JP3330835B2 - 電力ケーブルの部分放電測定方法 - Google Patents

電力ケーブルの部分放電測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力ケーブルの部
分放電量を正確に測定し得る部分放電測定方法に関する
ものである。特に、同調式部分放電測定において反射波
の影響によりケーブル長手方向に対して測定感度が低下
する場所があることに対する改善に関するものである
【0002】
【従来の技術】CVケーブル線路の初期欠陥検出として
従来からいろいろな部分放電測定が検討されている。
【0003】検出素子に現れたパルス電圧を増幅する方
法として、広帯域法(数KHz〜数MHz)、同調法お
よび低周波法(数十KHz〜数百KHz)がある。
【0004】一般に外来雑音の影響が少ない同調法につ
いて検討が盛んに行われている。
【0005】同調法測定の中で、トライバンド法がある
が、この方法は共振周波数の異なる共振増幅器を3個並
列に使用したもので、それぞれの減衰振動波形を合成す
ることにより雑音の影響が少ない同調法の利点と放電の
発生位置による測定感度の変動が小さい低周波法の利点
を兼ねそなえた特性が得られることから注目されてい
る。
【0006】例えば特開昭60−181666号公報が
開示しているように、異なる共振周波数でそれぞれ同調
させて部分放電パルスを測定し、異なる共振周波数によ
る測定値の大きい方により求める方法、あるいは異なる
共振周波数による定値の平均値により求める方法であ
る。
【0007】この同調法は図5に示すように部分放電の
発生位置による応答が振動的に変化する欠点がある。
【0008】この振動の周期は同調周波数に依存してい
る。例えば、600mの長さのケーブルにおいて共振周
波数を400KHzとすると、振動の周期tは2.5μ
sとなり、反射パルスが2.5/2=1.25μs遅れ
てくると信号は互いに打消し合って応答(感度)が小さ
くなり、更に反射パルスが2.5μs遅れてくると互い
に加え合わされて応答(感度)が大きくなる。
【0009】その結果、例えばパルス伝播速度Vが18
0m/μs程度のCVケーブルでは、L=V・t/2=
180・1.25/2=113により、113mごとに
極大値と極小値を生ずことになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来この種の測定器
は、同調周波数の間隔が整数倍である、例えば、f0
1:100KHz,f02:300KHz,f03:5
00KHzであるため、上述したように部分放電パルス
の反射の重なり(第1波と反射波の重なり)によって測
定感度が低下する点があり、また、異なる共振周波数の
前記測定感度の低下する点と重なるところがあり、これ
ら異なる共振周波数でそれぞれ同調させて測定し、これ
らの複数の測定値を合成しても、部分放電発生位置によ
る影響を受けることになる。
【0011】本発明の目的は、異なる最適同調周波数を
選定し、異なる周波数における最大値をpick up
することにより測定感度の変動の少ない正確な測定を成
し得る電力ケーブルの部分放電測定方法を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の電力ケーブルの部分放電測定方法は、供試
体である電力ケーブルに試験電圧を印加して部分放電を
発生させ、前記電力ケーブルに接続した結合コンデンサ
を介して前記放電によるパルスを検出し、該パルスを異
なる共振周波数で同調させて放電電荷を測定するに際
し、共振周波数として、異なる3つの周波数であって、
その中少なくとも2つは不整数倍の周波数、例えば20
0KHz,280KHz,450KHzを選定し、前記
パルスを前記3つの周波数に分波し、分波された3つの
周波数で得た測定値のうちの最大値により前記電力ケー
ブルの部分放電を求めることを特徴とする。
【0013】この方法によりケーブルの長さ方向の放電
発生位置に殆ど影響されない90%以上の測定感度が得
られる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0015】先ず、本発明者等は、CVケーブルにおけ
る複数の最適共振周波数を選定するために、同軸ケーブ
ルの10D−2Vを模擬ケーブルとして採用し、CVケ
ーブルの部分放電測定の実験をした。これは同軸ケーブ
ル10D−2VがCVケーブルにおける部分放電パルス
の伝播特性が図9,図10に示すように似ているためで
ある。図9はCVケーブル275KVCSZV,250
0m2 と同軸ケーブル10D−2Vのケーブル長による
周波数400KHzのパルスの減衰量の比較を示すもの
であり、図10はCVケーブル6600VCV,8mm
2 と同軸ケーブル10D−2Vの部分放電パルスの周波
数に対する減衰量の比較を示している。
【0016】次に図3は、同軸ケーブル10の1800
mの各20m毎に部分放電模擬波形である校正波11を
注入し、結合コンデンサCk12を介して測定器(図示
せず)により測定し、測定端(0m)13を基準とし
て、各点における測定感度を求める状態を示す。なお、
測定端の反対の終端14はアルミ箔等で外部導体を密閉
した。
【0017】上記の同調式測定回路による測定結果を図
4に示す。図において、Aは同調周波数200KHzの
特性を、Bは同調周波数400KHzの特性を示す。
【0018】図4から部分放電発生点が970m,11
20m,1500m及び1640m付近で測定感度がい
ずれの同調周波数A,Bも90%を下まわる区間が存在
することがわかる。このことは、発明が解決しようとす
る課題において述べたところの部分放電パルスの反射の
重なりによって測定感度が低下する点があり、また、異
なる共振周波数の前記測定感度の低下する点が重なると
ころが存在することを示している。
【0019】次に本発明の実施形態の説明に入る。図1
