JPH0815363A - 送電線の事故点標定方法 - Google Patents

送電線の事故点標定方法

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JPH0815363A
JPH0815363A JP6151904A JP15190494A JPH0815363A JP H0815363 A JPH0815363 A JP H0815363A JP 6151904 A JP6151904 A JP 6151904A JP 15190494 A JP15190494 A JP 15190494A JP H0815363 A JPH0815363 A JP H0815363A
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JP
Japan
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transmission line
surge
wave
power transmission
time
Prior art date
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Application number
JP6151904A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Koizumi
廣 小泉
Kazuhiro Higuchi
和弘 樋口
Takeshi Kawakatsu
健 川勝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Nissin Electric Co Ltd filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
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Publication of JPH0815363A publication Critical patent/JPH0815363A/ja
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    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送電線の一端に事故点の検出装置を設けるだ
けで事故点の標定を行うことができ、事故点の標定のた
めの構成を簡略化することができる送電線の事故点標定
方法を提供することである。 【構成】 予め標定対象の送電線2におけるサージ伝搬
速度vを求めておき、送電線2の一端に設置したサージ
センサ4を用いて、送電線2に侵入したサージの第(2
N−1)波(N=1,2,3,…)が到達してから第2
N波が到達するまでの時間T1 を測定するとともに、第
M波が到達してから第(M+2)波(M=1,2,3,
…)が到達するまでの2波分の時間T2 を測定し、送電
線2の一端からサージが侵入した事故点までの距離LX
を次式で算出する。 LX =v×(T1 −T2 )/2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、送電線における雷撃
事故時に送電線の一端に設置したサージセンサによりサ
ージ波形を取得して事故点からのサージ波の到達時刻と
送電線の他端からの反射波の到達時刻の差または送電線
の他端からの各反射波の到達時刻の差、あるいは事故点
から送電線の一端の間のサージ波の往復時間から事故点
を標定する送電線の事故点標定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】二つの変電所間を結ぶ送電線に対する雷
撃事故の発生時において、送電線においてサージが侵入
した事故点を標定する従来方式として、パルスレーダー
方式、サージ受信方式、インピーダンス方式等がある
が、これらはいずれも、事故点監視のために送電線の両
端におけるパルスの送受信や商用周波数での電圧・電流
波形から事故点を標定する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、送電線の両端に事故点の検出装置を設置する
ことが必要で、事故点の標定のための構成が複雑であっ
た。したがって、この発明の目的は、送電線の一端に事
故点の検出装置を設けるだけで事故点の標定を行うこと
ができ、事故点の標定のための構成を簡略化することが
できる送電線の事故点標定方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の送電線の
事故点標定方法は、予め標定対象の送電線におけるサー
ジ伝搬速度vを求めておき、送電線の一端に設置したサ
ージセンサを用いて、送電線に侵入したサージの第(2
N−1)波(N=1,2,3,…)が到達してから第2
N波が到達するまでの時間T1 を測定するとともに、第
