ8からは所定の値の第1のRF信
号と、この値よりもわずかに大きな値の第2のRF信号
とがQスイッチ素子7に出力される。
【0025】Qスイッチ素子7に第1のRF信号と第2
のRF信号とが出力されると、光共振器1からは各RF
信号の大きさに応じたピーク値の第1のパルスレーザ光
L1と第2のパルスレーザ光L2 とが発振出力され、反
射ミラー9を透過した各パルスレーザ光の強度が光電変
換素子11によって検出されるから、それらの波形のピ
ーク値が波形比較器12によって比較される。この工程
を図2にS3 で示す。
【0026】図3に示すようにパルスレーザ光Lは、た
とえば5kHzの繰り返し周波数において、出力の最大
ピーク値Pmax を境にしてRF信号の出力が小さい左領
域R1 ではRF信号を増加させるにつれてパルスレーザ
光のピーク値も増加するが、RF信号の出力が最大ピー
ク値Pmax よりも大きい右領域R2 ではRF信号を減少
させることでパルスレーザ光Lのピーク値が増加する。
なお、3kHzおよび1kHzの繰り返し周波数におい
ても同様である。
【0027】したがって、S3 で第1のパルスレーザ光
L1 と第2のパルスレーザ光L2 とのピーク値P1 、P
2 が比較されることで、そのときにQスイッチ素子7に
印加された第1、第2のRF信号の出力が左右どちらの
領域の値であるかが判別される。
【0028】領域が判別されると、RFコントローラ1
3からドライバ8には電圧が所定量ずつ増加あるいは減
少させて印加される。すなわち、第1のパルスレーザ光
L1のピーク値P1 よりも第2のパルスレーザ光L2 の
ピーク値の方が大きな場合は、左領域R1 であるから、
S4 で示すように電圧値が所定量ずつ増加させられ、そ
れによってS5 で示すようにドライバ8がQスイッチ素
子7に印加するRF信号出力も増大する。
【0029】RF信号出力が所定量ずつ増加してQスイ
ッチ素子7に印加されることで、光共振器1から発振出
力されるパルスレーザ光Lのピーク値も増大する。S6
では光共振器1から発振出力されて高反射ミラー3を透
過したパルスレーザ光Lのピーク値が波形比較器12に
よって比較され、その結果がRFコントローラ13に入
力される。
【0030】すなわち、波形比較器12では、最初のパ
ルスレーザ光Lのピーク値と、つぎのパルスレーザ光L
のピーク値とが順次比較される。n番目のパルスレーザ
光Lのピーク値Pn と、その1つ前のピーク値Pn-1 と
が比較され、Pn >Pn-1 であれば、S7 で示すように
上記RFコントローラ13はドライバ8に印加する電圧
を所定量、たとえば2W上げ、そのときのパルスレーザ
光Lのピーク値を、1つ前のパルスレーザ光Lのピーク
値と比較するということが繰り返えされる。
【0031】n番目のピーク値Pn が、その1つ前であ
る、n-1 番目のピーク値Pn-1 値よりも小さい場合、つ
まりQスイッチ素子7に印加するRF信号出力がパルス
波形の最大ピーク値Pmax を越えると、Pn <Pn-1 と
なる。すなわち、パルス波形の最大ピーク値Pmax はP
n-1 のときのRF信号出力のときが最大であったことが
確認される。
【0032】すると、RFコントローラ13は、S8 で
示すようにドライバ8に印加する電圧をPn-1 番目のと
きの値に戻し、その値で固定する。それによって、S9
で示すようにQスイッチ素子7に印加されるRF信号出
力はQスイッチ繰り返し周波数に応じた必要最小値に設
定され、繰り返し周波数5kHzでパルスレーザ光Lが
継続的に発振出力されることになる。したがって、Qス
イッチ素子7による残留回析損失の影響を最小にできる
から、高出力のパルスレーザ光Lを高い安定性で発振出
力できることになる。
【0033】上記S3 で検出される第1のパルスレーザ
光L1 のピーク値P1 の方が第2のパルスレーザ光L2
のピーク値P2 よりも大きい場合、そのときのRF信号
の出力は最大ピーク値Pmax の右領域R2 であることが
判別される。その場合、S10で示すようにドライバ8に
印加される電圧が所定量ずつ減少して印加されるから、
S11で示すようにQスイッチ素子7に印加されるRF信
号出力も減少する。
【0034】Qスイッチ7に印加されるRF信号が減少
することで、パルスレーザ光Lのピーク値が増大する。
S12では最初のピーク値とつぎのピーク値とが順次比較
される。
【0035】n番目のパルスレーザ光Lのピーク値Pn
と、その1つ前のピーク値Pn-1 とが比較され、Pn <
Pn-1 であれば、S13で示すように上記RFコントロー
ラ13はドライバ8に印加する電圧を所定量、たとえば
2W下げ、そのときのパルスレーザ光Lのピーク値を、
1つ前のパルスレーザ光Lのピーク値と比較するという
ことが繰り返えされる。
【0036】n番目のピーク値Pn が、その1つ前であ
る、n-1 番目のピーク値Pn-1 値よりも小さい場合、つ
まりQスイッチ素子7に印加するRF信号出力がパルス
波形の最大ピーク値Pmax を越えると、Pn <Pn-1 と
なる。すなわち、パルス波形の最大ピーク値Pmax はP
n-1 のときのRF信号出力のときが最大であったことが
確認される。
【0037】すると、RFコントローラ13は、S9 で
示すようにドライバ8に印加する電圧をPn-1 番目のと
きの値に戻し、その値で固定する。それによって、S9
で示すようにQスイッチ素子7に印加されるRF信号出