は本発明に係る電力ケーブル部分放電測定方法を実現す
るトライバンド測定回路を示すブロック図である。同図
において、供試ケーブル1にはブロックキングインピー
ダンスZbを介して試験電圧が印加される。ブロッキン
グインピーダンスZbは供試ケーブル1中に発生した放
電パルスが電源側に流れるのを防止するとともに、雑音
電圧が電源側から検出回路に混入するのを阻止する役目
のものである。
【0020】また、供試ケーブル1にはケーブル中の放
電パルスを印加電圧から抽出するための結合コンデンサ
Ckが接続され、供試ケーブル1,結合コンデンサC
k、検出素子2とで放電検出閉回路が形成される。検出
素子2に現れたパルスは分波器3により200KHz,
280KHz、及び450KHzの3つの周波数に分波
される。この分波された各々の周波数のパルスは共振増
幅器4a,4b,4cにより測定に十分なまでに増幅さ
れ、これらの増幅器4a,4b,4cの各出力はピーク
メータ5に接続され、ピークメータ5で前記3つの周波
数の最大値を表示する。
【0021】上記の測定回路構成により、先に説明した
図3の模擬ケーブルである同軸ケーブルに対する測定結
果を図5乃至図7に示す。図5は同調周波数200KH
zにおけるケーブル長手方向の部分放電発生点に対する
測定感度(%)を示し、図6は同調周波数280KHz
におけるケーブルに長手方向の部分放電発生点に対する
測定感度(%)を示し、図7は同調周波数450KHz
におけるケーブル長手方向の部分放電発生点に対する測
定感度(%)を示す。
【0022】また、図8はピークメータ5による測定結
果を示すものであり、前記各周波数のうち最大値をPi
ck upして表示している。図8より、このように最
大値をPick upすればケーブルの長手方向に対し
て常に80%以上の測定感度が得られていることがわか
る。
【0023】さらに、図2は、275KV×2500m
2 CSZV1700mの電力ケーブルを、上記測定回
路構成で測定した場合の計算結果を示す。図より各周波
数のうち最大値をPick upすることにより、ケー
ブルの長手方向に対して常に90%以上の測定感度が得
られることがわかる。
【0024】従って、200KHz,280KHz,4
50KHzの3つの周波数に分波し、各々の最大値を測
定することで、ケーブルの長さ方向の放電発生位置に殆
ど影響されない電力ケーブルの部分放電測定の測定感度
が得られることが解る。
【0025】以上CVケーブルについて説明してきた
が、本発明はCVケーブルに限定されずあらゆる電力ケ
ーブルに適用可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る電力ケーブルの部分放電測
定方法は、不整数倍の同調周波数(200KHz,28
0KHz,450KHz)を採用し、これらの出力の最
大値表示により測定感度の向上を図り、放電発生位置に
殆どよらない応答特性を得ることが出来る。
【0027】また、異常に小さい感度の応答特性を完全
に除去できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力ケーブルの部分放電測定方法の実
施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明における共振周波数をパラメータとした
ときのケーブル長による感度特性図である。
【図3】本発明の部分放電測定方法の模擬試験の実施形
態を示す模式図である。
【図4】図3の模擬試験における共振周波数をパラメー
タとした時のケーブル長による感度特性図である。
【図5】図3における模擬試験における共振周波数20
0KHzのケーブル長による感度特性図である。
【図6】図3の模擬試験における共振周波数280KH
zのケーブル長による感度特性図である。
【図7】図3の模擬試験における共振周波数450KH
zのケーブル長による感度特性図である。
【図8】図3の模擬試験における3つの共振周波数の最
大値をPick upしたピークメータのケーブル長に
よる感度特性図である。
【図9】電力ケーブルと同軸ケーブルの共振周波数40
0KHzパルスの減衰量の比較を示す特性図である。
【図10】ケーブルの周波数に対する減衰量を示す特性
図である。
【符号の説明】
1 供試ケーブル 2 検出素子 3 分波器 4 共振増幅器 5 ピークメータ 10 同軸ケーブル 11 校正波 12 結合コンデンサ 13 測定始端 14 測定終端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−128173(JP,A) 特開 平7−12881(JP,A) 特開 平4−70573(JP,A) 特開 昭60−181666(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体である電力ケーブルに試験電圧を
    印加して部分放電を発生させ、前記電力ケーブルに接続
    した結合コンデンサを介して前記放電によるパルスを検
    出し、該パルスを異なる共振周波数で同調させて放電電
    荷を測定するに際し、 共振周波数として、異なる3つの周波数であって、その
    中少なくとも2つは不整数倍の周波数を選定し、前記パ
    ルスを前記3つの周波数に分波し、分波された3つの周
    波数で得た測定値のうちの最大値により前記電力ケーブ
    ルの部分放電を求めることを特徴とする電力ケーブルの
    部分放電測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の部分放電測定方法におい
    て、共振周波数として200KHz,280KHz,4
    50KHzの3周波数を選定して測定することを特徴と
    する電力ケーブルの部分放電測定方法。
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