M波が到達してから第(M+2)波(M=1,2,3,
…)が到達するまでの2波分の時間T2を測定し、送電
線の一端からサージが侵入した事故点までの距離LX
次式で算出する。
【0005】
【数4】LX =v×(T1 −T2 )/2 請求項2記載の送電線の事故点標定方法は、予め標定対
象の送電線におけるサージ伝搬速度vを求めておき、送
電線の一端に設置したサージセンサを用いて、送電線に
侵入したサージの第2N波(N=1,2,3,…)が到
達してから第(2N+1)波が到達するまでの時間T3
を測定し、送電線の一端からサージが侵入した事故点ま
での距離LX を次式で算出する。
【0006】
【数5】LX =v×T3 /2 請求項3記載の送電線の事故点標定方法は、送電線のサ
ージが侵入した事故点で地絡状態が生じたときの方法で
あって、予め標定対象の送電線におけるサージ伝搬速度
vを求めておき、送電線の一端に設置したサージセンサ
を用いて、送電線に侵入したサージの第N波(N=1,
2,3,…)が到達してから第(N+1)波が到達する
までの時間T4 を測定し、送電線の一端からサージが侵
入した事故点までの距離LX を次式で算出する。
【0007】
【数6】LX =v×T4 /2
【0008】
【作用】請求項1記載の方法によれば、送電線の一端に
サージセンサを設置して送電線に侵入したサージの第
(2N−1)波が到達してから第2N波が到達するまで
の時間T1 を測定するとともに、第M波が到達してから
第(M+2)波が到達するまでの2波分の時間T2 を測
定し、〔数4〕の演算を行うだけで、送電線の一端から
サージが侵入した事故点までの距離LX を求めることが
できる。この結果、送電線の一端にサージセンサを含む
事故点の検出装置を設けるだけで事故点の標定を行うこ
とができる。
【0009】請求項2記載の方法によれば、送電線に侵
入したサージの第2N波が到達してから第(2N+1)
波が到達するまでの時間T3 を測定し、〔数5〕の演算
を行うだけで、送電線の一端からサージが侵入した事故
点までの距離LX を求めることができる。この結果、送
電線の一端にサージセンサを含む事故点の検出装置を設
けるだけで事故点の標定を行うことができる。
【0010】請求項3記載の方法によれば、送電線の一
端に設置したサージセンサを用いて、送電線に侵入した
サージの第N波が到達してから第(N+1)波が到達す
るまでの時間T4 を測定し、〔数6〕の演算を行うだけ
で、送電線の一端からサージが侵入した事故点までの距
離LX を求めることができる。この結果、送電線の一端
にサージセンサを含む事故点の検出装置を設けるだけで
事故点の標定を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。 〔第1の実施例〕この発明の第1の実施例の送電線の事
故点標定方法について図1ないし図4および図7を参照
しながら説明する。
【0012】図1は送電線に雷撃を受けたときに事故点
の標定を行う装置の概略図を示している。図1におい
て、1Aおよび1Bはそれぞれ変電所、2は変電所1
A,1B間を結ぶ事故点監視の対象となる送電線であ
り、例えば2つの変電所1A,1B間が一つの事故点監
視区間となっている。3は雷撃を示し、矢符の先端は事
故点7を示している。4は送電線2の一端(この例で
は、変電所1A)に設置したサージセンサで、サージ変
流器4Aおよびサージ変圧器4Bからなる。5は雷撃3
によって送電線2へ侵入したサージの波形を測定・記録
可能な波形測定装置で、変電所1Aに設置されている。
6は取得したサージ波形から直接波および複数の反射波
の到達時間差を読み取って事故点を標定する演算処理装
置で、変電所1Aに設置されている。
【0013】図2は、図1に示した系統において送電線
2に雷撃3を受けた場合のサージ波の伝搬・反射の様子
を示すもので、紙面の縦方向は時間軸を示し、矢印8
A,8Bはサージ波形の進行を示している。図2では、
送電線2に雷撃3が加えられたときに、サージセンサ4
が設置された送電線2の一端(変電所1A)には、まず
事故点7から入ったサージ波形が直接1波目として到達
し、つぎに事故点7から入ったサージ波形が送電線2の
他端(変電所1B)で反射されて2波目として到達し、
つぎに1波目が送電線2の一端(変電所1A)で反射さ
れ、さらに送電線2の他端(変電所1B)で反射されて
3波目として到達し、以下同様にして4波目以降が到達
する。
【0014】上記のように、送電線2の一端(変電所1
A)に順次到達するサージ波を、送電線2の一端(変電
所1A)に設けたサージセンサ4で検出して、波形測定
装置5で測定・記録する。この波形測定装置5で測定・
記録されたサージ波(電圧波もしくは電流波)は、概略
図3に示すような波形となる。図3においては、1波目
の到達時刻から2波目の到達時刻までの時間をT1 (μ
s)とし、1波目の到達時刻から3波目の到達時刻まで
の時間または2波目の到達時刻から4波目の到達時刻ま
