JP3247049B2 - ケーブルの劣化診断方法 - Google Patents

ケーブルの劣化診断方法

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昭夫 三浦
威 阿戸
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Testing Relating To Insulation (AREA)
  • Locating Faults (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルの劣
化点の位置及び劣化状態を診断するケーブルの劣化診断
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブルに地絡や断線事故が生じた
場合によく用いられる低圧パルスレーダ法では、例えば
図4に示すように事故相線1の近端Aの導体2にパルス
発生器3で生成した試験パルスを送出し、事故点Fで反
射されて戻ってくる反射パルスをオシロスコープ4等で
観測する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、劣化点が複数個あり、しかも近接して
存在する場合には、反射パルスの波形が重なり合い、ま
た伝搬中の減衰も加わって判読が困難となることが多
い。
【0004】本発明の目的は、上述した従来例の問題点
を解消し、劣化点の位置及び劣化の程度を正確かつ容易
に測定することが可能なケーブルの劣化診断方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るケーブルの劣化診断方法は、ケーブル導
体と遮蔽層間にパルス電圧を印加し、前記ケーブルから
戻ってくる反射パルスの情報を時間対応で記憶する第1
の工程と、該第1の工程で記憶した情報から劣化位置を
推定する第2の工程と、該第2の工程で推定した劣化位
置に相当する各反射パルスごとに微分時定数を調整し、
定めた微分時定数により微分を行い反射パルス波形の形
状を成形する第3の工程と、該第3の工程により得られ
た反射パルスの伝送時間及び振幅によって劣化位置及び
劣化の程度を診断する第4の工程とを有することを特徴
とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明による測定を行うための
回路図であり、供試ケーブル1の近端Aの導体1aと金
属遮蔽層1b間に試験電圧印加部2と検出回路3を接続
し、検出回路3には記憶演算部4を介して波形観測器5
を接続する。
【0007】先ず、試験電圧印加部2から数十Vの電圧
で時間幅100μS程度の方形波パルスを導体1aに加
えると、図2(a) にするようにケーブル1の劣化点の位
置、長さに応じた例えば図2(b) に示すような時間軸を
横軸とした矩形波状の反射パルス波形が検出回路3にお
いて得られる。なお、ケーブル1のC、Eは金属遮蔽層
1bの劣化、Dは絶縁層1cの劣化を示している。ま
た、実際には不活線状態であっても隣接する活線ケーブ
ルからの電磁誘導によって、信号中に商用周波数等の基
本波が重畳されることがあるので、検出回路3中のハイ
パスフィルタによって基本波を除去するようにすること
が好ましい。
【0008】検出回路3においてこのように雑音が処理
された時間対応の反射パルスのデータを、記憶演算部4
において記憶し、図2(b) の波形をオシロスコープ等の
波形観測器5に表示する。
【0009】しかし、図2(b) の状態の波形からだけで
は、劣化点位置が近接して存在する場合に波形同士が重
畳して劣化点位置を見落としたり、劣化の大きさを見誤
る虞れがある。そこで、波形観測器5で得られた図2
(b) の反射パルスの情報から、各劣化点の間隔を考慮し
て記憶演算部4を用いて反射パルスごとに微分時定数を
定める。
【0010】この微分時定数は該当する反射パルスの波
尾が次の反射パルスに重ならずに減衰するように設定
し、各反射パルスの幅間隔、反射パルス同士の間隔に相
当する時間間隔の1/10程度とすることが好ましい。
つまり、次の劣化点までの間隔が短い場合にはその反射
パルス波形は短い微分時定数によって処理し、長い場合
には微分時定数を大きくして処理する必要がある。な
お、微分時定数が小さいと波形が小さくなり見落とすこ
ともあるので、間隔が短くやむを得ない場合以外は微分
時定数は大きくすることが好適である。
【0011】次に、記憶演算部4で記憶したデータにつ
いて、設定した微分時定数による微分による波形処理演
算を行い、微分時定数に応じて反射パルスの波尾が減衰
する図2(c) に示すような波形データを生成し、波形観
測器5に表示する。このようにして、各反射パルスの波
頭、波尾が正確に現われるまで、各反射パルスの微分時
定数を調整する。
【0012】一般に、ケーブルのサージインピーダンス
Z0は、ケーブルの長さをL、静電容量をCとすると、 Z0=(L/C)1/2 …(1) の式で表される。この場合のケーブルの遮蔽層に劣化が
あり、その劣化点インピーダンスをZ1とすると、劣化点
Fにおける電気パルスの反射係数mは、 m=(Z1−Z0)/(Z1+Z0) …(2) の式で表される。
【0013】近端Aには事故点や遠端Bにおける反射パ
ルスが戻り、例えば遠端Bからの反射パルスは時間t1後