力はQスイッチ繰り返し周波数に応じた必要最小値に設
定されることになる。したがって、Qスイッチ素子7に
よる残留回析損失の影響を最小にすることができるか
ら、高出力のパルスレーザ光Lを高い安定性で発振出力
できることになる。
【0038】図4は従来と、この発明とのレーザ出力と
安定度とを測定比較した結果を示す。同図中白丸および
白三角は従来で、黒丸および黒三角はこの発明を示す。
すなわち、従来は1kHzで発振が停止するRF信号出
力を、他の繰り返し周波数のときにも使用した。これに
対して本願発明は上述したように繰り返し周波数を変え
るごとにRF信号出力を調整するようにしたもので、そ
の結果、繰り返し周波数が高くなると、レーザ出力は1
0%、安定度は3倍近く向上することが確認された。
【0039】なお、この発明は上記一実施例に限定され
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能で
ある。たとえばパルスレーザ光の強度を検出する光電変
換素子11は光共振器1の出力ミラー3側に限られず、
高反射ミラー2側に設け、この高反射ミラー2から漏れ
るパルスレーザ光のピーク値を検出するようにしてもよ
い。
【0040】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明は、パルスレ
ーザ光の繰り返し周波数を変える場合、その繰り返し周
波数においてパルスレーザ光のピーク値が最大となる値
にRF信号出力を設定できるようにした。
【0041】そのため、Qスイッチ素子に印加するRF
信号出力はQスイッチ繰り返し周波数に応じた必要最小
値にでき、上記Qスイッチ素子の残留回析損失も最小に
できるから、高い繰り返し周波数においても出力の安定
度が高い状態で高出力のレーザ発振が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のレーザ発振装置の概略的
構成図。
【図2】同じく動作を説明するためのフローチャート。
【図3】同じくRF信号出力とパルスレーザ光のピーク
値との関係を示すグラフ。
【図4】従来とこの発明との繰り返し周波数とレーザ出
力および安定度との測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…光共振器、4…YAGレーザロッド(レーザ媒
質)、7…Qスイッチ素子、8…ドライバ、11…光電
変換素子(検出手段)、12…波形比較器(比較手
段)、13…RFコントローラ(制御手段)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光共振器内に設けられたレーザ媒質を励
    起してパルスレーザ光を発振出力させるレーザ装置にお
    いて、 上記光共振器内に設けられたQスイッチ素子と、 上記光共振器から発振出力されるパルスレーザ光のピー
    ク値を検出する検出手段と、 上記Qスイッチ素子にRF信号を断続的に印加して駆動
    し上記光共振器の損失を変化させるドライバと、 上記パルスレーザ光の繰り返し周波数を変えたときに上
    記Qスイッチ素子に印加するRF信号を所定量ずつ増加
    あるいは減少させることで上記検出手段によって検出さ
    れるn番目のパルスレーザ光のピーク値Pn と n-1番目
    のパルスレーザ光のピーク値Pn-1 とを比較する比較手
    段と、 この比較手段で比較されたn番目のパルスレーザ光のピ
    ーク値Pn と n-1番目のパルスレーザ光のピーク値Pn-
    1 との関係がPn >Pn-1 のときには上記ドライバに印
    加する電圧を所定量ずつ増加または減少させ、Pn <P
    n-1 のときには上記ドライバに印加する電圧をn-1 番目
    のときの値に設定する制御手段とを具備したことを特徴
    とするレーザ発振装置。
  2. 【請求項2】 光共振器内にQスイッチ素子を設け、こ
    のQスイッチ素子にRF信号を断続的に印加して上記光
    共振器から発振出力されるパルスレーザ光の繰り返し周
    波数を制御するパルスレーザ光の発振方法において、 上記パルスレーザ光の繰り返し周波数を変えたときに上
    記Qスイッチ素子にRF信号を所定量ずつ増加あるいは
    減少させて印加する印加工程と、 上記Qスイッチ素子に印加するRF信号を変化させたと
    きにそれぞれのRF信号値において上記光共振器から発
    振出力されるパルスレーザ光のピーク値を検出する検出
    工程と、 この検出工程で検出されるn番目とn-1 番目とのパルス
    レーザ光のピーク値を比較する比較工程と、 この比較工程で比較されたピーク値の関係がPn >Pn-
    1 のときには上記Qスイッチ素子に印加するRF信号を
    増加または減少させ、Pn <Pn-1 のときには上記Qス
    イッチ素子に印加するRF信号の出力をn-1 番目のとき
    の値に設定する設定工程とを具備したことを特徴とする
    パルスレーザ光の発振方法。
  3. 【請求項3】 上記印加工程と設定工程とにおいて、 上記Qスイッチ素子に印加するRF信号を増加させるか
    減少させるかを判別する判別工程を備えていることを特
    徴とする請求項2記載のパルスレーザ光の発振方法。