での時間(サージ波の送電線2の両端間の往復時間)を
2 (μs)とし、2波目の到達時刻から3波目の到達
時刻までの時間をT3 (μs)としている。
【0015】ここで、上記の時間T1 ,T2 ,T3 を用
いて、事故点7の標定、つまり、送電線2の一端(変電
所1A)から事故点7までの距離を求める手順につい
て、図4を参照しながら説明する。図4において、LX
(km)は送電線2の事故点7からサージセンサ4を設
置した送電線2の一端(変電所1A)までの距離、LY
(km)は送電線2の事故点7から送電線2の他端(変
電所1B)までの距離である。
【0016】送電線2中のサージ伝搬速度をv(km/
μs)とすると、サージ伝搬速度vは、
【0017】
【数7】v=2×(LX +LY )/T2 で表される。また、時間T1
【0018】
【数8】 T1 =(2LY +LX )/v−LX /v =2LY /v で表される。したがって、距離LX は、
【0019】
【数9】LX =v×(T2 −T1 )/2 で求めることができる。つまり、雷撃3が生じたとき
に、サージ波形から、時間T1 ,T2 を測定し、上記の
〔数9〕の演算を行うことにより、事故点7を標定する
ことができる。
【0020】サージ伝搬速度vは送電線2の長さがわか
っておれば、〔数7〕に従って算出できるが、サージセ
ンサ4を含む事故点の検出装置の据え付け時に予め人工
雷試験もしくは変電所1Aでの遮断器動作による開閉サ
ージについて時間T2 を測定し、算出しておく。上記し
た〔数9〕における時間T2 と時間T1 の差は、図3に
おける時間T3に相当するので、2波目の到達時刻から
3波目の到達時刻までの時間T3 をサージ波形から測定
し、〔数10〕の演算を行うことによっても、距離LX
を求めることができる。
【0021】
【数10】LX =v×T3 /2 なお、上記実施例の説明では、T1 は、1波目の到達時
刻から2波目の到達時刻までの時間であったが、一般的
に言えば、送電線2に侵入したサージの第(2N−1)
波(N=1,2,3,…)が到達してから第2N波が到
達するまでの時間ということになる。また、T2 は、1
波目の到達時刻から3波目の到達時刻までの時間または
2波目の到達時刻から4波目の到達時刻までの時間であ
ったが、一般的に言えば、第M波が到達してから第(M
+2)波(M=1,2,3,…)が到達するまでの2波
分の時間ということになる。また、T3 は、2波目の到
達時刻から3波目の到達時刻までの時間であったが、一
般的に言えば、第2N波(N=1,2,3,…)が到達
してから第(2N+1)波が到達するまでの時間という
ことになる。
【0022】この実施例の送電線の事故点標定方法によ
れば、送電線1の一端(変電所1A)にサージセンサ4
を設置して送電線2に侵入したサージの第(2N−1)
波が到達してから第2N波が到達するまでの時間T1
測定するとともに、第M波が到達してから第(M+2)
波が到達するまでの2波分の時間T2 を測定し、〔数
9〕の演算を行うだけで、送電線2の一端(変電所1
A)からサージが侵入した事故点までの距離LX を求め
ることができ、したがって送電線2の一端(変電所1
A)にサージセンサ4を含む事故点の検出装置を設ける
だけで、送電線の他端(変電所1A)には何も設けるこ
となく、事故点7の標定を行うことができ、事故点7の
標定のための構成を簡略化することができる。この結
果、事故点7の検出装置の据え付け工事が簡単化され、
装置台数も少なく済むので、安価になる。また、サージ
波形を基に事故点7の標定を行うため、高速動作が可能
となる。したがって、高速動作が可能な進行波リレーへ
も使用用途が拡がる。
【0023】なお、時間T3 を測定して〔数10〕に従
って事故点の標定を行う場合にも、上記と同様の効果が
ある。ここで、第1の実施例における精度について図7
を参照しながら説明する。ある送電線路亘長15.6k
mの送電線で実際に発生した雷撃事故の一例を示す。こ
の雷撃事故の発生時に取得した3相分のサージ電圧波形
を図7(a),(b),(c)に示す。図7の波形で
は、T1 =63μs、T2 =106μs、T 3 =T2
1 =43μsである。
【0024】したがって、〔数7〕より、サージ伝搬速
度vは、
【0025】
【数11】 v=2×15.6/106 =0.294(km/μs) となり、距離LX は、
【0026】
【数12】 LX =0.294×(106−63)/2 ≒6.3(km) となる。そこで、実際に現場へ行って巡視した結果、事
故様相は1相地絡であり、巡視の際の実測では上記の距
離LX が6.2kmで、実測値と計算値とは+0.1k
mの誤差があるのみで、計算値がほぼ正確なものである
ことがわかった。
【0027】〔第2の実施例〕この発明の第2の実施例
の送電線の事故点標定方法について図5、図6および図
8を参照しながら説明する。この送電線の事故点標定方
法は、送電線のサージが侵入した事故点で地絡状態が生
じてそれが継続しているときの事故点の標定の方法を示