に戻ってくる。パルスの伝播速度vは一定であるから、
パルスの伝送時間t1は近端Aから反射点までの距離に比
例する。ここで、遠端Bの反射点までの距離をLとする
と、 L=v・t1/2 …(3) という式が成立する。
【0014】劣化点の劣化点インピーダンスZ1がサージ
インピーダンスZ0と異なると、近端Aから注入したパル
スは劣化点においても一部が反射され、劣化点における
反射パルスが時間t2後に得られることになる。近端Aか
ら劣化点までの距離Lfは、(3) 式と同様に、 Lf=v・t2/2 …(4) という関係式が成り立つ。従って、(3) 、(4) 式から、 Lf=(L/t1)・t2 …(5) なる式が導出される。
【0015】このように、近端Aから劣化点までの距離
Lfは、劣化点からの反射パルスが戻ってくる時間t2から
求めることができる。即ち、ケーブルの全長Lを往復す
る時間t1を予め測定しておけば、反射パルスの伝送時間
t2を測定するだけで、(5) 式から劣化点の位置を知るこ
とができる。
【0016】また、劣化が進行すると劣化点インピーダ
ンスZx、ZyがサージインピーダンスZ0と異なり、(2) 式
から反射係数mも大きくなるので、波形観測器5で観察
される劣化点による反射パルスの振幅が大きくなる。従
って、反射パルスの振幅値からケーブルの劣化程度を知
ることが可能となる。従って、図2(c) の波形データか
ら劣化点の位置及びその程度を推測することが可能とな
る。
【0017】また、反射パルスは反射係数mがマイナス
の負極性パルスでは、ケーブルの絶縁層1cが劣化して
おり、反射係数mがプラスの正極性パルスでは遮蔽層1
bが劣化していると判断することができる。
【0018】図3(a) に示すように、ケーブル1に遮蔽
層劣化点X、絶縁層劣化点Yに抵抗Rの劣化が存在する
場合に、劣化点XにおけるインピーダンスZxは、ケーブ
ルのサージインピーダンスZOに対し、Zx=ZO+Rとな
り、劣化点YにおけるインピーダンスZyは、Zy=ZO・R
/(ZO+R)となる。
【0019】遮蔽層劣化点Xの前端においてはZO<Zxな
ので、反射係数mはm=(Zx−ZO)/(Zx+ZO)>0と
なり、後端ではZO>Zxなので、m=(Zx−ZO)/(Zx+
ZO)<0となるために、図3(c) の遮蔽層劣化点Xの波
形のように正極性と負極性がこの順で対となって現われ
れば、遮蔽層1bの劣化と判断することができる。
【0020】また、絶縁層劣化点Yの前端においては、
ZO>Zyであり、反射係数mはm=(Zy−ZO)/(Zy+Z
O)<0、後端においてはZO<Zyであり、m=(Zy−Z
O)/(Zy+ZO)>0となり、負極性と正極性がこの順
で対となって現われれば、絶縁層1cの劣化と判断する
ことができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るケーブ
ルの劣化診断方法によれば、ケーブルに試験パルスを注
入し、得られた反射パルスごとに微分時定数を定めて微
分波形処理することにより、劣化点の位置及び劣化程度
を正確かつ容易に診断することができる。また、反射パ
ルスの極性の現われ方によって、劣化の種類も診断する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための構成図である。
【図2】パルスのタイミングチャート図である。
【図3】劣化の種類を判定するための説明図である。
【図4】従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 ケーブル 1a 導体 1b 遮蔽層 1c 絶縁層 2 試験電圧印加部 3 検出回路 4 記憶演算部 5 波形観測器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−3571(JP,A) 特開 昭64−13471(JP,A) 特開 昭51−24815(JP,A) 特開 昭49−56148(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/08 G01R 31/02 G01R 31/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導体と遮蔽層間にパルス電圧を
    印加し、前記ケーブルから戻ってくる反射パルスの情報
    を時間対応で記憶する第1の工程と、該第1の工程で記
    憶した情報から劣化位置を推定する第2の工程と、該第
    2の工程で推定した劣化位置に相当する各反射パルスご
    とに微分時定数を調整し、定めた微分時定数により微分
    を行い反射パルス波形の形状を成形する第3の工程と、
    該第3の工程により得られた反射パルスの伝送時間及び
    振幅によって劣化位置及び劣化の程度を診断する第4の
    工程とを有することを特徴とするケーブルの劣化診断方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第4の工程において、一対の反射パ
    ルスの極性の現われ方の順によって劣化個所を特定する
    請求項1に記載のケーブルの劣化診断方法。
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