JP6295242A 1994-11-29 1994-11-29 レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法 Pending JPH08153924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6295242A JPH08153924A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6295242A JPH08153924A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08153924A true JPH08153924A (ja) 1996-06-11

Family

ID=17818061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6295242A Pending JPH08153924A (ja) 1994-11-29 1994-11-29 レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08153924A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002208750A (ja) * 2000-11-10 2002-07-26 Keyence Corp レーザー発振器およびそのレーザーパルス制御方法
JP2002252403A (ja) * 2001-02-21 2002-09-06 Keyence Corp レーザ発振器およびそのレーザパルス制御方法
JP2012129220A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Shimadzu Corp 固体レーザ装置
US8982917B2 (en) 2013-05-29 2015-03-17 Shimadzu Corporation Solid-state laser device

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002208750A (ja) * 2000-11-10 2002-07-26 Keyence Corp レーザー発振器およびそのレーザーパルス制御方法
JP2002252403A (ja) * 2001-02-21 2002-09-06 Keyence Corp レーザ発振器およびそのレーザパルス制御方法
JP2012129220A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Shimadzu Corp 固体レーザ装置
US8982917B2 (en) 2013-05-29 2015-03-17 Shimadzu Corporation Solid-state laser device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5835512A (en) Wavelength selecting method in wavelength tunable laser and wavelength selectable laser oscillator in wavelength tunable laser
KR920020356A (ko) 레이저 시스템 및 그의 출력 제어 방법
JP2647832B2 (ja) レーザ発振器
US6005878A (en) Efficient frequency conversion apparatus for use with multimode solid-state lasers
JPH08153924A (ja) レーザ発振装置およびパルスレーザ光の発振方法
JPH07254744A (ja) レーザ光発生装置
EP1020967B1 (en) A device for and a method of pulsing and amplifying singlemode laser light
JP2002208750A (ja) レーザー発振器およびそのレーザーパルス制御方法
JP6998127B2 (ja) 固体レーザ装置
JPH0774422A (ja) Qスイッチ型レーザ装置
JP2000052069A (ja) レーザマーキング装置の起動方法およびその装置
JP2904189B2 (ja) 光パラメトリック発振器
JP3968868B2 (ja) 固体レーザ装置
JP2734945B2 (ja) レーザー発振器
JP2002252403A (ja) レーザ発振器およびそのレーザパルス制御方法
JPS63204682A (ja) レ−ザパルス制御方式
JP4285243B2 (ja) レーザ装置およびレーザ加工装置
JP6508059B2 (ja) 制御装置、制御方法、及びプログラム
JPH1197783A (ja) Qスイッチパルスレーザ駆動方法
JP2002299736A (ja) レーザ発振方法
JPH05323394A (ja) レ−ザ光の波長変換装置
JPS6317236B2 (ja)
JPH05167164A (ja) レーザ発振装置
JPS6095988A (ja) Qスイツチレ−ザ装置の駆動方式
JPH06188501A (ja) Qスイッチレーザ装置