すものである。
【0028】図5は、図1に示した系統において送電線
2に雷撃3を受けた後地絡状態が継続している場合のサ
ージ波の伝搬・反射の様子を示すもので、紙面の縦方向
は時間軸を示し、矢印9A,9Bはサージ波形の進行を
示している。図5では、送電線2に雷撃3が加えられた
ときに、サージセンサ4が設置された送電線2の一端
(変電所1A)には、まず事故点7から入ったサージ波
形が直接1波目として到達し、送電線2の一端(変電所
1A)と事故点7との間で反射が繰り返され、2波目,
3波目が順次到達する。地絡が解消すると事故点7での
反射は無くなり、送電線2の一端および他端間(変電所
1Aと変電所1Bとの間)で反射が繰り返され、4波目
以降が到達する。なお、このとき、送電線2の他端(変
電所1B)と事故点7との間でも反射が繰り返され、地
絡が解消すると、上記と同様に、送電線2の一端および
他端間(変電所1Aと変電所1Bとの間)で反射が繰り
返される。
【0029】上記のように、送電線2の一端(変電所1
A)に順次到達するサージ波を、送電線2の一端(変電
所1A)に設けたサージセンサ4で検出して、波形測定
装置5で測定・記録する。この波形測定装置5で測定・
記録されたサージ波(電圧波もしくは電流波)は、概略
図6に示すような波形となる。図6においては、1波目
の到達時刻から2波目の到達時刻までの時間または2波
目の到達時刻から3波目の到達時刻までの時間をT
4 (μs)としている。
【0030】ここで、上記の時間T4 を用いて、事故点
7の標定、つまり、送電線2の一端(変電所1A)から
事故点7までの距離を求める手順について説明する。図
4において、LX (km)は送電線2の事故点7からサ
ージセンサ4を設置した送電線2の一端(変電所1A)
までの距離であり、これは第1の実施例と同じである。
【0031】送電線2中のサージ伝搬速度をv(km/
μs)とすると、時間T4 は、送電線2の一端(変電所
1A)と事故点7との間をサージ波形が往復するのに要
する時間であるので、
【0032】
【数13】T4 =2LX /v で表される。したがって、距離LX は、
【0033】
【数14】LX =v×T4 /2 で求めることができる。なお、上記実施例の説明では、
4 は、1波目の到達時刻から2波目の到達時刻までの
時間または2波目の到達時刻から3波目の到達時刻まで
の時間であったが、一般的に言えば、送電線2に侵入し
たサージの第N波(N=1,2,3,…)が到達してか
ら第(N+1)波が到達するまでの時間ということにな
る。
【0034】この実施例の送電線の事故点標定方法によ
れば、送電線2に侵入したサージの第N波(N=1,
2,3,…)が到達してから第(N+1)波が到達する
までの時間T4 を測定し、〔数14〕の演算を行うだけ
で、送電線2の一端からサージが侵入した事故点までの
距離LX を求めることができ、したがって送電線2の一
端(変電所1A)にサージセンサ4を含む事故点の検出
装置を設けるだけで事故点7の標定を行うことができ、
事故点7の標定のための構成を簡略化することができ
る。この結果、事故点7の検出装置の据え付け工事が簡
単化され、装置台数も少なく済むので、安価になる。ま
た、サージ波形を基に事故点7の標定を行うため、高速
動作が可能となる。したがって、高速動作が可能な進行
波リレーへも使用用途が拡がる。
【0035】ここで、第2の実施例における精度につい
て図8を参照しながら説明する。ある送電線路亘長1
5.6kmの送電線で実際に発生した雷撃事故の他の例
を示す。この雷撃事故の発生時に取得した3相分のサー
ジ電流波形を図8(a),(b),(c)に示す。図8
の波形では、T4 =16μsである。サージ伝搬速度v
は図7の例と同じであるとして、距離LX は、
【0036】
【数15】 LX =0.294×16/2 ≒2.3(km) となる。そこで、実際に現場へ行って巡視した結果、事
故様相は1相地絡であり、巡視の際の実測では上記の距
離LX が2.4kmで、実測値と計算値とは−0.1k
mの誤差があるのみで、計算値がほぼ正確なものである
ことがわかった。
【0037】なお、本発明による事故点の標定は、事故
相でも誘導相でも可能である。また、標定は電圧波形お
よび電流波形のどちらでも行うことができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の送電線の事故点標定方法
によれば、送電線の一端にサージセンサを設置して送電
線に侵入したサージの第(2N−1)波が到達してから
第2N波が到達するまでの時間T1 を測定するととも
に、第M波が到達してから第(M+2)波が到達するま
での2波分の時間T2 を測定し、〔数4〕の演算を行う
だけで、送電線の一端からサージが侵入した事故点まで
の距離LX を求めることができ、したがって送電線の一
端にサージセンサを含む事故点の検出装置を設けるだけ
で事故点の標定を行うことができ、事故点の標定のため
の構成を簡略化することができる。この結果、事故点の
検出装置の据え付け工事が簡単化され、装置台数も少な
く済むので、安価になる。また、サージ波形を基に事故
点の標定を行うため、高速動作が可能となる。したがっ
て、高速動作が可能な進行波リレーへも使用用途が拡が
る。
【0039】請求項2記載の送電線の事故点標定方法に
よれば、送電線に侵入したサージの第2N波が到達して
から第(2N+1)波が到達するまでの時間T3 を測定
し、〔数5〕の演算を行うだけで、送電線の一端からサ
ージが侵入した事故点までの距離LX を求めることがで
き、したがって送電線の一端にサージセンサを含む事故
点の検出装置を設けるだけで事故点の標定を行うことが
でき、事故点の標定のための構成を簡略化することがで
きる。この結果、事故点の検出装置の据え付け工事が簡
単化され、装置台数も少なく済むので、安価になる。ま
た、サージ波形を基に事故点の標定を行うため、高速動
作が可能となる。したがって、高速動作が可能な進行波
リレーへも使用用途が拡がる。
【0040】請求項3記載の送電線の事故点標定方法に
よれば、送電線に侵入したサージの第N波が到達してか
ら第(N+1)波が到達するまでの時間T4 を測定し、
〔数6〕の演算を行うだけで、送電線の一端からサージ
が侵入した事故点までの距離LX を求めることができ、
したがって送電線の一端にサージセンサを含む事故点の
検出装置を設けるだけで事故点の標定を行うことがで
き、事故点の標定のための構成を簡略化することができ
る。この結果、事故点の検出装置の据え付け工事が簡単
化され、装置台数も少なく済むので、安価になる。ま
た、サージ波形を基に事故点の標定を行うため、高速動
作が可能となる。したがって、高速動作が可能な進行波
リレーへも使用用途が拡がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】送電線に雷撃を受けたときに事故点の標定を行
う装置の概略図である。
【図2】この発明の第1の実施例の送電線の事故点標定
方法において送電線に雷撃を受けた場合のサージ波の伝
搬・反射の様子を示す概略図である。
【図3】サージ波の反射波形図である。
【図4】送電線の両端と事故点との距離を示す概略図で
ある。
【図5】この発明の第2の実施例の送電線の事故点標定
方法において送電線に雷撃を受けた場合のサージ波の伝
搬・反射の様子を示す概略図である。
【図6】サージ波の反射波形図である。
【図7】実際の雷撃事故の発生時に取得した3相分のサ
ージ電圧波形を示す波形図である。
【図8】実際の雷撃事故の発生時に取得した3相分のサ
ージ電流波形を示す波形図である。
【符号の説明】 1A,1B 変電所 2 送電線 3 雷撃 4 サージセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川勝 健 京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送電線の一端に設置したサージセンサを
    用いて、前記送電線に侵入したサージの第(2N−1)
    波(N=1,2,3,…)が到達してから第2N波が到
    達するまでの時間T1 を測定するとともに、第M波が到
    達してから第(M+2)波(M=1,2,3,…)が到
    達するまでの2波分の時間T2 を測定し、前記送電線の
    一端から前記サージが侵入した事故点までの距離LX
    次式で算出することを特徴とする送電線の事故点標定方
    法。 【数1】LX =v×(T1 −T2 )/2 ただし、vはサージ伝搬速度である。
  2. 【請求項2】 送電線の一端に設置したサージセンサを
    用いて、前記送電線に侵入したサージの第2N波(N=
    1,2,3,…)が到達してから第(2N+1)波が到
    達するまでの時間T3 を測定し、前記送電線の一端から
    前記サージが侵入した事故点までの距離LX を次式で算
    出することを特徴とする送電線の事故点標定方法。 【数2】LX =v×T3 /2 ただし、vはサージ伝搬速度である。
  3. 【請求項3】 送電線のサージが侵入した事故点で地絡
    状態が生じたときの送電線の事故点標定方法であって、
    前記送電線の一端に設置したサージセンサを用いて、前
    記送電線に侵入した前記サージの第N波(N=1,2,
    3,…)が到達してから第(N+1)波が到達するまで
    の時間T4 を測定し、前記送電線の一端からサージが侵
    入した事故点までの距離LX を次式で算出することを特
    徴とする送電線の事故点標定方法。 【数3】LX =v×T4 /2 ただし、vはサージ伝搬速度である。
JP6151904A 1994-07-04 1994-07-04 送電線の事故点標定方法 Pending JPH0815363A (ja)

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